JP5487844B2 - 計算装置及びプログラム - Google Patents

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本発明は、計算装置及びプログラムに関する。
従来、ディスプレイに数式を表示する関数電卓などの計算装置においては、複数の数式をグラフ化して表示し、これらのグラフで囲まれる領域の面積を算出したり(例えば、特許文献1参照)、領域積分を行ったりすることができるようになっている。
特開2001−92789号公報
しかしながら、領域積分が実行されて結果が表示される場合でも、従来の製品では、どのような演算の過程を経て積分がされているのかは表示されないため、計算過程の学習効果が低いという問題がある。
本発明の課題は、領域積分の演算過程を表示させることのできる計算装置及びプログラムを提供することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、計算装置において、
積分領域と被積分関数とを含む複数の変数の積分関数式をユーザ操作に基づいて入力する積分式入力手段と、
前記積分式入力手段により入力された積分関数式における複数の変数を複数の変換変数に変換することにより、変換済積分領域と変換済被積分関数とを含む複数の変換変数の変換済積分関数式を算出する変数変換手段と、
前記変換済積分関数式を表示する変換済積分式表示手段と、
前記変換済積分式表示手段により表示された変換済積分領域を、変換変数毎の上限値及び下限値からなる積分範囲として表示する変換変数範囲表示手段と、
前記変換済積分関数式に対し各変換変数のうち一方の変換変数について下限値から上限値までの間で積分を実行し、積分結果としての単積分関数式を表示する単積分表示手段と、
前記単積分表示手段により表示された単積分関数式に対し前記複数の変換変数のうち、他方の変換変数について下限値から上限値までの間で積分を実行し、積分結果を表示する積分結果表示手段と、
を備え、
前記変数変換手段は、
前記積分式入力手段により入力された積分領域を表す数式群に「x^2+y^2」の形式の式が含まれる場合に、当該積分領域に適合する変数「x」,「y」の変数変換式を「x=rcosθ」,「y=rsinθ」として設定する変換式設定手段を有することを特徴とする。
請求項2記載の発明は
積分領域と被積分関数とを含む複数の変数の積分関数式をユーザ操作に基づいて入力する積分式入力手段と、
前記積分式入力手段により入力された積分関数式における複数の変数を複数の変換変数に変換することにより、変換済積分領域と変換済被積分関数とを含む複数の変換変数の変換済積分関数式を算出する変数変換手段と、
前記変換済積分関数式を表示する変換済積分式表示手段と、
前記変換済積分式表示手段により表示された変換済積分領域を、変換変数毎の上限値及び下限値からなる積分範囲として表示する変換変数範囲表示手段と、
前記変換済積分関数式に対し各変換変数のうち一方の変換変数について下限値から上限値までの間で積分を実行し、積分結果としての単積分関数式を表示する単積分表示手段と、
前記単積分表示手段により表示された単積分関数式に対し前記複数の変換変数のうち、他方の変換変数について下限値から上限値までの間で積分を実行し、積分結果を表示する積分結果表示手段と、
を備え
前記変数変換手段は、
前記積分式入力手段により入力された積分領域を表す数式群に「ax+by」,「cx+dy」の形式の式が含まれる場合に、当該積分領域に適合する変数「x」,「y」の変数変換式を「u=ax+by」,「v=cx+dy」として設定する変換式設定手段を有することを特徴とする。
請求項3記載の発明は
積分領域と被積分関数とを含む複数の変数の積分関数式をユーザ操作に基づいて入力する積分式入力手段と、
前記積分式入力手段により入力された積分関数式における複数の変数を複数の変換変数に変換することにより、変換済積分領域と変換済被積分関数とを含む複数の変換変数の変換済積分関数式を算出する変数変換手段と、
前記変換済積分関数式を表示する変換済積分式表示手段と、
前記変換済積分式表示手段により表示された変換済積分領域を、変換変数毎の上限値及び下限値からなる積分範囲として表示する変換変数範囲表示手段と、
前記変換済積分関数式に対し各変換変数のうち一方の変換変数について下限値から上限値までの間で積分を実行し、積分結果としての単積分関数式を表示する単積分表示手段と、
前記単積分表示手段により表示された単積分関数式に対し前記複数の変換変数のうち、他方の変換変数について下限値から上限値までの間で積分を実行し、積分結果を表示する積分結果表示手段と、
を備え
前記変数変換手段は、
前記積分式入力手段により入力された積分領域を表す数式群に「ax+by」,「cxy」の形式の式が含まれる場合に、当該積分領域に適合する変数「x」,「y」の変数変換式を「u=ax+by」,「v=cxy」として設定する変換式設定手段を有す
ことを特徴とする。
本発明によれば、入力された積分関数式における複数の変数を複数の変換変数に変換することにより、変換済積分領域と変換済被積分関数とを含む変換済積分関数式が算出されて表示され、表示された変換済積分領域が変換変数毎の上限値及び下限値からなる積分範囲として表示され、変換済積分関数式に対し変換変数のうち、一方の変換変数について下限値から上限値までの間で積分が実行され、積分結果としての単積分関数式が表示され、表示された単積分関数式に対し他方の変換変数について下限値から上限値までの間で積分が実行されて積分結果が表示されるので、領域積分の演算過程を表示させることができる。従って、計算過程の学習効果を向上させることができる。
関数電卓の概略構成を示す平面図である。 関数電卓の機能構成を示すブロック図である。 積分領域登録処理の流れを示すフローチャートである。 変換方法特定処理の流れを示すフローチャートである。 積分領域の変数変換処理の流れを示すフローチャートである。 領域積分計算処理の流れを示すフローチャートである。 領域積分計算処理の流れを示すフローチャートである。 被積分関数の変数変換処理の流れを示すフローチャートである。 ディスプレイの表示内容を示す図である。 ディスプレイの表示内容を示す図である。 ディスプレイの表示内容を示す図である。 ディスプレイの表示内容を示す図である。 ディスプレイの表示内容を示す図である。 ディスプレイの表示内容を示す図である。 ディスプレイの表示内容を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態の一例を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
[1.1 外観構成]
図1は、本発明に係る電子機器を適用した関数電卓1の概略構成を示す平面図である。
この図に示すように、関数電卓1は、各種キー群を有する入力キー群2と、ディスプレイ3と、を備えている。
入力キー群2は、ユーザから数値や演算記号等の数式構成要素の入力操作を受けたり、各種処理の指示操作を受けたりするためのキー群であり、それぞれ固有の機能を割り当てられた複数のキーを備えている。本実施の形態においては、入力キー群2は、テンキー20や演算記号キー21、カーソルキー22、EXEキー23、DELキー24、EXITキー25等を備えている。
このうち、テンキー20は数値の入力操作を受けるキーであり、演算記号キー21は各種演算記号の入力操作を受けるキーである。
カーソルキー22は、ディスプレイ3内で編集対象位置や選択対象位置を示すカーソルCR(図9(a)等参照)を所定の移動方向に移動させる場合等に押下されるキーであり、本実施の形態においては、上下左右の4方向について入力可能に構成されている。
EXEキー23は、処理の実行指示や決定指示の入力操作を受けるキーであり、例えば数式の入力後には演算処理の実行を指示するキーとして機能するようになっている。DELキー24は、ディスプレイ3に表示されている数値や演算記号などの削除操作を受けるキーである。EXITキー25は、関数電卓1における各種処理の終了を指示する場合に押下されるキーである。
ディスプレイ3は、LCD(Liquid Crystal Display)やELD(Electronic Luminescent Display)等により構成されており、入力キー群2などの操作に応じた文字や符号、数式、演算結果などの他、関数電卓1を使用するために必要な各種データを表示するようになっている。このディスプレイ3には、タッチパネル30が表示画面全面に亘って一体的に設けられている。
