JP4118707B2 - 給湯装置 - Google Patents
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Description
本発明は給湯装置に関するものであり、特に蓄熱用の貯留タンクを有する給湯装置に関するものである。特に本発明の給湯装置は、コージェネレーションシステムを活用した給湯装置として好適である。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境問題や省エネルギー等の観点から、コージェネレーションシステムの研究が盛んである。
コージェネレーションシステムの一例として、たとえばガスや液体燃料を使用するエンジンによって発電機を駆動し、さらにエンジンの発熱によって熱エネルギーを取り出すものがある。また燃料電池によって電力と熱を取り出す方策も研究されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところでこれらのコージェネレーションシステムを一般家庭で使用する方策を考えると、電力の消費時期と熱の消費時期が合わないという問題や、熱使用時の単位時間当たりの必要量に比べてエンジン等の発熱量が過少であるという問題に直面する。即ち電力は、ほぼ一日中使用するものであって貯め置くことができない。そのため発電機等は、比較的長時間に渡って運転される。
これに対して、熱は、比較的短時間に使用される。たとえば熱を給湯に活用する場合を考えると、風呂に入るとか炊事をするといった場合にのみ熱が消費され、夜中や日中は熱の消費が少ない。さらに熱は、短時間ではあるが、単位時間当たりの消費量が大きいという性質を持つ。したがって、エンジンを運転し、その時の発熱だけによって大量の湯を瞬間的に得ることはできない。
【0004】
そこで本発明者らは、給湯装置の内部に貯留タンクを設け、当該タンクに蓄熱することを考えた。
即ち発電のためにエンジン等は長時間に渡って運転されるから、その間にすこしづつ湯を作る。そして湯を貯留タンクに貯め置き、必要な時に貯留タンクから湯を取り出して使用に供する。
【0005】
上記した様に、エンジン等によって湯をすこしずつ貯め、必要な時にその湯を使用し、そして貯められた湯によって必要な湯量のすべてを賄えることが理想ではある。しかしながら、実際には、貯留タンクに湯が不足している時に給湯が必要な場合も少なくない。そこで本発明者らは、この様な場合に備えて、エンジン等の熱源に加えて、給湯を単独で賄うことが可能な補助熱源を内蔵する給湯装置を試作した。
また当該試作器は、市場の要求に合わせて、給湯だけでなく、床暖房を行う用途にも活用できるものとした。即ち試作器では、給湯を単独で行う給湯単独モードと、床暖房やファンコンベクタ等による暖房を単独で行う暖房単独モードと、給湯と暖房を同時に行う同時使用モードを有する。また当該試作器は、上記した給湯単独モード、暖房単独モード及び同時使用モードを、貯留タンクの湯を使用して実行する場合と、補助熱源を使用して実行する場合と、貯留タンクの湯及び補助熱源の双方を併用して実行する場合がある。
【0006】
そして実際に試作器を運転したところ、補助熱源を使用して同時使用モードを実行する場合に不具合が生じた。
即ち、補助熱源を使用して給湯と暖房を併用する場合、補助熱源によって作られる湯を給湯回路と加熱循環回路の双方に分配しなければならない。しかしながら上記した給湯装置では、蓄熱用の貯留タンクがあるため、給湯回路や加熱循環回路に行くべき湯が貯留タンクに流れ込む場合があり、所望温度の湯が給湯されなかったり、床暖房側に過度に高温の湯が流れ込んでしまう場合があった。
【0007】
そこで本発明は、従来技術の上記した問題点に注目し、貯留タンクを有することを前提として、被加熱物の加熱と給湯との同時使用モードにおける望ましい制御方法を確立し、貯留タンクを有して省エネルギー効果が高く、使いやすい給湯装置を実現させることを技術的課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そして上記した課題を解決するための請求項1に記載の発明は、少なくとも1系統の熱交換器を備えた熱源と、湯水を循環させて被加熱物を直接的又は間接的に加熱する加熱循環回路と、加熱された高温湯を直接的に又は水と混合して外部に湯を供給する給湯回路と、貯留タンクを有し、前記熱源の同一系統の熱交換器が、前記加熱循環回路、給湯回路及び貯留タンクに接続され、同一系統の熱交換器が、被加熱物の加熱及び給湯を兼ねる給湯装置であって、給湯回路から外部に至る湯の総量を制御する給湯総量制御手段を有し、被加熱物の加熱と給湯との同時使用モードを備え、当該同時使用モードにおいては、熱源の発熱量の中の一定量が給湯に伴って給湯回路から外部に排出可能となる様な開度に総量制御手段を制御する機能を備え、さらに熱源の熱交換器を経由して給湯回路から外部に至る高温排出湯の流量と熱交換器を経由して加熱循環回路を循環する高温循環湯の流量の比率を制御する高温湯分配比率制御手段と、実際の給湯に伴って給湯回路から外部に排出される排出熱量を計測又は演算する排出熱量検知手段を有し、排出熱量検知手段によって検知された前記排出熱量と熱源の発熱能力から余裕熱量を演算し、給湯に必要な熱量を有する高温排出湯が給湯回路を流れ、且つ前記余裕熱量の範囲内であって被加熱物を加熱するのに必要な熱量を有する高温循環湯が加熱循環回路を循環する様に高温湯分配比率制御手段を動作させることを特徴とする給湯装置である。
【0009】
本発明の給湯装置は、コージェネレーションシステムに採用することが望ましいものであり、「熱源」は、補助熱源として使用されることが望ましいものである。本発明の給湯装置では、湯水を循環させて被加熱物を直接的又は間接的に加熱する加熱循環回路を備える。ここで「被加熱物を直接的」に加熱するとは、加熱循環回路の湯を直接床暖房等の端末に循環させて暖房装置等を加熱する場合であり、「被加熱物を間接的」に加熱するとは、加熱循環回路に熱交換器の一次側を接続し、二次側に暖房装置等を接続する場合を指す。即ち本発明の給湯装置を使用して「加熱循環回路の湯を直接床暖房等の端末に循環させて暖房装置等を加熱する」ことは稀なケースであると想定されるが、本発明はこの様な実施態様を除外するものではない。
また貯留タンクは、蓄熱装置として機能するものである。なおこれらの構成及び作用効果は、後記する各発明に共通である。
【0010】
本発明の給湯装置では、給湯回路から外部に至る湯の総量を制御する給湯総量制御手段を備える。そして給湯と暖房等との同時使用モードに際しては、熱源の発熱量の中の一定量が給湯に伴って給湯回路から外部に排出可能となる様な開度に総量制御手段を制御する。したがって本発明においては、給湯側に所定量の湯が必然的に確保される。そのため本発明では、給湯と暖房等との同時使用モードに際しても、最低限の給湯性能が確保される。
また本発明においては、熱源が発生させる熱エネルギーの残部が被加熱物の加熱や貯留タンクへの補給に回されることとなる。
【0011】
また同様の課題を解決するための請求項2に記載の発明は、少なくとも1系統の熱交換器を備えた熱源と、湯水を循環させて被加熱物を直接的又は間接的に加熱する加熱循環回路と、加熱された高温湯を直接的に又は水と混合して外部に湯を供給する給湯回路と、貯留タンクを有し、前記熱源の同一系統の熱交換器が、前記加熱循環回路、給湯回路及び貯留タンクに接続され、同一系統の熱交換器が、被加熱物の加熱及び給湯を兼ねる給湯装置であって、給湯回路から外部に至る湯の総量を制御する給湯総量制御手段を有し、被加熱物の加熱と給湯との同時使用モードを備え、当該同時使用モードにおいては、給湯に伴って給湯回路から外部に排出される熱量が熱源の発熱能力の範囲であってさらに所定の余裕熱量を残す範囲となる様に総量制御手段を制御する機能を備え、さらに熱源の熱交換器を経由して給湯回路から外部に至る高温排出湯の流量と熱交換器を経由して加熱循環回路を循環する高温循環湯の流量の比率を制御する高温湯分配比率制御手段と、実際の給湯に伴って給湯回路から外部に排出される排出熱量を計測又は演算する排出熱量検知手段を有し、排出熱量検知手段によって検知された前記排出熱量と熱源の発熱能力から余裕熱量を演算し、給湯に必要な熱量を有する高温排出湯が給湯回路を流れ、且つ前記余裕熱量の範囲内であって被加熱物を加熱するのに必要な熱量を有する高温循環湯が加熱循環回路を循環する様に高温湯分配比率制御手段を動作させることを特徴とする給湯装置である。
【0012】
本発明の給湯装置についても給湯回路から外部に至る湯の総量を制御する給湯総量制御手段を備える。そして本発明においては、給湯に伴って給湯回路から外部に排出される熱量が熱源の発熱能力の範囲であってさらに所定の余裕熱量を残す範囲となる様に総量制御手段が制御される。そのため本発明では、給湯と暖房等との同時使用モードに際しても、最低限の給湯性能が確保される。加えて本発明では、所定の余裕熱量を残す範囲となる様に総量制御手段が制御されるので、被加熱物を加熱する熱量についても確保される。
【0013】
また請求項3に記載の発明は、少なくとも1系統の熱交換器を備えた熱源と、湯水を循環させて被加熱物を直接的又は間接的に加熱する加熱循環回路と、加熱された高温湯を直接的に又は水と混合して外部に湯を供給する給湯回路と、貯留タンクを有し、前記熱源の同一系統の熱交換器が、前記加熱循環回路、給湯回路及び貯留タンクに接続され、同一系統の熱交換器が、被加熱物の加熱及び給湯を兼ねる給湯装置であって、給湯回路から外部に至る湯の総量を制御する給湯総量制御手段を有し、被加熱物の加熱と給湯との同時使用モードを備え、当該同時使用モードによる使用の初期においては、熱源の発熱量の中の一定量が給湯に伴って給湯回路から外部に排出可能となる様な開度となる様に総量制御手段が規制され、その後、給湯に伴って給湯回路から外部に排出される熱量が熱源の発熱能力の範囲であってさらに所定の余裕熱量を残す範囲となる様に総量制御手段を制御する機能を備え、さらに熱源の熱交換器を経由して給湯回路から外部に至る高温排出湯の流量と熱交換器を経由して加熱循環回路を循環する高温循環湯の流量の比率を制御する高温湯分配比率制御手段と、実際の給湯に伴って給湯回路から外部に排出される排出熱量を計測又は演算する排出熱量検知手段を有し、排出熱量検知手段によって検知された前記排出熱量と熱源の発熱能力から余裕熱量を演算し、給湯に必要な熱量を有する高温排出湯が給湯回路を流れ、且つ前記余裕熱量の範囲内であって被加熱物を加熱するのに必要な熱量を有する高温循環湯が加熱循環回路を循環する様に高温湯分配比率制御手段を動作させることを特徴とする給湯装置である。
