JP3658887B2 - 電子源 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子源に関し、特に熱電子を発生するフィラメントの配列に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子線照射装置等の電子線発生部、すなわち電子源には、周知のようにシールド管の内部に熱電子を発生するフィラメントを配置し、電子流を取り出す側に電子引き出し電極及び電子線電流を制御するグリッド電極を配置して構成されるものがある。図2はこのような電子源の一例のフィラメントの配列構成を示したものである。
【0003】
この図において、1および1Aはフィラメント列、2はフィラメント変圧器、3は直流高圧電源、4はグリッド電源である。フィラメント列1および1Aはフィラメント変圧器2からの電力により加熱されて熱電子を発生し、発生した熱電子は直流高圧電源3により与えられる電位により加速されて電子線電流として外部に放出される。フィラメント列1および1Aの前面には、図示しないがグリッド電源4に接続されたグリッド電極が配置されていて、グリッド電極の電位により外部に放出される電子線電流が制御される。なお符号5はフィラメント接続導体である。
【0004】
フィラメント列1は直線状のフィラメント1aを、X−Y平面上の例えばY方向に一定の間隔で複数平行に並べ、各直線状のフィラメント1aを直列に接続して構成され、また、フィラメント列1Aも同様に直線状のフィラメント1aを、同じX−Y平面上のY方向に一定の間隔で複数平行に並べ、各直線状のフィラメント1aを直列に接続して構成されている。
【0005】
フィラメント列1と1Aは、X方向に並設され、フィラメント列1の各直線状のフィラメント1aとフィラメント列1Aの各直線状のフィラメント1aはX方向に直線上に位置している。そして、フィラメント列1と1Aは並列に接続されてフィラメント変圧器2の2次側に接続されている。
【0006】
このように構成された電子源では、フィラメント列1および1Aの両端部電圧とグリッド電圧の電位差が、フィラメント列1および1Aの中央部から両端部に向かって高くなり、それに連れて電子線電流の引き出し量が大きくなり、分布曲線6で示されるように、両端部で高い電子線電流の分布となる。
【0007】
この電子線電流の分布の不均一性を解消する手段として、図3に示すように、直列接続される直線状のフィラメントの数を減らし並列接続することが考えられている。すなわち、図3に示すフィラメントの配列構成では、直線状のフィラメント1aの配置を図2と同じにして、フィラメント列1および1Aを構成する直線状のフィラメント1aの3本を直列に接続してフィラメント直列接続体を形成し、このフィラメント直列接続体を並列に接続して構成されている。
【0008】
このようにフィラメント直列接続体を並列に接続して構成すると、フィラメント直列接続体の並列数を増加するに連れフィラメント変圧器2の出力電流が大きくなり、フィラメント接続導体の断面積を大きくする必要があるが、フィラメント列1および1Aの中央部と両端部にまたがる電子線電流の分布の平坦度は、分布曲線7で示されるように、各列の直線状のフィラメントの全てを直列に接続したものに比し改善される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、直線状のフィラメント1aが配置されている部分と直線状のフィラメント1a間部分で電子線電流の分布に凹凸が生じ、依然として電子線の照射むらを生じる恐れがある。
【0010】
本発明は、上記実情に鑑みなされてもので、直線状のフィラメントの配列方向全域に渡ってより均一な電子線電流の分布を得ることができる電子源を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、XY平面上で、直線状のフィラメントをY方向へ複数平行に配置して直列に接続したフィラメント直列接続体を同方向へ複数平行に配置して並列に接続してなるフィラメント列を2列X方向に並設するとともに、2列X方向に並設した一方のフィラメント列のフィラメントの位置を、他方のフィラメント列のフィラメントの位置よりもY方向へずらせて配置してなることを特徴とする電子源とすることにより達成される。
【0012】
上記特徴によれば、XY平面上で、直線状のフィラメントをY方向へ複数平行に配置して直列に接続したフィラメント直列接続体を同方向へ複数平行に配置して並列に接続してフィラメント列を構成しているので、グリッド電極を配置している場合は、フィラメント列の電圧とグリッド電圧の電位差が、フィラメント列の両側にまたがってほぼ均一となり、また、2列X方向に並設した一方のフィラメント列のフィラメントの位置を、他方のフィラメント列のフィラメントの位置よりもY方向へずらせて配置しているので、一列目の直線状のフィラメントの配置間における電子線電流の分布の凹部が、二列目の直線状のフィラメントによる電子線電流の分布の凸部により補われ、フィラメント列の列方向(Y方向)の電子線電流の分布は均一化される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図1を参照して本発明に係る電子源の実施の形態について説明する。図1において、11および11Aはフィラメント列、11aは直線状のフィラメント、11bはフィラメント直列接続体、12はフィラメント変圧器、13は直流高圧電源、14はグリッド電源である。
