JP2003175717A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP2003175717A JP2001375946A JP2001375946A JP2003175717A JP 2003175717 A JP2003175717 A JP 2003175717A JP 2001375946 A JP2001375946 A JP 2001375946A JP 2001375946 A JP2001375946 A JP 2001375946A JP 2003175717 A JP2003175717 A JP 2003175717A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空調開始時から最低限の視界を確保すると共
に、乗員に対して早期から暖房感を与える。 【解決手段】 エアコンECU10は、空調開始時に送
風空気を加熱する設定となっている場合、第1所定条件
に達してから第2所定条件に達するまではデフロスタ吹
出口20、30から第1所定送風レベルB1での吹き出
しとし、第2所定条件温度TW2を超えてからはデフロ
スタ吹出口20、30からの吹出割合を、第1所定送風
レベルB1より少なくしている。これにより、空調開始
時から最低限の曇り除去を行いつつ、徐々に乗員への吹
き出しを行うことにより、視界を確保して走行の安全性
を確保すると共に、乗員に対しては早期から暖房感を与
えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車室内に吹き出す
空調風の風量や温度等の空調能力を自動制御可能な車両
用空調装置に関し、特に車両のウインドウを防曇する防
曇制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両用空調装置は、吹き出す
空調風の風量や温度等を制御することにより車室内を快
適な環境にすると共に、ウインドウの曇りを防止し、或
いはウインドウの曇りの除去を行って運転者の視界を確
保し、安全で快適な運転を可能にすることを目的とす
る。
【0003】ここで、本出願人が先に出願した実公昭5
0−20460号公報においては、冷却水温が非常に低
い時はデフロスタ吹出口からの吹き出しとし、冷却水温
が上昇し始めたらフット吹出口からの吹き出しにする自
動車用温水式暖房装置が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、外気温度が非
常に低い状況からのウォームアップでは、乗員の呼吸に
よっても窓曇りが生じ、この窓曇りを解消するには、温
度の高い空調風がデフロスタ吹出口から吹き出される必
要があるが、従来技術では温風がデフロスタ吹出口から
吹き出されることがないため、窓曇りが解消され難いと
云う問題があった。
【0005】本発明は、上記従来の問題に鑑みて成され
たものであり、その目的は、空調開始時から最低限の視
界を確保すると共に、乗員に対して早期から暖房感を与
えることのできる車両用空調装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では以下の技術的手段を採用する。
【0007】請求項1記載の発明では、空調制御手段
(10)は、車両ウインドウを防曇する防曇制御に関す
る制御として、空調開始時に送風空気を加熱する設定と
なる場合、第1所定条件に達してから第2所定条件に達
するまではデフロスタ吹出口(20、30)から第1所
定送風レベル(B1)での吹き出しとし、第2所定条件
に達してからはデフロスタ吹出口(20、30)からの
吹出割合を、第1所定送風レベル(B1)より少なくす
ることを特徴とする。
【0008】これにより、空調開始時(空調初期)から
最低限の曇り除去を行いつつ、徐々に乗員への吹き出し
を行うことにより、視界を確保して走行の安全性を確保
すると共に、乗員に対しては早期から暖房感を与えるこ
とができる。
【0009】請求項2記載の発明では、空調制御手段
(10)は、車両ウインドウを防曇する防曇制御に関す
る制御として、空調開始時に送風空気を加熱する設定と
なる場合、第1所定条件に達するまではデフロスタ吹出
口(20、30)からの吹出割合を略0とし、第1所定
条件に達してから第2所定条件に達するまではデフロス
タ吹出口(20、30)から第1所定送風レベル(B
1)での吹き出しとし、第2所定条件に達してからはデ
フロスタ吹出口(20、30)からの吹出割合を、第1
所定送風レベル(B1)より少なくすることを特徴とす
る。
【0010】これによっても、空調開始時(空調初期)
から最低限の曇り除去を行いつつ、徐々に乗員への吹き
出しを行うことにより、視界を確保して走行の安全性を
確保すると共に、乗員に対しては早期から暖房感を与え
ることができる。
【0011】請求項3記載の発明では、車両用空調装置
は外気温度(TAM)を検出する外気温検出手段(7
2)を備え、空調制御手段(10)は、防曇制御を前回
空調停止時の外気温度(TAM)が所定温度(TAM
1)以上の時に行うことを特徴とする。これは、外気温
度(TAM)が非常に低い場合、冷媒圧縮機は稼動して
いないと推定され、空調ユニット(1)内の湿気は非常
に少ないと予想されるため、快適性が低下する前記防曇
制御を行わないようにしたものである。
【0012】請求項4記載の発明では、空調制御手段
(10)は、第1所定条件に達してから第2所定条件に
達するまでのデフロスタ吹出口(20、30)からの送
風レベルを、第1所定送風レベル(B1)より風量の多
い第2所定送風レベル(B2)での吹き出しとし、第2
所定条件に達してからのデフロスタ吹出口(20、3
0)からの吹出割合は、第2所定送風レベル(B2)よ
り少なくすることを特徴とする。これにより、防曇能力
を充分に確保することができる。
【0013】請求項5記載の発明では、空調制御手段
(10)は、防曇制御を行わない場合の送風を開始する
送風開始温度(TW0)より第1所定条件を低くしたこ
