JP3898135B2 - 板金製ダンパープーリー及びその製造方法 - Google Patents

板金製ダンパープーリー及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3898135B2
JP3898135B2 JP2003045973A JP2003045973A JP3898135B2 JP 3898135 B2 JP3898135 B2 JP 3898135B2 JP 2003045973 A JP2003045973 A JP 2003045973A JP 2003045973 A JP2003045973 A JP 2003045973A JP 3898135 B2 JP3898135 B2 JP 3898135B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
side wall
diameter side
rib
inner diameter
damper pulley
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003045973A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004255384A (ja
Inventor
太郎 河本
俊明 金光
裕郎 塩崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fukoku Co Ltd
Kanemitsu Corp
Original Assignee
Fukoku Co Ltd
Kanemitsu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fukoku Co Ltd, Kanemitsu Corp filed Critical Fukoku Co Ltd
Priority to JP2003045973A priority Critical patent/JP3898135B2/ja
Publication of JP2004255384A publication Critical patent/JP2004255384A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3898135B2 publication Critical patent/JP3898135B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Pulleys (AREA)
  • Forging (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、板金製ダンパープーリー及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
板金製ダンパープーリーとして、図7に示すように、円板状のブランクを用いて、円筒状の内径側壁40と、この内径側壁40の軸方向一端から径方向外方へ一体に張り出したウェブ部41、および該ウェブ部41の外周端縁から内径側壁40と同心状に張り出した形に成形され、外周面にポリV溝42を成形した外径側壁43とを有する形に成形した板金製ダンパープーリーは公知である(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−76971号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記の断面形状の板金製ダンパープーリーにゴム状弾性体よりなりダンパー44を装着するに際し、ダンパー44は内径側壁40の外周面側に圧入嵌合することよりも内径側壁40の内周面側に圧入嵌合することの方がダンパー径を小さくできるため、軽量化を図り得て有利であるが、その場合ダンパー44の外周面と内径側壁40の内周面との間で軸方向に相対的な滑りが生じ、ダンパー機能が低下したり、ダンパーが離脱したりするおそれがあった。