タッチパネル30は、ディスプレイ3の表示画面に対する入力ペン(図示省略)の接触位置を電磁誘導方式、磁気歪式、感圧式等の方式によって検出し、当該接触位置の信号を出力するようになっている。具体的には、本実施の形態におけるディスプレイ3には、選択キー35や領域積分キー34(図10(a)参照)、変数変換キー33(図9(d)参照)、変換メニューキー32(図9(f)参照)などがソフトキーとして表示されるようになっており、これらのキーに対してタッチ操作が行われると、タッチされたキーに対応する信号をタッチパネル30が出力するようになっている。
ここで、選択キー35は、後述の積分領域登録処理(図3参照)において数式を選択する場合に押下されるキーである。
領域積分キー34は、後述の領域積分計算処理(図6参照)において領域積分の積分関数式を入力する場合等に押下されるキーである。
変数変換キー33は、積分関数式の変数変換を実行させる場合に押下されるキーである。
変換メニューキー32は、後述の積分領域登録処理(図3参照)において変数変換の内容を確認するためのサブメニューを表示させる場合等に押下されるキーである。
[1.2 機能構成]
続いて、関数電卓1の機能構成を説明する。
図2は、関数電卓1の概略的な機能構成を示すブロック図である。
この図に示すように、関数電卓1は、キー入力部14と、表示部15と、RAM(Random Access Memory)12と、記憶部13と、CPU(Central Processing Unit)11と、を備えて構成されている。
キー入力部14は、上述の入力キー群2を備えており、押下されたキーに対応する操作信号をCPU11に出力するようになっている。
表示部15は、上述のディスプレイ3を備えており、CPU11からの表示信号に従って各種情報をディスプレイ3に表示するようになっている。また、この表示部15は、ディスプレイ3と一体的に設けられたタッチパネル30を備えており、表示画面に対する入力ペンの接触位置情報をCPU11に出力するようになっている。
RAM12は、情報を一時的に格納する揮発性のメモリであり、実行される各種プログラムやこれら各種プログラムに係るデータ等を格納する複数のワークエリアを有する。例えば、本実施の形態におけるRAM12は、ワークエリアとして数式記憶領域120、積分領域記憶領域121、及び積分関数式記憶領域122を有するようになっている。
数式記憶領域120には、後述の積分領域登録処理(図3参照)において入力される少なくとも1つの数式が蓄積記憶されるようになっている。たとえば後述の図9(a)に示すように、ユーザが複数の数式「X12+Y12≦4」,「X2≧0」を入力した場合には、これらの数式が蓄積記憶される。
積分領域記憶領域121には、後述の積分領域登録処理(図3参照)及び領域積分計算処理(図6〜図7参照)において数式群に登録名(積分領域名)や変数変換の変換式などが対応付けられて蓄積記憶されるようになっている。たとえば、数式群「X12+Y12≦4」,「X2≧0」に登録名「D」が付されている場合には、これらが対応付けられて記憶される(図9(f)参照)。また、たとえば、この登録名「D」の数式群「X12+Y12≦4」,「X2≧0」が数式群「0≦r≦2」,「−π/2≦θ≦π/2」に変数変換されている場合には、変換前の積分領域の登録名「D」と、その数式群「X12+Y12≦4」,「X2≧0」と、ヤコビアン「J=r」と、変換式「x=rcosθ」,「y=rsinθ」等とが対応付けられて記憶されるとともに、変換後の積分領域の登録名「D’」と、その数式群「0≦r≦2」,「−π/2≦θ≦π/2」と、ヤコビアン「J=r」と、変換式「x=rcosθ」,「y=rsinθ」等とが対応付けられて記憶される(図9(f),図9(h)参照)。
積分関数式記憶領域122には、領域積分計算処理(図6〜図7参照)において入力される積分関数式が記憶される。ここで、本実施の形態における積分関数式(たとえば「∬Dx2+y2dxdy」)は、複数の変数(たとえばx,y)についての積分関数式であり、これらの変数で表される積分領域(たとえば「X12+Y12≦4」,「X2≧0」)と被積分関数(たとえば「x2+y2」)とを含んでいる。
記憶部13は、ROM(Read Only Memory)等により構成される不揮発性のメモリであり、各種プログラム及び各種データを記憶している。具体的には、記憶部13は、本発明に係るプログラムとしての計算プログラム130を記憶している。
計算プログラム130は、後述の積分領域登録処理(図3参照)及び領域積分計算処理(図6〜図7参照)をCPU11に実行させるためのプログラムである。
CPU11は、関数電卓1の各部を中央制御する。具体的には、CPU11は、記憶部13に記憶されているシステムプログラム及び各種アプリケーションプログラムの中から指定されたプログラムをRAM12に展開し、RAM12に展開されたプログラムとの協働で、各種処理を実行する。
[1.3 関数電卓の動作]
<積分領域登録処理>
続いて、関数電卓1の動作のうち、積分領域登録処理について説明する。
図3は、積分領域登録処理の動作を説明するためのフローチャートである。なお、この積分領域登録処理は、ユーザによりタッチパネル30やキー入力部14を介して積分領域登録処理の実行指示が入力されると、記憶部13から計算プログラム130が読み出されてRAM12に適宜展開される結果、当該計算プログラム130とCPU11との協働によって実行される。
この図に示すように、積分領域登録処理においては、まずユーザが入力キー群2を操作して数式を入力すると、CPU11は、各数式を数式記憶領域120に蓄積記憶させる(ステップS1)。
次に、選択キー35やカーソルキー22を介して数式記憶領域120内の少なくとも1つの数式をユーザが選択し(ステップS2)、選択された数式群、つまり選択数式群の登録名をユーザが入力すると(ステップS3)、CPU11は選択数式群に登録名を対応付けて積分領域記憶領域121に記憶させる(ステップS4)。これにより、選択数式群で表される領域に対して登録名(領域名)が対応付けられて記憶されることとなる。なお、このステップS3においては、CPU11は、登録名として使用可能な候補をディスプレイ3に一覧表示させ、何れかの候補をユーザに選択させても良い。
次に、CPU11は、変数変換キー33(図9(d)参照)をディスプレイ3に表示させた後、当該変数変換キー33が操作されるか否かを判定し(ステップS5)、操作されないと判定した場合(ステップS5;No)には、他の処理へ移行する。
また、ステップS5において変数変換キー33が操作されたと判定した場合(ステップS5;Yes)には、CPU11は、変換方法特定処理を行う(ステップS6)。
具体的には、図4に示すように、この変換方法特定処理においてまずCPU11は、選択数式群に「x2+y2」の形式の式が含まれるか否かを判定する(ステップT1)。
このステップT1において「x2+y2」の形式の式が含まれると判定した場合(ステップT1;Yes)には、CPU11は、推奨すべき変換方法を極座標変換として特定し、変数「x」,「y」の変換式を「x=rcosθ」,「y=rsinθ」として設定するとともに、変数変換のヤコビアン「J」を「J=r」として設定した後(ステップT2)、これらの変換式及びヤコビアンを選択数式群に対応付けて積分領域記憶領域121に記憶させ、変換方法特定処理を終了する。
また、上述のステップT1において「x2+y2」の形式の式が含まれないと判定した場合(ステップT1;No)には、CPU11は、選択数式群に「ax+by」,「cx+dy」(但し、a〜dは定数)の形式の式が含まれるか否かを判定する(ステップT3)。
このステップT3において「ax+by」,「cx+dy」の形式の式が含まれると判定した場合(ステップT3;Yes)には、CPU11は、推奨すべき変換方法を一次変換として特定し、変数「x」,「y」の変換式を「u=ax+by」,「v=cx+dy」として設定するとともに、変数変換のヤコビアン「J」を従来より公知の手法で算出した後(ステップT4)、これらの変換式及びヤコビアンを選択数式群に対応付けて積分領域記憶領域121に記憶させ、変換方法特定処理を終了する。
また、上述のステップT3において「ax+by」,「cx+dy」の形式の式が含まれないと判定した場合(ステップT3;No)には、CPU11は、選択数式群に「ax+by」,「cxy」の形式の式が含まれるか否かを判定する(ステップT5)。
このステップT5において「ax+by」,「cxy」の形式の式が含まれると判定した場合(ステップT5;Yes)には、CPU11は、推奨すべき変換方法を一次変換として特定し、変数「x」,「y」の変換式を「u=ax+by」,「v=cxy」として設定するとともに、変数変換のヤコビアン「J」を従来より公知の手法で算出した後(ステップT6)、これらの変換式及びヤコビアンを選択数式群に対応付けて積分領域記憶領域121に記憶させ、変換方法特定処理を終了する。