【0014】
本発明の給湯装置では、同時使用モードによる使用の初期においては、熱源の発熱量の中の一定量が給湯に伴って給湯回路から外部に排出可能となる様な開度に総量制御手段を規制する。一方、その後は、給湯に伴って給湯回路から外部に排出される熱量が熱源の発熱能力の範囲であってさらに所定の余裕熱量を残す範囲となる様に総量制御手段を制御する。
【0015】
また前記した様に請求項1,2,3に記載の発明は、いずれも熱源の熱交換器を経由して給湯回路から外部に至る高温排出湯の流量と熱交換器を経由して加熱循環回路を循環する高温循環湯の流量の比率を制御する高温湯分配比率制御手段と、実際の給湯に伴って給湯回路から外部に排出される排出熱量を計測又は演算する排出熱量検知手段を有し、排出熱量検知手段によって検知された前記排出熱量と熱源の発熱能力から余裕熱量を演算し、給湯に必要な熱量を有する高温排出湯が給湯回路を流れ、且つ前記余裕熱量の範囲内であって被加熱物を加熱するのに必要な熱量を有する高温循環湯が加熱循環回路を循環する様に高温湯分配比率制御手段を動作させる構成を備えている。
【0016】
【0017】
請求項1乃至3に記載の給湯装置では、高温湯分配比率制御手段を備え、高温湯分配比率制御手段によって給湯回路から外部に至る高温排出湯の流量と加熱循環回路を循環する高温循環湯の流量の比率を制御する。即ち本発明では、熱源によって加熱された高温湯を、高温湯分配比率制御手段によって、給湯回路側と加熱循環回路側に所定比率で分配する。
そのため本発明によると、給湯側にも暖房等の加熱側にも適度に高温湯が分配される。
【0018】
また請求項4に記載の発明は、給湯装置に入水される入水の温度Tcと、熱源に入水される熱源入水温度Ttと、加熱循環回路における熱交換後の湯温Thに基づいて、高温排出湯の流量と高温循環湯の流量の比率を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の給湯装置である。
【0019】
本発明では、各部に温度に基づいて給湯回路側と加熱循環回路側に高温湯を分配するので、流量センサ等の数を減少させることができる。
【0020】
また請求項5に記載の発明は、給湯回路と加熱循環回路は、熱源からの往き側流路に設けられた往き側分岐部から分岐され、給湯回路と加熱循環回路の少なくともいずれかであって前記往き側分岐部の下流側には流量制御弁が設けられ、貯留タンクは上部が給湯回路に接続され、貯留タンクの下部には入水路が接続され、さらに貯留タンクの下部は、熱源への戻り流路に設けられた戻り側分岐部から熱源に至る流路に接続され、給湯装置に入水される入水の温度を測定する入水温度検知手段と、戻り側分岐部から熱源に至る間に設けられた熱源入水温度検知手段と、加熱循環回路であって前記戻り側分岐部の上流側に設けられた加熱循環湯温度検知手段を有し、前記入水温度検知手段によって検知される入水の温度Tcと、熱源入水温度検知手段によって検知される熱源入水温度Ttと、加熱循環湯温度検知手段によって検知される湯温Thに基づいて前記流量制御弁を制御し、高温排出湯の流量と高温循環湯の流量の比率を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の給湯装置である。
【0021】
本発明においても各部に温度に基づいて給湯回路側と加熱循環回路側に高温湯を分配するので、流量センサ等の数を減少させることができる。
【0022】
また請求項6に記載の発明は、被加熱物は暖房装置であり、当該暖房装置を含む熱媒二次回路が形成され、熱排出用熱交換器を有し、当該熱排出用熱交換器の一次側は加熱循環回路に接続され、当該熱排出用熱交換器の二次側は熱媒二次回路に接続され、熱媒二次回路に回路を流れる熱媒体の温度を検知する熱媒検知手段が設けられ、熱媒体の温度の変動に応じて高温排出湯の流量と高温循環湯の流量の比率を変更することを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の給湯装置である。
【0023】
本発明の給湯装置は、暖房装置を間接的に加熱するものである。そして本発明では、暖房装置に熱媒体を流す熱媒二次回路に熱媒検知手段が設けられ、熱媒体の温度の変動に応じて高温排出湯の流量と高温循環湯の流量の比率を変更する。そのため必要な熱量を暖房装置側に流すことができる。
【0024】
また請求項7に記載の発明は、給湯を単独で賄うことが可能な熱源と、給湯を単独で賄うことができない熱源を有し、両者の熱交換器は直列に接続されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の給湯装置である。
【0025】
本発明は、コージェネレーションシステムを採用する給湯装置を想定したものであり、「給湯を単独で賄うことが可能な熱源」とは、例えばガスバーナを備えた温水装置であり、「給湯を単独で賄うことができない熱源」とはガスエンジンや燃料電池等の主として貯留タンクに温水を貯めることに使用される熱源である。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下さらに本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態である給湯装置の配管系統図である。図2は、図1に示す給湯装置が排熱貯湯運転モードで運転を行っている場合の作動原理図である。図3は、図1に示す給湯装置が貯留タンク内の湯水を用いて給湯を行う場合の作動原理図である。図4は、図1に示す給湯装置が落とし込み運転モードで運転を行っている場合の作動原理図である。図5は、図1に示す給湯装置が温水装置の熱を用いて給湯を行う場合の作動原理図である。図6は、図1に示す給湯装置が温水装置の熱を用いて運転モードで運転を行っている場合の作動原理図である。図7は、図1に示す給湯装置が温水装置の熱を用いて運転と暖房との同時使用モードで運転を行っている場合の作動原理図である。
【0027】
図1において、1は本実施例の給湯装置である。本実施形態の給湯装置1は、コージェネレーションシステムを採用したものである。給湯装置1は、大別して発電部2と給湯部3とにより構成されるコージェネレーション系Sを形成している。発電部2は、ガスエンジン5を備えたものであり、コージェネレーション系Sの外にある電気機器等の外部負荷に電力を供給すると共に、発電に伴い発生した排熱により湯水を加熱することができる。また、給湯部3は、温水装置6(熱源)を備えたものであり、主として給湯栓7や床暖房やファンコンベクタ等の暖房装置8等に供給される湯水を加熱するものである。
【0028】
給湯装置1は、発電部2および給湯部3の駆動を司る制御部100を持つ駆動制御装置102を具備している。制御部100は、発電部2および給湯部3に設けられた各センサの検知信号に基づいて弁の開閉を行ったり、ポンプやガスエンジン5、温水装置6等の駆動を司るものである。
【0029】
発電部2は、大別してガスエンジン5と、ガスエンジン5によって駆動する発電機10と、ヒータ11とを具備している。発電部2において発生した電力は、コージェネレーション系Sの外部にある電気機器等の外部負荷や、ヒータ11(内部負荷)に供給される。発電部2は、ガスエンジン5を冷却するための冷却回路12を具備している。
【0030】
冷却回路12は、発電部2の外部、さらに詳細には給湯部3側にある排熱熱交換器30および暖房熱交換器57を経由して湯水を循環させるものである。冷却回路12は、ガスエンジン5からバイパス分岐点Aを経て排熱熱交換器30に向けて湯水を流す往き側冷却水路13と、その分岐水路である往き側分岐水路61、並びに、排熱熱交換器30からガスエンジン5側へと湯水を戻す戻り側冷却水路15と、暖房熱交換器57から戻る湯水が前記戻り側冷却水路15に合流する戻り側合流水路62とから構成されている。即ち、ガスエンジン5には排熱熱交換器30と暖房熱交換器57とが前記各水路によって並列に接続されている。冷却回路12内を流れる湯水は、戻り側冷却水路15の中途に設けられたポンプ16によって圧送され、戻り側冷却水路15側から往き側冷却水路13側へと流れる。戻り側冷却水路15内を流れる湯水は、ガスエンジン5の駆動に伴い発生した排熱により加熱され往き側冷却水路13へと流出する。
【0031】
ガスエンジン5と排熱熱交換器30とを接続する往き側冷却水路13の中途には、ヒータ11が設けられている。ヒータ11は、発電機10と外部の電気機器等とを接続する配線17から分岐された分岐配線18に接続されている。ヒータ11には、分岐配線18を介して外部の電気機器等で消費しきれない余剰電力が供給されており、これにより発電機10から外部電源(図示せず)への電力の逆潮流が防止されている。さらに詳細には、ヒータ11は、後述する余剰電力制御部101によって制御可能なスイッチ21が設けられており、このスイッチ21を調整することによりヒータ11への通電が調整される。
【0032】
ガスエンジン5の排熱により加熱され、往き側冷却水路13内を流れる湯水は、ヒータ11を通過する際にさらに加熱されて排熱熱交換器30へと流入する。排熱熱交換器30において熱交換を行い低温となった湯水は、戻り側冷却水路15を介してガスエンジン5へと戻る。
