JP3898125B2 - 易開封性薄膜フィルム巻着体 - Google Patents

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は易開封性薄膜フィルム及び易開封性薄膜フィルム巻着体、より具体的には、PETボトル等に容易にラベル等として巻着されるフィルムであって容易に剥がすことができるフィルム及び当該フィルムが巻着されたPETボトル等に関する。
【0002】
【従来の技術】
飲料用の容器や洗剤等の日用品の容器には、ポリエチレンテレフタレートを成形したプラスチックボトルが多用されている。そして、一般に、これらのボトルの胴部には商品名やメーカー名を記載したラベルが装着されている。このラベルには、延伸フィルムをボトルにかぶせ、熱収縮させて装着させる所謂シュリンクフィルムが多用されている。このシュリンクフィルムの材質は、ボトルと同じ材質のポリエチレンテレフタレートの他、印刷インクの吸着性の良い塩化ビニルやポリプロピレンが使用されている。
【0003】
近年、環境保護の問題から1995年の「容器包装リサイクル法」の施行をきっかけに、ごみの分別回収によるリサイクルシステムの構築が法律により定められている。また、2001年4月には商品を構成している材質の識別表示が義務づけられたため、これまでよりも細かく分別することが必要となっている。そのため、より円滑に分別回収を行うためには、消費者がボトルとラベルを分別して捨てる必要がある。したがって、消費者が簡単に分別することができる、ということがこれまで以上に重要となってくる。
【0004】
このようなことから、ボトルに巻かれているシュリンクフィルムに対し、ボトルの縦方向に連続的なミシン目を入れたりするなどして、剥がす作業が容易になるような工夫がなされていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、シュリンクフィルムにミシン目を連続的に設けるようにした場合に、ミシン目に沿って引き剥がそうとしても、実際には、切れ目が横に流れてしまい、真っ直ぐに引き剥がすことが困難である。
【0006】
より具体的に説明をすると、図1に示すように上端より縦方向に1本のミシン目状からなる切り込み線11、もしくは、図2示すように2本の切り込み線11及び切り込み線12を設けたボトルラベル用シュリンクフィルムが公知である。更に、熱収縮時、落下衝撃時の破れを防止するために、例えば、図3及び図4に示されるように、切り込み線11ないしは切り込み線12を構成する穴14の形状をほぼ完全な円型としたようなものも存在する。
【0007】
しかしながら、このようなボトルラベル用シュリンクフィルムでは、通常の作法に従って、上記各図(図1〜図4)の上端AもしくはBを摘んで、容器の縦方向(図中のY方向)に切り裂くことによってフィルムの引き剥がしを行うと、図5に示すように、切り裂き部Cが横方向(図中のX方向)に裂けてしまうという問題があった。
【0008】
実際に、従来からのボトルラベル用シュリンクフィルムをボトルから引き剥がそうとすると、その引き剥がしは決してスムーズに行えるものではなく、図6に示すような状態となってしまって、引き剥がしの作業には結構な困難が伴うことになる。
【0009】
特許文献1には、「引裂き外力の作用方向のいかんにかかわらず、包装袋の開封を容易かつ円滑なものとするために、二軸延伸フィルム層と、この二軸延伸フィルム層に積層したシーラント層とを具えるフィルム積層構体を、シーラント層のヒートシールによって製袋してなり、少なくとも一のヒートシール部分に、その延在方向に間隔をおいて位置する複数の引裂誘導疵を有する包装袋であって、前記二軸延伸フィルム層の分子配向線と、包装袋の、前記引裂誘導疵を設けたヒートシール部分の辺縁との交角を15度以下とする易開封性包装袋。」が開示されている。
【0010】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ボトルに装着されたラベル等のシュリンクフィルムを改善し、フィルムの取り外しが容易なボトルを提供することにある。
【0011】
この目的を達成することによって、資源の分別回収を円滑にすることができるようになると同時に、消費者のリサイクルに対する意識を高めることもできるようになる。
【0012】
【特許文献1】
特開平5−221453号公報
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明においては、位相がずらされた複数の破線ラインから成る破り帯を、フィルムの分子配向の方向(収縮方向)にほぼ直交するように、設けたものを、フィルムの分子配向の方向(収縮方向)でPETボトル等に巻き付けることにより、フィルムの巻き付け状態を良好にする(フィルムの引き剥がしが行われない状態では、ずれ難く、破れ難く、剥がれ難い)と同時に、当該フィルムの取り外しを容易にすることを実現するに至った。
【0014】
特に本発明は、PETボトル等に用いられるラベル用シュリンクフィルム(特に、熱収縮性プラスチックフィルム)に関し、特に開封を支援する易開封手段を設けたものに関する。
【0015】
より具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
【0016】