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、上記のような断面形状の板金製ダンパープーリーにおいて、その内径側壁の内周面側にダンパーの外周面に食込むリブを突き出すことによりダンパーの軸方向への位置ずれや離脱の防止を図れる板金製ダンパープーリーおよびその製造方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、そのようなリブの突き出し加工の容易化、加工精度の向上、均一化を図れる板金製ダンパープーリーの製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の板金製ダンパープーリーの製造方法は、円筒状の内径側壁と、この内径側壁の軸方向一端から径方向外方へ一体に張り出したウェブ部、および該ウェブ部の外周端縁から前記内径側壁の外周に該内径側壁と同心状に張り出した円筒形状に成形され、外周面にV溝を成形した外径側壁とを有する板金製ダンパープーリー半製品を用意し、この板金製ダンパープーリー半製品の、前記内径側壁の軸方向中間部の全周から断面V形状のリブを径方向内方へ向けて突き出し成形するに際し、前記内径側壁を、前記ウェブ部とつながる径大の内径側壁部と、この内径側壁部に前記リブの断面V形の一片を構成する一側斜辺壁を介してつながる径小の内径側壁部とを有する形に成形する第1のリブ出し工程と、前記径小の内径側壁部を軸方向外方に向けて拡開する円錐形状に成形する第2のリブ出し工程と、前記テーパ状の内径側壁部を、前記径大の内径側壁部と同一面上に真直ぐに矯正するとともに、前記リブの断面V形の他片を構成する他側斜辺壁を成形する第3のリブ出し工程と、を含むことに特徴を有するものである。
【0006】
この場合において、第1のリブ出し工程では、前記ダンパープーリー半製品の内外径側壁間の空間部に挿入されるダイ及びこのダイの内周に昇降動自在に備えられ前記内径側壁の内部に挿入されるノックアウトと、前記ダンパープーリー半製品のウェブ部の外面側を保持するホルダ及びこのホルダの内周に昇降動自在に備えられ前記内径側壁の内径より少し大きい外径を持ち且つ上端面角部に前記リブの一側斜辺壁に対応する面取り部を設けてなるしごき用の第1ポンチと、を上下に設置したうえで、これらダイ及びノックアウトとホルダ及び第1ポンチとの間で前記ダンパープーリー半製品を挟持するとともに、前記ノックアウトは前記内径側壁の内部に上方から、また前記ポンチは前記内径側壁の内部に下方からそれぞれ挿入することにより、前記ウェブ部とつながる径大の内径側壁部と径小の内径側壁部とを成形するとともに、これら径大の内径側壁部と径小の内径側壁部との間に前記リブの断面V形の一片を構成する一側斜辺壁を段付き状に成形することができる。
【0007】
第2のリブ出し工程では、第1のリブ出し加工が施された板金製ダンパープーリー半製品のウェブ部の外面側を押圧するプッシュプレート及びこのプッシュプレートの内周に昇降動自在に備えられ下端面角部に前記リブの一側斜辺壁に対応する面取り部を付けてなるプッシュ棒と、前記板金製ダンパープーリー半製品の内外径側壁間の空間部に挿入され、内周に段部を有する内側ホルダ、この内側ホルダの外周に昇降動自在に備えられ前記外径側壁の一端部を保持する外側ホルダ、及び前記内側ホルダの内周に備えられ上端面角部に前記面取り部のテーパより緩やかなテーパの面取り部を付けた第2ポンチと、を上下に設置したうえで、これらプッシュプレート及びプッシュ棒と内外側ホルダ及び第2ポンチとの間で前記ダンパープーリー半製品を挟持するとともに、前記プッシュ棒は前記径大の内径側壁部の内部に上方から、また前記第2ポンチは前記径小の内径側壁部の内部に下方からそれぞれ挿入することにより前記径小の内径側壁部を軸方向外方に向けて拡開する円錐形状に成形することができる。
【0008】
第3のリブ出し工程では、前記第2のリブ出し工程のプッシュプレート及びプッシュ棒と同じプッシュプレート及びプッシュ棒と、前記第2リブ出し工程の内外側ホルダと同じ内外側ホルダ及びその内側ホルダの内周に備えられ上端面角部に前記リブの他側斜辺壁に対応する面取り部を付けた第3ポンチと、を上下に設置したうえで、これらプッシュプレート及びプッシュ棒と、内外側ホルダ及び第3ポンチとの間で、第2にリブ出し加工が施された板金製ダンパープーリー半製品を挟持するとともに、前記プッシュ棒は前記径大の内径側壁部の内部に上方から、また前記第3ポンチは前記径小の内径側壁部の内部に下方からそれぞれ挿入することにより前記テーパ状の内径側壁部を、前記径大の内径側壁部と同一面上に真直ぐに矯正するとともに、前記リブの断面V形の他片を構成する他側斜辺壁を成形することができる。
