JP6611649B2 - 熱電併給システム - Google Patents

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Description

本発明は、熱と電気とを併せて発生させる熱電併給装置と、排熱回収装置と、制御装置とを備え、排熱回収装置は、熱電併給装置の出力電力を消費可能な電気ヒーター装置と、熱電併給装置で発生された熱及び電気ヒーター装置で発生した熱を蓄えることができる蓄熱装置とを有する熱電併給システムに関する。
特許文献1(特開2004−263942号公報)には、熱と電気とを併せて発生させる熱電併給装置と、蓄熱装置と、熱電併給装置の出力電力を消費可能な電気ヒーター装置とを備える熱電併給システムが記載されている。この熱電併給システムは、このような電気ヒーター装置を備えることで、熱電併給装置の出力電力に余剰が発生しても、その電力を熱に変換して回収できるという利点がある。
但し、このような熱電併給システムでは、熱電併給装置と蓄熱装置との間で熱媒を循環させて、その熱媒によって熱電併給装置から回収した熱を蓄熱装置で蓄えるという方式が採用するものが多い。つまり、その場合の熱媒は、熱電併給装置から熱を回収する役割と、熱電併給装置を冷却する役割とを担っている。従って、蓄熱装置で既に蓄えられている熱量が多くなると、熱電併給装置へと供給される熱媒の温度が高くなる。そして、熱電併給装置へ供給する熱媒の温度が高くなると、熱電併給装置を十分に冷却できないという問題が生じる。そのため、特許文献1に記載の熱電併給システムでも、蓄熱装置の蓄熱量が多くなり過ぎて上限値に達すると(即ち、満蓄状態になると)、熱電併給装置の運転を停止するように構成されている。
特開2004−263942号公報
特許文献1に記載のように熱電併給装置の運転を停止すると、電力負荷及び熱負荷には熱電併給装置から電力及び熱を供給できなくなるため、電力系統から電力を購入すること及び燃料を燃焼して熱を発生させる熱源機を運転することなどが必要になる。その結果、熱電併給装置の運転を継続した場合に比べて、省エネルギーが達成できない可能性が生じる。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、蓄熱装置の満蓄状態が予測されるとき、熱電併給装置を運転継続するか或いは運転停止するかを適切に判定できる熱電併給システムを提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る熱電併給システムの特徴構成は、熱と電気とを併せて発生させる熱電併給装置と、排熱回収装置と、制御装置とを備え、前記排熱回収装置は、前記熱電併給装置の出力電力を消費可能な電気ヒーター装置と、前記熱電併給装置で発生された熱及び前記電気ヒーター装置で発生した熱を蓄えることができる蓄熱装置とを有し、前記熱電併給装置で発生された熱及び前記蓄熱装置に蓄熱されている熱を熱負荷装置に供給可能であり、前記制御装置は、前記熱電併給装置の電力系統への連系運転時に当該電力系統への逆潮流が発生しないように、前記熱電併給装置の出力電力のうちの余剰電力を前記電気ヒーター装置で消費させる通常運転モードを実行でき、及び、前記熱電併給装置を運転しているときに前記蓄熱装置での蓄熱量が所定の上限値に達すると、前記熱電併給装置の運転を停止させる熱電併給システムであって、
前記制御装置は、
前記熱電併給装置の前記連系運転時に前記電力系統への逆潮流が発生しないように、前記熱電併給装置の出力電力のうちの余剰電力の少なくとも一部を前記電気ヒーターとは別の機器で消費させることで、前記電気ヒーター装置で消費させる電力を減少させる余剰電力削減運転モードを実行でき、
前記通常運転モードを実行しながら前記熱電併給装置の前記連系運転を行うことで将来の所定期間内に前記蓄熱装置の蓄熱量が上限値に達すると予測されるとき、
現時点から、前記通常運転モードを実行しながら前記熱電併給装置の前記連系運転を行い、前記蓄熱装置での蓄熱量が前記上限値に達することで前記熱電併給装置の運転を停止させた後、前記蓄熱装置での蓄熱量が前記上限値を下回るのに伴って前記熱電併給装置の再起動を完了する予測起動完了タイミングまでの間での、予測電力負荷及び予測熱負荷を賄うのに要する消費一次エネルギー量又はエネルギーコスト又は環境負荷量或いはそれらのうちの2つ以上の組合せを通常運転時評価値として計算し、
現時点から前記予測起動完了タイミングまでの間で、前記余剰電力削減運転モードを実行しながら前記熱電併給装置の前記連系運転を行うことで前記蓄熱装置の蓄熱量が前記上限値に達することを回避して前記熱電併給装置を停止させない状態で、予測電力負荷及び予測熱負荷を賄うのに要する消費一次エネルギー量又はエネルギーコスト又は環境負荷量或いはそれらのうちの2つ以上の組合せを余剰電力削減時評価値として計算して、
前記余剰電力削減時評価値が前記通常運転時評価値よりも良いとき、前記余剰電力削減運転モードを実行しながら前記熱電併給装置の運転を行い、及び、前記余剰電力削減時評価値が前記通常運転時評価値よりも悪いとき、前記通常運転モードを実行しながら前記熱電併給装置の運転を行う点にある。
上記特徴構成によれば、制御装置は、熱電併給装置の電力系統への連系運転時にその電力系統への逆潮流が発生しないように、熱電併給装置の出力電力のうちの余剰電力を電気ヒーター装置で消費させる通常運転モードを実行でき、電気ヒーター装置で発生した熱を蓄熱装置に蓄えることができる。つまり、通常運転モードでは、余剰電力を熱エネルギーに変換して蓄えて、その後、必要に応じて熱負荷装置で利用できるという利点がある。
