JP3896710B2 - 車両用空調制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、曇り防止制御が可能な車両用空調制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、エンジンの駆動力により駆動される冷媒圧縮用のコンプレッサと、このコンプレッサで圧縮された冷媒との熱交換により車室内へ送られる空気を除湿冷却するエバポレータとを有する冷房サイクルをそなえ、空調用ダクト内に取り込まれる車両外部からの外気と車室内部からの内気との導入割合を調整するインテークドアと、このインテークドアによって内外気の導入割合が調整されてダクト内に導入された空気をエバポレータを通過させて車室内に送風するブロアファンとを有する、車両用空調制御装置がある。
【0003】
かかる車両用空調制御装置において、省燃費化(省動力化)を図るために、目標吹出温度が吸込空気温度(外気温)よりも高いときにはコンプレッサを停止するエコノミ運転が行なわれているが、コンプレッサが停止することで、車室内湿度が上昇し、窓ガラス内側表面が曇りやすくなるといった問題があった。
この問題を解決すべく、窓ガラスに曇りが発生すると、外気と内気との取入割合を調整して、外気の取入割合を増加させることにより、窓ガラス内側表面に発生した曇り(結露)を除去するようにした車両用空調制御装置が、特公平1−27891号公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来の空調制御装置では、窓ガラスに曇りが発生していないときには、車室内湿度に応じて内外気の導入割合を調整しつつも、窓ガラスに曇りが発生しているときには、外気の導入割合を増加させて全開とする構成である。
【0005】
したがって、曇りがとれた後は、曇りが発生する以前と同様に、所定の条件(車室内湿度)に基づき内外気の導入が調整されるので、曇りの発生度合いに見合った曇り除去対策がなされず、再度曇りが発生する可能性が高くなるといった課題がある。
また、曇りが発生していないときには、車室内湿度に応じて内外気の導入割合が調整されるので、外気が必要以上に導入される虞があり、不要な外気の導入により暖房性が阻害される虞があるため、暖房性能を確保した空調制御が迅速に行なわれにくいといった課題がある。
【0006】
本発明は、上述の事情に基づきなされたもので、曇りの発生度合いを確実に低減させるとともに、暖房性能を確保することができるようにした、車両用空調制御装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明(請求項1)は、車両外部からの外気と車室内部からの内気との導入割合を調整する内外気切換手段と、車室内外の環境情報と乗員により調整される目標環境状態とに応じて内気導入率を算出し、この内気導入率に基づき前記内外気切換手段を駆動制御する空調制御手段とを備えた車両用空調制御装置において、窓ガラス内側表面の曇りの発生を判断する曇り判断手段と、曇りの発生が判断されない通常時の内気導入率を設定変更するものであって、前記曇り判断手段により前記曇りの発生が判断される毎に、前記内気導入率を曇りの発生が判断されたときの内気導入率よりも所定率β′だけ前記通常時の内気導入率が低減されるように設定変更する内気導入率変更手段とを有し、前記空調制御手段は、前記内気導入率変更手段により設定変更された内気導入率に基づき前記内外気切換手段を制御することを特徴とする。
【0008】
したがって、窓ガラス内側表面に曇りが発生する毎に、内気導入率が低減されるように設定変更され、曇りの発生が判断されない通常時には、この所定率β′だけ低減された通常時の内気導入率に応じて空調制御が行なわれるので、車室内に送風される空気の湿度が曇りが発生する毎に段階的に低減されることになり、車室内の湿度が除々に低減されて、曇りが発生しにくくなる。
また、本発明(請求項2)は、曇り判断手段により曇りの発生が判断されている間、デフロスタ吹出口への配風割合を増大させるデミスト制御を行なうとともに、吸引した冷媒を圧縮して吐出する冷媒圧縮機、空調用ダクト内に導入された空気を冷媒蒸発器を通過させて車室内に送風する送風手段、及び内外気切換手段のうち少なくとも1つを前記曇りが解消されるように駆動制御する曇り取り制御を行なうことを特徴とする。
【0009】
したがって、窓ガラス内側表面に曇りが発生すると、デフロスタ吹出口への配風量が増加されるとともに、冷媒圧縮機、送風手段及び内外気切換手段のうち少なくとも1つが曇りが解消されるように駆動制御されるので、窓ガラス内側表面に発生した曇りが迅速に且つ確実に解消される。
なお、前記空調制御手段は、前記曇り判断手段により前記曇りの解消が判断されて所定時間が経過したら前記曇り取り制御を終了することが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について例示的に詳しく説明する。
