JP3896808B2 - 電子源 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば電子線照射装置等に用いられるものであって、フィラメントから放出させた電子を引出し電極を通して引き出す構成の電子源に関し、より具体的には、引出し電極の熱変形によって照射幅方向の電子線量分布の均一性が悪化することを防止する手段に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子源を備える電子線照射装置の一例を図3に示す。この電子線照射装置は、電子線10を走査しない非走査型(またはエリア型)と呼ばれるものであり、紙面の表裏方向(Y方向)に長い筒状の真空容器2内に、Y方向に長い筒状のシールド電極4を配置し、その中にY方向に長い電子源6を配置した構造をしている。
【0003】
電子源6は、電子を放出するものであってX方向に伸びた複数本の線状(棒状とも言える)のフィラメント8を有しており、これらを当該X方向に直交する前記Y方向に、互いに平行にかつ互いに同一平面上に並べた構造をしている(図2も参照)。このフィラメント8を並べたY方向は、電子線10の照射幅方向と呼ばれる。X方向は、被照射物搬送方向と呼ばれる。
【0004】
電子源6は、更に、フィラメント8を並べた面に平行に配置されていて、各フィラメント8から放出された電子を電子線10として引き出す多孔の引出し電極12を1枚有している。この引出し電極12は、シールド電極4の開口部付近に配置されている。
【0005】
シールド電極4および引出し電極12は互いに同電位にされ、それらと各フィラメント8との間には、フィラメント8側を負極にして、電子線10の引き出し用の引出し電圧Ve が印加される。また、真空容器2の開口部には真空容器2と同電位の窓箔20が設けられており、これらと引出し電極12等との間には、引出し電極12等の側を負極にして、電子線10の加速用の加速電圧Va が印加される。
【0006】
このようにして、電子源6から引き出され、かつ加速された電子線10は、窓箔20を透過して真空容器2外に取り出され、被照射物(図示省略)に照射され、それの改質等の処理に供される。
【0007】
なお、各フィラメント8の上部とシールド電極4との間には、この例のように、フィラメント8から放出された電子を引出し電極12側へ押し戻す作用をするリフレクタ18を設ける場合がある。
【0008】
引出し電極を、図4に示す例のように、電子線10の引出し方向Zに互いに間をあけて配置された2枚の引出し電極14および16で構成する場合もある。両引出し電極14および16は、互いに同じ構造をしており、電気的に同電位に結合されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
図3に示した1枚電極の電子源6では、フィラメント8からの輻射熱による加熱によって、引出し電極12の照射幅方向Yにおける伸びが大きくて熱変形が大きく、引出し電極12の照射幅方向Yにおける平面性悪化(波打ち)が大きいために、引出し電圧Ve による引出し電界が不均一になって電子線10の引き出しに粗密が生じて、例えば図5に示す例のように、電子線10の照射幅方向Yにおける線量分布の均一性が悪化するという課題がある。
【0010】
また、加速電圧Va による加速電界が引出し電極12の電子引出し孔から上流側(フィラメント8側)へ入り込むため、これが引出し電界として働き、引出し電圧Ve を0にしても電子線10の量を0にすることができないという課題もある。
【0011】
一方、図4に示した2枚電極の電子源6では、下流側の引出し電極16によって加速電圧Va による加速電界が遮蔽されて、加速電界が上流側の引出し電極14に及ぶことが防止されるので、引出し電圧Ve を0にしても電子線10の量を0にすることができないという課題は解決することができるけれども、フィラメント8からの輻射熱による引出し電極14の熱変形を防止することはできないので、引出し電圧Ve による引出し電界が不均一になることによる電子線10の照射幅方向Yにおける線量分布の均一性悪化の課題を解決することはできない。
【0012】
そこでこの発明は、2枚電極の電子源を更に改良して、加速電界が上流側の引出し電極に及ぶことを防止するだけでなく、上流側の引出し電極の熱変形によって照射幅方向における電子線量分布の均一性が悪化することをも防止することを主たる目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明の電子源は、電子線を引き出す引出し電極を、電子線の引出し方向に互いに間をあけて配置されていて互いに電気的に同電位に結合された2枚の多孔の電極であって上流側の第1引出し電極および下流側の第2引出し電極で構成し、この第1引出し電極を、前記照射幅方向において複数に分離された構造とし、かつ第1引出し電極の電子引出し孔を、第2引出し電極の電子引出し孔よりも大きくしていることを特徴としている。
【0014】
上記構成によれば、下流側の第2引出し電極によって加速電界が遮蔽されるので、加速電界が上流側の第1引出し電極に及ぶことを防止することができる。
【0015】
しかも、第1引出し電極を照射幅方向において複数に分離された構造にしていて、分離部において、フィラメントからの輻射熱による電極の伸びを吸収することができるので、第1引出し電極の熱変形が小さくなる。
【0016】
かつ、第1引出し電極の電子引出し孔を第2引出し電極の電子引出し孔よりも大きくしているので、第1引出し電極がフィラメントからの輻射熱を受け止める割合が小さくなり、この理由からも第1引出し電極の熱変形が小さくなる。
【0017】
上記二つの理由によって、第1引出し電極の熱変形が小さくなり、その照射幅方向における平面性維持が可能になるので、照射幅方向における電子線量分布の均一性悪化を防止することができる。即ち、照射幅方向における均一な電子線量分布を実現することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明に係る電子源を備える電子線照射装置の一例を示す概略断面図である。図2は、図1中の電子源を拡大して示す斜視図である。図3および図4に示した従来例と同一または相当する部分には同一符号を付し、以下においては当該従来例との相違点を主に説明する。