また、上述のステップT5において「ax+by」,「cxy」の形式の式が含まれないと判定した場合(ステップT5;No)には、CPU11は、上述のステップT1〜T6と同様に、公知の変数変換方法に対応する式が選択数式群に含まれるか否かを判定し、含まれる場合には、該当する変数変換方法で変数「x」,「y」の変換式を設定するとともに、変数変換のヤコビアン「J」を算出した後、これらの変換式及びヤコビアンを選択数式群に対応付けて積分領域記憶領域121に記憶させ、変換方法特定処理を終了する。
一方、公知の変数変換方法に対応する式が選択数式群に含まれない場合には、CPU11は、推奨すべき変換方法が無い旨のメッセージをディスプレイ3に表示させた後(ステップT7)、変換方法特定処理を終了する。
以上の変換方法特定処理が終了したら、次にCPU11は、図3に示すように、変換方法特定処理で特定された変換方法に加え、公知の変数変換方法をディスプレイ3に一覧表示させ(ステップS7)、ユーザに何れかの変換方法を選択させる。なお、このステップS7においてCPU11は、変換方法特定処理で特定された変換方法が優先的に選択されるよう、この変換方法にカーソルCRを位置させて表示させるようになっている。
次に、CPU11は、何れかの変換方法が指定されるか否かを判定し(ステップS8)、指定されないと判定した場合(ステップS8;No)には、他の処理へ移行する。
また、ステップS8において何れかの変換方法が指定されたと判定した場合(ステップS8;Yes)には、CPU11は、積分領域の変数変換処理を行う(ステップS9)。
具体的には、図5に示すように、この変数変換処理においてまずCPU11は、変換方法として極座標変換が指定されたか否かを判定し(ステップU1)、指定されたと判定した場合(ステップU1;Yes)には、選択数式群に「x2+y2」の形式の式が含まれるか否かを判定する(ステップU2)。
このステップU2において「x2+y2」の形式の式が含まれないと判定した場合(ステップU2;No)には、CPU11は、変数変換できない旨のエラーメッセージをディスプレイ3に表示させた後(ステップU3)、上述のステップS5(図3参照)に移行する。
また、ステップU2において「x2+y2」の形式の式が含まれると判定した場合(ステップU2;Yes)には、CPU11は、積分領域記憶領域121内の情報に基づいて、「x=rcosθ」,「y=rsinθ」の変換式によって変数「x」,「y」を変数「r」,「θ」に置換するとともに、変数変換のヤコビアン「J」を「J=r」として、積分領域の数式群を変換する(ステップU4)。
そして、CPU11は、変換された数式群と、変数の変換式と、ヤコビアン「J」と、選択数式群の登録名に「’」(ダッシュ)を付加した新たな登録名とを対応付けて積分領域記憶領域121に追加登録した後(ステップU5)、積分領域の変数変換処理を終了する。
また、上述のステップU1において変換方法として極座標変換が指定されていないと判定した場合(ステップU1;No)には、CPU11は、変換方法として一次変換が指定されたか否かを判定し(ステップU6)、指定されていないと判定した場合(ステップU6;No)には、他の処理へ移行する。
また、ステップU6において変換方法として一次変換が指定されたと判定した場合(ステップU6;Yes)には、CPU11は、選択数式群に「ax+by」,「cx+dy」の形式の式が含まれるか否かを判定する(ステップU7)。
このステップU7において「ax+by」,「cx+dy」の形式の式が含まれると判定した場合(ステップU7;Yes)には、CPU11は、積分領域記憶領域121内の情報に基づいて、「u=ax+by」,「v=cx+dy」の変換式によって変数「x」,「y」を変数「u」,「v」に置換するとともに、変数変換のヤコビアン「J」を計算して、積分領域の式を変換した後(ステップU8)、上述のステップU5に移行する。
また、上述のステップU7において「ax+by」,「cx+dy」の形式の式が含まれないと判定した場合(ステップU7;No)には、CPU11は、選択数式群に「ax+by」,「cxy」の形式の式が含まれるか否かを判定する(ステップU9)。
このステップU9において「ax+by」,「cxy」の形式の式が含まれると判定した場合(ステップU9;Yes)には、CPU11は、積分領域記憶領域121内の情報に基づいて、「u=ax+by」,「v=cxy」の変換式によって変数「x」,「y」を変数「u」,「v」に置換するとともに、変数変換のヤコビアン「J」を計算して、積分領域の式を変換した後(ステップU10)、上述のステップU5に移行する。
また、上述のステップU9において「ax+by」,「cxy」の形式の式が含まれないと判定した場合(ステップU9;No)には、CPU11は、上述のステップU2〜U4,U7〜U10と同様に、公知の変数変換方法に対応する式が選択数式群に含まれるか否かを判定し、含まれる場合には、積分領域記憶領域121内の情報に基づき、該当する変数変換方法で積分領域の式を変換した後、上述のステップU5に移行する。
一方、公知の変数変換方法に対応する式が選択数式群に含まれない場合には、CPU11は、変換できない旨のメッセージをディスプレイ3に表示させた後(ステップU11)、上述のステップS5(図3参照)に移行する。
以上の変数変換処理が終了したら、次にCPU11は、図3に示すように、変換前後の数式群と、ヤコビアンとをディスプレイ3に表示させるとともに(ステップS10)、変換メニューキー32(図9(f)参照)をディスプレイ3に表示させる。
次に、CPU11は、変換メニューキー32が操作されるか否かを判定し(ステップS11)、操作されないと判定した場合(ステップS11;No)には、他の処理へ移行する。
また、ステップS11において変換メニューキー32が操作されたと判定した場合(ステップS11;Yes)には、CPU11は、ディスプレイ3に変換サブメニューとして「変換数式表示」,「グラフ表示」を選択可能に表示させた後、「変換数式表示」のサブメニューが選択されるか否かを判定し(ステップS12)、選択されないと判定した場合(ステップS12;No)には、後述のステップS14に移行する。
また、ステップS12において「変換数式表示」のサブメニューが選択されたと判定した場合(ステップS12;Yes)には、CPU11は、積分領域記憶領域121内の情報に基づいて、変数の変換式をディスプレイ3に表示させた後(ステップS13)、変換サブメニューとして「グラフ表示」を選択可能に表示させる。
次に、CPU11は、「グラフ表示」のサブメニューが選択されるか否かを判定し(ステップS14)、選択されないと判定した場合(ステップS14;No)には、後述のステップS16に移行する。
また、ステップS14において「グラフ表示」のサブメニューが選択されたと判定した場合(ステップS14;Yes)には、CPU11は、変換前後の数式群のグラフを、変換前後の変数の座標系でディスプレイ3に表示させる(ステップS15)。
そして、CPU11は、積分領域の登録終了操作がされるか否かを判定し(ステップS16)、登録終了操作がされないと判定した場合(ステップS16;No)には上述のステップS12に移行する一方、登録終了操作がされたと判定した場合(ステップS16;Yes)には、積分領域登録処理を終了する。なお、ステップS16において登録終了操作がされないと判定した場合(ステップS16;No)には、上述のステップS7に移行し、他の変換方法によって変数変換を行うこととしても良い。
<領域積分計算処理>
続いて、関数電卓1の動作のうち、領域積分計算処理について説明する。
図6,図7は、領域積分計算処理の動作を説明するためのフローチャートである。なお、この領域積分計算処理は、ユーザによりタッチパネル30やキー入力部14を介して領域積分計算処理の実行指示が入力されると、記憶部13から計算プログラム130が読み出されてRAM12に適宜展開される結果、当該計算プログラム130とCPU11との協働によって実行される。
図6に示すように、この領域積分計算処理においては、まずユーザが数式入力の開始操作を行うと(ステップV1)、CPU11は、数式入力画面をディスプレイ3に表示させた後、領域積分キー34がユーザに操作されるか否かを判定し(ステップV2)、操作されないと判定した場合(ステップV2;No)には、他の処理へ移行する。
また、ステップV2において領域積分キー34が操作されたと判定した場合(ステップV2;Yes)には、CPU11は、ディスプレイ3にカーソルCRを表示させた後、積分関数式における被積分関数をユーザに入力させる(ステップV3)。
次に、CPU11は、積分関数式における積分領域の入力エリアにカーソルCRが移動するか否かを判定し(ステップV4)、移動しないと判定した場合(ステップV4;No)には、他の処理へ移行する。
