JP3900929B2 - 平方根記号表示制御装置、プログラム、および平方根記号表示制御方法 - Google Patents

平方根記号表示制御装置、プログラム、および平方根記号表示制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、計算装置に係り、詳細には、小数部を持つ実数を、平方根を含む多項式に変換する平方根記号表示制御装置等に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば電卓と称される小型の電子計算装置において、計算結果は一般的に小数部を持つ実数で表される。この小数部を持つ実数を計算の種類に適した見通しのよい形にするため、特開平11―282807号公報に開示された発明のように、小数を分数に変換するといったものがある。あるいは、特開2000−57100号公報に開示された発明のように、無理数である実数の2乗を分数に変換し、その分数の平方根を取ることによって、実数を√整数/整数の単項式に変換するといったものもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、無理数である実数の変換を√整数/整数の単項式に変換した場合、さらにこれ以上の変換は行えず、例えば、√整数±整数などの多項式を実現することに関して難があった。
【0004】
本発明の課題は、小数部を持つ実数を平方根を含む多項式に変形することが可能な計算装置、プログラムおよび制御方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項1記載の発明は、実数を、ルートを1つ含む多項式に変換し、この変換した多項式を、平方根記号を用いて表示させる平方根記号表示制御装置(例えば、図1の計算装置10)であって、前記実数を記憶する実数記憶手段(例えば、図2のRAM220の実数データ記憶領域221)と、この実数記憶手段に記憶されている実数を表示させる第1の表示制御手段(例えば、図2のCPU210;第1表示制御プログラム235)と、正の整数である候補値の平方根の小数部と、前記実数記憶手段に記憶されている実数の小数部とを算出するとともに、算出した2つの小数部の差が、所定の判定条件を満たすか否かを判定することにより、候補値を決定する候補値決定手段と(例えば、図2のCPU210;小数部処理プログラム234)、この候補値決定手段により決定された候補値に基づいて、前記実数をルートを1つ含む多項式に変換する変換手段と(例えば、図2のCPU210;実数変換処理プログラム233)、この変換手段により変換された多項式を平方根記号を用いて表示させる第2の表示制御手段(例えば、図2のCPU210;第2表示制御プログラム236)と、を備えることを特徴とする平方根記号表示制御装置としている。
【0006】
また、請求項4記載の発明は、平方根記号表示制御装置に対して、実数を、ルートを1つ含む多項式に変換させ、この変換した多項式を、平方根記号を用いて表示させるためのプログラムであって、前記実数を記憶する実数記憶手段と、この実数記憶手段に記憶されている実数を表示させる第1の表示制御手段と、正の整数である候補値の平方根の小数部と、前記実数記憶手段に記憶されている実数の小数部とを算出するとともに、算出した2つの小数部の差が、所定の判定条件を満たすか否かを判定することにより、候補値を決定する候補値決定手段と、この候補値決定手段により決定された候補値に基づいて、前記実数をルートを1つ含む多項式に変換する変換手段と、この変換手段により変換された多項式を平方根記号を用いて表示させる第2の表示制御手段と、を前記平方根記号表示制御装置に実現させることを特徴とするプログラムとしている。
【0007】
また請求項5記載の発明は、記憶されている実数を表示させる第1の表示制御ステップと、正の整数である候補値の平方根の小数部と、前記実数の小数部とを算出する算出ステップと、前記算出した2つの小数部の差が、所定の判定条件を満たすか否かを判定する判定ステップと、前記判定により前記判定条件を満たすと判定された候補値に基づいて、前記実数をルートを1つ含む多項式に変換する変換ステップと、前記変換された多項式を、平方根記号を用いて表示させる第2の表示制御ステップと、を含むことを特徴とする平方根記号表示制御方法としている。
【0008】
