JPH0638370Y2 - X線銃 - Google Patents
X線銃Info
- Publication number
- JPH0638370Y2 JPH0638370Y2 JP1988012392U JP1239288U JPH0638370Y2 JP H0638370 Y2 JPH0638370 Y2 JP H0638370Y2 JP 1988012392 U JP1988012392 U JP 1988012392U JP 1239288 U JP1239288 U JP 1239288U JP H0638370 Y2 JPH0638370 Y2 JP H0638370Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- anode
- anodes
- ray gun
- ray
- filament
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- X-Ray Techniques (AREA)
- Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本考案は、表面分析装置において使用されるX線銃に係
り、詳しくは、2種類のアノードを備えるデュアルアノ
ードタイプのX線銃に関する。
り、詳しくは、2種類のアノードを備えるデュアルアノ
ードタイプのX線銃に関する。
(ロ)従来技術とその問題点 一般に、ESCA等の表面分析装置においては、試料に含ま
れる成分元素の分析や結合状態を調べるために、試料を
励起するX線のエネルギーレベルが異なるものを使用し
たい場合がある。これには、X線銃を取り替えて使用す
れば良いが、X線銃を分析途中で取り替えるには、真空
雰囲気を破って交換せねばならず、分析に手間がかかる
不具合がある。そのため、従来技術では、第4図ないし
第6図に示すように、2種類のアノードを一つのカソー
ドハウジング内に並列的に設け、必要に応じて両アノー
ドを電気的に切り換えてX線を選択できるようにした、
いわゆるデュアルアノードタイプのX線銃が提供されて
いる。
れる成分元素の分析や結合状態を調べるために、試料を
励起するX線のエネルギーレベルが異なるものを使用し
たい場合がある。これには、X線銃を取り替えて使用す
れば良いが、X線銃を分析途中で取り替えるには、真空
雰囲気を破って交換せねばならず、分析に手間がかかる
不具合がある。そのため、従来技術では、第4図ないし
第6図に示すように、2種類のアノードを一つのカソー
ドハウジング内に並列的に設け、必要に応じて両アノー
ドを電気的に切り換えてX線を選択できるようにした、
いわゆるデュアルアノードタイプのX線銃が提供されて
いる。
従来のこの種のデュアルアノードタイプのX線銃は、分
析中に真空雰囲気を保ったままでX線を切り換えること
ができるので、分析効率を高めることができる利点があ
るものの、次の不具合がある。
析中に真空雰囲気を保ったままでX線を切り換えること
ができるので、分析効率を高めることができる利点があ
るものの、次の不具合がある。
i)第4図に示すものは、冷却ブロックBの平坦面の頂
部に両アノードA1、A2が並列的に形成されているが、こ
の構成では、一方のフィラメントF1で発生した熱電子が
対応するアノードA1のみならず、隣のアノードA2にも衝
突して2種のX線が発生するおそれがあり、フィラメン
トF1、F2の配置、カソードハウジングHの形状等の設計
が難しい。
部に両アノードA1、A2が並列的に形成されているが、こ
の構成では、一方のフィラメントF1で発生した熱電子が
対応するアノードA1のみならず、隣のアノードA2にも衝
突して2種のX線が発生するおそれがあり、フィラメン
トF1、F2の配置、カソードハウジングHの形状等の設計
が難しい。
ii)第5図に示すものは、両アノードA1、A2の境界線に
隔壁部分Lを形成して熱電子が一方のアノードA1または
A2のみに衝突するように構成したものであるが、通常、
アノードA1、A2は蒸着等により形成されるので、アノー
ド形成面が平坦でないと均一形成が困難となる。また、
アノードA1またはA2で発生したX線は隔壁部分Lが障害
となって試料に向かうX線量が少なくなる。
隔壁部分Lを形成して熱電子が一方のアノードA1または
A2のみに衝突するように構成したものであるが、通常、
アノードA1、A2は蒸着等により形成されるので、アノー
ド形成面が平坦でないと均一形成が困難となる。また、
アノードA1またはA2で発生したX線は隔壁部分Lが障害
となって試料に向かうX線量が少なくなる。
iii)第6図に示すものは、冷却ブロックBの頂部を左
右対象の傾斜面とし、その部分に両アノードA1、A2を形
成したものであるが、この場合も試料に向かうX線量が
少なくなる。
右対象の傾斜面とし、その部分に両アノードA1、A2を形
成したものであるが、この場合も試料に向かうX線量が