また、このステップV4において積分領域の入力エリアにカーソルCRが移動したと判定した場合(ステップV4;Yes)には、CPU11は、ユーザに積分領域名として、積分領域記憶領域121内の何れかの登録名を入力させ、入力の完了した積分関数式を積分関数式記憶領域122に記憶させる(ステップV5)。なお、このステップV5においては、CPU11は、積分領域記憶領域121内の登録名をディスプレイ3に一覧表示させ、何れかの登録名をユーザに選択させても良い。また、本実施の形態においては、積分領域の入力エリアに積分領域名が入力されることとして説明するが、積分領域を表す数式群が直接入力されることとしても良い。
次に、CPU11は、ステップV5で入力された数式群の登録名を、積分関数式における積分領域の入力エリアに表示させる(ステップV6)。これにより、数式群の登録名を用いた積分領域と、被積分関数とを含む積分関数式が入力されてディスプレイ3に表示されることとなる。
次に、CPU11は、登録名の入力された数式群の変数、つまり積分領域の変数と、被積分関数の変数とが一致するか否かを判定し(ステップV7)、一致しないと判定した場合(ステップV7;No)には、両者の変数が異なる旨のメッセージをディスプレイ3に表示させる(ステップV8)。
次に、CPU11は、積分関数式を編集し直す旨の操作がされるか否かを判定し(ステップV9)、操作されたと判定した場合(ステップV9;Yes)には、上述のステップV3に移行する。
また、ステップV9において積分関数式を編集し直す旨の操作がされないと判定した場合(ステップV9;No)には、CPU11は、積分領域の変数を変換する旨の操作がされるか否かを判定する(ステップV10)。
そして、このステップV10において積分領域の変数を変換する旨の操作がされないと判定した場合(ステップV10;No)には、CPU11は他の処理へ移行する一方、操作されたと判定した場合(ステップV10;Yes)には、図7に示すように、後述のステップV17に移行する。なお、この場合には、当該ステップV17により、被積分関数の変数が変換されて積分領域の変数に一致させられることとなる。
また、図6に示すように、上述のステップV7において、登録名の入力された数式群の変数と、被積分関数の変数とが一致すると判定した場合(ステップV7;Yes)には、図7に示すように、CPU11は、キー操作がされるか否かを判定し(ステップV11)、されないと判定した場合(ステップV11;No)には、当該ステップV11を繰り返す。
また、ステップV11においてキー操作がされたと判定した場合(ステップV11;Yes)には、CPU11は、変数を変換する旨の操作がされたか否かを判定し(ステップV12)、されたと判定した場合(ステップV12;Yes)には、上記ステップS6(図3参照)と同様の変換方法特定処理を行う(ステップV13)。これにより、積分領域を表す数式群の内容に基づいて、当該積分領域に適合する変数変換方法が特定されることとなる。
次に、CPU11は、変換方法特定処理で特定された変換方法に加え、公知の変数変換方法をディスプレイ3に一覧表示させ(ステップV14)、ユーザに何れかの変換方法を選択させる。なお、このステップV14においてCPU11は、変換方法特定処理で特定された変換方法が優先的に選択されるよう、この変換方法にカーソルCRを位置させて表示させるようになっている。
次に、CPU11は、何れかの変換方法が指定されるか否かを判定し(ステップV15)、指定されないと判定した場合(ステップV15;No)には、他の処理へ移行する。
また、ステップV15において何れかの変換方法が指定されたと判定した場合(ステップV15;Yes)には、CPU11は、上記ステップS9(図3参照)と同様の積分領域の変数変換処理を行う(ステップV16)。これにより、たとえば積分関数式に積分領域「D」(数式群:「X12+Y12≦4」,「X2≧0」)が入力された状態で極座標変換が指定された場合には、変数「x」,「y」の積分領域「D」が変換式「x=rcosθ」,「y=rsinθ」によって変数「r」,「θ」の積分領域「D’」(数式群:「0≦r≦2」,「−π/2≦θ≦π/2」)に変数変換される。なお、このステップV16の変数変換処理においてユーザ指定の変換処理ができない場合には、CPU11は上述のステップU3,U11を行った後、上述のステップV11に移行して、ユーザに再度キー操作を行わせるようになっている。
以上の変数変換処理が終了したら、次にCPU11は、被積分関数の変数変換処理を行う(ステップV17)。
具体的には、図8に示すように、まずCPU11は、表示されている積分領域の数式群に積分領域記憶領域121内で対応付けられた変換式を検出し、この変換式を用いて被積分関数が変数変換できないか否かを判定する(ステップV51)。たとえば、変換式「x=rcosθ」,「y=rsinθ」が検出されて、これらを用いて被積分関数が変数変換できないか否かが判定される。
このステップV51において被積分関数が変換できないと判定した場合(ステップV51;Yes)には、CPU11は、その旨のメッセージをディスプレイ3に表示させた後(ステップV52)、上述のステップV11(図7参照)に移行する。
また、上述のステップV51において被積分関数が変数変換できると判定した場合(ステップV51;No)には、CPU11は、ステップV51で検出した変換式(たとえば、変換式「x=rcosθ」,「y=rsinθ」)を用いて被積分関数を変数変換するとともに、当該変換式に積分領域記憶領域121内で対応付けられたヤコビアン「J」(例えば「J=r」)を変換後の関数に乗じ、乗算後の関数を新たな被積分関数として積分関数式記憶領域122内の情報を更新させ(ステップV53)、変数変換処理を終了する。たとえば、変数「x」,「y」の被積分関数「x2+y2」が、変数「r」,「θ」の被積分関数「r2」に変数変換された後、ヤコビアン「r」(=J)が変換後の関数「r2」に乗算され、乗算後の関数「(r2)r」が新たな被積分関数とされる。これにより、積分関数式の被積分関数に対して変数変換が行われることとなる。また、入力された積分領域と、被積分関数との変数が一致しないと判定されて被積分関数の変数変換処理が行われる場合(ステップV7;No、ステップV10;Yes)には、入力された積分領域に対応する変数変換式が検出され、検出された変数変換式により被積分関数の変数が変換されて積分領域の変数に一致させられることとなる。
以上の変数変換処理が終了したら、次にCPU11は、図7に示すように、変数変換された積分領域及び被積分関数を含む積分関数式をディスプレイ3に表示させる(ステップV18)。なお、本実施の形態においては、このときCPU11は、上述のステップU5(図5参照)においてダッシュ記号を付加して登録させた登録名を、積分領域として表示させるようになっている。
次に、CPU11は、変換前後の積分領域の数式群を表示させる旨の操作がされるか否かを判定し(ステップV19)、操作されないと判定した場合(ステップV19;No)には、後述のステップV31に移行する。
また、ステップV19において変換前後の積分領域の数式群を表示させる旨の操作がされたと判定した場合(ステップV19;Yes)には、CPU11は、変換前後の積分領域の数式群と、変数変換のヤコビアンとをディスプレイ3に表示させた後(ステップV20)、後述のステップV31に移行する。また、このステップV20においてCPU11は、ユーザ操作に応じて変換前後の積分領域の数式群のグラフを、変換前後の変数の座標系でディスプレイ3に表示させたり、変数変換の変換式をディスプレイ3に表示させたりする。
また、上述のステップV12において積分領域の変数を変換する旨の操作がされないと判定した場合(ステップV12;No)には、CPU11は、積分領域を2変数の上限値及び下限値からなる積分範囲として表示させる旨の操作、換言すれば、積分領域を変数ごとの積分範囲に展開して表示させる旨の操作がされるか否かを判定する(ステップV30)。
このステップV30において積分領域を2変数の積分範囲として表示させる旨の操作がされたと判定した場合(ステップV30;Yes)には、CPU11は、ディスプレイ3に表示されている積分関数式内で積分領域を、2つの変数「x」,「y」(または「u」,「v」、または「r」,「θ」)の変数毎の上限値及び下限値からなる積分範囲として表示して、積分関数式を2重積分の形式で表示させる(ステップV31)。たとえば、後述の図10(f)に示すように、最初の積分マーク「∫」の後ろに変数「θ」の積分範囲が下限値「−π/2」及び上限値「π/2」によって表示され、2番目の積分マーク「∫」の後ろに変数「r」の積分範囲が下限値「0」及び上限値「2」によって表示される。また、たとえば後述の図13(b)に示すように、ユーザ入力された積分関数式を変数変換せずに、積分領域を2変数の積分範囲として表示させる旨の操作がされたと判定した場合(ステップV30;Yes)には、図13(c)に示すように、入力された積分関数式の積分領域が、2つの変数「x」,「y」について変数毎の積分範囲として表示される。すなわち、最初の積分マーク「∫」の後ろに変数「x」の積分範囲が下限値「−1」及び上限値「1」によって表示され、2番目の積分マーク「∫」の後ろに変数「y」の積分範囲が、変数「x」の関数式として下限値「−√(1−x)」及び上限値「√(1−x)」によって表示される。
