JP3897678B2 - コージェネレーションシステム - Google Patents

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    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コージェネレーションシステムに係り、更に詳しくは、暖房などの熱利用端末への熱供給を効率良く行うようにしたシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、給湯装置に発電装置を併設させ、外部の電気機器へ電力供給を行うと共に、給湯装置に接続される暖房端末や風呂端末へ供給される熱源の一部を、発電装置から排出される排熱で賄うようにしたコージェネレーションシステムが開発されている。
【0003】
このようなシステムでは、発電装置として、都市ガス(天然ガス)などで駆動されるガスエンジンと発電機とを組み合わせたものを採用することが多く、ガスエンジンの駆動に伴って発生する熱を熱媒体へ回収し、当該熱媒体を給湯装置側へ循環させて熱供給を行う構成が採られている。また、給湯装置側にも都市ガスなどを燃焼させる燃焼装置による熱源を備えている。そして、発電装置から電気機器への電力供給状態や給湯装置の運転状態に応じて、燃焼装置または発電装置のいずれか一方の熱源、または、双方の熱源を選択して熱利用端末へ熱供給を行う構成とされている。
【0004】
また、このようなシステムでは、使い勝手を向上させるために、予約設定機能を備えたものが開発されている。予約設定機能を備えたシステムでは、例えば、風呂の落とし込み開始時刻を予め設定しておくことにより、設定時刻から浴槽へ落とし込みを開始させたり、床暖房の使用開始時刻を予め設定しておくと、当該設定時刻に自動的に暖房を開始させることができ、生活リズムに合わせてシステムの自動運転を図ることが可能である。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−248913号公報
【0006】
ところで、前記したシステムの熱源の一つである燃焼装置は、燃焼開始直後から充分な熱量を熱負荷である熱利用端末へ供給することが可能である。しかし、他の熱源である発電装置では、ガスエンジンが起動されてから暖気運転を経て充分な熱供給が可能となるまでに時間を要する。
このため、発電装置の排熱を利用する熱利用端末では、前記した発電装置の暖気運転に要する時間を考慮して、熱利用端末で設定された使用開始時刻よりも早い時刻からガスエンジンを起動させて暖気運転を行い、使用開始時刻から熱利用端末へ安定した熱供給を行うような制御を必要とする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記した従来の予約設定機能を備えたシステムにおいて暖房端末を使用する場合には特有の問題を生じていた。則ち、従来のシステムでは、暖房端末側で暖房の使用開始時刻を予約設定すると、当該使用開始時刻のデータが暖房端末側に格納されるだけで、給湯装置側へ伝達されない構成であった。そして、使用開始時刻に至って初めて暖房端末から給湯装置へ暖房開始信号が伝達されて熱源からの熱供給が開始されるものであった。
このため、発電装置の排熱のみを利用して暖房運転を行うような場合は、暖房端末の使用開始時刻から充分な熱供給を行うことができず、効率の良い暖房を行うことができなかった。
【0008】
本発明は、前記事情に鑑みて提案されるもので、熱利用端末側で設定した使用開始時刻から安定した熱供給を行うようにしたコージェネレーションシステムを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明者らは次の技術的手段を講じた。
則ち、請求項1に記載の発明は、発電に伴って発生する排熱を熱源として外部へ放出する発電装置と、当該発電装置以外の熱源を有する熱供給手段と、発電装置が発生させた排熱及び熱供給手段が発生させた熱を熱利用端末に供給する熱伝達手段と、発電装置及び熱供給手段を制御する制御手段と、熱利用端末を制御するための所定の設定を行う熱利用端末設定装置を備えたコージェネレーションシステムにおいて、前記熱利用端末設定装置は制御手段と通信手段によって接続され、さらに熱利用端末設定装置は対応した熱利用端末の使用開始時刻を設定する時刻設定機能を有し、熱利用端末設定装置における設定時刻が通信手段によって制御手段に送信され、発電装置は熱利用端末の使用開始時刻から所定の時間前に起動される機能を備え、さらに前記熱利用端末設定装置は、対応した熱利用端末の使用開始時刻と使用終了時刻を設定する時刻設定機能を有し、制御手段は、熱利用端末設定装置で設定された熱利用端末の使用時間が所定時間より短いときは、当該使用時間帯 における発電装置から熱利用端末への熱供給を禁止する構成とされている。
【0010】
ここで、発電装置としてガスエンジンと発電機とを組み合わせた構成では、ガスエンジンの駆動に伴う排熱が熱源として熱利用端末側に供給される。ところが、ガスエンジンは、起動直後から所定の暖気運転が終了するまでの間は、充分な熱供給を行うことができない。このため、熱利用端末の使用開始直後は、別の熱源である燃焼装置を駆動して熱供給を行わなければならない。
【0011】
しかし、本発明によれば、制御手段は、熱利用端末設定装置で設定された使用開始時刻のデータを通信手段を介して受信することができる。これにより、制御手段は、熱利用端末の使用開始時刻よりも所定時間だけ早い時刻から発電装置(ガスエンジン)を起動させて暖気運転を行うことができ、使用開始時刻から充分な熱供給を行うことが可能となる。
また、本発明によれば、暖房や風呂などの複数の熱利用端末が設けられている場合でも、熱利用端末毎の熱利用端末設定装置と制御手段とを通信手段を介して接続することにより、使用開始時刻から安定した熱供給を行うことが可能となる。
【0012】
また前記したように、発電装置として、ガスエンジンと発電機とを組み合わせた構成では、ガスエンジンの起動から暖気運転を経過するまでは、安定した排熱が得られない。従って、発電装置の排熱を利用する熱利用端末では、当該熱利用端末の使用時間が短いときは、使用時間に対してガスエンジンを暖気運転する時間比率が増大して熱効率が著しく低下する。また、ガスエンジンの起動に際しては、セルモータなどのスタータによって大きなエネルギーが消費されるため、頻繁な起動の繰り返しに伴うエネルギーロスが増大する。
本発明によれば、熱利用端末の予約された使用時間が所定時間よりも短いときは、発電装置の排熱の利用を禁止することにより、熱効率の低下を抑えつつガスエンジンの起動に伴うエネルギーロスを低減可能となる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のコージェネレーションシステムにおいて、通信手段は双方向通信手段で構成される。
本発明によれば、熱利用端末設定装置と制御手段との間で単に設定時刻のデータの送受信を行うだけでなく、熱利用端末設定装置から制御手段へデータ要求信号を送出して必要なデータを取り込んだり、逆に、制御手段から熱利用端末設定装置へデータ要求信号を送出して必要なデータを取り込むことが可能となる。これにより、装置間の連携を向上させたシステム構築が可能となる。
【0014】