図1は、本発明を適用した車両用空調制御装置1を示す概略図である。
図1に示すように、通風ダクト(空調用ダクト)2内の上流側には、このダクト2内に取り込まれる車両外部からの外気と車室内部からの内気との導入割合(内気導入率)を調整できるように可変的に切り換えられるインテークドア(内外気切換手段)4と、このインテークドア4を介してダクト2内に空気を導入して車室内に空気を送風するブロアファン(送風手段)3とが設けられ、このブロアファン3の下流側には、車室内に送風される空気を除湿冷却するエバポレータ(冷媒蒸発器)5と、車室内に送風される空気を加熱するヒータコア(加熱手段)6とが設けられている。
【0011】
エバポレータ5は、コンプレッサ(冷媒圧縮機)7,コンデンサ8,レシーバタンク9及び自動膨張弁10とともに冷房サイクルを構成している。
この冷房サイクルは、電磁クラッチ11を介して車両の走行用エンジン12によって駆動されるコンプレッサ7と、このコンプレッサ7で圧縮された高温高圧の冷媒をクーリングファンの送風を受けて凝縮液化するコンデンサ8と、このコンデンサ8で凝縮された冷媒を一時蓄えて液冷媒のみを流すレシーバ9と、このレシーバ9より導かれた液冷媒を減圧膨張する膨張弁10と、ダクト2内に配されて膨張弁10で減圧された低温低圧の冷媒をブロアファン3の送風を受けて気化させるエバポレータ5といった各機能部品により構成され、それぞれ冷媒配管によって環状に接続されている。
【0012】
コンプレッサ7は、エンジン12から駆動力が伝達されることにより駆動されて、エンジン12からの駆動力が遮断されることにより停止される構成となっている。また、コンプレッサ7は、回転数切換制御手段211を備えており、この回転数切換制御手段211により、回転数制御がなされる構成とされている。
ヒータコア6は、エンジンの冷却水が循環する温水サイクル中に介設され、このヒータコア6を通る空気を加熱する。
【0013】
エバポレータ5とヒータコア6との間の通路中には、エアミックスドア13が設けられ、このエアミックスドア13の開度に応じてヒータコア6を通過した温風とヒータコア6をバイパスした冷風との混合割合が調節される。
通風ダクト2のヒータコア6よりも下流側端部には、モード切換ドア18,19と、車室17内の所定位置にそれぞれ開口した顔部吹出口14,足下吹出口15及びデフロスタ吹出口16とが設けられており、モード切換ドア18,19によって、互いに分岐した各吹出口14,15,16からの吹出モードが切り換えられるようになっている。
【0014】
図1に示すように、マイクロコンピュータのコントロール・ユニット(空調制御手段)20の各入力端子には、車室17内外の所定位置の温度をそれぞれ検出する内気センサ21及び外気センサ22と、日射量を検出する日射センサ23と、エアミックスドア12の開度を検出するポテンションメータ24と、エバポレータ5の下流側に取り付けられて実際のエバポレータの出口空気温度を検出するエバポレータ温度センサ(出口空気温度検出手段)25と、窓ガラス内側表面の曇りを検知する曇り検知センサ26とからの各信号が図示しないA/D変換器を介してそれぞれ入力されている。なお、車室内外の温度や車室内への日射量は車室内外の環境状況に相当し、内気センサ21,外気センサ22,日射センサ23は車室内外の環境状況を検出しこの環境情報を出力する環境状況検出手段と称することができる。
【0015】
曇り検知センサ26は、図3(a)の上面図及び図5の斜視図に示すように、上面視略コ字状に形成されたボディをそなえ、図3(b)の側面図に示すように、ボディの一方の側片41aに発光素子42が設けられ、ボディの他方の側片41bに受光素子43が設けら、両側片の下面41cが窓ガラス44の内側表面に接着剤45などにより接着されて固設されている。
【0016】
一方の側片41aには、ガラス44に垂直となるように発光面41dが設けられ、発光素子42から所定の波長領域のパルス光Aが、発光面41dを通るように窓ガラス44の内側表面に向けて投射される。このパルス光Aが窓ガラス44の内側表面に付着した水滴に当たって散乱した散乱光Bの光量を、ガラス44に垂直となるように他方の側片41bに設けられる受光面41eを通して受光素子43にて検出するようになっている。
【0017】
受光素子43は、図4に示すように、受光した光量に応じて波形の電圧を発生し、この電圧は、ハイパスフィルタによってパルス信号に変換されて出力される。そして、このパルス信号が所定値α以上のときに、窓ガラス内側表面に曇りが発生しているものとして、コントロールユニット40に曇り信号を出力する。