また、制御装置は、熱電併給装置の連系運転時に電力系統への逆潮流が発生しないように、熱電併給装置の出力電力のうちの余剰電力の少なくとも一部を電気ヒーターとは別の機器で消費させることで、電気ヒーター装置で消費させる電力を減少させる余剰電力削減運転モードを実行できる。つまり、余剰電力削減運転モードでは、電気ヒーターとは別の機器で消費する分の電力は廃棄されるものの、電気ヒーター装置で発生する熱は相対的に小さくなるため、蓄熱装置の蓄熱量の増加が抑制される。その結果、蓄熱装置の蓄熱量が上限値に達することを回避して、熱電併給装置を停止させずに運転継続できるという利点がある。また、熱電併給装置を停止させずに運転継続できるため、熱電併給装置の停止工程や再起動工程を行うために要するエネルギー等が不要になるという利点がある。
そこで本特徴構成では、通常運転モードを実行しながら熱電併給装置の連系運転を行うことで将来の所定期間内に蓄熱装置の蓄熱量が上限値に達すると予測されるとき、通常運転モードを実行した場合の上記通常運転時評価値と余剰電力削減時評価値とを対比して、評価値が良好な方の運転モードを実行しながら熱電併給装置を運転することにした。
従って、蓄熱装置の満蓄状態が予測されるとき、熱電併給装置を運転継続するか或いは運転停止するかを適切に判定できる熱電併給システムを提供できる。
本発明に係る熱電併給システムの別の特徴構成は、前記制御装置は、前記熱電併給装置及び前記排熱回収装置を構成する複数の付属機器のうち、少なくとも一つの前記付属機器の出力を上昇させる出力上昇運転を行わせることで前記余剰電力削減運転モードを実行する点にある。
上記特徴構成によれば、付属機器の出力を上昇させて余剰電力の一部を消費することができる。
本発明に係る熱電併給システムの更に別の特徴構成は、前記複数の付属機器の上限出力についての情報を記憶する記憶装置を備え、
前記制御装置は、前記熱電併給装置の出力電力のうちの余剰電力、並びに、前記複数の付属機器のうち、前記付属機器の現在出力及び前記上限出力を考慮して、前記出力上昇運転を行わせる少なくとも一つの前記付属機器を決定する点にある。
上記特徴構成によれば、制御装置は、付属機器に出力上昇運転を行わせるとき、その付属機器の現在出力及び上限出力を考慮して、出力の上昇余力を認識できる。その結果、制御装置は、各付属機器の出力の上昇余力を参照して、例えば、出力上昇運転を行わせる各付属機器の上昇余力の合計が上記余剰電力に近づくように、出力上昇運転を行わせる少なくとも一つの付属機器を決定できる。
熱電併給システムの構成を示す図である。 発電ユニット及び排熱回収ユニットの構成を示す図である。 発電ユニットの運転モードを決定する運転モード決定処理を説明するフローチャートである。 通常運転時評価値及び余剰電力削減時評価値の評価値計算期間を説明する図である。
以下に図面を参照して本発明の実施形態に係る熱電併給システムについて説明する。
図1は、熱電併給システムの構成を示す図である。図2は、発電ユニット及び排熱回収ユニットの構成を示す図である。図示するように、熱電併給システムは、発電ユニット10(本発明の熱電併給装置の一例)と、排熱回収ユニット20(本発明の排熱回収装置の一例)と、制御装置Cとを備える。発電ユニット10は、熱と電気とを併せて発生させる装置である。排熱回収ユニット20は、発電ユニット10の出力電力を消費可能な余剰電力消費用ヒーター22(本発明の電気ヒーター装置の一例)と、発電ユニット10で発生された熱及び余剰電力消費用ヒーター22で発生した熱を蓄えることができる蓄熱装置21とを有し、発電ユニット10で発生された熱及び蓄熱装置21に蓄熱されている熱を熱負荷装置24に供給できる。また、本実施形態では、熱電併給システムは、熱を発生する熱源機40を備え、その熱源機40からも熱負荷装置24に熱を供給できる。
〔発電ユニット〕
本実施形態において、熱電併給部としての燃料電池部12は、水素などの燃料ガスが供給される燃料極33と酸素が供給される空気極32とを有するセルが複数個積層されたセルスタックを有して構成される。燃料電池部12は、固体高分子形のセルや固体酸化物形のセルなど、様々なタイプのセルを用いて構成することができる。また、本実施形態の発電ユニット10は、燃料電池部12に対して、炭化水素等の水蒸気改質によって生成した燃料ガス(水素等)を供給するための燃料改質部13を併せて備えている。つまり、燃料電池部12は、燃料を消費する運転を行って熱と電気とを併せて発生させる装置である。
燃料電池部12の発電電力は、インバータを有する、或いは、コンバータ及びインバータ等を有する電力変換部11を介して連系電力線4及び自立電力線5の何れか一方に出力される。尚、以下の説明では、燃料電池部12から出力される電力のことを発電電力と記載し、発電ユニット10から出力される電力のことを出力電力と記載する。電力変換部11から連系電力線4に出力電力が供給されている状態は、発電ユニット10が連系運転を行っている状態であると言える。これに対して、電力変換部11から自立電力線5に出力電力が供給されている状態は、発電ユニット10が自立運転を行っている状態であると言える。また、連系電力線4は、電力系統1に接続される交流線2に対して接続され、その交流線2は切替スイッチ6に接続されている。自立電力線5は切替スイッチ6に対して上記交流線2とは別に接続されている。切替スイッチ6は、排熱回収ユニット20にとっての電力供給元を、交流線2を介して供給される電力、及び、自立電力線5を介して供給される電力の何れかに切り替えるように動作する。この切替スイッチ6の動作は、制御装置Cによって制御されてもよいし、発電ユニット10からの電力供給先の変更(即ち、自立電力線5を介した電力供給の有無)に応じて自動的に切替スイッチ6が動作するような構成であってもよい。