(1) 所定幅の薄膜フィルムを巻きつけることが可能な形状の被着対象物品と、この被着対象物品に対して巻着がなされている薄膜フィルムからなる巻着フィルム体であって、前記被着対象物品から引き剥がしがなされることを前提として当該被着対象物品に前記巻着がなされている開封性巻着フィルム体と、からなる開封性薄膜フィルム巻着体であり、前記開封性巻着フィルム体は、前記引き剥がしを行うための引き裂き帯を備えており、当該引き裂き帯は、小穴が破線状にあけられて構成されている破線ラインが互いに隣接した状態で三本以上集合したものからなり、当該引き裂き帯において、前記破線ラインは各々の位相がずらされたものからなっている易開封性薄膜フィルム巻着体。
【0017】
(2) 前記巻着フィルム体は、分子配向性を有する樹脂で構成されており、当該樹脂の分子配向の方向と前記引き裂き帯の引き剥がし方向との交角が15度から90度の間である(1)記載の易開封性薄膜フィルム巻着体。
【0018】
(3) 前記巻着フィルム体は、分子配向性を有する樹脂で構成されており、当該樹脂の分子配向の方向と前記引き裂き帯の引き剥がし方向とがほぼ直交している(1)記載の易開封性薄膜フィルム巻着体。
【0019】
(4) 前記巻着フィルム体は、前記被着対象物品に対してタイトな巻き付けの状態とされることによって当該被着対象物品に対する巻着がなされる薄膜フィルムからなるタイト巻着フィルム体である(1)から(3)いずれか記載の易開封性薄膜フィルム巻着体。
【0020】
(5) 所定幅の薄膜フィルムを巻きつけることが可能な形状の被着対象物品と、この被着対象物品に対して巻着がなされている薄膜フィルムからなる巻着フィルム体であって、前記被着対象物品から引き剥がしがなされることを前提として当該被着対象物品に前記巻着がなされている巻着フィルム体と、からなる開封性薄膜フィルム巻着体であり、前記巻着フィルム体は、前記引き剥がしを行うための引き裂き帯を備えており、前記引き剥がしを100回行った場合に、当該引き裂き帯によって導かれる引き剥がし方向とは異なる方向に破れが生ずる回数が30回以下のものである易開封性薄膜フィルム巻着体。
【0021】
(5)の易開封性薄膜フィルム巻着体では、図5ないしは図6に示されるような横切れが生じずに剥離できる回数が、100回中、70回以上であることになる。
【0022】
(6) 前記巻着フィルム体は、前記被着対象物品に対してタイトな巻き付けの状態とされることによって当該被着対象物品に対する巻着がなされる薄膜フィルムからなるタイト巻着フィルム体である(5)記載の易開封性巻着用フィルム体製造用フィルム。
【0023】
(7) 所定幅の薄膜フィルムを巻きつけることが可能な形状の被着対象物品に対して巻着がなされる薄膜フィルムからなる巻着用フィルム体であって、前記被着対象物品から引き剥がしがなされることを前提として当該被着対象物品に前記巻着がなされる開封性巻着用フィルム体であり、前記引き剥がしを行うための引き裂き帯を備えており、当該引き裂き帯は、小穴が破線状にあけられて構成されている破線ラインが互いに隣接した状態で三本以上集合したものからなり、当該引き裂き帯において、前記破線ラインは各々の位相がずらされたものからなっている易開封性巻着用フィルム体。
【0024】
(8) 前記巻着用フィルム体は、分子配向性を有する樹脂で構成されており、当該樹脂の分子配向の方向と前記引き裂き帯の引き剥がし方向との交角が15度から90度の間である(7)記載の易開封性巻着用フィルム体。
【0025】
(9) 前記巻着用フィルム体は、分子配向性を有する樹脂で構成されており、当該樹脂の分子配向の方向と前記引き裂き帯の引き剥がし方向とがほぼ直交している(7)記載の易開封性巻着用フィルム体。
【0026】
(10) 前記巻着用フィルム体は、前記被着対象物品に対してタイトな巻き付けの状態とされることによって当該被着対象物品に対する巻着がなされる薄膜フィルムからなるタイト巻着用フィルム体である(7)から(9)いずれか記載の易開封性タイト巻着用フィルム体。
【0027】
(11) 所定幅の薄膜フィルムを巻きつけることが可能な形状の被着対象物品に対して巻着がなされる薄膜フィルムからなる巻着用フィルム体であって、前記被着対象物品から引き剥がしがなされることを前提として当該被着対象物品に前記巻着がなされる開封性巻着用フィルム体を製造するための開封性巻着用フィルム体製造用フィルムであり、何らかの物理的作用・化学的作用が施されることにより収縮をする収縮性フィルムで構成されており、小穴が破線状にあけられて構成されている破線ラインが各々の位相がずらされた状態で互いに隣接したものが三本以上集合して形成されている小幅帯状の引き裂き帯を備えている易開封性巻着用フィルム体製造用フィルム。
【0028】
(12) 前記開封性巻着用フィルム体製造用フィルムは長い長方形形状の長帯状薄膜フィルムであり、前記引き裂き帯は、当該開封性巻着用フィルム体製造用フィルムの長辺に平行して当該開封性巻着用フィルム体製造用フィルムの長手方向に伸びるものとして配置されている(11)記載の易開封性巻着用フィルム体製造用フィルム。
【0029】
(13) 前記被着対象物品に対する巻き付け方向とフィルムの収縮方向との交角が45度以下であり、前記巻き付け方向と前記引き裂き帯が伸びている方向との交角が15度から90度の間である(11)記載の易開封性巻着用フィルム体製造用フィルム。
【0030】
(14) 前記被着対象物品に対する巻き付け方向とフィルムの収縮方向とがほぼ一致しており、前記巻き付け方向と前記引き裂き帯が伸びている方向とがほぼ直交しているものである(11)記載の易開封性巻着用フィルム体製造用フィルム。