【0009】
上記のような製造方法によれば、内径側壁の軸方向中間部の全周から断面V形状のリブを径方向内方へ向けて突き出し成形するに際し、先ず、第1のリブ出し工程で内径側壁を径大の内径側壁部と径小の内径側壁部とに成形するとともに、これら径大の内径側壁部と径小の内径側壁部との間にリブの断面V形の一片を構成する一側斜辺壁を段付き状に成形し、次いで第2のリブ出し工程で、径小の内径側壁部を軸方向外方に向けて拡開する円錐形状に成形し、最後の第3のリブ出し工程で、テーパ状の内径側壁部を径大の内径側壁部と同一面上に真直ぐに矯正するとともに、リブの断面V形状の他片を構成する他側斜辺壁を成形する。これによって、内径側壁の軸方向中間部の全周から径方向内方に向けてダンパーの外周面に食いつき易い先鋭な断面V形状のリブが容易に且つ精度よくプレス加工でき、また鋳造製ダンパープーリーにこの種リブを切削加工する場合のように切削屑を出さないので材料ロスなく経済的に低コストで加工できる。
【0010】
本発明の板金製ダンパープーリーは上記製造方法により内径側壁の軸方向中間部の全周から先鋭な断面V形状のリブを径方向内方へ向けて突き出し成形したものである。これによれば、内径側壁の内周面側に圧入されるダンパーはリブに確実に食込み係合するため、該ダンパーが内径側壁の内周面上で軸方向に位置ずれしたり離脱したりするのを確実に防止することができ、ダンパー性能を向上できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る板金製ダンパープーリー組立品の断面図、図2は本発明に係る板金製ダンパープーリー半製品の断面図、図3〜図5は板金製ダンパープーリーの製造工程図である。図3〜図5の各図において、右半分は加工前の状態を、左半分は加工後の状態を示している。図6は板金製ダンパープーリー完成品の断面図である。
【0012】
本発明に係る板金製ダンパープーリーは、円板状の鋼板製のブランクからなるもので、図1にその断面図を示すように、円筒状の内径側壁1を成形し、かつこの内径側壁1の軸方向一端から径方向外方へ環状のウェブ部2を一体に張り出すとともに、該ウェブ部2の外周端縁から円筒状の外径側壁3を内径側壁1の外周に内径側壁1と同心状に張り出し成形してなる。外径側壁3の外周面にはポリV溝又は単一V溝のV溝4を成形し、内径側壁1の軸方向中間部の全周から断面V形状のリブ5を径方向内方へ向けて突き出し成形してある。そのリブ5は断面V形の一片を構成する一側斜辺壁5aと、他片を構成する他側斜辺壁5bとを有する。内径側壁1の内周面側に円筒形状のゴム状弾性体よりなるダンパー6が圧入嵌合され、ダンパー36の内周にハブ37が圧入嵌合される。ハブ37は軸挿入孔39を有し、例えば車両用エンジンのクランクシャフト端部に固定される。
【0013】
次に、上記板金製ダンパープーリーの製造方法を図2、図3〜図5に基づいて説明する。
まず、薄い円板状の鋼板製のブランクを用いて、図2のように、円筒状の内径側壁1と、この内径側壁1の軸方向一端から径方向外方へ一体に張り出したウェブ部2、および該ウェブ部2の外周端縁から内径側壁1の外周に内径側壁1と同心状に張り出した円筒形状に成形され、外周面にポリV溝又は単一V溝のV溝4を成形した外径側壁3とを有する形にプレス加工した板金製ダンパープーリー半製品P1を用意する。
【0014】
かくして、このダンパープーリー半製品P1は内径側壁1の軸方向中間部の全周から断面V形状のリブ5を径方向内方へ向けて突き出し成形するためのリブ出し工程に移行するが、このリブ出し工程は、図3〜図5に示すように、第1〜第3の段階を経て最終の断面V形状のリブ5に仕上げる。
【0015】
第1のリブ出し工程では、図3の右半分に示すように、ダイ6及びこのダイ6の内周に昇降動自在に備えられるノックアウト7と、ホルダ8及びこのホルダ8の内周に昇降動自在に備えられるしごき用の第1ポンチ9とを上下に設置する。
【0016】