この曇り検知センサ26においては、窓ガラス44の内側表面の検知面46aに反射加工を施した遮光テープ(図3中に斜線を付して示す)46が貼られており、太陽光の直接入射を防止され、太陽光によりセンサ出力の変化を抑えることができるようになっている。また、発光素子42からのパルス光Aが窓ガラス44に垂直な発光面41dを通して窓ガラス44の検知面に投射され、検知面46aの水滴に当たって散乱した散乱光Bが、窓ガラス44に垂直な受光面41eを通して受光素子43により検知される構成であるとともに、センサ自体の形状が上面視で略コ字状に形成されているために、発光面41d,受光面41e及び検知面46aの清掃などのメンテナンスが容易にできる構成となっている。
【0018】
また、曇りセンサ26は、図5に示すように、窓ガラス44側を除く全範囲において、カバー部材47により覆われる構成とされており、インパネなどからの太陽光の反射光による影響を減少させるとともに、発光面41d,受光面41e及び検知面46aへのほこりなどの付着を防止でき、より確実な曇りの検知を行なうことができる。
【0019】
したがって、このように構成された曇りセンサ26により、窓ガラス44の内側表面の曇りを的確に且つ確実に検知することができる。
コントロールユニット20の各出力端子には、インテークドア4の開度を制御するインテークドア・アクチュエータ31,ミックスドア13の開度を制御するミックスドア・アクチュエータ32,モード切換ドア18,19を切り換えて吹き出しモードの切換を行なうモード・アクチュエータ33,ブロアファン3のオン・オフ及びその風量値を制御するブロア駆動回路34,エンジン12からの駆動力をコンプレッサ7に伝達又は遮断する電磁クラッチ11のオン・オフを制御するクラッチ制御回路35がそれぞれ接続されている。
【0020】
また、コントロールユニット20には、乗員の操作により車両用空調制御装置の運転状態を切り換えるための切換手段30からの信号が入力される構成とされている。
この切換手段30には、図2に示すような、空調制御装置のONスイッチ50及びOFFスイッチ51,吹出口を選択する吹出口スイッチ52,吹出口からの風量を調整する風量スイッチ53,車室内の設定温度(目標環境状態)Tsを設定する設定温度調整スイッチ(目標環境状態設定手段)54,外気導入と内気導入とを切り換える内外気切換スイッチ55,空調制御装置を自動制御するオート制御モードを選択するためのオートスイッチ56などが配設されている。なお、図2中、風量スイッチ53は、L,M,Hの3つがそなえられるが、Lは低風量設定用、Mは中風量設定用、Hは高風量設定用のスイッチである。
【0021】
そして、オートスイッチ56がオンの状態で、オート制御モードが選択されているときには、内気センサ21からの車室内温度Tr,外気センサ22からの外気温度Ta,日射センサ23からの日射量Rなどの車室内外の環境情報と、設定温度調整スイッチ54により乗員が調整した目標環境状態としての設定温度Tsとに応じて、コンプレッサ7及びブロア3の駆動制御,インテークドア4及びミックスドア13の開度制御,モード切換ドア18,19の吹き出しモード切換制御が全て自動的に行なわれる。
【0022】
また、オートスイッチ56がオフの状態で、オート制御モードが選択されていないときには、車室内温度Tr,外気温度Ta,日射量Rなどの車室内外の環境状況と、吹出風量や吹出口モード及び内外気切換状態のうちのマニュアル切換調整された状態と設定温度調整スイッチ54によって乗員が調整する設定温度Tsとによって設定される目標環境状態とに応じて、コンプレッサ7及びブロア3の駆動制御,インテークドア4及びミックスドア13の開度制御や、モード切換ドア18,19の吹き出しモード切換制御が行なわれるようになっている。
【0023】
また、コントロールユニット20には、内気導入率βを設定する機能(内気導入率設定手段)20Aがそなえられており、内外気切換スイッチ55が、乗員のマニュアル操作により切換調整されていない場合には、この内気導入率設定手段20Aは、内気導入率βを、図7に実線で示すように、外気温Taが所定値Tr1以下又は所定値Tr2(>Tr1)よりも大きい場合には100%に設定して、外気温Taが所定値Tr1よりも大きく且つ所定値Tr2以下である場合には0%(10%未満でもよい)に設定するようになっている。
【0024】
これは、夏期のように外気温Taが所定値Tr2よりも大きい場合には、外気よりも低温の内気のみを導入することにより冷却効果を高めるとともに、冬期のように外気温Taが所定値Tr1以下となる場合には、外気よりも高温の内気のみを導入することにより暖房効果を高めるためである。
また、外気温Taが所定値Tr1よりも大きく且つ所定値Tr2以下である場合には、内気よりも外気を導入させることにより、車室内空気の清浄効果及び除湿効果を高めるためである。
【0025】
そして、コントロールユニット20は、インテークドアアクチュエータ31に、この外気温Taに基づき設定される内気導入率βに応じた信号を出力するようになっている。
