JP3894653B2 - 筒内噴射エンジン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、筒内噴射エンジンに関し、特に筒内に燃料を直接噴射供給する燃料噴射弁及び該燃料噴射弁に燃料を供給するフューエルレールの取付構造の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、出力の増大,燃費の向上,及び排気ガスの清浄化が期待できるエンジンとして、筒内(シリンダボア内)に燃料を直接噴射供給するようにした筒内噴射エンジンが注目されている。この種の筒内噴射エンジンは、筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁をシリンダヘッドに取付け、該燃料噴射弁に燃料を供給するフューエルレールを該燃料噴射弁に接続した構造となっている。
【0003】
上記燃料噴射弁及びフューエルレールをシリンダヘッドに取り付けるための構造として、従来例えば特開平8−312503号公報に記載されたものがある。この従来構造は、フューエルレールを燃料噴射弁の燃料導入部に被せるように配置するとともに、該フューエルレールに軸直角方向に突出するように形成された支持ステーをシリンダヘッドにボルト締め固定し、また燃料噴射弁固定用の押圧部材をシリンダヘッドにボルト締め固定するとともに該押圧部材の先端で燃料噴射弁のフランジ部を押圧するように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来エンジンでは、フューエルレールをシリンダヘッドに取り付けるためのレール取付ボス部及び燃料噴射弁をシリンダヘッドに取り付けるための弁取付ボス部をシリンダヘッドに別個独立に設ける構造を採用しているが、シリンダヘッドにこれらの2つのボス部の配置スペースを確保することは困難であるという問題があり、またフューエルレールと燃料噴射弁とを別々に固定するために組立工数も多いという問題がある。
【0005】
特に、燃料噴射弁をシリンダヘッドの吸気ポート側部分に、その噴射口が燃焼凹部内に開口するように設ける場合には、燃料噴射弁をシリンダヘッドの吸気ポートとシリンダブロック側合面との間の狭い部分に配置することとなるが、該部分は元々ほとんど空きスペースが無く、シリンダヘッドに上記2つのボス部を形成するのは困難である。
【0006】
また上記シリンダヘッドにレール取付ボス部及び弁取付ボス部を形成した場合、取付ボルト用のねじ孔が必要となるが、該ねじ孔を設けるためのボス部がシリンダヘッド内の水冷ジャケット側に突出することとなり、それだけ水冷ジャケットが狭くなるとともに、冷却水の流れが悪くなることが懸念される。
【0007】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、燃料噴射弁を取り付けるための専用のボス部を無くすることにより、ボス部配置スペースの確保が困難,水冷ジャケットが狭くなる等の問題を回避できる筒内噴射エンジンを提供することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁をシリンダヘッドに取付け、該燃料噴射弁に燃料を供給するフューエルレールを該燃料噴射弁に接続した筒内噴射エンジンにおいて、上記フューエルレールを、上記燃料噴射弁の噴射弁軸線方向に見たとき該燃料噴射弁を挟んで吸気ポートの反対側にオフセットするように配置し、上記フューエルレールをシリンダヘッドにボルト締め固定するためのレール取付ボス部を、上記噴射弁軸線方向に見たとき上記シリンダヘッドの吸気ポートとフューエルレールとの間に位置して外方に臨む部分に形成し、該レール取付ボス部は、上記噴射弁軸線と交差しカム軸と平行な直線上又は該直線の近傍で、かつ上記燃料噴射弁のカム軸方向一側,他側の少なくとも一方に位置しており、上記フューエルレールに燃料供給部を該フューエルレールからシリンダヘッド側壁に向かうよう延長形成し、延長端部の嵌合穴を上記燃料噴射弁の燃料導入部に嵌合させ、上記フューエルレールに支持ステーを該フューエルレールからシリンダヘッド側壁に向かうよう延びるとともに、上記燃料噴射弁のカム軸方向一側,他側の少なくとも一方に隣接するよう延長形成し、延長端部を上記レール取付ボス部にボルト締め固定し、板ばね製の弁押圧部材を上記支持ステーとレール取付ボス部とで挟持し、該弁押圧部材により上記燃料噴射弁をシリンダヘッドに押圧固定したことを特徴としている。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1において、上記レール取付ボス部が上記燃料噴射弁を挟んでカム軸方向両側に位置するように左,右一対設けられるとともに、上記支持ステーが上記燃料噴射弁を挟んでカム軸方向両側に隣接するように左,右一対設けられており、上記弁押圧部材の両端部が左,右の支持ステーとシリンダヘッドのレール取付ボス部とに挟持されていることを特徴としている。
【0014】
【発明の作用効果】