【0033】
戻り側冷却水路15の中途には、上記したポンプ16の他に冷却水タンク22とサーモスタット式の三方弁25とが設けられている。また、三方弁25は、後述する戻り側合流水路62に設けられている三方弁23と連通する連通流路24に接続されている。さらに、戻り側冷却水路15と往き側冷却水路13との間には、両者をバイパスするバイパス流路26が設けられている。冷却水タンク22には、外部から湯水を供給するための給水管27が設けられており、その中途に設けられている補給水弁28によって冷却水タンク22への給水量が調整される。また、三方弁25は、ガスエンジン5側から排出される湯水の温度に応じて排熱熱交換器30および暖房熱交換器57側への湯水の往来を調整するものである。
【0034】
さらに具体的には、ガスエンジン5の起動直後等のように、ガスエンジン5側から排出される湯水が所定温度以下である場合には、三方弁25が作用し、排熱熱交換器30および暖房熱交換器57への入水が阻止される。即ち、ガスエンジン5側から排出される湯水が低温である場合、三方弁25の作用によって排熱熱交換器30および暖房熱交換器57から戻り側冷却水路15への通水が阻止されると共に、バイパス流路26を介して往き側冷却水路13と戻り側冷却水路15とが連通した閉回路が形成される。そのため、往き側冷却水路13内を流れる湯水は、バイパス流路26を介して直接ガスエンジン5側へと流れ込む。
【0035】
一方、ガスエンジン5側から排出される湯水が所定温度より高温である場合、三方弁25の作用によって往き側冷却水路13内を流れる湯水が、排熱熱交換器30および暖房熱交換器57へと流入する。排熱熱交換器30および暖房熱交換器57に流入した高温湯は、各熱交換器において熱交換を行った後、三方弁23を介して戻り側冷却水路15へと流入してガスエンジン5側へと戻る。
【0036】
給湯部3は、燃料ガスを燃焼し湯水を加熱する温水装置6と、冷却回路12内を流れるガスエンジン5の排熱により加熱された湯水と熱交換を行う排熱熱交換器30と、貯留タンク31(貯留部)とを具備している。給湯部3は、加熱循環回路32と、ガスエンジン5および温水装置6において発生した熱によって加熱された湯水を給湯栓7を介して外部に供給する給湯回路33とを備え、これに加えて暖房装置8等の熱負荷に接続される負荷循環回路(熱媒二次回路)35と、湯水を浴槽に供給して循環させる浴槽循環回路36とを有する。
【0037】
なお温水装置6は、内部に1系統の熱交換器6aを備えたものであり、バーナ6bの熱を受けて内部を通過する湯水を加熱するものである。
本実施形態では、熱源たる温水装置6の熱交換器6aと、排熱熱交換器30が直列に接続されている。
【0038】
また、本実施形態の給湯装置1は、加熱循環回路32と、貯留タンク31とから構成される流水回路(閉回路H)が形成されている。
【0039】
加熱循環回路32は、高温湯往き側流路38、熱交換部45および高温湯戻り側流路41からなる。
即ち加熱循環回路32は、温水装置6の出湯口37に接続された高温湯往き側流路38と、熱交換部45及び温水装置6の入湯口40に接続された高温湯戻り側流路41によって構成される一連の循環回路である。
また高温湯往き側流路38は、温水装置6の出湯口37と熱交換部45の間の往き側分岐点120で分岐され、給湯回路33側と接続されている。即ち出湯口37と熱交換部45の間の往き側分岐点120で、給湯往路83が分岐されている。給湯往路83は混合弁80に繋がる
またさらに給湯往路83からは、貯留タンク31に至る貯留部給湯管87が分岐されている。より具体的には、往き側分岐点120から枝分けされた給湯往路83は、分岐部D1 において、混合弁80側と、貯留タンク31に繋がる貯留部給湯管87とに分岐されている。貯留部給湯管87が分岐される分岐部D1 の上流側(温水装置6側)に、高温湯分配制御比例弁84が設けられている。即ち高温湯分配制御比例弁84は、給湯往路83であって往き側分岐点120と分岐部D1 の間に設けられている。
【0040】
貯留タンク31には、内部に貯留されている湯水の高さ方向の温度分布を検知するために、最上部温度センサ34a、上部温度センサ34b、中部温度センサ34cおよび下部温度センサ34dが設けられている。また、高温湯戻り側流路41には、熱交換部45側から順に、エアセパレータ46と、湯水を循環させる循環ポンプ47と、排熱熱交換器30に入水される湯の温度を検知する排熱熱交入水温度センサ114と、排熱熱交換器30と、温水装置6への入水温度を検知する温水装置入水温度センサ115と、高温湯戻り側流路41を流れる水量を検知する循環流量センサ50と、温水装置6に流入する水量を調整する循環水比例弁51とが接続されている。
【0041】
高温湯戻り側流路41の中途にあるエアセパレータ46は、戻り側分岐部121に相当する位置にあり、加熱循環回路32中に含まれている空気を外部に排出するものであって貯留タンク31の下部に設けられた貯留部排出管89が接続されている。また貯留タンク31から戻り側分岐部121に至る間に、貯留タンク下流出側温度センサ113が設けられている。
排熱熱交換器30は、上記した発電部2においてガスエンジン5の駆動に伴い発生した排熱により加熱された湯水と熱交換を行うことにより高温湯戻り側流路41を流れる湯水を加熱するものである。そのため、通常ガスエンジン5の駆動中は、排熱熱交換器30において加熱された湯水が高温湯戻り側流路41を介して温水装置6に流入する。
【0042】
排熱熱交換器30の直前に設けられた排熱熱交入水温度センサ114は、前記した様に排熱熱交換器30に入水される湯の温度を検知するものであり、排熱熱交換器30と温水装置6の間に設けられた温水装置入水温度センサ115は、温水装置6への入水温度を検知するものであるが、いずれも戻り側分岐部たるエアセパレータ46の部位から熱源たる温水装置6の間に設けられたものであり、ガスエンジン5が運転されていない場合には、同等の温度を示す。
【0043】
熱交換部45は、加熱循環回路32の一部を構成するものであり、熱交換分岐流路94の先端に設けられており、負荷循環回路35の中途に設けられた負荷熱交換器42と、負荷熱交出口電磁弁52とを有する流路45aと、浴槽循環回路36の中途に設けられた追焚熱交換器43と追焚熱交出口電磁弁53とを有する流路45bとが並列に配されたものである。そのため、負荷熱交換器42および追焚熱交換器43への湯水の流入は、負荷熱交出口電磁弁52および追焚熱交出口電磁弁53によって調整される。
【0044】
負荷熱交換器42に接続されている負荷循環回路35は、暖房装置8に湯水を供給する負荷往き側流路55と、暖房装置8側から湯水を戻す負荷戻り側流路56とを有する。負荷往き側流路55には、負荷側(暖房装置8)側に送る湯水(熱媒体)の温度を測定する負荷往き側温度センサ111が設けられている。
負荷戻り側流路56の中途には、暖房熱交換器57と、負荷戻り側流路56に湯水を補給する補給水タンク58と、負荷戻り側流路56から補給水タンク58に流入する湯水の温度を検知する湯温センサ54と、負荷戻り側流路56内に湯水を循環させるための循環ポンプ60とが設けられている。また、負荷循環回路35には、暖房装置8への湯水の流入を阻止する弁(図示せず)が閉止状態である場合に循環ポンプ60等に過負荷が作用するのを防止すべく、負荷往き側流路55と負荷戻り側流路56とをバイパスするバイパス流路63が設けられている。
【0045】
暖房熱交換器57には、上記した発電部2の往き側冷却水路13から分岐された往き側分岐水路61と、戻り側冷却水路15から分岐された戻り側合流水路62とが接続されており、ガスエンジン5の排熱により加熱された高温の湯水が循環する。そのため、暖房装置8において放熱して低温となった湯水は、暖房熱交換器57において往き側分岐水路61により供給された高温の湯水と熱交換し、加熱される。暖房熱交換器57において加熱された湯水は、補給水タンク58を経て負荷熱交換器42に流入し、負荷熱交換器42での熱交換によりさらに加熱されたのち再び暖房装置8側へと送り込まれる。
【0046】
追焚熱交換器43に接続されている浴槽循環回路36は、浴槽側に湯水を送り込む浴槽往き側流路65と、浴槽側から湯水を戻す浴槽戻り側流路66とを備えている。浴槽戻り側流路66の中途には、浴槽の湯の温度を検知する浴槽内湯温センサ110と、浴槽内の水位を検知する水位センサ67と、循環ポンプ68と、水流スイッチ70とが設けられている。また、浴槽戻り側流路66の中途、さらに詳細には循環ポンプ68と水流スイッチ70との中間には、後述する給湯回路33から分岐された給湯分岐流路71が接続されている。給湯分岐流路71には、給湯回路33側から浴槽戻り側流路66側への通水のみを許す逆止弁72と、浴槽戻り側流路66側に流入する水量を調整する注湯弁73と、給湯分岐流路71内を流れる湯水の流量を検知する流量センサ75とが設けられている。
【0047】
上記したように、浴槽戻り側流路66には、給湯回路33側からの湯水の流入を許す給湯分岐流路71が接続されているため、浴槽往き側流路65に加えて浴槽戻り側流路66からも湯水を浴槽側に落とし込むことができる。
【0048】
給湯回路33は、具体的には、混合弁80を介して高温湯往き側流路38の中途で分岐された給湯往路83と、外部から湯水を供給する給水管85とが接続されたものであり、その中途には、流量センサ81と、総量制御比例弁82と、給湯温度センサ95とが設けられている。
流量センサ81は、総給水量を測定するものであり、その上流に設けられた総量制御比例弁82は、総給水量を制御するものである。
【0049】
給水管85は、中途に減圧弁88と、混合弁80側に湯水を導く逆止弁90と、外部から導入される湯水の温度を検知する入水温度センサ93が設けられた流路であり、混合弁80に接続されている。
【0050】