本発明において、双方向通信手段は、複数の熱利用端末設定装置と制御手段との間に個別に設けた構成を採ることができる。また、双方向通信手段として、送信元および送信先を示すアドレスを付した信号伝送方式を採用することにより、複数の熱利用端末設定装置と制御手段との間の通信手段(信号線)を共用する構成を採ることも可能である。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のコージェネレーションシステムにおいて、熱供給手段は、燃料を燃焼させて熱を発生させる燃焼装置である構成とされている。
【0016】
燃焼装置は、発電装置に比べて、燃焼開始と同時に直ちに安定した熱供給を行うことが可能である。
本発明によれば、発電装置が起動されてから安定した熱供給が可能となるまでの期間の代替熱源として燃焼装置を利用することができ、熱利用端末へ安定した熱供給を行うことが可能となる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、熱利用端末の使用時間が所定時間より短いときは、発電装置を起動せず、燃焼装置を運転させて熱利用端末への熱供給を行うことを特徴とする請求項3に記載のコージェネレーションシステムである。
【0018】
請求項に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のコージェネレーションシステムにおいて、制御手段は、熱供給手段を制御する熱供給制御装置と、発電装置を制御する発電制御装置とを備え、熱利用端末設定装置は熱供給制御装置と通信手段によって接続された構成とされている。
【0019】
本発明によれば、熱利用端末設定装置で設定された使用開始時刻のデータは通信手段を介して熱供給制御装置に送信される。これにより、熱供給制御装置は、受信した使用開始時刻よりも所定時間だけ早い時刻から発電装置を起動させることができ、使用開始時刻から熱利用端末に対して安定した熱供給を行うことが可能となる。
【0020】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のコージェネレーションシステムにおいて、熱利用端末設定装置は熱利用端末の運転特性に関する固有データを格納しており、制御手段は、熱利用端末設定装置で設定された使用開始時刻を受信したときは、対応した熱利用端末の固有データを前記通信手段を介して熱利用端末設定装置から取り込み、当該固有データを参照して発電装置の起動時刻を算出する構成とされている。
【0021】
ここに、本発明で言う熱利用端末の運転特性に関する固有データとは、当該熱利用端末の構成や設置環境に応じて運転開始時や運転中に必要とされる熱量などを示すデータを挙げることができる。
固有データの具体的な例としては、床暖房端末において、当該端末が敷設される床仕上げ材の材質や厚さなどに基づく床の暖まり難さを考慮して定められるホットダッシュデータ(ホットダッシュ時間)を挙げることができる。
本発明によれば、制御手段は、熱利用端末設定装置に格納されたホットダッシュデータを通信手段を介して取り込むことにより、床暖房端末の使用開始時点に要求される供給熱量の目安とすることが可能となり、発電装置の起動時刻を的確に算出することが可能となる。
【0022】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のコージェネレーションシステムにおいて、制御手段は、発電装置で発生した電力のうち、外部の電気機器による消費電力を除く余剰電力を排熱熱源に還元させつつ発電装置の全供給電力を制御する余剰電力制御装置を備えた構成とされている。
【0023】
本発明によれば、例えば、外部の電気機器の負荷変動に拘わらず余剰電力制御装置の働きによって発電装置の供給電力を常に一定に制御することが可能となる。これにより、発電装置で生成した電力の一部が、外部の電気機器に接続される電源ラインを介して商用電源側へ流入する所謂逆潮流を防止したシステム構成が可能となる。
【0024】
また、この構成によれば、余剰電力をヒータなどで熱に変換して排熱に付加することができる。余剰電力によってヒータを駆動する場合、余剰電力の全てをヒータに供給しつつ排熱を昇温させても良く、余剰電力の一部をヒータに供給すると共に、残部を電力消費させることにより、排熱の温度が所定値を維持するように制御することも可能である。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は本実施形態のコージェネレーションシステム1を示すブロック構成図、図2は図1のシステム1において送受信されるデータのプロトコルを示す模式図、図3,図4は熱利用端末で予約設定された運転開始時刻に対するシステムの動作状況を示すタイムチャートである。
【0026】
本実施形態のコージェネレーションシステム1は、図1の様に、発電装置3、燃焼機(燃焼装置)6、熱伝達手段P、制御回路部(制御手段)10、熱利用端末8、及び当該熱利用端末8の運転設定を行う熱利用端末設定装置9を備えて構成される。
制御回路部10は、燃焼機6の制御を行う燃焼制御部(燃焼制御装置)10aと、発電装置3の制御を行う発電制御部(発電制御装置)10bと、発電装置3で生成された電力の余剰電力の制御を行う余剰電力制御部(余剰電力制御装置)10cとを備えている。
ここで、燃焼機6は熱供給手段を構成し、燃焼制御部10aは燃焼機(熱供給手段)6を制御する熱供給制御装置を構成している。
【0027】
また、本実施形態のシステム1では、制御回路部10、燃焼機6及び熱伝達手段Pを一体的に収納して給湯装置2を形成した構成とされている。
順に説明すると、発電装置3は、都市ガス(天然ガス)を燃焼させて駆動されるガスエンジン5と発電機14を組み合わせて構成され、外部に設けられた電気機器へ電力供給を行う。同時に、ガスエンジン5の駆動に伴って排出される排熱を熱媒体に熱交換して回収し、当該熱媒体を熱伝達手段Pへ循環させて熱供給を行う熱源として動作する。
【0028】
燃焼機6は、都市ガスを燃焼させて熱媒体や湯水を加熱する装置であり、加熱された熱媒体を熱伝達手段Pへ循環させて熱供給を行う熱源として動作する。
熱利用端末8は床暖房端末やファンコンベクタなどの暖房端末であり、熱利用端末設定装置9と接続されて当該設定装置9の設定に応じて熱伝達手段Pから熱供給を受けて暖房運転などを行う。
【0029】
また、本実施形態では、熱利用端末設定装置9は、熱利用端末8の運転開始時刻や運転終了時刻を設定する予約設定機能を備えると共に、当該熱利用端末8の運転特性に関する固有データを格納している。この固有データとしては、床暖房を例に挙げると、床暖房端末8が敷設される床仕上げ材の材質や厚さなどに基づく床の暖まり難さの度合いを考慮して定められるホットダッシュデータ(ホットダッシュ時間)を挙げることができる。
ここでホットダッシュとは、床暖房の運転開始時において、通常運転よりも高温の湯水を所定時間だけ通水して室内を短時間に昇温させる運転を指すものであり、例えば、30分や60分のホットダッシュが行われる場合は、ホットダッシュ30,ホットダッシュ60などで示されるデータが固有データとして予め熱利用端末設定装置9に格納されている。
【0030】
制御回路部10は給湯装置2の内部に設けられて各部の制御を統括する。則ち、燃焼制御部10aは燃焼機6及び熱伝達手段Pを制御することにより、熱利用端末8への熱供給を制御する。
発電制御部10bは、発電装置3のガスエンジン5の起動、停止制御やガスエンジン5から回収される排熱の温度制御を行う。
また、余剰電力制御部10cは、発電機14で生成された電力を外部の電気機器へ供給すると共に、その余剰電力をヒータ(不図示)などを用いて発電装置3の内部で回収される排熱に還元させて排熱を昇温させる制御を行う。
