JP3899931B2 - 画像表示媒体およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶デイスプレイ(LCD)やプラズマデイスプレイパネル(PDP)、有機発光素子(EL)等のディスプレイ、電気泳動、サーマルリライタブル、エレクトロクロミー等の画像表示材料を利用した電子ペーパー等に利用される画像表示媒体、及びその製造方法に関し、詳しくは、例えば、画像表示材料(電気泳動材料、サーマルリライタブル材料、エレクトロクロミー材料等の粒子)を封入して、粒子の落下防止や画素を区切るセルを設けるため、或いは基板間距離を均一に保つための隔壁を有する画像表示媒体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像表示媒体としてはCRTが主流であったが、近年、媒体の大画面化に伴い、薄型化、軽量化が重要になってきた。こういった背景から液晶デイスプレイ(LCD)やプラズマデイスプレイパネル(PDP)がパーソナルコンピュータモニタや家庭用テレビに使用されるようになってきた。
【0003】
これらはいずれも2枚以上の対向する基板を有するが、高画質を得るためには基板間距離を均一に保つことが必要である。基板間に隔壁を形成する方法は基板間距離の維持に非常に効果的である。例えばPDPでは、この隔壁はスクリーン印刷や、レジストをサンドブラストで削り込む方法で作られているが、これらの方法はいずれも課題がある。例えばスクリーン印刷では各隔壁に高さを保証するために、何度も積層するために成形精度が悪くなり、これが画質低下、特に濃度ムラが大きくなる。サンドブラストでは、スクリーン印刷よりも成形精度は良くなるが、この方法では隔壁の頂部と底部の幅が同じになり、形状を自由にできない。すなわち、隔壁の強度を維持するためには幅を広くする必要があり、この幅が広くなることで、画像表示面の開口率が低下し、画質低下、特に解像度が悪くなる。
【0004】
また、デイスプレイとは違った画像表示媒体として、電子ペーパーの研究も数多くなされている。電子ペーパー技術としては、着色粒子の回転、電気泳動、サーマルリライタブル、液晶、エレクトロクロミーなどの表示技術が知られている。これらの技術はコントラストの低さ、視野角の狭さが大きな課題である。上記課題を解決する方法として、特開2001−34202号公報のように、対向する基板の隙間に、色異なる少なくとも2種類以上の粒子を封入した画像表示媒体。これは、コントラスト、視野角の点で他の技術を卓越するものであるが、特に縦置きにしたときに、重力によって粒子が徐々に落下してしまい、長期使用時の画像安定性に課題がある。この課題を解決する対策として特開2001−22933号公報では対向する基板の隙間に粒子の落下を防止するためのセルを形成している。
【0005】
このように、画像表示材料の落下防止のため基板間にセルを形成するためや、基板間距離を均一に保つために、基板間に隔壁を形成しているが、通常、隔壁を印刷、フォトリソグラフィーなどで形成しているため、成形精度が悪く、濃度ムラが著しく大きくなったりして、隔壁の断面形状を自由に制御できない。また、一般に隔壁の強度を高めるためには隔壁の幅を広くする必要があるが、サンドブラストや印刷、フォトリソグラフィーなどの方法では、隔壁幅を広くすると、画像表示面の開口率が低くなり、解像度が低下してしまうといった問題があり、昨今の高画質の要求を満足させるため更なる改善が望まれているのが現状である。また、印刷、フォトリソグラフィーなどの形成方法は、製造コストが極めて高く、用途が限定されることも問題の一つである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明の目的は、濃度ムラの小さく、解像度が高く高画質な画像表示媒体、および成形精度に優れ、製造コストが安く隔壁を形成することができ、濃度ムラの小さく、解像度が高く高画質な画像表示媒体の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
<1>に記載の発明は、少なくとも2枚の対向した基板と、
前記基板間に設けられる隔壁と、
前記基板間における隔壁で囲まれた部分に封入されてなる粒子であって、互いに異なる色であって、少なくとも1種類が正に、他の少なくとも1種類が負に帯電し得る性質を有する2種類の粒子と、
を有し、
前記隔壁断面における、画像表示側の端部幅aと、前記画像表示側とは反対側の端部幅bと、の比率(a/b)が0.8以下であることを特徴とする画像表示媒体である。
【0008】
<1>に記載の発明によれば、隔壁を、その断面が画像表示側の端部幅aと、前記画像表示側とは反対側の端部幅bと、の比率(a/b)を0.8以下とすることで、隔壁は、隔壁としての機能(例えば画像表示材料の落下防止や画素を区切るため基板間にセルを形成する機能、或いは基板間距離を均一に保つ機能)を損なうことなく、その断面おける画像表示側の端部幅aが画像表示側とは反対側の端部幅bよりも小さくなり開口率が確保され、一方、画像表示側とは反対側の端部幅bが画像表示側の端部幅aよりも大きくなり隔壁としての強度が保たれる。このため、濃度ムラの小さく、解像度が高く高画質化が可能である。