この請求項1、4および5記載の発明によれば、記憶されている実数において、実数の小数部と正の整数である候補値の平方根の小数部を算出するとともに、算出した2つの小数部の差が、所定の判定条件を満たすか否かを判定することにより、候補値を決定する。そして、その候補値に基づいて、前記実数をルートを1つ含む多項式に変換して表示することにより、実数を、例えば、a+b√c(a、bは整数、cは正の整数)に変換し表示する。これにより、例えば無理数などの実数を、認識しやすい表示形態で表示することができる。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の平方根記号表示制御装置において、前記候補値決定手段(例えば、図2のCPU210;小数部処理プログラム234)は、候補値を変更するとともに、前記算出及び前記判定を繰り返し実行することにより、前記判定条件を満たす候補値を決定する決定手段を備えていることを特徴とする電子計算装置としている。
【0010】
この請求項2記載の発明によれば、候補値を決定する際に、候補値として1からn(nは正の整数)を随時当てはめ、その候補値の平方根の小数部と記憶されている実数の小数部において、2つの小数部の差が所定の判定条件を満たすか否かを判定し、判定条件が満たされるまで処理を繰り返すといったことが実現される。これにより、単純なプログラム構成で、本発明を実現することができる。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の平方根記号表示制御装置において、前記整数の係数を決定し、前記実数記憶手段に記憶されている実数を係数倍する係数手段(例えば、図2のCPU210;図4のステップS409)を更に備えるとともに、前記候補値決定手段は、前記候補値の平方根の小数部と、前記係数手段により係数倍された実数の小数部とを算出して、前記判定を行う算出判定手段(例えば、図2のCPU210;図6のステップS605、S606)を備え、前記変換手段は、前記係数手段により係数倍された実数に対する多項式を決定した後、この決定した多項式を前記係数で除算することによって、前記実数に対する多項式を決定する式決定手段(例えば、図2のCPU210;図5のステップS419)を備えていることを特徴とする平方根記号表示制御装置としている。
【0012】
この請求項3記載の発明によれば、記憶されている実数を係数倍し、係数倍した実数の小数部と候補地の平方根の小数部を算出して、その2つの小数値の差が、所定の条件を満たす候補値を決定し、計数倍した実数を多項式に変換したあと、多項式を係数で除算することによって、例えば、(a+b√c)/m(mは正の整数)に変換して表示する。これにより、例えば無理数などの実数を、認識しやすい表示形態で表示することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図7を参照して本発明を適用した計算装置の実施の形態を詳細に説明する。
【0014】
[外観]
図1は、本実施の形態を適用した計算装置10の外観の一例を示した図である。計算装置10として、一般的な関数電卓を適用した場合を例としているが、その他、計算機能を備えた計算装置であれば、これに限らない。
【0015】
図1において、計算装置10は、表示部110、実数をルートを含む多項式に変換する変換キー120(以下、単に「実数変換キー120」とする。)、実数をルートと分数を含む多項式に変換する変換キー130(以下、単に「実数変換キー130」とする。)および操作入力キー140で構成されている。また、操作入力キー140は、機能選択キー141、数字キー142、四則演算キー143および実行キー144で構成されている。
【0016】
表示部110は、操作入力キー140の押下に応じた文字や符号、演算結果など、計算装置10を使用するために必要な各種データが表示される部分であり、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)によって実現される。
【0017】
実数変換キー120は、表示部110に表示された実数を、ルートを含む多項式に変換するときに操作する。実数変換キー130も同様に、表示部110に表示された実数をルートと分数を含む多項式に変換するときに操作する。
【0018】
入力部140は、ユーザが数値の入力あるいは演算を実行するときに操作する。各種キーの内容においては、既に公知であるため、その説明を省略する。
【0019】
