JP5668167B1 - Pc柱と鉄骨梁との接合構造およびその建物構造 - Google Patents

Pc柱と鉄骨梁との接合構造およびその建物構造 Download PDF

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Abstract

【課題】柱と梁との接合構造で、梁を軽量化し、大スパンの広々とした空間を得ると共に、高層又は超高層建物にも適用できる合理的な構造を提供する。【解決手段】柱梁接合部1aに水平に貫通したPC鋼材13は定着プレート6に緊張定着され、PC柱1内に配設されたPC鋼材13は柱梁接合部1aに上下に貫通したPC鋼材13と連結して緊張定着され、これらのPC柱1と鉄骨梁2とが柱梁接合部1aに貫通させたPC鋼材13により一体接合させることを特徴とする柱と梁の接合構造としたことによって、梁を鉄骨梁2として軽量化し、PC柱1にアゴ5を一体的に設けたことにより、大スパン(柱間隔)の広々とした空間が得られると共に、高層又は超高層建物にも適用できる合理的な構造にし、柱梁接合部1aを現場打ちコンクリートまたはPC柱と一体的に形成し、アゴ付のPC柱1と鉄骨梁2とからなる構造としPC鋼材13で緊張定着して連結する。【選択図】図7

Description

本発明は、プレキャストプレストレストコンクリート造柱(以下、PC柱という)と鉄骨造梁(鉄骨梁)との接合構造およびその建物構造に関するものである。
この種の鉄筋コンクリート(RC)が圧縮力に強いという長所と、鉄骨(S)がRCに比べて軽量で強度が高く曲げに強いという長所を活かし、柱をコンクリート造とし、梁を鉄骨造とした混合構造の建造物における柱と梁との接合構造および接合方法の発明が従来技術として複数公知になっている。
その公知に係る第1の従来技術としては、鉄筋コンクリート柱として、上下両端に鋼板を埋設し鉄骨梁の端部と一体にプレキャスト化した梁鉄骨内蔵プレキャストコンクリート柱を使用し、梁鉄骨内蔵プレキャストコンクリート柱を建て込んだ後、上下の鉄骨内蔵プレキャストコンクリート柱は階高中間部で溶接継手により接合し、内蔵鉄骨梁間に鉄骨梁中間部を接合してなる鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との混合構造である(特許文献1)。
この混合構造において、梁鉄骨内蔵プレキャストコンクリート柱のスリーブ継手に代えて、溶接継手dを採用することにより、柱主筋の数の制限や柱断面の不当な増大という制約をなくし、設計に従った適正な断面、適正は配筋の梁鉄骨内蔵プレキャストコンクリート柱の使用を可能とするとともに、接合作業時間の短縮を図ることが可能となる、というものである。
また、公知に係る第2の従来技術としては、材軸方向に接合されるPC柱の接合部に設置され、前記PC柱の接合部に所定の間隙部を保持するとともに、前記間隙部にグラウト材を充填する際の型枠となるPC柱接合部のスペーサ兼用型枠において、前記PC柱の接合部にその周囲に巻回して設置され、前記接合部の間隙部を塞ぐ複数枚の堰板と、この堰板に突設され、前記PC柱の外側面部にそれぞれボルト止めされ、前記堰板を前記PC柱に固定する複数個の固定部とを有して構成してなるPC柱接合部のスペーサ兼用型枠である(特許文献2)。
このPC柱接合部のスペーサ兼用型枠は、PC柱の接合部にその周囲に連続して設置され、前記接合部の周囲を塞ぐ複数枚の堰板と、この堰板に突設され、前記PC柱の外側面部にそれぞれボルト止めされ、前記PC柱どうしを接合する複数個の固定部とを有して構成されているので、特に、PC柱の外側面部にそれぞれボルト止めして固定されているので、PC柱どうしを確実に仮接合でき、かつ、接合部にモルタルなどのグラウト材を注入するための間隙部を確実に確保できるので、施工精度が高められてPC柱どうしを確実強固に接合できる、というものである。
さらに、公知に係る第3の従来技術としては、下階のプレキャスト鉄筋コンクリート柱のパネルゾーン近傍に、接合しようとする鉄骨梁のフランジを挟持するだけの間隔をあけて、2枚のクロスジョイントと、異径機械式継手を介して前記プレキャスト鉄筋コンクリート柱の主筋に太径の鉄筋を、前記プレキャスト鉄筋コンクリート柱の上端より突出するように埋設し、前記クロスジョイントで鉄骨梁のフランジを挟持し高力ボルト締結し、前記プレキャスト鉄筋コンクリート柱の上端より突出した太径の鉄筋に、上階のプレキャスト鉄筋コンクリート柱の主筋を異径スリーブ継手を介して接合してなるパネルゾーン周辺の柱主筋のみを太径とする鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁の接合構造である(特許文献3)。