加えて、互いに異なる色であって、少なくとも1種類が正に、他の少なくとも1種類が負に帯電し得る性質を有する2種類の粒子を、基板間における隔壁で囲まれた部分に封入してなる構成とすることで、高コントラストで、視野角が広く、且つ隔壁により粒子が落下することなく、長時間に渡り解像度が高く高画質な画像表示が可能である。
【0009】
<2>に記載の発明は、前記隔壁断面における、基板面方向の長さhと、画像表示側とは反対側の端部幅bと、の比率(h/b)が、1.0以上4.0以下であることを特徴とする前記<1>に記載の画像表示媒体である。
【0010】
<2>に記載の発明によれば、隔壁を、その断面が基板面方向の長さhと、画像表示側とは反対側の端部幅bと、の比率(h/b)が、1.0以上4.0以下とすることで、隔壁は、画像表示側とは反対側の端部幅bに対して、基板面方向の長さ(高さ)hを同等或いは長くなるため、より好適に隔壁としての機能(例えば画像表示材料の落下防止や画素を区切るため基板間にセルを形成する機能、或いは基板間距離を均一に保つ機能、画素を区切る機能)を果たすことができる。
【0011】
<3>に記載の発明は、前記隔壁が、射出成形法、射出圧縮成形法、エンボス成形法、及び熱プレス成形法から選択されるいずれかの成形方法により一体成形されてなることを特徴とする前記<1>又は<2>に記載の画像表示媒体である。
【0012】
<3>に記載の発明によれば、隔壁が、射出成形法、射出圧縮成形法、エンボス成形法、及び熱プレス成形法から選択されるいずれかの成形方法により一体成形されてなるので、成形精度に優れ、製造コストが安く隔壁が設けられてなる。
【0015】
>に記載の発明は、少なくとも2枚の対向した基板と、
前記基板間に設けられる隔壁と、
前記基板間における隔壁で囲まれた部分に封入されてなる粒子であって、互いに異なる色であって、少なくとも1種類が正に、他の少なくとも1種類が負に帯電し得る性質を有する2種類の粒子と、
を有する画像表示媒体の製造方法であって、
前記隔壁断面における、画像表示側の端部幅aと、前記画像表示側とは反対側の端部幅bと、の比率(a/b)が0.8以下となるように、隔壁を一体成形する工程を含むことを特徴とする画像表示媒体の製造方法である。
【0016】
>に記載の発明は、隔壁を、その断面が画像表示側の端部幅aと、前記画像表示側とは反対側の端部幅bと、の比率(a/b)を0.8以下となるように一体成形する工程により、隔壁は、隔壁としての機能(例えば画像表示材料の落下防止や画素を区切るため基板間にセルを形成する機能、或いは基板間距離を均一に保つ機能)を損なうことなく、その断面おける画像表示側の端部幅aが画像表示側とは反対側の端部幅bよりも小さくなり開口率が確保され、一方、画像表示側とは反対側の端部幅bが画像表示側の端部幅aよりも大きくなり隔壁としての強度が保たれるよう、一体成形される。このため、成形精度に優れ、製造コストが安く隔壁を形成することができ、濃度ムラの小さく、解像度が高く高画質な画像表示媒体を製造することができる。加えて、高コントラストで、視野角が広く、且つ隔壁により粒子が落下することなく、長時間に渡り解像度が高く高画質な画像表示媒体が製造可能である。
【0017】
>に記載の発明は、前記隔壁を、射出成形法、射出圧縮成形法、エンボス成形法、及び熱プレス成形法から選択されるいずれかの成形方法により隔壁を一体成形することを特徴とする前記<>に記載の画像表示媒体の製造方法である。
【0018】
>に記載の発明によれば、隔壁を、射出成形法、射出圧縮成形法、エンボス成形法、及び熱プレス成形法から選択されるいずれかの成形方法により一体成形することで、好適に、成形精度に優れ、製造コストが安く隔壁を形成することができる。
【0019】
>に記載の発明は、隔壁を一体成形する工程と、
前記隔壁をそのまま一方の基板面に接着させる工程と、
互いに異なる色であって、少なくとも1種類が正に、他の少なくとも1種類が負に帯電し得る性質を有する2種類の粒子を一方の基板上の隔壁で囲まれた部分に注入し、他方の基板で封鎖する工程と、
を有することを特徴とする前記<5>又は<6>に記載の画像表示媒体の製造方法である。
【0020】
>に記載の発明によれば、隔壁を一体成形して、そのまま一方の基板面に接着し、この基板上の隔壁で囲まれた部分に互いに異なる色であって、少なくとも1種類が正に、他の少なくとも1種類が負に帯電し得る性質を有する2種類の粒子を注入して、他方の基板で封鎖することで、容易に、高コントラストで、視野角が広く、且つ隔壁により粒子が落下することなく、長時間に渡り解像度が高く高画質な画像表示媒体が製造可能である。
【0021】
>に記載の発明は、隔壁を一体成形する工程と、