給水管85の中途には、外部から導入された湯水を貯留タンク31側に向けて供給する貯留部給水管91が接続されている。貯留部給水管91は、貯留タンク31の底部側に接続されており、中途に給水管85側から貯留タンク31側へ湯水を導く逆止弁86が設けられている。また、貯留タンク31の底部には、貯留タンク31から湯水を排出する貯留部排出管89が接続されている。貯留部排出管89は、前記した通り温水装置6の入湯口40に繋がる高温湯戻り側流路41にエアセパレータ46を介して接続されている。さらに、貯留タンク31の上部には、給湯往路83から分岐され、貯留タンク31への湯水の流出入を行うための貯留部給湯管87が接続されている。貯留タンク31には、貯留部給湯管87を通って貯留タンク31の外部に流出する湯水と略同量の湯水が貯留部給水管91を介して給水されるため、貯留タンク31は常に満水状態に維持される。
【0051】
続いて、本実施形態の給湯装置1における湯水の流れについて説明する。
給湯装置1は、後述する駆動制御装置102によって多数の運転モードで駆動制御されるものであり、各モード毎に湯水の流れが異なる。また主として貯湯タンク31内の湯を利用する場合と、温水装置6を熱源とする場合があり、両者によって湯水の流れが異なる。
本明細書では、代表的なものに限って説明することとする。最初に主として貯湯タンク31内の湯を利用する場合について説明する。
貯湯タンク31内の湯を利用する動作として、代表的なものに貯留タンク31に湯水を貯留する排熱貯留運転モードと、給湯栓7から湯水を排出する給湯運転モードと、浴槽内に湯水を落とし込む落とし込み運転モードがある。
【0052】
先ず、排熱貯留運転モードである場合における湯水の流れについて、図2を参照しながら説明する。排熱貯留運転モードである場合、発電部2においてガスエンジン5が駆動を開始し、それに伴いポンプ16が作動して冷却回路12内を湯水が循環し始める。冷却回路12内を流れる湯水は、ガスエンジン5の駆動に伴い発生する排熱により加熱される。また、ガスエンジン5の駆動に伴い、発電機10において発生した電力のうち、発電機10に接続されたコージェネレーション系Sの外部にある電気機器等において消費しきれない余剰の電力によりヒータ11が作動し、往き側冷却水路13内を流れる湯水がさらに加熱される。
【0053】
ガスエンジン5の起動直後等のように、冷却回路12内の湯水が低温である場合、三方弁25は、連通流路24を閉止し、戻り側冷却水路15とバイパス流路26とを連通するように作動する。そのため、往き側冷却水路13内を流れる湯水は、バイパス流路26を介して戻り側冷却水路15側へと流れて循環し、排熱熱交換器30や暖房熱交換器57側には流れ込ない。また、ガスエンジン5の駆動に伴って冷却回路12内の湯水が所定の温度以上となると、三方弁23および三方弁25が切り替わり、湯水が排熱熱交換器30内を循環し始める。
【0054】
一方、給湯部3では、循環ポンプ47が駆動を開始し、貯留タンク31の底部に設けられた貯留部排出管89から貯留タンク31内の湯水が高温湯戻り側流路41側に流入する。高温湯戻り側流路41内を流れる湯水は、排熱熱交換器30においてガスエンジン5の排熱やヒータ11によって加熱された湯水と熱交換を行って加熱された後、温水装置6の入湯口40から温水装置6へ流入する。
【0055】
排熱貯留運転モードでは温水装置6は燃焼停止状態であるため、入湯口40から流入した湯水は、温水装置6内を素通りし、出湯口37に接続された高温湯往き側流路38へと流出する。ここで、高温湯往き側流路38に流入した湯水の温度、即ち湯温センサ39の検知温度が所定温度に達していない場合は、給湯往路83の高温湯分配制御比例弁84が閉成され、負荷熱交出口電磁弁52あるいは追焚熱交出口電磁弁53のうち少なくともいずれか一方(本実施形態では負荷熱交出口電磁弁52)の弁が開成される。そのため、貯留タンク31には、所定温度に達していない湯水が流入せず、温水装置6を出た湯水は熱交換部45側の流路を流れて加熱循環回路32内を循環する。即ち、高温湯往き側流路38内を流れる湯水が低温である間は、高温湯往き側流路38の中途にある高温湯分配制御比例弁84の上流側と、貯留タンク31の下流側とをバイパスする熱交分岐流路94および熱交換部45に湯水を循環させ、湯温が上昇するのを待つ。
【0056】
一方、高温湯往き側流路38内を流れる湯水が所定温度以上となると、高温湯分配制御比例弁84が開成される。また、ここで混合弁80は、給湯往路83に対して閉止状態とされている。そのため、湯水は、高温湯往き側流路38、熱交換分岐流路94、流路45aおよび高温湯戻り側流路41によって構成される閉回路内を循環しながら排熱熱交換器31において加熱されると共に、貯留部給湯管87を介して貯留タンク31内に徐々に貯留される。そのため、貯留タンク31内に貯留されている湯水は、下方から上方に向けて次第に高温となっている。即ち、貯留タンク31内に貯留されている湯水は、上下方向に層状の温度分布を形成している。貯留タンク31内に貯留されている湯水の略全体が所定温度以上となると、排熱貯湯モードによる湯水の貯留が完了する。さらに具体的には、貯留タンク31の下部温度センサ34dが所定の温度に達すると、駆動制御装置102は下部温度センサ34dよりも上方に貯留されている湯水が所定温度に達しているものと判断し、排熱貯湯モードを完了させる。
【0057】
続いて、給湯装置1が給湯運転モードである場合における湯水の流れを図3を参照しながら説明する。貯留タンク31内に湯水が十分貯留されている場合、給湯栓7が開栓されると、給水管85を介して外部から供給される低温の水の一部は、混合弁80に向けて供給される。一方、外部から供給される低温の水の一部は、給水管85から分岐された貯留部給水管91を介して貯留タンク31の底部に流入する。ここで、高温湯戻り側流路41の中途に設けられた循環ポンプ47は停止しており、高温湯分配制御比例弁84は閉止あるいは大幅に開度が絞られている。そのため、貯留タンク31の底部から湯水が流入しても、湯水は殆ど高温湯戻り側流路41をはじめとする閉回路H側には流出しない。そのため、貯留タンク31の底部から湯水が流入すると、この湯水によって貯留タンク31内に貯留されている湯水が上方に押し上げらる。その結果、貯留タンク31の上部側に貯留されている高温の湯水が貯留部給湯管87から排出される。貯留部給湯管87から排出された湯水は給湯往路83内を流れ、混合弁80側へと流れる。
【0058】
混合弁80は、給湯往路83に対して開成されているため、貯留部給湯管87から排出された湯水は混合弁80に流入する。混合弁80に流入した高温の湯水は、給水管85を介して供給された低温の水と混合されて適温となり、給湯回路33を介して給湯栓7から排出される。さらに詳細には、貯留タンク31から流出し、給湯往路83内を流れる湯水の温度を検知する湯温センサ92と、外部から供給される湯水の温度を検知する入水温度センサ93と、混合弁80において混合され排出される湯水の温度を検知する給湯温度センサ95との検知温度に応じて、給湯栓7から排出される湯水の温度が適温となるように混合弁80における湯水の混合比率が調整される。混合弁80において混合された湯水は、給湯回路33および給湯栓7を介して外部に供給される。
【0059】
続いて、給湯装置1が落とし込み運転モードである場合における湯水の流れを図4を参照しながら説明する。本実施形態の給湯装置1では、浴槽往き側流路65に加えて、後述する追焚き運転モードにおいて浴槽内の湯水を給湯装置1側に戻す浴槽戻り側流路66からも湯水が浴槽に落とし込まれる。
【0060】
本実施形態の給湯装置1では、注湯弁73が開成され、流量センサ75が水流を検知すると、落とし込み運転モードが開始する。貯留タンク31内に湯水が十分貯留されている場合、落とし込み運転モードが開始すると、上記した給湯運転モードにおけるのと同様にして浴槽へ落とし込まれる湯水の温度が調整される。即ち、給水管85を介して外部から供給される低温の水の一部が、混合弁80に向けて供給される。その一方で、外部から供給される湯水の残部は、貯留部給水管91を介して貯留タンク31の底部から流入する。これに伴い、貯留タンク31の上部側に貯留されている高温の湯水が貯留部給湯管87から排出され、混合弁80に流れ込む。
【0061】
混合弁80に流入した高温の湯水は、給水管85を介して供給された低温の水と混合されて適温に調整され、給湯回路33へと流出する。給湯回路33へ流入した湯水は、給湯回路33から分岐された給湯分岐流路71を流れ、浴槽戻り側流路66に流入する。ここで、落とし込み運転モードの場合は循環ポンプ68が停止しているため、浴槽戻り側流路66に流入した湯水の一部は、浴槽戻り側流路66を介して浴槽内に流入する。また、給湯分岐流路71から浴槽戻り側流路66へと流入した湯水の残部は、追焚熱交換器43を迂回して浴槽往き側流路65から浴槽へと流入する。水位センサ67によって浴槽内の水位が所定の水位になったことが検知されると、注湯弁73が閉止され、一連の落とし込み運転モードが完了する。
【0062】
続いて温水装置6を熱源とする場合の動作モードについて説明する。温水装置6を熱源とする場合の動作モードとして、給湯栓7から湯水を排出する給湯運転モードと、暖房装置8等の熱負荷を駆動させる暖房運転モードと、給湯運転及び暖房運転を併用する同時使用モードがある。
給湯運転モードにおいては、図5に示すように温水装置6により湯水が加熱され、この湯水が給湯栓7から排出される。さらに詳細には、貯留タンク31内の湯水が低温である状態で給湯栓7が開栓されると、循環ポンプ47が起動し、高温湯分配制御比例弁84が開成される。また、熱交換部45にある負荷熱交出口電磁弁52および追焚熱交出口電磁弁53が閉止され、高温湯往き側流路38から熱交分岐流路94への湯水の流入が阻止される。またさらに、混合弁80は、高温湯往き側流路38を流れる湯水が流入する給湯往路83および外部から導入される湯水が流れる給水管85に対して開成される。そのため、外部から供給される低温の水の一部は、給水管85を介して混合弁80に至り、混合弁80に接続された給湯回路33へと流れ込む。また、外部から供給された湯水の残部は、給水管85から分岐された貯留部給水管91を通じて貯留タンク31の下部から供給される。流量センサ81によって給湯回路33における水流が検知されると、温水装置6が燃焼作動を開始する。
