JP3901661B2 - 洗車機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の車体面を洗浄する洗車機に関し、特に、回転駆動手段により互いに反対方向に回転されるとともに、互いに接近・離間する方向に移動可能とされて、車両の前面、側面、及び後面をブラッシングする左右一対のサイドブラシを備えた洗車機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両の車体面を洗浄する洗車機には、車両の前面、側面、及び後面をブラッシングするために、通常、左右一対のサイドブラシが設けられる。それらのサイドブラシは、回転駆動手段に設けられている上下方向の回転軸にそれぞれ取り付けられていて、その回転駆動手段により互いに反対方向に回転されるとともに、互いに接近・離間する方向に移動されるようになっている。車両の前面をブラッシングするときには、それらのサイドブラシは、回転駆動手段により互いに反対方向に回転させながら、まず、互いに接近した状態で車両の前面に接触する位置まで移動される。そして、その位置から、それぞれ車両の左右側面位置へと互いに離間移動される。
【0003】
その場合に、回転しながら左右方向に移動するサイドブラシによって、車両の前面に取り付けられているナンバープレートが曲げられることのないようにする必要がある。そこで、従来、車両の前面をブラッシングするときには、各サイドブラシの回転方向を、車両の前面に接触する部分が互いに離れる方向に移動するような方向、すなわち、平面視で車両左側のサイドブラシは時計方向、車両右側のサイドブラシは反時計方向とするようにしていた(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
また、洗浄効果をより向上させるために、車両の前面をブラッシングするときにも、各サイドブラシの離間移動中、たとえば、車両のフェンダーに接近したところでその回転方向を変えるようにすることも考えられている(たとえば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−193753号公報
【0006】
【特許文献2】
特公昭52−7272号公報(第3ページ第6欄第34〜44行)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載されているようなものでは、車両前面のブラッシング時、各サイドブラシがその離間移動方向に逆らうようにして車両の前面に接触することになるので、車両の前面に凹凸があると、サイドブラシがその凹凸に引っ掛かりやすいという問題がある。また、特許文献2に記載されているようなものでも、サイドブラシが車両のフェンダー付近に達するまでは同様な問題がある。そして、そのようにサイドブラシが車両前面の凹凸に引っ掛かると、サイドブラシの離間移動が阻止されるので、以後の洗浄ができなくなってしまうばかりでなく、車両やサイドブラシを損傷させるおそれがある。そのために、サイドブラシが車両の凹凸に引っ掛かったときには、その都度、洗車機を停止させ、手でサイドブラシをその凹凸から外すという作業が必要になるが、その結果、洗車効率が低下してしまう。
【0008】
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたもので、車両前面のナンバープレートがサイドブラシによって曲げられることのないようにしながら、サイドブラシが車両前面の凹凸に引っ掛かって所定位置まで離間移動しなくなることが防止されるようにすることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る本発明は、回転駆動手段により互いに反対方向に回転されるとともに、互いに接近・離間する方向に移動可能とされて、車両の前面、側面、及び後面をブラッシングする左右一対のサイドブラシを備え、車両の前面をブラッシングするときに、前記両サイドブラシを、前記車両の前面に接触する部分が互いに離れる方向に移動するようにそれぞれ回転させながら、互いに離間移動させるようにした洗車機において、前記両サイドブラシの離間移動開始からの経過時間を計測する計時手段と、その計時手段によって計測された経過時間があらかじめ設定されている所定値に達したとき、前記サイドブラシの回転方向がそれまでとは逆となるように前記回転駆動手段を制御する制御手段とを有しており、前記所定時間は、洗車機の正常の作動時に前記サイドブラシが離間移動を開始してから車両の側面近傍に達するまでの時間であり、前記サイドブラシが車両前面の凹凸に引っ掛かって前記離間移動が停止した場合に、その引っ掛かったサイドブラシは、前記離間移動の開始から前記所定時間が経過したときに、該引っ掛かったサイドブラシの回転方向がそれまでとは逆となることで前記凹凸に対する引っ掛かりが解かれて前記離間移動を再開するすることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示す本発明の実施例に基づいて説明する。
【0012】
図中、図1〜図5は本発明による洗車機の一実施例を示すもので、図1はその洗車機の正面図、図2は図1の矢印2方向から見たその洗車機の側面図、図3は図1の矢印3方向から見たその洗車機の平面図、図4は図1の4−4線拡大矢視図、図5は図4の5−5線矢視図、図6はその洗車機の制御手順を示すフローチャート、図7はその洗車機におけるサイドブラシの動作を説明するための動作説明図である。
【0013】
図1〜図3に示すように、洗車機の洗車機本体10は、車両V(図7参照)を跨ぎ得る門型の走行フレーム11を備えている。その門型走行フレーム11の下端部にはそれぞれ左右一対の駆動車輪12,12と従動車輪13,13とが設けられており、門型走行フレーム11は、それらの車輪12,12;13,13を介して、設置面に敷設された左右一対の走行レール14,14上に支持されている。駆動車輪12,12は走行用モータ15,15により駆動され、それによって、門型走行フレーム11が走行レール14,14に沿い前後方向(図2で右左方向)に往復走行するようにされている。
【0014】
門型走行フレーム11の左右両側上部にはそれぞれ軸受16,16が設けられており、それらの軸受16.16に、左右方向に延びる水平な案内レール17が、その両端にそれぞれ固定された軸18,18を介して回転可能に支持されている。案内レール17の上下両側縁は各々横断面山形状に形成されていて、それぞれ上部レール17a及び下部レール17bとされている。そして、その案内レール17に、左右一対の台車19L,19Rがそれぞれ走行可能に支持されている。
【0015】
各台車19L,19Rには、上部レール17aを転動するV型駆動輪20及び上部V型従動輪21と、下部レール17bを転動する2個の下部V型従動輪22,22とが、案内レール17を上下から挟むようにして設けられている。各V型駆動輪20にはそれぞれサイドブラシ開閉用モータ23L,23Rが接続されており、その開閉用モータ23L,23Rの作動により、各台車19L,19Rを案内レール17に沿って往復走行させることができるようにされている。サイドブラシ開閉用モータ23L,23Rはトルクモータによって構成されており、各台車19L,19Rは、常に反対方向に、すなわち互いに接近・離間する方向に移動するようにされている。
【0016】
また、各台車19L,19Rには、上下方向に延びる回転軸24,24が回転可能に設けられており、それらの回転軸24,24の下端に、左右一対のサイドブラシ25L,25Rがそれぞれ懸吊支持されている。各回転軸24,24には、各台車19L,19Rに設けられている回転駆動手段としてのサイドブラシ回転用モータ26L,26Rの出力軸が、スプロケット27、チェーン28及びスプロケット29を介して接続されており、その回転用モータ26L,26Rの作動によって、各サイドブラシ25L,25Rが平面視時計方向及び反時計方向に回転するようにされている。回転用モータ26L,26Rはトルクモータによって構成されており、互いに反対方向に回転するようにされている。
【0017】
このようにして、案内レール17と、その案内レール17に走行可能に支持される台車19L,19Rと、それらの台車19L,19Rに回転軸24,24を介して支持される左右のサイドブラシ25L,25Rとは、上述の軸18,18を中心として、門型走行フレーム11の走行方向に一体的に揺動変位することが可能に構成されている。
【0018】
