JP3899329B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関に供給する燃料の噴射量などを制御する制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、車両などの内燃機関の燃焼を制御する手法としては、外気から吸引する空気の量に合わせて燃料の噴霧量を制御し、クランク軸の回転角度に応じて空気と燃料との混合物に点火し、燃焼させることが知られている(例えば、引用文献1参照)。
【0003】
ここで、引用文献1には、燃料噴射を制御する技術が開示されている。具体的には、多気筒エンジンへの燃料噴射を制御するために用いられ、空気の吸気通路上でスロットルバルブと電磁噴射弁との間に空気の流量センサを設けた構成を有する。制御回路が、流量センサから検出される吸入空気の流量の平均値から燃料の基本噴射量を所定のタイミングで演算し、この基本噴射量に基づいて燃料噴射を行わせる。エンジンが1サイクルする間に吸気を行う気筒が順次切り替わるが、この際に生じる吸入空気の流量の変動を吸入空気の流量の平均値からの偏差分としてとらえ、この偏差分に相当する偏差信号を電磁噴射弁の電圧回路に直接入力し、偏差信号が大きいときには燃料を多く噴射させ、偏差分が少ないときは少なく噴射させる。なお、基本噴射量の演算には、吸引空気の温度を検出する吸気温センサと、エンジンの冷却水の温度を検出する冷却水温センサとを用いた補正を行う。
【0004】
【特許文献1】
特公平4−15388号公報(第2頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、燃焼効率や応答性を向上させるためには、実際に内燃機関に吸引される空気量をその都度測定し、これに最適な燃料の量を決定することが望ましいが、前記のように流量の偏差の大小に応じて電圧回路の出力を変動させるにあたり、偏差が少ない場合は良いが、単気筒のエンジンなどのように流量の偏差が大きい場合には、正しい量の燃料を噴射させることができない。
さらに、吸気温センサなどで補正を行いながら噴射量を演算すると演算処理が複雑になり、制御装置に負担がかかるという問題がある。ここで、内燃機関の制御に多数のセンサを用いると、センサのセッティングの工数増大やレイアウトの制約の増大を招くので、少ない数のセンサで内燃機関の制御を行えるようにしたいという要望もある。
【0006】
よって、本発明は、このような課題を解決することを目的としてなされたものであって、簡単な構成で、必要な量の燃料を適切なタイミングで噴射させ、燃焼させることができる内燃機関の制御装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は以下の手段を提供している。
請求項1に係る発明は、内燃機関(例えば、実施形態におけるエンジン2)の吸気通路(例えば、実施形態における吸気通路4)の絞り弁(例えば、実施形態におけるスロットルバルブ12)よりも下流側に配設されたセンサ(例えば、実施形態におけるエアフローメータ14)を用いて前記内燃機関に吸気される空気量を検出し、この空気量に応じた燃料を噴射させるようにインジェクタ(例えば、実施形態におけるインジェクタ5)に信号を出力する内燃機関の制御装置(例えば、実施形態の制御装置7)において、前記内燃機関の吸気工程に伴って空気量が増大する吸気の立ち上がりと、空気量が減少する吸気の立ち下がりとを空気量およびその増減から判定し、前記吸気の立ち上がりから前記吸気の立ち下がりまでの空気量に所定の係数を乗じて燃料の噴射量を演算するように構成したことを特徴とする内燃機関の制御装置とした。
【0008】
この内燃機関の制御装置は、内燃機関が吸気を開始するときに吸気通路の絞り弁の下流側で空気量が大きく増加することに着目し、空気量の時間変化を追うことで内燃機関の吸気工程の開始時を特定する。この時点から吸気の終了に伴って空気量が減少するまでの間の空気量を積算し、積算した空気量に対して適切な燃料の噴射量を演算し、これに応じてインジェクタから燃料を噴き出させる。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の内燃機関の制御装置(例えば、実施形態の制御装置7)において、時間の経過と共に増加する空気量が前記吸気通路内の空気の脈流または過小流に相当する量を越える所定値に達したときを前記吸気の立ち上がりとすることを特徴とした。
【0010】