また、コントロールユニット20には、内気導入率設定手段20Aにより設定する内気導入率βを変更する機能(内気導入率変更手段)20Bと、曇りセンサ26からの信号により窓ガラス44の内側表面に曇りが発生しているか否か判断する機能(曇り判断手段)20Cとがそなえられており、この曇り判断手段20Cで窓ガラス44の内側表面に曇りが発生していると判定された場合には、内気導入率変更手段20Bによる内気導入率βの変更や、これに基づく曇り取り動作や防曇空調制御を実施するようになっている。
【0026】
なお、曇り取り動作では、モードアクチュエータ33にデフロスタ信号を出力し、吹出口モードをデフロスタに切り換えるデミスト制御を行ない、インテークドアアクチュエータ31に外気信号を出力して、インテークドア4を駆動させ、外気導入状態(内気導入率を0%)とするとともに、クラッチ駆動回路35にクラッチON信号を出力し電磁クラッチ11を連結させて、エンジンからの動力によりコンプレッサを駆動させ、さらにブロア駆動回路34にUP信号を出力し、ブロアの風量を増加させる曇り取り制御を行なう。また、防曇空調制御では、インテークドア4の開度制御を行なって、内気導入率を低減させる。
【0027】
次に、本実施形態における車両用空調装置の作用について図6及び図7を参照して説明する。
図6は、本実施形態におけるメインフローチャートである。
まず、切換手段30のエアコンのONスイッチ50やオートスイッチ56がON状態に切り換えられ、空調制御装置が稼働されると、ステップS1で、フラグFを0に設定し、ステップS2に進む。このフラグFは、後述する内気導入率が低減されるように設定変更された直後である場合には1と設定されるものである。
【0028】
ステップS2では、外気センサ22により検出される外気温Taが所定値Ta0(例えば、−15°C)よりも小さいか否か判定する。ステップS2の判定結果が否定、つまり、外気温Taが所定値Ta0よりも小さい場合には、ステップS3に進む。
ステップS3では、フラグFが1か否か判定する。ここでは、エアコン始動時にステップS1にてフラグFが0に設定されているので、ステップS3の判定が否定となり、ステップS4に進む。
【0029】
ステップS4では、インテークドア4による内外気の導入割合を内気導入率が100%となるように設定して内気導入状態とするとともに、コンプレッサ7をOFFとする。
つまり、インテークドア4の開度によって設定される内気導入率βが100%(外気導入率が0%)となるように、コントロールユニット20がインテークドアアクチュエータ31に制御信号を出力し、インテークドアアクチュエータ31によりインテークドア4が駆動され、外気の導入が遮断される。また、コントロールユニット20は、クラッチ駆動回路35にクラッチOFF信号を出力して、クラッチ駆動回路35は、電磁クラッチ11を切断して、エンジン12からコンプレッサ7への動力の伝達を遮断することにより、コンプレッサ7は停止状態とされる。
【0030】
このように、エアコン始動時における外気温Taが所定値Ta0よりも小さい場合や、エアコン稼働中に外気温Taが所定値Ta0以上の状態から所定値Ta0よりも小さい状態に変化した場合には、ステップS4において内気導入状態(内気導入率100%)とすることにより、暖房性能を確保して空調制御を迅速に行なうことができ、コンプレッサ7をOFFとしたことにより、必要以上にコンプレッサ7が駆動されることが防止されて、燃費の向上を図ることができる。
【0031】
さらに、エンジン始動直後のエアコン始動時に外気温Taが所定値Ta0よりも小さい場合には、外気導入の増加又はコンプレッサ7の駆動により冷却水温の上昇が抑制されることが防止され、より燃費の向上が図られる。
その後、ステップS5に進み、通常の空調制御を行なう。
このステップS5における通常の空調制御とは、車室内温度Trが切換手段30の設定温度調整スイッチ54によって設定される設定温度Tsとなるように、また切換手段30の吹出口スイッチ52、風量スイッチ53および内外気切換スイッチ55のうち乗員により調整されているものについてはその調整状態となるように、各センサや切換手段30の各スイッチからの各種入力信号により、コンプレッサ7の駆動状態、インテークドア4の開度、ブロア3の駆動状態、ミックスドア13の開度、吹き出しモードを設定し、それぞれの設定内容に応じて、クラッチ駆動回路35、回転数制御手段211、インテークドアアクチュエータ31、ブロア駆動回路34、ミックスドアアクチュエータ32、モードアクチュエータ33のそれぞれに制御信号を出力し、最適に空調制御が行なわれる。
【0032】
なお、この通常空調制御において、内外気切換スイッチ55が、乗員のマニュアル操作により切換調整されていない場合には、内気導入率β0が、図7の実線で示すように、外気温Taに応じて設定され、この設定された内気導入率β0に応じてインテークドア4が駆動制御される。