図4および図5を併せて参照すると明らかなように、案内レール17の左右両端に固定された軸18,18の先端には、上向きに延びる揺動支持アーム30がそれぞれ固着されており、案内レール17が軸18を中心として回動するとき、それらの揺動支持アーム30がともに揺動するようにされている。各揺動支持アーム30と門型走行フレーム11との間には、前後一対のバランススプリング31,31;32,32がそれぞれ設けられており、それによって、案内レール17が中立位置に向けて付勢され、サイドブラシ25L,25Rが鉛直に垂下する状態で保持されるようになっている。揺動支持アーム30の一方には小角感知ロッド33が固着されており、門型走行フレーム11には、その小角感知ロッド33の揺動軌跡内に、リミットスイッチからなる小角感知スイッチ34の検出子34aが設けられている。
【0019】
図1に戻って、案内レール17には、その左右両端部側に、左右の台車19L,19Rが離間移動してそれらの間が最も開いたことを検出する左右の開限スイッチ35L,35Rが設けられ、中央寄りの位置に、左右の台車19L,19Rが接近移動してそれらの間が最も閉じたことを検出する左右の閉限スイッチ36L,36Rが設けられている。これら左右の開限スイッチ35L,35R及び左右の閉限スイッチ36L,36Rは、洗車機本体10のフレーム中心線Cに対して左右対称の位置に配置されている。
【0020】
洗車機本体10には、さらに、制御装置37が設けられている。その制御装置37は、上述した走行用モータ15、サイドブラシ開閉用モータ23L,23R、及びサイドブラシ回転用モータ26L,26Rを含む洗車機の各部を制御するもので、小角感知スイッチスイッチ34、開限スイッチ35L,35R、閉限スイッチ36L,36Rなどから必要な情報が入力されるようになっている。また、その制御装置37には、各種の設定値を記憶する記憶部が設けられるとともに、設定時点からの経過時間を計測する計時手段が内蔵されている。
【0021】
なお、洗車機本体10には、その他、車両Vの上面をブラッシングするトップブラシ、洗浄水噴射装置、車体表面を乾燥させるトップノズル及びサイドノズル等と、その駆動装置なども設けられているが、それらは従来のものと同様であるので、それらの図示および説明は省略する。
【0022】
次に、図6のフローチャートにしたがって、制御装置37による洗車機本体10の制御の流れを、その作用とともに説明する。
【0023】
洗車を行うときには、あらかじめ、洗車機が正常に作動するものとして、洗浄するべき車両Vの大きさに応じ、左右のサイドブラシ25L,25Rがその車両Vの中心線上付近から車両Vの左右側面近傍にまで離間移動するのに要する時間を求めておき、その時間を所定値TAとして制御装置37に設定する。そして、図示されていないスタートスイッチを押す。このとき、左右のサイドブラシ25L,25Rは図7の25L0,25R0の位置にある。
【0024】
スタートスイッチが押されると、制御装置37は、まず、サイドブラシ回転用モータ26L,26Rを駆動して、左側のサイドブラシ25Lを平面視時計方向に、右側のサイドブラシ25Rを反時計方向にそれぞれ回転させる(以下、この方向の回転を正回転、反対方向の回転を逆回転と言う)。それとともに、サイドブラシ開閉用モータ23L,23Rを駆動して、左右の台車19L,19Rをそれらが互いに接近する方向に移動させる。台車19L,19Rが接近移動すると、それに懸吊されているサイドブラシ25L,25Rも互いに接近し、やがて図7に25L1,25R1で示されているような互いに接触する位置に達する。サイドブラシ25L,25Rがこの位置に達すると、各台車19L,19Rが閉限スイッチ36L,36Rの位置に達し、それらのスイッチ36L,36Rを作動させるので、その信号が制御装置37に入力され、サイドブラシ開閉用モータ23L,23Rが停止される。
【0025】
制御装置37は、また、走行用モータ15を駆動し、門型走行フレーム11を走行レール14,14に沿って前方、すなわち図2および図7で右方向に往走行させる(以上、ステップS1)。門型走行フレーム11が往走行を始めると、制御装置37は、小角感知スイッチ34が作動したかどうかを監視する(ステップS2)。
【0026】