請求項1の発明に係る筒内噴射エンジンによれば、フューエルレールに設けた支持ステーをシリンダヘッドにボルト締め固定し、該支持ステーとシリンダヘッドとで燃料噴射弁をシリンダヘッドに押圧固定するための弁押圧部材を挟持したので、燃料噴射弁専用の取付ボス部をシリンダヘッドに設ける必要がなく、従ってそれだけボス部の配置スペースの確保が容易である。また弁押圧部材を間に挟んでフューエルレールをシリンダヘッドに固定するだけで燃料噴射弁もシリンダヘッドに固定でき、組立工数を削減できる。
【0015】
また燃料噴射弁専用の取付ボス部が不要であるから、該ボス部用のねじ孔を設けるためのボス部が水冷ジャケット内に突出することもなく、水冷ジャケットが狭くなったり、冷却水の流れが悪くなるといった問題を回避できる。
【0016】
また、支持ステーを上記燃料噴射弁のカム軸方向一側に隣接するように設けたので、燃料噴射弁及び支持ステーのフューエルレール軸直角方向位置が略同じ位置となることから、支持ステー及び燃料噴射弁のフューエルレール軸直角方向における配置スペースが小さくて済む。
【0017】
請求項の発明によれば、上記支持ステーを上記燃料噴射弁を挟んでカム軸方向両側に隣接するように左,右一対配置したので、支持ステー及び燃料噴射弁のフューエルレール軸直角方向配置スペースが小さくて済むとともに、弁押圧部材により燃料噴射弁のフランジ部を均等に押圧でき、燃料噴射弁を確実にシリンダヘッドに固定できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。図1〜図9は請求項の発明の第1実施形態による燃料噴射式ガソリンエンジンを説明するための図であり、図1は断面側面図、図2は図1の矢印II方向矢視図、図3は図1におけるシリンダヘッド単体の矢印II方向矢視図、図4は図1における矢印IV方向矢視図、第5図,第6図は図2のV-V 線,VI-VI線断面図、図7は燃料噴射弁,フューエルレールの取付状態を示す断面模式図、図8,図9は燃料噴射弁取付状態を示す平面図,断面側面図である。
【0022】
図において、1は水冷式4サイクル直列3気筒4バルブエンジンであり、該エンジン1は、シリンダブロック2上にシリンダヘッド3,ヘッドカバー4を積層し、シリンダブロック2のシリンダボア2a内にピストン5を摺動自在に挿入し、該ピストン5をコンロッド6により図示しないクランク軸に連結した概略構造のものである。
【0023】
上記ピストン5の頭部5aはペントルーフ状に突設されており、かつ該頭部5aには後述する燃料噴射弁15から燃料が噴射供給される噴霧凹部5bが凹設されている。また該ピストン5が上死点に上昇すると上記噴霧凹部5b内に点火プラグ11の電極11aが位置するようになっている。
【0024】
また本実施形態では、アイドリング運転域のような低吸気量運転域では左右一対の吸気ポートの一方(この実施形態では左側の吸気ポート)を、後述する切替弁13aで閉じることにより、空気を右側の吸気ポートのみから筒内に導入し、該導入空気にスワール(横渦)を発生させるようにしており、そのため上記噴霧凹部5b内に向けて噴射供給された燃料が該噴霧凹部5b内の一方側に押し付けられて偏るようになっている。
【0025】
上記シリンダヘッド3のシリンダブロック側合面にはピストン5の頭部5aとで燃焼室を構成する燃焼凹部3aが凹設されている。該燃焼凹部3aには、吸気弁開口3b,排気弁開口3cが2つずつ開口している。該吸気弁開口3bは吸気ポート3dによりシリンダヘッド3の前壁3eに導出されており、排気弁開口3cは排気ポート3fにより後壁3gに導出されている。
【0026】
上記吸気ポート3dはその軸線Ciがシリンダ軸線Cに対して時計回りに40〜60°をなすように前上がりに延びており、また上記排気ポート3fはその軸線Ceがシリンダ軸線Cに対して反時計回りに75〜95°をなすよう略水平に延びている。
【0027】
上記吸気ポート3dの外部接続口3d′には吸気系13が、上記排気ポート3gの外部接続口3g′には排気系14がそれぞれ接続されている。上記吸気系13は、上記外部接続口3d′に車両前方から見て左側の吸気ポート3dを開閉する切替弁13aを内蔵する接続管路13b,吸気管13c,サージタンク13d及び図示しないエアクリーナを順次接続した構成となっている。なお、3pは接続管路13b用の固定ボルト孔である。また上記排気系14は上記外部接続口3g′に排気マニホールド14a,排気管14b及び図示しないマフラ等を接続した構成となっている。
【0028】
また上記各吸気弁開口3bには吸気弁7が、上記各排気弁開口3cには排気弁8が配置されており、該吸気弁7,排気弁8は吸気側動弁機構9,排気側動弁機構10により開閉駆動される。上記吸気側,排気側動弁機構9,10は、吸気弁7,排気弁8を、弁ばね9a,10aで閉側に付勢するとともに、上端に装着されたリフタ9b,10bを介して吸気,排気カム軸9c,10cにより開閉するように構成されている。
【0029】
本エンジン1の燃料供給装置12は、気筒毎に1本ずつ配設された燃料噴射弁15と、3本の燃料噴射弁15に共通の1本のフューエルレール16と、該フューエルレール16に高圧燃料を供給するための高圧燃料ポンプ27及び燃料配管(図示せず)からなる燃料供給系とを備えている。