次に、CPU11は、EXEキー23が操作されるか否かを判定し(ステップV32)、操作されないと判定した場合(ステップV32;No)には、他の処理へ移行する。
また、ステップV32においてEXEキー23が操作されたと判定した場合(ステップV32;Yes)には、CPU11は、積分関数式の2重積分のうち、内側の積分記号の変数について、表示された下限値から上限値までの間の積分範囲について積分を実行し、積分結果としての単積分関数式をディスプレイ3に表示させる(ステップV33)。たとえば、後述の図10(f),(g)に示すように、内側の積分記号の変数「r」について、表示された「0」〜「2」の積分範囲で「(r)r」の積分が実行されて、積分結果としての単積分関数式「∫−π/2,π/2,4dθ」が表示される。また、たとえば、後述の図15(b),(c)に示すように、内側の積分記号の変数「v」について、表示された「0」〜「1」の積分範囲で「1/2ve」の積分が実行されて、積分結果としての単積分関数式「∫1,2,1/4edu」が表示される。
次に、CPU11は、ステップV33で先の積分が演算できなかったか否かを判定し(ステップV34)、演算できなかったと判定した場合(ステップV34;Yes)には、積分計算できない旨のメッセージをディスプレイ3に表示させた後(ステップV39)、上述のステップV11に移行する。
また、ステップV34において積分範囲について積分実行できたと判定した場合(ステップV34;No)には、CPU11は、EXEキー23が操作されるか否かを判定し(ステップV35)、操作されないと判定した場合(ステップV35;No)には、他の処理へ移行する。
また、ステップV35においてEXEキー23が操作されたと判定した場合(ステップV35;Yes)には、CPU11は、ステップV33での演算結果の単積分関数式を更に積分し、積分結果をディスプレイ3に表示させる(ステップV36)。
次に、CPU11は、ステップV36で積分が演算できなかったか否かを判定し(ステップV37)、演算できなかったと判定した場合(ステップV37;Yes)には、上述のステップV39に移行する。
また、ステップV37において積分が実行できたと判定した場合(ステップV37;No)には、CPU11は、同じ積分関数式に対して他の手法で積分演算を行う旨の操作が行われるか否かを判定する(ステップV40)。
このステップV40において他の手法で積分演算を行う旨の操作が行われたと判定した場合(ステップV40;Yes)には、CPU11は、上述のステップV11に移行する。これにより、ユーザは他の変数変換方法で積分演算を行わせることが可能となるため、最適な演算手法を学習することができる。
そして、ステップV40において他の手法で積分演算を行う旨の操作が行われないと判定した場合(ステップV40;No)には、CPU11は、領域積分計算処理を終了する。
また、上述のステップV30において積分領域を2変数の積分範囲として表示させる旨の操作がされないと判定した場合(ステップV30;No)には、CPU11は、積分関数式をいっぺんに最終結果まで演算させる旨の操作がされるか否かを判定し(ステップV41)、操作されないと判定した場合(ステップV41;No)には、他の処理へ移行する。
また、ステップV41において積分関数式をいっぺんに最終結果まで演算させる旨の操作がされたと判定した場合(ステップV41;Yes)には、CPU11は、積分関数式を演算して最終結果をディスプレイ3に表示させた後(ステップV42)、上述のステップV37に移行する。
[1.4 動作例]
続いて、図面を参照しつつ、上述した関数電卓1の動作を具体的に説明する。
(動作例1)
まず、図9(a),(b)に示すように、ユーザが積分領域登録処理の実行指示を入力した後、複数の数式「X12+Y12≦4」,「X2≧0」を入力し(ステップS1)、これらの数式を選択数式群として選択する(ステップS2)。なお、これらの数式中「Y1」や「X1」、「X2」など、変数に付された添え字は、式番号を示している。また、本動作例においては、数式中に小文字で入力された変数を、便宜的に大文字で図示している。また、図9(b)では、選択された数式に黒塗りの三角記号を付している。
次に、図9(c),(d)に示すように、ユーザが選択数式群の登録名「D」を入力すると(ステップS3)、選択数式群「X12+Y12≦4」,「X2≧0」と、その登録名「D」とが対応付けられて積分領域記憶領域121に登録されるとともに、ディスプレイ3に表示される(ステップS4)。
次に、ユーザが変数変換キー33を操作すると(ステップS5;Yes)、選択数式群に「x2+y2」の形式の式が含まれると判定され(ステップT1;Yes)、推奨すべき変換方法が極座標変換として特定される。また、変数「x」,「y」の変換式が「x=rcosθ」,「y=rsinθ」として設定されるとともに、変数変換のヤコビアン「J」が「J=r」として設定される(ステップT2)。そして、図9(e)に示すように、変数の変換方法として、一次変換及び極座標変換が表示され、極座標変換の位置にカーソルCRが表示される(ステップS7)。
次に、ユーザが極座標変換を指定すると(ステップS8;Yes)、積分領域「D」の数式群「X12+Y12≦4」,「X2≧0」に「x2+y2」の形式の式が含まれると判定された後(ステップU2;Yes)、「x=rcosθ」,「y=rsinθ」の変換式によって変数「x」,「y」が変数「r」,「θ」に置換されるとともに、変数変換のヤコビアン「J」が「J=r」とされて、積分領域「D」の数式群が変換される(ステップU4)。
そして、図9(f)に示すように、変換前の積分領域「D」の数式群「X12+Y12≦4」,「X2≧0」と、変換後の積分領域「D’」の数式群「0≦r≦2」,「−π/2≦θ≦π/2」と、ヤコビアン「J=r」とが表示される(ステップS10)。
次に、ユーザが変換メニューキー32を操作すると(ステップS11;Yes)、図9(g)に示すように、変換サブメニューとして「変換数式表示」,「グラフ表示」が選択可能に表示される(ステップS12)。
次に、ユーザが「変換数式表示」のサブメニューを選択すると(ステップS12;Yes)、図9(h)に示すように、変数の変換式「x=rcosθ」,「y=rsinθ」が表示される(ステップS13)。
次に、ユーザが「グラフ表示」のサブメニューを選択すると(ステップS14;Yes)、図9(i)に示すように、変換前後の数式群のグラフが変換前後の変数の座標系で表示される(ステップS15)。
次に、ユーザが領域積分計算処理の実行指示を入力し、数式入力の開始操作を行うと(ステップV1)、図10(a)に示すように、数式入力画面が表示される。
次に、ユーザが領域積分キー34を操作し(ステップV2;Yes)、被積分関数「x2+y2」を入力した後(ステップV3)、積分領域名として登録名「D」を入力すると(ステップV5)、図10(b)に示すように、数式群の登録名「D」を用いた積分領域(「X12+Y12≦4」,「X2≧0」)と、被積分関数「x2+y2」とを含む積分関数式が表示される(ステップV6)。
次に、変数を変換する旨の操作をユーザが行うと(ステップV12;Yes)、数式群「X12+Y12≦4」,「X2≧0」に「x2+y2」の形式の式が含まれると判定され(ステップT1;Yes)、推奨すべき変換方法が極座標変換として特定される。また、変数「x」,「y」の変換式が「x=rcosθ」,「y=rsinθ」として設定されるとともに、変数変換のヤコビアン「J」が「J=r」として設定された後(ステップT2)、これらの変換式及びヤコビアンが数式群「X12+Y12≦4」,「X2≧0」に対応付けられて積分領域記憶領域121に記憶される。そして、図10(c)に示すように、変数の変換方法として、一次変換及び極座標変換が表示され、極座標変換の位置にカーソルCRが表示される(ステップV14)。
次に、ユーザが極座標変換を指定すると(ステップV15;Yes)、積分領域「D」の数式群「X12+Y12≦4」,「X2≧0」に「x2+y2」の形式の式が含まれると判定された後(ステップU2;Yes)、「x=rcosθ」,「y=rsinθ」の変換式によって変数「x」,「y」が変数「r」,「θ」に置換されるとともに、変数変換のヤコビアン「J」が「J=r」とされて、図10(d)に示すように、積分領域「D」の数式群「X12+Y12≦4」,「X2≧0」が積分領域「D’」の数式群「0≦r≦2」,「−π/2≦θ≦π/2」に変換される(ステップU4)。そして、変換された数式群「0≦r≦2」,「−π/2≦θ≦π/2」と、変数の変換式「x=rcosθ」,「y=rsinθ」と、ヤコビアン「J=r」と、登録名「D’」とが対応付けられて積分領域記憶領域121に追加登録される(ステップU5)。