【0031】
(15) 前記開封性巻着用フィルム体製造用フィルムは、分子配向性を有する樹脂で構成されており、当該樹脂の分子配向の方向と前記巻き付け方向との交角が45度以下である(11)記載の易開封性巻着用フィルム体製造用フィルム。
【0032】
(16) 前記開封性巻着用フィルム体製造用フィルムは、分子配向性を有する樹脂で構成されており、当該樹脂の分子配向の方向と前記巻き付け方向とがほぼ一致している(11)記載の易開封性巻着用フィルム体製造用フィルム。
【0033】
(17) 前記巻着用フィルム体は、前記被着対象物品に対してタイトな巻き付けの状態とされることによって当該被着対象物品に対する巻着がなされる薄膜フィルムからなるタイト巻着用フィルム体である(11)から(16)いずれか記載の易開封性巻着用フィルム体製造用フィルム。
【0034】
(18) 何らかの物理的作用・化学的作用が施されることにより収縮をする収縮性フィルムで構成されている長い長方形形状の収縮性長帯状薄膜フィルムであって、小穴が破線状にあけられて構成されている破線ラインが各々の位相がずらされた状態で互いに隣接したものが三本以上集合して形成されている小幅帯状の引き裂き帯を備えている引き裂き帯付き収縮性薄膜フィルムであり、前記引き裂き帯は、前記収縮性長帯状薄膜フィルムの長辺に平行して当該収縮性長帯状薄膜フィルムの長手方向に伸びるものとして配置されているとともに、フィルムの収縮方向と前記引き裂き帯が伸びている方向との交角が15度から90度の間である引き裂き帯付き収縮性薄膜フィルム。
【0035】
(19) フィルムの収縮方向と前記引き裂き帯が伸びている方向とがほぼ直交しているものである(18)記載の引き裂き帯付き収縮性薄膜フィルム。
【0036】
(18)及び(19)の引き裂き帯付き収縮性薄膜フィルムは、フィルムの収縮方向に沿って、被着対象物品に対して巻き付け(特にタイトな巻き付け)を行うことによって当該被着対象物品に対する巻着を行うのに適している。
【0037】
(20) 何らかの物理的作用・化学的作用が施されることにより収縮をする収縮性フィルムで構成されている長い長方形形状の収縮性長帯状薄膜フィルムであって、小穴が破線状にあけられて構成されている破線ラインが各々の位相がずらされた状態で互いに隣接したものが三本以上集合して形成されている帯状の引き裂き帯を備えている引き裂き帯付き収縮性薄膜フィルムであり、前記引き裂き帯は、前記収縮性長帯状薄膜フィルムの長辺に平行して当該収縮性長帯状薄膜フィルムの長手方向に伸びるものとして配置されているとともに、前記引き裂き帯付き収縮性薄膜フィルムは、分子配向性を有する樹脂で構成されており、当該樹脂の分子配向の方向と前記引き裂き帯が伸びている方向との交角が15度から90度の間である引き裂き帯付き収縮性薄膜フィルム。
【0038】
(21) 前記樹脂の分子配向の方向と前記引き裂き帯が伸びている方向とがほぼ直交しているものである(20)記載の引き裂き帯付き収縮性薄膜フィルム。
【0039】
(20)及び(21)の引き裂き帯付き収縮性薄膜フィルムは、樹脂の分子配向の方向に沿って、被着対象物品に対して巻き付け(特にタイトな巻き付け)を行うことによって当該被着対象物品に対する巻着を行うのに適している。
【0040】
[用語の定義等]
「被着対象物品」は、帯状のものが巻きつけられるものであれば、いかなるものであってもよい。例えば、飲料用のビンや缶、PETボトル等のボトル類はもとより、カップやコップ、菓子類の容器、電柱や中空菅などの柱状物(断面が、円、多角形(三角形、四角形等)など、形状は問わない)を挙げることができる。
【0041】
「何らかの物理的作用・化学的作用」というのは、熱、縮合剤等の薬剤等が施されることを意味し、熱や縮合剤等らが単独もしくは複合的に、収縮性薄膜フィルムに適用されることにより、当該収縮性薄膜フィルムに収縮が生じる。また「何らかの物理的作用・化学的作用」による収縮の形態は問わない。
【0042】
当該引き裂き帯は、小穴が破線状にあけられて構成されている破線ラインが互いに隣接した状態で三本以上集合したものからなるが、この破線ラインを構成する「小穴」の形状は問わない。「小穴」の形状は、例えば図7に示されるように、円形や多角形(三角形や四角形、ひし形等)、縦長円形状のものなど、如何なるものも採用することができる。
【0043】
「破線ラインは各々の位相がずらされたものからなっている」というのは、図8に示されるように、例えば4本の破線ライン(ア)〜(エ)があったとしたときに、破線ラインが伸びている方向において、破線ラインを構成する「小穴」の位置がずれていることを意味する。この位置のずれは、それが存在するものであればよく、そのずれ量(位相のずれの大きさ)が規則的である必要はない。
【0044】
「易開封性薄膜フィルム巻着体」の材料としては、ポリスチレン、ポリエステル、ポリオレフィン(PP,PE等)、PVC等が使用される。このフィルム巻着体は、キャスト或いはインフレーション等の製膜法で製膜され、製膜直後に一定(TD)方向の配向がその90°(MD)方向の配向よりも強くなるように延伸されたフィルムである。
【0045】
「分子配向の方向」につき、本明細書中では、最大の分子配向度と最小の分子配向度の比が1.2以上であって、最大の分子配向度を有する方向を「分子配向の方向」とする。
【0046】
【発明の実施の形態】