とを特徴とする。これにより、防曇制御を行う場合は通
常のウォームアップに比べて低い冷却水温で送風手段
(4)を起動することにより、早期より最低限の視界を
確保して走行の安全性を確保することができる。
【0014】請求項6記載の発明では、空調制御手段
(10)は、第1所定条件に達してから第2所定条件に
達するまでデフロスタ吹出口(20、30)から送風す
るうえで、外気温度(TAM)が所定値より高く車両ウ
インドウが曇り難い条件である程第2所定条件を下げ
て、デフロスタ吹出口(20、30)から送風する時間
を短くしたことを特徴とする。
【0015】これは、乗員への吹き出しが殆どないデフ
ロスタ吹出口(20、30)からの送風は、外気温度
(TAM)が高い等窓が曇り難い条件では時間を短くす
ることにより、乗員の快適性の低下を最低限に抑えるこ
とができる。
【0016】請求項7記載の発明では、車両用空調装置
は送風空気を冷却する空気冷却手段(41)の冷凍サイ
クル中に冷媒圧縮機、または車両ウインドウの曇りを晴
らすためのウインドウ加熱手段(43)を備え、空調制
御手段(10)は、第1所定条件に達してから第2所定
条件に達するまではデフロスタ吹出口(20、30)か
ら送風すると共に、防曇性増加手段として冷媒圧縮機ま
たはウインドウ加熱手段(43)の稼動率を増加させる
ことを特徴とする。
【0017】これは、冷媒圧縮機またはウインドウ加熱
手段(43)の稼動率を増加させることで防曇能力を向
上でき、デフロスタ吹出口(20、30)から送風する
時間を短くすることができることから、乗員の快適性の
低下を最低限に抑えることができる。因みに、上記各手
段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的
手段との対応関係を示す一例である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を、図面
に基づき説明する。
【0019】(第1実施形態)図1ないし図3は本発明
の実施形態に係わるもので、図1はオートエアコンシス
テムの全体構成を示したものである。また、図2はイン
ストルメントパネルを示した図で、図3はエアコン操作
パネルを示した図である。
【0020】本実施形態の車両用空調装置、いわゆるカ
ーエアコンは、走行用に水冷エンジンを搭載する自動車
等の車両の、車室内を空調する空調ユニット1における
各空調手段(アクチュエータ)を、空調制御手段(以下
エアコンECUと云う)10によって制御するように構
成されたオートエアコンシステムである。
【0021】その空調ユニット1は、車室内の運転席側
(運転席後方の後部座席を含む)空調ゾーンと、助手席
側(助手席後方の後部座席を含む)空調ゾーンとの温度
調節及び吹出口モードの変更等を、互いに独立して行う
ことが可能なエアコンユニットである。
【0022】空調ユニット1は、車両の車室内の前方に
配置された空調ダクト2を備えている。この空調ダクト
2の上流側には、内外気切替ドア3及びブロワ4とが設
けられていて内外気送風手段としての送風機ユニットと
なっている。内外気切替ドア3は、サーボモータ5等の
アクチュエータにより駆動されて内気吸込口6と外気吸
込口7との開度(いわゆる吸込口モード)を変更する吸
込口切替手段である。
【0023】ブロワ4は、ブロワ駆動回路8によって制
御されるブロワモータ(送風ファン駆動手段)9により
回転駆動されて空調ダクト2内において車室内に向かう
空気流を発生させる遠心式送風機である。尚、ブロワ4
は、後述する運転席側、助手席側の各吹出口から車室内
の運転席側、助手席側空調ゾーンに向けてそれぞれ吹き
出される空調風の吹出風量または吹出風速を変更する吹
出風量可変手段または吹出風速可変手段を構成する。
【0024】空調ダクト2の中央部には、空調ダクト2
を通過する空気を冷却する空気冷却手段としてのエバポ
レータ(冷却用熱交換器)41が設けられている。ま
た、そのエバポレータ41の空気下流側には、第1、第
2空気通路11、12を通過する空気をエンジンの冷却
水と熱交換して加熱する空気加熱手段としてのヒータコ
ア(加熱用熱交換器)42が設けられている。
【0025】尚、第1、第2空気通路11、12は、仕
切板14により区画されている。また、例えば電力を用
いて走行する車両に用いられた車両用空調装置では、エ
バポレータやヒータコアをペルチェ素子に変更しても良
い。
【0026】そのヒータコア42の空気上流側には、車
室内の運転席側空調ゾーンと助手席側空調ゾーンとの温
度調節を互いに独立して行うための運転席側、助手席側
エアミックス(A/M)ドア15、16が設けられてい
る。そして、運転席側、助手席側A/Mドア15、16
は、サーボモータ17、18等のアクチュエータにより
駆動されて、後述する運転席側、助手席側の各吹出口か
ら車室内の運転席側、助手席側空調ゾーンに向けてそれ
ぞれ吹き出される空調風の吹出温度を変更する運転席
側、助手席側吹出温度可変手段を構成する。
【0027】ここで、本実施形態のエバポレータ41
は、冷凍サイクルの一構成部品を成すものである。冷凍
サイクルは、車両のエンジンルーム内に搭載された車両
走行用のエンジンの出力軸にベルト駆動されて、冷媒を
圧縮して吐出する冷媒圧縮機(コンプレッサ)と、この
コンプレッサより吐出された冷媒を凝縮液化させる冷媒
凝縮器(コンデンサ)と、このコンデンサより流入した
液冷媒を気液分離する受液器(レシーバ)と、このレシ
ーバより流入した液冷媒を断熱膨張させる膨張弁(エキ
スパンション・バルブ)と、このエキスパンション・バ
ルブより流入した気液二相状態の冷媒を蒸発気化させる
上記のエバポレータ(冷媒蒸発器)とから構成されてい
る。
【0028】これらのうちコンプレッサは、エアコンE
CU10により制御される電磁クラッチによって、エン
ジンからの回転力が断続される。そして、電磁クラッチ
がONされてコンプレッサが起動することによってエバ
ポレータ41が空調ダクト2内を通過する空気を冷却し
除湿することで、車室内温度が下がり、フロントウイン
