JP2011202420A - 軸部材とrc部材との接合構造及び方法 - Google Patents

軸部材とrc部材との接合構造及び方法 Download PDF

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Abstract


【課題】 既存のRC部材に埋設されている鉄筋との干渉を懸念することなく鋼製ブレースの端部をRC部材に接合する。
【解決手段】本発明に係るブレースとRC部材との接合構造1は、ブレース2の端部が接合された角筒状の鋼板5をRC柱3の周囲にその周面から離間させた状態で巻き立て、鋼板5の内周面に鋼板側突起7を設けるとともに、RC柱3の周面にはRC側突起8を設け、鋼板5とRC柱3の周面との隙間にはグラウト材9を充填してなる。ここで、鋼板側突起7は、鋼板5の内周面のうち、ブレース2の接合箇所の背面を設置面6として該設置面にロッド状部材としての鉄筋を溶接で固着して構成してあり、RC側突起7は、RC柱3の周面のうち、鋼板側突起7の設置面6と対向する側面を設置面4として該設置面に短鉄筋を二段に立設して構成してある。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ブレースや梁といった軸部材の端部をRC部材に接合する際に適用される軸部材とRC部材との接合構造及び方法に関する。
鉄筋コンクリート(以下、RC)構造物の耐震補強対策として、RC柱とRC梁とからなるRCラーメン架構の構面内に鋼製ブレースを配置する方法が広く行われている。かかる耐震補強方法によれば、水平地震力の一部を鋼製ブレースに負担させることで構造物全体の強度を高めるとともに、地震応答を低減することができるため、ビルや高架橋など、耐震性向上が望まれるさまざまな種類の構造物に数多く採用されている。
鋼製ブレースは、その端部においてRCラーメン架構を構成する柱や梁に接合されるが、地震時においては、かかる接合箇所を介してRC構造物から鋼製ブレースに水平地震力が伝達されることになる。
そのため、接合箇所で十分な強度を確保することが必要不可欠となるが、ブレースの端部がRCラーメン架構の隅部ではなく、RC柱やRC梁の中間部に接合される場合には、該RC柱やRC梁の材軸に平行な力成分によってブレース端部がずれることがないよう特に留意する必要があり、従来においては、RC部材にアンカーを打ち込むとともに該アンカーの頭部を溶接やボルト接合によって鋼製ブレースの端部に連結することで接合強度を確保していた。
特許第3549183号公報 特開平10−184031号公報
ここで、既存のRC部材にはせん断補強筋や主筋等の鉄筋が埋設されているため、上述のアンカーは、これらの鉄筋を避けて打ち込まなければならない。
しかしながら、埋設箇所が比較的把握しやすい主筋であればともかく、細かいピッチで配筋されているせん断補強筋との干渉を避けながらアンカーを打ち込みあるいはそのための穿孔を行うことはきわめて効率が悪く、耐震補強工事のコストアップを招くという問題を生じていた。かかる問題は、現場決めされたアンカー位置に合わせてブレース端部にボルト孔を現場加工する場合、さらに深刻となる。
その一方、工場製作されたアンカー位置を優先して強引にアンカーを打ち込みあるいは穿孔を行えば、RC部材に埋設されたせん断補強筋を傷つけ、ひいてはRC構造物のせん断耐力や靭性を低下させることにもなり、いずれにしろRC構造物の耐震性向上を図ることが困難になるという問題を生じていた。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、既存のRC部材に埋設されている鉄筋との干渉を懸念することなく鋼製ブレースの端部をRC部材に接合することが可能な軸部材とRC部材との接合構造及び方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る軸部材とRC部材との接合構造は請求項1に記載したように、軸部材の端部が接合され該軸部材の接合箇所の背面に鋼板側突起が設けられた鋼板をRC部材の周面から離間させた状態で該RC部材の周囲に巻き立てるとともに、前記RC部材の周面のうち、前記鋼板側突起の設置面と対向する側面を設置面としてRC側突起を設け、前記鋼板と前記RC部材の周面との隙間にグラウト材を充填したものである。
また、本発明に係る軸部材とRC部材との接合構造は請求項2に記載したように、軸部材の端部が接合された鋼板をRC部材の周面から離間させた状態で該RC部材の周囲に巻き立てるとともに、前記鋼板の内周面のうち、前記軸部材の接合箇所の背面とは反対側に位置する内周面を設置面として鋼板側突起を設け、前記RC部材の周面のうち、前記鋼板側突起の設置面と対向する側面を設置面としてRC側突起を設け、前記鋼板と前記RC部材の周面との隙間にグラウト材を充填したものである。
また、本発明に係る軸部材とRC部材との接合構造は請求項3に記載したように、軸部材の端部が接合された鋼板をRC部材の周面から離間させた状態で該RC部材の周囲に巻き立てるとともに、前記鋼板の内周面のうち、前記軸部材の接合箇所の背面と直交する内周面を設置面として鋼板側突起を設け、前記RC部材の周面のうち、前記鋼板側突起の設置面と対向する側面を設置面としてRC側突起を設け、前記鋼板と前記RC部材の周面との隙間にグラウト材を充填したものである。
また、本発明に係る軸部材とRC部材との接合構造は、前記鋼板側突起を、前記RC部材の材軸に直交する方向に延びるロッド状部材又はリブ状部材で構成したものである。
また、本発明に係る軸部材とRC部材との接合構造は、前記RC側突起を、前記RC部材の設置面に設置凹部を形成するとともに該設置凹部にロッド状部材の基部を埋設して構成したものである。