この内燃機関の制御装置は、内燃機関の吸気バルブの開閉などにより吸気通路内で空気の脈流や、過小流が発生した場合に、空気量の大きさから脈流や、過小流による空気の流動と、内燃機関の吸気工程による空気の流動とを区別する。なお、脈流および過小流は、内燃機関の吸気バルブと絞り弁の開閉状態により発生する空気の流動であり、その詳細は実施形態中にて説明する。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の内燃機関の制御装置(例えば、実施形態における吸気通路4)において、前記吸気の立ち上がりの周期を計数するように構成したことを特徴とした。
【0012】
この内燃機関の制御装置は、内燃機関の吸気工程ごとに発生する吸気の立ち上がりの周期を計数し、その結果から内燃機関の回転数を算出する。また、次の吸気の立ち上がりまでに内燃機関の回転軸が回転する角度は、その内燃機関ごとに定まっているので、吸気の立ち上がりからの経過時間で回転軸の回転角度を算出することができ、燃料噴射のタイミングや、点火のタイミングなどを、吸気の立ち上がりと関連付けて決定することが可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本実施形態における内燃機関の制御装置を備えるエンジン制御システムを示す概略図である。
図1に示す本実施形態のエンジン制御システム1は、内燃機関であるエンジン2の吸気マニホールド3に連結された吸気通路4から空気を吸引し、この空気と、吸気マニホールド3に配設されたインジェクタ5から噴出する燃料とを混合させた後にエンジン2の燃焼室2a内で燃焼させ、燃焼後の燃焼ガスを排気マニホールド6から排出するに際し、制御装置7が、エンジン2が吸引する空気量(吸気量)に応じて噴射する燃料の噴射量および噴射タイミング、ならびに空気と燃料の混合気体の点火タイミングを制御することを特徴とする。
【0014】
吸気通路4は、エアクリーナ11と、エアクリーナ11よりも下流で空気量の調整を行う絞り弁であるスロットルバルブ12を備えるスロットルボディ13とを有する。この吸気通路4を通ってエンジン2に吸引される空気の量は、スロットルバルブ12よりも下流側に位置するように配設されたセンサであるエアフローメータ14において質量流量として検出される。エアフローメータ14がスロットルバルブ12よりも下流側にあることで、スロットルバルブ12を通って供給される空気のうち、スロットルバルブ12から吸気バルブ2bまでの間に供給される空気量を差し引いて、実際にエンジン2の燃焼室2aに吸引される空気量を正確に検出することができる。なお、エアフローメータ14をスロットルボディ13に取り付けると、セッティングの工数を削減することができる。
【0015】
本実施形態に好適なエアフローメータ14としては、シリコン基板にプラチナ薄膜を蒸着し、プラチナ薄膜の温度を一定に保つように通電するセンサがあげられる。プラチナ薄膜の周囲を通流する空気の質量が増えると、空気を介してプラチナ薄膜から散逸する熱量が増大し、これに比例してプラチナ薄膜の温度が低下する。このとき、エアフローメータ14は、温度を一定に保つようにプラチナ薄膜に通電する電流を増加させる。一方、空気の通流量が減少すると、熱の散逸が減少してプラチナ薄膜の温度が上がるので、エアフローメータ14はプラチナ薄膜に通電する電流を減少させる。プラチナ薄膜の周囲を通流する空気の質量の増減に比例して電流値が増減するので、この電流値をモニタすると空気量を測定することができる。なお、このようなエアフローメータ14は、プラチナ製のワイヤを用いる場合に比べて、ヒートマスを減少させることができるので、高い応答性と、高い測定精度とを実現している。
【0016】
インジェクタ5は、吸気マニホールド3内を通流する空気内に、電磁噴射弁の開閉動作により燃料を噴出するもので、燃料タンク15内の燃料ポンプ16から汲み出され、レギュレータ17で調圧された燃料が供給される。
【0017】
燃焼室2aへの混合気体の供給および燃焼後の排出は、図示しないバルブタイミング機構により駆動される吸気バルブ2bおよび排気バルブ2cで行う。
混合気体への点火は、点火プラグ8で行われる。点火プラグ8は、点火回路9に蓄積させた高エネルギを利用して放電を行う。
【0018】
このエンジン制御システム1における制御を司る制御装置7は、ECU(Electronic Control Unit)とも呼ばれ、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)などを有し、バッテリ10からの電力供給を受けて作動する。この制御装置7は、エアフローメータ14の出力電流を入力データとし、所定の処理を行って、燃料ポンプ15からインジェクタ5に供給する燃料の量と、インジェクタ5の噴射量およびその噴射タイミングと、点火回路9への充電開始のタイミングと、点火タイミングとを決定し、各部に指令信号を出力する。
【0019】