隔壁不在部分を除去した後、隔壁を一方の基板に接着させる工程と、
互いに異なる色であって、少なくとも1種類が正に、他の少なくとも1種類が負に帯電し得る性質を有する2種類の粒子を一方の基板上の隔壁で囲まれた部分に注入し、他方の基板で封鎖する工程と、
を有することを特徴とする前記<>又は<>に記載の画像表示媒体の製造方法である。
【0022】
>に記載の発明によれば、隔壁を一体成形して、隔壁不在(不要)部分を除去した後、一方の基板面に接着し、この基板上の隔壁で囲まれた部分に互いに異なる色であって、少なくとも1種類が正に、他の少なくとも1種類が負に帯電し得る性質を有する2種類の粒子を注入して、他方の基板で封鎖することで、容易に、高コントラストで、視野角が広く、且つ隔壁により粒子が落下することなく、長時間に渡り解像度が高く高画質な画像表示媒体が製造可能である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同様の機能を有すものは全図面通して同じ符号を付し、その説明を省略する場合がある。また、本発明の画像表示媒体と共に、その製造方法についても説明する。
【0024】
まず、図1に本発明の画像表示媒体に設けられる隔壁の一例を断面図で示す。図1に示す画像表示媒体10は、互いに対向して配置される画像表示基板20及び画像非表示基板21からなる一対の基板間に設けられる隔壁30が、画像表示側(画像表示基板20側)の端部幅aとし、画像表示側とは反対側(画像非表示基板21側)の端部幅bとしたとき、その比率(a/b)が0.8以下であり、好ましくは0.7以下である。ここで、本発明において、画像表示側(画像表示基板20側)の端部幅aとは、画像表示側の先端から、隔壁断面における基板面方向の長さh×1/10の長さ分だけ画像表示側とは反対側へずれた位置の幅である。一方、画像表示側とは反対側(画像非表示基板21側)の端部幅bとは、基板面(任意の層(例えば電極や保護層)を介す場合ものある)と接する位置の端部幅である(一体成形法により隔壁と隔壁不在部分(底板)とが一体化したものをそのまま、基板間に設ける場合、隔壁不在部分(底板)面と接する位置の端部幅である。)。また、本発明において隔壁30の断面とは、隔壁30の長手方向側から見た断面形状である。この比率(a/b)を上記範囲とすることで、隔壁30としての機能(例えば画像表示材料の落下防止や画素を区切るため基板間にセルを形成する機能、或いは基板間距離を均一に保つ機能)を損なうことなく、その断面おける画像表示側の端部幅aが画像表示側とは反対側の端部幅bよりも小さくなり開口率が確保され、一方、画像表示側とは反対側の端部幅bが画像表示側の端部幅aよりも大きくなり隔壁としての強度が保たれる。このため、濃度ムラの小さく、解像度が高く高画質化が可能である。
【0025】
また、隔壁30は、その断面が基板面方向の長さhと、画像表示側とは反対側の端部幅bと、の比率(h/b)が、1.0以上4.0以下であることが好ましく、より好ましくは1.5以上6.5以下であり、さらに好ましくは2.0以上3.0以下である。この比率(h/b)を上記範囲とすることで、隔壁を、画像表示側とは反対側の端部幅bに対して、基板面方向の長さ(高さ)hを同等或いは長くできるため、より好適に隔壁としての機能(例えば画像表示材料の落下防止や画素を区切るため基板間にセルを形成する機能、或いは基板間距離を均一に保つ機能)を果たすことができる。
【0026】
ここで、本発明の画像表示媒体に設けられる隔壁30が、その断面における上記比率(a/b)や上記比率(h/b)を満たすとは、任意の10点を測定して各比率を求め、その平均値が満たすことをいう。測定には、例えばレーザー顕微鏡(島津製作所、オリンパス光学社製、OLS1100)を用いられる。
【0027】
隔壁30は、例えば、画像表示材料の落下防止や画素を区切るため基板間にセルを形成する機能、或いは基板間距離を均一に保つ機能(所謂スペーサ)等、用途、目的に応じて、基板間に格子状、ストライプ状等、適宜選択して設けることができる。また、隔壁の大きさについても、上記比率(a/b)や比率(h/b)の関係を満せば、特に制限はなく、用途、目的に応じて、適宜選択される。
【0028】
隔壁30を、上記比率(a/b)や比率(h/b)の関係を満たすように成形するには、一体成形法が最適である。一体成形法では、例えばスクリーン印刷法やフォトリソグラフィー法などと比較して隔壁の成形精度を極めて高くできる。また、積層を必要とするスクリーン印刷法などと比較して隔壁部の生産性が極めて高く、溶剤を使用せず、廃棄物も出さないので、サンドブラスト法など比較して環境に優しい。これらの理由から一体成形法は、製造コストも極めて安価である。
【0029】