また、本発明に係る軸部材とRC部材との接合構造は、前記軸部材をブレースとしたものである。
また、本発明に係る軸部材とRC部材との接合方法は請求項7に記載したように、RC部材の周面のうち、軸部材が配置される側の側面を設置面として該設置面に設置凹部を形成し、該設置凹部にロッド状部材の基部を埋設することでRC側突起を設け、前記軸部材の端部が接合される鋼板をその接合箇所の背面に設けられた鋼板側突起の設置面が前記RC側突起の設置面と対向するように前記RC部材の周面から離間させた状態で該RC部材の周囲に巻き立て、前記鋼板と前記RC部材の周面との隙間にグラウト材を充填するものである。
また、本発明に係る軸部材とRC部材との接合方法は請求項8に記載したように、RC部材の周面のうち、軸部材が配置される側とは反対側に位置する側面を設置面として該設置面に設置凹部を形成し、該設置凹部にロッド状部材の基部を埋設することでRC側突起を設け、前記軸部材の端部が接合される鋼板をその接合箇所の背面とは反対側に位置する内周面に設けられた鋼板側突起の設置面が前記RC側突起の設置面と対向するように前記RC部材の周面から離間させた状態で該RC部材の周囲に巻き立て、前記鋼板と前記RC部材の周面との隙間にグラウト材を充填するものである。
また、本発明に係る軸部材とRC部材との接合方法は請求項9に記載したように、RC部材の周面のうち、軸部材が配置される側と直交する側に位置する側面を設置面として該設置面に設置凹部を形成し、該設置凹部にロッド状部材の基部を埋設することでRC側突起を設け、前記軸部材の端部が接合される鋼板をその接合箇所の背面と直交する側の内周面に設けられた鋼板側突起の設置面が前記RC側突起の設置面と対向するように前記RC部材の周面から離間させた状態で該RC部材の周囲に巻き立て、前記鋼板と前記RC部材の周面との隙間にグラウト材を充填するものである。
また、本発明に係る軸部材とRC部材との接合方法は、前記軸部材をブレースとしたものである。
ブレース等の軸部材をRC部材を含んだ構造物の構面に配置する場合、地震による繰り返し荷重の下、一般的には軸部材の端部とRC部材との接合箇所に、RC部材の材軸に直交する力(圧縮引張力)と材軸に平行な力(せん断力)とが相互に伝達される。
そのため、従来においては、軸部材の端部がRC部材から引き抜かれることがないようにかつ軸部材の端部がRC部材の側面に沿ってずれることがないように、いわば引抜きとせん断の両方で強度が確保されるようにアンカーを構成する必要があり、それゆえ、アンカーの長さや径が必然的に大きくなって既存鉄筋との干渉を招く本質的な原因となっていた。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、鋼板側突起とRC側突起との間に形成される硬化グラウト材の圧縮ストラット、すなわち硬化グラウト材を介した鋼板側突起とRC側突起との間の支圧によってせん断力の伝達を確保しつつ、巻立て鋼板による拘束によって上述の圧縮ストラットを維持するという新規な構成をなしたものであり、かかる構成によれば、RC側突起を設ける際に必要となる設置凹部の深さを大幅に短くすることが可能となり、既存鉄筋との干渉の問題を本質的に改善することができる。
すなわち、第1の発明に係る軸部材とRC部材との接合構造及び方法においては、まず、RC部材の周面のうち、軸部材が配置される側の側面を設置面として該設置面に設置凹部を形成するとともに、該設置凹部にロッド状部材の基部を埋設することで、RC側突起を設ける一方、軸部材の端部が接合される鋼板を、その接合箇所の背面に設けられた鋼板側突起の設置面がRC側突起の設置面と対向するようにRC部材の周面から離間させた状態で該RC部材の周囲に巻き立てる。
また、第2の発明に係る軸部材とRC部材との接合構造及び方法においては、まず、RC部材の周面のうち、軸部材が配置される側とは反対側に位置する側面を設置面として該設置面に設置凹部を形成するとともに、該設置凹部にロッド状部材の基部を埋設することで、RC側突起を設ける一方、軸部材の端部が接合される鋼板を、その接合箇所の背面とは反対側に位置する内周面に設けられた鋼板側突起の設置面がRC側突起の設置面と対向するようにRC部材の周面から離間させた状態で該RC部材の周囲に巻き立てる。
また、第3の発明に係る軸部材とRC部材との接合構造及び方法においては、まず、RC部材の周面のうち、軸部材が配置される側と直交する側の側面を設置面として該設置面に設置凹部を形成するとともに、該設置凹部にロッド状部材の基部を埋設することで、RC側突起を設ける一方、軸部材の端部が接合される鋼板を、その接合箇所の背面とは直交する側に位置する内周面に設けられた鋼板側突起の設置面がRC側突起の設置面と対向するようにRC部材の周面から離間させた状態で該RC部材の周囲に巻き立てる。
上述したように各発明において鋼板をRC部材の周囲に巻き立てたならば、次に、鋼板とRC部材の周面との隙間にグラウト材を充填する。
このような第1の発明、第2の発明及び第3の発明においては、巻立て鋼板とRC部材との間に該RC部材の材軸方向に沿った力成分(せん断力)が地震時荷重として作用したとき、そのせん断力は、鋼板側突起とRC側突起との間に形成される硬化グラウト材の圧縮ストラットによって伝達が可能になるとともに、直交方向への硬化グラウト材の膨らみが巻立て鋼板によって拘束される。
そのため、地震時における繰り返し荷重の下であっても、硬化グラウト材の圧縮ストラットは膨らみ変形によって低減することなく維持されることとなり、かくして鋼板側突起及びRC側突起は、硬化グラウト材とともにせん断力を伝達する部材として機能する。