ホルダ8はこれの上端面にダンパープーリー半製品P1のウェブ部2の外面側を保持する凹部8aを設けている。第1ポンチ9は、内径側壁1の内径より該内径側壁1の厚み分程度だけ大きい外径を持ち且つ上端面角部にリブ5の一側斜辺壁5aに対応する面取り部10を設けている。
【0017】
ダイ6は、ダンパープーリー半製品P1の内外径側壁1,3間の空間部11に挿入される下端部の内周に、内径側壁1の外径より少し大きい内径の径大内径側壁部成形面12、及びこの径大内径側壁部成形面12の上端部にリブ5の一側斜辺壁5aに対応するリブ成形斜面13を設けている。ノックアウト7は内径側壁1の内部に挿入される下端部外周に、内径側壁1の内径と略同一寸法の外径を有する径小内径側壁部成形面14を設けている。
【0018】
加工に際しては、同図の左半分に示すように、これら第1ポンチ9及びホルダ8と、ダイ6及びノックアウト7との間でダンパープーリー半製品P1を挟持するが、その際、ノックアウト7は内径側壁1の内部に上方から、第1ポンチ9は内径側壁1の内部に下方からそれぞれ挿入する。すると、内径側壁1のウェブ部2とつながる側の下半部が第1ポンチ9の上端部でしごかれながらこの第1ポンチ9の上端部の外周面とダイ6の下端部内周の径大内径側壁部成形面12との間で拡径されて径大の内径側壁部1Aが成形され、かつノックアウト7の下端部外周の径小内径側壁部成形面14とダイ6の内周の径大内径側壁部成形面12より上部内周面との間で径小の内径側壁部1Bが成形されるとともに、第1ポンチ9の面取り部10とダイ6の内周のリブ成形斜面13との間で、径大の内径側壁部1Aと径小の内径側壁部1Bとをつなぐ段部、即ちリブ5の断面V形の一片を構成する一側斜辺壁5aが成形される。
【0019】
第2のリブ出し工程では、図4の右半分に示すように、環状のプッシュプレート15及びこのプッシュプレート15の内部に昇降動自在に備えられるプッシュ棒16と、内側ホルダ17、この内側ホルダ17の外周に昇降動自在に備えられる外側ホルダ18及び内側ホルダ17の内部に昇降動自在に備えられる第2ポンチ19と、を上下に設置する。
【0020】
内側ホルダ17はこれの上端部が第1のリブ出し加工が施されたダンパープーリー半製品P2の外径側壁3の内径に対応する外径を、径大の内径側壁部1Aの外径に対応する内径をそれぞれ有し、かつ内周に段部20を設けている。外側ホルダ18はこれの上端面に外径側壁3の一端部を保持する凹部22を設けている。第2ポンチ19はこれの上端面角部に前記面取り部10のテーパより緩やかなテーパの面取り部23を付けている。
【0021】
プッシュプレート15はこれの下端面にウェブ部2の外面側を押圧する押圧部24を設けている。プッシュ棒16はこれの平坦な下端面の角部に、リブ5の一側斜辺壁5aに対応する面取り部25を付けている。
【0022】
加工に際しては、同図の左半分に示すように、ダンパープーリー半製品P2を内外側ホルダ17,18及び第2ポンチ19と、プッシュプレート15及びプッシュ棒16との間で挟持し、プッシュ棒16は径大の内径側壁部1Aの内部に上方から、また第2ポンチ19は径小の内径側壁部1Bの内部に下方からそれぞれ挿入する。すると、プッシュ棒16の面取り部25がリブ5の一側斜辺壁5aに当接して押し下げ、径小の内径側壁部1Bの自由端部が第2ポンチ19の面取り部23の上を滑りながら内側ホルダ17の段部20に突き当たって径小の内径側壁1B全体が軸方向外方に向けて拡開する円錐形状に成形される。
【0023】
第3のリブ出し工程では、図5の右半分に示すように、第2リブ出し工程のプッシュプレート15と同じく押圧部31を持つプッシュプレート26、及び第2リブ出し工程のプッシュ棒16と同じく面取り部32を持つプッシュ棒27と、第2リブ出し工程の内側ホルダ17と同じく段部33を内周に設けた内側ホルダ28、及び第2リブ出し工程の外側ホルダ18と同じく外径側壁3の一端部を保持する凹部31を上端面に持つ外側ホルダ28、及び内側ホルダ28の内周に昇降動自在に備えられ上端面角部にプッシュ棒27の面取り部32とほぼ同じテーパの面取り部34を付けた第3ポンチ30と、を上下に設置する。
【0024】