[構成]
本実施の形態における、構成を説明する。図2は計算装置10の内部構成を示すブロック図である。同図において、計算装置10は、CPU(Ce ntral Processing Unit)210、RAM(Random Access Memory)220、ROM(Read Only Memory)230、入力部140、表示部110およびバス260によって構成されている。
【0020】
CPU210は、入力部140の押下操作に従って対応したデータを入力し、ROM230に予め記憶されているシステムプログラム231等の命令にしたがって、入力したデータの処理を行い、処理後のデータをRAM220へ記憶、あるいは表示部110に出力するなどの回路各部の動作の制御を行う。このCPU210には、RAM220、ROM230、入力部140および表示部110がバス260を介して接続されている。
【0021】
RAM220は、CPU210の作業領域として、プログラムや数値を一時的に記憶し、本実施の形態においては、実数データ記憶領域221、表示データ記憶領域222、作業領域223を備える。
【0022】
実数データ記憶領域221は、入力部140の操作により入力されたデータあるいは、演算後のデータが記憶される領域である。表示データ記憶領域222は、表示部110に表示するデータが記憶される領域である。作業領域223は、ROM230に記憶されている各種プログラムを実行するために必要なデータを記憶する領域である。
【0023】
ROM230は、計算装置10の各種機能を実現するためのプログラムが記憶されている。本実施の形態においては、ROM230は、システムプログラム231、アプリケーションプログラム232、実数変換処理プログラム233、小数部処理プログラム234、第1表示制御プログラム235および第2表示制御プログラム236を備える。
【0024】
システムプログラム231は、CPU210の実行により、計算装置10の基本的な機能を実行させるためのプログラムである。例えば、入力部140の押下によるデータ入力が発生したとき、CPU110はそのデータに従った処理をサブルーチンプログラムを利用して実行する。
【0025】
アプリケーションプログラム232は、CPU210の実行により、各種関数演算を実現させるためのプログラムである。例えば、2次方程式の解を求めるプログラムなどを含む。
【0026】
実数変換処理プログラム233は、CPU210の実行により、実数データ記憶領域221に記憶された実数データ(以下、単に「実数データ」とする。)を無理数を含む式、例えば、a+b√cに変形するプログラムである。
【0027】
小数部処理プログラム234は、実数変換処理プログラム233で使用するサブルーチンプログラムであり、CPU210の実行により、実数データの小数部と整数n(nは正の整数)の平方根の小数部において、2つの値の差を比較し、所定の条件を満足する整数nを算出するプログラムである。
【0028】
第1表示制御プログラム235は、CPU210の実行により、入力部140から入力されたデータあるいは演算結果のデータを表示データ記憶領域222に記憶し、表示部110に表示させるプログラムである。
【0029】
第2表示制御プログラム236は、CPU210の実行により、実数変換プログラム233の実行結果であるルートを含む多項式、例えばa+b√cを表示データ記憶領域222に記憶し、表示部110に表示させるプログラムである。
【0030】
[動作]
次に、本発明における、計算装置10の動作を説明する。図3は、システムプログラム231の計算データ入力処理を示すフローチャートである。
【0031】
まずユーザは入力部140の操作により、データを入力する。押下されたキーが数字キー142の場合(ステップS301:Yes)、CPU210は押下された数字キー142に対応した数値データを表示データ記憶領域222に記憶して、表示部110に表示する(ステップS302)。そして、CPU210はステップS301へ処理を移行する。
【0032】
一方、押下されたキーが数字キー142でない場合(ステップS301:No)、CPU210は押下されたキーが機能選択キー141あるいは四則演算キー143であるか判断する(ステップS303)。機能選択キー141あるいは四則演算キー143のいずれも押下されていない場合は(ステップS303:No)、CPU210は他の処理へ移行する。
【0033】