一方、地震時において軸部材の端部から引抜き力が作用したときには、該引抜き力は、RC部材の周面のうち、軸部材の配置側とは反対側の側面と鋼板との間に拡がる硬化グラウト材で支持される。
すなわち、本願各発明によれば、引抜き力(引張力)とせん断力の両方をアンカーに負担させていた従来の技術とは異なり、鋼板側突起、RC側突起及び硬化グラウト材でせん断力を支持するとともに、引抜き力については、RC部材の周面のうち、軸部材の配置側とは反対側の側面と鋼板との間に拡がる硬化グラウト材に負担させるようにしたので、RC側突起を設ける際に必要な設置凹部の深さが大幅に短くなり、かくして既存鉄筋の損傷を確実に防止することが可能となる。
なお、第1の発明においては、地震時繰り返し荷重の下、軸部材の端部とRC部材との間に圧縮力が作用するとき、その圧縮力は、ある程度、上述した圧縮ストラットの維持に寄与するものと思われるが、該圧縮力の大きさは、軸部材の配置角度等に依存するため、上述した圧縮ストラットの維持に常に寄与するとは限らない。しかし、本願発明によれば、巻立て鋼板による拘束作用によって直交方向への硬化グラウト材の膨らみが制限され、よって圧縮ストラットの確実な維持が実現される。
軸部材とは、材端で圧縮引張力及びせん断力を被接合側に伝達するようになっている部材を指すものとし、具体的には、ラーメン架構を構成するブレースや梁、あるいはトラス架構を構成するトラス材がこれに該当する。なお、軸部材の材質は任意であり、鋼材をはじめ、木質系材料、特に大断面集成材が包摂される。
RC部材とは、コンクリート内に鉄筋が埋設されてなるコンクリート部材という意味で用いるものとし、狭義の鉄筋コンクリート部材をはじめ、鉄骨鉄筋コンクリート部材(SRC部材)やプレストレストコンクリート部材(PC)が包摂される。
ここで、軸部材をブレース、特に鋼製ブレースとした場合は、RC部材とブレースとの接合構造において、該RC部材の中間位置にブレースを接合することが可能となるので、耐震補強の適用範囲が従来よりも格段に拡がる。
鋼板側突起及びRC側突起は、それらの間に拡がる硬化グラウト材に圧縮ストラットが形成され該圧縮ストラットを介してせん断力が伝達される限り、いずれも任意に構成することができる。
ここで、鋼板側突起は、RC部材の材軸に直交する方向に延びるロッド状部材又はリブ状部材で構成することが可能であり、かかる構成によれば、RC部材の材軸に沿った力成分(せん断力)を伝達しやすくなる。また、RC側突起は、RC部材の設置面に設置凹部を形成するとともに該設置凹部にロッド状部材の基部を埋設して構成することができる。
鋼板側突起及びRC側突起は、それらの間に圧縮ストラットが形成される必要があるので、各設置面を対向させることが必須となるが、それらの間に圧縮ストラットが適切に形成される限り、それぞれを任意に構成することができるとともに、段違いに配列する、高さを揃えて配列するなど、任意に配置することが可能である。
第1実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造を示した図であり、(a)は水平断面図、(b)はA−A線に沿う鉛直断面図。 同じくその一部を示した全体斜視図。 本実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造を高架橋に適用した場合を示した図。 本実施形態に係る軸部材とRC部材との接合方法においてRC側突起8を設ける手順を示した説明図。 本実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造1の作用を示した説明図。 変形例に係る軸部材とRC部材との接合構造の作用を示した説明図。 変形例に係る軸部材とRC部材との接合構造を示した図であり、(a)は水平断面図、(b)はB−B線に沿う鉛直断面図。 変形例に係る軸部材とRC部材との接合構造を示した水平断面図。 第2実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造を示した図であり、(a)は水平断面図、(b)はC−C線に沿う鉛直断面図。 本実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造91の作用を示した説明図。 変形例に係る軸部材とRC部材との接合構造を示した水平断面図。 第3実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造を示した図であり、(a)は水平断面図、(b)はD−D線に沿う鉛直断面図。 本実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造101の作用を示した説明図。
以下、本発明に係る軸部材とRC部材との接合構造及び方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は本実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造を示した水平断面図及び鉛直断面図、図2は、その一部を示した全体斜視図である。これらの図でわかるように、本実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造1は、軸部材としての鋼製ブレース2の端部が接合された角筒状の鋼板5をRC部材であるRC柱3の周囲にその周面から離間させた状態で配置し、鋼板5の内周面に鋼板側突起7を設けるとともに、RC柱3の周面にはRC側突起8を設け、鋼板5とRC柱3の周面との隙間には無収縮モルタルからなるグラウト材9を充填してなる。
