JP2544304B2 - 板金製プ―リの製造方法 - Google Patents

板金製プ―リの製造方法

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JP2544304B2
JP2544304B2 JP6068560A JP6856094A JP2544304B2 JP 2544304 B2 JP2544304 B2 JP 2544304B2 JP 6068560 A JP6068560 A JP 6068560A JP 6856094 A JP6856094 A JP 6856094A JP 2544304 B2 JP2544304 B2 JP 2544304B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軸受を取り付けるため
のカップ状凹入部の周囲にそのカップ状凹入部を取り囲
むベルト掛け用の胴壁を備えた板金製プーリの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平1−44420号公報に従来例が
開示されている。この特許公報で開示された板金製プー
リの製造方法を図10〜図12を参照して説明する。
【0003】まず、平板状の板金素材に絞り成形などを
施すことによって図10に示したカップ状素材100が
形成される。このカップ状素材100は平坦な基板部1
10の外周部に径小筒部121が連設され、この径小筒
部121に傾斜段部122が連設され、この傾斜段部1
22に径大筒部123が連設された形になっている。図
10のカップ状素材100は逆絞り工程に移され、図1
1のように基板部110と径小筒部121とに逆絞りが
行われてそれらが径大筒部123で囲まれる空間S内に
同心状に突出される。こうして形成された粗素材200
に対して様々な加工工程が行われ、図12に示したポリ
V溝付き素材300が形成される。このポリV溝付き素
材300は、ベアリングでなる軸受との嵌め合いが可能
なカップ状凹入部310と、ポリV溝321および耳部
322とを備えたベルト掛け用の胴壁320とを備えて
いる。そして、図12に示したように、カップ状凹入部
310の底壁の中央部に孔穿けが行われ、その孔穿けに
より形成された所定直径の開口312の周囲に所望幅の
内鍔状の受部313が形成される。この受部313はカ
ップ状凹入部310に嵌着した軸受を受ける部分に相当
する。314は孔穿けにより生じる廃材を示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の板金製プーリの
製造方法において、カップ状素材100の基板部110
と径小筒部121とに逆絞りを行って図11の粗素材2
00を形成する工程では、逆絞り後の基板部110と径
小筒部121とが、軸受との嵌め合いが可能な程度に精
度よく仕上がっていなければならない。しかしながら、
逆絞りは長時間を要する割に高精度を得にくいという問
題がある。また、従来の板金製プーリの製造方法では、
図12のポリV溝付き素材300に具備されたカップ状
凹入部310の底壁に所定直径の開口を形成する孔穿け
を行って受部313を精度よく仕上げるという手順を採
用しているので、孔穿けにより形成される開口312と
同一径の廃材314が生じて材料ロスを減らしにくいと
いう問題がある。
【0005】本発明は以上の問題に鑑みてなされたもの
であり、軸受との嵌め合いが可能なカップ状凹入部を形
成するのに、加工時間の長さの割に高精度を得にくいと
いう逆絞りを行なう必要ないと共に、軸受との嵌め合
いが可能なカップ状凹入部に受部を設けるための孔穿け
を行うものでありながら、孔穿けに伴って生じる廃材量
を少なくできて材料ロスを容易に減らせることのできる
板金製プーリの製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明によ
る板金製プーリの製造方法は、平板状の板金素材を絞り
成形することにより、中空半球状の予備凹入部とこの予
備凹入部の周囲の鍔状部とを成形する絞り工程と、絞り
工程で形成された予備凹入部を成形することによりこの
予備凹入部を底壁と底壁の周縁部に連設された正円筒状
の周壁とを備えかつ軸受との嵌め合いが可能なカップ状
凹入部に仕上げる凹入部仕上げ工程と、絞り工程で形成
された上記鍔状部を、凹入部仕上げ工程で形成されたカ
ップ状凹入部の凹入方向に曲げてそのカップ状凹入部を
取り囲むベルト掛け用の胴壁に成形する胴壁形成工程
と、上記カップ状凹入部の底壁の中央部に所定直径の開
口を形成してその開口の周囲に内鍔状の受部を具備させ
る受部形成工程と、を含む板金製プーリの製造方法であ
って、 前記凹入部仕上げ工程が、絞り工程で成形された
予備凹入部の底部を外方に押し拡げてカップ状凹入部の
底壁を形成する底部拡径処理を含み、受部形成工程が、
絞り工程で成形された予備凹入部の中央部に孔穿けを行
う孔穿け処理と、この孔穿け処理によって形成された開
口を、凹入部仕上げ工程で行われる上記底部拡径処理の
進行に伴い拡径して所定の大きさにすることにより受部
を所定幅に仕上げる受部仕上げ処理とを含むというもの
である。請求項記載の発明による板金製プーリの製造
方法は、請求項1のものにおいて、胴壁形成工程が、絞
り工程で形成された上記鍔状部を、凹入部仕上げ工程で
形成されたカップ状凹入部の凹入方向に向かって端拡が
り状の傾斜壁に成形する傾斜壁形成処理と、傾斜壁形成
処理により成形された傾斜壁の外周部近傍箇所を上記カ
ップ状凹入部の凹入方向に向かって曲げることにより円
筒状の胴壁を成形する胴壁形成処理とを含むというもの
である。請求項記載の発明による板金製プーリの製造
方法は、請求項のものにおいて、胴壁形成処理が、傾
斜壁形成処理により成形された傾斜壁の外周部近傍箇所
を軸心に沿う方向の力を加えながら上記カップ状凹入部
の凹入方向に向かって曲げることにより円筒状の胴壁を
成形するものである。
【0007】
【作用】請求項1記載の発明による板金製プーリの製造
方法において、軸受との嵌め合いが可能なカップ状凹入
部は、絞り工程で形成された予備凹入部を正円筒状に仕
上げることにより形成されるので、このカップ状凹入部
の形成に逆絞りが必要なくなる。以上の作用は、請求項
2、請求項3の発明によっても発揮される。
【0008】そして、請求項記載の発明による板金製
プーリの製造方法によると、カップ状凹入部に軸受を受
ける受部を設ける受部形成工程が、絞り工程で成形され
た予備凹入部の中央部に孔穿けを行う孔穿け処理と、こ
の孔穿け処理によって形成された開口を、凹入部仕上げ
工程で行われる底部拡径処理の進行に伴い拡径して所定
の大きさにすることにより受部を所定幅に仕上げる受部
仕上げ処理とを含むので、孔穿け処理によって発生する
廃材の大きさが、受部仕上げ処理により形成される開口
の大きさに比べて小さくなり、それだけ材料ロスが少な
くなる。
【0009】また、請求項記載の発明による板金製プ
ーリの製造方法によると、胴壁形成処理により傾斜壁に
比べて厚肉化された胴壁が成形される。そのため、出発
材料である平板状の板金素材として薄肉材を用いても胴
壁に十分に大きな強度が備わるようになり、また、すり
割りで耳部を形成したり、胴壁に溝付け加工を行ってV
溝やポリV溝などを具備させたりして、Vベルトやポリ
Vベルトを掛けるプーリとすることも可能になる。
【0010】
【実施例】本発明の実施例による板金製プーリの製造方
法は、絞り工程と、凹入部仕上げ工程と、胴壁形成工程
と、受部形成工程と、耳部形成工程と、ポリV溝形成工
程とを含んでおり、この方法により製造されるプーリ
は、背面プーリとしてアイドラーなどに使用可能であ
る。以下に各工程を図面を参照して説明する。
【0011】(A)絞り工程 図1(a)左部のように、所定の厚さおよび外径の平板
状をなす板金素材10を可動下型80と固定下型81に
配備した後、図1(a)右部のように、可動下型80と
固定下型81、ならびに内外の可動上型82,83とに
より絞り成形する。この絞り成形により、図1(b)に
示したように、中空半球状の予備凹入部11とこの予備
凹入部11の周囲の鍔状部12とが成形される。なお、
上記板金素材10には、鋼製またはアルミニウム製の円
形の板材が好ましく用いられる。
【0012】(B)凹入部仕上げ工程 この工程は、絞り工程で形成された予備凹入部11を軸
受との嵌め合いが可能なカップ状凹入部15に仕上げる
工程である。絞り工程を経て形成された予備凹入部11
と鍔状部12とを一体に有する素材20を、図3(a)
左部のように、可動下型85と固定下型84、ならびに
内外の可動上型86,87とにより絞り成形する。この
絞り成形では、固定下型84に具備されているコーナ成
形面84aによって予備凹入部11が図3(a)右部の
ように底壁13と底壁13の周縁部に連設された正円筒
状の周壁14とを備えたカップ状凹入部15に仕上げら
れる。この工程は必要に応じて数段階に分けられ、各段
階で底壁13と周壁14とのコーナ部のアール形状が小
さくなされる。この工程には、予備凹入部11の底部を
外方に押し拡げてカップ状凹入部15の底壁を形成する
底部拡径処理が含まれる。図3(b)にはこの工程での
第1段階で製作された素材30Aが、図3(c)にはこ
の工程での第2段階(最終段階)で製作された素材30
がそれぞれ示されている。ただし、図示の素材30A,
30には後述する受部24が形成されたものを示してあ
る。なお、この凹入部仕上げ工程は、1段階で行って
も、3段階以上を経て行ってもよい。
【0013】(C)胴壁形成工程 この工程は、上記絞り工程で既に形成されている鍔状部
12を、凹入部仕上げ工程で形成されたカップ状凹入部
15の凹入方向に曲げてそのカップ状凹入部15を取り
囲むベルト掛け用の胴壁に成形する工程である。この工
程は図4〜図7に示されている。図4(a)左部は固定
下型88に凹入部仕上げ工程を経た素材30を配備した
状態を示し、図4(a)右部は、固定下型88と可動上
型89とによって上記素材30の鍔状部12をカップ状
凹入部15の凹入方向Yに向かって端拡がり状の湾曲し
た傾斜壁17に成形して素材40を形成したところを示
している。この素材40は図4(b)のように、湾曲し
た傾斜壁17とカップ状凹入部15とを備えている。図
5(a)左部は、素材40を固定下型90に配備した状
態を示し、図5(a)右部は固定下型90と可動上型9
1とにより上記素材40の湾曲した傾斜壁17を、端拡
がり状の形を崩さずに、波打ち形状に成形することによ
って、その傾斜壁17に、カップ状凹入部15に連設さ
れた膨らみ部17aと、この膨らみ部17aにやゝ平坦
な中間部17bとこの中間部17bに続く傾斜部17c
とを成形して素材50を形成したところを示している。
図4(a)および図5(a)で説明した処理は傾斜壁形
成処理である。この傾斜壁形成処理は、必ずしも実施例
のように2段階に分けて行う必要はなく、可能であれば
1段階だけで行ってもよい。傾斜壁形成処理で製作され
た素材50を図5(b)に示してある。図6左部は、回
転下型92と回転上型93との間に配備された上記素材
50の傾斜部17cに押圧ローラ94を対向させたとこ
ろを示し、図6右部は、回転下型92と回転上型93と
の間に配備された上記素材50の傾斜部70cに耳部形
成用ローラ95を対向させたところを示している。図6
左部の状態から、図7(a)左部のように押圧ローラ9
4が傾斜部17cに押し付けられる。この場合、傾斜部
70cは固定下型92と可動上型93とに挟まれ、傾斜
部70cが押圧ローラ94により押されて垂直に折り曲
げられるときにはその傾斜部70cに軸心に沿う方向の
力が加わるようになっている。このため、その力によっ
て傾斜部70cが次第に厚肉化され、最終的にはカップ
状凹入部15と同心状の厚肉化された胴壁18に成形さ
れる。また、この厚肉化と平行して胴壁18と傾斜壁1
7とによって形作られるコーナ外周部分が図7(a)左
部に示されているように略直角に成形される。図6
(a)左部および図7(a)左部で説明した処理は胴壁
形成処理である。この処理では、傾斜壁17の傾斜部1
7c、すなわち、傾斜壁形成処理により成形された傾斜
壁17の外周部近傍箇所が上記カップ状凹入部15の凹
入方向Yに向かって曲げられて円筒状の胴壁18が成形
される。以上のように、胴壁形成工程は、傾斜壁形成処
理と胴壁形成処理とを含むものである。この実施例にお
いて、胴壁形成工程で形成された胴壁18には次に説明
する耳部形成工程によって耳部19が形成される。
【0014】(D)耳部形成工程 この工程では、図7(a)右部のように、耳部成形用ロ
ーラ95によって胴壁18の基部側端部がすり割り処理
され、その処理によって耳部19が胴壁18の端部から
斜め外方に延び出た状態に成形される。ここで、胴壁1
8と傾斜壁17とによって形作られるコーナ外周部分が
図7(a)左部に示されているように略直角に成形され
ているため、耳部成形用ローラ95で胴壁18の基部側
端部がすり割り処理されるときに材料不足が生じにく
く、耳部19が十分に斜め外方に延び出た状態に成形さ
れる。また、この工程では同時に、耳部19の反対側の
端部にも耳部21が折り曲げ成形される。この工程を経
て製作された素材70が図7(b)に示されている。
【0015】(E)ポリV溝形成工程 この工程は、上記胴壁18にポリV溝を成形する工程で
ある。この工程は、図8(a)左部のように、回転下型
96と回転上型97との間に胴壁形成工程および耳部形
成工程を経た素材60を挾み、ポリV溝成形用ローラ9
8を胴壁18に押し付けて図8(a)右部に示したよう
なポリV溝22を成形する。このとき同時に上記耳部1
9,21が適正形状に仕上げられる。この工程を経て製
作されたポリV溝プーリAが図8(b)に示されてい
る。
【0016】(F)受部形成工程 受部形成工程は、上記カップ状凹入部15の底壁13の
中央部に図3(a)右部や、図4〜図8などに示した所
定直径の開口23を形成してその開口23の周囲に所定
幅を持つ内鍔状の受部24を具備させる工程である。こ
の受部形成工程は、図1(a)で説明した絞り工程を経
た素材20を、図2(a)左部のように孔穿け用固定下
型99に配備し、その素材20の予備凹入部11の中央
部に、図2(a)右部のように孔穿け用可動押え型99
Aと孔穿け用可動抜き型99Bを動作させて孔穿けを行
う孔穿け処理と、この孔穿け処理によって形成された径
小な開口23aを、図3(a)右部で説明した凹入部仕
上げ工程で行われる底部拡径処理の進行に伴い拡径して
所定の大きさにすることにより受部24を所定幅に仕上
げる受部仕上げ処理とを含んでいる。このような孔穿け
処理と受部仕上げ処理とを行うと、孔穿け処理で形成さ
れた径小な開口が受部仕上げ処理により拡径されて所定
幅の受部24に仕上げられるので、孔穿け処理により発
生する廃材量が少なくて済み、そのことが材料ロスを減
らすことに役立つ。また、この実施例では、図2(a)
右部のように孔穿け処理を、孔穿け用可動押え型99A
で押さえた凹入部11に対して孔穿け用可動抜き型99
Bで孔穿けを行っているので、高精度での孔穿けが行わ
れ、このことが、径小な開口23aを上記底部拡径処理
により拡径して精度よく所定直径の開口23に拡径する
のに役立ち、ひいては受部24を所定幅に高精度で仕上
げることに役立つ。
【0017】以上説明した実施例では、凹入部仕上げ工
程に、絞り工程で成形された予備凹入部11の底部を外
方に押し拡げてカップ状凹入部15の底壁13を形成す
る底部拡径処理を含ませ、受部形成工程に、絞り工程で
成形された予備凹入部1の中央部に孔穿けを行う孔穿け
処理と、この孔穿け処理によって形成された径小な開口
23aを、凹入部仕上げ工程で行われる底部拡径処理の
進行に伴い拡径して所定の大きさにすることにより受部
24を所定幅に仕上げる受部仕上げ処理とを含ませてあ
る。
【0018】上記実施例において、ポリV溝形成工程
は、プーリの種類によっては省略することができる。す
なわち、胴壁が平ベルトを掛けるタイプのプーリでは、
ポリV溝形成工程は必要なく、また、単一のV形条を備
えたVベルトを掛けるタイプのプーリでは、ポリV溝を
形成する代わりに単一のV溝を形成するだけでよい。他
方、耳部19は、上記実施例のように耳部形成用ローラ
98で胴壁18をすり割り処理するという方法によら
ず、図12に示したような2枚重ね構造の耳部にしてお
くことも可能である。
【0019】図9は、実施例方法で製造された板金製プ
ーリAのカップ状凹入部15に軸受Bを嵌め合わせ、そ
の軸受Bを受部24で受けてある状態を示してある。カ
ップ状凹入部15と軸受Bとの嵌め合いとしては圧入に
よる嵌着が可能である。
【0020】
【発明の効果】請求項1、請求項2、請求項3に記載の
発明によれば、逆絞りを行わずに、軸受との嵌め合いが
可能なカップ状凹入部が形成されるので、短い加工時間
で高精度に加工されたカップ状凹入部を備える板金製プ
ーリを製造することができる。
【0021】そして、請求項記載の発明による板金製
プーリの製造方法によれば、受部形成工程での孔穿け処
理により生じる廃材の大きさが、受部仕上げ処理により
形成される開口の大きさに比べて小さくなるので、それ
だけ材料ロスが少なくなり、経済的である。
【0022】請求項記載の発明による板金製プーリの
製造方法によれば、出発材料としての平板状の板金素材
に薄肉材を用いても、十分に大きな強度を備た胴壁を
形成でき、また、胴壁にすり割りで耳部を形成したり、
胴壁に溝付け加工を行ってV溝やポリV溝などを具備さ
せたりして、VベルトやポリVベルトを掛けるプーリと
することも可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は絞り工程の説明図である。 (b)は絞り工程を経た素材の一部切欠斜視図である。
【図2】(a)は孔穿け処理の説明図である。 (b)は孔穿け処理された素材の一部切欠斜視図であ
る。
【図3】(a)は凹入部仕上げ工程の説明図である。 (b)は凹入部仕上げ工程の中間段階を経た素材の一部
切欠斜視図である。 (c)は凹入部仕上げ工程を経た素材の一部切欠斜視図
である。
【図4】(a)は胴壁形成工程での傾斜壁形成処理の始
まり段階説明図である。 (b)は胴壁形成工程での傾斜壁形成処理の始まり段階
を経た素材の一部切欠斜視図である。
【図5】(a)は胴壁形成工程での傾斜壁形成処理の中
間段階説明図である。 (b)は胴壁形成工程での傾斜壁形成処理の中間段階を
経た素材の一部切欠斜視図である。
【図6】胴壁形成工程での胴壁形成処理を行う直前段階
の説明図である。
【図7】(a)は胴壁形成工程での胴壁形成処理と耳部
成形工程とを示す説明図である。 (b)は胴壁形成工程と耳部形成成工程とを経た素材の
一部切欠斜視図である。
【図8】(a)はポリV溝形成工程の説明図である。 (b)は板金製プーリの一部切欠斜視図である。
【図9】軸受けを取り付けた板金製プーリの断面図であ
る。
【図10】従来方法の中間段階で製作されるカップ状素
材の部分断面図である。
【図11】従来方法の中間段階で製作される粗素材の部
分断面図である。
【図12】従来方法の中間段階で製作されるポリV溝付
き素材の部分断面図である。
【符号の説明】
10 板金素材 11 予備凹入部 12 鍔状部 13 底壁 14 周壁 15 カップ状凹入部 17 傾斜壁 17c 傾斜部(傾斜壁の外周部近傍箇所) 23 開口 24 受部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状の板金素材を絞り成形することに
    より、中空半球状の予備凹入部とこの予備凹入部の周囲
    の鍔状部とを成形する絞り工程と、 絞り工程で形成された予備凹入部を成形することにより
    この予備凹入部を底壁と底壁の周縁部に連設された正円
    筒状の周壁とを備えかつ軸受との嵌め合いが可能なカッ
    プ状凹入部に仕上げる凹入部仕上げ工程と、 絞り工程で形成された上記鍔状部を、凹入部仕上げ工程
    で形成されたカップ状凹入部の凹入方向に曲げてそのカ
    ップ状凹入部を取り囲むベルト掛け用の胴壁に成形する
    胴壁形成工程と、 上記カップ状凹入部の底壁の中央部に所定直径の開口を
    形成してその開口の周囲に内鍔状の受部を具備させる受
    部形成工程と、を含む板金製プーリの製造方法であっ
    て、 前記凹入部仕上げ工程が、絞り工程で成形された予備凹
    入部の底部を外方に押し拡げてカップ状凹入部の底壁を
    形成する底部拡径処理を含み、 受部形成工程が、絞り工程で成形された予備凹入部の中
    央部に孔穿けを行う孔穿け処理と、この孔穿け処理によ
    って形成された開口を、凹入部仕上げ工程で行われる上
    記底部拡径処理の進行に伴い拡径して所定の大きさにす
    ることにより受部を所定幅に仕上げる受部仕上げ処理と
    を含むことを特徴とする板金製プーリの製造方法。
  2. 【請求項2】 胴壁形成工程が、絞り工程で形成された
    上記鍔状部を、凹入部仕上げ工程で形成されたカップ状
    凹入部の凹入方向に向かって端拡がり状の傾斜壁に成形
    する傾斜壁形成処理と、傾斜壁形成処理により成形され
    た傾斜壁の外周部近傍箇所を上記カップ状凹入部の凹入
    方向に向かって曲げることにより円筒状の胴壁を成形す
    る胴壁形成処理とを含む請求項1記載の板金製プーリの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 胴壁形成処理が、傾斜壁形成処理により
    成形された傾斜壁の外周部近傍箇所を軸心に沿う方向の
    力を加えながら上記カップ状凹入部の凹入方向に向かっ
    て曲げることにより円筒状の胴壁を成形するものである
    請求項記載の板金製プーリの製造方法。
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