ここで、制御装置7で処理されるデータおよび処理について、図1および図2を用いて説明する。なお、図2はエンジンの稼動に伴い変化する空気量の変化と、吸引される空気量に応じて出力されるインジェクタへの指令信号と、点火回路への指令信号とを示す図である。この図の横軸は時間であり、空気の質量はエアフローメータ14の出力電流から換算した値である。インジェクタ5への指令信号は、Highのときにはインジェクタ5の電磁噴射弁が閉じ、Lowのときは電磁噴射弁が開放される。点火回路9への指令信号は、HighからLowに切り替わると充電が開始され、LowからHighに切り替わると充電が終了し、点火が行われる。
【0020】
時間の経過と共に変動する空気量は、エアフローメータ14からの出力電流に所定の係数を乗じた値である。得られた空気量は、所定の閾値(基準値)よりも多いときを順流、それ以下の場合を逆流として取り扱う。なお、順流とは、エンジン2に吸引される方向に空気が流動することをいうものとする。逆流とは、逆方向、つまりスロットルバルブ12のある方向に空気が流動することをいうものとし、エンジン2の吸気バルブ2bが閉じたときに、堰き止められた空気が逆方向に流動することに起因して発生する。このような順流と逆流とが交互に発生している状態を脈流とする。
【0021】
また、スロットルバルブ12がわずかに開いている状態でエンジン2の吸気バルブ2bが開くことがあるが、このような場合に吸気通路4内には負圧が発生する。この負圧は、吸気バルブ2bを閉じても残るので、スロットルバルブ12を通じて流入する空気のわずかな流れが発生することがある。このような条件下で発生する空気の流れを過小流とする。
そして、脈流および過小流の範囲を越えて空気量が増加している領域は、エンジン2に空気が吸引されている領域で、エンジン2の吸気工程に相当する。この領域内で基準値を越える空気量の総和をとると、その吸気工程におけるエンジン2の総吸気量になる。吸気の開始(吸気の立ち上がり)は、空気量が基準値よりも大きい値であって、前もって定められている吸気量上昇所定値を超えたときに、そのような空気量の立ち上がりの始点とする。つまり、空気量が増加傾向で、かつ吸気量上昇所定値に達したときには、エンジン2への空気の吸引が開始されているとみなす。また、吸気の終了(吸気の立ち下り)の判定時は、吸気量上昇所定値を超えて増加した空気量が、その後減少に転じ、吸気量上昇所定値よりも大きい値に設定されている吸気量下降所定値を下回ったときとする。つまり、空気量が減少傾向で、かつ吸気量下降所定値に達したときには、エンジン2への吸引が終了するとみなす。
【0022】
吸気の立ち上がりは、エンジン2の回転に伴って周期的にあらわれ、吸気の立ち上がりが発生する周期がその気筒の1工程に相当する。したがって、吸気の立ち上がりの発生時からの経過時間を調べれば、そのときのクランク軸2d(図1参照)の回転角度(例えば、混合気体に点火するタイミングに相当する回転角度など)を知ることができる。また、所定時間内に発生する吸気の立ち上がりの数をカウントすればエンジン2の回転数および回転速度を知ることができる。
【0023】
インジェクタ5への指令信号は、吸気の立ち上がりを確認したときから所定時間の間だけHighからLowになり、この間にインジェクタ5が吸気マニホールド3内に燃料を噴射する。所定時間とは、吸気量から求められる必要な燃料量をインジェクタ5から噴射するのに要する時間である。必要な燃料量は、吸気の立ち上がりから吸気の立下りまでの吸気量の総和を空燃比で除算して得られる。本実施形態では、インジェクタ5が吸引マニホールド3に取り付けられているので、吸気が確認されてから燃料噴射を開始し、空気の吸引が終了するまでの間、つまりエンジン2の吸気バルブ2bが閉じるまでの間に燃料噴射が終了するようにする。これは、必要な燃料量を確実に供給すると共に、エンジン2内に向かって流れている空気に燃料を噴き付けて空気との混合を確実に行わせるためである。なお、いわゆる直噴型のエンジンの場合は、吸気の立ち下がりを確認した後に、吸気量の総和に空燃比を乗じて得られる燃料量を噴射するようにインジェクタの指令信号を出力する。
【0024】
点火回路9への指令信号は、吸気の立ち上がりを確認したときから所定の待機時間が経過した後にHighからLowになる。また、吸気の立ち上がりを確認したときから所定の点火タイミング時間が経過したときにLowからHighになる。点火タイミング時間とは、吸気の立ち上がりから混合気体に点火するタイミングまでの時間である。待機時間は、点火タイミング時間から点火回路に必要なエネルギを充電するのに要する時間を差し引いた時間である。必要なエネルギは吸気量によって変化するので、待機時間も吸気量によって変化する。点火のタイミングを吸気の立ち上がりから計るのは、前記したようにクランク軸2dの回転角度を吸気の立ち上がりからの経過時間であらわすことができるからである。