制御装置Cは、電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われる正常状態になると交流線2に発電ユニット10の出力電力を供給する連系運転を行い、電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われない異常状態になると電力系統1から電気的に切り離された自立電力線5に発電ユニット10の出力電力を供給する自立運転を行うように構成されている。本実施形態では、制御装置Cは、電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われる正常状態であるか、或いは、電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われない異常状態であるかを、例えば、計器用変圧器VTで検出される交流線2の電圧を参照して判定する。つまり、制御装置Cは、検出された電圧値が設定下限電圧以上であれば電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われている正常状態であると判定し、検出された電圧値が設定下限電圧未満であれば電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われていない異常状態であると判定する。
このようにして、制御装置Cは、発電ユニット10の電力系統1への連系運転時には電力消費装置に対して電力系統1及び発電ユニット10の少なくとも何れか一方から電力を供給し、発電ユニット10の自立運転時には電力消費装置に対して発電ユニット10から電力を供給する。連系運転時における上記電力消費装置には、交流線2に接続されている一般電力負荷装置3と排熱回収ユニット20とが含まれる。これに対して、自立運転時における上記電力消費装置には、自立負荷装置9と排熱回収ユニット20とが含まれる。
尚、発電ユニット10の出力電力が自立電力線5に供給されている自立運転時において、自立運転の一形態としての発電ユニット10のアイドリング運転が行われることもある。具体的には、制御装置Cは、発電ユニット10の出力電力を自立電力線5に供給させている状態において、計器用変流器CT2で計測される電力消費装置(自立負荷装置9及び排熱回収ユニット20)の消費電力が、発電ユニット10の出力電力よりも大きくなると、開閉器16を一時的に開放させて、自立負荷装置9への電力供給を一時的に停止させるようなアイドリング運転を行うこともある。
〔排熱回収ユニット〕
排熱回収ユニット20は、発電ユニット10からの排熱を回収するように構成されている。例えば、排熱回収ユニット20は、発電ユニット10の燃料電池部12を運転しているとき、発電ユニット10と貯湯タンク21(本発明の蓄熱装置の一例)との間で熱媒としての湯水を循環させながら、発電ユニット10で発生された熱の回収と、貯湯タンク21への蓄熱とを行わせるように構成されている。そのため、排熱回収ユニット20は、熱を蓄えるための貯湯タンク21、及び、冷却水やその冷却水と熱交換する熱媒の循環路や、その熱媒の循環路の途中に設けられて熱媒を流動させるための電動式ポンプ及び電磁弁などの付属機器23で構成される。従って、排熱回収ユニット20では、燃料電池部12のセルスタックを冷却するために、発電ユニット10の連系運転が行われている間及び自立運転が行なわれている間の何れにおいても、排熱を回収する運転を行う必要があり、その結果として上記付属機器23において電力が消費されることになる。排熱回収ユニット20への電力供給は、切替スイッチ6に接続される内部電力線17を介して行われる。
図1に示すシステムでは、一般電力負荷装置3及び自立負荷装置9を記載している。一般電力負荷装置3は、電力系統1と接続される交流線2に対して電気的に接続されている。従って、一般電力負荷装置3は、電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われる正常状態においては電力の供給を受けることができるが、電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われていない異常状態においては電力の供給を受けることができない。従って、本実施形態で言う一般電力負荷装置3は、異常状態において電力の供給を受ける必要性が低い装置(例えば、一部の照明装置など)である。
これに対して、自立負荷装置9は、後述するように、電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われない異常状態において発電ユニット10から電力の供給を受けることができる。自立負荷装置9に電力が供給されるのは、自立電力線5を経由して電気コンセント7に対して電力が供給され、且つ、電気コンセント7に対して電気プラグ8が接続されているときである。自立負荷装置9は、使用者が電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われない異常状態においても利用したいと考える重要度の高い装置(例えば、一部の照明機器、冷蔵庫など)である。
図2は、発電ユニット10及び排熱回収ユニット20の構成を示す図である。
発電ユニット10の主要な構成部分として、燃料改質部13と燃料電池部12とがある。