CPU210が機能選択キー141あるいは四則演算キー143の押下を判断した場合(ステップS303:Yes)、CPU210は実数データ記憶領域221に記憶されている数値データに対して演算処理を行い(ステップS304)、演算結果を表示データ記憶領域222に記憶する。そしてCPU210は、第1表示制御プログラム235を実行して、表示データ記憶領域222のデータを表示部110に表示する(ステップS305)。
【0034】
次にCPU210は、実数変換キー120あるいは130が押下されたか判断する(ステップS306)。実数変換キー120あるいは130が押下されなかった場合(ステップS305:No)、CPU210はステップS301へ処理を移行する。
【0035】
一方、実数変換キー120あるいは130が押下された場合(ステップS306:Yes)、CPU210は実数変換処理プログラム233を実行し(ステップS307)、処理結果を表示データ記憶領域222へ記憶し、第2表示制御プログラム236を実行して、表示部110へ表示する(ステップS308)。そしてCPU210はステップS301へ処理を移行する。
【0036】
図4および図5は、実数変換処理プログラム233の実行に係る、計算装置10の動作を示すフローチャートである。本処理の説明において、数値データをa+b√cに変換する動作に加え、その変形例として、(a+b√c)/mに変換する動作も同時に説明する。
【0037】
実数変換処理プログラム233の実行を開始すると、CPU210は実数データ記憶領域221に記憶されたデータを変数xに代入する(ステップS401)。変数xが0以上の場合(ステップS402:No)、CPU210は変数xsgnに1を代入する(ステップS403)。一方、変数xが0未満の場合(ステップS402:Yes)、CPU210は変数xsgnに−1を代入する(ステップS404)。ここで変数xsgnは、実数データである変数xの正負を示す変数である。
【0038】
次にCPU210は、変数xの絶対値の小数部を変数xxに代入する(ステップS405)。例えば、x=1.2345の場合、変数xxには0.2345が代入され、x=−1.2345の場合も、変数xxには0.2345が代入される。
【0039】
次にCPU210は、変数xxを引数として、小数部処理プログラム234を実行する(ステップS406:図6)。小数部処理プログラム234の実行により、CPU210は変数xxとの差が所定の条件を満たす小数部を持つ√zz(zzは正の整数)を導出し、変数zzを決定する。
【0040】
そしてCPU210は、変数zzが0か否かを判定する(ステップS407)。変数zzが0の場合(ステップS407:Yes)、CPU210は変数xに小数部が存在しない、あるいは小数部処理プログラム234において、変数xxの小数部との差が所定の条件を満たす小数部を持つ√zzを導出できなかったと判断し、実数変換処理プログラム233を終了する。
【0041】
一方、変数zzが0以外の場合(ステップS407:No)、CPU210は変数mが1より大きいか判定する(ステップS408)。変数m(mは正の整数)は、ステップ306において、実数変換キー130が押下された場合、小数部処理プログラム234において、変数xxと所定の条件を満たす√zzを導出するために、変数xxを乗算する変数である。
【0042】
変数mが1より大きい場合(ステップS408:Yes)、ステップS406の小数部変換処理プログラム234の実行において、変数xxをm倍した値と所定の条件を満たす√zzが導出されたため、変数xもm倍する必要がある。そのため、CPU210は変数xに変数xを変数mで乗算した値を代入する(ステップS409)。変数mが1以下の場合(ステップS408:No)、CPU210はステップS410へ処理を進める。
【0043】
続いてCPU210はステップS410を実行する。まず、変数aに変数xの絶対値と√zzとの差に対して小数点以下を四捨五入した整数値を代入し、さらに変数aに変数aを変数xsgnで乗算した値を代入する。次に、変数bに変数xsgnを代入し、変数cに変数zzを代入する。そして変数wおよび変数yにそれぞれ1を代入する。
【0044】
