JP3901676B2 - 直列連結モータの連結構造 - Google Patents

Description

本発明は直列連結モータの連結構造に関し、特に弾性留め具とモータの固有構成部材との結合設計を用いた直列連結モータの連結構造に関する。

複数のファンを連結してより大きい風量を出力したい場合に、直接にファンのハウジングを連結する方法は、多数の接続点と対応する接続部材を必要とするだけでなく、組み立て過程が煩雑になり、且つコストも高く、ファンの長時間運転時に継続する振動によって、異なるハウジング間の接続点の信頼性を下げ易く、更には、構成部材全体構造の強度に影響を与える。よって、ファンモータの固有構成部材に対して留め部材の結合設計を行うことができれば、低コスト且つ簡易な方法で二つのモータを直列連結でき、複数のファンを連結する効果を遂げることができる。

よって、本発明の目的は、低コスト且つ簡易な方法でモータを直列連結し、複数のファンを連結する効果を遂げる、直列連結モータの連結構造を提供することにある。

本発明に係わる直列連結モータの連結構造は、二つの軸受スリーブと、一つの接続部材と、二つの弾性留め具とによって組み合わされており、弾性留め具はC形止め輪であって良い。軸受スリーブは、端面から所定距離を離れた内表面に溝を形成しており、且つ、接続部材はその両端にそれぞれ溝を形成している。C形止め輪の内周面を接続部材の溝に止め、その外周面を対応する軸受スリーブの溝に止めることにより、二つのモータを直列連結する効果を遂げる。

さらに、本発明は、軸受スリーブに接続部を直接形成することができ、且つ、接続部に円錐形の案内面を形成し、両軸受スリーブの接続を案内する。

本発明によれば、両モータの軸受スリーブを直接接続することによって、異なるファンを連結する効果が得られ、コストを下げ、且つ、モータを直列連結するアセンブリ・プロセスを簡易化でき、同時に連結されたモータ・アセンブリの強度を有効に維持することができる。

[実施例１]
図１は、本発明の実施例１における直列連結モータの連結構造１０を示す斜視図である。図1に示すように、直列連結モータの連結構造１０は、二つの軸受スリーブ１２と、接続部材１４と、二つのC形止め輪１６と、を有する。両軸受スリーブ１２は、それぞれ直列連結しようとする二つのファン・モータ（図示せず）の固有構成部材に属し、軸受スリーブ１２は、金属によって製造されることができ(例えば、銅スリーブ)、又は、エンジニアリングプラスチック等の材料によって製造される。両軸受スリーブ１２の内側表面において、端面Pから所定距離を離れた箇所に、側壁内部に向かって加工して形成された環状の溝１８がそれぞれ形成されている。

図２は、本発明の実施例１における直列連結モータの連結構造１０の接続部材１４を示す断面図である。図２に示すように、接続部材１４の上下両端部には環状の溝２０が形成されており、且つ、両溝２０の間隔は図に示す距離dである。更に、溝２０の少なくとも一つの側面には案内面２２が形成されており、案内面２２の外観は例えば円錐形の傾斜面である。

図３は、本発明の実施例１における直列連結モータの連結構造１０のC形止め輪１６を示す平面図である。図3に示すように、C形止め輪１６は、開口部を有する環状の弾性部材であり、内縁部１６aと外縁部１６bとを有する。外力が加えられると、C形止め輪１６は外側に拡張、又は、内側に収縮できる。一方、外力が取り除かれると、止め輪自身の弾性力によって元の形に回復できる。

図４Aは、本発明の直列連結モータの連結構造を含む両ファンモータ４０の構成部材の接続関係を示す断面図である。図４Bは、図４Aの部分拡大図である。図４A及び図４Bに示すように、接続部材１４の両溝２０の間隔dは、両軸受スリーブの溝１８から端面Pまでの所定距離の和に等しいように設計されることにより、両C形止め輪１６の内縁部１６aがそれぞれ接続部材１４の上下両溝２０に嵌め込まれた際、C形止め輪１６の外縁部１６bはそれぞれ両軸受スリーブ１２の環状の溝１８に収納されることができ、両軸受スリーブ１２を連結する効果を達し、さらに、両モータ４０を直列連結し、固定する目的を達成する。

本発明の直列連結モータの連結構造は、C形止め輪１６を接続部材１４及び軸受スリーブ１２の溝に同時に嵌め込むことによって、直接に両モータ４０を直列連結する効果を達成し、明らかに構成部材のコストを減らし、且つ、モータの直列連結のプロセスを簡易化できる。この他、本発明による連結されたファンモータ・アセンブリの接続点を集中させる設計は、ファンが連結された後のモータ・アセンブリの強度を高めることもできる。

[実施例２]
図５は、本発明の実施例２における直列連結モータの連結構造３０を示す斜視図である。図5に示すように、直列連結モータの連結構造３０は、軸受スリーブ１２aと、軸受スリーブ１２bと、C形止め輪１６とを有する。両軸受スリーブ１２a、１２bは、それぞれ直列連結しようとする二つのファン・モータ（図示せず）の固有構成部材に属し、且つ軸受スリーブ１２bの内側表面において、端面Q１から所定距離を離れた箇所に、側壁内部を加工して形成された環状の溝１８bが形成されている。