燃料改質部13では、原燃料流路L1を通って改質器30へ原燃料が供給され、改質器30で生成された改質ガスが改質ガス流路L2を通って燃料電池部12の燃料極33に供給される。燃料電池部12の空気極32には、発電用空気流路L8を通って酸素(空気)が供給される。そして、燃料電池部12で発電が行われる。また、改質器30には、改質器30の温度を適切な温度にするための加熱用ヒーター19が設けられている。
空気極32に供給する酸素の量は、制御装置CがブロアB2の動作を制御することで調節される。また、加熱用ヒーター19の出力も制御装置Cによって制御される。
燃料電池部12は電解質膜(図示せず)を燃料極33及び空気極32で挟んで構成されるセルを複数積層して備える。尚、図2中では簡略化のため単一のセルのみを記載している。また、燃料電池部12は、発電時に発生する熱を回収することで燃料電池部12を冷却する冷却部34を備える。本実施形態では水冷式の冷却部34を設けている。具体的には、この冷却部34には後述する電池冷却水流路L6を循環する水(以下、「回収水」と記載する)が供給されて、燃料電池部12の冷却が行われる。冷却部34を通過することで温度が上昇した回収水は、電池冷却水流路L6の途中に設けられた排熱回収用熱交換器38に流入する。詳細は後述するが、この排熱回収用熱交換器38において、回収水は、排熱回収流路L10を流れる湯水と熱交換して燃料電池部12から回収した排熱をその湯水に渡す。湯水は、蓄熱装置としての貯湯タンク21に貯えられ、そこで蓄熱が行われる。また、排熱回収流路L10の途中には、排熱回収流路L10を流れる湯水の凍結を予防するための凍結予防用ヒーター29が設けられている。
冷却部34を流れる回収水の量は、制御装置CがポンプP4の動作を制御することで調節される。また、凍結予防用ヒーター29の出力も制御装置Cによって制御される。
改質器30には、炭化水素を含む原燃料(例えば、メタンを含む都市ガスなど)が供給される。また、蒸気生成器41には、後述する電池冷却水タンク35で貯えられる回収水が改質用水流路L13を通ってポンプP6によって供給され、そして、改質器30には、蒸気生成器41で生成された水蒸気が改質用水流路L13を通って供給される。改質器30は、併設される燃焼室31から与えられる燃焼熱を利用して、原燃料の水蒸気改質を行う。改質器30での水蒸気改質により得られた水素を主成分とする燃料ガスは、改質ガス流路L2を介して燃料極33に供給される。
改質器30に供給する原燃料の量は、制御装置CがブロアB3の動作を制御することで調節され、及び、改質器30に供給する水蒸気の量は、制御装置CがポンプP6の動作を制御することで調節され、それにより燃料極33に供給される改質ガスの量が調節される。
燃料極33では、供給された全ての燃料ガスが発電反応で消費される訳ではない。そのため、燃料極33から排出される燃料極排ガスの中には水素等の燃料ガスの成分が残存している。そこで、燃焼室31での燃焼用ガスとして、燃料極排ガスを利用している。具体的には、燃料極33から燃焼室31へ、燃料極排ガス流路L3を介して燃料極排ガスを供給する。また、燃焼室31での燃焼に利用される酸素が、燃焼用空気流路L9を通って燃焼室31に供給される。そして、燃焼室31で燃焼された後の燃焼排ガスは、燃焼排ガス流路L4を介して外部に排出される。空気極32で利用された後の空気極排ガスは、空気極排ガス流路L5を通って排出される。
燃焼室31に供給する空気の量は、制御装置CがブロアB1の動作を制御することで調節される。
燃焼排ガス及び空気極排ガスには水分が含まれている。そのため、その水分を回収する目的で、燃焼排ガス流路L4及び空気極排ガス流路L5を複合熱交換器39の部分で合流させ、且つ、燃焼排ガス及び空気極排ガスを冷却するための排熱回収流路L10を複合熱交換器39に通している。つまり、燃焼排ガス及び空気極排ガスに含まれる水分が、排熱回収流路L10を流れる湯水によって複合熱交換器39で冷却されて凝縮し、その凝縮水が回収水として回収水タンク36へと回収される。
このように、回収水タンク36に貯えられている回収水は、燃料極排ガス中に含まれていた水分や、燃焼排ガス中に含まれていた水分が混入しているため、電解質や水に溶解しない不純物などを含んでいることが想定される。そのため、回収水が、回収水流路L7の途中に設けられるイオン交換樹脂37によって処理されるように構成してある。イオン交換樹脂37で処理された後の回収水は、電池冷却水タンク35で貯えられる。そして、上述したように、電池冷却水タンク35から電池冷却水流路L6へと流れ出した回収水が冷却部34へと供給され、及び、電池冷却水タンク35から改質用水流路L13へと流れ出した回収水が蒸気生成器41へと供給される。
回収水流路L7を流れる回収水の量、即ち、イオン交換樹脂37で処理される回収水の量は、制御装置CがポンプP3の動作を制御することで調節される。
排熱回収ユニット20は、貯湯タンク21に貯えている湯水が貯湯タンク21と排熱回収用熱交換器38との間で循環する排熱回収流路L10を有する。具体的には、湯水が、貯湯タンク21から、複合熱交換器39と、排熱回収用熱交換器38と、余剰電力消費用ヒーター22とを経由して貯湯タンク21に帰還するように排熱回収流路L10が設けられている。その結果、排熱回収用熱交換器38において回収水から回収した排熱(即ち、発電ユニット10から回収した排熱)は、排熱回収流路L10を流れる湯水に与えられ、その湯水は貯湯タンク21に貯えられる。また、発電ユニット10の出力電力のうちの余剰電力を消費する余剰電力消費用ヒーター22で発生した熱も排熱回収流路L10を流れる湯水に与えられ、その湯水は貯湯タンク21に蓄えられる。排熱回収流路L10における湯水の流速はポンプP2によって調整される。