本発明に係る易開封性薄膜フィルム体(もしくは易開封性薄膜フィルム)は、既に述べたように、図9に示すが如く、引き剥がしを行うための引き裂き帯25を備えており、この引き裂き帯25は、小穴24(図7及び図8)が破線状にあけられて構成されている破線ライン21が互いに隣接した状態で三本以上集合したものからなり、引き裂き帯25においては、図8に詳しく示されているように、破線ライン21は各々の位相がずらされたものからなっている(即ち、破線ライン21における小穴24は各々の位相がずらされたものからなっている)。
【0047】
このため、まず第一に、図9に示されるように、引き裂き帯25の上部に位置する引き裂き口22に指がかけられ、この部分からフィルムが引き裂かれたときに、例えば同図に示されるように、破線ライン21のライン(ウ)から破断が始まったとすると、この破断ライン26は、ときには横流れをすることもある。そして、この横流れが生じた場合には、本発明に係る易開封性薄膜フィルム体によれば、この横流れが隣の破線ライン21(図9中では、ライン(イ))に到達したときに、当該隣の破線ライン21(図9中では、ライン(イ))に誘導されて、破断ライン26が下向きに強制されることになる。
【0048】
そうしてまた、当該隣の破線ライン21(図9中では、ライン(イ))を辿っていった破断ライン26は、またしても横流れをしてこのラインからずれることになるかもしれないが、そのような場合には、さらに隣に在る破線ライン21(図9中では、ライン(ア)もしくは(ウ))に到達したときに、破断ライン26が下向きに強制されることになる。
【0049】
このようにして、本発明に係る易開封性薄膜フィルム体によれば、各々の位相がずらされた破線ライン21が互いに隣接した状態で三本以上集合したものからなっている引き裂き帯25を備えているために、引き裂き口22の部分からフィルムが引き裂かれた場合には、当該引き裂きによって形成された破断ライン26が、引き裂き帯25内の破線ライン21の間を移動して、ついには、引き裂き帯25の最下部まで、誘導されることになる(図9の例では、破断ライン26は、ライン(ウ)から始まって、(イ)→(ウ)→(エ)→(オ)の順で移動し、最終的にはライン(オ)によって最下部にまで誘導されている。)。
【0050】
なお、引き裂き帯25は、一つに限られることなく、2箇所以上設けるようにしてもよい。この場合において、図10に示されるように、引き裂き帯25を第1の引き裂き帯25a及び第2の引き裂き帯25bとして2箇所設けた場合には、これら第1の引き裂き帯25aと第2の引き裂き帯25bの間の領域が切り裂き部Cとして機能する。この場合においては、切り裂き部Cの上部の引き切り摘み部C1のところを摘んで、この切り裂き部Cの部分を引きちぎるようにすることになる。
【0051】
一方、本発明に係る易開封性薄膜フィルム体は、フィルム体(フィルム)は、分子配向性を有する熱収縮性樹脂で構成されており、図9にて図示されているように、分子配向の方向Rと熱収縮の方向Qは同じ方向のものであると共に、被着対象物品に対する巻き付け方向Pも同じ方向のものである。これに対して、引き裂き帯25の伸びる方向S(これは、引き裂き帯の引き剥がし方向と一致する)は、これらP,Q,Rとほぼ直交するようにされている。
【0052】
これについて詳しく説明をすると、分子配向性ないしは熱収縮性を備える樹脂というのは、分子配向の方向ないしは熱収縮の方向の引っ張り応力に対しては強いことから、巻き付け方向Pと分子配向の方向R(ないしは熱収縮の方向Q)とを同方向にすることで、被着対象物品に対する巻き付けを行った後で熱収縮をさせ、そのフィルムがピンと張った状態としたとき(前記被着対象物品に対してタイトな巻き付けの状態とされたとき)に、そのタイトな状態でも破れ難いという利点がある。
【0053】
ところがこの一方で、このような分子配向性ないしは熱収縮性を備える樹脂というのは、分子配向の方向ないしは熱収縮の方向と直交する方向から引っ張られることにより、分子配向の方向ないしは熱収縮の方向に向かって裂け易い性質を有しており、分子配向の方向ないしは熱収縮の方向と直交する方向の引っ張り応力に対しては極めて弱い。
【0054】
そして、これに関し、特許文献1では、この性質を利用し、二軸延伸フィルムで構成されていると共に引裂誘導疵を設けた包装袋において、二軸延伸フィルム層の分子配向線と包装袋の引裂誘導疵の辺縁との交角を15度以下にして、引裂誘導疵からの引き裂きがスムーズに進行するようになされているが、これを本発明のように「被着対象物品に対してタイトな巻き付けの状態とされるフィルム体」に適用して、例えば巻き付け方向Pと分子配向の方向R(ないしは熱収縮の方向Q)とを直交させるようにして(即ち、図9で、RとQを、Sと同方向にした場合)、引き裂き口22の部分に引裂誘導疵を設けた構成とした場合には、ちょっとした力や作用が加わることによって、分子配向の方向(ないしは熱収縮の方向(この場合には、図9中のSの方向))に沿って、あっという間にフィルムが裂けてしまうというような事態を生ずる。
【0055】
従って、特許文献1に係る発明では、「被着対象物品に対してタイトな巻き付けの状態とされるフィルム体」として使用するのは殆ど不可能であるが、本発明に係るフィルム体は、巻き付け方向Pと分子配向の方向R(ないしは熱収縮の方向Q)とが同方向であるので、「被着対象物品に対してタイトな巻き付けの状態とされるフィルム体」として使用することができる。
【0056】