鋼板5は、RC柱3が600mm×600mmの場合、例えば厚さ9mm程度のものを選択することが考えられる。
鋼板側突起7は、鋼板5の内周面のうち、ブレース2の接合箇所の背面を設置面6とし、該設置面にロッド状部材としての鉄筋をRC柱3の材軸に直交する方向、本実施形態では水平方向に三段に固着してなる。鉄筋は、例えば長さ600mm、外径10mm程度のものを選択すればよい。
一方、RC側突起8は、RC柱3の周面のうち、鋼板側突起7の設置面6と対向する側面を設置面4とし、該設置面に長さ60mm、外径16mm程度の短鉄筋を、7個を水平に並べて一段とし、これを上下二段に配置して構成してある。
本実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造1は、例えば図3に示す高架橋41の下部構造であるRCラーメン架構42の構面にX字状のブレース2を配置する場合であって、RCラーメン架構42を構成するRC柱3の脚部が地盤面から深い位置にあるため、ブレース2の下端をRC柱3の脚部に接合すると経済性に欠ける結果となる場合、RC柱3の脚部ではなく、中間位置にX字状のブレース2の下端を接合する場合に適用可能である。
かかる場合、ブレース2の上端についても、本実施形態の接合構造1を用いてRC柱3の柱頭に接合するのが望ましいが、以下の説明では、ブレース2の下端をRC柱3の中間位置に接合する場合について説明する。
本実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造1を構築するには、まず図4に示すように、RC柱3の周面のうち、ブレース2が配置される側の側面を設置面4とし、該設置面に計14本の短鉄筋32が立設される設置凹部31を水平方向に7列、鉛直方向に2段となるよう形成する。
設置凹部31は、その深さがRC柱3に埋設されている鉄筋33のかぶり厚さ以下となるように形成する。かかる設置凹部31は、例えばドリルを使って形成することが考えられる。
次に、形成された設置凹部31にロッド状部材である短鉄筋32の基部をそれぞれ嵌め込み、RC側突起8とする。短鉄筋32は、接着系アンカー等を用いて設置凹部31に固定するのがよい。
次に、鋼板側突起7の設置面6がRC側突起8の設置面4と対向するように、鋼板5をRC柱3の周面から離間させた状態で該RC柱の周囲に巻き立てる。
次に、鋼板5とRC柱3の周面との隙間にグラウト材9を充填する。
本実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造1においては、地震時繰り返し荷重の下、RC柱3とその周囲に巻き立てられた鋼板5との間には、RC柱3の材軸方向に沿った力成分(せん断力)が作用するが、かかるせん断力が図5のようにブレース2から作用したとき、硬化グラウト材9には、鋼板側突起7とRC側突起8との間に圧縮ストラットが形成され、かかる圧縮ストラットによって上述のせん断力がRC柱3に伝達される。
図5(a)は、ブレース2の引張軸力のうち、RC柱3の材軸方向に沿った鉛直成分が上向きせん断力として鋼板5に作用していることを示した図であり、硬化グラウト材9には、上から二段目の鋼板側突起7と上段のRC側突起8との間、及び最下段の鋼板側突起7と下段のRC側突起8との間で圧縮ストラットがそれぞれ形成される。
また、図5(b)は、ブレース2の圧縮軸力のうち、RC柱3の材軸方向に沿った鉛直成分が下向きせん断力として鋼板5に作用していることを示した図であり、硬化グラウト材9には、最上段の鋼板側突起7と上段のRC側突起8との間、及び上から二段目の鋼板側突起7と下段のRC側突起8との間で圧縮ストラットがそれぞれ形成される。
ここで、硬化グラウト材9は、圧縮ストラットに直交する方向への膨らみが鋼板5によって拘束されるため、該硬化グラウト材に生じる圧縮ストラットは、膨らみ方向の変形によって低減することなく維持されることとなり、鋼板5とRC柱3との間では、せん断力が確実に伝達される。
一方、地震時においてブレース2の端部から引張力が作用したときには、該引張力は、RC柱3の周面のうち、ブレース2の配置側とは反対側の側面10と鋼板5との間に拡がる硬化グラウト材9で支持される(図1)。
以上説明したように、本実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造1及び方法によれば、引張力(引抜き力)とせん断力の両方をアンカーに負担させていた従来の技術とは異なり、鋼板側突起7、RC側突起8及び硬化グラウト材9にせん断力を負担させる一方、引張力(引抜き力)については、RC柱3の周面のうち、ブレース2の配置側とは反対側の側面10と鋼板5との間に充填された硬化グラウト材9に負担させるとともに、巻立て鋼板5による拘束作用によって鋼板側突起7とRC側突起8との間に生じる硬化グラウト材9の圧縮ストラットを確実に維持することができる。
そのため、鋼板側突起7及びRC側突起8は、硬化グラウト材9とともにせん断力を伝達する部材として機能することとなり、かくしてRC側突起8を設ける際に必要な設置凹部31の深さが大幅に短くなり、既存鉄筋33の損傷を未然に防止することが可能となる。
また、本実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造1及び方法によれば、設置凹部31の深さを、RC柱3に埋設されている鉄筋33のかぶり厚さ以下とすることが可能となり、かくして設置凹部33の穿孔による既存鉄筋33の損傷を未然に防止することが可能となる。