排熱回収流路L10を流れる湯水の量は、制御装置CがポンプP2の動作を制御することで調節される。
排熱回収ユニット20が有する余剰電力消費用ヒーター22の消費電力は、制御装置Cによって制御される。具体的には、制御装置Cは、発電ユニット10の出力電力のうちの余剰電力を余剰電力消費用ヒーター22で消費させて、余剰電力消費用ヒーター22で発生する熱を排熱回収流路L10を流れる湯水に伝達して貯湯タンク21に蓄えさせる。例えば、制御装置Cは、計器用変流器CT1の検出結果に基づいて導出できる電力系統1からの受電電力がゼロ以上になるように、余剰電力消費用ヒーター22の消費電力を調節する。このような制御が行われることで、発電ユニット10から電力系統1への電力の逆潮流が発生しないようにできる。このような余剰電力は、消費電力が急激に減少して発電ユニット10の出力電力の減少がその消費電力の急減少に追従できなかった場合や、消費電力が発電ユニット10の最低出力電力未満になった場合などに発生し得る。
排熱回収ユニット20は、貯湯タンク21に蓄えている湯水が熱源機40を経由して熱負荷装置24に供給されるときに流れる給湯路L12を有する。図示は省略するが、熱源機40は、送風ファンなどによって供給される酸素(空気)を用いて燃料を燃焼して熱を発生する装置である。また、排熱回収ユニット20は、貯湯タンク21に水を供給する給水路L11を有する。給水路L11は、分岐部25で、貯湯タンク21に接続される給水路L11aと貯湯タンク21には接続されない給水路L11bとに分岐する。給水路L11bは、熱源機40の上流側の合流部27で給湯路L12に接続される。更に、給水路L11bの途中の分岐部26で、熱源機40の下流側に接続される給水路L11cが分岐する。給水路L11cは、熱源機40の下流側の合流部28で給湯路L12に接続される。このように、貯湯タンク21から供給される湯及び熱源機40で加熱された後の湯に水を加えることができる構成を採用することで、熱負荷装置24に対して適切な温度の湯水を供給できる。尚、熱負荷装置24が、湯水の熱のみを利用する床暖房装置などの場合、熱負荷装置24で熱が利用された後の湯水は貯湯タンク21に帰還する。或いは、熱負荷装置24が、湯水自体を利用する給湯装置などの場合、貯湯タンク21には湯水は帰還しない。熱源機40は、熱負荷装置24で要求される湯水を所定温度に昇温した上で熱負荷装置24に供給する際に使用される。
以上のように、発電ユニット10は、ブロアB1,B2,B3及びポンプP2,P3,P4及び加熱用ヒーター19及び凍結予防用ヒーター29などを付属機器14として備えている。また、排熱回収ユニット20は、熱源機40の送風ファンなどを付属機器23として備えている。
発電ユニット10の出力電力に余剰が発生すると判定するときの判定基準は適宜設定可能である。例えば、制御装置Cは、発電ユニット10の出力電力が電力消費装置の消費電力よりも大きくなるときに余剰が発生すると判定し、発電ユニット10の出力電力が電力消費装置の消費電力以下のときに余剰が発生しないと判定してもよい。或いは、制御装置Cは、発電ユニット10の出力電力が電力消費装置の消費電力よりも大きい場合、又は、発電ユニット10の出力電力が電力消費装置の消費電力以下であるがその差が所定値未満であるときに余剰が発生すると判定してもよい。
制御装置Cは、発電ユニット10で発電を行って電力を出力しているとき、電力変換部11から出力する電流及び電圧に基づいて、発電ユニット10からの出力電力を知ることができる。また、連系運転時であれば、制御装置Cは、交流線2に設置された計器用変流器CT3の計測結果に基づいて、連系運転時の電力消費装置(一般電力負荷装置3及び排熱回収ユニット20)の消費電力を知ることができる。或いは、自立運転時であれば、制御装置Cは、自立電力線5に設置されている計器用変流器CT2の計測結果に基づいて、自立運転時の電力消費装置(自立負荷装置9及び排熱回収ユニット20)の消費電力を知ることができる。
〔発電ユニット10の運転制御〕
本実施形態では、制御装置Cは、発電ユニット10の出力電力を最低出力と最大出力との間の所定の出力で電力消費装置(一般電力負荷装置3又は自立負荷装置9、及び、排熱回収ユニット20)の消費電力に追従させる。
制御装置Cは、通常運転モード又は余剰電力削減運転モードを実行できる。
通常運転モードは、発電ユニット10の電力系統1への連系運転時に当該電力系統1への逆潮流が発生しないように、発電ユニット10の出力電力のうちの余剰電力を余剰電力消費用ヒーター22で消費させる運転モードである。余剰電力削減運転モードは、発電ユニット10の連系運転時に電力系統1への逆潮流が発生しないように、発電ユニット10の出力電力のうちの余剰電力の少なくとも一部を余剰電力消費用ヒーター22とは別の機器で優先して消費させることで、余剰電力消費用ヒーター22で消費させる電力を減少させる運転モードである。例えば、発電ユニット10及び排熱回収ユニット20を構成する複数の付属機器14,23のうちの所定の付属機器の消費電力を上昇させて消費させることで、余剰電力消費用ヒーター22で消費させる電力を減少させる。つまり、通常運転モードでは、余剰電力消費用ヒーター22で電力が熱に変換されて貯湯タンク21に蓄えられるため、貯湯タンク21の蓄熱量は増加する。これに対して、余剰電力削減運転モードでは、付属機器で消費される分だけ余剰電力が減少するので、余剰電力消費用ヒーター22で消費される電力は減少し、貯湯タンク21の蓄熱量の増加も抑制される。