ドウを含むウインドウの内側が曇り難くなる。
【0029】本実施形態では、エバ後温度センサ74の
検出値であるエバ後温度(TE)と目標エバ後温度(T
EO)との比較結果に応じて出力される制御信号に基づ
き容量可変制御を行う電磁式容量可変制御弁を有する容
量可変コンプレッサが用いられている。
【0030】そして、第1空気通路11の空気下流側に
連通する各吹出ダクトの空気下流端では、図1及び図2
に示したように、運転席側デフロスタ(DEF)吹出口
20、運転席側センタフェイス(FACE)吹出口2
1、運転席側サイドフェイス(FACE)吹出口22及
び運転席側フット(FOOT)吹出口23が開口してい
る。
【0031】また、第2空気通路12の空気下流側に連
通する各吹出ダクトの空気下流端では、図1及び図2に
示したように、助手席側デフロスタ(DEF)吹出口3
0、助手席側センタフェイス(FACE)吹出口31、
助手席側サイドフェイス(FACE)吹出口32及び助
手席側フット(FOOT)吹出口33が開口している。
【0032】尚、運転席側、助手席側DEF吹出口2
0、30は、フロントウインドウへ空調風(主に温風)
を吹き出すための吹出口を構成し、運転席側、助手席側
サイドFACE吹出口22、32は、サイドウインドウ
へ空調風(主に温風)を吹き出すための吹出口を構成す
る。
【0033】そして、第1、第2空気通路11、12内
には、車室内の運転席側と助手席側との吹出口モードの
設定を互いに独立して行う運転席側、助手席側吹出口切
替ドア24〜26、34〜36が設けられている。そし
て、運転席側、助手席側吹出口切替ドア24〜26、3
4〜36は、サーボモータ28、29、38、39等の
アクチュエータにより駆動されて運転席側、助手席側の
吹出口モードをそれぞれ切り替えるモード切替ドアで、
吹出割合調節手段を構成する。
【0034】ここで、運転席側、助手席側の吹出口モー
ドとしては、FACEモード、B/Lモード、FOOT
モード、FOOT/DEFモード、DEFモード等があ
る。尚、運転席側、助手席側吹出口切替ドア24、34
は、運転席側、助手席側DEF吹出口20、30を互い
に独立して開閉することが可能な運転席側、助手席側デ
フロスタドアで、それを駆動するサーボモータ28、3
8は、窓曇りまたは霜付きの防止、或いは窓曇りまたは
霜の除去に効果のある制御を行う防曇手段のアクチュエ
ータを構成する。
【0035】エアコンECU10は、本発明の空調制御
手段に相当するもので、エンジンの始動及び停止を司る
イグニッションスイッチが投入(IG、ON)された時
に、車両に搭載された車載電源であるバッテリー(図示
せず)から直流電源が供給されると演算処理や制御処理
を開始するように構成されている。エアコンECU10
には、図1及び図2に示したように、インストルメント
パネル50に一体的に設置されたエアコン操作パネル5
1上の各種操作スイッチから各スイッチ信号が入力され
るように構成されている。
【0036】そして、エアコン操作パネル51には、液
晶表示装置(LCD:液晶ディスプレイ)52、内外気
切替スイッチ53、フロントデフロスタスイッチ(以下
DEFスイッチと言う)54、リヤデフロスタ(デフォ
ッガ)スイッチ55、DUALイスッチ56、吹出口モ
ード(MODE)切替スイッチ57、ブロワ風量切替ス
イッチ58、A/Cスイッチ59、AUTOスイッチ6
0、OFFスイッチ61、運転席(DRIVER)側温
度設定スイッチ62、助手席(PASSENGER)側
温度設定スイッチ63及び低燃費向上スイッチ64等が
設置されている。
【0037】上記の内のDUALスイッチ56は、運転
席側空調ゾーン内の温度調節と助手席側空調ゾーン内の
温度調節とを互いに独立して行う左右独立温度コントロ
ールを指令する左右独立制御指令手段である。また、D
EFスイッチ54は、フロントウインドウの防曇の能力
を上げるか否かを指令する空調スイッチに相当するもの
で、吹出口モード(MODE)をDEFモードに固定
(設定)するように要求するDEFモード要求手段であ
る。
【0038】MODE切替スイッチ57は、本発明の設
定手段(空調スイッチ)に相当するもので、ユーザーの
マニュアル操作に応じて、吹出口モード(MODE)
を、FACEモード、B/Lモード、FOOTモード、
F/Dモードのいずれかに固定(設定)するように要求
するモード要求手段である。
【0039】液晶ディスプレイ52には、運転席側、助
手席側空調ゾーンの設定温度を視覚表示する設定温度表
示部、吹出口モードを視覚表示する吹出口モード表示部
(吹出モード表示手段)、及びブロワ風量を視覚表示す
る風量表示部等が設けられている。尚、液晶ディスプレ
イ52に外気温表示部、吸込口モード表示部、時刻表示
部、を設けても良い。また、エアコン操作パネル51上
の各種の操作スイッチは、液晶ディスプレイ52に設け
られていても良い。
【0040】A/Cスイッチ59は、冷凍サイクルのコ
ンプレッサの起動または停止を指令する空調操作スイッ
チである。一般に、A/Cスイッチ59は、コンプレッ
サをOFFしてエンジンの回転負荷を減らすことで燃費
効率を高めるために設けられている。
【0041】運転席側温度設定スイッチ62は、運転席
側空調ゾーン内の温度を所望の温度に設定するための運
転席側温度設定手段で、アップスイッチ62aとダウン
スイッチ62bよりなる。また、助手側温度設定スイッ
チ63は、助手席側空調ゾーン内の温度を所望の温度に
設定するための運転席側温度設定手段で、アップスイッ
チ63aとダウンスイッチ63bよりなる。
【0042】更に、低燃費向上スイッチ64は、冷凍サ
イクルのコンプレッサの稼働率を下げて、低燃費及び省
動力を考慮した経済的な空調制御を行うか否かを指令す
るエコノミー(ECON)スイッチである。
【0043】また、エアコンECU10の内部には、演
算処理や制御処理を行う中央演算装置(CPU)、メモ
リ(ROMまたはEEOROM、RAM)、及びI/O
ポート(入力/出力回路)等の機能を含んで構成される
周知のマイクロコンピュータが設けられ、各種センサー