少なくなる。
本考案は、このような事情に鑑みてなされたものであっ
て、熱電子を片方のアノードのみに効率良く導き、か
つ、発生するX線が効率良く試料に向けて放射される、
製作容易なデュアルアノードタイプのX線銃を提供する
ことを目的とする。
て、熱電子を片方のアノードのみに効率良く導き、か
つ、発生するX線が効率良く試料に向けて放射される、
製作容易なデュアルアノードタイプのX線銃を提供する
ことを目的とする。
(ハ)問題点を解決するための手段 本考案は、上記の目的を達成するために、カソードハウ
ジング内に冷却ブロックおよび一対のフィラメントが配
置されるとともに、前記冷却ブロックの頂部に2種類の
アノードが並列形成されてなるX線銃において、次の構
成を採る。
ジング内に冷却ブロックおよび一対のフィラメントが配
置されるとともに、前記冷却ブロックの頂部に2種類の
アノードが並列形成されてなるX線銃において、次の構
成を採る。
すなわち、本考案のX線銃では、前記両アノードの境界
線上に、前記フィラメントと同電位もしくはそれ以下の
電位に設定された線状体を配置している。
線上に、前記フィラメントと同電位もしくはそれ以下の
電位に設定された線状体を配置している。
(ニ)作用 上記構成において、両アノードの境界線上にフィラメン
トと同電位もしくはそれ以下の電位に設定された線状体
が存在すると、高電位のアノード面との間で電位勾配に
歪みが生じる。そのため、フィラメントからの熱電子は
電位勾配に導かれて該当するアノードに衝突し、他方の
アノードの方にいくのが遮される。また、アノード面は
試料に対向しているので、アノードで発生したX線は効
率良く試料に向かう。
トと同電位もしくはそれ以下の電位に設定された線状体
が存在すると、高電位のアノード面との間で電位勾配に
歪みが生じる。そのため、フィラメントからの熱電子は
電位勾配に導かれて該当するアノードに衝突し、他方の
アノードの方にいくのが遮される。また、アノード面は
試料に対向しているので、アノードで発生したX線は効
率良く試料に向かう。
(ホ)実施例 第1図ないし第3図は本考案のX線銃の実施例を示すも
ので、第1図は正面断面図、第2図は側面断面図、第3
図は平面図である。これらの図において、符号1はX線
銃の全体を示し、2はカソードハウジングである。この
カソードハウジング2には、図の上部においてX線放射
窓4が形成され、このX線放射窓4はアルミニュウム箔
6で封止されている。一方、カソードハウジグ2内には
内管8aと外管8bとからなる二重構造の銅製の冷却ブロッ
ク8、一対のフィラメント10a、10b、シールド部材12が
それぞれ配置されている。そして、カソードハウジング
2およびシールド部材12は共に接地され、また、冷却ブ
ロック8には高電圧Vが印加されている。さらに、分析
中、フィラメント10a、10bの一方側には熱電子を放出す
るために過熱電源E0が接続される。
ので、第1図は正面断面図、第2図は側面断面図、第3
図は平面図である。これらの図において、符号1はX線
銃の全体を示し、2はカソードハウジングである。この
カソードハウジング2には、図の上部においてX線放射
窓4が形成され、このX線放射窓4はアルミニュウム箔
6で封止されている。一方、カソードハウジグ2内には
内管8aと外管8bとからなる二重構造の銅製の冷却ブロッ
ク8、一対のフィラメント10a、10b、シールド部材12が
それぞれ配置されている。そして、カソードハウジング
2およびシールド部材12は共に接地され、また、冷却ブ
ロック8には高電圧Vが印加されている。さらに、分析
中、フィラメント10a、10bの一方側には熱電子を放出す
るために過熱電源E0が接続される。
一方、上記の冷却ブロック8の頂部は平坦面に形成さ
れ、この平坦面の部分に一方がAl、他方がMgからなる2
種類のアノード14a、14bが蒸着等によって並列形成され
ている。さらに、本考案のX線銃1では、前記両アノー
ド14a、14bの境界線上の約1mmの所に線状体としてのワ
イヤ16が配置され、このワイヤ16の両端部はシールド部
材12に接続されている。したがって、ワイヤ16の電位は
過熱されるフィラメント(図の例では10a)とほぼ同電
位となっている。
れ、この平坦面の部分に一方がAl、他方がMgからなる2
種類のアノード14a、14bが蒸着等によって並列形成され
ている。さらに、本考案のX線銃1では、前記両アノー
ド14a、14bの境界線上の約1mmの所に線状体としてのワ
イヤ16が配置され、このワイヤ16の両端部はシールド部
材12に接続されている。したがって、ワイヤ16の電位は
過熱されるフィラメント(図の例では10a)とほぼ同電
位となっている。
上記構成において、両アノード14a、14bの境界線上にフ
ィラメント10aとほぼ同電位に設定されたワイヤ16が存
在すると、高電位Vのアノード14a、14b面との間で電位