次に、「x=rcosθ」,「y=rsinθ」の変換式を用いて、被積分関数「x2+y2」が「r2」に変数変換され、ヤコビアン「r」(=J)が変換後の関数「r2」に乗算される(ステップV17)。
次に、図10(e)に示すように、2変数「r」,「θ」の各積分範囲を直接表示させるか否かを選択させる旨のメッセージが表示され、直接表示させる旨の選択操作をユーザが行うと(ステップV30;Yes)、図10(f)に示すように、表示されている積分関数式内で積分領域「D’」が変数「r」,「θ」毎の積分範囲として表示される。すなわち、最初の積分マーク「∫」の後ろに変数「θ」の積分範囲が下限値「−π/2」及び上限値「π/2」によって表示され、2番目の積分マーク「∫」の後ろに変数「r」の積分範囲が下限値「0」及び上限値「2」によって表示される(ステップV31)。
次に、ユーザがEXEキー23を操作すると(ステップV32;Yes)、図10(g)に示すように、内側の積分記号の変数「r」について、表示された「0」〜「2」の積分範囲について「(r)r」の積分が実行されて、積分結果としての単積分関数式「∫−π/2,π/2,4dx」がディスプレイ3に表示される(ステップV33)。
そして、ユーザが更にEXEキー23を操作すると(ステップV35;Yes)、図10(h)に示すように、積分関数式が更に積分され、積分結果がディスプレイ3に表示される(ステップV36)。
(動作例2)
まず、上記図9(i)の状態からユーザが領域積分計算処理の実行指示を入力し、数式入力の開始操作を行うと(ステップV1)、数式入力画面が表示される。次に、ユーザが領域積分キー34を操作し(ステップV2;Yes)、被積分関数「x2+y2」を入力した後(ステップV3)、積分領域名として登録名「D’」を入力すると(ステップV5)、図11(a)に示すように、数式群の登録名「D’」を用いた積分領域(「0≦r≦2」,「−π/2≦θ≦π/2」)と、被積分関数「x2+y2」とを含む積分関数式が表示される(ステップV6)。
次に、登録名「D’」の入力された数式群「0≦r≦2」,「−π/2≦θ≦π/2」の変数「r」,「θ」と、被積分関数「x2+y2」の変数「x」,「y」とが一致しないと判定され(ステップV7;No)、図11(b)に示すように、その旨のメッセージが表示される(ステップV8)。
次に、積分領域の変数を変換する旨の操作をユーザが行うと(ステップV10;Yes)、表示されている積分領域の数式群「0≦r≦2」,「−π/2≦θ≦π/2」に積分領域記憶領域121内で対応付けられた変換式「x=rcosθ」,「y=rsinθ」が検出され、この変換式を用いて被積分関数「x2+y2」が変数変換されるとともに、当該変換式に積分領域記憶領域121内で対応付けられたヤコビアン「J=r」が変換後の関数に乗算される(ステップV53)。
そして、上述の図10(d)に示すように、変数の一致した積分領域及び被積分関数を含む積分関数式が表示される(ステップV18)。
(動作例3)
まず、ユーザが積分領域登録処理の実行指示を入力した後、複数の数式「X1+Y1≦1」,「0≦X2」,「0≦Y3」を入力し(ステップS1)、これらの数式を選択数式群として選択した後(ステップS2)、選択数式群の登録名「D」を入力すると(ステップS3)、図12(a)に示すように、選択数式群「X1+Y1≦1」,「0≦X2」,「0≦Y3」と、その登録名「D」とが対応付けられて積分領域記憶領域121に登録されるとともに、ディスプレイ3に表示される(ステップS4)。
次に、ユーザが領域積分計算処理の実行指示を入力し、数式入力の開始操作を行うと(ステップV1)、数式入力画面が表示される。次に、ユーザが領域積分キー34を操作し(ステップV2;Yes)、被積分関数「x2+3y」を入力した後(ステップV3)、積分領域名として登録名「D」を入力すると(ステップV5)、図12(b)に示すように、数式群の登録名「D」を用いた積分領域(「X1+Y1≦1」,「0≦X2」,「0≦Y3」)と、被積分関数「x2+3y」とを含む積分関数式が表示される(ステップV6)。
次に、積分領域を入力された2変数「x」,「y」の各積分範囲として直接表示させる旨の選択操作をユーザが行うと(ステップV30;Yes)、図12(c)に示すように、表示されている積分関数式内で積分領域「D」が変数「x」,「y」毎の積分範囲(下限値〜上限値)として表示される。すなわち、最初の積分マーク「∫」の後ろに変数「x」の積分範囲が下限値「0」及び上限値「0」によって表示され、2番目の積分マーク「∫」の後ろに変数「y」の積分範囲が下限値「0」及び上限値「1−x」によって表示される(ステップV31)。なお上限値「1−x」は、積分領域「D」の数式「x+y≦1」をyの上限値に応じて「y≦1−x」と変形して得られたものである。
次に、ユーザがEXEキー23を操作すると(ステップV32;Yes)、図12(d)に示すように、積分関数式の2重積分のうち、内側の積分記号の変数「y」について積分が実行され、積分結果としての単積分関数式がディスプレイ3に表示される(ステップV33)。
そして、ユーザが更にEXEキー23を操作すると(ステップV35;Yes)、図12(e)に示すように、積分関数式が更に積分され、積分結果がディスプレイ3に表示される(ステップV36)。
(動作例4)
まず、図13(a)に示すように、ユーザが積分領域登録処理の実行指示を入力した後、数式「x12+y12≦1」を入力し(ステップS1)、この数式を選択数式群として選択した後(ステップS2)、選択数式群の登録名「D」を入力すると(ステップS3)、選択数式群「x12+y12≦1」と、その登録名「D」とが対応付けられて積分領域記憶領域121に登録されるとともに、ディスプレイ3に表示される(ステップS4)。
次に、ユーザが領域積分計算処理の実行指示を入力し、数式入力の開始操作を行うと(ステップV1)、数式入力画面が表示される。次に、ユーザが領域積分キー34を操作し(ステップV2;Yes)、被積分関数「xy」を入力した後(ステップV3)、積分領域名として登録名「D」を入力すると(ステップV5)、図13(b)に示すように、数式群の登録名「D」を用いた積分領域(「x12+y12≦1」)と、被積分関数「xy」とを含む積分関数式が表示される(ステップV6)。
次に、積分領域を2変数「x」,「y」の各積分範囲として直接表示させる旨の選択操作をユーザが行うと(ステップV30;Yes)、図13(c)に示すように、表示されている積分関数式内で積分領域「D」が変数「x」,「y」毎の積分範囲(下限値〜上限値)として表示される。すなわち、最初の積分マーク「∫」の後ろに変数「x」の積分範囲が下限値「−1」及び上限値「1」によって表示され、2番目の積分マーク「∫」の後ろに変数「y」の積分範囲が下限値「−√(1−x2)」及び上限値「√(1−x2)」によって表示される(ステップV31)。なお下限値「−√(1−x2)」及び上限値「√(1−x2)」は、積分領域「D」の数式「x2+y2≦1」をyの下限値,上限値に応じてそれぞれ「y2≦1−x2」、さらには「y≧−√(1−x2),y≦√(1−x2)」と変形して得られたものである。
次に、ユーザがEXEキー23を操作すると(ステップV32;Yes)、図13(d)に示すように、積分関数式の2重積分のうち、内側の積分記号の変数「y」について積分が実行され、積分結果としての単積分関数式がディスプレイ3に表示される(ステップV33)。
そして、ユーザが更にEXEキー23を操作すると(ステップV35;Yes)、図13(e)に示すように、積分関数式が更に積分され、積分結果がディスプレイ3に表示される(ステップV36)。
(動作例5)
まず、図14(a)に示すように、ユーザが積分領域登録処理の実行指示を入力した後、複数の数式「1≦x1+y1≦2」,「0≦x2−y2≦1」を入力し(ステップS1)、これらの数式を選択数式群として選択した後(ステップS2)、選択数式群の登録名「D」を入力すると(ステップS3)、選択数式群「1≦x1+y1≦2」,「0≦x2−y2≦1」と、その登録名「D」とが対応付けられて積分領域記憶領域121に登録されるとともに、ディスプレイ3に表示される(ステップS4)。
次に、ユーザが領域積分計算処理の実行指示を入力し、数式入力の開始操作を行うと(ステップV1)、数式入力画面が表示される。次に、ユーザが領域積分キー34を操作し(ステップV2;Yes)、被積分関数「(x−y)e(x+y)」を入力した後(ステップV3)、積分領域名として登録名「D」を入力すると(ステップV5)、図14(b)に示すように、数式群の登録名「D」を用いた積分領域(「1≦x1+y1≦2」,「0≦x2−y2≦1」)と、被積分関数「(x−y)e(x+y)」とを含む積分関数式が表示される(ステップV6)。