【0025】
なお、このような処理を行う制御装置7は、エアフローメータ14の出力電流に所定の係数を乗じて空気量を演算する空気量演算手段と、空気の流動方向や、吸気工程により発生する吸気の立ち上がりと立ち下りを判定する吸気判定手段と、吸気工程における吸気量の総和を演算する総吸気量演算手段と、総吸気量に応じて燃料の噴射量を演算すると共に、インジェクタ5などの制御をする噴射量制御手段と、吸気量および燃料量に応じて点火回路9の充電時間を演算し、制御する点火制御手段とを有するといえる。
【0026】
次に、制御装置7により行われる燃料の噴射制御について、図1、図2、および図3のフローチャートを参照しながら説明する。この制御は、エンジン2の始動後は、一定の周期ごとに割り込み処理として行われる。
【0027】
まず、ステップS1でエアフローメータ14の出力電流から空気量を演算する。続いて、ステップS2およびステップS3で、エンジン2の吸気工程に伴って燃焼室2aへの吸気が開始されたことを示す吸気の立ち上がりを判定する。すなわち、ステップS1で演算した空気量が、吸気量上昇所定値以上であれば(ステップS2でYes)、脈流または過小流ではなくエンジン2に吸引されている空気量、つまり吸気量であるとみなす。さらに、吸気量が増加傾向にあると判定された場合(ステップS3でYes)は、燃焼室2aへの吸気が開始されたと判定する。ここで、所定値は、脈流または過小流と吸気とを区別するための閾値(図2に示す基準値)であり、前もって制御装置7に登録されている値である。なお、ステップS2で空気量が吸気量上昇所定値未満であった場合には、ここでの処理を終了する。
【0028】
吸気の立ち上がりが確認されたら、ステップS4で総吸気演算処理を行う。この処理により、吸気の立ち上がりからの吸気量の総和を演算する。吸気量の総和を演算したら、燃料噴射が許可されている場合(ステップS5でYes)は、ステップS6で燃料噴射処理を行う。なお、燃焼噴射が許可されていない場合(ステップS5でNo)は、ここでの処理を終了するが、このような場合としては、直近の吸気工程で燃料噴射していた場合があげられる。
【0029】
ステップS6の燃料噴射処理では、吸気量の総和に対する燃料の比が所定の値になるように燃料の噴射量を決定し、そのような噴射量を噴射すべく図1の燃料ポンプ16およびインジェクタ17に指令信号を出力する。実際に燃料室2aに吸引される空気に対して燃料が噴射されるので、燃料と空気とが確実に混合されることになる。インジェクタ5に出力される指令信号は、図2において信号レベルがLowになることに相当する。
【0030】
そして、点火が許可されていれば(ステップS7でYes)、ステップS8に進んで待機時間処理を行って混合気体への点火に備え、ここでの処理を終了する。待機時間処理は、図2に示す待機時間の長さを決定するもので、前記したように吸気量および燃料量が多い場合には、点火に必要なエネルギが多くなるので、その分だけ待機時間を短くして充電時間が長くなるように修正する。なお、点火が許可されていない場合(ステップS7でNo)は、そのまま処理を終了するが、このような場合としては、前回の吸気周期(エンジン2の回転数)から計算した前回の点火タイミング時間と、今回の吸気上昇所定値から判断した今回の点火タイミング時間との間に大きな差がある場合などがあげられる。
【0031】
前記の処理は所定の周期ごとに繰り返して行われ、吸気量の総和の演算(ステップS4)や、これに見合う量の燃料噴射(ステップS6)といった燃料の噴射制御がリアルタイムで行われる。
【0032】
ここで、吸気に伴い上昇した空気量は、やがて減少に転じ、吸気量上昇所定値未満になり(ステップS2でNo)、吸気が終了する。この過程において、吸気量上昇所定値以上の吸気量ではあるが(ステップS2でYes)、増加傾向にない場合(ステップS3でNo)が発生する。この場合は、ステップS9で吸気量が吸気量下降所定値未満まで減少していることを確認する。吸気量下降所定値よりも少ないときは(ステップS9でYes)、吸気終了とみなして、ステップS10で燃料噴射を終了させ、処理を終了する。燃料噴射の終了とは、図2においてインジェクタ5への指令信号の信号レベルがHighになることに相当する。なお、ステップS9で、吸気量が吸気量下降所定値を以上である場合(ステップS9でNo)には、一時的に空気量が低下しただけであるとみなして、ステップS4からステップS8までの処理を行う。
【0033】
また、制御装置7の点火制御について図1を用いて説明する。