そうして、このようにした場合には、フィルム体は、図9中のRの方向(ないしはQの方向)の引っ張り応力に対しては強いことから、図9中のSの方向には切れ難く、裂け難いということになるが、本発明に係る易開封性薄膜フィルム体は、各々の位相がずらされた破線ライン21が互いに隣接した状態で三本以上集合したものからなっている引き裂き帯25を備えているために、図9中のSの方向に切り裂き易い。このように、本発明に係る易開封性薄膜フィルム体は、通常の状態では簡単に裂けたり切れたりしてはいけないが、剥がすときには容易に引き裂くことができなければならない、というような相反した要求を同時に満足させるものである。このようなことから、本発明に係る易開封性薄膜フィルム体は、タイトな巻き付けの状態とされることが必要な被着対象物品に巻き付けられるフィルム、例えば飲料用ボトルに巻き付けられるラベル用シュリンクフィルムとして好適に使用することができる。
【0057】
これに関して更にいえば、分子配向性ないしは熱収縮性を備える樹脂というのは、分子配向の方向ないしは熱収縮の方向と直交する方向から引っ張られることにより、分子配向の方向ないしは熱収縮の方向に向かって裂け易い性質があるために、これを例えば飲料用ボトルのラベル用シュリンクフィルムに使用したような場合には、図3に示されている従来の切り込み線11のようなものでは、なおさらに横切れの問題が生じてしまうことになる。ところが、本発明に係る易開封性薄膜フィルム体のように、各々の位相がずらされた破線ライン21が互いに隣接した状態で三本以上集合したものからなっている引き裂き帯25を備えていることにより、この横切れの問題も生じない。従って、分子配向性ないしは熱収縮性を備える樹脂を本発明に係る易開封性薄膜フィルム体を構成する樹脂として使用し、分子配向の方向(ないしは熱収縮の方向)とを直交させるようにすることによって、普通の状態では簡単に破れてしまうようなことはないが、必要なときには容易に剥がすことができる「被着対象物品に対してタイトな巻き付けの状態とされるフィルム体」として好適に使用することができる。
【0058】
なお、分子配向性ないしは熱収縮性を備える樹脂というのは、分子配向の方向ないしは熱収縮の方向と直交する方向から引っ張られることにより、分子配向の方向ないしは熱収縮の方向に向かって裂け易い性質を備えるが、引っ張られる方向と分子配向の方向(ないしは熱収縮の方向)との交角が45度以下であれば、分子配向の方向(ないしは熱収縮の方向)に向かって裂け易いということはなくなる。このため、被着対象物品に対する巻き付けを行う場合において、好適な実施形態では、図11に示されるように、樹脂の分子配向の方向R(ないしは熱収縮の方向Q)と巻き付け方向Pとの交角αが45度以下に設定される。但し、樹脂の分子配向の方向R(ないしは熱収縮の方向Q)と巻き付け方向Pとの交角αは、より好ましくは0度付近に設定され、樹脂の分子配向の方向R(ないしは熱収縮の方向Q)と巻き付け方向Pとが可能な限り一致するようにされる。
【0059】
また、引き裂き帯25は、巻き付け方向Pに対して鉛直方向に伸びるものである必要はなく、図12に示されるように、巻き付け方向Pに対して所定の角度を持っていてもよい。但し、引き裂き帯25が伸びる方向Sが巻き付け方向Pと完全に一致してしまった場合には、筒状のフィルムを縦方向に裂くことができなくなってしまうため、想定することはできないが、これらの間の交角があまりにも小さいと、引き裂き帯25が筒状のフィルムの周を何回も周ってしまうことになりかねないので、実用的ではない。従って、引き裂き帯25が伸びる方向Sが巻き付け方向Pとの間の交角βは15度から165度の間であるのが好ましく、可能な限り90度の付近であるのが好ましい。
【0060】
一方、引き裂き帯25が伸びる方向Sと樹脂の分子配向の方向R(ないしは熱収縮の方向Q)との間の交角γも、これがあまりにも小さいと、フィルムが分子配向の方向R(ないしは熱収縮の方向Q)に向かって裂けやすくなり、小さな力がかかってもフィルムが裂けてしまうということになり、実用的ではない。従って、樹脂の分子配向の方向R(ないしは熱収縮の方向Q)との間の交角γも、15度から165度の間であるのが好ましく、可能な限り90度の付近であるのが好ましい。
【0061】
ところで、本発明に係る易開封性薄膜フィルム体は、図14に示されるように、フィルムロールから引き出された易開封性薄膜フィルム体の原体30Aが用意される(図14(A))。この易開封性薄膜フィルム体の原体30Aには、図示されているように、引き裂き帯25となる引き裂き帯原帯34が設けられており、この引き裂き帯原帯34は、各々の位相がずらされた破線ライン21が互いに隣接した状態で三本以上集合したものからなっている。
【0062】
また、易開封性薄膜フィルム体の原体30Aは、図中のX方向に収縮する熱収縮性樹脂で構成されていると同時に、同じく図中のX方向に分子配向性を備え、図中のX方向からの引っ張り応力に対しては非常に強いものとなっている(ただ、図中のY方向からの引っ張り応力に対しては非常に弱く、そのような方向から引っ張られると、簡単にX方向に亀裂が入り、当該X方向に向かって裂けることになる)。この実施形態において、易開封性薄膜フィルム体の原体30Aは、一軸配向されており、被着対象物品たるボトル36に装着されたときに、配向方向と平行なボトル36の周方向だけに収縮し、軸線方向(縦方向)には収縮しないようになっている。
【0063】