これらの、燃焼制御部10a、発電制御部10b及び余剰電力制御部10cは相互に接続されて、システム1の統括制御を行う構成とされている。
【0031】
また、本実施形態では、制御回路部10の燃焼制御部10aは信号線(通信手段)48を介して熱利用端末設定装置9と接続されており、当該信号線48を介してデータを送受信するための送受信部9' ,10a' を各々備えている。また、熱利用端末設定装置9及び燃焼制御部10aの各々には、信号線48を伝送されるデータの送信元及び送信先を特定するために、固有のアドレスが割り当てられている。
そして、燃焼制御部10aから熱利用端末設定装置9側へデータ要求信号を送出することにより、熱利用端末設定装置9に格納されている設定データなどを燃焼制御部10a側へ送信することができ、逆に、熱利用端末設定装置9から燃焼制御部10a側へデータ要求信号を送出して必要なデータを得ることができる双方向通信機能を備えている。
【0032】
熱利用端末設定装置9及び燃焼制御部10aの各々に設けられた送受信部9' ,10a' は、所定のプロトコルに従ってデータを生成しつつ信号線48を介してデータの送受信を行う。則ち、図2(a)の様に、スタートビットSTとストップビットSPとの間に、送信先アドレス、制御データ、送信元アドレス及び通信管理データを順に配したフォーマットのプロトコルに従って相互通信を行う構成とされている。
【0033】
ここで、本実施形態のシステム1の動作説明に先だって、前記した発電装置3の熱供給特性を説明する。
発電装置3は、前記したように、ガスエンジン5と発電機14を組み合わせて構成され、外部の電気機器に対して電力供給を行うと共に、ガスエンジン5の排熱を給湯装置2の熱伝達手段Pを介して熱利用端末8へ供給する熱源として動作する。
【0034】
このガスエンジン5は、起動直後から発電機14を駆動して電力供給を行うことは可能であるが、起動されてから所定時間は昇温しないために熱源としては機能しない。従って、熱利用端末8の運転開始時刻から直ちにガスエンジン5の排熱を利用しようとすると、熱利用端末8の運転開始時刻に先立って予めガスエンジン5を起動して予熱する必要が生じる。
本発明は、このようなガスエンジン5の熱供給の遅れを、熱利用端末設定装置9に格納された運転開始時刻データに基づいて補償制御することに特徴を有したものである。
【0035】
以下に、本実施形態のシステム1の動作を床暖房端末8(熱利用端末8)を使用する場合を例に挙げて説明する。
床暖房端末8に接続された床暖房設定装置(熱利用端末設定装置)9を操作して使用開始時刻及び使用終了時刻を予約設定すると、これらの時刻データは床暖房設定装置9自体に格納され記憶される。同時に、これらの時刻データは、図2(a)に示すフォーマット、則ち、スタートビットSTとストップビットSPとの間に、送信先である燃焼制御部10aのアドレスデータと、予約設定された時刻データ(制御データ)と、送信元である床暖房設定装置9のアドレスデータとを付したシリアルデータとして信号線48に送出される。
【0036】
燃焼制御部10aでは信号線48を伝送されるデータを常時監視しており、送信先アドレスとして燃焼制御部10aのアドレスが付されたデータが伝送されて来ると、当該データを取り込んで予約設定された時刻データを床暖房設定装置9の送信元アドレスと共に抽出してメモリに格納する。
次いで、燃焼制御部10aは、図2(b)の様に、床暖房設定装置9のアドレスを送信先として固有データ要求信号を信号線48へ送出する。一方、床暖房設定装置9も信号線48を伝送されるデータを常時監視しており、送信先アドレスとして床暖房設定装置9のアドレスが付されたデータが伝送されて来ると、当該データを取り込んで固有データ要求信号を燃焼制御部10aの送信元アドレスと共に抽出してメモリに格納する。
【0037】
そして、床暖房設定装置9は、固有データ要求信号に応じて、内部に格納している床暖房端末8の固有データを、図2(c)に示すフォーマットで信号線48を介して燃焼制御部10aに送信し、燃焼制御部10aでは、床暖房設定装置9から伝送された床暖房端末8の固有データ(例えばホットダッシュ60)を抽出して格納する。
以上のデータ送受信により、燃焼制御部10aでは、床暖房端末8の運転開始時刻、運転終了時刻及び固有データを受信し格納した状態となる。
【0038】
次いで、燃焼制御部10aは、床暖房端末8の固有データ(ホットダッシュ60)に基づいて、運転開始時に熱伝達手段Pを介して床暖房端末8側へ供給する必要のある湯水の温度(熱量)を求め、求めた温度に基づいてガスエンジン5の暖気運転時間t1を算出する。そして、床暖房端末8の運転開始時刻よりも暖気運転時間t1だけ早い時刻をガスエンジン5の起動時刻として記憶する。
【0039】
床暖房設定装置9によって運転開始時刻及び運転終了時刻の設定を行ってから以上のデータの送受信により、予約設定に伴う一連の準備処理が完了する。
この後、燃焼制御部10aは、記憶されたガスエンジン5の起動時刻に至ると、図3(a)の様に、ガスエンジン5を起動して発電を行い、電力供給を開始すると共に暖気運転を行う。そして、床暖房端末8の運転開始時刻に至ると、燃焼制御部10aは、熱伝達手段Pを介してガスエンジン5の排熱の床暖房端末8への供給を開始すると共に、床暖房設定装置9から床暖房端末8へ駆動信号が送出されて床暖房端末8が運転を開始する。
【0040】
運転開始時刻には、ガスエンジン5は既に暖気運転が行われて充分に排熱を供給可能な状態に至っており、床暖房端末8へ温度T1の高温水を循環させてホットダッシュデータで示される60分間ホットダッシュ運転が行われ、以降は温度T2の低温水による通常運転が行われる。
そして、暖房終了時刻に至ると燃焼制御部10aは、ガスエンジン5を停止すると共に、熱伝達手段Pの熱伝達を停止させ、同時に、床暖房設定装置9は床暖房端末8の運転を停止させる。
【0041】
床暖房設定装置9に格納された固有データがホットダッシュ30の場合は、床暖房端末8が昇温し易い構造であるため、運転開始時に要求される湯水の温度はホットダッシュ60に比べて低くなる。この場合は、図3(b)の様に、ガスエンジン5の起動時刻を遅くして暖気運転時間t2を短くし、床暖房端末8の運転開始と共に30分間の温度T3の湯水の循環が行われた後に、以降は温度T4の低温水による通常運転が行われる。
【0042】
また、本実施形態のシステム1では、図4(a)の様に、床暖房設定装置9で設定された使用開始時刻と使用終了時刻とで定まる使用時間が予め定められた時間toよりも短いときは、燃焼制御部10aはガスエンジン5を起動せずに、燃焼機6を燃焼制御させて床暖房端末8への熱供給を行う。
【0043】
一方、図4(b)の様に、床暖房の使用時間が予め定められた時間to以上のときは、燃焼制御部10aは、使用開始時刻に先立ってガスエンジン5を起動して暖気運転を行った後に、床暖房端末8への熱供給を行い、燃焼機6の燃焼制御は行わない構成としている。
これにより、短い間隔で断続される床暖房などの暖房端末8に対して発電装置3からの熱供給を禁止し、ガスエンジン5の頻繁な起動、停止を避けてセルモータなどのスタータによるエネルギー負荷を軽減しつつ熱効率の向上を図っている。
【0044】
このように、本実施形態のシステム1によれば、床暖房設定装置9などの熱利用端末設定装置で設定された床暖房端末8などの予約された使用開始時刻や固有データを信号線48を介して燃焼制御部10aに送信することにより、燃焼制御部10aは、使用開始時刻に充分な熱供給が可能となるように発電装置3を事前に起動させることができ、熱効率を向上させることが可能となる。
