JP2001116898A - 電子線照射装置 - Google Patents
電子線照射装置Info
- Publication number
- JP2001116898A JP2001116898A JP29945499A JP29945499A JP2001116898A JP 2001116898 A JP2001116898 A JP 2001116898A JP 29945499 A JP29945499 A JP 29945499A JP 29945499 A JP29945499 A JP 29945499A JP 2001116898 A JP2001116898 A JP 2001116898A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- opening
- electrons
- vacuum vessel
- irradiation window
- electron
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
- Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 真空容器の開口部付近における等電位面の照
射窓側への膨らみを抑えて、電子の取出し効率を向上さ
せる。 【解決手段】 真空容器2の開口部6付近に、当該開口
部6に沿って、真空容器2と同電位の細長い中央電極4
2を配置した。この中央電極42によって、開口部6付
近の等電位面Eの照射窓20側への膨らみが抑えられる
ので、加速中の電子18の外側への拡がりが抑えられ、
電子18の取出し効率が向上する。
射窓側への膨らみを抑えて、電子の取出し効率を向上さ
せる。 【解決手段】 真空容器2の開口部6付近に、当該開口
部6に沿って、真空容器2と同電位の細長い中央電極4
2を配置した。この中央電極42によって、開口部6付
近の等電位面Eの照射窓20側への膨らみが抑えられる
ので、加速中の電子18の外側への拡がりが抑えられ、
電子18の取出し効率が向上する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子(電子線)
を被照射物に照射して、被照射物の架橋、改質、硬化、
殺菌、その他の表面処理に用いられる電子線照射装置に
関し、より具体的には、当該電子の取出し効率を向上さ
せる手段に関する。
を被照射物に照射して、被照射物の架橋、改質、硬化、
殺菌、その他の表面処理に用いられる電子線照射装置に
関し、より具体的には、当該電子の取出し効率を向上さ
せる手段に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来の電子線照射装置の一例を
簡略化して示す斜視図であり、図4は従来の電子線照射
装置の詳細例を示す断面図である。
簡略化して示す斜視図であり、図4は従来の電子線照射
装置の詳細例を示す断面図である。
【0003】この電子線照射装置は、電子(電子線)1
8を走査しない非走査型(またはエリア型)と呼ばれる
ものであり、Y方向に長い筒状の真空容器2内に、当該
真空容器2の軸4に沿って、電子18を放出する筒状の
電子源10を配置した構造をしている。
8を走査しない非走査型(またはエリア型)と呼ばれる
ものであり、Y方向に長い筒状の真空容器2内に、当該
真空容器2の軸4に沿って、電子18を放出する筒状の
電子源10を配置した構造をしている。
【0004】真空容器2は、円筒状または半円筒状をし
ており、その側面部に、当該真空容器2の軸4に沿って
設けられた開口部6を有している。より具体的には、真
空容器2はこの例ではその側面に平坦部5を有してお
り、この平坦部5の部分に開口部6を有している。この
開口部6は、平面形状が長方形をしており、その長辺が
前記Y方向に沿っており、短辺が前記Y方向に直交する
X方向に沿っている。
ており、その側面部に、当該真空容器2の軸4に沿って
設けられた開口部6を有している。より具体的には、真
空容器2はこの例ではその側面に平坦部5を有してお
り、この平坦部5の部分に開口部6を有している。この
開口部6は、平面形状が長方形をしており、その長辺が
前記Y方向に沿っており、短辺が前記Y方向に直交する
X方向に沿っている。
【0005】電子源10は、この例では、前記Y方向に
長い半円筒状のシールド電極12内に、電子18を放出
する複数本の線状(棒状とも言える)のフィラメント1
4を前記Y方向に並設し、かつ、このシールド電極12
の開口部に引出し電極16を取り付けた構造をしてい
る。シールド電極12と引出し電極16とは同電位であ
る。
長い半円筒状のシールド電極12内に、電子18を放出
する複数本の線状(棒状とも言える)のフィラメント1
4を前記Y方向に並設し、かつ、このシールド電極12
の開口部に引出し電極16を取り付けた構造をしてい
る。シールド電極12と引出し電極16とは同電位であ
る。
【0006】引出し電極16は、例えば図5に示す例の