隔壁30成形に用いる一体成形法としては、特に限定されるものではないが、射出成形法、射出圧縮成形法、エンボス成形法、熱プレス成形法から選択されるいずれかの成形方法が、成形精度、製造コストの点で特に好ましい。これらの成形法自体は、公知であるが、射出成形法は樹脂を溶融、射出し、金型で定型し取り出す成形法である。射出圧縮成形法は射出成形法において、更に金型を加圧する工程が含まれる成形法である。エンボス成形法はフィルムを刃で突き出し型をとる成形法や、スタンプを押し定型する成形法である。熱プレス成形法は、例えば加熱したローラー2機を線接触させ、そこにフィルムを押し込み、この際一方のローラーに型を彫り込んでおくことで、フィルムに型を転写する成形法である。
【0030】
隔壁30は、図2に示すように、一体成形法により成形した隔壁30と隔壁不在部分31(底板)とが一体化したものをそのまま、基板間に設けてもよいし、図1に示すように一体成形法により成形した隔壁30と隔壁不在部分31(底板)とが一体化したものに対し、隔壁不在部分31(底板)を除去して、隔壁30のみを基板間に設けてもよい。
【0031】
隔壁30と隔壁不在部分31(底板)とが一体化したものを、そのまま基板間に設ける場合、この隔壁不在部分31(底板)の材料によっては、隔壁不在部分31の厚みが厚くなり過ぎることが問題になることがある。例えば、基板に電極を施し、当該基板間に電圧を印加することで画像表示させる画像表示媒体では、隔壁不在部分31に樹脂などの絶縁材料を使用すると、駆動のために電極にかける電圧が極端に高くなってしまうことがある。一方、隔壁不在部分31の厚みが薄くなり過ぎると、隔壁30と隔壁不在部分31とが一体化したものを、例えば射出成形法、射出圧縮成形法で成形する際、金型から取り出すなどの工程で、破断や変形が起りやすくなる。このため、例えば射出または射出圧縮成形法で成形した後、隔壁30と隔壁不在部分31とが一体化したものを金型の一方に保持したまま、一方の基板(例えば画像非表示基板)に接着する方法が効果的である。具体的には、例えば、図3に示すように、隔壁30と隔壁不在部分31とが一体化したものを金型内で成形した後、図示しない隔壁不在部分側金型(隔壁を形成する側の金型と組み合わせる金型)を取り外して、隔壁側金型40(隔壁を形成する側の金型)に保持しておき、ついで、画像非表示基板21に隔壁側金型40に保持されたままの、隔壁30と隔壁不在部分31とが一体化したものを接着し、隔壁側金型40から剥離する。
また、エンボス成形法で成形する際も、隔壁不在部分31(底板)が薄くなると破断や変形を起こし易くなるのは同様である。このため、エンボス成形法により成形する場合には、原料フィルムとして粘着剤付きプロテクトフィルムを貼ったものを用いると、機械強度の補足ができ、基板との接着も容易になるので効果的である。
【0032】
隔壁30のみを基板間に設ける場合、一体成形法により成形した隔壁30と隔壁不在部分31(底板)とが一体化したものから、隔壁不在部分31(底板)を除去するが、この除去の方法としては、例えば、図4に示すように、隔壁側金型40に保持(装着)したまま、カッター、型抜きなどの隔壁不在部分除去手段41を当てて切り除く方法、図5に示すように、隔壁側金型40に保持(装着)したまま、スタンプ等の隔壁不在部分除去手段41を押しあて、これに付着させて取り除く方法、或いは、図6に示すように、金型から取り出した後、カッター、型抜きなどの隔壁不在部分除去手段41で切り取る方法等が挙げられる。また、図示しないが、金型から取り出し、隔壁と隔壁不在部分(底板)とが一体化したものを基板に接着した後にカッター、型抜きなの隔壁不在部分除去手段で切り取るなどの方法でもよい。
【0033】
画像表示基板20及び画像非表示基板21としては、特に制限はないが、用途に応じて、例えば、電極や誘電層などが設けられる。また、必要に応じて、酸化処理や着色処理、粗化処理などの各種処理が施される。これら基板は、2枚に限定されるわけではなく、複数枚から構成されてもよく、これらの各基板間に隔壁30が設けられ、この場合、この各隔壁30を基準として画像が表示される側(目視側)を画像表示基板20とし、その反対側を画像非表示基板21とする。
【0034】
本発明の画像表示媒体は、互いに異なる色であって、少なくとも1種類が正に、他の少なくとも1種類が負に帯電し得る性質を有する2種類の粒子(所謂エレクトロクロミー材料)を、基板間における隔壁で囲まれた部分に封入してなる構成の画像表示媒体である。このような構成の画像表示媒体、高コントラストで、視野角が広く、且つ隔壁により粒子が落下することなく、長時間に渡り解像度が高く高画質な画像表示が可能である。
【0035】
ここで、本発明の画像表示媒体を用いた画像表示装置の一例を示す。図7に示す画像表示装置100は、電圧印加手段23を備えている。画像表示媒体10は、画像が表示される側の画像表示基板20と該画像表示基板20に対向する画像非表示基板21との間に、隔壁30が設けられ、当該隔壁30で囲まれた部分(セル)に、黒色粒子26及び白色粒子27とが封入された構成となっている。画像表示基板20及び画像非表示基板21の対向面側には、透明電極24及び保護層25が順次設けられている。画像非表示基板21の透明電極24は接地されており、画像表示基板20の透明電極24は電圧印加手段23と接続されている。
