JP3895872B2 - 鉄筋の定着方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、主として鉄筋コンクリート造(以下、端にRC造と言う)の柱梁架構における梁の軸方向鉄筋(梁主筋)の端部を、同鉄筋の外径よりも大きく形成したコブ(鉄筋コブという場合がある。)を利用して、コンクリート中に、軸力に対して強く抵抗する状態に定着する技術の分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、所謂鉄筋コブを利用して梁主筋等を柱間又は桁行き間などに軸力の負担が可能な状態に定着する技術は公知に属する。
【0003】
▲1▼ 例えば本出願人の提案に係る特公昭57−16215号(特許第1227117号)公報には、端部に鉄筋外径より大きい鍔状のコブを設けた梁鉄筋を、柱間または桁行き間に架け渡してコンクリート中に定着する梁配筋工法の発明が記載されている。
【0004】
▲2▼ 特公昭57−42409号(特許第1151487号)公報には、ガス圧接工法の応用により端部に鉄筋外径より大きい鍔状のコブを形成する方法の発明が記載されている
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の上述した鉄筋コブを利用して鉄筋をコンクリート中へ定着する方法は、それなりに施工の合理化に効果を挙げている。
【0006】
しかし、図2にRC造の柱1及び梁2の架構における梁主筋3の定着構造を模式図的に例示したように、梁主筋3に引っ張り力Tが作用する場合には何等問題はないが、圧縮力Pが働く場合には、梁主筋3の先端部に形成したコブ3aが柱外面近傍のコンクリートの一部5を押し抜き破壊して剥落させる危険性が大きな問題点になっている。
【0007】
そこで従来、柱1の鉄筋コブ3aに対するコンクリートの背面被り厚Aは、押し抜き破壊が起きないように通例100mm以上の大きさで実施している。
【0008】
ところが、最近の建物の高度利用化、及び断面の縮小化による空間の有効度を高める要求の強さのため、前記柱1の鉄筋コブ3aに対するコンクリートの背面被り厚Aを、100mm以上の大きさを確保して実施することが困難な場合が多くなっており、その対策が必要になっている。即ち、100mm以上の背面被り厚を確保することは、柱、梁接合部内の鉄筋が錯綜する場合に困難な場合が生ずる。更に近年においては、梁主筋として降伏強度が3,500kgf /cmを越える高強度鉄筋の使用のニーズが増加しており、このような場合には、従来のように100mmの背面被りを確保しても、押し抜き破壊に対しては危険となり、対策を講じる必要がある。
【0009】
従って、本発明の目的は、鉄筋コブによる定着の有効性に支障をきたすことなく、鉄筋コブに対するコンクリートの背面被り厚を可及的に縮小化できる鉄筋の定着方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決する手段として、請求項1に記載した発明に係る鉄筋の定着方法は、
軸力が作用する鉄筋の先端部と、該先端部から内寄りに間隔をあけた少なくとも1箇所の位置とにそれぞれ当該鉄筋の外径よりも大径のコブを形成すること、
当該鉄筋は、先端部に形成した大径のコブがコンクリート中に埋没する寸法(B)を確保した位置とし、且つ前記先端部から内寄り側に間隔をあけて少なくとも1箇所の位置に形成した大径のコブはコンクリート被り厚(C)がコンクリートの押し抜き破壊の心配がない大きさとなる位置に配筋すると共に、前記先端部のコブの先端面、及び内寄り側のコブの内側面と接する部位にそれぞれ、コンクリートよりも剛性が低いクッション材層を設けてコンクリート中に埋設し定着することを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明に係る鉄筋の定着方法は、鉄筋コンクリート造の柱梁架構における梁主筋3の先端部と、該先端部から内寄りに間隔をあけた少なくとも1箇所の位置とにそれぞれ、当該鉄筋3の外径よりも大径のコブ3a、3bを形成すること、
当該梁主筋3は、先端部に形成した大径のコブ3aがコンクリート2中に埋没する寸法(B)を確保した位置とし、且つ前記先端部から内寄り側に間隔をあけて少なくとも1箇所の位置に形成した大径のコブ3bはコンクリート被り厚(C)がコンクリートの押し抜き破壊の心配がない大きさとなる位置に配筋すると共に、前記先端部のコブ3aの先端面、及び内寄り側のコブ3bの内側面と接する部位にそれぞれ、コンクリートよりも剛性が低いクッション材層4を設けてコンクリート中に埋設し定着することを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明に係る鉄筋の定着方法は、請求項1又は2に記載した鉄筋の定着方法において、
クッション材層4は、コンクリートよりも剛性が低い粘土、又は木片、若しくは防錆兼用固形グリースにより形成されていることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態及び実施例】
請求項1及び2記載の発明に係る鉄筋の定着方法の実施形態を図1に示している。要するに、軸力(引っ張り力T、圧縮力P)が作用する鉄筋3の先端部と、該先端部から内寄りに間隔(C−B)をあけた1箇所の位置にそれぞれ、当該鉄筋3の外径よりも大きいコブ3aと3bを形成し、先端部のコブ3aの先端面、及び内寄り側のコブ3bの内側面(梁側の面)と接する部位にそれぞれ、コンクリートよりも剛性が低いクッション材層4を設けて当該鉄筋3をコンクリート中に埋設し定着することを特徴とする。コブ3a、3bの大きさ、形状、及び形成方法などは、上述した従来技術の例と特には変わらない。