【0063】
貯留部給水管91を介して外部から貯留タンク31の下部に流入した湯水は、貯留部排出管89から高温湯戻り側流路41を介して温水装置6に流入する。温水装置6に流入した湯水は、燃焼作動に伴い発生した熱によって加熱された後、高温湯往き側流路38および給湯往路83を通じて混合弁80に流入する。混合弁80に流入した高温の湯水は、外部から給水管85を介して供給された湯水と混合されて適温に調整され、給湯回路33および給湯栓7を介して外部に供給される。
【0064】
上記したように、給湯栓7が開栓されると、駆動制御装置102は、給湯装置1を給湯運転モードで作動させ、貯留タンク31内の湯水または温水装置6によって加熱された湯水を用いて給湯を行う。給湯栓7が閉栓され、流量センサ81が水流を検知しなくなると、駆動制御装置102は、最上部温度センサ34aの検知温度に基づき、貯留タンク31内に温度T以上の高温の湯水が所定量γ以上貯留されているか否かを検知する。ここで、貯留タンク31内に温度T以上の湯水が所定量γ以上貯留されている場合、即ち、最上部温度センサ34aの検知温度が温度T以上である場合、駆動制御装置102は温水装置6の燃焼作動等を停止させ一連の動作を完了する。
【0065】
続いて、温水装置6を主たる熱源として、暖房装置8等の熱負荷を駆動させる暖房運転モードにおける湯水の流れについて図6に示す流水回路図を参照しながら説明する。なお温水装置6を主たる熱源として、暖房装置8等の熱負荷を駆動させる場合としては、余剰電力制御部101による制御が不能である場合や、駆動制御装置102と余剰電力制御部101とを繋ぐ通信線103が断線しているなどの理由で余剰電力制御部101と駆動制御装置102との通信が不可能である場合の様に、ガスエンジン5の使用を停止せざるを得ない場合である。また、ガスエンジン5をはじめとする発電部2が故障してしまった場合についても、温水装置6を主たる熱源として、暖房装置8等の熱負荷を駆動させる。
【0066】
発電部2が制御不能となった様な状態で暖房装置8が起動すると、駆動制御装置102は、給湯部3の循環ポンプ47の駆動を開始させると共に、追焚熱交出口電磁弁53および高温湯分配制御比例弁84を閉成し、負荷熱交出口電磁弁52を開いて加熱循環回路32内に湯水を循環させる。循環流量センサ50が高温湯戻り側流路41における通水を検知すると、駆動制御装置102は、温水装置6における燃焼作動を開始させ、加熱循環回路32内を流れる湯水の加熱を開始させる。
【0067】
続いて駆動制御装置102は、循環ポンプ60を起動させ、暖房装置8に接続されている負荷循環回路35内の湯水を循環させる。負荷循環回路35内を流れる湯水は、温水装置6において加熱され、熱交換部45の流路45aを流れる高温の湯水と、負荷熱交換器42において熱交換を行い加熱される。
【0068】
次に給湯運転及び暖房運転を併用する同時使用モードの動作について、図7の作動原理図及び図8,9のフローチャートを参照しつつ説明する。
【0069】
同時使用モードにおける通水経路は、図7に示した通りであり、前記した給湯運転モードにおける通水経路と、暖房運転モードにおける通水経路を重ねたものとなる。
即ち、暖房運転が行なわれている状態は、前記した図6の通りであり、給湯部3の循環ポンプ47が駆動され、追焚熱交出口電磁弁53および高温湯分配制御比例弁84が閉成され、負荷熱交出口電磁弁52を開いて加熱循環回路32内に湯水が循環している。また温水装置6における燃焼作動が行なわれ、加熱循環回路32内を流れる湯水が加熱されている。
【0070】
そしてこの状態で給湯栓7が開栓され、流量センサ81によって給湯回路33における水流が検知されると、循環ポンプ47は運転した状態を維持し、高温湯分配制御比例弁84が開成される。熱交換部45は、先と同じ状態を維持し、追焚熱交出口電磁弁53が閉成され、負荷熱交出口電磁弁52が開かれる。またさらに、混合弁80は、高温湯往き側流路38を流れる湯水が流入する給湯往路83および外部から導入される湯水が流れる給水管85に対して開成される。そのため、外部から供給される低温の水の一部は、給水管85を介して混合弁80に至り、混合弁80に接続された給湯回路33へと流れ込む。また、外部から供給された湯水の残部は、給水管85から分岐された貯留部給水管91を通じて貯留タンク31の下部から供給される。
【0071】
貯留部給水管91を介して外部から貯留タンク31の下部に流入した湯水は、貯留部排出管89から高温湯戻り側流路41を介して温水装置6に流入する。温水装置6に流入した湯水は、温水装置6によって加熱された後、高温湯往き側流路38および給湯往路83を通じて混合弁80に流入する。混合弁80に流入した高温の湯水は、外部から給水管85を介して供給された湯水と混合されて適温に調整され、給湯回路33および給湯栓7を介して外部に供給される。
【0072】
同時使用モードにおける通水経路は上記した通りであるが、本実施形態では、給湯に供される熱エネルギーと、暖房に供される熱エネルギーのバランスを以下に示す方策によって確保している。なお以下の説明では、「熱量」「熱エネルギー」「号」といった文言が併存するが、これらは発明の理解を容易にするためや、計算上の便宜のために使い分けたに過ぎない。正確には「号」は、単位時間あたりの熱量であり、「熱量」や「熱エネルギー」という場合は、総熱量をさす場合と単位時間あたりの熱量をさす場合が混在するが、本質的には同一である。従って例えば「号」という文言を「熱量」「熱エネルギー」と置き換えても良い。
また以下の制御は、駆動制御装置102内の図示しない制御装置によって司られる。
【0073】
動作説明に戻ると、本実施形態の燃焼装置1では、温水装置6によって加熱され、温水装置6から吐出された高温湯を、給湯回路33側と加熱循環回路32側に適切に配分し、給湯に供される熱エネルギーと、暖房に供される熱エネルギーのバランスを確保する。また同時使用モードにおいては、基本的に給湯に優先して熱エネルギー(高温湯)を配分し、残余の高温湯を加熱循環回路32側に配分する。
即ち給湯に優先して一定量の高温湯を配分し、残余の高温湯を加熱循環回路32側に配分する。
【0074】
例えば温水装置6の単位時間当たりの最大発熱量が100であると仮定すると、一定量たる75の熱量を給湯に割り当てる。具体的には最大発熱量で加熱された高温湯の内の75%を給湯に使用できる湯量として確保する。そして残りの余裕熱量たる25%の湯を加熱循環回路32に循環させる。
【0075】
また給湯栓7を最大に開いた場合であっても、一定割り当て量を越えない湯量しか給湯回路33側に供給しない。例えば給湯栓7を最大に開いた場合であっても、高温湯の内の75%を混合して設定温度となる湯量しか給湯されない様に総給湯量を絞る。具体的には、総量制御比例弁82を制御して給湯流量を制御し、給湯栓7から高温湯の75%相当しか出湯されない様に総給湯量を絞る。即ち高温湯と低温の水が混合弁80で混合され、適度の温度となって給湯栓7から出湯されるが、この時に混合される高温湯の量が、温水装置6から吐出される高温湯の総量の一定量を越えない様に混合後の出湯総量を規制する。
本実施形態では、混合弁80の下流側に総量制御比例弁82が設けられており、当該総量制御比例弁82によって給湯流量を規制することができる。また給湯流量はその下流側に設けられた流量センサ81で検知することができる。
総量制御比例弁82によって制御される給湯流量Qiは次式によって求められる。
【0076】
【数1】
【0077】
即ち本実施形態では、規制量(Qi)を温水装置6の給湯号数(発熱能力)Ntと、給湯回路33への高温湯の分割比率aと、給湯装置1の給湯設定温度Tと、給湯装置1への入水温度によって規制すべき給湯流量Qiを求めている。給湯装置1の給湯設定温度Tを演算に使用したのは、総量制御比例弁82の開度をより早期に確定させるためであるが、給湯設定温度Tに代わって実際の出湯温度を採用してもよい。
【0078】
本実施形態によれば、給湯用として高温湯の75%を確保するが、給湯に供される高温湯が全体の75%を越えることはない。
言い換えると、本実施形態では、給湯栓7の開度に対して最も適切な給湯量を確保するのに必要な熱量が規定量を越えても一定割り当て量を越える湯量しか給湯回路33側に供給しない。
例えば、給湯栓7の開度に対して最も適切な給湯量を確保するのに必要な熱量が、温水装置6の最大発熱量の80%であっても、給湯回路33側には一定量たる75%相当の湯量しか配分されない。
【0079】
さらに本実施形態では、給湯栓7の開度に対して最も適切な給湯量を確保するのに必要な熱量が規定量を越え、且つ暖房装置8を適切に運転するのに最も適切な熱量についても規定量を越えても、一定割り当て量を越える湯量しか給湯回路33側に供給せず、加熱循環回路32にはその残余の高温湯しか循環させない。例えば、給湯栓7の開度に対して最も適切な給湯量を確保するのに必要な熱量が、温水装置の最大発熱量の80%であり、暖房装置8を適切に運転するのに最も適切な熱量が温水装置の最大発熱量の30%である場合であっても、給湯回路33側には75%相当の湯量が配分され、加熱循環回路32には25%相当の湯量が配分される。この様に、給湯回路33側に75%相当の湯量が配分され、加熱循環回路32に25%相当の湯量が配分されて温水装置6はフル稼働状態となる。
【0080】