この柱と梁の接合構造によれば、パネルゾーンの部分の鉄筋が太くなるので、所期の剪断耐力を高めることができる。また、RC造の柱をプレキャスト化すれば、現場打ちコンクリートが省略され型枠等の仮設から免れ、工場で全てが製作されて現場に搬入されるため、工期短縮、コスト低減に寄与するとともに備品等を含めた現場のストックヤードも少なくて済む、というものである。
特開平8−239901号公報 特開平9−177316号公報 特開平10−102590号公報
前記従来技術においては、柱と梁との接合部(パネルゾーン)において、梁鉄骨を内蔵する構成であるため、接合部内に柱主筋等の配置が困難となり、納まりが悪くて、柱断面が大きくなるばかりでなく、コンクリートの締め固めも困難であり、ジャンカが発生しやすいので、品質管理が難しくなるという問題点を有している。
また、鉄骨梁ジョイント位置が梁端または梁端近傍とし、ボルトにて締め付けているから、応力が大きい領域にあるため、地震力による繰り返しの曲げ応力を受けると、ボルトが脆性破断し、梁が落下する危険性があるか、または折れ曲がって建物の安全使用が不能となるという問題点を有している。
いずれにしても従来のS造、RC造、SRC造の31m程度の建物は地震の周期0.5秒〜1.5秒程度の地震動で、地震が継続する時間が数分程度の短時間で終了する耐震基準で設計されてきた。また、構造体の耐震設計基準は震度5強程度で構造体の損傷を許容し、生命の安全性を確保した設計を行えば倒壊することも許容されてきた。
しかしながら、阪神大震災では、鉄骨梁で構築された多くの建物で、現実に鉄骨梁の下フランジが破断し、上フランジの破断はなかったとの報告がある。設計的な常識では、梁の自重と地震力を考えれば、引張力は梁上部の端部で最大となるので、計算上は上フランジが先に壊れる(切れる)はずであるが、下フランジが壊れて上フランジは壊れなかったのである。その理由を推測するに、上フランジにはコンクリートスラブによる拘束力等が作用し、上フランジの変形を押さえ応力が分散されたが、下フランジには周りからの拘束力等が全くない状態であるため、先に壊れたと推測される。
ところで、地震後において、建造物の鉄骨造部材に残留変形が残ったままで修復できない構造となっているのが現状である。また、最近の地震の大きさは耐震設計基準の震度5強以上の大地震から震度7を越える巨大地震が発生する可能性があると予測されている。この場合は、梁端ジョイント部分が破壊されることによって建物全体への崩壊に繋がる虞がある。
そこで、本発明者は、種々研究し実験を重ねて、梁を軽量化し、大スパン(柱間隔)の広々とした空間を得ると共に、高層又は超高層建物にも適用できる合理的な構造にし、PC柱と鉄骨梁とからなる構造とした場合に、大スパンであっても施工性良く且つ合理的で強固な接合構造および簡単な接合方法を完成させて、同一出願人名義で特願2013−240877として特許出願(先願発明)し、特許第5521105号として特許された。
しかしながら、その後、さらに研究した結果、S造梁は剛性が低いので、撓み変形および振動が生じやすいため、常時荷重(例えば、物流センター等の複数階層の倉庫の場合、トラックや作業車の車両荷重)や風荷重または地震荷重による揺れや振動を繰り返し受けると、鉄骨梁に過大な撓み変形が生じるだけでなく、コンクリートスラブ(合成スラブ)にもひび割れが発生し、建造物の使用性と耐久性とに大きな支障を来すという問題点があり、これについて先願発明では究明できなかったのであり、本発明は、基本的に先願発明をベーストして、さらに、大スパンであっても施工性良く且つ合理的で強固な接合構造と、鉄骨梁に予め上向きキャンパーを形成して撓み変形を生じないようにすると共に、コンクリートスラブにひび割れが生じないようにした建物構造を提供することを目的とする。
前述の従来例の課題を解決し上記目的を達成する具体的手段として、本発明に係る第1の発明は、PC柱と鉄骨梁とからなる建物構造であって、柱梁接合部はPC柱に一体的に形成され、端部に定着プレートが設けられた鉄骨梁の端部はPC柱に設けたアゴに載せてあり、前記柱梁接合部に水平に貫通したPC鋼材は前記定着プレートに緊張定着され、前記PC柱内に配設されたPC鋼材は前記柱梁接合部に上下に貫通したPC鋼材と連結して緊張定着され、前記鉄骨梁の撓みを抑制するため、梁の断面図心より下側に偏心させて設けられたPC鋼材は梁の長手方向に沿って配設され、前記PC柱と鉄骨梁とが前記柱梁接合部に貫通させた前記PC鋼材により一体接合させると共に、前記鉄骨梁の撓みを抑制するPC鋼材に緊張導入力を付与させることを特徴とする柱と梁の接合構造を提供するものである。