かくして、同図の左半分に示すように、これらプッシュプレート26及びプッシュ棒27と、内外側ホルダ28,29及び第3ポンチ30との間で第2のリブ出し加工が施されたダンパープーリー半製品P3を挟持し、プッシュ棒27は径大の内径側壁部1Aの内部に上方から、また第3ポンチ30は円錐形状の内径側壁部1Bの内部に下方からそれぞれ挿入する。すると、プッシュ棒27の面取り部32がリブ5の一側斜辺壁5aの外面に当接して押圧し、円錐形状の内径側壁部1Bの端部が内側ホルダ28の内周の段部33に突き当たり、第3ポンチ30の面取り部34が円錐形状の内径側壁部1Bの内面を滑りながら内側ホルダ28の段部33より上部内周面との間で円錐形状の内径側壁部1Bが径大の内径側壁部1Aと同一面上に真直ぐに矯正されるとともに、第3ポンチ30の面取り部34によりリブ5の他側斜辺壁5bが成形される。
【0025】
このようにリブ5の他側斜辺壁5bは、予め一側斜辺壁5aを成形したうえで第2のリブ出し工程と第3のリブ出し工程の二段階に分けて成形することにより、一側斜辺壁5aとでもって先端を可及的に小さいアールとする先鋭な断面V形状のリブ5を容易にかつ精度よく加工することができる。
【0026】
上記のように成形された図6の板金製ダンパープーリーには、図1に示すように、円筒形状のゴム状弾性体よりなるダンパー36が内径側壁1の内周面側に圧入嵌合され、ダンパー36の内周にハブ7が圧入嵌合される。これによってダンパー36の外周面の軸方向中間部の全周に内径側壁1のリブ5が食込み係合し、この食込みによりダンパー36の内周面の軸方向中間部の全周に凸部38が成形され、この凸部38がハブ37の外周面の軸方向中間部の全周に設けた凹部37aに嵌合される。したがって、ダンパー36が内径側壁1の内周面から軸方向へ位置ずれしたり、離脱したりすることが無くなる。
【0027】
【発明の効果】
本発明の板金製ダンパープーリーの製造方法によれば、円筒状の内径側壁と、この内径側壁の軸方向一端から径方向外方へ一体に張り出したウェブ部、および該ウェブ部の外周から内径側壁の外周に該内径側壁と同心状に張り出した形に成形され、外周面にV溝を成形した外径側壁とを有する板金製ダンパープーリーの、前記内径側壁の軸方向中間部の全周から径方向内方に向けて、ダンパーの外周面に食いつき易い先鋭な断面V形状のリブを、容易にかつ精度よく突き出し成形することでき、また素材材料のロスを出すことなく経済的に低コストで加工できる。
【0028】
本発明の板金製ダンパープーリーによれば、内径側壁の内周面側に圧入されるダンパーがリブに確実に食込み係合可能であるため、該ダンパーの軸方向への位置ずれや離脱を確実に防止することができ、ダンパー性能の向上を図れて有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】板金製ダンパープーリー組立品の断面図である。
【図2】板金製ダンパープーリー半製品の断面図である。
【図3】板金製ダンパープーリーの第1のリブ出し工程図である。
【図4】板金製ダンパープーリーの第2のリブ出し工程図である。
【図5】板金製ダンパープーリーの第3のリブ出し工程図である。
【図6】板金製ダンパープーリー完成品の断面図である。
【図7】従来例の板金製ダンパープーリーの断面図である。
【符号の説明】
1 内径側壁
1A 径大の内径側壁部
1B 径小の内径側壁部
2 ウェブ部
3 外径側壁
4 V溝
5 リブ
5a 一側斜辺壁
5b 他側斜辺壁
6 第1のリブ出し工程で用いるダイ
7 第1のリブ出し工程で用いるノックアウト
8 第1のリブ出し工程で用いるホルダ
9 第1のリブ出し工程で用いる第1ポンチ
10 第1ポンチの面取り部
15 第2のリブ出し工程で用いるプッシュプレート
16 第2のリブ出し工程で用いるプッシュ棒
17 第2のリブ出し工程で用いる内側ホルダ
18 第2のリブ出し工程で用いる外側ホルダ
19 第2のリブ出し工程で用いる第2ポンチ
20 第2ポンチの面取り部
23 第2ポンチの面取り部
25 プッシュ棒の面取り部
26 第3のリブ出し工程で用いるプッシュプレート
27 第3のリブ出し工程で用いるプッシュ棒
28 第3のリブ出し工程で用いる内側ホルダ
29 第3のリブ出し工程で用いる外側ホルダ
30 第3のリブ出し工程で用いる第3ポンチ
32 プッシュ棒の面取り部
34 第3ポンチの面取り部