からのセンサ信号がI/OポートまたはA/D変換回路
によってA/D変換された後に、マイクロコンピュータ
に入力されるように構成されている。
【0044】即ち、エアコンECU10には、車室内温
度(内気温)を検出する内気温検出手段としての内気温
センサ71、車室外温度(外気温)を検出する外気温検
出手段としての外気温センサ72、及び日射検出手段と
しての日射センサ73が接続されている。
【0045】また、エバポレータ41を通過した直後の
空気温度(以下エバ後温度TEと云う)を検出するエバ
後温度検出手段としてのエバ後温度センサ74、車両の
エンジン冷却水温を検出して送風空気の加熱温度とする
加熱温度検出手段としての冷却水温センサ75、車室内
の相対湿度を検出する湿度検出手段としての湿度センサ
76、及び冷凍サイクルの高圧側のレシーバとエキスパ
ンション・バルブとの間に取り付けられ、高圧側圧力を
検出する冷媒圧力センサ77等が接続されている。
【0046】ここで、湿度センサ76は、内気温センサ
71と共に、運転席近傍のインストルメントパネル50
の前面に形成された凹所内に収容されている。尚、凹所
は通気口が形成された蓋体50aによって塞がれてい
る。
【0047】これらのうち内気温センサ71、外気温セ
ンサ72、エバ後温度センサ74、及び冷却水温センサ
75は、例えばサーミスタ等の感温素子が使用されてい
る。また、日射センサ73は、運転席側空調ゾーン内に
照射される日射量(日射強度)TS(Dr)を検知する
運転席側日射強度検知手段(例えばフォトダイオード)
と、助手席側空調ゾーン内に照射される日射量(日射強
度)TS(Pa)を検知する助手席側日射強度検知手段
(例えばフォトダイオード)とを有している。
【0048】次に、エアコンECU10による制御方法
を図4に基づいて説明する。ここで図4は、エアコンE
CU10の制御プログラムの一例を示したフローチャー
トである。
【0049】まず、イグニッションスイッチがONされ
てエアコンECU10に直流電源が供給されると、予め
ROMに記憶されている制御プログラム(図4のルーチ
ン)の実行が開始される。この時に、エアコンECU1
0内部のマイクロコンピュータに内蔵されたデータ処理
用メモリ(RAM)の記憶内容等の初期化を行う(ステ
ップS1)。
【0050】次に、各種データをデータ処理用メモリ
(RAM)に読み込む。即ち、エアコン操作パネル51
上の各種操作スイッチからのスイッチ信号や各種センサ
からのセンサ信号を入力する(ステップS2)。
【0051】特に、内気温センサ71の検出値である車
室内温度に対応した出力信号TR、外気温センサ72の
検出値である外気温に対応した出力信号TAM、日射セ
ンサ73の検出値である日射量に対応した出力信号TS
(Dr)、TS(Pa)、エバ後センサ74の検出値で
あるエバ後温度に対応した出力信号TE、冷却水温セン
サ75の検出値である冷却水温に対応した出力信号TW
を入力する。
【0052】次に、上記のような記憶データ及び記憶し
ている演算式に基づいて、運転席側の目標吹出温度TA
O(Dr)、及び助手席側の目標吹出温度TAO(P
a)を演算する(ステップS3)。次に、上記のステッ
プS3で求めた運転席側、助手席側の目標吹出温度TA
O(Dr)、TAO(Pa)に基づいてブロワ風量{ブ
ロワモータ9に印加するブロワ制御電圧VA(Dr)、
VA(Pa)}を演算する(ステップS4)。
【0053】実際には、上記のブロワ制御電圧VAは、
運転席側、助手席側の目標吹出温度TAO(Dr)、T
AO(Pa)にそれぞれ適合したブロワ制御電圧VA
(Dr)、VA(Pa)を予め定めた特性パターンに基
づいて求めると共に、それらのブロワ制御電圧VA(D
r)、VA(Pa)を平均化処理することにより得てい
る。
【0054】次に、上記のような記憶データ及び記憶し
ている演算式に基づいて、運転席側A/Mドア15のA
/M開度SW(Dr)(%)及び助手席側A/Mドア1
6のA/M開度SW(Pa)(%)を演算する(ステッ
プS5)。運転席側、助手席側の目標吹出温度TAO
(Dr)、TAO(Pa)は上記のステップS3で求め
たものに基づく。
【0055】次に、後述する図5のルーチンが起動し
て、ウインドウ防曇制御を行う(ステップS6)。次
に、上記ステップで決定した目標エバ後温度(TEO)
とエバ後センサ74の検出値である実際のエバ後温度
(TE)とが一致するように、フィードバック制御(P
I制御)にてコンプレッサの目標吐出量を決定する(ス
テップS7)。具体的には、コンプレッサに付設された
電磁式容量制御弁の電磁ソレノイドに供給する制御電流
の目標値となるソレノイド電流(制御電流:In)を記
憶している演算式に基づいて演算する。
【0056】次に、ステップS4で決定されたブロワ制
御電流VA(Dr)、VA(Pa)となるようにブロワ
駆動回路8に制御信号を出力する(ステップS8)。次
に、ステップS5で決定されたA/M開度SW(D
r)、SW(Pa)となるようにサーボモータ17、1
8に制御信号を出力する(ステップS9)。
【0057】次に、ステップS6で決定された吹出口モ
ードとなるようにサーボモータ28、29、38、39
に制御信号を出力する(ステップS10)。次に、ステ
ップS7で決定されたソレノイド電流(制御電流:I
n)をコンプレッサに付設された電磁式容量制御弁の電
磁ソレノイドに出力する(ステップS11)。その後に
ステップS2の制御処理に戻る。
【0058】次に、エアコンECU10によるウインド
ウ防曇制御に関する制御を図5に基づいて説明する。図
5は本発明の第1実施形態における防曇制御に関する制
御を示したフローチャートである。尚、これらの制御は
運転席側と助手席側とで互いに独立して行われる。
【0059】イグニッションスイッチがONされてエア
コンECU10での空調制御がスタートし、ウインドウ
防曇制御として図5のルーチンが起動すると、まずステ
ップS21で、オートモードで車室内を暖房する吹出口
モード、例えばFOOTモードまたはF/D(FOOT