これは変数xをx≒a+b√cの形に変換する過程において、まずc=zzつまり√c=√zzと置く。√zzの小数部は、変数xの小数部に近似しているが、実際は√zzは1以上の実数であるため、変数xと√zzのそれぞれの整数部の値は異なる可能性が高い。そこで、x≒a+b√cの両辺の整数部を補正するために、変数aを変数xの絶対値と√zzとの差に対して小数点以下を四捨五入した整数値とする。そして両辺の符号を一致させるために、右辺の(a+b√c)に変数xsgnをかける。つまり、変数aに実数aに変数xsgnを乗算した値を代入し、変数bには変数xsgnを代入する。変数wおよび変数yは、変数cつまり変数zzの平方因数を導き出すために使用する変数である。
【0045】
次にCPU210は、変数cを変数wの2乗で除算した値の小数部が0か否かを判定する(ステップS412)。0の場合(ステップS412:Yes)、CPU210は変数wの値を変数cの平方因数と見なし、変数yに変数wの値を代入し(ステップS413)、処理をステップS414に進める。
【0046】
一方、0以外の場合(ステップS412:No)、CPU210は変数wの値は変数cの平方因数でないと判断し、そのまま処理をステップS414に進める。そしてCPU210は、変数wをカウントアップする(ステップS414)。
【0047】
次にCPU210は変数wと√cの値を比較する。変数wの値が√c以下の場合(ステップS415:Yes)、CPU210はステップS412へ処理を移行する。一方、変数wの値が√cより大きい場合(ステップS415:No)、変数wの平方因数が√cよりも大きくなることはあり得ないため、CPU210はステップS416へ処理を移行する。
【0048】
次にCPU210は、変数bに変数bを変数yで乗算した値を代入し、変数cに変数cを変数yの2乗で除算した値を代入する(ステップS416)。これは変数yは変数cの平方因数であるため、これを根号外に出すために変数bと変数yを乗算し、また変数cを平方因数を根号外に出した後の素数とするために、変数cを変数yの2乗で除算する。
【0049】
続いてCPU210は、変数mが1より大きいか判定する(ステップS417)。変数mが1以下の場合(ステップS417:No)、CPU210は表示データ記憶領域222に多項式a+b√cを記憶する(ステップS418)。変数mが1より大きい場合(ステップS417:Yes)、CPU210は表示データ記憶領域222に多項式(a+b√c)/mを記憶する(ステップS419)。
【0050】
そしてCPU210は実数変換処理プログラム233を終了し、ステップS308へ処理を移行する。
【0051】
以上のように、CPU210は実数データ記憶領域221に記憶されているデータを、実数変換処理プログラム233の命令に従ってルートを含んだ多項式に変換し、その結果を表示部110に表示する。
【0052】
図6は、小数部処理プログラム234の実行に係る、計算装置10の動作を示すフローチャートである。小数部処理プログラム234の実行を開始すると、CPU210は、変数dに1×10-12、変数mに1、変数nに0、変数nmaxに100をそれぞれ代入する(ステップS601)。
【0053】
変数dは、変数xxと√nの小数部を比較する際に閾値として用いる変数であり、この値が小さいほど、変数xxにより近い小数部を持つ√nを導出することができる。変数mは、変数xxを係数倍して√nを導出する際の係数を表す変数である。変数nは、変数xxに近い小数部を持つ√nを導出するための変数である。変数nmaxは、変数nのカウントアップの上限を示す変数である。
【0054】
上述した変数dおよび変数nmaxに代入する数値は、本処理を説明する上の仮の数値であり、実際に本発明を動作させる際には、これらの数値は処理精度あるいは処理速度などを考慮して調整される。
【0055】
次にCPU210は、変数xxが0かどうか比較する(ステップS602)。変数xxが0の場合(ステップS602:Yes)、CPU210は変数xは処理する小数部を持たないと判断し、変数zzに0を代入する(ステップS603)。そして、小数部処理プログラム234を終了し、ステップS407へ処理を移行する。
【0056】
一方、変数xxが0でない場合(ステップS602:No)、CPU210は変数nをカウントアップする(ステップS604)。
【0057】
次にCPU210は、√nの小数部と変数xxの差の絶対値を変数ddに代入する(ステップS605)。そしてCPU210は変数ddと変数dを比較する(ステップS606)。変数ddが変数d以下の場合(ステップS606:Yes)、CPU210は√nの小数部と変数xxの値が近似していると判断し、変数zzに変数nの値を代入する(ステップS607)。そして、小数部処理プログラム234を終了し、ステップS407へ処理を移行する。