Claims (5)

  1. 円筒状の内径側壁と、この内径側壁の軸方向一端から径方向外方へ一体に張り出したウェブ部、および該ウェブ部の外周端縁から前記内径側壁の外周に該内径側壁と同心状に張り出した円筒形状に成形され、外周面にV溝を成形した外径側壁とを有する板金製ダンパープーリー半製品を用意し、この板金製ダンパープーリー半製品の、前記内径側壁の軸方向中間部の全周から断面V形状のリブを径方向内方へ向けて突き出し成形するに際し、
    前記内径側壁を、前記ウェブ部とつながる径大の内径側壁部と、この内径側壁部に前記リブの断面V形の一片を構成する一側斜辺壁を介してつながる径小の内径側壁部とを有する形に成形する、第1のリブ出し工程と、
    前記径小の内径側壁部を軸方向外方に向けて拡開する円錐形状に成形する第2のリブ出し工程と、
    前記テーパ状の内径側壁部を、前記径大の内径側壁部と同一面上に真直ぐに矯正するとともに、前記リブの断面V形の他片を構成する他側斜辺壁を成形する、第3のリブ出し工程と、
    を含む板金製ダンパープーリーの製造方法。
  2. 第1のリブ出し工程において、前記ダンパープーリー半製品の内外径側壁間の空間部に挿入されるダイ及びこのダイの内周に昇降動自在に備えられ前記内径側壁の内部に挿入されるノックアウトと、前記ダンパープーリー半製品のウェブ部の外面側を保持するホルダ及びこのホルダの内周に昇降動自在に備えられ前記内径側壁の内径より少し大きい外径を持ち且つ上端面角部に前記リブの一側斜辺壁に対応する面取り部を設けてなるしごき用の第1ポンチと、を上下に設置したうえで、これらダイ及びノックアウトとホルダ及び第1ポンチとの間で前記ダンパープーリー半製品を挟持するとともに、前記ノックアウトは前記内径側壁の内部に上方から、また前記ポンチは前記内径側壁の内部に下方からそれぞれ挿入することにより、前記ウェブ部とつながる径大の内径側壁部と径小の内径側壁部とを成形するとともに、これら径大の内径側壁部と径小の内径側壁部との間に前記リブの断面V形の一片を構成する一側斜辺壁を段付き状に成形する、請求項1に記載の板金製ダンパープーリーの製造方法。
  3. 第2のリブ出し工程において、第1のリブ出し加工が施された板金製ダンパープーリー半製品のウェブ部の外面側を押圧するプッシュプレート及びこのプッシュプレートの内周に昇降動自在に備えられ下端面角部に前記リブの一側斜辺壁に対応する面取り部を付けてなるプッシュ棒と、前記板金製ダンパープーリー半製品の内外径側壁間の空間部に挿入され、内周に段部を有する内側ホルダ、この内側ホルダの外周に昇降動自在に備えられ前記外径側壁の一端部を保持する外側ホルダ、及び前記内側ホルダの内周に備えられ上端面角部に前記面取り部のテーパより緩やかなテーパの面取り部を付けた第2ポンチと、を上下に設置したうえで、これらプッシュプレート及びプッシュ棒と内外側ホルダ及び第2ポンチとの間で前記ダンパープーリー半製品を挟持するとともに、前記プッシュ棒は前記径大の内径側壁部の内部に上方から、また前記第2ポンチは前記径小の内径側壁部の内部に下方からそれぞれ挿入することにより前記径小の内径側壁部を軸方向外方に向けて拡開する円錐形状に成形する、請求項1又は2に記載の板金製ダンパープーリーの製造方法。
  4. 第3のリブ出し工程において、第2のリブ出し工程のプッシュプレート及びプッシュ棒と同じプッシュプレート及びプッシュ棒と、前記第2リブ出し工程の内外側ホルダと同じ内外側ホルダ及びその内側ホルダの内周に備えられ上端面角部に前記リブの他側斜辺壁に対応する面取り部を付けた第3ポンチと、を上下に設置し、これらプッシュプレート及びプッシュ棒と、内外側ホルダ及び第3ポンチとの間で、第2にリブ出し加工が施された板金製ダンパープーリー半製品を挟持するとともに、前記プッシュ棒は前記径大の内径側壁部の内部に上方から、また前記第3ポンチは前記径小の内径側壁部の内部に下方からそれぞれ挿入することにより前記テーパ状の内径側壁部を、前記径大の内径側壁部と同一面上に真直ぐに矯正するとともに、前記リブの断面V形の他片を構成する他側斜辺壁を成形する、請求項3に記載の板金製ダンパープーリーの製造方法。
  5. 請求項1に記載の板金製ダンパープーリーの製造方法により製造された板金製ダンパープーリー。
JP2003045973A 2003-02-24 2003-02-24 板金製ダンパープーリー及びその製造方法 Expired - Fee Related JP3898135B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003045973A JP3898135B2 (ja) 2003-02-24 2003-02-24 板金製ダンパープーリー及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003045973A JP3898135B2 (ja) 2003-02-24 2003-02-24 板金製ダンパープーリー及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004255384A JP2004255384A (ja) 2004-09-16
JP3898135B2 true JP3898135B2 (ja) 2007-03-28