ステップS5の通常制御を行なった後は、ステップS6に進み、曇りセンサ26からの信号により窓ガラス44の内側表面に曇りが発生しているか否か判定する。このステップS6による判定が否定、つまり、窓ガラス内側表面に曇りが発生していないと判定された場合には、ステップS5に戻り、通常の空調制御が繰り返される。
【0033】
なお、本実施形態では、上述したように外気温Taが所定値Ta0よりも小さい低温時には、ステップS4により一時的に内気導入状態及びコンプレッサ7を停止状態にしているが、ステップ5における通常空調制御でも、ステップS4の内気導入状態及びコンプレッサ7の停止状態を継続するように行なってもよい。ステップS6の判定結果が肯定、つまり、窓ガラス44の内側表面に曇りが発生していると判定された場合には、ステップS7に進み、曇り取り動作が実施される。
【0034】
このステップS7における曇り取り動作では、モードアクチュエータ33にデフロスタ信号を出力し、吹出口モードをデフロスタに切り換えるデミスト制御を行なう。また、インテークドアアクチュエータ31に外気信号を出力して、インテークドア4を駆動させ、外気導入状態、つまり、内気導入率を0%とするとともに、クラッチ駆動回路35にクラッチON信号を出力し、電磁クラッチ11を連結させてエンジンからの動力によりコンプレッサを駆動させ、さらにブロア駆動回路34にUP信号を出力し、ブロアの風量を増加させる曇り取り制御を行なう。
【0035】
したがって、窓ガラス44の内側表面に曇りが発生すると、内気よりも温度及び湿度の低い外気のみが導入され、コンプレッサ7の駆動によるエバポレータ5の除湿冷却作用により、外気がエバポレータ5を通過する際にさらに冷却及び除湿されるとともに、車室内への吹出風量が増加される。そして、この冷却除湿されて風量が増加された外気が、デフロスタから吹き出されることにより、窓ガラス44の内側表面近傍の湿度が低下されるとともに、窓ガラス44の内側表面近傍の内気温が低下して、窓ガラス44の内側表面近傍の飽和湿度が上昇することにより、窓ガラス44の内側表面に発生した曇りが迅速に解消されることになる。
【0036】
なお、ステップS7の曇り取り動作では、コンプレッサ7を駆動させ、またブロア3の風量を増加させ、さらに外気導入状態(内気導入率0%)とするものであるが、これに限定されるものではなく、これらのうちの少なくとも1つの動作を行なうとともに、吹出口モードをデフロスタに切り換えるようにしてもよい。次に、ステップS8に進み、曇りセンサ26からの検出信号により、窓ガラス44の内側表面の曇りが解消したか否か判定する。この判定結果が否定の場合には、ステップS7に戻り、ステップS7における曇り取り動作が継続されることになる。
【0037】
ステップS8の判定結果が肯定、つまり、曇りセンサ26により窓ガラス内側表面の曇りが解消したと判定された場合にはステップS9に進み、曇りが解消されてから所定時間(例えば60sec)が経過したか否か判定される。この判定結果が否定の場合には、ステップS7に戻り、ステップS7以降のフローが繰り返されることになる。つまり、曇り検知センサ26により曇りが解消された後も所定時間が経過するまでは、ステップS7の曇り取り動作が継続されることになる。
【0038】
ステップS9の判定結果が肯定の場合、つまり、曇りが解消して所定時間経過した場合には、ステップS10に進む。このステップS10では、ステップS7における曇り取り動作を解除するとともに、内気導入率を低減させる。
この内気導入率の低減は、曇りが発生する以前に設定されていた内気導入率から所定率β′を減算して、内気導入率を設定変更する。ここでは、ステップS5の通常空調制御において設定されている内気混入率β0から所定率β′を減算して、内気導入率をβ1(=β0−β′)に設定変更する。
【0039】
ステップS10にて、曇り取り動作の解除及び内気導入率の低減がなされると、ステップS11に進み、フラグFを1に設定する。
その後、ステップS2に戻り、外気温Taが所定値Ta0よりも依然小さい場合には、ステップS3に進み、フラグFが0以外か否か判定する。フラグFは、内気導入率が低減するように設定変更された場合に1に設定されるものであり、ステップS11において1に設定されているために、ステップS3の判定は肯定となりステップS12に進み、防曇空調制御が行なわれる。
【0040】
ステップ12の防曇空調制御では、インテークドア4の開度制御だけがステップS5にて説明した通常空調制御と異なるものであり、その他の制御(コンプレッサ7の駆動制御、ブロア3の駆動制御、ミックスドア13の開度制御,吹き出しモードの切換制御)についてはステップS5にて説明した通常空調制御と同様に行なわれる。
【0041】
この防曇空調制御におけるインテークドア4の開度制御では、ステップS10において、β′減算して求められた内気混入率(ここでは、β1)に基づいた信号をインテークドアアクチュエータ31に出力し、この信号に応じてインテークドア4を無段階又は有段階に駆動して、内気導入率を低減させる。