ように、電子18を通す多数の開口30を有している。
中央の非開口部32は、後述する照射窓20の非開口部
36に電子18が当たるのを防止するためのものであ
り、非開口部36を設けなければこの非開口部32を設
ける必要はない。各開口30の形状は、丸に限らない。
また、引出し電極16は、この例のような多孔状のもの
に限られるものではなく、メッシュ状や、棒状電極の組
み合わせ等でも良い。
ように、電子18を通す多数の開口30を有している。
中央の非開口部32は、後述する照射窓20の非開口部
36に電子18が当たるのを防止するためのものであ
り、非開口部36を設けなければこの非開口部32を設
ける必要はない。各開口30の形状は、丸に限らない。
また、引出し電極16は、この例のような多孔状のもの
に限られるものではなく、メッシュ状や、棒状電極の組
み合わせ等でも良い。
【0007】真空容器2の前記開口部6に、この例では
平面形状が長方形の接続枠体7を介して、照射窓20が
取り付けられている。この照射窓20と真空容器2とは
同電位、具体的には接地電位である。
平面形状が長方形の接続枠体7を介して、照射窓20が
取り付けられている。この照射窓20と真空容器2とは
同電位、具体的には接地電位である。
【0008】照射窓20は、真空容器2の内外の雰囲気
を分離すると共に電子源10からの電子18を透過させ
る窓箔22と、この窓箔22を支える支持体24とを有
している。支持体24には、この例では図6に示す例の
ように、電子18を通す細長い開口34が左右(X方
向)に2列設けられている。この支持体24の中央の非
開口部36内および左右の側部37内には、冷却水40
を通す冷却水路38が設けられており、これによって窓
箔22を冷却するようにしている。中央の非開口部36
を設ける主目的は、そこに冷却水路38を形成するため
である。照射窓20のX方向の寸法(幅)が小さいとき
は、中央の非開口部36を設けない場合もある。これ
は、図6の左側半分または右側半分と考えれば良い。
を分離すると共に電子源10からの電子18を透過させ
る窓箔22と、この窓箔22を支える支持体24とを有
している。支持体24には、この例では図6に示す例の
ように、電子18を通す細長い開口34が左右(X方
向)に2列設けられている。この支持体24の中央の非
開口部36内および左右の側部37内には、冷却水40
を通す冷却水路38が設けられており、これによって窓
箔22を冷却するようにしている。中央の非開口部36
を設ける主目的は、そこに冷却水路38を形成するため
である。照射窓20のX方向の寸法(幅)が小さいとき
は、中央の非開口部36を設けない場合もある。これ
は、図6の左側半分または右側半分と考えれば良い。
【0009】再び図4を参照して、電子源10と真空容
器2との間には、前者を負極側にして、加速電源26か
ら、電子18の引き出しおよび加速用の高圧(例えば3
0kV〜300kV程度)の加速電圧VA が印加され
る。
器2との間には、前者を負極側にして、加速電源26か
ら、電子18の引き出しおよび加速用の高圧(例えば3
0kV〜300kV程度)の加速電圧VA が印加され
る。
【0010】それによって、電子源10から放出された
電子18は、加速電圧VA による加速電界(図4中にそ
の等電位面Eを示す)によって加速された後、照射窓2
0の開口34を通して、かつ窓箔22を透過させて、真
空容器2外(例えば大気中)に取り出され、そこに置か
れた被照射物28に照射される。これによって、被照射
物28に、架橋、改質、硬化、殺菌等の処理を施すこと
ができる。
電子18は、加速電圧VA による加速電界(図4中にそ
の等電位面Eを示す)によって加速された後、照射窓2
0の開口34を通して、かつ窓箔22を透過させて、真
空容器2外(例えば大気中)に取り出され、そこに置か
れた被照射物28に照射される。これによって、被照射
物28に、架橋、改質、硬化、殺菌等の処理を施すこと
ができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記電子線照射装置に
おいては、図4に示すように、真空容器2の開口部6付
近において、加速電圧VA による等電位面Eが照射窓2
0側へ膨らむため、加速中の電子18は外側へ拡がる
(発散する)。その結果、電子18が照射窓20の支持
体24等に当たるようになり、照射窓20の開口部34
を通して外部へ取り出される電子18の割合が少なくな
るので、電子18の取出し効率が低下する。開口部6の
X方向の幅が大きくなるほど、等電位面Eの膨らみは大
きくなるので、電子18の取出し効率の低下は大きくな
る。
おいては、図4に示すように、真空容器2の開口部6付
近において、加速電圧VA による等電位面Eが照射窓2
0側へ膨らむため、加速中の電子18は外側へ拡がる
(発散する)。その結果、電子18が照射窓20の支持
体24等に当たるようになり、照射窓20の開口部34
を通して外部へ取り出される電子18の割合が少なくな
るので、電子18の取出し効率が低下する。開口部6の