【0014】
図1はまた、RC造の柱1と梁2の架構における梁主筋3の定着方法の実施例(請求項2記載の発明)をも示している。即ち、鉄筋コンクリート造の柱梁架構における梁主筋3の先端部と、該先端部から内寄りに間隔をあけた1箇所の位置にそれぞれ、当該梁主筋3の外径よりも大きいコブ3a、3bを形成している。そして、梁主筋において柱外面に近い先端部のコブ3aの先端面、及び内寄り側のコブ3bの梁側の面にそれぞれ、コンクリートよりも剛性が低いクッション材層4を設けて当該梁主筋3を柱1及び梁2のコンクリート中に埋設し定着している。
【0015】
上記のクッション材層4は、鉄筋3の軸力を直接コンクリートへ伝達しない性状、品質の粘土、又は木片、若しくは防錆兼用固形グリース等により形成されている(請求項3記載の発明)。
【0016】
要するに、本発明の定着方法によれば、鉄筋3に引っ張り力Tが作用するときは、内寄り側のコブ3bはその手前側にクッション材層4が存在するが故に力をコンクリートへ伝達せず、先端部のコブ3aのみが直接コンクリートと接して当該引っ張り力Tを周辺のコンクリートへ伝達する。逆に圧縮力Pが作用するときには、先端部のコブ3aはその前方側にクッション材層4が存在するが故に力をコンクリートへ伝達することはなく、内寄り側のコブ3bのみが直接コンクリートと接して当該引っ張り力Tを周辺のコンクリートへ伝達する。
【0017】
従って、コンクリートの背面被り厚は、実質的には内寄り側のコブ3bからコンクリート外面までの寸法Cとなるのであり、この寸法Cが押し抜き破壊の心配がないように100mm以上であれば足り、先端部のコブ3aからコンクリート外面までの寸法Bは押し抜き破壊にさして問題とならない。
【0018】
上述の理由により、先端部のコブ3aと内寄り側のコブ3bとの間隔(C−B)は、内寄り側のコブ3bのコンクリート被り厚Cがコンクリートの押し抜き破壊の心配がない大きさ(100mm以上)に設定され、且つ先端部のコブ3aがコンクリートの中に埋没すること(寸法B)を条件として任意に設定できる。
【0019】
実際問題として、前記B寸法に比してC寸法は何倍も大きく設計でき、100mm以上となることは必然なので、コンクリートの押し抜き破壊に対しての安全性、信頼性の高い定着を実現することができる。
【0020】
また、コブの個数も2個の限りではなく、さらに多数設けて実施することができる。この場合に、鉄筋の先端側の複数のコブ群は引っ張り力に対してのみ働くようにその外寄り面側にのみクッション材層を設け、逆に同鉄筋の内寄り側の複数のコブ群は圧縮力に対してのみ働くようにその内寄り面側にのみクッション材層を設けてそれぞれの効き勝手の向きが異なるようにコンクリート中に埋設し定着する。かくすることにより上記実施例と全く同様の作用効果を得ることができ、軸力の大きい場合の定着に好適である。
【0021】
【本発明が奏する効果】
本発明に係る鉄筋の定着方法は、鉄筋コブによる定着の有効性に支障をきたすことなく、鉄筋コブに対するコンクリートの実質的な背面被り厚を可及的に大きく確保して押し抜き破壊の危険を回避できる。よって近年の建物の高度利用化、及び断面の縮小化による空間の有効度を高める要求に十分に対応できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る鉄筋の定着方法の実施形態を模式図的に示した説明図である。
【図2】 従来の鉄筋定着方法の実施例を模式図的に示した説明図である。
【符号の説明】
3 鉄筋
3a コブ
3b コブ
4 クッション材層

Claims (3)

  1. 軸力が作用する鉄筋の先端部と、該先端部から内寄りに間隔をあけた少なくとも1箇所の位置とにそれぞれ当該鉄筋の外径よりも大径のコブを形成すること、
    当該鉄筋は、先端部に形成した大径のコブがコンクリート中に埋没する寸法(B)を確保した位置とし、且つ前記先端部から内寄り側に間隔をあけて少なくとも1箇所の位置に形成した大径のコブはコンクリート被り厚(C)がコンクリートの押し抜き破壊の心配がない大きさとなる位置に配筋すると共に、前記先端部のコブの先端面、及び内寄り側のコブの内側面と接する部位にそれぞれ、コンクリートよりも剛性が低いクッション材層を設けてコンクリート中に埋設し定着することを特徴とする、鉄筋の定着方法。
  2. 鉄筋コンクリート造の柱梁架構における梁主筋の先端部と、該先端部から内寄りに間隔をあけた少なくとも1箇所の位置とにそれぞれ当該鉄筋の外径よりも大径のコブを形成すること、
    当該梁主筋は、先端部に形成した大径のコブがコンクリート中に埋没する寸法(B)を確保した位置とし、且つ前記先端部から内寄り側に間隔をあけて少なくとも1箇所の位置に形成した大径のコブはコンクリート被り厚(C)がコンクリートの押し抜き破壊の心配がない大きさとなる位置に配筋すると共に、前記先端部のコブの先端面、及び内寄り側のコブの内側面と接する部位にそれぞれ、コンクリートよりも剛性が低いクッション材層を設けてコンクリート中に埋設し定着することを特徴とする、鉄筋の定着方法。
  3. クッション材層は、コンクリートよりも剛性が低い粘土、又は木片、若しくは防錆兼用固形グリースにより形成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載した鉄筋の定着方法。
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