また給湯栓7の開度に対して最も適切な給湯量を確保するのに必要な熱量が、規定量相当であり、暖房装置8を適切に運転するのに最も適切な熱量が規定量を越える場合であっても、給湯回路33側には規定量の湯量が配分され、加熱循環回路32にはその残余の高温湯が配分されない。例えば給湯栓7の開度に対して最も適切な給湯量を確保するのに必要な熱量が、温水装置の最大発熱量の75%であり、暖房装置8を適切に運転するのに最も適切な熱量が温水装置の最大発熱量の30%である場合であっても、給湯回路33側には75%相当の湯量が配分され、加熱循環回路32には25%相当の湯量しか配分されない。この様な場合は、給湯回路33側に充分な熱量が確保され、暖房側は能力不足となる。
【0081】
また給湯栓7の開度に対して最も適切な給湯量を確保するのに必要な熱量が、規定量を越え、暖房装置8を適切に運転するのに最も適切な熱量が規定量未満である場合は、給湯回路33側には規定量相当の湯量しか配分されず、加熱循環回路32には要求量の湯量が配分される。例えば給湯栓7の開度に対して
最も適切な給湯量を確保するのに必要な熱量が、温水装置6の最大発熱量の80%であり、暖房装置1を適切に運転するのに最も適切な熱量が温水装置の最大発熱量の20%である場合は、給湯回路33側には75%相当の湯量しか配分されず、加熱循環回路32には20%相当の湯量が配分される。なおこの場合には、温水装置6の吐出湯量を絞ることとなる。
この様に、暖房装置を適切に運転するのに最も適切な熱量が規定量未満である場合は、給湯回路33側に供給する湯量を増加させないことが望ましいが、余裕の範囲で給湯回路33側に供給する湯量を増加させてもよい。
【0082】
また実際に給湯に使用されている熱量が規定量未満である場合は、実際の余裕熱量を演算し、余裕熱量の範囲内で加熱循環回路32に流す高温湯を増量する。ただし、実際の余裕熱量が相当に大きくても、加熱循環回路32への高温湯の量が無制限に多くなることは規制する。例えば実際の余裕熱量が最大発熱量の75%であっても、加熱循環回路32への高温湯の量は、最大発熱量の50%以下に抑える。
本実施形態では、実際に給湯に使用されている熱量qsは、高温湯の湯量に換算して演算している。具体的には、次式によって給湯に必要な流量を演算しているが、熱量の式や号数の式であってもよい。
【0083】
【数2】
【0084】
即ち本実施形態では、給湯装置1の給湯設定温度Tと、給湯装置への入水温度Tcと、温水装置6の設定温度BUと、実際に給湯装置1から出湯される湯量Qfに基づいて実際に給湯に使用されている熱量qsを高温湯量に換算して演算している。
上記した数値の内、給湯装置1の給湯設定温度Tは、実際の給湯温度を採用してもよい。また温水装置6の設定温度BUについても実際の出湯温度を採用することができる。
【0085】
また実際の余裕熱量を号数換算すると、次の式となる。なお号数とは、1リットル/minの水を摂氏25度(℃)昇温させるのに必要な熱量である。
【0086】
【数3】
【0087】
即ち加熱循環回路に分配可能な湯の相当号数(実際の余裕熱量を表す)Nhを、温水装置1から吐出される高温湯の流量の最大値(温水装置1の最大能力)qtと、実際に給湯に使用されている熱量qsと、温水装置6の設定温度BUと、給湯装置への入水温度Tcを活用して演算している。
上記した数値の内、温水装置6の設定温度BUに代えて実際の出湯温度を採用することができる。
【0088】
暖房のために実際に必要な高温湯の湯量qwは、次の通りである。
【0089】
【数4】
【0090】
即ち本実施形態では、暖房のために実際に必要な高温湯の湯量qwを、暖房のために実際に必要な高温湯の相当号数Nwと、温水装置6の設定温度BU及び給湯装置への入水温度Tcを活用して演算している。式の中で数字「25」は、号数と熱量との換算に使用する定数である。号数換算によらず熱量計算による場合は、この定数は不要である。
【0091】
また本実施形態では、給湯往路83であって、貯留部給湯管87が分岐される分岐部D1 の上流側(温水装置6側)に設けられた高温湯分配制御比例弁84を調節して給湯回路33から外部に至る高温排出湯の流量と加熱循環回路32を循環する高温循環湯の流量の比率を制御する。即ち本実施形態では、高温湯往き側流路38が温水装置6の出湯口37と熱交換部45の間で分岐され、給湯回路33側と接続されている。具体的には、温水装置6の出湯口37と熱交換部45の間から給湯往路83が分岐されている。そして給湯往路83からさらに貯留タンク31に繋がる貯留部給湯管87が分岐されているが、給湯往路83の始点から貯留部給湯管87の間に高温湯分配制御比例弁84が設けられており、当該高温湯分配制御比例弁84を調節して給湯回路33から外部に至る高温排出湯の流量と加熱循環回路32を循環する高温循環湯の流量の比率を制御している。
なお本実施形態では、当該用途の弁を給湯回路33側に設けたが、加熱循環回路32側に設けてもよい。
【0092】
また本実施形態では、給湯装置に入水される入水の温度Tcと、熱源に入水される熱源入水温度Ttと、加熱循環回路における熱交換後の湯温Thに基づいて、高温排出湯の流量と高温循環湯の流量の比率を制御する。
より具体的には、次の式1を満足する条件となる様に高温湯分配制御比例弁84を制御する。
【0093】
【数5】
【0094】
上記した給湯装置に入水される入水の温度Tcは、入水温度センサ93によって検知する。即ち給水管85の入り口近傍に入水温度センサ93が設けられており、当該入水温度センサ93によって給湯装置に入水される入水の温度Tcを測定する。なお、温水装置6を熱源として給湯及び暖房を行なう時は、多くの場合、貯留タンク31内の水温が低く、貯留タンク31の下部から出水される湯の温度は入水温度に近いから、貯留タンク31から戻り側分岐部に至る間に設けられている貯留タンク下流出側温度センサ113の検知温度を入水の温度Tcとしてもよい。
【0095】
また上記した熱源に入水される熱源入水温度Ttは、温水装置6の手前に設けられた温水装置入水温度センサ115によって検知する。ただし前記した様に、ガスエンジン5が運転されていない場合は排熱熱交換器30の直前に設けられた排熱熱交入水温度センサ114も熱源に入水される入水の温度を示すので、排熱熱交入水温度センサ114の検知温度を熱源入水温度Ttとしてもよい。
前記した様に排熱熱交入水温度センサ114は、排熱熱交換器30に入水される湯の温度を検知するものであるが、当該温度センサも戻り側分岐部121位から熱源たる温水装置6の間に設けられたものであり、ガスエンジン5が運転されていない場合は温水装置入水温度センサ115と同等の温度を示す。
【0096】
給湯と暖房との同時使用が安定すると、給湯装置1内の温水装置6からは、次の流量Xの高温湯が供給される。
【0097】
【数6】
【0098】
次に、本実施形態の給湯装置1の実際の動作を図8のフローチャートに基づいて説明する。なお説明を簡単にするため、給湯装置1に内蔵される温水装置6の給湯能力を20号とする。また温水装置が供給可能な高温湯の最大量は、10リットル/minであると仮定する。
そして高温湯の最大量の内の75%を給湯側に割り当てることとする。即ち15号相当の高温湯を給湯に割り当てる。そして残る25%(5号相当)を暖房側に割り当てる。
【0099】
以下説明する。
暖房運転の最中に給湯栓7が開かれ、最小作動水量(Minimum Operation Quantity)を検知すると、給湯運転と暖房運転の同時使用モードとなる。図8のフローチャートでは、ステップ1に移行し、初期設定が行なわれる。ステップ1では、所定の記憶手段に「Nmax=5号」を記憶させる。ここでNmaxとは、暖房のために使用する熱量の上限であり、説明を簡単にするために号数で表示することとする。
また温水装置6の吐出量Xを最大流量たる10リットル吐出(一分間あたりの吐出量以下同様)に設定する。
【0100】
ステップ2では、循環水比例弁51をXリットル/minとなる様に制御する。即ち本実施形態の給湯装置1では、温水装置6に流入する水量を調整する循環水比例弁51が設けられ、さらに当該循環水比例弁51と直列に循環流量センサ50が設けられている。ステップ2では、循環流量センサ50を監視しつつ、循環水比例弁51を制御して温水装置6に流入する水量をXリットル/minとする旨の指令が送られる。ここで前記したステップ1で、温水装置6の吐出量Xを最大流量たる10リットル吐出に設定したので、ステップ2以下では、温水装置6の吐出量が最大流量たる10リットル/minとなる様に制御される。
【0101】
続くステップ3では、温水装置6が流量比例燃焼となる様に指令し、温水装置6から常に最高温度の湯が出湯される様に設定する。
【0102】
そしてステップ4では、温水装置6の能力の75%(15号相当)の給湯がなされる様に総量制御比例弁82を制御する。即ち前記した式1で演算された給湯流量Qiとなる様に総量制御比例弁82を制御する。即ち本実施形態では、使用の初期においては、熱源の発熱量の中の一定量が給湯に伴って給湯回路から外部に排出可能となる様な開度に総量制御比例弁82が制御される。
即ち本実施形態では、使用の初期においては、熱源の発熱量の中の一定量が給湯に伴って給湯回路から外部に排出可能となる様な開度となる様に総量制御手段が規制される。
ただし制御するのは総量制御比例弁82であるから、例えば給湯栓7が半開であった場合の様に、総量制御比例弁82の絞り量よりも他の部位における絞り量の方が大きい場合は、実質的に15号相当の出湯はない。
【0103】
そこでステップ5に移行し、実際の給湯量から、実際にどの程度の高温湯が給湯と共に排出てれているかを演算する。具体的には、前記した式2によって給湯のために実際に出湯される高温湯の湯量(高温排出湯の湯量)qsを求める。
【0104】
次にステップ6に移行し、加熱循環回路に分配可能な湯の相当号数(暖房許容号数)Nhを演算する。具体的には上記した式3に基づく演算が行なわれる。
【0105】
さらにステップ7、ステップ8によって、Nmaxの確認と変更を行なう。