【0014】
この実施形態の電子源は、従来と同様にフィラメント列1111Aはフィラメント変圧器12からの電力により加熱されて熱電子を発生し、発生した熱電子は直流高圧電源13により与えられる電位により加速されて電子線電流として外部に放出される。フィラメント列11および11Aの前面には、図示しないがグリッド電源14に接続されたグリッド電極が配置されていて、グリッド電極の電位により外部に放出される電子線電流が制御される。
【0015】
フィラメント列11は、直線状のフィラメント11aを、X−Y平面上の例えばY方向に一定の間隔で複数(図示では3本)平行に並べ、各直線状のフィラメント11aを直列に接続してフィラメント直列接続体11bを形成し、このフィラメント直列接続体11bの複数(図示では4体)をY方向に平行に並べ、各フィラメント直列接続体11bを並列に接続して構成されている。
【0016】
また、フィラメント列11Aも同様に直線状のフィラメント11aを、同じX−Y平面上のY方向に一定の間隔で複数(図示では3本)平行に並べ、各直線状のフィラメント11aを直列に接続してフィラメント直列接続体11bを形成し、このフィラメント直列接続体11bの複数(図示では5体)をY方向に平行に並べ、各フィラメント直列接続体11bを並列に接続して構成されている。なお、この実施形態ではフィラメント列11Aの両側端は電子線電流の有効幅(電子線照射窓幅等)から食み出る位置にありダミー抵抗11cとされている。
【0017】
そして、フィラメント列11と11Aは、X方向に並設され、フィラメント列11Aのフィラメント直列接続体11bはフィラメント列11のフィラメント直列接続体11bに対してY方向(列方向)に、この実施形態(3本直列接続されている。)では、直線状のフィラメント11aの間隔の1.5本分ずらせて配置されている。
【0018】
このように構成された電子源では、フィラメント列11および11Aがフィラメント直列接続体11bを並列に接続しているので、各フィラメント列の中央部における電圧降下が少なく、したがって各フィラメント列の電圧とグリッド電圧の電位差が、各フィラメント列の両端にまたがってほぼ均一化される。
【0019】
また、フィラメント列11に対してX方向に並設したフィラメント列11Aのフィラメント直列接続体11bの位置をY方向にずらせているので、フィラメント列11によるY方向の電子線電流の分布は、分布曲線15に示すように、直線状のフィラメント11aが配置されている部分と直線状のフィラメント11a間部分で電子線電流の分布に凹凸が生じ、また、フィラメント列11AによるY方向の電子線電流の分布は、分布曲線16に示すように、直線状のフィラメント11aが配置されている部分と直線状のフィラメント11a間部分で電子線電流の分布に凹凸が生じるが、フィラメント列11の凹部はフィラメント列11Aの凸部に、フィラメント列11Aの凹部はフィラメント列11の凸部に位置して互いに補われ、2列のフィラメント列11、11Aで形成されるY方向の電子線電流の分布は、分布曲線17で示されるように均一化される。
【0020】
なお、フィラメント直列接続体に形成される直線状のフィラメントの数やフィラメント直列接続体の並列数は任意であって良い。
【0021】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本発明によれば、均一な電子線電流の分布が得られ、被照射物に対して均質な電子線の照射が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子源のフィラメントの配列構成図である。
【図2】従来の電子源の一例のフィラメントの配列構成図である。
【図3】従来の電子源の他の例のフィラメントの配列構成図である。
【符号の説明】
11、11A フィラメント列
11a 直線状のフィラメント
11b フィラメント直列接続体
12 フィラメント変圧器
13 直流高圧電源
Claims (1)
- XY平面上で、直線状のフィラメントをY方向へ複数平行に配置して直列に接続したフィラメント直列接続体を同方向へ複数平行に配置して並列に接続してなるフィラメント列を2列X方向に並設するとともに、2列X方向に並設した一方のフィラメント列のフィラメントの位置を、他方のフィラメント列のフィラメントの位置よりもY方向へずらせて配置してなることを特徴とする電子源。
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JP27851896A JP3658887B2 (ja) | 1996-09-11 | 1996-09-11 | 電子源 |
Applications Claiming Priority (1)
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JPH1092357A JPH1092357A (ja) | 1998-04-10 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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1996
- 1996-09-11 JP JP27851896A patent/JP3658887B2/ja not_active Expired - Fee Related
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