また、本実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造1及び方法によれば、鋼板5とRC柱3とを係合等の手段で直接連結するのではなく、鋼板5の内周面に設けた鋼板側突起7とRC柱3の周面に設けたRC側突起8とを硬化グラウト材9に埋設し、該硬化グラウト材に生じる圧縮ストラットを介してせん断力を伝達させる機構としたので、鋼板側突起7及びRC側突起8の設置精度が大幅に緩和されることとなり、耐震補強工事の効率が格段に向上する。
本実施形態では、軸部材としての鋼製ブレース2の端部が接合された角筒状の鋼板5をRC部材であるRC柱3の周囲にその周面から離間させた状態で配置するようにしたが、本発明に係る鋼板は、RC部材の周面から離間させた状態で該RC部材の周囲に配置すれば足りるものであり、角筒状に限定されるものではないし、単一部材に限定されるものでもない。例えば、複数のピース、例えば角筒を半割した形状のものを現地で一体に組み上げ、かかる状態で複数のピース同士を高力ボルト接合や溶接によって相互に接合するようにしてもかまわない。
また、本実施形態では、圧縮ストラットに関する説明の便宜上、鋼板側突起7とRC側突起8とを段違いに配置する構成としたが、本発明に係る鋼板側突起とRC側突起は、それらの間に圧縮ストラットが形成され該圧縮ストラットによってせん断力が伝達可能である限り、任意に配置することが可能である。
例えば図6(a)に示すように、鋼板5の内周面に鉄筋を水平に延設してなる鋼板側突起61とRC柱3の側面に短鉄筋を水平列状に立設してなるRC側突起62とを、それらの高さが揃うようにそれぞれ三段配置する構成も考えられる。
かかる変形例においては、ブレース2の引張軸力のうち、RC柱3の材軸方向に沿った鉛直成分が上向きせん断力として鋼板5に作用する場合(図6(b))、硬化グラウト材9には、上から二段目の鋼板側突起61と最上段のRC側突起62との間、及び最下段の鋼板側突起61と上から二段目のRC側突起62との間で圧縮ストラットがそれぞれ形成されるとともに、せん断力の方向が逆の場合(図6(c))、最上段の鋼板側突起61と上から二段目のRC側突起62との間、及び上から二段目の鋼板側突起61と最下段のRC側突起62との間で圧縮ストラットがそれぞれ形成される。
そして、硬化グラウト材9は、圧縮ストラットに直交する方向への膨らみが鋼板5によって拘束されるため、該硬化グラウト材に生じる圧縮ストラットは、膨らみ方向の変形によって低減することなく維持されることとなり、鋼板5とRC柱3との間では、上述の実施形態と同様に、せん断力が確実に伝達される。
また、本実施形態では、鋼板側突起及びRC側突起を、ブレース2が配置される側のみ配置する構成としたが、図7に示すように、ブレース2が配置される側とは反対側にも配置する構成が考えられる。
すなわち、変形例に係る軸部材とRC部材との接合構造71は、ブレース2の端部が接合された鋼板5をRC柱3の周面から離間させた状態で該RC柱の周囲に巻き立て、ブレース2が接合された箇所の背面に鋼板側突起7を設けるとともに該鋼板側突起の設置面6と対向するRC柱3の側面4を設置面としてRC側突起8を設ける一方、鋼板5の内周面のうち、設置面6とは反対側に位置する内周面を設置面6aとして該設置面に鋼板側突起7aを設けるとともに、設置面6aと対向するRC柱3の側面4aを設置面としてRC側突起8aを設け、鋼板5とRC柱3の周面との隙間にグラウト材9を充填してなる。
鋼板側突起7aは鋼板側突起7と、RC側突起8aはRC側突起8と、それぞれ同様に構成すればよい。
かかる変形例によれば、鋼板側突起7a及びRC側突起8aは、鋼板側突起7及びRC側突起8と同様、硬化グラウト材9とともにせん断力を伝達する部材として機能するため、鋼板側突起7及びRC側突起8単独の場合よりもせん断力伝達機能がさらに向上する。
また、図7に係る変形例に加えて、又は図7に係る変形例に代えて、RC柱3の周面のうち、側面4と直交する側の側面4bに鋼板側突起7b及びRC側突起8bを設けるようにしてもよい。
図8は、変形例に係る軸部材とRC部材との接合構造81を示したものであり、ブレース2の端部が接合された鋼板5をRC柱3の周面から離間させた状態で該RC柱の周囲に巻き立て、ブレース2が接合された箇所の背面に鋼板側突起7を設けるとともに該鋼板側突起の設置面6と対向するRC柱3の側面4を設置面としてRC側突起8を設ける一方、鋼板5の内周面のうち、設置面6と直交する内周面を設置面6bとして該設置面に鋼板側突起7bを設けるとともに、設置面6bと対向するRC柱3の側面4bを設置面としてRC側突起8bを設け、鋼板5とRC柱3の周面との隙間にグラウト材9を充填してなる。
かかる変形例によれば、鋼板側突起7b及びRC側突起8bは、鋼板側突起7及びRC側突起8と同様、硬化グラウト材9とともにせん断力を伝達する部材として機能するため、鋼板側突起7及びRC側突起8単独の場合よりもせん断力伝達機能がさらに向上する。
また、本実施形態では、ロッド状部材である鉄筋を鋼板の内周面に溶接することで鋼板側突起を構成したが、本発明に係る鋼板側突起は、地震時繰り返し荷重の下、RC側突起との間で圧縮ストラットが形成される限り、任意に構成することが可能であり、例えばリブ状部材を鋼板の内周面に立設することで鋼板側突起を構成してもかまわない。リブ状部材は例えば、アングル材で構成することができるし、縞鋼板を用いることも可能である。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と実質的に同一の部品等については同一の番号を付してその説明を省略する。