本発明に係る第2の発明は、PC柱と鉄骨梁からなる建物構造であって、柱梁接合部は現場打ちコンクリートで形成され、端部に定着プレートが設けられた鉄骨梁の端部はPC柱に設けたアゴに載せてあり、前記柱梁接合部に水平に貫通したPC鋼材は前記定着プレートに緊張定着され、PC柱は柱内に上下に配置されたPC鋼材を緊張定着することによって圧着接合され、前記鉄骨梁の撓みを抑制するため、梁の断面図心より下側に偏心させて設けられたPC鋼材は梁の長手方向に沿って配設され、前記PC柱と鉄骨梁とが、前記柱梁接合部に貫通させた前記PC鋼材により一体的に圧着接合させると共に、前記鉄骨梁の撓みを抑制するPC鋼材に緊張導入力を付与させることを特徴とする柱と梁の接合構造を提供するものである。
前記第1および第2の発明に係る柱と梁の接合構造において、前記定着プレートは梁端から所要の距離(間隔)をおいて設けてあり、梁端にはエンドプレートが設けてあること;前記定着プレートとエンドプレートとの間に充填材を充填させること;前記いずれのPC鋼材に付与される緊張導入力は、該PC鋼材の降伏荷重の30〜60%とすること;前記鉄骨梁は、鉄骨大梁と一部の鉄骨小梁であること;および前記鉄骨大梁に配設されるPC鋼材は、前記柱梁接合部に貫通するPC鋼材を兼用とし、少なくとも1スパンに渡って配設されること;さらに、前記のいずれかに記載の柱と梁の接合構造を備えた建物構造;を付加的な要件として含むものである。
本発明に係る柱と梁の接合構造および接合方法によれば、梁を鉄骨梁として軽量化し、PC柱にアゴを一体的に設けたことにより、大スパン(柱間隔)の広々とした空間が得られると共に、高層又は超高層建物にも適用できる合理的な構造にし、柱梁接合部を現場打ちコンクリートまたはPC柱と一体的に形成し、アゴ付のPC柱と鉄骨梁とからなる構造としPC鋼材で緊張定着して接合したので、巨大地震時でも、鉄骨梁がPC柱から外れて落下することなく安定して接合状態を維持するのである。
また、梁端に二重プレートを設けることにより、従来の鉄骨梁に比べて梁端の曲げ剛性を大幅に向上させることができ、梁端定着部の破損を防ぐと共に、梁から柱への曲げ応力が円滑に伝達されることが確保される。そして、梁端のエンドプレートと定着プレートとの間に充填材を充填することにより、定着プレートにかかる支圧応力が大幅に軽減されるのでプレートを薄くして経済的に設計することができる。
さらに、大スパンであっても施工性良く且つ合理的で安全な接合構造が得られるばかりでなく、その施工においてもアゴに鉄骨梁の端部を載置するだけで、支保工などを使用せずに自立状態で鉄骨梁を架設でき、施工の手間とコストを大幅に削減することができる。
特に、鉄骨梁の撓みを抑制するためのPC鋼材を梁の長手方向に沿って配設され、該鉄骨梁の撓みを抑制するPC鋼材に緊張導入力を付与させることによって、鉄骨梁に予め上向きキャンパーが形成されているので、使用荷重時による撓み変形が相殺されて撓みが生じないばかりでなく、建造物全体の剛性が向上し、常時発生する揺れや振動を格段に小さく抑えることができると共に、コンクリートスラブにひび割れが生じないという種々の優れた効果を奏する。
さらに、鉄骨大梁に沿って配設されたPC鋼材を柱梁接合部に貫通する定着用PC鋼材と兼用とし、複数または全スパンに渡って連続的に配設されることにより、定着に係る定着体と定着装置と共に施工手間と緊張作業を大幅に減らし、コスト削減が図れる。
本発明の第1の実施の形態に係る柱と梁との接合構造における一部を省略し要部のみ略示的に示した側断面図である。 同実施の形態に係る柱と梁との接合構造において、図1のA−A線に沿って一部を省略し要部のみ略示的に示した平断面図である。 同実施の形態に係る柱と梁との接合構造において、図1のB−B線に沿って要部のみ略示的に示した断面図である。 同実施の形態に係る柱と梁との接合構造において、図1のC−C線に沿って要部のみ略示的に示した断面図である。 同実施の形態に係る柱と梁との接合構造において、図1のD−D線に沿って要部のみ略示的に示した断面図である。 本発明に係る柱と梁との接合構造を適用した建造物の一部を略示的に示した平面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る柱と梁との接合構造における一部を省略し要部のみ略示的に示した側断面図である。 同実施の形態に係る柱と梁との接合構造において、図7のA−A線に沿って一部を省略し要部のみ略示的に示した平断面図である。 