また、予約設定された熱利用端末8の使用時間が短いときは、発電装置3を起動せずに、燃焼機6から熱供給を行うことにより、熱供給までに時間を要する発電装置3の頻繁な起動を排除して熱効率、エネルギー効率を向上させることが可能となる。
【0045】
尚、本実施形態のシステム1では、熱利用端末設定装置9の有する熱利用端末8の固有データを、燃焼制御部10aからの要求信号によって送信する構成としたが、このような構成に限らず、例えば、熱利用端末設定装置9から予約データを送信する際に同時に固有データを送信する構成としても良い。
【0046】
また、燃焼制御部10aから熱利用端末設定装置9に対して定期的にポーリングを行うことにより、熱利用端末設定装置9で設定された予約データや保有する固有データを取り込む構成とすることも可能である。
また、本実施形態では、熱利用端末設定装置9で設定された使用開始時刻や使用終了時刻をそのまま燃焼制御部10aへ取り込んで記憶する構成としたが、例えば、熱利用端末設定装置9で設定された時刻データに基づいて、現在時刻から使用開始時刻および使用終了時刻を算出して記憶させる構成とすることも可能である。
【0047】
また、本実施形態では、燃焼制御部10a及び熱利用端末設定装置9に双方向通信を可能とするインテリジェント機能を備えた送受信部10a' ,9' を設けた構成としたが、熱利用端末設定装置9毎に燃焼制御部10aとの間に信号線を敷設する構成を採用して、伝送信号を簡略化させることも可能である。
【0048】
更に、本実施形態では、給湯装置2にシステム1の制御を統括する制御回路部10を設け、この制御回路部10に発電制御部10bおよび余剰電力制御部10cを設けた構成としているが、本発明はこのような構成に限られるものではない。
例えば、燃焼制御部10aを給湯装置2側に設け、発電制御部10bおよび余剰電力制御部10cを発電装置3側に設けるような構成を採ることも可能である。
【0049】
【実施例】
次に、前記本発明の実施例に係るコージェネレーションシステム1を、図5〜図11を参照して説明する。尚、前記実施形態に示したシステム1と同一構成部分には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0050】
本実施例のシステム1に採用する給湯装置2は貯湯式給湯暖房機能を有したものであり、図5の様に、給湯栓7などの給湯端末への給湯や風呂の落とし込み給湯を行う給湯運転、風呂の追い焚き運転、床暖房端末やファンコンベクタなどの暖房端末8による暖房運転、及び、貯湯タンク31への貯湯を行う貯湯運転の機能を備えている。
【0051】
給湯装置2は、前記した各運転を実施するための複数の流路及び循環回路を備えている。則ち、図5の様に、都市ガス(天然ガス)の供給を受けて燃焼する燃焼機6で加熱された湯水(熱媒体)を循環させる熱源循環回路32と、給湯装置2の外部に設けられた暖房端末8と接続されて湯水を循環させる暖房循環回路35と、風呂端末に接続されて湯水を循環させる追い焚き循環回路36の3つの循環回路を備えている。また、貯湯タンク31から延出する給湯流路83,33及び給水流路91を備えている。
【0052】
本実施例では、燃焼機(燃焼装置)6として最大燃焼量20号の燃焼能力を備えたものを使用している。また、前記実施形態で示した給湯装置2における熱伝達手段Pは、本実施例の給湯装置2において、制御回路部10および燃焼機6を除く構成要素、則ち、各循環回路や流路を含む構成要素で形成される熱伝達手段を指すものである。
【0053】
熱源循環回路32は、燃焼機6から延出する循環往路38と循環復路41との間に、熱負荷となる暖房熱交換器(暖房熱交換部)42、追い焚き熱交換器(追い焚き熱交換部)43及び貯湯タンク(貯湯部)31を並列に接続して構成されている。則ち、燃焼機6から延出する循環往路38は、分岐点Cで熱負荷となる熱交換器42,43側と貯湯タンク31へ分岐し、熱交換器42,43側の復路と貯湯タンク31の復路は接続点Dで集合して循環復路41に接続されている。更に、熱交換器42,43側の流路は、分岐点Cから延出する往路途中の分岐点Eで暖房熱交換器42と追い焚き熱交換器43とに分岐し、各熱交換器42,43の復路は接続点Fで一旦集合した後に接続点Dに接続されている。
【0054】
これらの並列接続された熱負荷には、各熱負荷への湯水の循環を制御するための電磁弁あるいは比例制御弁が設けられている。則ち、分岐点Eと接続点Fとの間において、暖房熱交換器42側の流路には直列に暖房熱交電磁弁52が配されると共に、追い焚き熱交換器43側の流路にも直列に追い焚き熱交電磁弁53が設けられている。また、分岐点Cから貯湯タンク31の上部に至る上部配管87の途中には貯湯量制御弁84が配され、貯湯タンク31の下部から延出する下部配管89は接続点Dに接続されている。
【0055】
則ち、熱源循環回路32の燃焼機6から延出する循環往路38と循環復路41との間に接続された暖房熱交換器42、追い焚き熱交換器43及び貯湯タンク31の各熱負荷は、各々に設けられた暖房熱交電磁弁52、追い焚き熱交電磁弁53及び貯湯量制御弁84を制御することによって、燃焼機6で加熱された湯水の循環を個別に選択可能な構成とされている。
【0056】
熱源循環回路32は、前記したように、熱源である燃焼機6から延出する循環往路38の分岐点Cと、循環復路41の接続点Dとの間に熱負荷である暖房熱交換器42、追い焚き熱交換器43及び貯湯タンク31を各々並列に接続して形成される。循環復路41の接続点Dには、エアーセパレータ46が設けられ、更に、循環復路41の下流に沿って熱源循環ポンプ47、排熱熱交換器30、循環流量センサ50及び循環流量制御弁51が順に直列に配されて燃焼機6に至る流路が形成されている。
【0057】
この熱源循環回路32に配された各構成要素を詳細に説明する。暖房熱交換器42は、熱源循環回路32を循環する湯水の熱を暖房循環回路35を循環する湯水に伝達する熱交換器である。暖房熱交電磁弁52はソレノイド駆動される開閉弁であり、熱源循環回路32を循環する湯水の暖房熱交換器42への流動を開閉制御して熱負荷としての接続及び遮断を行う。また、追い焚き熱交電磁弁53も同様に、ソレノイド型の開閉弁であり、追い焚き熱交換器43の熱負荷としての接続及び遮断を行う。
【0058】
エアーセパレータ46は循環する湯水に混入する空気を外部に放出するもので、空気の混入した湯水の循環に伴う衝撃音の発生を除去するものである。熱源循環ポンプ47は閉ループ状の熱源循環回路32の湯水を強制循環させるポンプである。排熱熱交換器30は発電装置3に接続されて、ガスエンジン5で発生した排熱を熱源循環回路32へ熱伝達する熱源として機能する。循環流量センサ50は、熱源循環回路32を循環する湯水の流量を検知するセンサである。また、循環流量制御弁51は、熱源循環回路32を循環する湯水の流量を調節する比例制御弁である。
【0059】
また、熱源循環回路32には、循環する湯水(熱媒体)の温度を検知する温度センサが各部に設けられている。則ち、循環往路38には燃焼機6で加熱されて熱負荷へ送出される湯水の温度を検知する往路温度センサ39が設けられている。また、熱交換器42,43の下流側の接続点Fと接続点Dとの復路の途中には、熱負荷である熱交換器42,43へ熱伝達されて温度を低下させた湯水の温度を検知する熱交下流温度センサ40が設けられ、接続点Dと排熱熱交換器30の間の循環復路41上には、貯湯タンク31を含む各熱負荷へ熱伝達されて温度を低下させて排熱熱交換器30へ流入する湯水の温度を検知する復路温度センサ44が設けられている。更に、燃焼機6の流入側には流入温度センサ45が設けられている。また、貯湯タンク31の下部配管89には、当該下部配管89を介して循環復路41へ流出する低温水の温度を検知する下部出水温度センサ79が設けられている。