X方向の幅が大きくなるほど、等電位面Eの膨らみは大
きくなるので、電子18の取出し効率の低下は大きくな
る。
【0012】そこでこの発明は、真空容器の開口部付近
における等電位面の照射窓側への膨らみを抑えて、電子
の取出し効率を向上させることを主たる目的とする。
における等電位面の照射窓側への膨らみを抑えて、電子
の取出し効率を向上させることを主たる目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明の電子線照射装
置は、前記真空容器の開口部付近に、当該開口部に沿っ
て、前記真空容器と同電位の細長い中央電極を配置して
いることを特徴としている。
置は、前記真空容器の開口部付近に、当該開口部に沿っ
て、前記真空容器と同電位の細長い中央電極を配置して
いることを特徴としている。
【0014】上記構成によれば、中央電極は真空容器と
同電位であるため、この中央電極によって、真空容器の
開口部付近の等電位面の照射窓側への膨らみが抑えられ
る。その結果、加速中の電子の外側への拡がりが抑えら
れるので、照射窓の開口を通して外部へ取り出される電
子の割合が向上し、電子の取出し効率が向上する。
同電位であるため、この中央電極によって、真空容器の
開口部付近の等電位面の照射窓側への膨らみが抑えられ
る。その結果、加速中の電子の外側への拡がりが抑えら
れるので、照射窓の開口を通して外部へ取り出される電
子の割合が向上し、電子の取出し効率が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、この発明に係る電子線照
射装置の一例を示す断面図である。図2は、図1中の中
央電極および照射窓の一例を示す平面図である。但し、
図2では、図を簡素化するため、図6に示した冷却水路
38の図示は省略している。図3ないし図6に示した例
と同一または相当する部分には同一符号を付し、以下に
おいては従来例との相違点を主に説明する。
射装置の一例を示す断面図である。図2は、図1中の中
央電極および照射窓の一例を示す平面図である。但し、
図2では、図を簡素化するため、図6に示した冷却水路
38の図示は省略している。図3ないし図6に示した例
と同一または相当する部分には同一符号を付し、以下に
おいては従来例との相違点を主に説明する。
【0016】この電子線照射装置においては、前記真空
容器2の開口部6付近に、当該開口部6に沿って(即ち
前記Y方向に沿って)、真空容器2と同電位(即ちこの
例では接地電位)の細長い中央電極42を配置してい
る。
容器2の開口部6付近に、当該開口部6に沿って(即ち
前記Y方向に沿って)、真空容器2と同電位(即ちこの
例では接地電位)の細長い中央電極42を配置してい
る。
【0017】より具体的に説明すると、この例では、中
央電極42は円管状をしており、これを、開口部6のX
方向の中央に配置している。照射窓20の中央には、こ
の例では前記非開口部36が存在するので、中央電極4
2はこの非開口部36の真上に位置している。また引出
し電極16の中央には、この例では前記非開口部32が
存在するので、中央電極42はこの非開口部32の真下
に位置しているとも言える。この明細書で上下方向と
は、図1中に示すように、前記X方向およびY方向に直
交するZ方向のことであり、換言すれば電子18の取り
出し方向に沿う方向のことである。
央電極42は円管状をしており、これを、開口部6のX
方向の中央に配置している。照射窓20の中央には、こ
の例では前記非開口部36が存在するので、中央電極4
2はこの非開口部36の真上に位置している。また引出
し電極16の中央には、この例では前記非開口部32が
存在するので、中央電極42はこの非開口部32の真下
に位置しているとも言える。この明細書で上下方向と
は、図1中に示すように、前記X方向およびY方向に直
交するZ方向のことであり、換言すれば電子18の取り
出し方向に沿う方向のことである。
【0018】なお、この例では、照射窓20の非開口部
36の幅W(図2参照)は約50mmであり、中央電極
42の直径(外径)は約48mmであり、非開口部36
の幅Wよりも小さくしている。
36の幅W(図2参照)は約50mmであり、中央電極
42の直径(外径)は約48mmであり、非開口部36
の幅Wよりも小さくしている。
【0019】中央電極42の前記Z方向の位置は、この
例では、中央電極42の上面が真空容器2の平坦部5よ
りわずかに下になる位置としている。そのようにする
と、等電位面Eが最も平坦になることが、実験によって
確かめられたからである。
例では、中央電極42の上面が真空容器2の平坦部5よ
りわずかに下になる位置としている。そのようにする
と、等電位面Eが最も平坦になることが、実験によって
確かめられたからである。
【0020】この電子線照射装置によれば、中央電極4
2は真空容器2と同電位であるため、この中央電極42
によって、真空容器2の開口部6付近の等電位面Eの照
射窓20側への膨らみが抑えられる。図1に示すよう