本発明に係る柱と梁との接合構造を、巨大な物流センター等の倉庫に適用した場合であって一部を省略し要部のみを略示的に示した側断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る柱と梁との接合構造における一部を省略し要部のみ略示的に示した側断面図である。 同実施の形態に係る柱と梁との接合構造における図10のA−A線に沿う略示的な断面図である。 前記第1の実施の形態に係る柱と梁との接合構造において、中間位置の柱と梁との接合構造を略示的に示した拡大側断面図である。 同実施の形態に係る柱と梁との接合構造において、中間位置の柱と梁との接合構造の他の第1実施例を拡大して略示的に示した側断面図である。 同実施の形態に係る柱と梁との接合構造において、中間位置の柱と梁との接合構造の他の第2実施例を拡大して略示的に示した側断面図である。 前記第4の実施の形態に係る柱と梁との接合構造において、中間位置の柱と梁との接合構造を略示的に示した拡大側断面図である。 同実施の形態に係る柱と梁との接合構造において、中間位置の柱と梁との接合構造の他の第1実施例を拡大して略示的に示した側断面図である。 同実施の形態に係る柱と梁との接合構造において、中間位置の柱と梁との接合構造の他の第2実施例を拡大して略示的に示した側断面図である。
本発明を図示した複数の実施の形態に基づいて詳しく説明する。まず、図1〜5に示した第1の実施の形態に係る柱と梁の接合構造は、PC柱1と大梁の鉄骨梁2とから構成されるものであって、PC柱1の内部には複数のPC鋼材3がシース4を介して上下方向に配設されており、上端側には柱梁接合部1aが一体的に形成されると共に、梁が取り付けられる側にアゴ5が突出させた状態で一体的に形成されている。鉄骨梁2は、その端部には定着プレート6が、例えば、溶接手段により一体的に結合させて設けられ、該定着プレート6を鉄骨梁2とさらに強固に結合させて一体化するために、補剛材7が定着プレート6と鉄骨梁2との間に溶接手段により連結させて設けられている。
そして、前記PC柱1は、建物構造の基礎上にPC鋼材3の下端部を連結して所要間隔をもって建てられ、各PC鋼材3はPC柱1の上部で支圧板とナットなどからなる定着具8を締め付けることによって立設状態に連結されて維持される。このように建てたPC柱1のアゴ5に鉄骨梁2の端部を載せて所要位置に架設し、PC柱1の柱梁接合部1aに設けてある複数のシース9にPC鋼材10を挿通し、PC柱1の端面と定着プレート6との間で、それぞれ定着具11で緊張定着することによりPC柱1と鉄骨梁2とが緊張状態に連結される。なお、PC柱1のアゴ5に鉄骨梁2の端部を載置する際に、好ましくは強靱なゴム材などの緩衝材12を敷設する。
PC柱1に取り付けられる鉄骨梁2には、予め、アンボンドPC鋼より線からなるPC鋼材13が外ケーブル方式で鉄骨梁2の長手方向に沿って配設されている。この場合に、図1,3に示したように、鉄骨梁2の両端部側(定着部)にそれぞれ定着装置14が設けられ、該定着装置14にPC鋼材13の端部を緊張定着具15によって緊張定着させて鉄骨梁2自体に一応のプレストレスを付与する。この場合に導入される緊張力はPC鋼材の13の降伏荷重の30〜60%とすることが好ましい。また、図1、5に示したように、PC鋼材13は、鉄骨梁2の中心部よりも下方側(偏向部)に設けられた偏向装置16を介して配設され、要するに、鉄骨梁2の中央断面において、PC鋼材13が鉄骨梁2の断面図心より下側に偏心して配設されると共に、図1、4に示したように、中央部の小梁17aの取付部18を貫通して配設緊張されるので、大梁となる鉄骨梁2の中央部に押し上げる力を付与して予め上向きキャンパーが形成される。
このPC鋼材13の取り付けおよび緊張の一連の作業は工場または現場地組で行って架設前に完成させるので、鉄骨梁2をPC柱1のアゴ5に載置して架設するだけであるから、現場での高所作業を減らして省力化を図ることができる。そして、大梁である鉄骨梁2を前記したように各PC柱1間に取り付けた後に、鉄骨梁2間に均等間隔で、例えば、3本の小梁17が掛けられて(配設されて)取り付けられる(図2参照)。
このように大梁および小梁が取り付けられた一例の状態を、図6に示してある。例えば、通常の小梁17は、大梁と大梁との間に掛けられて梁成が大きいものと、大梁と小梁または小梁と小梁との間に掛けられて梁成が比較的に小さなもの(孫梁ともいう)との2種類がある。実施例では、スパン中央の小梁17aが大梁である鉄骨梁2と大梁である鉄骨梁2との間に掛けられたものであって梁成が鉄骨梁2と同じであって、両側の小梁17が大梁である鉄骨梁2と小梁17aとの間に掛けられたもの(孫梁)であって、梁成が大梁よりも小さいものである。なお、中央部に位置する小梁17aは、剛性アップのためにPC鋼材13を取り付けたものであって、その取付構造は前記図1に示した鉄骨梁2と実質的に略同じ構成を有している。