次に、変数を変換する旨の操作をユーザが行うと(ステップV12;Yes)、数式群「1≦x1+y1≦2」,「0≦x2−y2≦1」に「ax+by」,「cx+dy」の形式の式が含まれると判定され(ステップT3;Yes)、推奨すべき変換方法が一次変換として特定される。また、変数「x」,「y」の変換式が「u=x+y」,「v=x-y」として設定されるとともに、変数変換のヤコビアン「J」が従来より公知の手法で「J=1/2」として算出された後(ステップT4)、これらの変換式及びヤコビアン「J=1/2」が数式群「1≦x1+y1≦2」,「0≦x2−y2≦1」に対応付けられて積分領域記憶領域121に記憶される。そして、図14(c)に示すように、変数の変換方法として、一次変換及び極座標変換が表示され、一次変換の位置にカーソルCRが表示される(ステップV14)。
次に、ユーザが一次変換を指定すると(ステップV15;Yes)、積分領域「D」の数式群「1≦x1+y1≦2」,「0≦x2−y2≦1」に「ax+by」,「cx+dy」の形式の式が含まれると判定された後(ステップU7;Yes)、「u=x+y」,「v=x-y」の変換式によって変数「x」,「y」が変数「u」,「v」に置換されるとともに、変数変換のヤコビアン「J=1/2」が計算されて、図14(d)に示すように、積分領域「D」の数式群「1≦x1+y1≦2」,「0≦x2−y2≦1」が積分領域「D’」の数式群「1≦u1≦2」,「0≦v1≦1」に変換される(ステップU8)。そして、変換された数式群「1≦u1≦2」,「0≦v1≦1」と、変数の変換式「u=x+y」,「v=x-y」と、ヤコビアン「J=1/2」と、登録名「D’」とが対応付けられて積分領域記憶領域121に追加登録される(ステップU5)。
次に、「u=x+y」,「v=x-y」の変換式を用いて、被積分関数「(x−y)e(x+y)」が「veu」に変数変換され、ヤコビアン「1/2」(=J)が変換後の関数「veu」に乗算される(ステップV17)。
次に、変換前後の積分領域の数式群を表示させる旨の操作をユーザが行うと(ステップV19;Yes)、図14(e)に示すように、変換前の積分領域の数式群「1≦x1+y1≦2」,「0≦x2−y2≦1」と、変換後の積分領域の数式群「1≦u1≦2」,「0≦v1≦1」と、変数変換のヤコビアン「J=1/2」とが表示される(ステップV20)。なお、この図では、ヤコビアン「J=1/2」がディスプレイ3の表示領域からはみ出した状態となっているが、表示内容のスクロール操作によって表示領域内に表示されるようになっている。
そして、ユーザが変数変換の変換式を表示させる旨の操作を行うと、図14(f)に示すように、変数変換の変換式「u=x+y」,「v=x-y」が表示される。
次に、図15(a)に示すように、2変数「u」,「v」の各積分範囲を直接表示させるか否かを選択させる旨のメッセージが表示され、直接表示させる旨の選択操作をユーザが行うと(ステップV30;Yes)、図15(b)に示すように、表示されている積分関数式内で積分領域「D’」が変数「u」,「v」毎の積分範囲(下限値〜上限値)として表示される(ステップV31)。
次に、ユーザがEXEキー23を操作すると(ステップV32;Yes)、図15(c)に示すように、積分関数式の2重積分のうち、内側の積分記号の変数「v」について積分が実行され、積分結果としての単積分関数式がディスプレイ3に表示される(ステップV33)。
そして、ユーザが更にEXEキー23を操作すると(ステップV35;Yes)、図15(d)に示すように、積分関数式が更に積分され、積分結果がディスプレイ3に表示される(ステップV36)。
以上、本実施の形態によれば、図7のステップV12〜V20,V30〜V36や、図10,図12〜図14等に示したように、入力された積分関数式における複数の変数「x」,「y」が複数の変数「u」,「v」(または「r」,θ」など)に変換されることにより、変数変換済みの積分関数式が算出されて表示され、表示された変数変換済みの積分関数式内で、積分領域が変数「u」,「v」(または「r」,θ」など)毎の積分範囲(上限値〜下限値)として表示され、一方の変数について下限値から上限値までの間で積分が実行されて積分結果としての単積分関数式が表示され、表示された単積分関数式に対し他方の変数について下限値から上限値までの間で積分が実行されて積分結果が表示されるので、領域積分の演算過程を表示させることができる。従って、計算過程の学習効果を向上させることができる。
また、図7のステップV20や図9(i)等に示したように、変数変換前後の変数の座標系で変換前後の積分領域がグラフ表示されるので、変数変換の内容を理解しやすくし、学習効率を高めることができる。
また、図7のステップV20や図14(e)等に示したように、数変換前後の積分領域を表す数式群が表示されるので、変数変換の内容を理解しやすくし、学習効率を高めることができる。
また、図6のステップV7〜V10,図7のステップV17、図11等に示したように、入力された積分領域と、被積分関数との変数が一致しないと判別された場合に、入力された積分領域に対応する変数変換式が検出され、検出された変数変換式により被積分関数の変数が変換されて積分領域の変数に一致させられるので、積分領域と被積分関数との間で変数の一致しない積分関数式が入力される場合であっても、積分演算を行わせることができる。
また、図7のステップV31や、図12(c)、図13(c)等に示したように、変数変換されていない積分領域が変数毎の積分範囲(上限値〜下限値)として表示されて積分関数式が表示されるので、この積分関数式と、変数変換後に積分領域が変数毎の積分範囲(上限値〜下限値)として表示された積分関数式とを比較することにより、変数変換によって積分演算が複雑化するか簡素化するかを理解しやすくし、学習効率を高めることができる。
なお、上記の実施の形態における関数電卓1の各構成要素の細部構成及び細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは勿論である。
例えば、上述の実施形態では、本発明に係る計算装置が関数電卓に適用されることとして説明したが、携帯電話やパソコン、電子時計、PDA(Personal Digital Assistants)など、他の電子機器に適用されることとしても良い。
また、関数電卓1に対する各種のユーザ操作は、上記実施形態で説明したキーとは異なるキーで行っても良い。
1 関数電卓
2 入力キー群
3 ディスプレイ
11 CPU
12 RAM
13 記憶部
14 キー入力部
15 表示部
30 タッチパネル
130 計算プログラム

Claims (11)

  1. 積分領域と被積分関数とを含む複数の変数の積分関数式をユーザ操作に基づいて入力する積分式入力手段と、
    前記積分式入力手段により入力された積分関数式における複数の変数を複数の変換変数に変換することにより、変換済積分領域と変換済被積分関数とを含む複数の変換変数の変換済積分関数式を算出する変数変換手段と、
    前記変換済積分関数式を表示する変換済積分式表示手段と、
    前記変換済積分式表示手段により表示された変換済積分領域を、変換変数毎の上限値及び下限値からなる積分範囲として表示する変換変数範囲表示手段と、
    前記変換済積分関数式に対し各変換変数のうち一方の変換変数について下限値から上限値までの間で積分を実行し、積分結果としての単積分関数式を表示する単積分表示手段と、
    前記単積分表示手段により表示された単積分関数式に対し前記複数の変換変数のうち、他方の変換変数について下限値から上限値までの間で積分を実行し、積分結果を表示する積分結果表示手段と、
    を備え
    前記変数変換手段は、
    前記積分式入力手段により入力された積分領域を表す数式群に「x^2+y^2」の形式の式が含まれる場合に、当該積分領域に適合する変数「x」,「y」の変数変換式を「x=rcosθ」,「y=rsinθ」として設定する変換式設定手段を有することを特徴とする計算装置。
  2. 積分領域と被積分関数とを含む複数の変数の積分関数式をユーザ操作に基づいて入力する積分式入力手段と、
    前記積分式入力手段により入力された積分関数式における複数の変数を複数の変換変数に変換することにより、変換済積分領域と変換済被積分関数とを含む複数の変換変数の変換済積分関数式を算出する変数変換手段と、
    前記変換済積分関数式を表示する変換済積分式表示手段と、
    前記変換済積分式表示手段により表示された変換済積分領域を、変換変数毎の上限値及び下限値からなる積分範囲として表示する変換変数範囲表示手段と、
    前記変換済積分関数式に対し各変換変数のうち一方の変換変数について下限値から上限値までの間で積分を実行し、積分結果としての単積分関数式を表示する単積分表示手段と、