ここで、易開封性薄膜フィルム体の原体30Aから、カッティングライン31に沿って巻き付け用フィルム片30Bが切り出され(図14(A)→(B))、被着対象物品たるボトル36に対して巻き付けが行われる(図14(B))。巻き付け用フィルム片30Bが切り出されると、引き裂き帯原帯34は、引き裂き帯25となる。
【0064】
巻き付け用フィルム片30Bが被着対象物品たるボトル36巻き付けられた後(図14(B)→(C))、接着部37で接着され、これによって巻き付け用フィルム片30Bは、ボトル36の周囲を囲う筒状フィルム片30Cとなる(図14(C))。
【0065】
この筒状フィルム片30Cは、この実施形態において、ボトル36の周囲を囲ったままの状態で加熱され(図14(C)→(D))、これによって筒状フィルム片30Cの周方向に熱収縮し、ボトル36の周囲にぴったりと巻着され、被着対象物品たるボトル36に対してタイトな巻き付けの状態とされ、タイト巻き付け体30Dが形成される。そして、被着対象物品たるボトル36に対してタイトな巻き付けの状態とされることによって当該被着対象物品たるボトル36に対する巻着がなされることになる(図14(D))。
【0066】
ところで、易開封性薄膜フィルム体の原体30Aから、カッティングライン31に沿って巻き付け用フィルム片30Bが切り出され、引き裂き帯原帯34が引き裂き帯25となる過程では、引き裂き帯原帯34に含まれている小穴24の一部が欠けて、切り欠き小穴24'が形成される(図8参照)。この切り欠き小穴24'は、引裂誘導疵として機能し、ここからフィルムの切り裂きが開始されることとなるが、引き裂き帯原帯34(引き裂き帯25)は、各々の位相がずらされた破線ライン21が互いに隣接した状態で三本以上集合したものからなっているために、易開封性薄膜フィルム体の原体30Aをカッティングした際に、位相がそろった小穴の列ないしは小穴の単列のみからなる従来の切り込み線11(図1〜図5)と比較して、小穴24の一部が欠けて切り欠き小穴24'が形成されるチャンスが大きく、引き裂き口22のところに引裂誘導疵が形成され易いということになる。そしてこの引裂誘導疵が形成され易さというのは、位相がずらされた破線ライン21の本数が多くなればなるほど、大きくなる。
【0067】
いずれにしても、本発明に係る易開封性薄膜フィルム体の原体30Aにおいては、各々の位相がずらされた破線ライン21が互いに隣接した状態で三本以上集合したものからなる引き裂き帯原帯34を備えるので、引き裂き口22のところに引裂誘導疵が形成され易い。従って、図14(D)に示されるように被着対象物品たるボトル36に対してタイトな巻き付けの状態とされて、タイト巻き付け体30D(開封性薄膜フィルム巻着体)が形成された状態においても、引き剥がしが容易に行えるようになる。
【0068】
なお、これに関して更に別の見方をすると、引き裂き口22のところの引裂誘導疵となる切り欠き小穴24'は、左右のいずれに対しても等確率で横切れする可能性があるために、より内側の破線ラインのほうから裂けるようにするのが好ましく、言うならば、図13に示すように、破線ライン21が5本のライン(ア)〜(オ)からなる場合において、その真中から破れるように、ライン(ウ)のところの引き裂き口22のところに切り欠き小穴24'が形成されるようにすると好適である。そしてそのためには、破線ライン21の位相と、易開封性薄膜フィルム体の原体30Aに対するカッティングライン31の位置が精密に制御される。
【0069】
なお、上記実施形態に係る易開封性薄膜フィルム体の原体30A(巻き付け用フィルム片30Bないしは筒状フィルム片30C)には、タイト巻き付け体30D(開封性薄膜フィルム巻着体)となった状態で判読できるように、商品名等や成分表示が印刷される。また、フィルムを構成する熱収縮性樹脂としては、一般的に使用されているものであればいかなるものをも採用することができる(例えば、特開2002−265641号公報に係る熱収縮性フィルム等)。
【0070】
また、引き裂き帯は、小穴が破線状にあけられていて構成されている破線ラインが三本以上それぞれの位相がずらされた状態で設けられているところ、この破線ラインは、3列以上10列以下の範囲で設けるのが開封性や安定性の点から好ましい。
【0071】
更に、破線ラインを互いに1mm以上の間隔をあけて設けることにより、引き裂き帯の流れ方向に帯状の隙間を形成することができる。この帯状の隙間を設けることにより、この部分が補強部となり、シュリンク時に破線ラインが切れたり、不意に切断されるといったことを防ぐことができる。
【0072】
更にまた、易開封性薄膜フィルム体の原体30A(巻き付け用フィルム片30Bないしは筒状フィルム片30Cに係るシュリンクフィルム)に用いるプラスチックフィルムの材質は、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンのいずれかからなる延伸フィルムが適当であり、ボトル胴部に装着後、周方向に熱収縮させることによって密着させることができる。
【0073】
上記のようなシュリンクフィルムに用いるプラスチックフィルムの片面には、表示や着色のための印刷層を設けることによって、装飾効果及び宣伝効果を向上させることができる。
【0074】