/DEF)モードになるか否かを判定する。
【0060】そして、その判定結果がNO(暖房する状
況ではない)の場合には当ルーチンを抜け出し、当防曇
制御は行わない。また、暖房が必要としてFOOTモー
ドまたはF/Dモードが選択され、ステップS21の判
定結果がYESとなった場合にはステップS22へ進
む。
【0061】ステップS22では、ヒータコア42の温
度としての冷却水温TWが、窓曇りを晴らす温風を作り
出せるだけの温度(第1所定条件)TW1まで達してい
るか否かを判定する。当実施例ではその温度を35℃と
し、その温度を送風開始温度としている。よって、35
℃に達するまでは送風を行わずにリターンして当ステッ
プS22の判定を繰り返し、35℃に達したらステップ
S23へ進む。
【0062】ステップS23では、吹出口モードをDE
F(デフロスタ)モードとし、ブロワでの送風レベルを
能力の1/4程度の弱風(第1所定送風レベルB1)と
して吹き出してウインドウの防曇を行う。
【0063】そして、次のステップS24では、ヒータ
コア42の温度としての冷却水温TWが、乗員に温感を
与える温風を作り出せるだけの温度(第2所定条件)T
W2まで達したか否かを判定する。当実施例ではその温
度を56℃とし、その温度を暖房開始温度としている。
よって、56℃に達するまではリターンしながらステッ
プS23での防曇を続け、56℃に達したらステップS
25へ進む。
【0064】ステップS25では、吹出口モードをF/
Dモードに切り替え、デフロスタ吹出口20、30から
温風を吹き出してウインドウの防曇を行いつつ、FOO
T吹出口23、33からも温風を吹き出して乗員に対す
る暖房を行う。また、この暖房はリターンしてステップ
S21での判定結果がNO、つまり暖房する状況ではな
くなった時に終了する。
【0065】次に、本実施形態の特徴を述べる。エアコ
ンECU10は、車両ウインドウを防曇する防曇制御に
関する制御として、空調開始時に送風空気を加熱する設
定となる場合、第1所定条件温度TW1に達してから第
2所定条件温度TW2に達するまではデフロスタ吹出口
20、30から第1所定送風レベルB1での吹き出しと
し、第2所定条件温度TW2に達してからはデフロスタ
吹出口20、30からの吹出割合を、第1所定送風レベ
ルB1より少なくしている。
【0066】これにより、空調開始時(空調初期)から
最低限の曇り除去を行いつつ、徐々に乗員への吹き出し
を行うことにより、視界を確保して走行の安全性を確保
すると共に、乗員に対しては早期から暖房感を与えるこ
とができることとなる。
【0067】(第2実施形態)図6は本発明の第2実施
形態での防曇制御に関する制御を示したフローチャート
である。イグニッションスイッチがONされてエアコン
ECU10での空調制御がスタートし、ウインドウ防曇
制御として図6のルーチンが起動すると、まずステップ
S31で、オートモードで車室内を暖房する吹出口モー
ド、例えばFOOTモードまたはF/D(FOOT/D
EF)モードになるか否かを判定する。
【0068】そして、その判定結果がNO(暖房する状
況ではない)の場合には当ルーチンを抜け出し、当防曇
制御は行わない。また、暖房が必要としてFOOTモー
ドまたはF/Dモードが選択され、ステップS31の判
定結果がYESとなった場合にはステップS32へ進
む。
【0069】ステップS32では、DEF吹出口20、
30からウインドウに向けて冷風が吹き出さないよう、
DEFドア24、34で閉じておく。そして、次のステ
ップS33で、ヒータコア42の温度としての冷却水温
TWが、窓曇りを晴らす温風を作り出せるだけの温度
(第1所定条件温度)TW1まで達しているか否かを判
定する。当実施例ではその温度を35℃としている。よ
って、35℃に達するまではリターンして当ステップS
33の判定を繰り返し、35℃に達したらステップS3
4へ進む。
【0070】そして、ステップS34では、ブロワでの
送風レベルを能力の1/4程度の弱風(第1所定送風レ
ベルB1)として送風を行うと共に、所定時間(当実施
例では45秒間)の間DEF吹出口20、30を閉じた
状態を続け、空調ユニット内の湿気を車室内に排出し、
その後ステップS35で吹出口モードをDEFモードに
切り替え、温風をウインドウへ吹き出して防曇を行う。
【0071】そして、次のステップS36では、ヒータ
コア42の温度としての冷却水温TWが、乗員に温感を
与える温風を作り出せるだけの温度(第2所定条件温
度)TW2まで達したか否かを判定する。当実施例では
その温度を56℃とし、その温度を暖房開始温度として
いる。よって、56℃に達するまではリターンしながら
ステップS35での防曇を続け、56℃に達したらステ
ップS37へ進む。
【0072】ステップS37では、吹出口モードをF/
Dモードに切り替え、DEF吹出口20、30から温風
を吹き出してウインドウの防曇を行いつつ、FOOT吹
出口23、33からも温風を吹き出して乗員に対する暖
房を行う。また、この暖房はリターンしてステップS3
1での判定結果がNO、つまり暖房する状況ではなくな
った時に終了する。
【0073】このような本実施形態の特徴として、エア
コンECU10は、車両ウインドウを防曇する防曇制御
に関する制御として、空調開始時に送風空気を加熱する
設定となる場合、冷却水温度TWが第1所定条件温度T
W1に達するまではデフロスタ吹出口20、30からの
吹出割合を略0とし、第1所定条件温度TW1に達して
から第2所定条件温度TW2を達するまではデフロスタ
吹出口20、30から第1所定送風レベルB1での吹き
出しとし、第2所定条件温度TW2に達してからはデフ
ロスタ吹出口20、30からの吹出割合を、第1所定送
風レベルB1より少なくしている。
【0074】これによっても、空調開始時(空調初期)
から最低限の曇り除去を行いつつ、徐々に乗員への吹き
出しを行うことにより、視界を確保して走行の安全性を
確保すると共に、乗員に対しては早期から暖房感を与え
ることができることとなる。
【0075】(第3実施形態)図7は本発明の第3実施