【0036】
画像表示基板20および画像非表示基板21としては何ら限定されるものではないが、例えばガラス、ガラスエポキシなどの複合材料、プラスチックプレート、プラスチックシート、プラスチックフィルムなどが挙げられる。
【0037】
透明電極24としては何ら限定されるものではないが、例えば酸化錫、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)などの金属酸化物や、ポリアニリンなどの導電性高分子などが挙げられる。電極については、これら透明電極以外にアルミニウム、銅、チタン、金、銀、白金などの金属電極、カーボンなどが挙げられる。これらの電極表面には、必要に応じて、例えば、酸化処理や着色処理、粗化処理などの各種処理を施すことができる。
【0038】
黒色粒子26としては例えばカーボン含有樹脂からなる粒子などが挙げれ、白色粒子27としては例えば酸化チタン含有粒子などが挙げられる。形状は特に限定されるものではないが、球形が好ましい。黒色粒子26と白色粒子27とを例えば重量比1:2〜1:1の割合で混合し、この混合粒子を例えば体積充填率5〜50%で封入することが好ましい。
なお、互いに異なる色であって、少なくとも1種類が正に、他の少なくとも1種類が負に帯電し得る性質を有する2種類の粒子を用いれば、これらに限定されるわけではなく、適宜組み合わせて適用させることができる。
【0039】
隔壁30は、上述で示した特定の形状を有するが、この構成場合、スペーサーの役割も担っており、各粒子の落下を防止だけでなく、基板間距離を均一に保たれた構成である。また、スペーサーを別途設けてもよく、例えば、シリコンゴムなどのゴム類、アクリルースチレンーブタジエンなどの共重合体、ポリエステル、ポリカーボネートなどのシートを所望の形状に切り使用するか、紫外線硬化樹脂により成形するか、スクリーン印刷で成形するなどで形成することができる。スペーサーの厚みとしては、これも限定されるものではないが、好ましくは50〜1000μm、より好ましくは100〜500μmである。
【0040】
画像表示媒体10の動作について簡単に説明する。
画像非表示基板21側の透明電極24に直流電圧として例えば200Vを印加すると、画像非表示基板21側にあった負極性に帯電された白色粒子27の一部が電界の作用により、画像表示基板側へ移動し、直流電圧としてもっと大きな例えば500Vを印加すると、移動する白色粒子27の数が増え表示濃度が飽和に達する。この時、正極性に帯電された黒色粒子26は画像非表示基板21側に移動する。ここで電圧を0Vにしても、各粒子は移動せず、画像表示側の表示濃度に変化はない。
さらに画像表示基板20側の透明電極24に直流電圧として例えば200Vを印加すると、画像表示基板20側へ一部の黒色粒子26が移動し、黒色表示になる。ここで電圧を0Vにしても、画像表示基板20側の黒色粒子26は移動せず、表示濃度に変化はない。これを繰り返して、白/黒の反転を起こすことができる。
【0041】
画像表示媒体10の製造方法について簡単に説明する。
画像表示媒体10は、例えば、隔壁30を一体成形して、そのまま一方の画像非表示基板21面に接着し(この場合、透明電極24、保護層を介して接着)、この画像非表示基板上の隔壁30で囲まれた部分(セル)に黒色粒子26と白色粒子27との混合粒子を注入して、画像表示基板20で封鎖する製造方法や、隔壁30を一体成形して、隔壁不在(不要)部分を除去した後、画像非表示基板21面に接着し、この画像非表示基板21上の隔壁30で囲まれた部分(セル)に黒色粒子26と白色粒子27との混合粒子を注入して、画像表示基板20で封鎖することで、容易に製造することができる。なお、隔壁30を設ける方法は、上述に示した通りである。
【0042】
【実施例】
以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。ただし、これら各実施例は、本発明を制限するものではない。
【0043】
−白色粒子の作製−
メタクリル酸シクロヘキシル53重量部、酸化チタン(石原産業社製、タイベークCR63)45重量部、帯電制御剤(クリアラントジャパン社製、COPY CHARGE PSY VP2038)2重量部、シクロヘキサン5重量部を10mmφのジルコニアビーズをメデイアとし、20時間ボールミル粉砕し、分散液Aを得た。次に炭酸カルシウム40重量部と蒸留水60重量部を上記と同様にボールミル粉砕し、分散液Bを得た。更に、2%セロゲン水溶液43重量部と分散液B85重量部と、20%食塩水500重量部を混合し、超音波洗浄装置にて10分間脱気し、次いで乳化機にて攪拌し、混合液Cを得た。次に、分散液A350重量部と、ジビニルベンゼン10重量部と、ビスアゾイソブチルニトリル3.5重量部を例えば1Lビーカーなどに注ぎ、スリーワンモーターで攪拌、混合後、超音波洗浄機で10分間脱気し混合液Dを得た。この混合液D1重量部を混合液C1重量部とともに乳化機に入れ、乳化を実施した。更にこの乳化液を臭気瓶に入れ、シリコーン栓をし、注射器で減圧脱気し、窒素ガス封入した。次いで60℃で10時間反応させて粒子分散液を作製した。冷却後、この分散液を凍結乾燥機を用い−35℃、0.1Paの下2日間でシクロヘキサンを除去した。得られた微粒子粉をイオン交換水中に分散させ、塩酸水で炭酸カルシウムを分解させ、ろ過した。その後、十分な量の蒸留水で洗浄し、目開き20、25μmのナイロン篩にかけ、粒度を揃えた。これを乾燥させ、平均粒子径23μmの白色粒子を得た。