そして、各階層毎に大梁と小梁が配設された後に、梁材の上部でPC柱1と鉄骨梁2との間に上端鉄筋19を配設すると共に、コンクリートスラブ(合成スラブ)20が打設される。
次に、図7〜図8に示した第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態において使用されるPC柱1は、前記第1の実施の形態で使用したものと略同じ構造であるので、同一符号を付して、その詳細は省略する。他方の使用される鉄骨梁2に対しては、個別にはPC鋼材を取り付けないで、架設後に比較的長いPC鋼材13を配設して所要の緊張力を導入することによって、複数スパンに架設した複数の鉄骨梁2がPC鋼材13の緊張力によって、撓みに強くなるのである。この場合には、例えば、建造物の長さが30〜50m程度であって、架設される各鉄骨梁2の両端部には定着プレート6と補剛材7とが取り付けられていると共に、所要位置(偏向部)に偏向装置16が取り付けられている。
そして、各鉄骨梁2はPC柱1のアゴ5に載せて架設し、PC柱1の柱梁接合部1aに設けてある複数のシース9にPC鋼材10を挿通し、PC柱1の端面と定着プレート6との間で、それぞれ定着具11で緊張定着することによりPC柱1と鉄骨梁2とが緊張状態に連結されるてんでは、前記第1の実施の形態と同じである。各PC柱1間の複数スパンに架設連結した鉄骨梁2に対して、建造物の一方の端部のPC柱1からPC鋼材13を挿通し、偏向装置16の下側を通すと共に、取付部18を貫通させ、次のPC柱1のシース9を挿通させて同じように次の鉄骨梁2の偏向装置16の下側を通して順次配設し、建造物の他方の端部のPC柱1までPC鋼材13を配設する。
このように建造物の一方の端から他方の端までPC鋼材13を配設してから、該PC鋼材13に対して、一方の端部側から所要の緊張力を導入して緊張定着させると共に、他方の端部側からも所要の緊張力を導入して緊張定着させることによって全体として略均等に緊張力が導入されるのであり、それによって複数の鉄骨梁2自体の剛性が大幅に向上されるのである。この場合に導入される緊張力はPC鋼材の13の降伏荷重の30〜60%とすることが好ましい。PC鋼材13の緊張定着によって、各スパン架設した複数の鉄骨梁2の中央部に押し上げる力を付与して予め上向きキャンパーが形成されると共に、建造物全体に渡って剛性が向上するのである。
そして、各階層毎に大梁と小梁が配設された後に、梁材の上部でPC柱1と鉄骨梁2との間に上端鉄筋19を配設すると共に、コンクリートスラブ(合成スラブ)20が打設されることも前記第1の実施の形態と同一である。
さらに、図9に示した、第3の実施の形態について説明する。この実施の形態に係る柱梁の接合構造は、建造物の長さが50mを超えて100mもあるような超大型の物流センター倉庫等の建造物を対象にするものである。前記第2の実施の形態では、建造物の一方の端部から他方の端部までPC鋼材13を配設しているが、建造物が長い場合には、両端部から緊張力を導入しても、全体に略均等に緊張力を導入力することができないのである。
そこで、図示したように、一方の端部から複数のスパン毎に区分けして、各スパン毎にPC鋼材13を配設して緊張定着するようにすれば、全体として略均等な緊張力が導入できるのである。なお、PC柱1の構成は前記第1の実施の形態と同一であり、鉄骨梁2の構成は前記第2の実施の形態と略同じであるので、同一部分には同一符号を付してそれらの連結構造についての説明は省略する。
このように建造物が超大型の物流センター倉庫等である場合は、中間付近で2乃至3箇所のスパンに分けてPC鋼材13を配設し、一端部のPC柱1と中間部のPC柱1とでPC鋼材13に所要の緊張力を導入して緊張定着し、中間部のPC柱1と中間部のPC柱1とで、または中間部のPC柱1と他端部のPC柱1との間でPC鋼材13に緊張力を導入して緊張定着し、建造物全体に渡ってPC鋼材13に緊張力が導入されるので、各スパンに架設された鉄骨梁2は予め上向きキャンパーが形成されているので撓みに強くなるのである。
次に、図10〜図11に示した、第4の実施の形態について説明する。この第4の実施の形態においては、前記第2の実施の形態と、PC柱1の構成が異なるのみで、他の構成部分については実質的に同一であるので同一符号を付してその詳細については省略する。
PC柱1については、PC柱1の内部には複数のPC鋼材3がシース4を介して上下方向に配設されており、上端には梁が取り付けられる側にアゴ5が突出させた状態で一体的に形成されている。