尚、本実施例では、各温度センサにサーミスタを用いているが、ポジスタや他の半導体温度センサを用いることも可能である。
【0060】
このような構成の熱源循環回路32では、熱負荷へ選択的に湯水を循環させるために、制御回路部10の燃焼制御装置(燃焼制御部)10aから暖房熱交電磁弁52、追い焚き熱交電磁弁53或いは貯湯量制御弁84へ制御信号を送出して切り換え制御を行っている。また、熱源循環回路32に設けられた流量センサや温度センサの検知信号は制御回路部10へ伝送されて信号処理され、循環する湯水の温度を目的とする温度に調節するべく燃焼機6の燃焼量や循環流量制御弁51の開度が調節制御される。
【0061】
次に、暖房循環回路35について説明する。暖房循環回路35は、図5の様に、熱源循環回路32から熱伝達を受ける暖房熱交換器42と、発電装置3の排熱循環回路12から熱伝達を受ける排熱熱交換器57とを熱源とし、暖房端末8を熱負荷として構成される循環回路である。則ち、暖房熱交換器42から延出する循環往路55及び循環復路56に、暖房端末8を接続して形成される循環回路である。
【0062】
暖房熱交換器42から延出する循環往路55及び循環復路56は、給湯装置2の外部に延出している。循環往路55は暖房熱交換器42の一端から直接給湯装置2の外部に延出する。また、循環復路56は、給湯装置2の外部から熱動弁(流路制御弁)54、排熱熱交換器57、補水タンク17及び暖房循環ポンプ60を介して暖房熱交換器42の他端に接続されている。そして、給湯装置2から延出する循環往路55および循環復路56には暖房端末8が接続されている。
【0063】
尚、循環復路56に設けられた補水タンク17は、暖房循環回路35を循環する湯水が減少したときに補水を行うものである。則ち、水位センサ20の検知水位が所定レベルよりも低下すると、制御回路部10によって補水弁19を開成して給水栓(不図示)から補水流路21を介して補水管18へ供給される水を補水タンク17に所定水位まで補給する動作を行う。
【0064】
また、循環往路55と循環復路56との間には、給湯装置2の内部において両路をバイパスするバイパス流路63が設けられている。則ち、排熱熱交換器57と補水タンク17との間の循環復路56と循環往路55との間にバイパス流路63が設けられており、暖房端末8を経由する長い暖房循環回路35とは別に、給湯装置2の内部でバイパス流路63を経由する短い循環回路が形成されている。
バイパス流路63は、循環往路55及び循環復路56よりも流路断面積の小さい配管で形成され、熱動弁54が閉成された状態で暖房循環ポンプ60を駆動させた場合に、当該バイパス流路63を介して湯水を循環させることによりポンプ60の焼き付きを防止する機能を有する。
【0065】
ここで、本実施例の給湯装置2では、図6の様に、循環復路56は給湯装置2の出口近傍において複数の流路56a〜56cに分岐され、各分岐流路56a〜56cには各々熱動弁54a〜54cが設けられている。
そして、循環往路55は給湯装置2から延出する循環往路55' を介して複数の暖房端末8(8a〜8c)の往路側へ接続され、各暖房端末8の復路側は個別の循環復路56a' 〜56c' によって熱動弁54に接続されている。
【0066】
暖房端末8は、図6の様に、ファンコンベクタなどの複数の暖房端末8a,8bや床暖房端末8cなどの暖房端末を含むものであり、運転しようとする暖房端末に対応する熱動弁54a〜54cを開成制御して暖房循環回路35を形成することにより、当該暖房端末へ湯水を循環させて暖房を行うものである。
各々の暖房端末8a,8bあるいは床暖房端末8cには、床暖房端末設定装置(熱利用端末設定装置)9a,9b,9cが設けられており、各床暖房端末設定装置を操作して使用開始時刻や使用終了時刻、温度設定などを行う。また、各床暖房端末設定装置9a〜9cの内部には、対応した暖房端末8a〜8cの固有データ(ホットダッシュデータ)などが格納されている。
【0067】
暖房循環回路35には、図5の様に、バイパス流路63よりも暖房熱交換器42側の循環往路55及び循環復路56に、各々、往路温度センサ76及び復路温度センサ77が設けられている。これらの温度センサ76,77の検知信号は制御回路部10へ送出されて、暖房循環回路35を循環する湯水の温度を調節するべく、前記熱源循環回路32及び排熱循環回路12を循環する湯水の温度調節が行われる構成とされている。
【0068】
一方、発電装置3は、図5の様に、都市ガス(天然ガス)を燃焼させて駆動される水冷式ガスエンジン5と、当該ガスエンジン5で駆動される発電機14とを組み合わせて構成される。発電機14で生成された電力は、外部の電気機器へ供給されると共に、ガスエンジン5の駆動に伴って生じる排熱は、ガスエンジン5を冷却するための排熱循環回路12を循環する熱媒体に熱交換して回収され、回収された排熱は給湯装置2へ送られて、給湯や暖房の熱源として再利用する構成とされている。
【0069】
発電装置3の排熱循環回路12は、図5に示すように、ガスエンジン5に設けられた冷却熱交換器5aから延出する循環往路13と循環復路15との間に、給湯装置2側に設けられる二つの排熱熱交換器30,57を熱負荷として切り換え可能に接続した循環回路である。則ち、排熱循環回路12を循環する熱媒体を給湯装置2の熱源循環回路32に設けられた排熱熱交換器30と、暖房循環回路35に設けられた排熱熱交換器57のいずれか一方に切り換えて循環可能な構成とされている。
【0070】
循環経路を更に詳細に示すと、冷却熱交換器5aから延出する循環往路13の途中には、発電機14の電力供給を受けて湯水(熱媒体)の加熱を促進するヒータ11が配され、分岐点Aから排熱往路58を通じて熱源循環回路32に設けられた排熱熱交換器30に至り、当該排熱熱交換器30から延出する排熱復路59は、三方弁25,23を介して循環復路15に接続されている。また、排熱往路58から分岐した排熱分岐往路61は暖房循環回路35に設けられた排熱熱交換器57に至り、当該排熱熱交換器57から延出する排熱分岐復路62は、三方弁25に接続されている。
【0071】
則ち、循環往路13は分岐された排熱往路58及び排熱分岐往路61を介して二つの排熱熱交換器30,57に至り、これらの排熱熱交換器30,57から延出する排熱復路59及び排熱分岐復路62は、三方弁25及び三方弁23を介して循環復路15に接続されている。
また、ガスエンジン5の冷却熱交換器5aから延出する循環復路15の途中には、排熱循環ポンプ16及び補水タンク22が配され、分岐点Bには三方弁23が設けられて分岐点Aへ繋がるバイパス流路26と三方弁25とへ分岐している。
【0072】
ここで、三方弁25は、排熱復路59と排熱分岐復路62のいずれか一方と三方弁23とを連通する切り換え弁の働きをする。また、三方弁23はサーモスタットによって開閉する弁機能を備えており、排熱循環回路12の内部の熱媒体の温度が所定値以下のときは、バイパス流路26と循環復路15とを連通し、熱媒体の温度が所定値を超えると三方弁25と循環復路15とを連通する切り換え機能を備えている。
【0073】