【0044】
−黒色粒子の作製−
スチレンモノマー87重量部と、カーボンブラック(三菱化学社製、CF9)10重量部とシクロヘキサン5重量部とを、10mmφジルコニアビーズをメデイアとし、20時間ボールミル粉砕した。それ以外は、白色粒子と同様にして平均粒径23.2μmの黒色粒子を得た。
【0045】
<実施例1>
−隔壁の成形−
ビスフェノールZ型ポリカーボネート(三菱化学社製、ユーピロンZ)300gを射出成形機(日精樹脂社製、HM7DENKEY)を用いて、樹脂溶融280℃、スクリュー部280℃、金型温度110℃で、一体型隔壁(隔壁と隔壁不在部分(底板)とが一体化しているもの)形状が、以下に示すような形状となるように射出圧縮成形し、これを金型から取り出し、一体型隔壁を得た。
−一体型隔壁形状−
一体型隔壁形状は、図8(A)、(B)に示すように、大きさ150mm四方中の中心128mm四方に格子状に、隔壁間ピッチ1mmで、隔壁30が存在し、その断面が、図8(C)に示すように、画像表示側の端部幅a40μmと画像非表示側の端部幅b100μm、隔壁高さh(基板面方向の長さh)200μm、隔壁不在部分31の厚み10μmとする形状。ここで、画像表示側の端部幅aは、画像表示側先端部から長さ(隔壁高さ)h×1/10の長さ分だけ画像表示側先端部とは反対側へずれた位置、即ち、隔壁高さhの90%に位置する端部幅である。なお、図8(A)は、一体型隔壁の平面図であり、(B)はその拡大平面図であり、(C)は拡大平面図におけるC−C’に沿った拡大断面図である。
【0046】
−画像表示媒体の作製−
縦×横×厚さ=150×150×1.1mmで電極幅50μm/ギャップ200μmのITO電極付7059ガラス板(画像非表示基板)の電極面に、上記隔壁を熱ラミネートで接着した。この隔壁で囲まれた部分(セル)に上記白色粒子と黒色粒子を重量比2対1で混合した混合粒子135mgを、定量篩とブレードで均一に充填した。更に上記と同じITO電極付7059ガラス板(画像表示基板)を、電極面を隔壁側に向けて、隔壁を挟みこむ両基板の電極がマトリックス状になるよう配置して、熱ラミネートで接着し、画像表示媒体を得た。
【0047】
<実施例2>
−隔壁の成形−
実施例1と同様に射出圧縮成形して、一体型隔壁を形成し、これを金型の上型(隔壁側の金型)に保持したままとした。
【0048】
−画像表示媒体の作製−
図3に示した方法と同様にして、電極付7059ガラス板(画像非表示基板)の電極面に、金型の上型に保持されたままの、一体型隔壁を接着(圧着)して、金型の上型から剥離した以外は、実施例1と同様にして、画像表示媒体を得た。
<実施例3>
−隔壁の成形−
実施例1と同様に射出圧縮成形して、一体型隔壁を形成し、さらに、図4に示した方法と同様にして、金型の上型(隔壁側の金型)に保持したままカッターを押し当て、隔壁不在部分を打ち抜き、隔壁のみの成形体とした。
【0049】
−画像表示媒体の作製−
電極付7059ガラス板(画像非表示基板)の電極面に、ビスフェノールZ型ポリカーボネート(三菱化学社製、ユーピロンZ)を厚さ5μmに浸漬塗布して、この上に金型の上型に保持された隔壁のみの成形体を接着して、金型の上型から剥離した以外は、実施例1と同様にして、画像表示媒体を得た。
<実施例4>
−隔壁の成形−
実施例1と同様に射出圧縮成形して、一体型隔壁を形成し、さらに、図5に示した方法と同様にして、金型の上型(隔壁側の金型)に保持したまま、隔壁不在部分に対応した凸部を有するスタンプを用いて、これを隔壁不在部分に150℃で加圧して、当該凸部に隔壁不在部分を付着させて除去し、隔壁のみの成形体とした。
【0050】
−画像表示媒体の作製−
電極付7059ガラス板(画像非表示基板)の電極面に、ビスフェノールZ型ポリカーボネート(三菱化学社製、ユーピロンZ)を厚さ5μmに浸漬塗布して、この上に金型の上型に保持された隔壁のみの成形体を接着して、金型の上型から剥離した以外は、実施例1と同様にして、画像表示媒体を得た。
<実施例5>
−隔壁の成形−
実施例1と同様に射出圧縮成形して、一体型隔壁を形成し、金型から取り外した後、さらに、図6に示した方法と同様にして、隔壁不在部分のみをカッターで打ち抜き、隔壁を得た。
【0051】
−画像表示媒体の作製−
上記隔壁を用いて、実施例1と同様にして画像表示媒体を得た。
<実施例6>
−隔壁の成形−