勾配に歪みが生じる。そのため、一方のフィラメント10
aからの熱電子は電位勾配に導かれて該当するアノード1
4aに衝突し、他方のアノード14bの方にいくのが遮られ
る。また、アノード14aで発生したX線はX線放射窓4
を通過して放射されるので、X線は効率良く図外の試料
に向かう。
ィラメント10aとほぼ同電位に設定されたワイヤ16が存
在すると、高電位Vのアノード14a、14b面との間で電位
勾配に歪みが生じる。そのため、一方のフィラメント10
aからの熱電子は電位勾配に導かれて該当するアノード1
4aに衝突し、他方のアノード14bの方にいくのが遮られ
る。また、アノード14aで発生したX線はX線放射窓4
を通過して放射されるので、X線は効率良く図外の試料
に向かう。
(ヘ)効果 本考案によれば、アノードの境界線上に所定の電位に設
定された線状体を設けることにより高電位のアノード面
との間で電位勾配に歪みが生じるため、フィラメントか
らの熱電子を片方のアノードのみに効率良く導くことが
できる。また、アノードで発生するX線は効率良く試料
に向けて放射される。しかも、アノード形状は平坦面に
できるため、製作が容易となる利点がある。
定された線状体を設けることにより高電位のアノード面
との間で電位勾配に歪みが生じるため、フィラメントか
らの熱電子を片方のアノードのみに効率良く導くことが
できる。また、アノードで発生するX線は効率良く試料
に向けて放射される。しかも、アノード形状は平坦面に
できるため、製作が容易となる利点がある。
第1図ないし第3図は本考案のX線銃の実施例を、第4
図ないし第6図は従来のX線銃をそれぞれ示すもので、
第1図は正面断面図、第2図は側面断面図、第3図は平
面図、第4図ないし第6図は正面断面図である。 1……X線銃、2……カソードハウジング、8……冷却
ブロック、10a、10b……フィラメント、14a、14b……ア
ノード。
図ないし第6図は従来のX線銃をそれぞれ示すもので、
第1図は正面断面図、第2図は側面断面図、第3図は平
面図、第4図ないし第6図は正面断面図である。 1……X線銃、2……カソードハウジング、8……冷却
ブロック、10a、10b……フィラメント、14a、14b……ア
ノード。
Claims (1)
- 【請求項1】カソードハウジング内に一対のフィラメン
トが配置されるとともに、2種類のアノードが並列形成
されてなるX線銃において、 前記両アノードの境界線上に、前記フィラメントと同電
位もしくはそれ以下の電位に設定された線状体を配置し
たことを特徴とするX線銃。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988012392U JPH0638370Y2 (ja) | 1988-02-01 | 1988-02-01 | X線銃 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988012392U JPH0638370Y2 (ja) | 1988-02-01 | 1988-02-01 | X線銃 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01117050U JPH01117050U (ja) | 1989-08-08 |
JPH0638370Y2 true JPH0638370Y2 (ja) | 1994-10-05 |
Family
ID=31221796
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1988012392U Expired - Lifetime JPH0638370Y2 (ja) | 1988-02-01 | 1988-02-01 | X線銃 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0638370Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5214361B2 (ja) * | 2008-07-31 | 2013-06-19 | 株式会社東芝 | X線管およびx線分析装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5522684Y2 (ja) * | 1972-10-19 | 1980-05-29 | ||
JPS5564259U (ja) * | 1978-10-26 | 1980-05-01 |
-
1988
- 1988-02-01 JP JP1988012392U patent/JPH0638370Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01117050U (ja) | 1989-08-08 |
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