これにより、排熱循環回路12は熱媒体の温度に応じて次の循環経路が形成される。則ち、熱媒体の温度が低いときは、三方弁23によってバイパス流路26が循環復路15と連通するので、循環往路13と循環復路15とをバイパス流路26で短絡した循環流路が形成されて、低温の熱媒体が排熱往路58や排熱分岐往路61側へ循環することが阻止される。
【0074】
熱媒体の温度が上昇すると、三方弁23によってバイパス流路26と循環復路15との連通が遮断され、三方弁25と循環復路15とが連通する。従って、三方弁25で選択されている排熱復路59又は排熱分岐復路62のいずれか一方が循環復路15と連通する。これにより、熱媒体はバイパス流路26を通らずに、排熱熱交換器30又は排熱熱交換器57のいずれか一方を循環する循環経路を流動して、ガスエンジン5から回収された排熱を排熱熱交換器30又は排熱熱交換器57へ伝達する。
【0075】
尚、循環復路15に設けられた補水タンク22は、排熱循環回路12を循環する湯水が減少したときに補水を行うものである。則ち、水位センサ29の検知水位が所定レベルよりも低下すると、制御回路部10によって補水弁28を開成して給水栓(不図示)から補水流路21を介して補水管27へ供給される水を補水タンク22に所定水位まで補給する動作を行う。
【0076】
尚、本実施例のシステム1では、発電装置3の発電機14で生成された電力は基本的に外部の電気機器に供給されるが、その余剰電力がヒータ11に供給される構成としている。則ち、発電機14で生成する電力の余剰電力を余剰電力制御部10cで検知してヒータ11側に供給することにより、発電機14から商用電源ラインに流入する所謂逆潮流を禁止する構成としている。
また、図5には示していないが、排熱循環回路12とは別に、ガスエンジン5を冷却する冷却回路が更に設けられており、電力供給を行いつつ、しかも、排熱循環回路12を循環する排熱を給湯装置2側に利用しない場合には、当該冷却回路によってガスエンジン5の冷却を行う構成とされている。
【0077】
また、貯湯タンク31には、貯留される湯水の高さ方向の各部の温度を検知する最上部温度センサ95、上部温度センサ96、中部温度センサ97及び下部温度センサ98が設けられている。
尚、貯湯タンク31の上部配管87には、タンク内圧力を逃がす負圧作動式の安全弁34が設けられている。
【0078】
次に、本実施例のシステム1における暖房運転の動作を図5及び図6を参照して説明する。本実施例のシステム1では、暖房運転を行う際に、暖房端末8の種類や設定温度に応じて、暖房循環回路35を循環させる湯水の温度を変化させている。則ち、ファンコンベクタなどの暖房端末8a,8bなどによって局部的な暖房を行う場合と床暖房端末8cなどによって部屋全体の暖房を行う場合とで、暖房端末8を循環させる湯水の温度を異ならせている。また、暖房端末8においても、ホットダッシュ運転中と通常運転中とで循環させる湯水の温度を異ならせる構成としている。
そこで、まず、暖房循環回路35に高温の湯水を循環させる場合における暖房運転の動作を説明する。
【0079】
(高温暖房運転)
床暖房端末8の床暖房端末設定装置9を操作して暖房運転を開始すると、制御回路部10は暖房循環ポンプ60を駆動し、復路温度センサ77の検知温度が規定温度以下のときには循環する湯水の加熱を開始する。まず、制御回路部10は、暖房循環回路35に設けられた排熱熱交換器57から発電装置3へ繋がる排熱分岐復路62が、排熱循環回路12の循環復路15へ連通するように三方弁25を制御する。そして、ガスエンジン5を駆動して発電機14の電力をヒータ11に供給しつつ排熱循環回路12を循環する湯水(熱媒体)を加熱する。この状態では、ガスエンジン5が昇温しておらず、排熱循環回路12の湯水は三方弁23によってバイパス流路26を介して循環する。
また、制御回路部10は、熱源循環回路32の暖房熱交電磁弁52を開成すると共に、追い焚き熱交電磁弁53及び貯湯量制御弁84を閉成し、熱源循環ポンプ47を駆動し、燃焼機6の燃焼を開始すると共に、暖房循環ポンプ60を駆動する。更に、制御回路部10は、運転を行う暖房端末8aに対応した熱動弁54aを開成する。
【0080】
発電装置3のガスエンジンが昇温して排熱循環回路12を循環する湯水の温度が所定値を超えると、三方弁23によってバイパス流路26が切り離され、三方弁25と循環復路15とが連通する。これにより、排熱循環回路12は循環往路13から排熱分岐往路61、排熱熱交換器57、排熱分岐復路62を介して循環復路15に至る循環経路を形成する。これにより、ガスエンジン5の冷却熱交換器5aで回収された排熱とヒータ11とで加熱された湯水の熱が排熱熱交換器57を介して暖房循環回路35を循環する湯水に伝達される。
【0081】
一方、熱源循環回路32は暖房熱交換器42を熱負荷とする循環回路となり、燃焼機6で加熱されて循環する湯水の熱が暖房熱交換器42を介して暖房循環回路35を循環する湯水に伝達される。
則ち、暖房循環回路35を循環する湯水は、暖房熱交換器42による熱源と排熱熱交換器57による熱源の双方によって加熱されつつ高温となって循環して、暖房端末8aなどによる高温の暖房が行われる。
本実施例の給湯装置2では、燃焼機6及びガスエンジン5の双方にオン−オフ制御または比例制御を行って暖房循環回路35を循環する湯水の温度を目的温度とする制御を行っている。
そして、暖房運転が停止されると、制御回路部10は、ガスエンジンの駆動を停止すると共に、燃焼機6の燃焼を停止させ、循環ポンプ16,47,60の駆動を停止して運転を終了する。
【0082】
尚、以上の高温暖房運転の説明では、床暖房設定装置9の予約機能については、述べていないが、前記実施形態に説明した同様の手順によって、発電装置3を使用開始前から暖気運転して高効率の熱供給を行わせることが可能である。
【0083】
(低温暖房運転)
床暖房端末8cなどの低温暖房を行う場合の動作は、図7の様に、発電装置3の排熱だけを利用して暖房を行うものである。則ち、前記高温暖房運転では、暖房熱交換器42による熱源と排熱熱交換器57による熱源の双方によって暖房循環回路35を循環する湯水を加熱したのに対して、低温暖房運転では、排熱熱交換器57による熱源だけで暖房循環回路35を循環する湯水を加熱するものである。従って、運転に際しての制御動作は、高温暖房運転の制御から熱源循環回路32による加熱制御を除いたものと同一であり、詳細な説明を省略する。
尚、低温暖房運転中に、暖房循環回路35の循環復路56を循環する湯水の温度が低下したときや、暖房温度が床暖房端末8の設定温度に達しない場合には、上記高温暖房運転に自動的に切り換える動作を行う。
【0084】
(排熱貯湯運転)
排熱貯湯運転では、図8の様に、制御回路部10は、発電装置3の三方弁25を制御して排熱復路59と三方弁23が連通するように切り換え設定する。また、制御回路部10は、給湯装置2の熱源循環回路32において、暖房熱交電磁弁52又は追い焚き熱交電磁弁53のいずれか一方を開成すると共に、貯湯量制御弁84を開成し、給湯流路83に設けられた混合弁80を閉成する。更に、熱源循環回路32の燃焼機6は燃焼駆動を行わず、暖房循環回路35の暖房循環ポンプ60も駆動しない状態で運転を開始する。これにより、熱源循環回路32は排熱熱交換器30を熱源とし、貯湯タンク31を熱負荷とした循環回路が形成される。そして、熱源循環回路32の循環流量制御弁51を開度制御しつつ、熱源循環ポンプ47を駆動して排熱貯湯運転を開始する。
【0085】
排熱貯湯運転の開始に伴って、発電装置3のガスエンジン5が駆動を開始すると、排熱循環ポンプ16が作動して排熱循環回路12内を湯水が循環し始める。同時に、ガスエンジン5の駆動により発電機14において発生した電力がヒータ11に通電されて排熱循環回路12を循環する湯水の加熱が促進される。