厚さ11.5μmのポリエステルフィルム(TORAY社製、ルミラーS10#12)を、加圧2tonで突き出し、実施例1と同様の形状となるようにエンボス成形し、一体型隔壁を得た。
【0052】
−画像表示媒体の作製−
上記一体型隔壁を用いて、実施例1と同様にして画像表示媒体を得た。
【0053】
<実施例7>
−隔壁の成形−
厚さ15μmのポリフェニレンサルファイドフィルム(TORAY社製、トレリナ#9 3030)の片面に粘着テープを付与したものを、加圧2tonで突き出し、実施例1と同様の形状となるようにエンボス成形し、一体型隔壁を得た。
【0054】
−画像表示媒体の作製−
電極付7059ガラス板(画像非表示基板)の電極面に、上記一体型隔壁を粘着テープを剥がしながら常温ラミネートで接着した以外は、実施例1と同様にして、画像表示媒体を得た。
【0055】
<実施例8>
(隔壁の成形)
厚さ188μm、幅20cmのポリブタジエンフィルム(JSR社製、RBフィルム)ロールを用いて、ローラー温度150℃、圧力1tonの条件で、実施例1と同様となるように熱プレス成形し、一体型隔壁を得た。
【0056】
−画像表示媒体の作製−
上記一体型隔壁を用いて、実施例1と同様にして画像表示媒体を得た。
【0057】
<比較例1>
−隔壁の成形−
実施例1と同じ電極付7059ガラス板(画像非表示基板)の電極面に、スクリーン印刷装置(マイクロテック社製、MT320−TVC)、インク(アサヒ化学研究社製、DM330−4B)を用いて、実施例1と同様となるように、硬化条件130℃、10分で8層積層して隔壁を電極付7059ガラス板(画像非表示基板)に得た。
【0058】
−画像表示媒体の作製−
上記電極付7059ガラス板(画像非表示基板)の隔壁面と、電極付7059ガラス板(画像表示基板)の電極側面に、ビスフェノールZ型ポリカーボネート(三菱化学社製、ユーピロンZ)を厚さ5μmに浸漬塗布し、電極付7059ガラス板(画像表示基板)を熱ラミネートにより接着した以外は、実施例1と同様にして、画像表示媒体を得た。
【0059】
<比較例2>
−隔壁の成形−
実施例1と同じ電極付7059ガラス板(画像非表示基板)の電極面に、フォトリソグラフィーを用いて、実施例1と同様となるように隔壁を電極付7059ガラス板(画像非表示基板)に得た。但し、フォトリソグラフィーの制約上、画像表示側の端部幅aと画像非表示側の端部幅bは100μmとした。
【0060】
−画像表示媒体の作製−
上記電極付7059ガラス板(画像非表示基板)の隔壁面と、電極付7059ガラス板(画像表示基板)の電極側面に、ビスフェノールZ型ポリカーボネート(三菱化学社製、ユーピロンZ)を厚さ5μmに浸漬塗布し、電極付7059ガラス板(画像表示基板)を熱ラミネートにより接着した以外は、実施例1と同様にして、画像表示媒体を得た。
【0061】
<評価>
実施例1〜8、比較例1、2で得られた画像表示媒体について以下に示す評価を行った。結果を表1〜2に示す。
【0062】
−解像度の評価−
電極1/1本のon/offでラインが再現できたものを○、1/1本では再現できなかったが2/2本で再現できたものを△、2/2本でも再現できなかったものを×とした。
【0063】
−開口率の評価−
画像表示媒体表示側全面に白を表示し、これを画像解析し、表示面全体に占める白色面の割合を開口率として評価した。
【0064】
−成形精度の評価−
画像表示媒体の隔壁について、画像表示側の端部幅a、画像非表示側の端部幅b、隔壁高さh(基板面方向の長さh)、隔壁間ピッチを任意の10点で測定し、その平均値と、ばらつきとして最大値、最小値の差を評価した。測定にはレーザー顕微鏡(島津製作所、オリンパス光学社製、OLS1100)を用いた。
【0065】
−コントラスト、濃度ムラの評価−
画像表示媒体を駆動し、全面白表示をしたときと黒表示をしたときの色濃度の差、すなわちコントラストを任意の10点で測定し、コントラストの最大値と最小値の差を濃度ムラとして評価した。
【0066】
【表1】
Figure 0003899931
【0067】
【表2】
Figure 0003899931
【0068】
表1の結果より、実施例1〜8の画像表示媒体は、隔壁の成形精度が高いため解像度が極めて高いことがわかる。また、形状をコントロールでき、透明化も可能なので、開口率が高く画像表示能力に優れていることもわかる。
一方、比較例1の画像表示媒体は、隔壁の成形精度が悪いため、解像度が低く、開口率も小さいことがわかる。また、比較例2の画像表示媒体は、解像度は高いが、フォトリソグラフィーの制約上、隔壁の形状の自由度が低く、着色しているため、開口率が低くなってしまうことがわかる。
【0069】
また、表2の結果より、実施例1〜8の画像表示媒体は、非常に成形精度の高い、すなわち形状ばらつきの小さい隔壁であることがわかる。更に、表示コントラストが極めて高く、濃度ムラも非常に小さいこともわかる。