図9は本実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造を示した水平断面図及び鉛直断面図である。同図でわかるように、本実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造91も第1実施形態と同様、鋼製ブレース2の端部が接合された角筒状の鋼板5をRC柱3の周囲にその周面から離間させた状態で配置し、鋼板5の内周面に鋼板側突起7を設けるとともに、RC柱3の周面にはRC側突起8を設け、鋼板5とRC柱3の周面との隙間には無収縮モルタルからなるグラウト材9を充填してある。
一方、本実施形態では、鋼板側突起7を、鋼板5の内周面のうち、ブレース2の接合箇所の背面とは反対側に位置する内周面を設置面92とし、該設置面に第1実施形態と同様の鉄筋を水平方向に三段に固着して構成してあるとともに、RC側突起8を、RC柱3の周面のうち、鋼板側突起7の設置面92と対向する側面を設置面93とし、該設置面に第1実施形態と同様の短鉄筋を7個を水平に並べて一段とし、これを上下二段に配置して構成してある。
本実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造91を構築するには、まず、RC柱3の周面のうち、ブレース2が配置される側と反対側に位置する側面を設置面93とし、該設置面に図4で説明した第1実施形態と同様、計14本の短鉄筋32が立設される設置凹部31を水平方向に7列、鉛直方向に2段となるよう形成した後、設置凹部31に短鉄筋32の基部をそれぞれ嵌め込み、RC側突起8とする。
次に、鋼板側突起7の設置面92がRC側突起8の設置面93と対向するように、鋼板5をRC柱3の周面から離間させた状態で該RC柱の周囲に巻き立てる。
次に、鋼板5とRC柱3の周面との隙間にグラウト材9を充填する。
本実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造91においては、地震時繰り返し荷重の下、RC柱3とその周囲に巻き立てられた鋼板5との間には、RC柱3の材軸方向に沿った力成分(せん断力)が作用するが、かかるせん断力が図10のようにブレース2から作用したとき、硬化グラウト材9には、鋼板側突起7とRC側突起8との間に圧縮ストラットが形成され、かかる圧縮ストラットによって上述のせん断力がRC柱3に伝達される。
図10(a)は、ブレース2の引張軸力のうち、RC柱3の材軸方向に沿った鉛直成分が上向きせん断力として鋼板5に作用していることを示した図であり、硬化グラウト材9には、上から二段目の鋼板側突起7と上段のRC側突起8との間、及び最下段の鋼板側突起7と下段のRC側突起8との間で圧縮ストラットがそれぞれ形成される。
また、図10(b)は、ブレース2の圧縮軸力のうち、RC柱3の材軸方向に沿った鉛直成分が下向きせん断力として鋼板5に作用していることを示した図であり、硬化グラウト材9には、最上段の鋼板側突起7と上段のRC側突起8との間、及び上から二段目の鋼板側突起7と下段のRC側突起8との間で圧縮ストラットがそれぞれ形成される。
ここで、硬化グラウト材9は、圧縮ストラットに直交する方向への膨らみが鋼板5によって拘束されるため、該硬化グラウト材に生じる圧縮ストラットは、膨らみ方向の変形によって低減することなく維持されることとなり、鋼板5とRC柱3との間では、せん断力が確実に伝達される。
一方、地震時においてブレース2の端部から引張力が作用したときには、該引張力は、RC柱3の周面のうち、ブレース2の配置側とは反対側の側面、すなわちRC側突起8の設置面93と鋼板5との間に拡がる硬化グラウト材9で支持される(図9)。
以上説明したように、本実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造91及び方法によれば、引張力(引抜き力)とせん断力の両方をアンカーに負担させていた従来の技術とは異なり、鋼板側突起7、RC側突起8及び硬化グラウト材9にせん断力を負担させるとともに、鋼板側突起7とRC側突起8との間に生じる硬化グラウト材9の圧縮ストラットを巻立て鋼板5で拘束する一方、引張力(引抜き力)については、RC柱3の周面のうち、ブレース2の配置側とは反対側の側面93と鋼板5との間に充填された硬化グラウト材9に負担させる。
そのため、鋼板側突起7及びRC側突起8は、硬化グラウト材9とともにせん断力を伝達する部材として機能することとなり、かくしてRC側突起8を設ける際に必要な設置凹部31の深さが大幅に短くなり、既存鉄筋33の損傷を未然に防止することが可能となる。
また、本実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造91及び方法によれば、設置凹部31の深さを、RC柱3に埋設されている鉄筋33のかぶり厚さ以下とすることが可能となり、かくして設置凹部33の穿孔による既存鉄筋33の損傷を未然に防止することが可能となる。
また、本実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造91及び方法によれば、鋼板5とRC柱3とを係合等の手段で直接連結するのではなく、鋼板5の内周面に設けた鋼板側突起7とRC柱3の周面に設けたRC側突起8とを硬化グラウト材9に埋設し、該硬化グラウト材に生じる圧縮ストラットを介してせん断力を伝達させる機構としたので、鋼板側突起7及びRC側突起8の設置精度が大幅に緩和されることとなり、耐震補強工事の効率が格段に向上する。
第1実施形態で述べた変形例については、図7及び図8に係る変形例を除き、本実施形態でも同様に採用することが可能であるが、その詳細な説明については第1実施形態と同様であるので、ここではその説明を省略する。