そして、前記PC柱1は、建物構造の基礎上にPC鋼材3の下端部を連結して所要間隔をもって建てられ、各PC鋼材3はPC柱1の上部で支圧板とナットなどからなる定着具8を締め付けることによって立設状態が維持される。このように建てたPC柱1のアゴ5に鉄骨梁2の端部を載せて所要位置にセットし、PC柱1の上部に所要の型枠(図示せず)を組んで、現場打ちコンクリートによって柱梁接合部21を形成する。この場合に、柱梁接合部21を形成するに当たって、型枠内部にPC柱1を連結するためにPC鋼材22を挿通する複数のシース23を垂直に配設し、鉄骨梁2を連結するためにシース9とPC鋼材10とを水平に配設すると共に、上端鉄筋19を配設して、現場打ちコンクリートを打設する。この場合に、打設されるコンクリートは、柱と同等以上の強度を有するものとする。
柱梁接合部21のコンクリートが硬化した後、シース9に挿通したPC鋼材10で鉄骨梁2の定着プレート6をナットなどからなる定着具11で締め付けることによって、両側のPC柱1の上部に形成した柱梁接合部21に鉄骨梁2が緊張定着される。そして、柱梁接合部21に設けたシース9にPC鋼材13を挿通し、鉄骨梁2に設けた偏向装置16の下側を通して対向するPC柱1の柱梁接合部21に設けたシース9を挿通し、さらに、所要スパンのPC柱1の柱梁接合部21にまで挿通して緊張定着する。そして、上層階を構築するために、柱梁接合部21の上部に新たなPC柱1を構築する際に、柱梁接合部21の上面に適宜の目地モルタルを介在させ、PC鋼材22に上層階のPC柱1のPC鋼材3を定着具8で連結することによって、上部のPC柱1がセットできるのである。このように柱梁接合部21を現場打ちコンクリートで柱と一体に形成することにより、柱梁接合部21から上端鉄筋19コンクリートスラブ(合成スラブ)20内に渡って配設することにより、梁端においてPC鋼材10、13と協同負担して曲げ応力を処理し、梁端の納まりが良くなり、PC鋼材量を軽減させることができる。
このように第4の実施の形態に係る柱梁接合部21は、現場打ちコンクリートによって形成されるため、複雑な建物構造のPC柱1と鉄骨梁2との接合であっても、施工性良く構築することができるのである。また、コンクリート造とした柱梁接合部21に常に三次元的にプレストレスが付与される状態になり、接合部の剪断耐力および靭性変形能力を大幅に向上させ、柱梁接合部21の脆性破壊を防ぐことができ、従来のコンクリートと鉄骨との異なる材料性能による不具合を改善することができる。
前記各実施の形態について、さらに、改良した構成部分について説明する。
まず、図12は、前記第2および第3の実施の形態に係る中間付近のPC柱1の両側に鉄骨梁2を架設し、PC鋼材13を緊張定着した状態を判りやすく拡大して示した説明図である。この実施の形態では、PC柱1に対して鉄骨梁2の端部に取り付けた定着プレート6をPC鋼材10を定着具11で締めつけることにより緊張定着し、シース9にPC鋼材13を挿通して、所要のスパンに渡って挿通し、その端部を所要のPC柱1に緊張定着することにより、PC鋼材13に緊張力を導入して緊張定着する構成である。これについては、先に説明したとおりである。
次に、その実施の形態について改良型である第1実施例と第2実施例とを、図13と図14を用いて説明する。
PC柱1と鉄骨梁2との接続構造に特徴がある。即ち、鉄骨梁2は、定着プレート6を鉄骨梁2の端部から所要の間隔をおいて取り付け、鉄骨梁2の端部にはエンドプレート23を取り付けた構成にし、補鋼材7は定着プレート6とエンドプレート23との間に設けられて鉄骨梁2と強固に一体化して二重プレート構造にしたものが使用される。
そして、所要位置に建て込んだPC柱1に対して、該PC柱1のアゴ5に鉄骨梁2の端部を緩衝材14を介して載せ、水平のシース9にPC鋼材10を挿通してセットし、端部のベースプレート23と柱面との間に隙間(目地)を設け、該隙間に目地モルタル24を充填し、該目地モルタル24が硬化した後に、定着プレート6においてPC鋼材10を定着具11で緊張定着させるのである。このようにアゴ5付のPC柱1を使用することによって、現場打ち作業が不要となり、施工手間が大幅に減少し、PC柱1と鉄骨梁2の端部位置における寸法誤差は目地(隙間)によって解消でき、建造物の建て方が迅速に行え、工程を短縮することができる。また、前記第2の実施の形態と同様に、上部に接続するPC柱1に上端鉄筋19を連結してからコンクリートスラブ(合成スラブ)20を形成することも同じである。