【0019】
この電子線照射装置は、前記電子源6に代わる電子源6aを備えている。
【0020】
この電子源6aでは、電子線10を引き出す引出し電極を、電子線10の引出し方向Zに互いに間をあけて平行に配置された2枚の多孔の電極であって上流側の第1引出し電極24および下流側の第2引出し電極26で構成している。両引出し電極24および26は、互いに電気的に同電位に結合されている。これらの電極には、前述した引出し電圧Ve および加速電圧Va が印加される。
【0021】
第1引出し電極24は、前記照射幅方向Yにおいて複数に(図示例では三つに)分割し分離した構造にしている。三つに分離されたそれぞれの引出し電極を符号24a〜24cで示す。但し、電気的には、三つの引出し電極24a〜24cは同電位に結合されており、第1引出し電極24は電気的には全体として見れば1枚の電極として働く。第2引出し電極26は1枚の電極から成る。
【0022】
第1引出し電極24および第2引出し電極26は、電子線10の引き出し用の多数の電子引出し孔25および27をそれぞれ有している。そして、第1引出し電極24の各電子引出し孔25を、第2引出し電極26の各電子引出し孔27よりも大きくしている。
【0023】
なお、各電子引出し孔25および27の形状は、図示例のような円形に限られるものではなく、四角形、六角形等の他の形状でも良い。
【0024】
この電子源6aによれば、下流側の第2引出し電極26によって、加速電圧Va による加速電界が遮蔽されるので、加速電界が上流側の第1引出し電極24に及ぶことを防止することができる。従って、引出し電圧Ve を0にしても電子線量を0にすることができないという前述した課題を解決することができる。
【0025】
しかも、第1引出し電極24を照射幅方向Yにおいて複数に分離された構造にしていて、1枚当たりの伸びが小さく、分離部において、フィラメント8からの輻射熱による電極の伸びを小さな隙間で吸収することができるので、第1引出し電極24の熱変形が小さくなる。
【0026】
かつ、第1引出し電極24の電子引出し孔25を第2引出し電極26の電子引出し孔27よりも大きくしているので、第1引出し電極24がフィラメント8からの輻射熱を受け止める割合が小さくなり、この理由からも第1引出し電極24の熱変形が小さくなる。
【0027】
上記二つの理由によって、第1引出し電極24の熱変形が小さくなり、第1引出し電極24の照射幅方向Yにおける平面性維持が可能になるので、即ちフィラメント8と第1引出し電極24との間の距離を照射幅方向Yにおいて均一に維持することが可能になるので、照射幅方向Yにおける電子線量分布の均一性悪化を防止することができる。即ち、照射幅方向Yにおける均一な電子線量分布を実現することができる。
【0028】
また、第2引出し電極26から見れば、その電子引出し孔27を第1引出し電極24の電子引出し孔25よりも小さくしていると言うことができ、それによって加速電圧Va による加速電界が第2引出し電極26の電子引出し孔27から上流側へ入り込むことをより小さく抑えることができるので、前述した加速電界が上流側の第1引出し電極24に及ぶことを防止するという作用効果をより確実に発揮させることができる。
【0029】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、下流側の第2引出し電極によって加速電界が遮蔽されるので、加速電界が上流側の第1引出し電極に及ぶことを防止することができる。
【0030】
しかも、第1引出し電極を照射幅方向において複数に分離された構造にしていて、分離部において、フィラメントからの輻射熱による電極の伸びを吸収することができるので、第1引出し電極全体の伸びが小さくなって熱変形が小さくなる。かつ、第1引出し電極の電子引出し孔を第2引出し電極の電子引出し孔よりも大きくしているので、第1引出し電極がフィラメントからの輻射熱を受け止める割合が小さくなり、この理由からも第1引出し電極の熱変形が小さくなる。この二つの理由によって、第1引出し電極の熱変形が小さくなり、その照射幅方向における平面性維持が可能になるので、照射幅方向における電子線量分布の均一性悪化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る電子源を備える電子線照射装置の一例を示す概略断面図である。
【図2】図1中の電子源を拡大して示す斜視図である。
【図3】従来の1枚電極の電子源を備える電子線照射装置の一例を示す概略断面図である。
【図4】従来の2枚電極の電子源を備える電子線照射装置の一例を示す概略断面図である。
【図5】図3の電子源による照射幅方向における電子線量分布の概略例を示す図である。
【符号の説明】
6a 電子源
8 フィラメント
10 電子線
24 第1引出し電極
25 電子引出し孔
26 第2引出し電極
27 電子引出し孔

Claims (1)

  1. 電子を放出するものであって互いに同一平面上にかつ電子線の照射幅方向に並べて配置された複数のフィラメントと、このフィラメントに沿って配置されていて当該フィラメントから放出された電子を電子線として引き出す引出し電極とを備える電子源において、前記引出し電極を、電子線の引出し方向に互いに間をあけて配置されていて互いに電気的に同電位に結合された2枚の多孔の電極であって上流側の第1引出し電極および下流側の第2引出し電極で構成し、この第1引出し電極を、前記照射幅方向において複数に分離された構造とし、かつ第1引出し電極の電子引出し孔を、第2引出し電極の電子引出し孔よりも大きくしていることを特徴とする電子源。
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