また、図7に係る第1実施形態の変形例については本実施形態でも採用することが可能であるとともに、図7と同様の変形例に加えて、又は図7と同様の変形例に代えて、RC柱3の周面のうち、側面93と直交する側の側面4bに鋼板側突起7b及びRC側突起8bを設けてもよい。
図11は、かかる変形例を示したものであり、ブレース2の端部が接合された鋼板5をRC柱3の周面から離間させた状態で該RC柱の周囲に巻き立て、ブレース2が接合された箇所の背面側とは反対側に位置する内周面に鋼板側突起7を設けるとともに、該鋼板側突起の設置面92と対向するRC柱3の側面93を設置面として該設置面にRC側突起8を設ける一方、鋼板5の内周面のうち、設置面92と直交する内周面を設置面6bとして該設置面に鋼板側突起7bを設けるとともに、設置面6bと対向するRC柱3の側面4bを設置面としてRC側突起8bを設け、鋼板5とRC柱3の周面との隙間にグラウト材9を充填してなる。
かかる変形例によれば、鋼板側突起7b及びRC側突起8bは、鋼板側突起7及びRC側突起8と同様、硬化グラウト材9とともにせん断力を伝達する部材として機能するため、鋼板側突起7及びRC側突起8単独の場合よりもせん断力伝達機能がさらに向上する。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。なお、第1,2実施形態と実質的に同一の部品等については同一の番号を付してその説明を省略する。
図12は本実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造を示した水平断面図及び鉛直断面図である。同図でわかるように、本実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造101も第1実施形態と同様、鋼製ブレース2の端部が接合された角筒状の鋼板5をRC柱3の周囲にその周面から離間させた状態で配置し、鋼板5の内周面に鋼板側突起7を設けるとともに、RC柱3の周面にはRC側突起8を設け、鋼板5とRC柱3の周面との隙間には無収縮モルタルからなるグラウト材9を充填してある。
一方、本実施形態では、鋼板側突起7を、鋼板5の内周面のうち、ブレース2の接合箇所の背面と直交する内周面を設置面102とし、該設置面に第1実施形態と同様の鉄筋を水平方向に三段に固着して構成してあるとともに、RC側突起8を、RC柱3の周面のうち、鋼板側突起7の設置面102と対向する側面を設置面103とし、該設置面に第1実施形態と同様の短鉄筋を7個を水平に並べて一段とし、これを上下二段に配置して構成してある。
本実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造101を構築するには、まず、RC柱3の周面のうち、ブレース2が配置される側と直交する側に位置する側面を設置面103とし、該設置面に図4で説明した第1実施形態と同様、計14本の短鉄筋32が立設される設置凹部31を水平方向に7列、鉛直方向に2段となるよう形成した後、設置凹部31に短鉄筋32の基部をそれぞれ嵌め込み、RC側突起8とする。
次に、鋼板側突起7の設置面102がRC側突起8の設置面103と対向するように、鋼板5をRC柱3の周面から離間させた状態で該RC柱の周囲に巻き立てる。
次に、鋼板5とRC柱3の周面との隙間にグラウト材9を充填する。
本実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造101においては、地震時繰り返し荷重の下、RC柱3とその周囲に巻き立てられた鋼板5との間には、RC柱3の材軸方向に沿った力成分(せん断力)が作用するが、かかるせん断力が図13のようにブレース2から作用したとき、硬化グラウト材9には、鋼板側突起7とRC側突起8との間に圧縮ストラットが形成され、かかる圧縮ストラットによって上述のせん断力がRC柱3に伝達される。
図13(a)は、ブレース2の引張軸力のうち、RC柱3の材軸方向に沿った鉛直成分が上向きせん断力として鋼板5に作用していることを示した図であり、硬化グラウト材9には、上から二段目の鋼板側突起7と上段のRC側突起8との間、及び最下段の鋼板側突起7と下段のRC側突起8との間で圧縮ストラットがそれぞれ形成される。
また、図13(b)は、ブレース2の圧縮軸力のうち、RC柱3の材軸方向に沿った鉛直成分が下向きせん断力として鋼板5に作用していることを示した図であり、硬化グラウト材9には、最上段の鋼板側突起7と上段のRC側突起8との間、及び上から二段目の鋼板側突起7と下段のRC側突起8との間で圧縮ストラットがそれぞれ形成される。
ここで、硬化グラウト材9は、圧縮ストラットに直交する方向への膨らみが鋼板5によって拘束されるため、該硬化グラウト材に生じる圧縮ストラットは、膨らみ方向の変形によって低減することなく維持されることとなり、鋼板5とRC柱3との間では、せん断力が確実に伝達される。
一方、地震時においてブレース2の端部から引張力が作用したときには、該引張力は、RC柱3の周面のうち、ブレース2の配置側とは反対側の側面104と鋼板5との間に拡がる硬化グラウト材9で支持される(図12)。
以上説明したように、本実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造101及び方法によれば、引張力(引抜き力)とせん断力の両方をアンカーに負担させていた従来の技術とは異なり、鋼板側突起7、RC側突起8及び硬化グラウト材9にせん断力を負担させるとともに、鋼板側突起7とRC側突起8との間に生じる硬化グラウト材9の圧縮ストラットを巻立て鋼板5で拘束する一方、引張力(引抜き力)については、RC柱3の周面のうち、ブレース2の配置側とは反対側の側面104と鋼板5との間に充填された硬化グラウト材9に負担させる。