形態における制御を示したフローチャートである。図7
(a)は、ステップS41でイグニッションスイッチが
OFFされたことを判定した場合、ステップS42でそ
の時に外気温センサ72で検出する外気温ATMを記憶
しておくものである。
【0076】そして、イグニッションスイッチがONさ
れてエアコンECU10での空調制御がスタートし、ウ
インドウ防曇制御として図7(b)のルーチンが起動す
ると、まずステップS43で、オートモードで車室内を
暖房する吹出口モード、例えばFOOTモードまたはF
/D(FOOT/DEF)モードになるか否かを判定す
る。
【0077】そして、その判定結果がNO(暖房する状
況ではない)の場合には当ルーチンを抜け出し、当防曇
制御は行わない。また、暖房が必要としてFOOTモー
ドまたはF/Dモードが選択され、ステップS21の判
定結果がYESとなった場合にはステップS44へ進
む。
【0078】ステップS44で、前回空調停止時にステ
ップS42で記憶した前回の外気温TAMを読み込む。
次にステップS45で、その前回外気温TAMが所定温
度TAM1に達しているか否かを判定する。当実施例で
はその温度を−5℃としている。そして、−5℃以下の
場合は当ルーチンを抜け出し、当防曇制御は行わない。
また、−5℃を越えた場合はステップS46へ進む。
【0079】以後のステップS46〜S49は、第1実
施形態のステップS22〜S25と同様であり、ステッ
プS46でヒータコア42の温度としての冷却水温TW
が、窓曇りを晴らす温風を作り出せるだけの温度(第1
所定条件温度)TW1まで達しているか否かを判定す
る。当実施例ではその温度を35℃とし、その温度を送
風開始温度としている。よって、35℃に達するまでは
送風を行わずにリターンして当ステップS46の判定を
繰り返し、35℃に達したらステップS47へ進む。
【0080】ステップS47では、吹出口モードをDE
F(デフロスタ)モードとし、ブロワでの送風レベルを
能力の1/4程度の弱風(第1所定送風レベルB1)と
して吹き出してウインドウの防曇を行う。
【0081】そして、次のステップS48では、ヒータ
コア42の温度としての冷却水温TWが、乗員に温感を
与える温風を作り出せるだけの温度(第2所定条件温
度)TW2まで達したか否かを判定する。当実施例では
その温度を56℃とし、その温度を暖房開始温度として
いる。よって、56℃に達するまではリターンしながら
ステップS47での防曇を続け、56℃に達したらステ
ップS49へ進む。
【0082】ステップS49では、吹出口モードをF/
Dモードに切り替え、デフロスタ吹出口20、30から
温風を吹き出してウインドウの防曇を行いつつ、FOO
T吹出口23、33からも温風を吹き出して乗員に対す
る暖房を行う。また、この暖房はリターンしてステップ
S43での判定結果がNO、つまり暖房する状況ではな
くなった時に終了する。
【0083】このような本実施形態の特徴として、車両
用空調装置は外気温度TAMを検出する外気温検出手段
としての外気温センサ72を備え、エアコンECU10
は、防曇制御を前回空調停止時の外気温度TAMが所定
温度TAM1を越えた時に行っている。これは、外気温
度TAMが非常に低い場合、コンプレッサは稼動してい
ないと推定され、空調ユニット1内の湿気は非常に少な
いと予想されるため、快適性が低下する防曇制御を行わ
ないようにしたものである。
【0084】尚、上記実施形態では空調停止時に外気温
度TAMを記憶し、次回空調開始時に所定条件で記憶し
ている外気温度TAMが所定温度TAM1に達している
か否かを判定するようになっているが、空調停止時に外
気温度TAMが所定温度TAM1に達しているか否かを
判定して所定温度TAM1に達している場合にはフラグ
を立て、次回空調開始時に所定条件でフラグをみて、フ
ラグが立っている場合に上記防曇制御を行うようにして
も良い。
【0085】(第4実施形態)図8は、本発明の第4実
施形態における制御を示したフローチャートである。第
1実施形態とは、ステップS53で行う防曇時のブロワ
での送風レベルが、第1実施形態では能力の1/4程度
の弱風(第1所定送風レベルB1)であったのに対し
て、能力の2/3程度(第2所定送風レベルB2)に上
げて吹き出してウインドウの防曇を行う点のみ異なる。
【0086】このような本実施形態の特徴として、エア
コンECU10は、第1所定条件温度TW1に達してか
ら第2所定条件温度TW2を達するまでのデフロスタ吹
出口20、30からの送風レベルを、第1所定送風レベ
ルB1より風量の多い第2所定送風レベルB2での吹き
出しとし、第2所定条件温度TW2に達してからのデフ
ロスタ吹出口20、30からの吹出割合は、第2所定送
風レベルB2より少なくしている。これにより、防曇能
力を充分に確保することができる。
【0087】(第5実施形態)図9は、本発明の第5実
施形態における制御を示したフローチャートである。第
1実施形態とは、ステップS62での判定温度が、第1
実施形態では35℃であったのに対して、0℃としてい
る点のみ異なり、第1実施形態と同様に、この温度を送
風開始温度としている。
【0088】よって、0℃以下の場合は送風を行わずに
リターンして当ステップS62の判定を繰り返すが、0
℃以上であればステップS63へ進んで防曇としてのD
EF吹出口20、30からの吹き出しを行っている。
【0089】このような本実施形態の特徴として、エア
コンECU10は、防曇制御を行わない場合の送風を開
始する送風開始温度TW0より第1所定条件温度TW1
を低くしている。これにより、防曇制御を行う場合は通
常のウォームアップに比べて低い冷却水温でブロワ4を
起動することにより、早期より最低限の視界を確保して
走行の安全性を確保することができる。
【0090】(第6実施形態)図10は、本発明の第6
実施形態における制御を示したフローチャートである。
イグニッションスイッチがONされてエアコンECU1
0での空調制御がスタートし、ウインドウ防曇制御とし
て図10のルーチンが起動すると、まずステップS71