開封に際しては、引き裂き帯25の引き裂き口22のところに指をかけ、両側に開くように動かすことにより、破線ラインの部分が左右に切断し、切れ目が引き裂き帯25に沿って真っ直ぐに降り、開封がなされる(図15)。そうして、5本の破線ラインからなる引き裂き帯を備えるシュリンクフィルムに対して、引き裂きを行ったところ、7割以上のものについて、横切れが生じずに、図15に示すようなきれいな引き剥がしを行うことができた。
【0075】
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施が可能である。
【0076】
【発明の効果】
本発明に係るシュリンクフィルム(易開封性巻着用フィルム体)は、ボトルにシュリンクフィルムが密着した状態(易開封性薄膜フィルム巻着体)であっても、容易に開封することができるため、容易にボトルとフィルムを分別して捨てることができる。
【0077】
また、左右に押し開く力を加えない状態では、引き裂き帯から不意に切断するおそれはなく、安定した装着が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の飲料用ボトルの胴部に付されたシュリンクフィルムを引き剥がす際の工夫とその問題点を説明するための図である。
【図2】 従来の飲料用ボトルの胴部に付されたシュリンクフィルムを引き剥がす際の工夫とその問題点を説明するための図である。
【図3】 従来の飲料用ボトルの胴部に付されたシュリンクフィルムを引き剥がす際の工夫とその問題点を説明するための図である。
【図4】 従来の飲料用ボトルの胴部に付されたシュリンクフィルムを引き剥がす際の工夫とその問題点を説明するための図である。
【図5】 従来の飲料用ボトルの胴部に付されたシュリンクフィルムを引き剥がす際の工夫とその問題点を説明するための図である。
【図6】 従来の飲料用ボトルの胴部に付されたシュリンクフィルムを引き剥がす際の工夫とその問題点を説明するための図である。
【図7】 本発明に係るシュリンクフィルム(易開封性巻着用フィルム体)の引き裂き帯に設けられている小穴のバラエティを示す図である。
【図8】 本発明に係るシュリンクフィルム(易開封性巻着用フィルム体)の実施形態に係る引き裂き帯の構成を示す図である。
【図9】 本発明の実施形態に係る引き裂き帯を備えたシュリンクフィルム(易開封性巻着用フィルム体)の動作を説明するための図である。
【図10】 本発明の別の実施形態に係る引き裂き帯を備えたシュリンクフィルム(易開封性巻着用フィルム体)の動作を説明するための図である。
【図11】 シュリンクフィルム(易開封性巻着用フィルム体)の巻き付け方向Pと分子配向の方向R(ないしは熱収縮の方向Q)の関係を説明するための図である。
【図12】 引き裂き帯が伸びる方向(引き裂き帯による引き裂き方向)Sと分子配向の方向R(ないしは熱収縮の方向Q)の関係を説明するための図である。
【図13】 本発明に係るシュリンクフィルム(易開封性巻着用フィルム体)の好ましい実施形態に係る引き裂き帯の構成を示す図である。
【図14】 本発明に係るシュリンクフィルム(易開封性巻着用フィルム体)を用いて、ボトルにシュリンクフィルムが密着した状態(易開封性薄膜フィルム巻着体)を形成する工程を示す図である。
【図15】 本発明に係る引き裂き帯を備えた易開封性薄膜フィルム巻着体から、シュリンクフィルム(易開封性巻着用フィルム体)がきれいに引き剥がされた状態を示す図である。
【符号の説明】
21 破線ライン
22 引き裂き口
24 小穴
24' 切り欠き小穴
25、25a、25b 引き裂き帯
26 破断ライン
30A 易開封性薄膜フィルム体の原体
30B 巻き付け用フィルム片
30C 筒状フィルム片
30D タイト巻き付け体
31 カッティングライン
34 引き裂き帯原帯
36 被着対象物品たるボトル
37 接着部

Claims (19)

  1. 所定幅の薄膜フィルムを巻きつけることが可能な形状の被着対象物品と、この被着対象物品に対して巻着がなされている薄膜フィルムからなる巻着フィルム体であって、前記被着対象物品から引き剥がしがなされることを前提として当該被着対象物品に前記巻着がなされている開封性巻着フィルム体と、からなる開封性薄膜フィルム巻着体であり、
    前記開封性巻着フィルム体は、前記引き剥がしを行うための引き裂き帯を備えており、当該引き裂き帯は、円形状の小穴が破線状にあけられて構成されている破線ラインが互いに隣接した状態で三本以上集合したものからなり、当該引き裂き帯において、前記破線ラインは各々の位相がずらされたものからなっている易開封性薄膜フィルム巻着体。
  2. 前記巻着フィルム体は、分子配向性を有する樹脂で構成されており、当該樹脂の分子配向の方向と前記引き裂き帯の引き剥がし方向との交角が15度から90度の間である請求項1記載の易開封性薄膜フィルム巻着体。
  3. 前記巻着フィルム体は、分子配向性を有する樹脂で構成されており、当該樹脂の分子配向の方向と前記引き裂き帯の引き剥がし方向とがほぼ直交している請求項1記載の易開封性薄膜フィルム巻着体。
  4. 前記巻着フィルム体は、前記被着対象物品に対してタイトな巻き付けの状態とされることによって当該被着対象物品に対する巻着がなされる薄膜フィルムからなるタイト巻着フィルム体である請求項1から3いずれか記載の易開封性薄膜フィルム巻着体。
  5. 所定幅の薄膜フィルムを巻きつけることが可能な形状の被着対象物品に対して巻着がなされる薄膜フィルムからなる巻着用フィルム体であって、前記被着対象物品から引き剥がしがなされることを前提として当該被着対象物品に前記巻着がなされる開封性巻着用フィルム体であり、