図６は、本発明の実施例２における直列連結モータの連結構造の軸受スリーブ１２aを示す断面図である。図６に示すように、軸受スリーブ１２aの一端には接続部２４が形成されており、接続部２４と軸受スリーブ１２aは一体成型されている。接続部２４の外側表面において、端面Q２から所定距離を離れた箇所には、側壁内部に向かって加工して形成された環状の溝１８aが形成されている。接続部２４は、案内傾斜面２２を含み、これにより、接続部１２は円錐状となている。実施例２において、案内傾斜面２２の高さd１は、軸受スリーブ１２bの溝18bから端面Q１までの所定距離に等しい。

図７Aは、本発明の直列連結モータの連結構造を含む両ファンモータ４０の構成部材の接続関係を示す断面図である。図７Bは、図７Aの部分拡大図である。図７Bに示すように、案内傾斜面２２の高さd１は、溝１８bから端面Q１の所定距離に等しいように設計されることにより、C形止め輪１６の内縁部１６aが軸受スリーブ接続部２４上の溝１８aに嵌め込まれた際、C形止め輪１６の外縁部１６bは軸受スリーブ１２bの溝１８b内に収納されることができ、両軸受スリーブを連結する効果を達し、さらに、両モータ４０を直列連結し、固定する目的を達成する。

実施例２から分かるように、本発明は、接続部材を使用せずに、軸受スリーブに留め具との接続に用いられる接続部を直接形成しても、同様に両モータ４０を直列連結する目的を達成することができる。特に、接続しようとする両軸受スリーブの側壁の厚さが異なる場合には、本実施例２の形態によって、直接、側壁の厚さが大きい方の軸受スリーブに留め具との接続に用いられる接続部を形成することができる。

即ち、本発明は、接続部材と軸受スリーブの溝の開設位置を合わせることで、又は、軸受スリーブ接続部の形態を変化させることで、いろいろな形式のファンモータの連結に適用することができる。

さらに、本発明に使用される留め具は、C形止め輪に限らず、同時に二つの対応した溝に嵌め込める弾性留め具なら、全て利用できる。ただし、上記弾性留め具は、軸受スリーブの形に合わせ易く、且つ、より大きい接続面積を有するために、環状のものが望ましい。

この他、図８Aと図８Bに示すように、本発明の軸受スリーブまたは接続部材に形成された溝は、単一の溝に限らず、接続時に異なる位置の溝を提供し、接続位置の選択を増し、複数の連結部を提供してモータ・アセンブリの強度を強化するために、複数の溝でもよい。同時に、弾性留め具の数は制限されず、溝の数、又はアセンブリの強度等の必要に応じて決定される。

なお、前記実施形態による説明は、本発明の内容を簡単に説明するための内容に過ぎなく、本発明をそれらの構造に狭義的に制限するものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。

本発明の実施例１における直列連結モータの連結構造を示す斜視図である。 本発明の実施例１における直列連結モータの連結構造の接続部材を示す断面図である。 本発明の実施例１における直列連結モータの連結構造のC形止め輪を示す平面図である。 本発明の直列連結モータの連結構造を含む両ファンモータの接続関係を示す断面図である。 図４Aの部分拡大図である。 本発明の実施例２における直列連結モータの連結構造を示す斜視図である。 本発明の実施例２における直列連結モータの連結構造の軸受スリーブを示す断面図である。 本発明の直列連結モータの連結構造を含む両ファンモータの接続関係を示す断面図である。 図７Aの部分拡大図である。 本発明の軸受スリーブの変化例を示す図である。 本発明の接続部材の変化例を示す図である。

符号の説明

１０ 直列連結モータの連結構造
１２、１２a、12b 軸受スリーブ
14 接続部材
16 C形止め輪
16a 内縁部
16b 外縁部
18 溝
18a 溝
18b 溝
20 溝
22 案内面
24 接続部
30 直列連結モータの連結構造
40 モータ

Claims (5)

1. ぞれぞれ少なくとも一つの第一溝が形成される二つの軸受スリーブと、
   少なくとも二つの第二溝が形成される接続部材と、
   それぞれの部分領域が前記第二溝に嵌め込まれ、残りの部分が前記第一溝内に収納される、複数の弾性留め具と、
   を有することを特徴とする直列連結モータの連結構造。
2. 前記弾性留め具が環状であり、且つ、前記接続部材の前記溝の間の領域に円錐状の案内面が形成されていることを特徴とする、請求項１に記載の直列連結モータの連結構造。
3. 金属又はエンジニアリングプラスチックによって製造され、それぞれの内周面に少なくとも一つの第一環状の溝が形成される二つの軸受スリーブと、
   それぞれ少なくとも二つの第二環状の溝が形成される、接続部材と、
   それぞれの内縁部が前記第二環状の溝に嵌め込まれ、且つその外縁部が前記第一環状の溝に収納され当接されている、少なくとも二つの環状の弾性留め具と、を有する直列連結モータの連結構造であって、
   前記接続部材に形成された前記第二環状の溝の間の距離が、前記二つの軸受スリーブの各端面から前記第一環状の溝の距離の和に等しいことを特徴とする直列連結モータの連結構造。
4. 一端に円錐傾斜状の接続部が形成され、且つ、前記接続部の側壁に少なくとも一つの第一溝が形成される、第一軸受スリーブと、
   内縁部に少なくとも一つの第二溝が形成される、第二軸受スリーブと、
   内縁部が前記第一溝に嵌め込まれ、且つ、外縁部が前記第二溝に収納され当接されている、少なくとも一つの環状弾性部材と、
   を有することを特徴とする直列連結モータの連結構造。
5. 前記環状弾性部材がC形止め輪であり、且つ、前記軸受スリーブが金属又はエンジニアリングプラスチックによって製造されている、ことを特徴とする、請求項４に記載の直列連結モータの連結構造。

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