門型走行フレーム11が往走行すると、それに伴ってサイドブラシ25L,25Rも図7で右方向に移動し、その下端が、門型走行フレーム11の走行方向前方に停車している車両Vの前面に接触する。そして、その状態で、さらに、門型走行フレーム11が往走行することにより、サイドブラシ25L,25Rが前後方向に傾く。その結果、案内レール17が軸18を中心として回動し、その軸18に固定されている揺動支持アーム30及び小角感知ロッド33が揺動する。こうして、サイドブラシ25L,25Rが所定の角度まで傾いたとき、小角感知ロッド33により小角感知スイッチ34が作動される。
【0027】
小角感知スイッチ34が作動すると、それがステップS2において判別されるので、制御装置37は、門型走行フレーム11の往走行を停止させるとともに、走行用モータ15を逆転させて門型走行フレーム11を図7で左方向に少しだけ復走行させる。そして、その位置で門型走行フレーム11を停止させる。それによって、サイドブラシ25L,25Rは、ほぼ鉛直に垂下した状態となる。このときのサイドブラシ25L,25Rの位置を、図7に25L2,25R2で示す。図示されているように、このときにはサイドブラシ25L,25Rは車両Vの中心線上付近に位置し、車両VのナンバープレートPはそれらサイドブラシ25L,25Rの各回転軸線の間にあって、しかも左側のサイドブラシ25Lは時計方向、右側のサイドブラシ25Rは反時計方向に回転しているので、サイドブラシ25L,25RがナンバープレートPの端縁に引っ掛かってそのナンバープレートPを折り曲げる、というおそれはない。
【0028】
ついで、制御装置37は、サイドブラシ開閉用モータ23L,23Rを駆動して、左右の台車19L,19Rをそれらが互いに離間する方向に移動させ、左右のサイドブラシ25L,25Rの離間移動を開始させる。それと同時に、制御装置37に内蔵されている計時手段によって、サイドブラシ25L,25Rの離間移動開始からの経過時間Tの計測を始める(以上、ステップS3)。台車19L,19Rが離間移動を始めると、制御装置37は、計時手段によって計測される経過時間Tが所定値TAに達したかどうかを監視する(ステップS4)。
【0029】
サイドブラシ25L,25Rが正常に離間移動し、洗車機が正常に作動している限り、サイドブラシ25L,25Rが離間移動を開始してから所定値TAに相当する時間が経過したときには、サイドブラシ25L,25Rは、図7に25L3,25R3で示す位置、すなわち車両Vの左右側面の近傍まで移動しているはずである。そこで、制御装置37は、サイドブラシ25L,25Rの離間移動開始からの経過時間Tが所定値TAに達すると、サイドブラシ回転用モータ26L,26Rを停止させてサイドブラシ25L,25Rの正回転を停止させる(ステップS5)。そして、次にサイドブラシ回転用モータ26L,26Rをそれぞれ逆転させて、サイドブラシ25L,25Rを逆回転、すなわち、それまでとは逆の、左側のサイドブラシ25Lは反時計方向、右側のサイドブラシ25Rは時計方向に、それぞれ回転させる(ステップS6)。この間にもサイドブラシ25L,25Rの離間移動は続いている。したがって、上記逆回転開始時におけるサイドブラシ25L,25Rの位置は、図7に25L4,25R4で示す位置となる。
【0030】
サイドブラシ25L,25Rが逆回転を始めると、制御装置37は、開限スイッチ35L,35Rが作動したかどうかを監視する(ステップS7)。各台車19L,19Rは離間移動を続けているので、やがてはそれらの台車19L,19Rが開限スイッチ35L,35Rの位置にまで達する。左側の台車19Lが左側の開限スイッチ35Lの位置に、また、右側の台車19Rが右側の開限スイッチ35Rの位置に達すると、それらのスイッチ35L,35Rがそれぞれ作動して、その信号が制御装置37に入力される。開限スイッチ35L,35Rからの信号を受信すると、制御装置37は、受信した側の台車19Lあるいは19Rのサイドブラシ開閉用モータ23を停止させ、その台車19Lあるいは19Rの移動を停止させる。
【0031】
左右の開限スイッチ35L,35Rがいずれも作動すると、それがステップS7において判別されるので、制御装置37は、サイドブラシ25L,25Rの逆回転を停止させる。そして、サイドブラシ25L,25Rを、ふたたび正回転させる。このときのサイドブラシ25L,25Rの位置を、図7に25L5,25R5で示す。