Nmaxは、前記した様に暖房のために使用する熱量の上限であり、説明を簡単にするために号数で表示している。
即ち前段のステップ6で加熱循環回路に分配可能な湯の相当号数(暖房許容号数)Nhを演算したので、暖房許容号数Nhに余裕があるならば、Nmaxを上げてもよい。逆に暖房許容号数Nhに余裕が無いならば、Nmaxを下げなければならない。
【0106】
そこでステップ7、ステップ8では、現状のNmaxと暖房許容号数Nhを比較する。具体的には、ステップ7で暖房許容号数Nhが「Nmax+1.2」以上であるか否かを比較する。なお1.2という号数は、現状のNmaxと暖房許容号数Nhの差が過大であるか許容すべき範囲であるかの基準であり、設計により変更すべき数値である。本実施形態では、暖房許容号数Nhが「Nmax+1.2」以上である場合には、暖房許容号数(余裕)Nhが現状の現状のNmax(現状の上限)に比べて過大であるから、ステップ9に移行して暖房側に割り当て得る熱量の上限Nmaxを暖房許容号数(余裕)Nhに一致させる。具体的には、暖房許容号数Nhが「Nmax+1.2」以上である場合には、暖房許容号数(余裕)Nhが現状のNmax(現状の上限)に比べて過大であるから、ステップ9に移行して暖房側に配分し得る熱量の上限Nmaxを上げる。
【0107】
一方、ステップ7で暖房許容号数Nhが「Nmax+1.2」未満であると判断されると、暖房許容号数(余裕)Nhは現状のNmax(現状の上限)に比べて過大とは言えないから、ステップ8に移行し、暖房許容号数(余裕)Nhが現状の現状のNmax(現状の上限)に比べて過少ではないかを判断する。
【0108】
具体的には、ステップ8で暖房許容号数Nhが「Nmax−0.5」未満であるか否かを比較する。なお0.5という号数は、現状のNmaxと暖房許容号数Nhの差が過大であるか許容すべき範囲であるかの基準であり、設計により変更すべき数値である。本実施形態では、暖房許容号数Nhが「Nmax−0.5」未満である場合には、暖房許容号数(余裕)Nhが現状の現状のNmax(現状の上限)に比べて過少であるから、ステップ9に移行して暖房側に配分し得る熱量の上限Nmaxを暖房許容号数(余裕)Nhに一致させる。具体的には、暖房許容号数Nhが「Nmax−1.2」以上である場合には、暖房許容号数(余裕)Nhが現状の現状のNmax(現状の上限)に比べて過少であるから、ステップ9に移行して暖房側に配分し得る熱量の上限Nmaxを上げる。
【0109】
暖房許容号数Nhが「(Nmax−0.5)<Nh≦(Nmax+1.2)」であるときは、現状のNmaxは適切であるから、Nmaxを変更することなくステップ10に移行する。
【0110】
続くステップ10、ステップ11では、Nmaxの数値そのものの過大・過少を判断する。
即ち、温水装置6の発熱能力に対して暖房のために使用する熱量の上限がすぎる場合は、給湯側の余力が少なくなり、使い勝手が悪い。一方、Nmaxが低すぎる場合は、暖房側の能力が小さすぎて暖房装置8に熱エネルギーが行き渡らない。
本実施形態では、ステップ10でNmaxが10号(温水装置の能力の50%)を越えるか否かを判断し、Nmaxが10号を越える場合は、ステップ12に移行してNmaxを10号に補正し、ステップ14に進む。
【0111】
ステップ10がNOであった場合は、ステップ11に移行し、Nmaxが5号(温水装置の能力の25%)以下であるか否かを判定する。ステップ10でNmaxが5号(温水装置の能力の25%)以下であると判定された場合は、ステップ12に移行してNmaxを5号に補正し、ステップ14に進む。
【0112】
Nmaxが5号〜10号である場合は、Nmaxは適正値であるから、補正を行なわずにステップ14に移行する。
【0113】
ステップ14では、暖房装置8側の要求熱量に応じて暖房側に実際に配分する(加熱循環回路側に循環させる)熱量Nwを演算する指令が出される。即ち暖房のために実際に必要な高温湯の相当号数を演算する。
【0114】
暖房のために実際に必要な熱量は、負荷循環回路(熱媒二次回路)35であって、その負荷往き側流路55に設けられた負荷往き側温度センサ111の検知温度に基づいて演算する。即ち負荷往き側流路55を流れる湯の温度が所定の設定温度以下である場合は、加熱循環回路32側の熱量が足りないことを意味している。逆に負荷往き側流路55を流れる湯の温度が所定の設定温度を大幅に越える場合は、加熱循環回路側の熱量が過剰であることを意味している。従って負荷往き側温度センサ111の検知温度を監視し、当該検知温度が設定温度よりも高い場合は、加熱循環回路側を流れる高温湯の量を減少させ、検知温度が設定温度よりも低い場合は、加熱循環回路側を流れる高温湯の量を増加させることが望ましい。
【0115】
ただし、暖房装置8側の流路(熱媒二次回路)を流れる熱媒体は、暖房装置8側に設けられた温度センサー等に応じて開閉される場合もあり、暖房装置8側で熱交換されることなく給湯装置1側に戻る場合もある。そのため暖房側(加熱循環回路32側)に分配される熱量が適切であっても暖房装置8側の流路を流れる熱媒体の温度は変動する。従って暖房装置8側の流路を流れる熱媒体の温度変化に対して、加熱循環回路32側を流れる高温湯の量変化を鋭敏に反応させると、ハンチングを起こしやすい。そのため暖房装置8側の流路を流れる熱媒体の温度は、できるだけ大きな許容範囲を持たせるべきであり、且つ加熱循環回路側を流れる高温湯の量変化は、できるだけ緩やかであることが望まれる。
【0116】
本実施形態では、上記した事情を踏まえ、ステップ14で、暖房装置側の要求熱量に応じて暖房側に割り当てる(加熱循環回路側に循環させる)熱量を演算する指令を出す。
具体的には、ステップ14では、図9に示すサブルーチンが実行され、ステップ101で負荷往き側流路(暖房往路)55の温度(負荷往き側温度センサ111の検知温度)が設定温度よりも5℃(摂氏)を越えて高いか否かを検知し、ステップ102,103でこの状態が5秒間続くか否かを判定する。
ステップ101,102,103で負荷往き側流路(暖房往路)55の温度が設定温度よりも5℃を越える状態が5秒間続いたことが判定されると、加熱循環回路側の熱量が過剰であるから、暖房側に実際に配分する(加熱循環回路側に循環させる)熱量Nwを1号減ずる。ただし暖房側に実際に配分する熱量Nwが1号相当を下回ることはない。
【0117】
前記したステップ101がNOであった場合に進むステップ105〜112は、逆に負荷往き側流路55を流れる熱媒体の温度が所定の設定温度以下である場合の動作を示す。特にこの中で、ステップ105〜108は、前記温度が設定温度に比べて大幅に低い場合の動作であり、ステップ109〜112は、前記温度が設定温度に比べて少し低い場合の動作である。
【0118】
即ち前記したステップ101がNOであった場合にはステップ105、ステップ106に進み、1分間の遅延時間を置く。即ち先の温度測定から所定の時間間隔を置いて、再度負荷往き側流路55を流れる熱媒体の温度を測定する(ステップ107)。そして熱媒温度が設定温度よりも10℃(摂氏)を越えて低い場合、ステップ108に進み、暖房側に実際に配分する(加熱循環回路側に循環させる)熱量Nwを2号増加させる。即ち負荷往き側流路55を流れる熱媒体の温度が設定温度よりも10℃を越えて低い場合は、暖房側に実際に配分する熱量が大幅に足りない。そこでこの様な場合には、暖房側に実際に配分する熱量Nwを2号増加させる。
【0119】
前記したステップ107がNOである場合は、ステップ109,110で更に一分間の遅延時間をおいて再度負荷往き側流路55を流れる熱媒体の温度を測定(ステップ111)する。
そして熱媒温度が設定温度よりも摂氏2度(℃)を越えて低い場合、ステップ112に進み、暖房側に実際に配分する(加熱循環回路側に循環させる)熱量Nwを1号増加させる。即ち負荷往き側流路55を流れる熱媒体の温度が設定温度よりも2℃〜10℃の範囲で低い場合は、暖房側に実際に配分する熱量が少し足りない状況である。そこでこの様な場合には、暖房側に実際に配分する熱量Nwを1号増加させる。
【0120】
前記したステップ111がNOである場合は、再度負荷往き側流路55を流れる熱媒体の温度が許容範囲であると言えるから、暖房側に実際に配分する熱量Nwを変更することなくサブルーチンを終え、図8に示すステップ15に戻る。
【0121】
ステップ15では、前記した式4に基づいて、暖房のために必要な高温湯の湯量qwを演算する。
【0122】
そしてステップ16に進み、温水装置6から出湯される高温湯が、ステップ5で演算した実際に出湯される高温湯の湯量(高温排出湯の湯量)qsと、ステップ15で演算した暖房のために必要な高温湯の湯量qwとに分配される様に高温湯分配制御比例弁84を調整する。より具体的には、前記した式5が成立する様に高温湯分配制御比例弁84を調整する。
【0123】
そしてステップ17に移行し、温水装置6の吐出量の記憶値Xを前記した実際に出湯される高温湯の湯量qsと、暖房のために必要な高温湯の湯量qwの合計に書き換える。
【0124】
そしてステップ2に戻り、先の工程を繰り返す。
即ちステップ2で、新たに記憶された温水装置6の吐出量の記憶値Xに基づいて循環水比例弁51を制御する。そしてステップ3に進み、温水装置6から常に最高温度の湯が出湯さる様に制御し、さらにステップ4以下の制御を行なう。
【0125】
したがって本実施形態では、給湯回路と加熱循環回路に高温湯がバランス良く配分される。
以上説明した実施形態は、本発明をエンジン内蔵のコージェネレーションシステムを活用した給湯装置として説明したが、燃料電池等の排熱を利用したコージェネレーションシステムを採用した給湯装置にも本発明を活用することができる。
【0126】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明の給湯装置は、被加熱物の加熱と給湯との同時使用が可能であり、且つ同時使用時においても両者の使い勝手がよい。