【0058】
一方、変数ddが変数dより大きい場合(ステップS606:No)、CPU210は変数nと変数nmaxの値を比較する(ステップS608)。変数nが変数nmaxより小さい場合(ステップS608:Yes)、CPU210はステップS604に処理を移行する。
【0059】
一方、変数nが変数nmax以上の場合(ステップS608:No)、CPU210は、変数nmaxの値までの整数において、変数xxに近似した小数部を持つ√nを導出することができなかったと判断し、表示部110にエラー表示を行う(ステップS609)。そしてCPU210はユーザに対して、処理の続行あるいは終了の選択を操作させる表示を行う。
【0060】
ユーザが入力部140の操作によって、処理の終了を選択した場合(ステップS610:No)、CPU210は変数zzに0を代入し(ステップS612)、小数部処理プログラム234を終了し、ステップS407へ処理を移行する。
【0061】
一方、ユーザが処理の続行を選択した場合(ステップS610:Yes)、CPU210はステップS306において、実数変換キー120あるいは130のどちらが押下されたか判断する(ステップS612)。ステップS306において、実数変換キー120が押下された場合(ステップS612:120)、CPU210は変数nmaxに100を加算した値を変数nmaxに代入し(ステップS613)、ステップS604に処理を移行し、ステップS407へ処理を移行する。
【0062】
一方、ステップS306において、実数変換キー130が押下された場合(ステップS612:130)、CPU210は変数mをカウントアップし、変数xxに変数xxに変数mを乗算した値を代入する。そして、変数nに0を代入し、ステップS604に処理を移行する。
【0063】
以上のように、小数部処理プログラム234の命令にしたがって、CPU210は、実数データである変数xの小数部と√nの小数部の差が変数dd以下となる整数nを導出する。
【0064】
図7(a)は、ステップS305において第1表示制御プログラム235を実行した時の表示部110の一例を示し、図7(b)は、ステップS308において第2表示制御プログラム235を実行した時の表示部110の一例を示している。
【0065】
CPU210は、実数データ記憶領域221のデータ、例えば、図7(a)に表示されている実数に対して実数変換処理プログラム223を実行した時、実行結果として、「3+2√7」を表示部110に表示する。このように、実数を認識しやすい多項式に表示することができる。
【0066】
また変形例として、実数を(a+b√c)/mに変換する動作も上述したが、この場合も同様に、CPU210は実数変換処理プログラム223の実行結果として、「(a+b√c)/m」を表示部110に表示する。
【0067】
【発明の効果】
請求項1、4および5記載の発明によれば、記憶されている実数において、実数の小数部と正の整数である候補値の平方根の小数部を算出するとともに、算出した2つの小数部の差が、所定の判定条件を満たすか否かを判定することにより、候補値を決定し、その候補値に基づいて、前記実数をルートを1つ含む多項式に変換して表示することにより、実数を、例えば、a+b√c(a、bは整数、cは正の整数)に変換し表示する。これにより、例えば無理数などの実数を、認識しやすい表示形態で表示することができる。
【0068】
請求項2記載の発明によれば、候補値を決定する際に、候補値として1からn(nは正の整数)を随時当てはめ、その候補値の平方根の小数部と記憶されている実数の小数部において、2つの小数部の差が所定の判定条件を満たすか否かを判定し、判定条件が満たされるまで処理を繰り返すといったことが実現される。これにより、単純なプログラム構成で、本発明を実現することができる。
【0069】
請求項3記載の発明によれば、記憶されている実数を係数倍し、係数倍した実数の小数部と候補地の平方根の小数部を算出して、その2つの小数値の差が、所定の条件を満たす候補値を決定し、計数倍した実数を多項式に変換したあと、多項式を係数で除算することによって、例えば、(a+b√c)/m(mは正の整数)に変換して表示する。これにより、例えば無理数などの実数を、認識しやすい表示形態で表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】計算装置の外観を示す図。