したがって、この防曇空調制御における内気導入率が、ステップS10において曇りが発生したときの内気導入率(ここでは、ステップS5の通常空調制御における内気導入率β0)よりも低減された内気導入率に基づきインテークドア4が駆動制御されるので、湿度の低い外気の導入率が高くなり、吹出口より車室内へ送風される空気の湿度が低くなり、車室内全体の湿度が低減されることになり、窓ガラス44の内側表面に曇りが発生しにくい状態となる。
【0042】
なお、ステップS12における防曇空調制御においては、内気導入率の設定方法のみステップS5にて説明した通常空調制御と異なるように説明したが、これに限定されるものではなく、通常空調制御に対して、コンプレッサ7の回転数を高くなるように設定したり、ブロア3の風量を高く設定したりすることも可能であり、この場合には、窓ガラス44の内側表面の曇りの発生をより抑制することができる。
【0043】
ステップS12の防曇空調制御が行なわれると、ステップS13に進み、曇りセンサ26からの検知信号により、窓ガラス44に曇りが発生したか否か判定する。このステップS13の判定が否定で、曇りが発生していない場合には、ステップS12に戻り、ステップS12の防曇空調制御が繰り返される。
ステップS13の判定が肯定となり、窓ガラス44の内側表面に曇りが発生下と判定されると、ステップ7に進み、上述した曇り取り動作が行なわれる。そして、上述したように曇りが解消されてから所定時間が経過するまで曇り取り動作が継続され、ステップS10に進む。
【0044】
ステップS10では、上述したように曇り取り動作を解除するとともに、内気導入率が低減されるように内気導入率の設定変更を行なう。この内気導入率の低減は、上述したように曇りが発生したときの内気導入率から所定率β′を減算して求めるものであり、ここではステップS12の防曇空調制御における内気導入率β1から所定率β′を低減して、内気導入率をβ2(=β1−β′)に設定変更することになる。
【0045】
ステップS10にて、曇り取り動作の解除及び内気導入率が低減されるように内気導入率の設定変更がなされると、ステップS11に進みフラグFを1に設定し、ステップS2に戻り、ステップS2以降のフローが繰り返される。
したがって、その後外気温Taが所定値Ta0よりも小さい場合には、曇りが一度も発生しない状態では内気導入率βは外気温度Taに基づく内気導入率β0に設定され、この内気導入率β0に基づきインテークドア4を駆動制御する通常空調制御が行なわれる。その後、曇りが発生すると、曇りが発生する毎に、図7に点線で示すように、内気導入率βがβ1,β2,β3・・・と順次低減されるように設定変更されて、このように変更された内気導入率に基づきインテークドア4を駆動制御する防曇空調制御が行なわれる。
【0046】
本実施形態におけるフロー制御において、外気温Taが所定値Ta0以上となると、ステップS2の判定が否定となり、ステップS14に進む。このステップS14では、上述したステップS5と同等の通常空調制御が行なわれる。
ステップS14の通常空調制御の後は、ステップS15でフラグFを0に設定し、その後ステップS2に戻り、ステップS2以降のフローが繰り返される。
【0047】
したがって、外気温Taが所定値Ta0以上でステップS14における通常の空調制御が行なわれているときに、外気温Taが所定値Ta0よりも低くなるように変化した場合にも、ステップS4で一時的に内気導入状態及びコンプレッサ停止状態とされるとともに、窓ガラス44の内側表面に曇りが発生するまでステップS5の通常制御が行なわれる。その後、曇りが発生すると、曇りが発生する毎に、内気導入率βが順次低減されるように設定変更されて、この変更された内気導入率に基づきインテークドア4を駆動制御する防曇空調制御が行なわれることになる。
【0048】
なお、上述したフローチャートによる空調制御装置の作動は、切換手段30のOFFスイッチ51がONとされると迅速に停止される。
以上説明したように、本実施形態における車両用空調制御装置では、外気温Taが所定値Ta0以上である場合には、ステップS14の通常空調制御が行なわれる。また、エアコン始動時の外気温Taが所定値Ta0よりも低い場合又は外気温Taが所定値Ta0以上の状態から所定値よりも小さい状態に変化したときには、窓ガラス44の内側表面に初めて曇りが発生するまでは、ステップS5の通常空調制御が行なわれ、曇りが発生するとステップS7の曇り取り動作が曇りが解消されてから所定時間が経過するまで行なわれるとともに、ステップS10の内気導入率の設定変更が行なわれ、その後、この設定変更により低減された内気導入率に基づくステップS12の防曇空調制御が行なわれる。そして、外気温Taが所定値Ta0以上となるまで、窓ガラス44の内側表面に曇りが発生する毎に、曇り取り動作を行なうとともに内気導入率を段階的に低減させて、この低減された内気導入率に基づく防曇空調制御を行なうことになる。