また、制御装置Cは、何れの運転モードを行っていても、発電ユニット10を運転しているときに貯湯タンク21での蓄熱量が上限値に達すると、発電ユニット10の運転(即ち、燃料電池部12)を停止させる。貯湯タンク21は、上部側には高温層を形成し、下部側には低温層を形成した温度成層を形成する状態で湯水を貯える。また、貯湯タンク21には、貯えている湯水の温度を測定するための温度センサT1,T2,T3,T4が上部側から下部側にかけて間隔をおいて設置されている。例えば、温度センサT1,T2,T3,T4のそれぞれが,貯湯タンク21内で上方から下方にかけて貯えられている4つの湯水部分の温度を検出していると見なすと、制御装置Cは、各温度センサが検出した温度と、各温度センサが検出する湯水部分の量とに基づいて、貯湯タンク21の蓄熱量を導出できる。或いは、制御装置Cは、最も下方(即ち、最も低温側)の湯水の温度を検出する温度センサT4の検出温度が設定上限温度以上になると、貯湯タンク21での蓄熱量が上限値に達すると判定してもよい。
図3は、発電ユニット10の運転モードを決定する運転モード決定処理を説明するフローチャートである。制御装置Cは、この運転モード決定処理を、例えば1時間に1回などの所定のタイミングで実行する。
工程#10において制御装置Cは、通常運転モードを実行しながら発電ユニット10の連系運転を行うことで将来の所定期間内に貯湯タンク21の蓄熱量が上限値に達するか否か(即ち、満蓄状態になるか否か)を判定する。つまり、制御装置Cは、通常運転モードを実行しながら、予測熱負荷を発電ユニット10で発生する熱及び熱源機40で発生する熱及び貯湯タンク21に蓄えられている熱の少なくとも一つで賄い、並びに、予測電力負荷を発電ユニット10の発電出力及び電力系統1から調達する電力の少なくとも一つで賄う熱電供給運転を行うと仮定した場合に、将来の所定期間内の予測満蓄発生タイミングに貯湯タンク21での蓄熱量が上限値に達すると予測される予測満蓄発生条件が満たされるか否かを判定する。つまり、予測熱負荷のうち、発電ユニット10で発生する熱及び貯湯タンク21に蓄えられている熱で賄えない分の熱が、熱源機40で発生する熱によって賄われる。また、予測電力負荷のうち、発電ユニット10の発電出力で賄えない分の電力が、電力系統1から調達する電力で賄われる。
電力負荷計測手段Meを用いて過去の消費電力を計測して記憶している。また、熱負荷計測手段Mhを用いて過去の消費電力を計測して記憶している。そして、制御装置Cは、過去の消費電力に基づいて将来の予測電力負荷を導出し、過去の熱負荷に基づいて将来の予測熱負荷を導出する。
そして、制御装置Cは、満蓄状態になると判定した場合には工程#11に移行し、満蓄状態にならないと判定した場合には工程#14に移行する。
工程#11において制御装置Cは、現時点から、満蓄状態になって停止した後、予定運転時間帯に運転することを目標として起動工程を行ったときの予測起動完了タイミングまでの間で、通常運転時評価値と余剰電力削減時評価値とを計算する。
具体的には、制御装置Cは、現時点から、通常運転モードを実行しながら発電ユニット10の連系運転を行い、貯湯タンク21での蓄熱量が上限値に達することで発電ユニット10の運転を停止させた後、貯湯タンク21での蓄熱量が上限値を下回るのに伴って発電ユニット10の再起動を完了する予測起動完了タイミングまでの間での、予測電力負荷及び予測熱負荷を賄うのに要する消費一次エネルギー量又はエネルギーコスト又は環境負荷量或いはそれらのうちの2つ以上の組合せを通常運転時評価値として計算する。例えば、制御装置Cは、予測電力負荷及び予測熱負荷を賄うときの、発電ユニット10を運転させるのに要し及び熱源機40を運転させるのに要し及び電力系統1から調達する電力を発生させるのに要する消費一次エネルギー量又はエネルギーコスト又は環境負荷量或いはそれらのうちの2つ以上の組合せを通常運転時評価値として計算する。
また、制御装置Cは、現時点から予測起動完了タイミングまでの間で、余剰電力削減運転モードを実行しながら発電ユニット10の連系運転を行うことで貯湯タンク21の蓄熱量が前記上限値に達することを回避して発電ユニット10を停止させない状態で、予測電力負荷及び予測熱負荷を賄うのに要する消費一次エネルギー量又はエネルギーコスト又は環境負荷量或いはそれらのうちの2つ以上の組合せを余剰電力削減時評価値として計算する。例えば、制御装置Cは、予測電力負荷及び予測熱負荷を賄うときの、発電ユニット10を運転させるのに要し及び熱源機40を運転させるのに要し及び電力系統1から調達する電力を発生させるのに要する消費一次エネルギー量又はエネルギーコスト又は環境負荷量或いはそれらのうちの2つ以上の組合せを余剰電力削減時評価値として計算する。
図4は、通常運転時評価値及び余剰電力削減時評価値を計算する期間となる評価値計算期間を説明する図である。図示するように、例えば、現時点(午前0時)から、通常運転モードを実行しながら発電ユニット10の連系運転を行った場合、貯湯タンク21への蓄熱量が増加して、午前3時に貯湯タンク21の蓄熱量が上限値に達する(満蓄状態になる)と予測される。そのため、午前3時から発電ユニット10の燃料電池部12の停止工程を開始して、その後、停止状態が維持される。但し、午前6時以降(予測運転時間帯)には予測熱負荷が存在しているため、貯湯タンク21の熱がその予測熱負荷で消費されて、貯湯タンク21の蓄熱量が上限値を下回るのに伴って、発電ユニット10の燃料電池部12の再起動が開始され、その後、起動工程が完了する(予測起動完了タイミングになる)。
そして、制御装置Cは、図4に例示する現時点から予測起動完了タイミングまでの間を評価値計算期間とする。
〔通常運転時評価値〕