制御装置7は、吸気の立ち上がりからの経過時間をカウントし、待機時間に相当する時間になったら、点火回路9に指令信号(図2のLowレベルの信号)を出力し、点火回路9の充電を開始させる。さらに、点火タイミングになったら点火回路9にもう一度指令信号(図2のHighレベルの信号)を出力し、充電したエネルギを点火プラグ8に供給し、混合気体に点火させる。
【0034】
このように、制御装置7は、クランク軸2dの回転センサや、温度センサなどを別途必要とすることなく、エアフローメータ14から得られる情報で、吸気の判定、吸気量の演算、燃料噴射量の決定、点火タイミングの制御などを行う。このため、センサごとに複数の故障診断用のプログラムを持つ場合に比べて、制御装置7に必要とされるメモリを減少でき、CPUの処理の負担も少なくて済む。また、エンジン制御システム1全体としてみると、センサの数が少ない分だけレイアウトの自由度が増すし、組立時の工数削減にも貢献する。
また、エンジン2の吸気バルブ2bが開閉するタイミングがエンジン2の回転数に応じて可変である場合でも、実際の吸気量に基づいて燃料の噴射量を決定するので、圧力およびエンジン回転数ごとに噴射量を決定するような複雑な演算処理をする必要がない。
【0035】
なお、本発明は前記実施形態に限定されずに広く応用することができる。
例えば、脈動との区別を行うために、吸気量下降所定値は、吸気量上昇所定値よりも大きい値であることが望ましいが、同じ値、もしくは吸気量上昇所定値よりも小さい値であっても良い。
また、エンジン2の特性によっては、立ち下がり後の吸気量が多くて、図3のステップS4で演算する総吸気量に空燃比を乗じた量の燃料では足りない場合もある。このような場合には、燃料の不足量を前もって測定しておき、ステップS10の噴射終了処理において、そのような不足量を余分に噴射した後に燃料の噴射を終了すると良い。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の請求項1によれば、絞り弁よりもエンジン側に配設したセンサで空気の吸気量を検出すると共に、吸気の開始と終了とを吸気量の立ち上がりで判定することができる。したがって、吸気工程ごとの吸気量を正確に測定でき、必要な燃料を演算して噴射させることが可能になる。
請求項2によれば、空気量の大きさと増減傾向とから吸気の立ち上がりを判定するようにしたので、脈流または過小流の存在下であっても正しいタイミングで吸気量を演算できる。また、実際には空気が吸引されていないにも係わらず、燃料が噴出されることも防止できる。
請求項3によれば、吸気の立ち上がりの周期を計数し、吸気の立ち上がりと関連付けて燃料噴射のタイミングや、点火のタイミングなどを決定できるので、センサ数を減少させることができ、設計やセッティングの工数削減が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態における制御装置を含むエンジン制御システムを示す概略図である。
【図2】 エンジンの稼動に伴い変化する空気量の変化と、吸引される空気量の変化に基づいて行われる燃料噴射制御および点火回路の制御の一例を示す図である。
【図3】 制御装置における燃料噴射制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2 エンジン(内燃機関)
4 吸気通路
5 インジェクタ
7 制御装置
12 スロットルバルブ(絞り弁)
14 エアフローメータ(センサ)

Claims (3)

  1. 内燃機関の吸気通路の絞り弁よりも下流側に配設されたセンサを用いて前記内燃機関に吸気される空気量を検出し、この空気量に応じた燃料を噴射させるようにインジェクタに信号を出力する内燃機関の制御装置において、
    前記内燃機関の吸気工程に伴って空気量が増大する吸気の立ち上がりと、空気量が減少する吸気の立ち下がりとを空気量およびその増減から判定し、前記吸気の立ち上がりから前記吸気の立ち下がりまでの空気量に所定の係数を乗じて燃料の噴射量を演算するように構成したことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 時間の経過と共に増加する空気量が前記吸気通路内の空気の脈流または過小流に相当する量を越える所定値に達したときを前記吸気の立ち上がりとすることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記吸気の立ち上がりの周期を計数するように構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
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