【0049】
したがって、外気温Taが所定値Ta0よりも低い場合には、図7に点線で示すように、窓ガラス44の内側表面に曇りが発生する毎に、内気導入率が低減されるように設定変更され、この変更された内気導入率に基づく防曇空調制御が行なわれることにより、外気導入率が段階的に増加して吹出口から車室内へ送風される空気の湿度が段階的に低減され、車室内の湿度が除々に低減されていき、窓ガラス44の内側表面に曇りが発生しにくい状態とされるので、窓ガラス44の内側表面の曇りの発生を段階的に且つ確実に抑制することができ、曇りの発生度合いが確実に低減される。
【0050】
また、曇りの発生が抑制される状態にするまでの内気導入率の低減を徐々に行ない外気導入を徐々に増加させることにより内気導入率の低減が最小限に抑えられるので、外気が必要以上に導入されることが抑制されて、不要な外気の導入により暖房性が阻害されることが防止され、暖房性能を確保した空調制御が迅速に行なわれる。
【0051】
さらに、内気導入率の低減を曇りが発生する毎に除々に低減させる構成としたので、車室内の空調制御に与える影響も徐々に変化することになるので乗員に与える違和感を最小限に抑えることができる。
また、本実施形態では、窓ガラス44の内側表面に曇りが発生すると、吹出口モードをデフロスタ吹出口に切り換えるデミスト制御と、コンプレッサ7を駆動させ、またブロア3の風量を増加させ、さらに外気導入状態(内気導入率0%)とする曇り取り制御との曇り取り動作が行なわれるので、窓ガラス44の内側表面の曇りを迅速に解消させることができる。さらに、曇りセンサ26により、曇りが解消されたと判定されてから所定時間が経過するまでは、曇り取り動作が継続して行なわれるので、窓ガラス44の内側表面の曇りを確実に解消させることができる。したがって、曇りが発生すると迅速に且つ確実に解消されるので、視認性が向上し、安全性が向上される。
【0052】
また、本実施形態では、内外気切換状態が内気導入状態(内気導入率100%)とされる外気温Taが所定値Ta1よりも低い低温域のうち、曇りが頻繁に発生する虞がある外気温Taが所定値Ta0よりも低い極低温域のみで、窓ガラスの内側表面に曇りが発生すると曇り取り動作を行なうとともに、内気導入率を低減するように設定変更し、この低減された内気導入率に基づく防曇空調制御を行なうような構成としたことにより、外気温Taが所定値Ta0以上で且つ内気導入状態と設定される低温域(実施形態における外気温Taが所定値Ta0以上で且つ所定値Ta1よりも小さい低温域)では、内気導入状態とすることができ、暖房性能を確保することができる。
【0053】
なお、本実施形態では、上述した曇り取り動作及び防曇空調制御を外気温Taが、所定値Ta0よりも小さい極低温域でのみ行なうようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば通常の空調制御において内気導入状態と設定される外気温Taが所定値Ta1よりも小さい低温域においても、曇りが発生したと判断されると同様に曇り取り動作、内気導入率の低減及び防曇空調制御が行なわれるようにしてもよい。
【0054】
上述した本実施形態では、通常空調制御における内気導入率の設定を外気温Taに応じて設定された例を示したが、これに限定されるものではなく、例えば従来の車両用空調制御装置のように、車室内湿度に基づき内気導入率を設定してもよく、この場合には、内気導入率を窓ガラス44の内側表面に曇りが発生する毎に、車室内湿度に基づく内気導入率から所定量又は所定率低減するように変更設定して、この変更された内気導入率に基づく防曇空調制御を行なうようにしてもよい。
【0055】
上述した本実施形態では、曇りの発生に伴う曇り取り動作を行なった後、内気導入率を低減するような構成としたが、乗員のマニュアル操作により切換手段30の内外気切換スイッチ55が外気導入状態(内気導入率0%)又は内気導入状態(内気導入率100%)が選択されている場合には、内気導入率の設定変更(低減)を禁止して、内外気切換スイッチ55により選択されている外気導入状態又は内気導入状態が優先されるようにしてもよい。この場合には、曇りが発生すると上述した曇り取り動作を行なうことにより、曇りが解消されて視認性を確保することができる。
【0056】
また、本実施形態においては、窓ガラス44の内側表面に発生する曇りを曇りセンサ26にて検知する構成としたが、これに限定されるものではなく、車室内温度、車室内湿度や窓ガラス温度などから、窓ガラス44の内側表面に曇りが生じたと判定したり、曇りが生じる虞があると判定して、この判定に基づき、曇り取り動作を行なったり、内気導入率の低減を行ない、この低減された内気導入率に基づく防曇空調制御を行なうようにしてもよい。
【0057】
【発明の効果】