に、開口部6の上部付近の等電位面Eをほぼ平坦にする
ことも可能である。その結果、加速電圧VA によって加
速中の電子18の外側への拡がりが抑えられるので、照
射窓20の支持体24等に当たる電子18の割合が減
り、即ち照射窓20の開口34を通して外部へ取り出さ
れる電子18の割合が向上し、電子18の取出し効率が
向上する。
2は真空容器2と同電位であるため、この中央電極42
によって、真空容器2の開口部6付近の等電位面Eの照
射窓20側への膨らみが抑えられる。図1に示すよう
に、開口部6の上部付近の等電位面Eをほぼ平坦にする
ことも可能である。その結果、加速電圧VA によって加
速中の電子18の外側への拡がりが抑えられるので、照
射窓20の支持体24等に当たる電子18の割合が減
り、即ち照射窓20の開口34を通して外部へ取り出さ
れる電子18の割合が向上し、電子18の取出し効率が
向上する。
【0021】しかも、従来の電子線照射装置では、図4
に示すように、真空容器2の開口部6付近の等電位面E
が照射窓20側へ膨らむことによって、開口部6の角部
8付近での電位傾度が大きくなるため、角部8付近で異
常放電が発生しやすかったけれども、この電子線照射装
置では、図1に示すように、開口部6付近の等電位面E
の照射窓20側への膨らみを抑えることによって、開口
部6の角部8付近での電位傾度が小さくなるため、即ち
角部8付近での電界集中が緩和されるため、角部8付近
での異常放電が発生しにくくなる。その結果、例えば、
当該電子線照射装置の動作の安定性の向上、同じ寸
法の装置での印加可能な加速電圧VA の増大、または
同じ加速電圧VA での装置寸法の縮小、等を図ることが
可能になる。
に示すように、真空容器2の開口部6付近の等電位面E
が照射窓20側へ膨らむことによって、開口部6の角部
8付近での電位傾度が大きくなるため、角部8付近で異
常放電が発生しやすかったけれども、この電子線照射装
置では、図1に示すように、開口部6付近の等電位面E
の照射窓20側への膨らみを抑えることによって、開口
部6の角部8付近での電位傾度が小さくなるため、即ち
角部8付近での電界集中が緩和されるため、角部8付近
での異常放電が発生しにくくなる。その結果、例えば、
当該電子線照射装置の動作の安定性の向上、同じ寸
法の装置での印加可能な加速電圧VA の増大、または
同じ加速電圧VA での装置寸法の縮小、等を図ることが
可能になる。
【0022】なお、真空容器2やシールド電極12等の
形状は基本的にX方向において左右対称であり、従って
等電位面Eも基本的に左右対称であるから、中央電極4
2は、この例のように開口部6のX方向の中央または中
央付近に設けるのが好ましい。
形状は基本的にX方向において左右対称であり、従って
等電位面Eも基本的に左右対称であるから、中央電極4
2は、この例のように開口部6のX方向の中央または中
央付近に設けるのが好ましい。
【0023】この中央電極42の上下方向(Z方向)の
位置を調整する調整機構を設けても良い。それによっ
て、開口部6付近の等電位面Eの照射窓20側への膨ら
み具合、ひいては電子18の発散・集束状態を簡単に調
整することができる。例えば、電子18の外側への拡が
りが大き過ぎる場合は、中央電極42の位置を上げて等
電位面Eを持ち上げてその照射窓20側への膨らみを小
さくすれば良い。電子18が中央に集まり過ぎる場合
は、中央電極42の位置を下げて等電位面Eを照射窓2
0側へ少し膨らませれば良い。
位置を調整する調整機構を設けても良い。それによっ
て、開口部6付近の等電位面Eの照射窓20側への膨ら
み具合、ひいては電子18の発散・集束状態を簡単に調
整することができる。例えば、電子18の外側への拡が
りが大き過ぎる場合は、中央電極42の位置を上げて等
電位面Eを持ち上げてその照射窓20側への膨らみを小
さくすれば良い。電子18が中央に集まり過ぎる場合
は、中央電極42の位置を下げて等電位面Eを照射窓2
0側へ少し膨らませれば良い。
【0024】中央電極42は、中実(例えば丸棒状)で
も良いけれども、この例のように中空(例えば円管状)
にすれば、軽くなるし、中に冷却水を通して水冷構造に
することもできる。水冷構造にすれば、フィラメント1
4からの輻射熱や電子18が当たることによる中央電極
42の温度上昇を抑えて、中央電極42の変形を簡単に
防止することができる。
も良いけれども、この例のように中空(例えば円管状)
にすれば、軽くなるし、中に冷却水を通して水冷構造に
することもできる。水冷構造にすれば、フィラメント1
4からの輻射熱や電子18が当たることによる中央電極
42の温度上昇を抑えて、中央電極42の変形を簡単に
防止することができる。
【0025】また、中央電極42は、中空または中実で
断面円形以外の棒状または板状等でも良いけれども、そ
の場合は、電界集中緩和のために、角を丸めておくのが
好ましい。この観点からは、中央電極42は、中空また
は中実で断面円形のもの、即ち円管状または丸棒状のも
のが好ましい。
断面円形以外の棒状または板状等でも良いけれども、そ