    前記単積分表示手段により表示された単積分関数式に対し前記複数の変換変数のうち、他方の変換変数について下限値から上限値までの間で積分を実行し、積分結果を表示する積分結果表示手段と、
    を備え
    前記変数変換手段は、
    前記積分式入力手段により入力された積分領域を表す数式群に「ax+by」,「cx+dy」の形式の式が含まれる場合に、当該積分領域に適合する変数「x」,「y」の変数変換式を「u=ax+by」,「v=cx+dy」として設定する変換式設定手段を有することを特徴とする計算装置。
  3. 積分領域と被積分関数とを含む複数の変数の積分関数式をユーザ操作に基づいて入力する積分式入力手段と、
    前記積分式入力手段により入力された積分関数式における複数の変数を複数の変換変数に変換することにより、変換済積分領域と変換済被積分関数とを含む複数の変換変数の変換済積分関数式を算出する変数変換手段と、
    前記変換済積分関数式を表示する変換済積分式表示手段と、
    前記変換済積分式表示手段により表示された変換済積分領域を、変換変数毎の上限値及び下限値からなる積分範囲として表示する変換変数範囲表示手段と、
    前記変換済積分関数式に対し各変換変数のうち一方の変換変数について下限値から上限値までの間で積分を実行し、積分結果としての単積分関数式を表示する単積分表示手段と、
    前記単積分表示手段により表示された単積分関数式に対し前記複数の変換変数のうち、他方の変換変数について下限値から上限値までの間で積分を実行し、積分結果を表示する積分結果表示手段と、
    を備え
    前記変数変換手段は、
    前記積分式入力手段により入力された積分領域を表す数式群に「ax+by」,「cxy」の形式の式が含まれる場合に、当該積分領域に適合する変数「x」,「y」の変数変換式を「u=ax+by」,「v=cxy」として設定する変換式設定手段を有することを特徴とする計算装置。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の計算装置において、
    複数の数式を記憶する数式記憶手段と、
    前記数式記憶手段に記憶された少なくとも1つの数式を、ユーザ操作に基づいて選択数式群として選択する数式選択手段と、
    前記選択数式群のグラフで表される領域に対しユーザ操作に基づいて領域名を付け、この領域名と、前記選択数式群とを対応付けて登録する領域登録手段と、
    を備え、
    前記積分式入力手段は、前記領域登録手段により登録された領域名を用いて積分領域を入力することを特徴とする計算装置。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の計算装置において、
    前記変数変換手段による変数変換前の積分領域と、変数変換後の変換済積分領域とを、それぞれ変換前の変数の座標系と、変数後の変換変数の座標系とでグラフ表示する領域グラフ表示手段を備えることを特徴とする計算装置。
  6. 請求項1〜5の何れか一項に記載の計算装置において、
    前記変数変換手段による変数変換前の積分領域を表す数式群と、変数変換後の変換済積分領域を表す数式群とをそれぞれ表示する領域数式群表示手段を備えることを特徴とする計算装置。
  7. 請求項1〜6の何れか一項に記載の計算装置において、
    前記変数変換手段は、
    前記変換式設定手段により設定される変数変換式と、変数変換前の積分領域と、変数変換後の変換済積分領域とを対応付けて蓄積記憶する変換方法記憶手段と、
    前記積分式入力手段により入力された積分領域と、被積分関数との変数が一致するか否かを判別する変数一致判別手段と、
    前記変数一致判別手段により変数が一致しないと判別された場合に、前記積分式入力手段により入力された積分領域に対応する変数変換式を前記変換方法記憶手段から検出し、検出された変数変換式により被積分関数の変数を変換して積分領域の変数に一致させる変数一致変換手段と、
    を有することを特徴とする計算装置。
  8. 請求項1〜の何れか一項に記載の計算装置において、
    前記積分式入力手段により入力された積分関数式の積分領域を、当該積分関数式における変数毎の上限値及び下限値からなる積分範囲として表示する入力変数積分範囲表示手段を備えることを特徴とする計算装置。
  9. コンピュータに、
    積分領域と被積分関数とを含む複数の変数の積分関数式をユーザ操作に基づいて入力する積分式入力機能と、
    前記積分式入力機能により入力された積分関数式における複数の変数を複数の変換変数に変換することにより、変換済積分領域と変換済被積分関数とを含む複数の変換変数の変 換済積分関数式を算出する変数変換機能と、
    前記変換済積分関数式を表示する変換済積分式表示機能と、
    前記変換済積分式表示機能により表示された変換済積分領域を、変換変数毎の上限値及び下限値からなる積分範囲として表示する変換変数範囲表示機能と、
    前記変換済積分関数式に対し各変換変数のうち一方の変換変数について下限値から上限値までの間で積分を実行し、積分結果としての単積分関数式を表示する単積分表示機能と、
    前記単積分表示機能により表示された単積分関数式に対し前記複数の変換変数のうち、他方の変換変数について下限値から上限値までの間で積分を実行し、積分結果を表示する積分結果表示機能と、
    を実現させ
    前記変数変換機能は、
    前記積分式入力機能により入力された積分領域を表す数式群に「x^2+y^2」の形式の式が含まれる場合に、当該積分領域に適合する変数「x」,「y」の変数変換式を「x=rcosθ」,「y=rsinθ」として設定する変換式設定機能を有することを特徴とするプログラム。
  10. コンピュータに、
    積分領域と被積分関数とを含む複数の変数の積分関数式をユーザ操作に基づいて入力する積分式入力機能と、
    前記積分式入力機能により入力された積分関数式における複数の変数を複数の変換変数に変換することにより、変換済積分領域と変換済被積分関数とを含む複数の変換変数の変 換済積分関数式を算出する変数変換機能と、
    前記変換済積分関数式を表示する変換済積分式表示機能と、
    前記変換済積分式表示機能により表示された変換済積分領域を、変換変数毎の上限値及び下限値からなる積分範囲として表示する変換変数範囲表示機能と、
    前記変換済積分関数式に対し各変換変数のうち一方の変換変数について下限値から上限値までの間で積分を実行し、積分結果としての単積分関数式を表示する単積分表示機能と、
    前記単積分表示機能により表示された単積分関数式に対し前記複数の変換変数のうち、他方の変換変数について下限値から上限値までの間で積分を実行し、積分結果を表示する積分結果表示機能と、
    を実現させ、
    前記変数変換機能は、
    前記積分式入力機能により入力された積分領域を表す数式群に「ax+by」,「cx+dy」の形式の式が含まれる場合に、当該積分領域に適合する変数「x」,「y」の変数変換式を「u=ax+by」,「v=cx+dy」として設定する変換式設定機能を有することを特徴とするプログラム。
  11. コンピュータに、
    積分領域と被積分関数とを含む複数の変数の積分関数式をユーザ操作に基づいて入力する積分式入力機能と、
    前記積分式入力機能により入力された積分関数式における複数の変数を複数の変換変数に変換することにより、変換済積分領域と変換済被積分関数とを含む複数の変換変数の変 換済積分関数式を算出する変数変換機能と、
    前記変換済積分関数式を表示する変換済積分式表示機能と、
    前記変換済積分式表示機能により表示された変換済積分領域を、変換変数毎の上限値及び下限値からなる積分範囲として表示する変換変数範囲表示機能と、
    前記変換済積分関数式に対し各変換変数のうち一方の変換変数について下限値から上限値までの間で積分を実行し、積分結果としての単積分関数式を表示する単積分表示機能と、
    前記単積分表示機能により表示された単積分関数式に対し前記複数の変換変数のうち、他方の変換変数について下限値から上限値までの間で積分を実行し、積分結果を表示する積分結果表示機能と、
    を実現させ、
    前記変数変換機能は、
    前記積分式入力機能により入力された積分領域を表す数式群に「ax+by」,「cxy」の形式の式が含まれる場合に、当該積分領域に適合する変数「x」,「y」の変数変換式を「u=ax+by」,「v=cxy」として設定する変換式設定機能を有することを特徴とするプログラム。
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