Family

ID=33112643

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003045973A Expired - Fee Related JP3898135B2 (ja) 2003-02-24 2003-02-24 板金製ダンパープーリー及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3898135B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004255384A (ja) 2004-09-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10092940B2 (en) Method for forming a pressed component, method for manufacturing a pressed component, and die apparatus for forming a pressed component
KR20060116099A (ko) 자동차용 유니버셜 조인트 및 그 제조방법
US20060039778A1 (en) Stamped rivet
JP3898135B2 (ja) 板金製ダンパープーリー及びその製造方法
KR19990044513A (ko) 원주벽부를 갖는 판금체 및 그 원주벽부의 두께 증대화방법
US8387494B2 (en) Punching method using punch and punch for punching
JP3942256B2 (ja) 軸受外輪及びその製造方法、並びにクラッチレリーズ軸受
JP2003311364A (ja) パワーステアリングのセンサー用シャフト及びその製造方法
JP2007130655A (ja) フランジ付きリングの変形防止機能を有するポンチ
JP3671760B2 (ja) リング部材の成形方法およびプレス機
JP4619055B2 (ja) 歯形形成部を有する部材の製造方法
JPS5926381B2 (ja) 締め付けロ−ラ式コ−スタ型カツプリング用スリ−ブの製法
JP2544304B2 (ja) 板金製プ―リの製造方法
JP2948585B1 (ja) オイルフィルター用セットプレートとその製造法
JP2007218430A (ja) チェーン用油溜まり盲溝付ブシュの製造方法
JP2001269723A (ja) 自動車ホイール用ディスクのハブフランジの加工方法
JP6169765B1 (ja) 鍛造方法および鍛造金型セット
JPH02117729A (ja) 板金製多段vプーリの成形方法
JPH0812047A (ja) ローラコンベア用のローラ
JPS6257414B2 (ja)
KR100365833B1 (ko) 자동차용 스티어링 샤프트의 베어링 결합장치
JP2716031B2 (ja) 軸受とその製造方法
JP5582769B2 (ja) 環状部品の製造方法
ITTO990018A1 (it) Superficie di scorrimento per rullo tendicinghia e procedimento per la sua fabbricazione.
JP2016006331A (ja) インサートカラーの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041028

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061031

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061220

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3898135

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100105

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110105

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110105

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120105

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130105

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130105

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130105

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130105

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140105

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees