JP2716031B2 - 軸受とその製造方法 - Google Patents

軸受とその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フレームやブラケ
ット等の板金構造体に設けられる軸受とその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の回転軸を回転自在に軸承する軸受
は、含油焼結材や高分子材料の成形品で製造し、圧入等
によりフレームやブラケット等の構造体に取り付け固定
していた。また、実開平1−47554号公報のよう
に、回転するモータ軸部に軸受に相当する軸受リングを
設けてたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の軸受は、いずれ
も回転軸を軸承するフレーム構造体に軸受となる部品を
圧入したり、ねじ止めしたり、あるいは溶接するもので
フレーム構造体以外の部品が必要であった。
【0004】また、簡単な軸受の製造方法として、フレ
ーム構造体の回転軸を挿入する部分に孔を穿設し、この
孔に回転軸とほぼ同径の棒状工具を圧入するか、または
ポンチとダイからなる金型を使って軸受を形成するバー
リング加工法がある。この加工法によれば、棒状工具や
ポンチを圧入することによってフレーム構造体に円筒状
の突起が一体に形成され、この円筒が軸受となる。すな
わち、円筒状の突起に回転軸を挿入し軸承させれば円筒
状の突起自体が軸受として機能する。
【0005】しかし、このような加工法によって製造さ
れた軸受には油溜めがないため、円滑な回転をうるため
には、何度も潤滑油を注油しなければならないという欠
点がある。また、軸受に注油した潤滑油がすぐに落ちて
しまい周囲が汚れるという欠点もある。
【0006】本発明はこのような欠点を解決するために
なされたものであり、その目的とするところは、板金構
造体と一体型として構成部品の簡素化を図った軸受およ
びその製造方法を提供することにある。本発明の他の目
的は、簡単に形成できる油溜めを有する軸受およびその
製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明は、板金構造体の表面から円筒状に一体に突出
した軸受部と、この軸受部の一部に環状かつ一体に設け
られた油溜めとによって軸受を形成し、前記油溜めを、
前記軸受部に挿入された回転軸と前記軸受部の内周面と
の間に油を溜める凹溝によって形成したものである。
【0008】また、このような軸受を製造する方法とし
て、板金構造体の表面に型付加工によりリング状のエン
ボス溝を形成し、このエンボス溝の中心位置に棒状工具
または金型のポンチを圧入し、エンボス溝の外側が突出
するまで板金構造体を押し出し塑性変形させることによ
り、軸受部と油溜めとを同時に形成することを特徴とし
たものである。
【0009】また、前記リング状のエンボス溝を形成す
るのと同時に下孔を形成することを特徴としたものであ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】次に本発明について図面を参照し
て詳細に説明する。図1は本発明の軸受の実施例を示す
斜視図、図2は図1に示す軸受のA−A線拡大断面図で
ある。図1において、軸孔の口径が異なる2つの軸受
2,3は、板金構造体であるサイドフレーム1から突出
して一体に形成されている。軸受2,3は、サイドフレ
ーム1の表面から円筒状に突出した軸受部21、31
と、この軸受部21、31の軸線方向のほぼ中央に環状
に形成された油溜め22、32とから形成されている。
【0011】図2に示すように、油溜め22は軸受部2
1の外周面から撓んで半径方向外側に突出しており、軸
受部21の内径より大きい内径をもつ凹溝22aによっ
て形成されている。軸受3は、軸受2と同様に、円筒状
の軸受部31およびこの軸受部31に形成された図示し
てない凹溝による油溜め32を有する。なお、軸受3は
軸受2の内径より小さい軸孔を有している。
【0012】図3は、図1に示すフレームと一体型の軸
受の使用例を示す斜視図である。同図において、直径の
異なる回転シャフト5,6の一端部は、サイドフレーム
1に設けられた軸受2,3によって、また他端部はサイ
ドフレーム4の2つの軸受(図示せず)にそれぞれ軸承
されている。サイドフレーム4の図示しない2つの軸受
は、前記軸受2,3と同一に形成されている。
【0013】本実施例では、回転シャフト5,6をそれ
ぞれ軸受2,3に挿入した状態において、油やグリース
などの潤滑油を回転シャフト5,6と軸受2,3の軸受