で、オートモードで車室内を暖房する吹出口モード、例
えばFOOTモードまたはF/D(FOOT/DEF)
モードになるか否かを判定する。
【0091】そして、その判定結果がNO(暖房する状
況ではない)の場合には当ルーチンを抜け出し、当防曇
制御は行わない。また、暖房が必要としてFOOTモー
ドまたはF/Dモードが選択され、ステップS71の判
定結果がYESとなった場合にはステップS72へ進
む。
【0092】ステップS72では、ヒータコア42の温
度としての冷却水温TWが、窓曇りを晴らす温風を作り
出せるだけの温度(第1所定条件温度)TW1まで達し
ているか否かを判定する。当実施例ではその温度を35
℃とし、その温度を送風開始温度としている。よって、
35℃に達するまでは送風を行わずにリターンして当ス
テップS72の判定を繰り返し、35℃に達したらステ
ップS73へ進む。ステップS73では、吹出口モード
をDEF(デフロスタ)モードとし、ブロワでの送風レ
ベルを能力の1/4程度の弱風(第1所定送風レベルB
1)として吹き出してウインドウの防曇を行う。
【0093】そして、次のステップS74では、外気温
度TAMから記憶している演算式に基づき、次の段階へ
移行する上限水温γとしての第2所定条件温度TW2を
設定している。当実施例では図10中のグラフに示すよ
うに、外気温度TAMが0℃以下の場合は上限水温γを
56℃、外気温度TAMが10℃以上の場合は上限水温
γを50℃とし、外気温度TAMが0〜10℃の間は上
限水温γが56〜50℃まで比例的に対応する関係とし
ている。
【0094】そして、次のステップS75では、ヒータ
コア42の温度としての冷却水温TWが、ステップS7
4で設定した上限水温γまで達したか否かの判定とな
る。そして、その温度を暖房開始温度としている。よっ
て、上限水温γに達するまではリターンしながらステッ
プS73での防曇を続け、上限水温γに達したらステッ
プS76へ進む。
【0095】ステップS76では、吹出口モードをF/
Dモードに切り替え、デフロスタ吹出口20、30から
温風を吹き出してウインドウの防曇を行いつつ、FOO
T吹出口23、33からも温風を吹き出して乗員に対す
る暖房を行う。また、この暖房はリターンしてステップ
S71での判定結果がNO、つまり暖房する状況ではな
くなった時に終了する。
【0096】このような本実施形態の特徴として、エア
コンECU10は、第1所定条件温度TW1に達してか
ら第2所定条件温度TW2を達するまでデフロスタ吹出
口20、30から送風するうえで、外気温度TAMが所
定値(当実施例では0℃)より高く車両ウインドウが曇
り難い条件である程第2所定条件温度TW2を下げて、
デフロスタ吹出口20、30から送風する時間を短くし
ている。
【0097】これは、乗員への吹き出しが殆どないデフ
ロスタ吹出口20、30からの送風は、外気温度TAM
が高い等窓が曇り難い条件では時間を短くすることによ
り、乗員の快適性の低下を最低限に抑えることができ
る。
【0098】(第7実施形態)図11は、本発明の第7
実施形態における制御を示したフローチャートである。
第1実施形態とは、ステップS83でDEFモードで吹
き出しを行うのに加え他の防曇能力を増加している点
と、ステップS84での冷却水温TWの判定値を第1実
施形態では56℃であったのに対して、50℃としてい
る点のみ異なる。
【0099】このような本実施形態の特徴として、車両
用空調装置は送風空気を冷却するエバポレータ41の冷
凍サイクル中にコンプレッサ、または車両ウインドウの
曇りを晴らすためのウインドウ加熱手段としての熱線4
3を備え、エアコンECU10は、第1所定条件温度T
W1に達してから第2所定条件温度TW2に達するまで
はデフロスタ吹出口20、30から送風すると共に、防
曇能力増加手段としてコンプレッサまたは熱線43の稼
動率を増加させている。
【0100】また、この防曇能力を増加させることに対
応して暖房開始温度となる第2所定条件温度TW2を低
めに設定して乗員に対して早期に暖房が開始されるよう
にしている。このように、コンプレッサまたは熱線43
の稼動率を増加させることで防曇能力を向上でき、デフ
ロスタ吹出口20、30から送風する時間を短くするこ
とができることから、乗員の快適性の低下を最低限に抑
えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】オートエアコンシステムの全体構成を示した構
成図である。
【図2】車両のインストルメントパネルを示した正面図
である。
【図3】エアコン操作パネルを示した正面図である。
【図4】エアコンECUの制御プログラムを示したフロ
ーチャートである。
【図5】本発明の第1実施形態における制御を示したフ
ローチャートである。
【図6】本発明の第2実施形態における制御を示したフ
ローチャートである。
【図7】(a)、(b)にて本発明の第3実施形態にお
ける制御を示したフローチャートである。
【図8】本発明の第4実施形態における制御を示したフ
ローチャートである。
【図9】本発明の第5実施形態における制御を示したフ
ローチャートである。
【図10】本発明の第6実施形態における制御を示した
フローチャートである。
【図11】本発明の第7実施形態における制御を示した
フローチャートである。
【符号の説明】
1 空調ユニット 4 ブロワ(送風手段) 10 エアコンECU(空調制御手段) 20、30 デフロスタ吹出口 21〜23、31〜33 フェイス・フット吹出口 24〜26、34〜36 吹出口切替ドア(吹出割合調
節手段) 41 エバポータ(空気冷却手段) 42 ヒータコア(空気加熱手段) 43 熱線(ウインドウ加熱手段) 72 外気温センサ(外気温検出手段) 75 冷却水温センサ(加熱温度検出手段) TAM 外気温度 TAM1 所定温度 TW 加熱可能温度 TW0 送風開始温度 B1 第1所定送風レベル B2 第2所定送風レベル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 桂三 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3L011 CP04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室内に空気を送る送風手段(4)と、