    前記引き剥がしを行うための引き裂き帯を備えており、当該引き裂き帯は、円形状の小穴が破線状にあけられて構成されている破線ラインが互いに隣接した状態で三本以上集合したものからなり、当該引き裂き帯において、前記破線ラインは各々の位相がずらされたものからなっている易開封性巻着用フィルム体。
  6. 前記巻着用フィルム体は、分子配向性を有する樹脂で構成されており、当該樹脂の分子配向の方向と前記引き裂き帯の引き剥がし方向との交角が15度から90度の間である請求項記載の易開封性巻着用フィルム体。
  7. 前記巻着用フィルム体は、分子配向性を有する樹脂で構成されており、当該樹脂の分子配向の方向と前記引き裂き帯の引き剥がし方向とがほぼ直交している請求項記載の易開封性巻着用フィルム体。
  8. 前記巻着用フィルム体は、前記被着対象物品に対してタイトな巻き付けの状態とされることによって当該被着対象物品に対する巻着がなされる薄膜フィルムからなるタイト巻着用フィルム体である請求項5から7いずれか記載の易開封性タイト巻着用フィルム体。
  9. 所定幅の薄膜フィルムを巻きつけることが可能な形状の被着対象物品に対して巻着がなされる薄膜フィルムからなる巻着用フィルム体であって、前記被着対象物品から引き剥がしがなされることを前提として当該被着対象物品に前記巻着がなされる開封性巻着用フィルム体を製造するための開封性巻着用フィルム体製造用フィルムであり、
    何らかの物理的作用・化学的作用が施されることにより収縮をする収縮性フィルムで構成されており、円形状の小穴が破線状にあけられて構成されている破線ラインが各々の位相がずらされた状態で互いに隣接したものが三本以上集合して形成されている小幅帯状の引き裂き帯を備えている易開封性巻着用フィルム体製造用フィルム。
  10. 前記開封性巻着用フィルム体製造用フィルムは長い長方形形状の長帯状薄膜フィルムであり、前記引き裂き帯は、当該開封性巻着用フィルム体製造用フィルムの長辺に平行して当該開封性巻着用フィルム体製造用フィルムの長手方向に伸びるものとして配置されている請求項記載の易開封性巻着用フィルム体製造用フィルム。
  11. 前記被着対象物品に対する巻き付け方向とフィルムの収縮方向との交角が45度以下であり、前記巻き付け方向と前記引き裂き帯が伸びている方向との交角が15度から90度の間である請求項記載の易開封性巻着用フィルム体製造用フィルム。
  12. 前記被着対象物品に対する巻き付け方向とフィルムの収縮方向とがほぼ一致しており、前記巻き付け方向と前記引き裂き帯が伸びている方向とがほぼ直交しているものである請求項記載の易開封性巻着用フィルム体製造用フィルム。
  13. 前記開封性巻着用フィルム体製造用フィルムは、分子配向性を有する樹脂で構成されており、当該樹脂の分子配向の方向と前記巻き付け方向との交角が45度以下である請求項記載の易開封性巻着用フィルム体製造用フィルム。
  14. 前記開封性巻着用フィルム体製造用フィルムは、分子配向性を有する樹脂で構成されており、当該樹脂の分子配向の方向と前記巻き付け方向とがほぼ一致している請求項記載の易開封性巻着用フィルム体製造用フィルム。
  15. 前記巻着用フィルム体は、前記被着対象物品に対してタイトな巻き付けの状態とされることによって当該被着対象物品に対する巻着がなされる薄膜フィルムからなるタイト巻着用フィルム体である請求項9から14いずれか記載の易開封性巻着用フィルム体製造用フィルム。
  16. 何らかの物理的作用・化学的作用が施されることにより収縮をする収縮性フィルムで構成されている長い長方形形状の収縮性長帯状薄膜フィルムであって、円形状の小穴が破線状にあけられて構成されている破線ラインが各々の位相がずらされた状態で互いに隣接したものが三本以上集合して形成されている小幅帯状の引き裂き帯を備えている引き裂き帯付き収縮性薄膜フィルムであり、
    前記引き裂き帯は、前記収縮性長帯状薄膜フィルムの長辺に平行して当該収縮性長帯状薄膜フィルムの長手方向に伸びるものとして配置されているとともに、フィルムの収縮方向と前記引き裂き帯が伸びている方向との交角が15度から90度の間である引き裂き帯付き収縮性薄膜フィルム。
  17. フィルムの収縮方向と前記引き裂き帯が伸びている方向とがほぼ直交しているものである請求項16記載の引き裂き帯付き収縮性薄膜フィルム。
  18. 何らかの物理的作用・化学的作用が施されることにより収縮をする収縮性フィルムで構成されている長い長方形形状の収縮性長帯状薄膜フィルムであって、円形状の小穴が破線状にあけられて構成されている破線ラインが各々の位相がずらされた状態で互いに隣接したものが三本以上集合して形成されている帯状の引き裂き帯を備えている引き裂き帯付き収縮性薄膜フィルムであり、
    前記引き裂き帯は、前記収縮性長帯状薄膜フィルムの長辺に平行して当該収縮性長帯状薄膜フィルムの長手方向に伸びるものとして配置されているとともに、前記引き裂き帯付き収縮性薄膜フィルムは、分子配向性を有する樹脂で構成されており、当該樹脂の分子配向の方向と前記引き裂き帯が伸びている方向との交角が15度から90度の間である引き裂き帯付き収縮性薄膜フィルム。
  19. 前記樹脂の分子配向の方向と前記引き裂き帯が伸びている方向とがほぼ直交しているものである請求項18記載の引き裂き帯付き収縮性薄膜フィルム。
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