【0032】
ついで、制御装置37は、門型走行フレーム11の往走行を再開させるとともに、サイドブラシ25L,25Rを、それらが互いに接近する方向に移動させる。それによって、サイドブラシ25L,25Rが、図7に25L6,25R6で示すように車両Vの側面に接触し、その側面をブラッシングする(ステップS8)。
【0033】
このようにして、車両Vの前面及び側面のブラッシングが行われる。車両Vの後面及び上面のブラッシング、および洗浄水の噴射や車体面の乾燥などは従来のものと同様にして行われるので、その説明は省略する。
【0034】
ところで、前述のようにサイドブラシ25L,25Rを正回転させながら離間移動させて車両Vの前面をブラッシングするようにした場合、各サイドブラシ25L,25Rはその離間移動方向に逆らうようにして車両Vの前面に接触することになるので、車両Vの前面に凹凸、たとえば、オプションランプなどの突出物Qがあると、その突出物Qにサイドブラシ25L,25Rが引っ掛かることがある。
【0035】
いま、サイドブラシ25L,25Rが正回転しながら離間移動している最中に、右側のサイドブラシ25Rが突出物Qに引っ掛かったとする。すると、そのサイドブラシ25Rを回転駆動するサイドブラシ回転用モータ26Rに、そのモータ26Rを構成するトルクモータの出力よりも大きな負荷がかかるので、そのモータ26Rは回転を停止する。また、そのサイドブラシ25Rを離間移動させるサイドブラシ開閉用モータ23Rにも、そのモータ23Rを構成するトルクモータの出力より大きな負荷がかかるので、そのモータ23Rが停止し、右側のサイドブラシ25Rはその位置で止まる。一方、左側のサイドブラシ25Lは通常どおりに回転し、通常どおりに離間移動する。
【0036】
この状態で、計時手段によって計測される経過時間Tが所定値TAに達すると、ステップS4においてそれが判別され、次のステップS5からステップS6へと進むので、左右のサイドブラシ回転用モータ26L,26Rはそれまでとは逆方向に回転駆動される。右側のサイドブラシ回転用モータ26Rは、逆方向に回転駆動されると、負荷が小さくなるので回転を始め、右側のサイドブラシ25Rを時計方向に回転させる。したがって、そのサイドブラシ25Rの突出物Qに対する引っ掛かりが解かれる。サイドブラシ25Rの引っ掛かりが解かれると、右側のサイドブラシ開閉用モータ23Rにかかる負荷も小さくなるので、そのモータ23Rも回転を始め、右側のサイドブラシ25Rは離間移動を再開する。
【0037】
この間に、左側のサイドブラシ25Lは開限位置まで移動するが、右側のサイドブラシ25Rが開限位置に達するまではその位置で待っている。そして、右側のサイドブラシ25Rが開限位置まで移動して右側の開限スイッチ35Rが作動すると、ステップS7において、両サイドブラシ25L,25Rによる車両Vの前面のブラッシングが終了したと判断され、次のステップS8に進む。
【0038】
このようにして、左右のサイドブラシ25L,25Rが車両Vの前面の凹凸に引っ掛かったとしても、自動的にその引っ掛かりが解かれ、サイドブラシ25L,25Rが所定の位置まで離間移動しなくなることが防止される。したがって、洗車機は次の洗浄工程に進むことができる。
【0039】
その場合、車両Vの前面の凹凸よりも側方部分は、逆回転するサイドブラシ25L,25Rによってブラッシングされることになるが、洗浄効果が多少低下するというだけで、特に問題はない。そして、車両Vの前面中央部分をブラッシングするときは、サイドブラシ25L,25Rは正回転するので、ナンバープレートPが曲がるおそれもない。
【0040】
また、車両Vの前面のブラッシング中、サイドブラシ25L,25Rが正回転する時間である所定値TAを、サイドブラシ25L,25Rが車両V前面の凹凸に引っ掛からずに車両Vの側面近傍に達するまでの時間に設定するようにしているので、洗車機が正常に作動するときにブラッシング不足部分が生じることを防止することができる。そして、サイドブラシ25L,25Rが車両V前面の凹凸に引っ掛かって止まったとしても、離間移動開始から一定の時間、すなわち所定値TAに相当する時間が経過すると、サイドブラシ25L,25Rの逆回転によりサイドブラシ25L,25Rの離間移動が再開されるので、車両V前面の一部分のブラッシング時間が長くなることも防止される。