そして、図14に示した他の実施の形態において、梁端のエンドプレート23と定着プレート6との間にモルタルやコンクリートなどの充填材25を充填すること、および、他の構成部分は、前記第2および第3の実施の形態と同様であるので、同一符号を付してその説明は省略する。
このようにPC柱1に対して鉄骨梁2を緊張定着させることによって、PC鋼材10の長さも少し長くなり、地震による繰り返しの揺れの力(外力)を受けても、PC鋼材10が長くなった分だけ弾性変形量が増えて揺れの力を吸収すると共に、エンドプレート23と定着プレート6との二重プレートで鉄骨梁2の端部における曲げ剛性を向上させたことにより、プレートの変形を抑制して定着部の破損を防ぐことができるのである。要するに、耐震性を向上させた建物構造とすることができるのである。
また、前記第4の実施の形態に係る改良型である第1実施例と第2実施例とを、図15〜図17に基づいて説明する。図15に示したように、PC柱1と鉄骨梁2との接合部を現場打ちコンクリートにより柱梁接合部21として形成するものであり、前記第4の実施の形態に係る中間付近のPC柱1の両側に鉄骨梁2を架設し、PC鋼材10とPC鋼材13を緊張定着した状態を判りやすく拡大して示した説明図である。この実施の形態では、PC柱1に対して鉄骨梁2の端部に取り付けた定着プレート6をPC鋼材10を定着具11で締めつけることにより緊張定着し、シース9にPC鋼材13を挿通して、所要のスパンに渡って挿通し、その端部を所要のPC柱1に緊張定着することにより、PC鋼材13に緊張力を導入して緊張定着する構成である。これについては、先に説明したとおりである。
そして、図16に示したように、鉄骨梁2は、定着プレート6を鉄骨梁2の端部から所要の間隔をおいて取り付け、鉄骨梁2の端部にはエンドプレート23を取り付けた構成にし、補鋼材7は定着プレート6とエンドプレート23との間に設けられて鉄骨梁2と強固に一体化して二重プレート構造にしたものが使用される点では、前記図13の実施の形態と同じであるが、柱梁接合部21を現場打ちコンクリートで形成するので、目地コンクリートは不要である。柱梁接合部21のコンクリートが硬化した後、シース9に挿通したPC鋼材10で鉄骨梁2の定着プレート6をナットなどからなる定着具11で締め付けることによって、両側のPC柱1の上部に形成した柱梁接合部21に鉄骨梁2が緊張定着される。
また、図17に示した実施例は、使用される鉄骨梁2は、前記実施例と同様に二重プレート構造にしたものであって、定着プレート6とエンドプレート23との間にモルタルやコンクリートなどの充填材25を充填し、該充填材25が固化した後にPC鋼材10でPC柱1と鉄骨梁2の定着プレート6とをナットなどからなる定着具11で締め付けることによって、両側のPC柱1の上部に形成した柱梁接合部21に鉄骨梁2が緊張定着される。
上記いずれの実施例においては、PC鋼材10を緊張定着させることによって、PC鋼材10の長さも少し長くなり、地震による繰り返しの揺れの力(外力)を受けても、PC鋼材10が長くなった分だけ弾性変形量が増えて揺れの力を吸収すると共に、エンドプレート23と定着プレート6との二重プレートで鉄骨梁2の端部における曲げ剛性を向上させたことにより、プレートの変形を抑制して定着部の破損を防ぐことができるのである。要するに、耐震性を向上させた建物構造とすることができるのである。
なお、柱はPC柱の代わりに、CFT柱にPC鋼材を配置してプレストレスを付与したものとしてもよい。
また、詳細な図示は省略するが、建物構造とは、建物の上部構造であるが、基礎構造について説明はしていないが、基礎が必要であることは云うまでもない。基礎構造の種類について、特に限定するものではなく、直接基礎や杭基礎などいずれでもよいのである。
さらに、本発明のPC柱と鉄骨梁との接合構造は、免震装置を用いた基礎免震、杭頭免震或いは中間層免震などと組み合わせとすれば、より一層顕著な耐震効果を奏する。
建物構造の平面において、荷重や建物形状等の設計条件によって、必要な箇所に鉄骨大梁と小梁に合理的にPC鋼材を梁の長手方向に沿って配設することが望ましい。また、鉄骨梁部材毎に配設することと、連続ケーブル方式で配設することとの組み合わせとしてもよい。