【0086】
ガスエンジン5の起動直後は、排熱循環回路12内の湯水が低温であり、三方弁23によってバイパス流路26を介した循環経路が形成されて、低温の湯水が排熱熱交換器30側へ流入することが阻止される。そして、バイパス流路26を介して循環する排熱循環回路12内の湯水が所定の温度以上になると、三方弁23によってバイパス流路26の湯水の循環が排熱復路59側へ切り換えられ、排熱熱交換器30を介した湯水の循環が開始される。
【0087】
一方、給湯装置2では、熱源循環ポンプ47の駆動によって、貯湯タンク31内の湯水が下部配管89を通じて循環復路41側に流入する。循環復路41内を流れる湯水は、排熱熱交換器30において発電装置3の排熱循環回路12から循環される高温の湯水から熱伝達を受けて加熱されつつ燃焼機6へ流入する。
【0088】
燃焼機6は燃焼停止状態であるため、流入した湯水はそのまま燃焼機6を通過して循環往路38へ流出する。ここで、往路温度センサ39が検知する循環往路38を循環する湯水の温度が所定値に達していないときは、貯湯量制御弁84が閉成され、貯湯タンク31への湯水の流入は阻止される。これにより、低温の湯水は暖房熱交換器42を介して熱源循環回路32内を循環する。
【0089】
循環往路38を循環する湯水が所定温度以上になると、貯湯量制御弁84が開成され、排熱熱交換器30で加熱された高温の湯水が上部配管87を介して貯湯タンク31に流入する。上部配管87から高温の湯水が流入するのに伴い、略等量の低温の湯水が下部配管89から流出し、暖房熱交換器42を介してバイパスされる高温の湯水と接続点D(エアーセパレータ46)で混合され昇温されて排熱熱交換器30へ向けて循環する。
【0090】
このように、貯湯タンク31(本実施例では150L)は常に満水状態を維持しつつ、上部側から順次高温の湯水が層を成した状態で蓄積されていき、下部温度センサ98が所定温度(本実例では、略70℃)を検出すると、制御回路部10は発電装置3の運転を停止して排熱貯湯運転を終了する。
【0091】
(給湯運転)
次に、本実施例のシステム1における給湯運転に係る構成及び動作を説明する。図9に示す様に、貯湯タンク31は、上部配管87から分岐する給湯流路83,33を備えると共に、外部に設けられた給水栓(不図示)に繋がる給水流路91が貯湯タンク31の下部に接続されている。
【0092】
詳細に説明すると、貯湯タンク31から延出する給湯流路83は、給水栓から減圧弁88及び逆止弁90を介して延出する別の給水流路85と共に混合弁80に接続され、給湯量制御弁82、給湯流量センサ81を介し給湯流路33を通じて給湯栓(カランなど)7に接続されている。一方、逆止弁90の上流で分岐された給水流路91は逆止弁86を介して貯湯タンク31の下部に接続されている。
これにより、給水流路91から貯湯タンク31及び給湯流路83を経る給湯側の流路と、給水流路85を経る給水側の流路とが混合弁80で接続され、更に給湯流路33を介して給湯栓7に至る流路が形成される。
【0093】
また、給湯流路83には貯湯タンク31から給湯される湯水の温度を検知する給湯温度センサ92が設けられ、給水流路85には給水栓から供給される水温を検知する給水温度センサ93が設けられると共に、給湯流路33には混合弁80で混合された湯水の温度を検知する混合温度センサ94が設けられている。
【0094】
給湯栓7が開栓されると、制御回路10は給湯流量センサ81で開栓を検知し、貯湯量制御弁84が閉成される。また、混合弁80は、制御回路部10で設定された給湯温度に応じて給湯流路83側と給水流路85側の弁が開成制御される。
【0095】
給湯が開始されると、貯湯タンク31に貯留する高温の湯水は、下部の給水流路91から流入する水の圧力を受けて給湯流路83から流出して混合弁80に至る。そして、給水流路85を介して混合弁80に供給される水と混合されて適温に制御されつつ給湯流路33を介して給湯栓7から流出する。
混合弁80及び給湯量制御弁82の制御に際しては、制御回路10は、給湯温度センサ92、給水温度センサ93及び混合温度センサ94の検知温度を参照しつつ排出される湯水の温度が設定温度となるように開度制御を行う。
【0096】
一方、給湯運転に際して、貯湯タンク31に貯留された湯水が最上部に渡って低温であるときは、前記した貯湯タンク31に貯留された湯水をそのまま給湯するのではなく、貯留された湯水を燃焼機6で加熱しつつ給湯が行われる。
則ち、貯湯タンク31の最上部温度センサ95あるいは上部温度センサ96の検知温度が所定値よりも低いときに給湯栓7が開栓されると、制御回路10は給湯流量センサ81で開栓を検知し、暖房熱交電磁弁52及び追い焚き熱交電磁弁53を閉成し、貯湯量制御弁84を開成し、熱源循環ポンプ47を駆動すると共に、燃焼機6の燃焼制御を開始する。
【0097】
これにより、熱源循環回路32の循環復路41は、熱源循環ポンプ47の駆動によって吸引され、給水流路91を介して貯湯タンク31へ流入する水と略等量の低温水が下部配管89を介して熱源循環回路32の循環復路41へ流出する。循環復路41へ流出した低温水は燃焼機6へ流入して加熱され、循環往路38から流出する加熱された湯水は貯湯量制御弁84を介して給湯流路83へ供給される。給湯流路83へ供給される湯水は、前記した場合と同様にして混合弁80で水と混合され適温となって給湯栓7へ供給される。
そして、給湯栓7が閉じられると、制御回路部10は給湯流量センサ81の検知信号で閉栓を検知して燃焼機6の燃焼を停止すると共に、熱源循環ポンプ47の駆動を停止して給湯運転を終了する。
【0098】
(風呂の落とし込み運転)
次に、本実施例のシステム1における風呂の落とし込み運転に係る構成及び動作を、図10を参照して説明する。
落とし込み運転は追い焚き循環回路36を経由して行われるため、ここに追い焚き循環回路36を含めた構成を説明する。
追い焚き循環回路36は、前記熱源循環回路32の熱負荷として接続された追い焚き熱交換器43を熱源とし、当該熱交換器43から延出する循環往路65と循環復路66とを給湯装置2の外部に設けた風呂端末(不図示)に接続して形成される。
【0099】
循環往路65は直接風呂端末へ接続される一方、循環復路66には、上流側から水位センサ67、追い焚き循環ポンプ68及び水流スイッチ70が直列に配されている。また、循環復路66の水位センサ67に隣接する下流側には、追い焚き循環回路36を循環する湯水の温度を検知する復路温度センサ64が設けられている。
一方、前記給湯流路33に設けられた給湯量制御弁82の下流側で分岐された給湯分岐流路71が循環復路66の追い焚き循環ポンプ68の下流側に接続されており、当該給湯分岐流路71には、上流側から注湯流量センサ75、注湯弁73及び逆止弁72が配されている。
【0100】
給湯装置2のリモートコントローラ(不図示)の自動スイッチを操作すると、風呂の落とし込み運転が開始され、制御回路部10は、熱源循環回路32における湯水の循環を停止させるべく熱源循環ポンプ47の駆動を停止すると共に、暖房熱交電磁弁52、追い焚き熱交電磁弁53及び貯湯量制御弁84を閉成する。また、追い焚き循環ポンプ68は駆動停止状態とする。
【0101】