【0041】
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明はその実施例に限定されることなく、本発明の範囲内で種々の実施例が可能である。
【0042】
たとえば、洗車機本体を固定して、車両をその洗車機本体に対して移動させるようにした洗車機にも、本発明を適用することができる。また、車両Vの前面や側面のブラッシング中、サイドブラシの正回転と逆回転とを複数回にわたって繰り返させるようにすることもできる。
【0043】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の本発明によれば、車両前面のブラッシング開始時には、左右一対のサイドブラシを、車両の前面に接触する部分が互いに離れる方向に移動するようにそれぞれ回転させるので、サイドブラシによる車両前面のナンバープレートの曲損を防止することができる。そして、サイドブラシの回転方向を上記のようにしたことで、サイドブラシが車両前面の凹凸に引っ掛かって止まったとしても、その引っ掛かったサイドブラシは、離間移動開始から所定時間が経過すると、該引っ掛かったサイドブラシの回転方向がそれまでとは逆となることで前記凹凸に対する引っ掛かりが解かれて、前記離間移動が再開されるので、サイドブラシが車両前面の凹凸に引っ掛かったときにも、サイドブラシが所定の位置まで離間移動しなくなってしまうようなことを防止できて、洗車機を以後の洗浄工程に進めることができ、しかも車両前面の一部分のブラッシング時間が長くなることも防止することができる。
【0044】
また特に車両前面のブラッシング中においてサイドブラシの離間移動開始からサイドブラシを逆回転させるまでの所定時間を、洗車機が正常に作動しているときに左右のサイドブラシが離間移動を開始してから車両の側面近傍に達するまでの時間とするようにしているので、サイドブラシが車両前面の凹凸に引っ掛からずに正常に離間移動するときに、車両前面にブラッシング不足部分が生じることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による洗車機の一実施例を示す正面図。
【図2】 図1の矢印2方向から見た洗車機の側面図。
【図3】 図1の矢印3方向から見た洗車機の平面図。
【図4】 図1の4−4線拡大矢視図。
【図5】 図4の5−5線矢視図。
【図6】 前記実施例の制御手順を示すフローチャート。
【図7】 前記実施例におけるサイドブラシの動作を説明するための動作説明図。
【符号の説明】
10 洗車機本体
11 門型走行フレーム
19L,19R 台車
23L,23R サイドブラシ開閉用モータ
25L,25R サイドブラシ
26L,26R サイドブラシ回転用モータ(回転駆動手段)
37 制御装置(計時手段内蔵)
V 車両
Claims (1)
- 回転駆動手段により互いに反対方向に回転されるとともに、互いに接近・離間する方向に移動可能とされて、車両の前面、側面、及び後面をブラッシングする左右一対のサイドブラシを備え、車両の前面をブラッシングするときに、前記両サイドブラシを、前記車両の前面に接触する部分が互いに離れる方向に移動するようにそれぞれ回転させながら、互いに離間移動させるようにした洗車機において、
前記両サイドブラシの離間移動開始からの経過時間を計測する計時手段と、
その計時手段によって計測された経過時間があらかじめ設定されている所定時間に達したとき、前記サイドブラシの回転方向がそれまでとは逆となるように前記回転駆動手段を制御する制御手段とを有しており、
前記所定時間は、洗車機の正常の作動時に前記サイドブラシが離間移動を開始してから車両の側面近傍に達するまでの時間であり、
前記サイドブラシが車両前面の凹凸に引っ掛かって前記離間移動が停止した場合に、その引っ掛かったサイドブラシは、前記離間移動の開始から前記所定時間が経過したときに、該引っ掛かったサイドブラシの回転方向がそれまでとは逆となることで前記凹凸に対する引っ掛かりが解かれて前記離間移動を再開することを特徴とする、洗車機。
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