制御装置Cは、通常運転時評価値を計算するとき、通常運転モードを実行しながら発電ユニット10の燃料電池部12を連系運転している間(現時点から予測満蓄発生タイミングである午前3時までの間)は、発電ユニット10を最適な出力で運転すると仮定して、発電ユニット10を運転するために要する消費一次エネルギー量やエネルギーコストや環境負荷量などを導出できる。また、制御装置Cは、電力が不足するならば電力系統1から調達し、熱が不足するならば熱源機40を運転して調達すると仮定して、電力系統1から電力を購入する場合の消費一次エネルギー量やエネルギーコストや環境負荷量などと、熱源機40を運転する場合の消費一次エネルギー量やエネルギーコストや環境負荷量などを導出できる。このとき、制御装置Cは、発電ユニット10の出力電力のうちの余剰電力は余剰電力消費用ヒーター22で消費して貯湯タンク21に熱として蓄えると仮定する。加えて、制御装置Cは、予測満蓄発生タイミングである午前3時から予測起動完了タイミングまでの間は、予測電力負荷を賄うための電力を電力系統1から調達し、予測熱負荷を賄うための熱を貯湯タンク21から供給し、熱が不足するならば熱源機40を運転して調達すると仮定して、電力系統1から電力を購入する場合の消費一次エネルギー量やエネルギーコストや環境負荷量などと、熱源機40を運転する場合の消費一次エネルギー量やエネルギーコストや環境負荷量などを導出できる。更に、発電ユニット10の燃料電池部12の停止工程及び起動工程に要する電力量及びガス量についての消費一次エネルギー量やエネルギーコストや環境負荷量などを導出できる。尚、発電ユニット10の発電効率や、排熱回収ユニット20の排熱回収効率などを考慮してもよい。
以上の結果、制御装置Cは、現時点から予測起動完了タイミングまでの間の通常運転時評価値を導出できる。このように、通常運転時評価値には、発電ユニット10の燃料電池部12の停止工程及び起動工程を行うため、及び、燃料電池部12を停止中の電力及び熱を調達するために、余分な消費一次エネルギー量などが生じることになる。
〔余剰電力策源地評価値〕
制御装置Cは、余剰電力削減時評価値を計算するとき、現時点から上記予測起動完了タイミングまでの間、発電ユニット10を最適な出力で運転すると仮定し、及び、発電ユニット10の出力電力のうちの余剰電力の少なくとも一部を発電ユニット10及び排熱回収ユニット20を構成する複数の付属機器14,23のうちの所定の付属機器の消費電力を上昇させて消費させると仮定して、発電ユニット10を運転するために要する消費一次エネルギー量やエネルギーコストや環境負荷量などを導出できる。また、制御装置Cは、電力が不足するならば電力系統1から調達し、熱が不足するならば熱源機40を運転して調達すると仮定して、電力系統1から電力を購入する場合の消費一次エネルギー量やエネルギーコストや環境負荷量などと、熱源機40を運転する場合の消費一次エネルギー量やエネルギーコストや環境負荷量などを導出できる。尚、発電ユニット10の発電効率や、排熱回収ユニットの排熱回収効率などを考慮してもよい。
以上の結果、制御装置Cは、現時点から予測起動完了タイミングまでの間の余剰電力削減時評価値を導出できる。このように、余剰電力削減時評価値には、発電ユニット10の出力電力のうちの余剰電力の少なくとも一部を付属機器で消費して、電気エネルギーを廃棄することになる。
次に、工程#12において制御装置Cは、余剰電力削減時評価値は通常運転時評価値よりも良いか否か(又は同じであるか否か)を判定する。そして、制御装置Cは、余剰電力削減時評価値が通常運転時評価値よりも良い(又は同じである)とき、工程#13に移行して余剰電力削減運転モードを実行しながら発電ユニット10の運転を行い、及び、余剰電力削減時評価値が通常運転時評価値よりも悪いとき、工程#14に移行して通常運転モードを実行しながら発電ユニット10の運転を行う。
工程#13において制御装置Cは、余剰電力削減運転モードを実行しながら発電ユニット10の運転を行う。具体的には、制御装置Cは、発電ユニット10が有する複数の付属機器14,23のうち、少なくとも一つの付属機器の出力を上昇させる出力上昇運転を行わせることで余剰電力削減運転モードを実行する。つまり、余剰電力削減運転モードは、付属機器の動力の上昇により余剰電力を減少させる運転モードである。
例えば、発電ユニット10は、ブロアB1,B2,B3及びポンプP2,P3,P4及び加熱用ヒーター19及び凍結予防用ヒーター29などを付属機器14として備えている。また、排熱回収ユニット20は、熱源機40の送風ファンなどを付属機器23として備えている。制御装置Cは、それら複数の付属機器14,23の現在の動作状態を検出しており、その動作状態から現在出力を認識できる。また、記憶装置18には、複数の付属機器14,23の上限出力についての情報を記憶が記憶されている。この上限出力は、付属機器の出力を上昇させても発電ユニット10及び排熱回収ユニット20を適正に運転できる程度に設定されている。そして、制御装置Cは、発電ユニット10の出力電力のうちの余剰電力、並びに、複数の付属機器14,23のうち、付属機器の現在出力及び上限出力を考慮して、出力上昇運転を行わせる少なくとも一つの付属機器を決定する。
つまり、制御装置Cは、付属機器14,23に出力上昇運転を行わせるとき、各付属機器の現在出力及び上限出力を考慮して、出力の上昇余力(即ち、上限出力から現在出力を減算した値)を認識できる。その結果、制御装置Cは、出力上昇運転を行わせる各付属機器の上昇余力の合計が上記余剰電力に近づくように、出力上昇運転を行わせる一台又は複数台の付属機器と各上昇出力とを決定し、決定した付属機器の出力上昇運転を行う。尚、制御装置Cは、時間経過に伴って余剰電力が変化したとき、その変化後の余剰電力に見合った出力上昇運転をその都度行わせればよい。また、制御装置Cは、現在動作中の付属機器の出力を上昇させる出力上昇運転を行ってもよいし、現在停止中の付属機器の出力を上昇させる出力上昇運転を行ってもよい。