【0127】
特に請求項1,2,3に記載の発明では、給湯側に所定量の湯が必然的に確保されるので、給湯と暖房等との同時使用モードに際しても、最低限の給湯性能が確保される。そのため本発明の給湯装置は、給湯と暖房等との同時使用モードにおいても確実に所定量の湯量が確保され、使い勝手がよい。
【0128】
また特に請求項1,2,3に記載の給湯装置では、熱源によって加熱された高温湯を、高温湯分配比率制御手段によって、給湯回路側と加熱循環回路側に所定比率で分配するので、給湯側にも暖房等の加熱側にも適度に高温湯が分配される。そのため本発明の給湯装置は、給湯側と暖房側に配分される熱エネルギーのバランスがよく、給湯・暖房の双方ともに満足のゆく性能が発揮される。
【0129】
また請求項4,5に記載の発明によると、各部に温度に基づいて給湯回路側と加熱循環回路側に高温湯を分配するので、流量センサ等の数を減少させることができる効果があり、製作費用の低減に寄与することができる。
【0130】
また請求項6に記載の発明は、本発明を暖房機に活用したものであり、暖房装置側に流れる熱媒体の温度によって高温排出湯の流量と高温循環湯の流量の比率を変更するので、熱量を過不足無く暖房装置側に流すことができる。
【0131】
また請求項7に記載の発明は、コージェネレーションシステムを採用する構成例を示すものであり、産業の発達に寄与するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態である給湯装置の配管系統図である。
【図2】 図1に示す給湯装置が排熱貯湯運転モードで運転を行っている場合の作動原理図である。
【図3】 図1に示す給湯装置が貯留タンク内の湯水を用いて給湯を行う場合の作動原理図である。
【図4】 図1に示す給湯装置が落とし込み運転モードで運転を行っている場合の作動原理図である。
【図5】 図1に示す給湯装置が温水装置の熱を用いて給湯を行う場合の作動原理図である。
【図6】 図1に示す給湯装置が温水装置の熱を用いて運転モードで運転を行っている場合の作動原理図である。
【図7】 図1に示す給湯装置が温水装置の熱を用いて運転と暖房との同時使用モードで運転を行っている場合の作動原理図である。
【図8】 図1に示す給湯装置が温水装置の熱を用いて運転と暖房との同時使用モードで運転を行っている場合の主動作を示すフローチャート図である。
【図9】 図1に示す給湯装置が温水装置の熱を用いて運転と暖房との同時使用モードで運転を行っている場合のサブルーチン動作を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1 給湯装置
2 発電部
3 給湯部
5 ガスエンジン
6 温水装置(熱源)
6a 熱交換器
7 給湯栓
8 暖房装置(熱負荷)
32 加熱循環回路
33 給湯回路
35 負荷循環回路(熱媒二次回路)
38 高温湯往き側流路
41 高温湯戻り側流路
81 流量センサ
82 総量制御比例弁
84 高温湯分配制御比例弁
93 入水温度センサ
95 給湯温度センサ
111 負荷往き側温度センサ
113 貯留タンク下流出側温度センサ
114 排熱熱交入水温度センサ
115 温水装置入水温度センサ
120 往き側分岐点
121 戻り側分岐部
Claims (7)
- 少なくとも1系統の熱交換器を備えた熱源と、湯水を循環させて被加熱物を直接的又は間接的に加熱する加熱循環回路と、加熱された高温湯を直接的に又は水と混合して外部に湯を供給する給湯回路と、貯留タンクを有し、前記熱源の同一系統の熱交換器が、前記加熱循環回路、給湯回路及び貯留タンクに接続され、同一系統の熱交換器が、被加熱物の加熱及び給湯を兼ねる給湯装置であって、給湯回路から外部に至る湯の総量を制御する給湯総量制御手段を有し、被加熱物の加熱と給湯との同時使用モードを備え、当該同時使用モードにおいては、熱源の発熱量の中の一定量が給湯に伴って給湯回路から外部に排出可能となる様な開度に総量制御手段を制御する機能を備え、さらに熱源の熱交換器を経由して給湯回路から外部に至る高温排出湯の流量と熱交換器を経由して加熱循環回路を循環する高温循環湯の流量の比率を制御する高温湯分配比率制御手段と、実際の給湯に伴って給湯回路から外部に排出される排出熱量を計測又は演算する排出熱量検知手段を有し、排出熱量検知手段によって検知された前記排出熱量と熱源の発熱能力から余裕熱量を演算し、給湯に必要な熱量を有する高温排出湯が給湯回路を流れ、且つ前記余裕熱量の範囲内であって被加熱物を加熱するのに必要な熱量を有する高温循環湯が加熱循環回路を循環する様に高温湯分配比率制御手段を動作させることを特徴とする給湯装置。
- 少なくとも1系統の熱交換器を備えた熱源と、湯水を循環させて被加熱物を直接的又は間接的に加熱する加熱循環回路と、加熱された高温湯を直接的に又は水と混合して外部に湯を供給する給湯回路と、貯留タンクを有し、前記熱源の同一系統の熱交換器が、前記加熱循環回路、給湯回路及び貯留タンクに接続され、同一系統の熱交換器が、被加熱物の加熱及び給湯を兼ねる給湯装置であって、給湯回路から外部に至る湯の総量を制御する給湯総量制御手段を有し、被加熱物の加熱と給湯との同時使用モードを備え、当該同時使用モードにおいては、給湯に伴って給湯回路から外部に排出される熱量が熱源の発熱能力の範囲であってさらに所定の余裕熱量を残す範囲となる様に総量制御手段を制御する機能を備え、さらに熱源の熱交換器を経由して給湯回路から外部に至る高温排出湯の流量と熱交換器を経由して加熱循環回路を循環する高温循環湯の流量の比率を制御する高温湯分配比率制御手段と、実際の給湯に伴って給湯回路から外部に排出される排出熱量を計測又は演算する排出熱量検知手段を有し、排出熱量検知手段によって検知された前記排出熱量と熱源の発熱能力から余裕熱量を演算し、給湯に必要な熱量を有する高温排出湯が給湯回路を流れ、且つ前記余裕熱量の範囲内であって被加熱物を加熱するのに必要な熱量を有する高温循環湯が加熱循環回路を循環する様に高温湯分配比率制御手段を動作させることを特徴とする給湯装置。
- 少なくとも1系統の熱交換器を備えた熱源と、湯水を循環させて被加熱物を直接的又は間接的に加熱する加熱循環回路と、加熱された高温湯を直接的に又は水と混合して外部に湯を供給する給湯回路と、貯留タンクを有し、前記熱源の同一系統の熱交換器が、前記加熱循環回路、給湯回路及び貯留タンクに接続され、同一系統の熱交換器が、被加熱物の加熱及び給湯を兼ねる給湯装置であって、給湯回路から外部に至る湯の総量を制御する給湯総量制御手段を有し、被加熱物の加熱と給湯との同時使用モードを備え、当該同時使用モードによる使用の初期においては、熱源の発熱量の中の一定量が給湯に伴って給湯回路から外部に排出可能となる様な開度となる様に総量制御手段が規制され、その後、給湯に伴って給湯回路から外部に排出される熱量が熱源の発熱能力の範囲であってさらに所定の余裕熱量を残す範囲となる様に総量制御手段を制御する機能を備え、さらに熱源の熱交換器を経由して給湯回路から外部に至る高温排出湯の流量と熱交換器を経由して加熱循環回路を循環する高温循環湯の流量の比率を制御する高温湯分配比率制御手段と、実際の給湯に伴って給湯回路から外部に排出される排出熱量を計測又は演算する排出熱量検知手段を有し、排出熱量検知手段によって検知された前記排出熱量と熱源の発熱能力から余裕熱量を演算し、給湯に必要な熱量を有する高温排出湯が給湯回路を流れ、且つ前記余裕熱量の範囲内であって被加熱物を加熱するのに必要な熱量を有する高温循環湯が加熱循環回路を循環する様に高温湯分配比率制御手段を動作させることを特徴とする給湯装置。
- 給湯装置に入水される入水の温度Tcと、熱源に入水される熱源入水温度Ttと、加熱循環回路における熱交換後の湯温Thに基づいて、高温排出湯の流量と高温循環湯の流量の比率を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の給湯装置。
- 給湯回路と加熱循環回路は、熱源からの往き側流路に設けられた往き側分岐部から分岐され、給湯回路と加熱循環回路の少なくともいずれかであって前記往き側分岐部の下流側には流量制御弁が設けられ、貯留タンクは上部が給湯回路に接続され、貯留タンクの下部には入水路が接続され、さらに貯留タンクの下部は、熱源への戻り流路に設けられた戻り側分岐部から熱源に至る流路に接続され、給湯装置に入水される入水の温度を測定する入水温度検知手段と、戻り側分岐部から熱源に至る間に設けられた熱源入水温度検知手段と、加熱循環回路であって前記戻り側分岐部の上流側に設けられた加熱循環湯温度検知手段を有し、前記入水温度検知手段によって検知される入水の温度Tcと、熱源入水温度検知手段によって検知される熱源入水温度Ttと、加熱循環湯温度検知手段によって検知される湯温Thに基づいて前記流量制御弁を制御し、高温排出湯の流量と高温循環湯の流量の比率を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の給湯装置。
- 被加熱物は暖房装置であり、当該暖房装置を含む熱媒二次回路が形成され、熱排出用熱交換器を有し、当該熱排出用熱交換器の一次側は加熱循環回路に接続され、当該熱排出用熱交換器の二次側は熱媒二次回路に接続され、熱媒二次回路に回路を流れる熱媒体の温度を検知する熱媒検知手段が設けられ、熱媒体の温度の変動に応じて高温排出湯の流量と高温循環湯の流量の比率を変更することを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の給湯装置。
- 給湯を単独で賄うことが可能な熱源と、給湯を単独で賄うことができない熱源を有し、両者の熱交換器は直列に接続されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の給湯装置。
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