【図2】計算装置の内部構成を示すブロック図。
【図3】計算装置の基本処理を示すフローチャート。
【図4】実数変換処理プログラムの動作フローチャート。
【図5】図4に続く、実数変換処理プログラムの動作フローチャート。
【図6】小数部処理プログラムの動作フローチャート。
【図7】計算装置の表示例を示す図。
【符号の説明】
10 計算装置
210 CPU
220 RAM
221 実数データ記憶領域
222 表示データ記憶領域222
223 作業領域
230 ROM
231 システムプログラム
232 アプリケーションプログラム
233 実数変換処理プログラム
234 小数部処理プログラム
235 第1表示制御プログラム
236 第2表示制御プログラム
140 入力部
110 表示部

Claims (5)

  1. 実数を、ルートを1つ含む多項式に変換し、この変換した多項式を、平方根記号を用いて表示させる平方根記号表示制御装置であって、
    前記実数を記憶する実数記憶手段と、
    この実数記憶手段に記憶されている実数を表示させる第1の表示制御手段と、
    正の整数である候補値の平方根の小数部と、前記実数記憶手段に記憶されている実数の小数部とを算出するとともに、算出した2つの小数部の差が、所定の判定条件を満たすか否かを判定することにより、候補値を決定する候補値決定手段と、
    この候補値決定手段により決定された候補値に基づいて、前記実数をルートを1つ含む多項式に変換する変換手段と、
    この変換手段により変換された多項式を平方根記号を用いて表示させる第2の表示制御手段と、
    を備える平方根記号表示制御装置。
  2. 請求項1記載の平方根記号表示制御装置において、
    前記候補値決定手段は、候補値を変更するとともに、前記算出及び前記判定を繰り返し実行することにより、前記判定条件を満たす候補値を決定する決定手段を備えていることを特徴とする平方根記号表示制御装置。
  3. 請求項1または2記載の平方根記号表示制御装置において、
    前記整数の係数を決定し、前記実数記憶手段に記憶されている実数を係数倍する係数手段を更に備えるとともに、
    前記候補値決定手段は、前記候補値の平方根の小数部と、前記係数手段により係数倍された実数の小数部とを算出して、前記判定を行う算出判定手段を備え、
    前記変換手段は、前記係数手段により係数倍された実数に対する多項式を決定した後、この決定した多項式を前記係数で除算することによって、前記実数に対する多項式を決定する式決定手段を備えていることを特徴とする平方根記号表示制御装置。
  4. 平方根記号表示制御装置に対して、実数を、ルートを1つ含む多項式に変換させ、この変換した多項式を、平方根記号を用いて表示させるためのプログラムであって、
    前記実数を記憶する実数記憶手段と、
    この実数記憶手段に記憶されている実数を表示させる第1の表示制御手段と、
    正の整数である候補値の平方根の小数部と、前記実数記憶手段に記憶されている実数の小数部とを算出するとともに、算出した2つの小数部の差が、所定の判定条件を満たすか否かを判定することにより、候補値を決定する候補値決定手段と、
    この候補値決定手段により決定された候補値に基づいて、前記実数をルートを1つ含む多項式に変換する変換手段と、
    この変換手段により変換された多項式を平方根記号を用いて表示させる第2の表示制御手段と、
    を前記平方根記号表示制御装置に実現させるためのプログラム。
  5. 記憶されている実数を表示させる第1の表示制御ステップと、
    正の整数である候補値の平方根の小数部と、前記実数の小数部とを算出する算出ステップと、
    前記算出した2つの小数部の差が、所定の判定条件を満たすか否かを判定する判定ステップと、
    前記判定により前記判定条件を満たすと判定された候補値に基づいて、前記実数をルートを1つ含む多項式に変換する変換ステップと、
    前記変換された多項式を、平方根記号を用いて表示させる第2の表示制御ステップと、
    を含むことを特徴とする平方根記号表示制御方法。
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