    その送風手段(4)による送風空気を加熱する空気加熱
    手段(42)と、その空気加熱手段(42)の温度(T
    W)を検出する加熱温度検出手段(75)と、前記送風
    空気を車両ウインドウへ向けて吹き出すデフロスタ吹出
    口(20、30)と、前記送風空気を車両乗員へ向けて
    吹き出すフェイス・フット吹出口(21〜23、31〜
    33)と、前記デフロスタ吹出口(20、30)と前記
    フェイス・フット吹出口(21〜23、31〜33)と
    の風量割合を可変する吹出割合調節手段(24〜26、
    34〜36)とを備えた空調ユニット(1)と、 この空調ユニット(1)の作動を制御する空調制御手段
    (10)とを備えて車室内を空調する車両用空調装置に
    おいて、 前記空調制御手段(10)は、前記車両ウインドウを防
    曇する防曇制御に関する制御として、空調開始時に前記
    送風空気を加熱する設定となる場合、第1所定条件に達
    してから第2所定条件に達するまでは前記デフロスタ吹
    出口(20、30)から第1所定送風レベル(B1)で
    の吹き出しとし、 前記第2所定条件に達してからは前記デフロスタ吹出口
    (20、30)からの吹出割合を、前記第1所定送風レ
    ベル(B1)より少なくすることを特徴とする車両用空
    調装置。
  2. 【請求項2】 車室内に空気を送る送風手段(4)と、
    その送風手段(4)による送風空気を加熱する空気加熱
    手段(42)と、その空気加熱手段(42)の温度(T
    W)を検出する加熱温度検出手段(75)と、前記送風
    空気を車両ウインドウへ向けて吹き出すデフロスタ吹出
    口(20、30)と、前記送風空気を車両乗員へ向けて
    吹き出すフェイス・フット吹出口(21〜23、31〜
    33)と、前記デフロスタ吹出口(20、30)と前記
    フェイス・フット吹出口(21〜23、31〜33)と
    の風量割合を可変する吹出割合調節手段(24〜26、
    34〜36)とを備えた空調ユニット(1)と、 この空調ユニット(1)の作動を制御する空調制御手段
    (10)とを備えて車室内を空調する車両用空調装置に
    おいて、 前記空調制御手段(10)は、前記車両ウインドウを防
    曇する防曇制御に関する制御として、空調開始時に前記
    送風空気を加熱する設定となる場合、第1所定条件に達
    するまでは前記デフロスタ吹出口(20、30)からの
    吹出割合を略0とし、 前記第1所定条件に達してから第2所定条件に達するま
    では前記デフロスタ吹出口(20、30)から第1所定
    送風レベル(B1)での吹き出しとし、 前記第2所定条件に達してからは前記デフロスタ吹出口
    (20、30)からの吹出割合を、前記第1所定送風レ
    ベル(B1)より少なくすることを特徴とする車両用空
    調装置。
  3. 【請求項3】 車両用空調装置は外気温度(TAM)を
    検出する外気温検出手段(72)を備え、 前記空調制御手段(10)は、前記防曇制御を前回空調
    停止時の前記外気温度(TAM)が所定温度(TAM
    1)以上の時に行うことを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載の車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 前記空調制御手段(10)は、前記第1
    所定条件に達してから第2所定条件に達するまでの前記
    デフロスタ吹出口(20、30)からの送風レベルを、
    前記第1所定送風レベル(B1)より風量の多い第2所
    定送風レベル(B2)での吹き出しとし、 前記第2所定条件に達してからの前記デフロスタ吹出口
    (20、30)からの吹出割合は、前記第2所定送風レ
    ベル(B2)より少なくすることを特徴とする請求項1
    ないし請求項3のいずれかに記載の車両用空調装置。
  5. 【請求項5】 前記空調制御手段(10)は、前記防曇
    制御を行わない場合の前記送風手段(4)を起動する送
    風起動温度(TW0)より前記第1所定条件を低くした
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに
    記載の車両用空調装置。
  6. 【請求項6】 前記空調制御手段(10)は、前記第1
    所定条件に達してから第2所定条件に達するまで前記デ
    フロスタ吹出口(20、30)から送風するうえで、前
    記外気温度(TAM)が所定値より高く車両ウインドウ
    が曇り難い条件である程前記第2所定条件を下げて、前
    記デフロスタ吹出口(20、30)から送風する時間を
    短くしたことを特徴とする請求項1ないし請求項5のい
    ずれかに記載の車両用空調装置。
  7. 【請求項7】 車両用空調装置は前記送風空気を冷却す
    る空気冷却手段(41)の冷凍サイクル中に冷媒圧縮
    機、または車両ウインドウの曇りを晴らすためのウイン
    ドウ加熱手段(43)を備え、 前記空調制御手段(10)は、前記第1所定条件に達し
    てから第2所定条件に達するまでは前記デフロスタ吹出
    口(20、30)から送風すると共に、防曇性増加手段
    として前記冷媒圧縮機または前記ウインドウ加熱手段
    (43)の稼動率を増加させることを特徴とする請求項
    1ないし請求項6のいずれかに記載の車両用空調装置。
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