工程#14において制御装置Cは、通常運転モードを実行しながら発電ユニット10の運転を行う。通常運転モードは、発電ユニット10の電力系統1への連系運転時に、当該電力系統1への逆潮流が発生しないように、発電ユニット10の出力電力のうちの余剰電力を余剰電力消費用ヒーター22で消費させる運転モードである。
このように、制御装置Cは、通常運転時評価値と余剰電力削減時評価値とを対比する評価値対比処理の結果に基づいて、通常運転モードと余剰電力削減運転モードとを切り替える。
<別実施形態>
<1>
上記実施形態では、本発明の熱電併給システムの構成について具体例を挙げて説明したが、その構成は適宜変更可能である。
また、上記実施形態では、熱電併給部が燃料電池部12である例を説明したが、熱電併給部がエンジンとそのエンジンによって駆動される発電機とを備えて構成され、その発電機から出力される発電電力とエンジンから排出される熱とが利用されるタイプの装置など、他の装置を用いて構成されてもよい。
他にも、出力上昇運転を行わせる付属機器として、上述した以外の機器を用いてもよい。
<2>
上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用でき、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変できる。
本発明は、蓄熱装置の満蓄状態が予測されるとき、熱電併給装置を運転継続するか或いは運転停止するかを適切に判定できる熱電併給システムに利用できる。
1 :電力系統
10 :発電ユニット(熱電併給装置)
14 :付属機器
18 :記憶装置
20 :排熱回収ユニット(排熱回収装置)
21 :貯湯タンク(蓄熱装置)
22 :余剰電力消費用ヒーター(電気ヒーター装置)
23 :付属機器
C :制御装置

Claims (3)

  1. 熱と電気とを併せて発生させる熱電併給装置と、排熱回収装置と、制御装置とを備え、
    前記排熱回収装置は、前記熱電併給装置の出力電力を消費可能な電気ヒーター装置と、前記熱電併給装置で発生された熱及び前記電気ヒーター装置で発生した熱を蓄えることができる蓄熱装置とを有し、前記熱電併給装置で発生された熱及び前記蓄熱装置に蓄熱されている熱を熱負荷装置に供給可能であり、
    前記制御装置は、前記熱電併給装置の電力系統への連系運転時に当該電力系統への逆潮流が発生しないように、前記熱電併給装置の出力電力のうちの余剰電力を前記電気ヒーター装置で消費させる通常運転モードを実行でき、及び、前記熱電併給装置を運転しているときに前記蓄熱装置での蓄熱量が所定の上限値に達すると、前記熱電併給装置の運転を停止させる熱電併給システムであって、
    前記制御装置は、
    前記熱電併給装置の前記連系運転時に前記電力系統への逆潮流が発生しないように、前記熱電併給装置の出力電力のうちの余剰電力の少なくとも一部を前記電気ヒーターとは別の機器で消費させることで、前記電気ヒーター装置で消費させる電力を減少させる余剰電力削減運転モードを実行でき、
    前記通常運転モードを実行しながら前記熱電併給装置の前記連系運転を行うことで将来の所定期間内に前記蓄熱装置の蓄熱量が上限値に達すると予測されるとき、
    現時点から、前記通常運転モードを実行しながら前記熱電併給装置の前記連系運転を行い、前記蓄熱装置での蓄熱量が前記上限値に達することで前記熱電併給装置の運転を停止させた後、前記蓄熱装置での蓄熱量が前記上限値を下回るのに伴って前記熱電併給装置の再起動を完了する予測起動完了タイミングまでの間での、予測電力負荷及び予測熱負荷を賄うのに要する消費一次エネルギー量又はエネルギーコスト又は環境負荷量或いはそれらのうちの2つ以上の組合せを通常運転時評価値として計算し、
    現時点から前記予測起動完了タイミングまでの間で、前記余剰電力削減運転モードを実行しながら前記熱電併給装置の前記連系運転を行うことで前記蓄熱装置の蓄熱量が前記上限値に達することを回避して前記熱電併給装置を停止させない状態で、予測電力負荷及び予測熱負荷を賄うのに要する消費一次エネルギー量又はエネルギーコスト又は環境負荷量或いはそれらのうちの2つ以上の組合せを余剰電力削減時評価値として計算して、
    前記余剰電力削減時評価値が前記通常運転時評価値よりも良いとき、前記余剰電力削減運転モードを実行しながら前記熱電併給装置の運転を行い、及び、前記余剰電力削減時評価値が前記通常運転時評価値よりも悪いとき、前記通常運転モードを実行しながら前記熱電併給装置の運転を行う熱電併給システム。
  2. 前記制御装置は、前記熱電併給装置及び前記排熱回収装置を構成する複数の付属機器のうち、少なくとも一つの前記付属機器の出力を上昇させる出力上昇運転を行わせることで前記余剰電力削減運転モードを実行する請求項1に記載の熱電併給システム。
  3. 前記複数の付属機器の上限出力についての情報を記憶する記憶装置を備え、
    前記制御装置は、前記熱電併給装置の出力電力のうちの余剰電力、並びに、前記複数の付属機器のうち、前記付属機器の現在出力及び前記上限出力を考慮して、前記出力上昇運転を行わせる少なくとも一つの前記付属機器を決定する請求項2に記載の熱電併給システム。
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