本発明に係る柱と梁の接合構造は、PC柱1と鉄骨梁2とからなる建物構造であって、端部に定着プレート6が設けられた鉄骨梁2の端部はPC柱1に設けたアゴ5に載せてあり、柱梁接合部1aに水平に貫通したPC鋼材は前記定着プレートに緊張定着され、前記PC柱内に配設されたPC鋼材は前記柱梁接合部に上下に貫通したPC鋼材10と連結して緊張定着され、前記鉄骨梁2の撓みを抑制するためのPC鋼材13を梁の長手方向に沿って配設され、前記PC柱1と鉄骨梁2とが前記柱梁接合部に貫通させた前記PC鋼材により一体接合させると共に、前記鉄骨梁の撓みを抑制するPC鋼材に緊張導入力を付与させる構成にしたことによって、前記柱梁接合部において、三次元的にプレストレスが付与されるのであって、柱梁連結部1aを介して連結される柱と梁とが強固に連結されると共に、巨大地震の時にでも、PC鋼材10、13により連結部が破損することなく、しかも、鉄骨梁2はPC柱1のアゴ5で支えられているので落下することなく、巨大地震に耐えられる建物が得られるのであり、また、鉄骨梁2に予め上向きキャンパーが形成されているので、使用荷重時による撓み変形が相殺されて撓みが生じないばかりでなく、建造物全体の剛性が向上し、常時発生する揺れや振動を格段に小さく抑えることができると共に、コンクリートスラブにひび割れが生じないこと、さらに、鉄骨大梁に沿って配設されたPC鋼材13を柱梁接合部1aに貫通する定着用PC鋼材10と兼用とし、複数または全スパンに渡って連続的に配設されることにより、定着に係る定着体と定着装置と共に施工手間と緊張作業を大幅に減らし、コスト削減が図れるので、この種建造物に広く利用できる。
1 PC柱
1a、21 柱梁接合部
2 鉄骨梁
3、10、13、22 PC鋼材
4、9 シース
5 アゴ
6 定着プレート
7 補鋼材
8、11 緊張定着具
12 緩衝材
14 定着装置
15 緊張定着具
16 偏向装置
17a、17 小梁
18 取付部
19 上端鉄筋
20 コンクリートスラブ(合成スラブ)
23 エンドプレート
24 目地モルタル
25 充填材

Claims (8)

  1. PC柱と鉄骨梁とからなる建物構造であって、
    柱梁接合部はPC柱に一体的に形成され、
    端部に定着プレートが設けられた鉄骨梁の端部はPC柱に設けたアゴに載せてあり、
    前記柱梁接合部に水平に貫通したPC鋼材は前記定着プレートに緊張定着され、
    前記PC柱内に配設されたPC鋼材は前記柱梁接合部に上下に貫通したPC鋼材と連結して緊張定着され、
    前記鉄骨梁の撓みを抑制するため、梁の断面図心より下側に偏心させて設けられたPC鋼材は梁の長手方向に沿って配設され、
    前記PC柱と鉄骨梁とが前記柱梁接合部に貫通させた前記PC鋼材により一体接合させると共に、前記鉄骨梁の撓みを抑制するPC鋼材に緊張導入力を付与させること
    を特徴とする柱と梁の接合構造。
  2. PC柱と鉄骨梁からなる建物構造であって、
    柱梁接合部は現場打ちコンクリートで形成され、
    端部に定着プレートが設けられた鉄骨梁の端部はPC柱に設けたアゴに載せてあり、
    前記柱梁接合部に水平に貫通したPC鋼材は前記定着プレートに緊張定着され、
    PC柱は柱内に上下に配置されたPC鋼材を緊張定着することによって圧着接合され、
    前記鉄骨梁の撓みを抑制するため、梁の断面図心より下側に偏心させて設けられたPC鋼材は梁の長手方向に沿って配設され、
    前記PC柱と鉄骨梁とが、前記柱梁接合部に貫通させた前記PC鋼材により一体的に圧着接合させると共に、前記鉄骨梁の撓みを抑制するPC鋼材に緊張導入力を付与させること
    を特徴とする柱と梁の接合構造。
  3. 前記定着プレートは梁端から所要の距離(間隔)をおいて設けてあり、梁端にはエンドプレートが設けてあること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の柱と梁の接合構造。
  4. 前記定着プレートとエンドプレートとの間に充填材を充填させること
    を特徴とする請求項3に記載の柱と梁の接合構造。
  5. 前記いずれのPC鋼材に付与される緊張導入力は、該PC鋼材の降伏荷重の30〜60%とすること
    を特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の柱と梁の接合構造。
  6. 前記鉄骨梁は、鉄骨大梁と一部の鉄骨小梁であること
    特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の柱と梁の接合構造。
  7. 前記鉄骨大梁に配設されるPC鋼材は、前記柱梁接合部に貫通するPC鋼材を兼用とし、少なくとも1スパンに渡って配設されること
    を特徴とする請求項6に記載の柱と梁の接合構造。
  8. 前記請求項1乃至7のいずれかに記載の柱と梁の接合構造を備えたこと
    を特徴とする建物構造。
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