そして、制御回路部10によって注湯弁73が開成されると、前記した給湯運転の場合と同様に、混合弁80で設定温度に混合された湯水が給湯分岐流路71を介して追い焚き循環回路36の循環復路66に達する。循環復路66に達した湯水は、一部は循環復路66を逆行して浴槽(不図示)へ落とし込まれ、残部は循環復路66から追い焚き熱交換器43を介し、循環往路を通って浴槽へ落とし込まれる。則ち、本実施例のシステム1では、落とし込みに際して、給湯分岐流路71から供給される湯水を追い焚き循環回路36の循環往路65及び循環復路66の双方から浴槽へ向けて落とし込みを行っており、短時間の落とし込み動作を可能にしている。
そして、水位センサ67によって浴槽内の水位が所定値に達したことが検知されると、注湯弁73が閉成されて落とし込み運転が終了する。
【0102】
(風呂の追い焚き運転)
次に、本実施例のシステム1における追い焚き運転を図11を参照して説明する。追い焚き運転を開始すると、制御回路部10は、まず、追い焚き循環ポンプ68を作動させ、水流スイッチ70の検知信号を参照して、循環復路66を循環する湯水の流量が所定値であるか否かを判別する。そして、循環する湯水の量が所定値であり、浴槽に湯水が満たされていることを判別すると、熱源循環回路32の追い焚き熱交電磁弁53及び循環流量制御弁51を開成し、暖房熱交電磁弁52及び貯湯量制御弁84を閉成する。また、熱源循環ポンプ47を駆動し、燃焼機6を燃焼駆動して加熱された湯水を熱源循環回路32に循環させる。
【0103】
これにより、熱源循環回路32を循環する高温の湯水の熱は、追い焚き熱交換器43によって追い焚き循環回路36を循環する湯水に伝達されて追い焚きが行われる。そして、追い焚き循環回路36の復路温度センサ64の検知温度が設定温度に達すると、燃焼機6の燃焼駆動を停止すると共に、熱源循環ポンプ47及び追い焚き循環ポンプ68の駆動を停止して追い焚き運転を終了する。
尚、本実施例のシステム1では、追い焚きに際して、復路温度センサ64の検知温度がリモートコントローラの設定温度よりも1℃以上低いときは設定温度に至るまで追い焚きを行い、これ以外のときは、設定温度よりも1℃高い温度まで追い焚きを行っている。
【0104】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、熱利用端末の予約設定に応じて発電装置から安定して熱供給を行うことができ、熱効率を向上させたコージェネレーションシステムを提供できる。
また請求項1に記載のコージェネレーションシステムによれば、発電装置の頻繁な断続を排除して耐久性を向上させつつ安定した熱供給を行うことが可能となる。
請求項6に記載の発明によれば、熱利用端末に応じた最適な熱供給を行うことのできるコージェネレーションシステムを提供できる。
また、請求項7に記載の発明によれば、発電装置の逆潮流を防止しつつ熱利用端末へ安定した熱供給を行うことのできるコージェネレーションシステムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係るコージェネレーションシステムのブロック構成図である。
【図2】 (a)〜(c)は、図1のシステムで送受信されるデータのプロトコルを示す模式図である。
【図3】 (a),(b)は、図1のシステムにおいて、ガスエンジンの動作状態と熱利用端末の使用状態の関係を示すタイムチャートである。
【図4】 (a),(b)は、熱利用端末の使用時間に応じてガスエンジンあるいは燃焼装置が駆動される状態を示すタイムチャートである。
【図5】 本発明の実施例に係るコージェネレーションシステムにおける高温暖房動作を示す流路系統図である。
【図6】 図5に示す給湯装置に接続される暖房端末の流路系統図である。
【図7】 本発明の実施例に係るコージェネレーションシステムにおける低温暖房動作を示す流路系統図である。
【図8】 本発明の実施例に係るコージェネレーションシステムにおける排熱貯湯動作を示す流路系統図である。
【図9】 本発明の実施例に係るコージェネレーションシステムにおける給湯動作を示す流路系統図である。
【図10】 本発明の実施例に係るコージェネレーションシステムにおける風呂の落とし込み動作を示す流路系統図である。
【図11】 本発明の実施例に係るコージェネレーションシステムにおける風呂の追い焚き動作を示す流路系統図である。
【符号の説明】
P 熱伝達手段
1 コージェネレーションシステム
10 制御手段(制御回路部)
10a 熱供給制御装置(燃焼制御装置、燃焼制御部)
10b 発電制御装置(発電制御部)
10c 余剰電力制御装置(余剰電力制御部)
3 発電装置
6 熱供給手段(燃焼装置、燃焼機)
8,8a,8b,8c 熱利用端末
9,9a,9b,9c 熱利用端末設定装置
48 通信手段(信号線)

Claims (7)

  1. 発電に伴って発生する排熱を熱源として外部へ放出する発電装置と、当該発電装置以外の熱源を有する熱供給手段と、発電装置が発生させた排熱及び熱供給手段が発生させた熱を熱利用端末に供給する熱伝達手段と、発電装置及び熱供給手段を制御する制御手段と、熱利用端末を制御するための所定の設定を行う熱利用端末設定装置を備えたコージェネレーションシステムにおいて、前記熱利用端末設定装置は制御手段と通信手段によって接続され、さらに熱利用端末設定装置は対応した熱利用端末の使用開始時刻を設定する時刻設定機能を有し、熱利用端末設定装置における設定時刻が通信手段によって制御手段に送信され、発電装置は熱利用端末の使用開始時刻から所定の時間前に起動される機能を備え、さらに前記熱利用端末設定装置は、対応した熱利用端末の使用開始時刻と使用終了時刻を設定する時刻設定機能を有し、制御手段は、熱利用端末設定装置で設定された熱利用端末の使用時間が所定時間より短いときは、当該使用時間帯における発電装置から熱利用端末への熱供給を禁止することを特徴とするコージェネレーションシステム。
  2. 前記通信手段は双方向通信手段で構成されることを特徴とする請求項1に記載のコージェネレーションシステム。
  3. 前記熱供給手段は、燃料を燃焼させて熱を発生させる燃焼装置であることを特徴とする請求項1又は2に記載のコージェネレーションシステム。
  4. 熱利用端末の使用時間が所定時間より短いときは、発電装置を起動せず、燃焼装置を運転させて熱利用端末への熱供給を行うことを特徴とする請求項3に記載のコージェネレーションシステム。
  5. 前記制御手段は、前記熱供給手段を制御する熱供給制御装置と、前記発電装置を制御する発電制御装置とを備え、熱利用端末設定装置は熱供給制御装置と通信手段によって接続されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のコージェネレーションシステム。
  6. 前記熱利用端末設定装置は熱利用端末の運転特性に関する固有データを格納しており、制御手段は、熱利用端末設定装置で設定された使用開始時刻を受信したときは、対応した熱利用端末の固有データを前記通信手段を介して熱利用端末設定装置から取り込み、当該固有データを参照して発電装置の起動時刻を算出することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のコージェネレーションシステム。
  7. 前記制御手段は、発電装置で発生した電力のうち、外部の電気機器による消費電力を除く余剰電力を排熱熱源に還元させつつ発電装置の全供給電力を制御する余剰電力制御装置を備えていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のコージェネレーションシステム。
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