の場合は、電界集中緩和のために、角を丸めておくのが
好ましい。この観点からは、中央電極42は、中空また
は中実で断面円形のもの、即ち円管状または丸棒状のも
のが好ましい。
【0026】上記中央電極42は、この例のように、照
射窓20の中央部の非開口部36および引出し電極16
の中央部の非開口部32を有している場合に設けるのが
好適である。なぜなら、非開口部36を有している場合
は、通常は開口部6および照射窓20のX方向の寸法が
大きく、従って等電位面Eの照射窓20側への膨らみも
大きくなり勝ちだからである。また、非開口部32を有
している場合は、そこからの電子18の放出はないの
で、中央電極42に当たる電子18が少ないからであ
る。しかし、このような非開口部36および32を有し
ていない場合にも、勿論、上記中央電極42を設けるこ
とによって、前述したような、等電位面Eの照射窓20
側への膨らみ防止および開口部6の角部8付近の電位傾
度低減の効果を奏することができる。
射窓20の中央部の非開口部36および引出し電極16
の中央部の非開口部32を有している場合に設けるのが
好適である。なぜなら、非開口部36を有している場合
は、通常は開口部6および照射窓20のX方向の寸法が
大きく、従って等電位面Eの照射窓20側への膨らみも
大きくなり勝ちだからである。また、非開口部32を有
している場合は、そこからの電子18の放出はないの
で、中央電極42に当たる電子18が少ないからであ
る。しかし、このような非開口部36および32を有し
ていない場合にも、勿論、上記中央電極42を設けるこ
とによって、前述したような、等電位面Eの照射窓20
側への膨らみ防止および開口部6の角部8付近の電位傾
度低減の効果を奏することができる。
【0027】また、真空容器2が平坦部5を有しておら
ず、その円筒状の側面に開口部6が設けられている場合
も、当該開口部6付近での等電位面Eの照射窓20側へ
の膨らみが生じるのは図1の例の場合と同様であり、こ
の場合も中央電極42を設けることによって上記と同様
の効果を奏する。
ず、その円筒状の側面に開口部6が設けられている場合
も、当該開口部6付近での等電位面Eの照射窓20側へ
の膨らみが生じるのは図1の例の場合と同様であり、こ
の場合も中央電極42を設けることによって上記と同様
の効果を奏する。
【0028】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、上記中
央電極によって、真空容器の開口部付近の等電位面の照
射窓側への膨らみを抑えることができる。その結果、加
速中の電子の外側への拡がりが抑えられるので、照射窓
の開口を通して外部へ取り出される電子の割合が向上
し、電子の取出し効率が向上する。
央電極によって、真空容器の開口部付近の等電位面の照
射窓側への膨らみを抑えることができる。その結果、加
速中の電子の外側への拡がりが抑えられるので、照射窓
の開口を通して外部へ取り出される電子の割合が向上
し、電子の取出し効率が向上する。
【0029】しかも、このようにして真空容器の開口部
付近の等電位面の照射窓側への膨らみを抑えることによ
って、開口部の角部付近での電位傾度が小さくなるた
め、即ち角部付近での電界集中が緩和されるため、角部
付近で異常放電が発生しにくくなる。その結果、当該電
子線照射装置の動作の安定性向上等を図ることが可能に
なる。
付近の等電位面の照射窓側への膨らみを抑えることによ
って、開口部の角部付近での電位傾度が小さくなるた
め、即ち角部付近での電界集中が緩和されるため、角部
付近で異常放電が発生しにくくなる。その結果、当該電
子線照射装置の動作の安定性向上等を図ることが可能に
なる。
【図1】この発明に係る電子線照射装置の一例を示す断
面図である。
面図である。
【図2】図1中の中央電極および照射窓の一例を示す平
面図である。
面図である。
【図3】従来の電子線照射装置の一例を簡略化して示す
斜視図である。
斜視図である。
【図4】従来の電子線照射装置の詳細例を示す断面図で
ある。
ある。
【図5】図1および図4中の引出し電極の一例を示す平
面図である。
面図である。
【図6】図1および図4中の照射窓の一例を示す平面図
である。
である。
2 真空容器 6 開口部 10 電子源 18 電子 20 照射窓 42 中央電極 E 等電位面
Claims (1)
- 【請求項1】 筒状の容器であって、その側面部に当該
容器の軸に沿って設けられた開口部を有する真空容器
と、電子を放出するものであって、前記真空容器内に当
該真空容器の軸に沿って設けられており、かつ前記真空
容器との間に電子加速用の加速電圧が印加される電子源
と、前記真空容器の開口部に接続枠体を介して取り付け
られていて、前記真空容器の内外を分離すると共に前記
電子源からの電子を透過させる窓箔を有する照射窓とを
備える電子線照射装置において、前記真空容器の開口部
付近に、当該開口部に沿って、前記真空容器と同電位の
細長い中央電極を配置していることを特徴とする電子線