そのため、鋼板側突起7及びRC側突起8は、硬化グラウト材9とともにせん断力を伝達する部材として機能することとなり、かくしてRC側突起8を設ける際に必要な設置凹部31の深さが大幅に短くなり、既存鉄筋33の損傷を未然に防止することが可能となる。
また、本実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造101及び方法によれば、設置凹部31の深さを、RC柱3に埋設されている鉄筋33のかぶり厚さ以下とすることが可能となり、かくして設置凹部33の穿孔による既存鉄筋33の損傷を未然に防止することが可能となる。
また、本実施形態に係る軸部材とRC部材との接合構造101及び方法によれば、鋼板5とRC柱3とを係合等の手段で直接連結するのではなく、鋼板5の内周面に設けた鋼板側突起7とRC柱3の周面に設けたRC側突起8とを硬化グラウト材9に埋設し、該硬化グラウト材に生じる圧縮ストラットを介してせん断力を伝達させる機構としたので、鋼板側突起7及びRC側突起8の設置精度が大幅に緩和されることとなり、耐震補強工事の効率が格段に向上する。
第1実施形態で述べた変形例については、図7に係る変形例を除き、本実施形態でも同様に採用することが可能であるが、その詳細な説明については第1実施形態と同様であるので、ここではその説明を省略する。
1,91,101 軸部材とRC部材との接合構造
2 ブレース(軸部材)
3 RC柱(RC部材)
4,93,103 RC側突起の設置面
5 鋼板
6,92,102 鋼板側突起の設置面
7 鋼板側突起
8 RC側突起
9 グラウト材
31 設置凹部
32 鉄筋(ロッド状部材)

Claims (10)

  1. 軸部材の端部が接合され該軸部材の接合箇所の背面に鋼板側突起が設けられた鋼板をRC部材の周面から離間させた状態で該RC部材の周囲に巻き立てるとともに、前記RC部材の周面のうち、前記鋼板側突起の設置面と対向する側面を設置面としてRC側突起を設け、前記鋼板と前記RC部材の周面との隙間にグラウト材を充填したことを特徴とする軸部材とRC部材との接合構造。
  2. 軸部材の端部が接合された鋼板をRC部材の周面から離間させた状態で該RC部材の周囲に巻き立てるとともに、前記鋼板の内周面のうち、前記軸部材の接合箇所の背面とは反対側に位置する内周面を設置面として鋼板側突起を設け、前記RC部材の周面のうち、前記鋼板側突起の設置面と対向する側面を設置面としてRC側突起を設け、前記鋼板と前記RC部材の周面との隙間にグラウト材を充填したことを特徴とする軸部材とRC部材との接合構造。
  3. 軸部材の端部が接合された鋼板をRC部材の周面から離間させた状態で該RC部材の周囲に巻き立てるとともに、前記鋼板の内周面のうち、前記軸部材の接合箇所の背面と直交する内周面を設置面として鋼板側突起を設け、前記RC部材の周面のうち、前記鋼板側突起の設置面と対向する側面を設置面としてRC側突起を設け、前記鋼板と前記RC部材の周面との隙間にグラウト材を充填したことを特徴とする軸部材とRC部材との接合構造。
  4. 前記鋼板側突起を、前記RC部材の材軸に直交する方向に延びるロッド状部材又はリブ状部材で構成した請求項1乃至請求項3のいずれか一記載の軸部材とRC部材との接合構造。
  5. 前記RC側突起を、前記RC部材の設置面に設置凹部を形成するとともに該設置凹部にロッド状部材の基部を埋設して構成した請求項1乃至請求項3のいずれか一記載の軸部材とRC部材との接合構造。
  6. 前記軸部材をブレースとした請求項1乃至請求項5のいずれか一記載の軸部材とRC部材との接合構造。
  7. RC部材の周面のうち、軸部材が配置される側の側面を設置面として該設置面に設置凹部を形成し、該設置凹部にロッド状部材の基部を埋設することでRC側突起を設け、前記軸部材の端部が接合される鋼板をその接合箇所の背面に設けられた鋼板側突起の設置面が前記RC側突起の設置面と対向するように前記RC部材の周面から離間させた状態で該RC部材の周囲に巻き立て、前記鋼板と前記RC部材の周面との隙間にグラウト材を充填することを特徴とする軸部材とRC部材との接合方法。
  8. RC部材の周面のうち、軸部材が配置される側とは反対側に位置する側面を設置面として該設置面に設置凹部を形成し、該設置凹部にロッド状部材の基部を埋設することでRC側突起を設け、前記軸部材の端部が接合される鋼板をその接合箇所の背面とは反対側に位置する内周面に設けられた鋼板側突起の設置面が前記RC側突起の設置面と対向するように前記RC部材の周面から離間させた状態で該RC部材の周囲に巻き立て、前記鋼板と前記RC部材の周面との隙間にグラウト材を充填することを特徴とする軸部材とRC部材との接合方法。
  9. RC部材の周面のうち、軸部材が配置される側と直交する側に位置する側面を設置面として該設置面に設置凹部を形成し、該設置凹部にロッド状部材の基部を埋設することでRC側突起を設け、前記軸部材の端部が接合される鋼板をその接合箇所の背面と直交する側の内周面に設けられた鋼板側突起の設置面が前記RC側突起の設置面と対向するように前記RC部材の周面から離間させた状態で該RC部材の周囲に巻き立て、前記鋼板と前記RC部材の周面との隙間にグラウト材を充填することを特徴とする軸部材とRC部材との接合方法。
  10. 前記軸部材をブレースとした請求項7乃至請求項9のいずれか一記載の軸部材とRC部材との接合方法。
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