本発明(請求項1)によれば、窓ガラス内側表面に曇りが発生する毎に、曇りの発生が判断されない通常時には、内外気切換手段により調整される内気導入率を所定率β′だけ低減するように設定変更して、この設定変更された内気導入率に基づき空調制御が行なわれるので、曇りの発生が判断されない通常時には、窓ガラス内側表面に曇りが発生する毎に外気導入率が増加され、車室内へ送風される空気の湿度が段階的に低減されて車室内の湿度が除々に低減され、窓ガラスの内側表面の曇りの発生を段階的に且つ確実に抑制して、窓ガラス内側表面に曇りが発生しにくい状態とすることができ、曇りの発生度合いを確実に低減させることができ、視認性が向上して安全性が向上する。
【0058】
また、曇りの発生が判断されない通常時の内気導入率を曇りが発生する毎に除々に低減させる構成としたので、曇りの発生が確実に抑制される状態にするまでの内気導入率の低減が最小限に抑えられ、暖房性能の確保が図られる。
また、本発明(請求項2)によれば、曇り判断手段により曇りの発生が判断されている間、前記デフロスタ吹出口への配風割合を増大させるデミスト制御を行なうとともに、冷媒圧縮機、送風手段及び内外気切換手段のうち少なくとも1つを前記曇りが解消されるように駆動制御する曇り取り制御を行なうことにより、窓ガラス内側表面に発生した曇りが迅速に且つ確実に解消されるので、より視認性が向上して安全性が向上する。
また、本発明(請求項3)によれば、所定時間が経過するまでは、曇り取り動作が継続して行なわれるので、窓ガラスの内側表面の曇りを確実に解消させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての車両用空調制御装置を示す概略図である。
【図2】本発明の一実施形態としての車両用空調制御装置における切換手段を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態としての車両用空調制御装置における曇り検知センサを示す図である。
【図4】本発明の一実施形態としての車両用空調制御装置における曇りセンサによる出力波形を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態としての車両用空調制御装置における曇り検知センサの外観斜視図を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態としての車両用空調制御装置の作動を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図7】本発明の一実施形態としての車両用空調制御装置における外気温と内気導入率との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 車両用空調制御装置
4 インテークドア(内外気切換手段)
5 エバポレータ(冷媒蒸発器)
7 コンプレッサ(冷媒圧縮機)
20 コントロール・ユニット(空調制御手段)
20A 内気導入率設定手段
20B 内気導入率変更手段
20C 曇り判断手段
25 エバポレータ温度センサ(出口空気温度検出手段)
30 切換手段(調整手段)
Claims (3)
- 車両外部からの外気と車室内部からの内気との導入割合を調整する内外気切換手段と、
車室内外の環境情報と乗員により調整される目標環境状態とに応じて内気導入率を算出し、この内気導入率に基づき前記内外気切換手段を駆動制御する空調制御手段と、を備えた車両用空調制御装置において、
前記車室を構成する窓ガラス内側表面の曇りの発生を判断する曇り判断手段と、
曇りの発生が判断されない通常時の内気導入率を設定変更するものであって、前記曇り判断手段により前記曇りの発生が判断される毎に、前記内気導入率を曇りの発生が判断されたときの内気導入率よりも所定率β′だけ前記通常時の内気導入率が低減するように設定変更する内気導入率変更手段とを有し、
前記空調制御手段は、前記内気導入率変更手段により設定変更された内気導入率に基づき前記内外気切換手段を制御する
ことを特徴とする、車両用空調制御装置。 - 前記空調制御手段が、前記曇り判断手段により前記曇りの発生が判断されている間、デフロスタ吹出口への配風割合を増大させるデミスト制御を行なうとともに、吸引した冷媒を圧縮して吐出する冷媒圧縮機,空調用ダクト内に導入された空気を冷媒蒸発器を通過させて車室内に送風する送風手段,前記内外気切換手段のうち少なくとも1つを前記曇りが解消されるように駆動制御する曇り取り制御を行なう
ことを特徴とする、請求項1記載の車両用空調制御装置。 - 前記空調制御手段は、前記曇り判断手段により前記曇りの解消が判断されて所定時間が経過したら前記曇り取り制御を終了する
ことを特徴とする、請求項2記載の車両用空調制御装置。
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