照射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29945499A JP2001116898A (ja) | 1999-10-21 | 1999-10-21 | 電子線照射装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29945499A JP2001116898A (ja) | 1999-10-21 | 1999-10-21 | 電子線照射装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001116898A true JP2001116898A (ja) | 2001-04-27 |
Family
ID=17872794
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29945499A Pending JP2001116898A (ja) | 1999-10-21 | 1999-10-21 | 電子線照射装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001116898A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006201046A (ja) * | 2005-01-21 | 2006-08-03 | Nhv Corporation | 電子線照射装置 |
JP2014153275A (ja) * | 2013-02-12 | 2014-08-25 | Shibuya Kogyo Co Ltd | 電子線照射装置の照射窓 |
-
1999
- 1999-10-21 JP JP29945499A patent/JP2001116898A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006201046A (ja) * | 2005-01-21 | 2006-08-03 | Nhv Corporation | 電子線照射装置 |
JP4556678B2 (ja) * | 2005-01-21 | 2010-10-06 | 株式会社Nhvコーポレーション | 電子線照射装置 |
JP2014153275A (ja) * | 2013-02-12 | 2014-08-25 | Shibuya Kogyo Co Ltd | 電子線照射装置の照射窓 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TW200518155A (en) | Devices and methods for producing multiple x-ray beams from multiple locations | |
JP2001116898A (ja) | 電子線照射装置 | |
KR102077664B1 (ko) | 하이브리드 전자 방출원을 구비한 엑스선 튜브 | |
US3728573A (en) | Leakage inhibiting shield | |
JP3105932B2 (ja) | 発光素子 | |
JP2003346639A (ja) | 高密度で低厚みの放出領域を有する電子銃用酸化物陰極 | |
CN103069533B (zh) | 用于电子束产生装置的控制网格设计 | |
JP3536821B2 (ja) | 電子線照射装置 | |
JP3896808B2 (ja) | 電子源 | |
JP2996242B1 (ja) | 引出し電極 | |
JP2001056400A (ja) | 電子線照射装置 | |
JP3896809B2 (ja) | 電子線照射装置 | |
WO1997050107A1 (en) | Vacuum device having a getter device | |
JPH0540480Y2 (ja) | ||
KR100340945B1 (ko) | 전자빔을 이용한 천공장치 | |
JPS61183859A (ja) | 電子線照射装置の線量分布均一化方法 | |
JP2019002783A (ja) | 電子線照射装置 | |
JP2836366B2 (ja) | 電子線照射装置 | |
US9024544B2 (en) | Field emission device | |
JP2002122700A (ja) | 電子源 | |
JP2000249799A (ja) | 電子線照射装置の電子源 | |
MY122879A (en) | Cathode ray tube having a fucos mask and support frame assembly with an improved border | |
JP2760088B2 (ja) | イオン源 | |
JPH01159941A (ja) | X線管装置 | |
KR200200878Y1 (ko) | 음극선관용전자총전극의고정구조 |