一方、比較例1の画像表示媒体は、隔壁の成形精度が非常に悪く、形状ばらつきが極めて大きいことがわかる。さらに、コントラストが低く、隔壁の形状ばらつきが大きいため、濃度ムラも非常に大きいことがわかる。比較例2の画像表示媒体は、隔壁の成形精度はそれほど悪くないものの、フォトリソグラフィーの制約上、成形形状の自由度がなく、隔壁断面における画像表示側の端部幅aと画像非表示側の端部幅bを同一にする必要があるため、コントラストが低くなり、この影響で濃度ムラが非常におおきくなることがわかる。
【0076】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、濃度ムラの小さく、解像度が高く高画質な画像表示媒体、および成形精度に優れ、製造コストが安く隔壁を形成することができ、濃度ムラの小さく、解像度が高く高画質な画像表示媒体の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の画像表示媒体における隔壁の一例を示す拡大断面図である。
【図2】 図2は、本発明の画像表示媒体における隔壁の他の一例を示す拡大断面図である。
【図3】 図3は、本発明の画像表示媒体における隔壁を基板上に形成する方法の一例を説明する概念図である。
【図4】 図4は、本発明の画像表示媒体における隔壁を基板上に形成する方法の他の一例を説明する概念図である。
【図5】 図5は、本発明の画像表示媒体における隔壁を基板上に形成する方法の他の一例を説明する概念図である。
【図6】 図6は、本発明の画像表示媒体における隔壁を基板上に形成する方法の他の一例を説明する概念図である。
【図7】 図7は、本発明の画像表示媒体の一例を示す概略構成図である。
【図8】 図8(A)は、本発明の画像表示媒体における隔壁の平面図であり、(B)はその拡大平面図であり、(C)は拡大平面図におけるC−C’に沿った拡大断面図である。
【符号の説明】
10 画像表示媒体
20 画像表示基板
21 画像非表示基板
30 隔壁
31 隔壁不在部分
a 画像表示側(画像表示基板側)の端部幅
b 画像表示側とは反対側(画像非表示基板側)の端部幅
h 隔壁断面における基板面方向の長さ(隔壁高さ)

Claims (7)

  1. 少なくとも2枚の対向した基板と、
    前記基板間に設けられる隔壁と、
    前記基板間における隔壁で囲まれた部分に封入されてなる粒子であって、互いに異なる色であって、少なくとも1種類が正に、他の少なくとも1種類が負に帯電し得る性質を有する2種類の粒子と
    を有し、
    前記隔壁断面における、画像表示側の端部幅aと、前記画像表示側とは反対側の端部幅bと、の比率(a/b)が0.8以下であることを特徴とする画像表示媒体。
  2. 前記隔壁断面における、基板面方向の長さhと、画像表示側とは反対側の端部幅bと、の比率(h/b)が、1.0以上4.0以下であることを特徴とする請求項1に記載の画像表示媒体。
  3. 前記隔壁が、射出成形法、射出圧縮成形法、エンボス成形法、及び熱プレス成形法から選択されるいずれかの成形方法により一体成形されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示媒体。
  4. 少なくとも2枚の対向した基板と、
    前記基板間に設けられる隔壁と、
    前記基板間における隔壁で囲まれた部分に封入されてなる粒子であって、互いに異なる色であって、少なくとも1種類が正に、他の少なくとも1種類が負に帯電し得る性質を有する2種類の粒子と、
    を有する画像表示媒体の製造方法であって、
    前記隔壁断面における、画像表示側の端部幅aと、前記画像表示側とは反対側の端部幅bと、の比率(a/b)が0.8以下となるように、隔壁を一体成形する工程を含むことを特徴とする画像表示媒体の製造方法。
  5. 前記隔壁を、射出成形法、射出圧縮成形法、エンボス成形法、及び熱プレス成形法から選択されるいずれかの成形方法により、隔壁を一体成形することを特徴とする請求項に記載の画像表示媒体の製造方法。
  6. 隔壁を一体成形する工程と、
    前記隔壁をそのまま一方の基板面に接着させる工程と、
    互いに異なる色であって、少なくとも1種類が正に、他の少なくとも1種類が負に帯電し得る性質を有する2種類の粒子を一方の基板上の隔壁で囲まれた部分に注入し、他方の基板で封鎖する工程と、
    を有することを特徴とする請求項4又は5に記載の画像表示媒体の製造方法。
  7. 隔壁を一体成形する工程と、
    隔壁不在部分を除去した後、隔壁を一方の基板に接着させる工程と、
    互いに異なる色であって、少なくとも1種類が正に、他の少なくとも1種類が負に帯電し得る性質を有する2種類の粒子を一方の基板上の隔壁で囲まれた部分に注入し、他方の基板で封鎖する工程と、
    を有することを特徴とする請求項4又は5に記載の画像表示媒体の製造方法。
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