部21,31との間に注油すことにより、潤滑油が油溜
め22の凹溝22aおよび油溜め32の図示しない凹溝
に溜める。これによって、回転シャフト5,6と軸受部
21,31の内周面との摩擦係数が減じ、回転シャフト
5,6の回転すべりが良くなる。また、注油の回数を減
らすことができる。なお、油やグリースは回転シャフト
5,6を軸受2,3へ挿入する前に油溜め22,32の
凹溝内に塗布しておくとよい。
【0014】次に、図1に示すフレームと一体型の軸受
の製造方法について説明する。図4から図7は、本発明
に係る軸受の製造方法を説明するための工程図である。
ここで、図1に示す軸受2の内径が15mm、軸受3の
内径が10mm、サイドフレーム1の厚さが2mmであ
るとする。
【0015】まず、図4に示すように、サイドフレーム
1の軸受2を形成する部分に直径6mmの下孔11を穿
孔し、軸受3を形成する部分に直径4mmの下孔12を
穿孔する。下孔11、12はプレス機械などを使って行
う。
【0016】次に、図5に示すように、下孔11,12
の周囲に下孔11、12の径よりも直径の大きいリング
状のエンボス溝13,14を、エンボシングすなわち型
付加工によりそれぞれ形成する。エンボス溝13,14
はそれぞれ下孔11,12の周縁から半径方向外側に2
mmの部分を、リング状エンボス形成用のポンチなどで
凹ますことによって形成する。エンボス溝13,14の
深さは、サイドフレーム1の板厚の約0.8倍、すなわ
ち約1.6mmである。図6(A),(B)は図5のB
−B線およびC−C線拡大断面図である。なお、この型
付加工を行う際に使用するプレス機械の金型により、前
記下孔11,12を同時に打ち抜けば、エンボス溝の形
成と下孔の穿孔とを一つの工程で同時に行うことができ
有利である。
【0017】次に、図7に示すように、サイドフレーム
1の下穴11に棒状工具または金型のポンチ(以下、棒
状工具という)9を差し込み、圧入することで下孔11
の周囲を押し出し塑性変形させる。同様に、サイドフレ
ーム1の下穴12に径の異なる棒状工具9を差し込み、
圧入することで下孔12の周囲を押し出し塑性変形させ
る。棒状工具9は先端がテーパ状になっており、リング
状のエンボス溝13,14の直径より大きい直径Lをそ
れぞれ有する。すなわち、下孔11に圧入される棒状工
具9の直径Lはほぼ15mmであり、下孔12に圧入さ
れる棒状工具9の直径Lはほぼ10mmである。このよ
うな棒状工具9を圧入して押し出し形成するバーリング
加工法によって、下孔11、12の外周部はエンボス溝
13,14の外側部分までがサイドフレーム1から押し
出され、図1,2に示す軸受部21,31の形成と同時
に油溜め22,32が形成される。すなわち、油溜め2
2,32は、それぞれエンボス溝13,14を棒状工具
9で押し出すことによって形成される。最後に、棒状工
具9を下孔11,12から抜き取ることにより、軸受部
21,31が形成される。
【0018】本実施の形態において、油溜め22,32
の容積を大きくしたい場合は、エンボス溝13,14の
深さまたは半径方向の幅を大きくすればよい。たとえ
ば、サイドフレーム1の板厚が1mm以下と薄い場合に
はエンボス溝の幅を大きく設定し、サイドフレーム1の
板厚が2〜3mmのときはエンボス溝の深さを大きく設
定する。また、サイドフレーム1の材質に応じてエンボ
ス溝の深さと幅の両方を設定するとよい。
【0019】エンボス溝13,14の直径は、最終的に
形成される軸受2,3の軸受部21,31の内径より小
さく、もちろん棒状工具9の直径Lより小さいことが必
要である。そうでないと、エンボス溝13、14が押し
出されず油溜め22,32が形成されない。なお、下孔
11,12はバーリング加工しやすいように形成したも
ので、下穴11、12を設けることは必ずしも必要では
ない。すなわち、軸受部21の先端縁の外観形状を問題
としないような場合は、下孔11、12なしにエンボス
溝13,14の中心に棒状部材9の先端を当てて圧入し
てもよい。棒状工具9は、プレス機械などを使って圧入
するとよい。
【0020】上記実施の形態では、バーリング加工に使
うダイについては記載してないが、比較的軟質な金属で
小径の軸受を作る場合は、受け材としてウレタン樹脂な
どを使えば格別ダイを用意する必要はない。しかし、一
般的には油溜め22,32の外形Dより大きい穴をもっ
たダイを使うことが考えられる。また、図8に示すよう
に、ポンチ側の穴径D2を油溜め22の外形D1より僅
かに大きくし、先端側の穴径d2を軸受部21の外径d
1とほゞ同じとした段付き穴40をもつダイ41を使っ
てもよい。
【0021】このようなダイ41によっても軸受部21
の先端部の精度は充分に確保できるが、サイドフレーム
1に連なる基端部分21aにだれが生じてしまう。そこ
で、もし基端部分21aから油溜め22に至る部分の精
度も必要とするときは、さらに図9に示すように、ポン
チ44の軸線を中心に二分割され矢印方向に開閉する可
動ダイ42,42を備えたダイ43を用意する。そし
て、先にダイ41によって加工された物を一次加工物と
して、このダイ43に装填し、可動ダイ42,42で先
のバーリング加工圧以上の力で挟圧し一次加工時より径
の大きいポンチ44により最終バーリングを行う。
【0022】また、他のダイの構造としては、ダイの穴
の形状を所望の軸受部の外形形状と同じに形成し、これ
をポンチの軸線を対称にして二つに分割し、ダイホルダ
ーに対して一方を固定ダイとし他方を軸線と鉛直な方向
へスライドする可動ダイとすれば、軸受部の両端部とも
にだれのない軸受を一回のバーリング加工で形成するこ
とができる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、フレーム
やブラケットなどの板金構造体にリング状の溝をエンボ
ス加工等により形成し、さらにバーリング加工等により
板金構造体より円筒状に突出させることによって油溜め
部と軸受部を一体に有する軸受を形成したので、製造が
容易で、しかも別体の部品を必要としない安価な軸受が
得られる。また、バーリング加工は、比較的寸法精度が
得やすいから高精度の軸受が簡単に得られるという実用
上の効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の軸受の一実施の形態を示す斜視図で
ある。
【図2】 図1に示す軸受のA−A線拡大断面図であ
る。
【図3】 図1に示すサイドフレームに回転シャフトを
実装したときの斜視図である。
【図4】 サイドフレームに下孔を設けた状態を示す正
面図である。
【図5】 図4のサイドフレームにエンボス溝を形成し
た状態を示す正面図である。
【図6】 図5に示す軸受部のB−B線拡大断面図およ
びC−C線拡大断面図である。
【図7】 図5のサイドフレームのバーリング加工中の
状態を示す要部の拡大断面図である。
【図8】 本発明の軸受の製造に使用されるダイの一実
施の形態を示す断面図である。
【図9】 同じく他のダイの一実施の形態を示す断面図
である。
【符号の説明】
1,4…フレーム、2,3…軸受、9,44…棒状部材
(ポンチ)、11,12…下孔、13,14…エンボス
溝、21,31…軸受部、22,32…油溜め、40…
段付き穴、41,43…ダイ、42…可動ダイ。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板金構造体の表面から円筒状に一体に突
    出した軸受部と、この軸受部の一部に環状かつ一体に設
    けられた油溜めとからなり、この油溜めは、前記軸受部
    に挿入された回転軸と前記軸受部の内周面との間に油を
    溜める凹溝によって形成されていることを特徴とする軸
    受。
  2. 【請求項2】 油溜めは軸受部の外周面より半径方向に
    突出させることによって形成され、油溜めの凹溝は軸受
    部の内径より大きい内径を有することを特徴とする請求
    項1記載の軸受。
  3. 【請求項3】 油溜めは軸受部の先端と板金構造体との
    間のほぼ中央部分に設けられることを特徴とする請求項
    2記載の軸受。
  4. 【請求項4】 板金構造体の表面に型付加工によりリン
    グ状のエンボス溝を形成し、このエンボス溝の中心位置
    に棒状部材を圧入し、エンボス溝の外側が突出するまで
    板金構造体を押し出し塑性変形させることにより、軸受
    部と油溜めとを同時に形成することを特徴とする軸受の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 エンボス溝の中心に棒状部材のテーパ状
    の先端部を差し込むための下孔を形成する工程をもつ請
    求項4記載の軸受の製造方法。
  6. 【請求項6】 エンボス溝の形成と同時に下孔を形成す
    ることを特徴とする請求項4記載の軸受の製造方法。
  7. 【請求項7】 棒状部材をポンチとし、ダイ側の穴を段
    付き穴とした金型を使用して軸受部を形成することを特
    徴とする請求項4、5または6記載の軸受の製造方法。
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