【0030】
上記燃料噴射弁15は、車両前方から見て左右の吸気ポート3d,3dのカム軸方向中央(境界部)に配置され、カム軸方向に見たときその軸線Bが上記吸気ポート3dの軸線Ciと略平行でかつ吸気ポート3dの軸線Ci側により接近するように配置されている。即ち、左右の吸気ポート3d,3dの底壁の境界寄り部分は吸気ポート内方に食い込むように形成されており、該食い込み部3nを設けたことにより得られた配置スペースa部分に上記燃料噴射弁15が配置されている。
【0031】
本実施形態では、上述の燃料噴射弁15の吸気ポート3d側への偏位配置を採用したので、シリンダヘッド3の燃料噴射弁回りをコンパクト化しながら該燃料噴射弁15を吸気ポート3dと略平行に配置し、かつ噴射ノズルを上記燃焼凹部3a内に臨ませることができる。そしてこの燃料噴射弁15の吸気ポート3dとの平行配置により、燃料と空気とを気筒内に同じ方向に流入させることができ、もって燃料と空気との成層化を実現でき、希薄空燃比燃焼を安定化できるものである。
【0032】
上記燃料噴射弁15は、噴射口を有する小径筒状のノズル部15aと、電磁コイル等を収容する大径筒状の本体部15bと、上記フューエルレール16が接続される筒状の燃料導入部15cとを備えている。また上記大径の本体部15bと上記燃料導入部15cとの段部は該燃料噴射弁15をエンジン側に押圧固定するためのフランジ部15dとなっており、さらにまた上記本体部15bとノズル部15aとの境界部にはテーパ状の弁側位置決部15eが形成されている。
【0033】
上記ノズル部15aはシリンダヘッド3に形成された弁取付孔の上記燃焼凹部3aに開口するノズル孔3h内に挿入され、その先端は燃焼凹部3aの内面近傍に位置しており、またノズル部15aとノズル孔3h間はシールリング15gでシールされている。さらにまた上記本体部15bは上記弁取付孔の保持孔3i部分内に挿入され、弁側位置決部15eはシリンダヘッドに形成されたテーパ状のヘッド側位置決部3jに当接しており、このようにして燃料噴射弁15の弁取付孔内での位置決めが行われ、かつ燃焼圧力が外部に逃げるのを防止している。
【0034】
上記フューエルレール16はカム軸と平行に延びる丸パイプ状のものであり、上記燃料噴射弁15の前方に、該燃料噴射弁15の軸線B方向に見たとき(図4参照)、該燃料噴射弁15の燃料導入部15cが該フューエルレール16の下方に隠れることのない位置まで離間させて配置されている。
【0035】
上記フューエルレール16には3つの燃料供給部16aと3つの支持ステー部16bが一体形成されている。上記燃料供給部16aは上記燃料噴射弁15の燃料導入部15cを覆うようにエンジン前壁3e側に向かって後方に延長され、該燃料供給部16aの延長端部に形成された嵌合穴16cが燃料噴射弁15の燃料導入部15cに嵌合しており、該導入部15cと嵌合穴16cとの間はオーリング15fでシールされている。なお、16eはフューエルレール16と上記嵌合孔16cとを連通させる連通孔である。
【0036】
また上記支持ステー部16bは、エンジン前壁3e側に向かって後方に延び、シリンダヘッド3に形成された燃料噴射弁取付ボス部兼用のレール取付ボス部3mに該支持ステー部16bの先端のフランジ部16dが板ばね(弁押圧部材)20を介在させてボルト22で締め付け固定されている。この板ばね20により燃料噴射弁15はシリンダヘッド3に押圧固定されている。
【0037】
上記フューエルレール16の固定用ボルト22は、燃料噴射弁15の噴射弁軸線Bと平行に螺挿され、かつ該噴射弁軸線Bを通るカム軸と平行な直線DからD1だけ反吸気ポート3d側に偏位しており、かつ燃料噴射弁15の右側に隣接するように配置されている。
【0038】
ここで上記燃料噴射弁15をシリンダヘッド3の保持孔3i内に挿入し、弁側位置決部15eをヘッド側位置決部3jに当接させると、本体部15bの上記フランジ部15dの高さとシリンダヘッド3側のレール取付ボス部3mの高さとの差寸法Hはエンジン毎に加工誤差により僅かに変動するが、基準寸法±公差内に収まるようになっている。そして上述のように上記レール取付ボス部3mには弁押圧部材としての上記板ばね20が押圧固定されており、該板ばね20の先端の周縁部20cの左,右先端部20c′が上記フランジ部15dを押圧し、これにより燃料噴射弁15はシリンダヘッド3に固定されている。
【0039】
上記板ばね20は上記支持ステー部16bのフランジ部16dで押圧されており、該フランジ部16dが高剛性であることから上記板ばね20の円弧状に形成された周縁部20cの左,右先端部20c′,20c′に均等に押圧力を作用させている。
【0040】
上記板ばね20は、板厚0.5〜3.0mm好ましくは1.5mm程度のばね鋼板製であり、平面視で上記フランジ部16dにより押圧される固定部20aと該フランジ部16dから前方に突出する押圧部20bを備えている。上記板ばね20の上記押圧部20bはフランジ部16dの先端縁16d′のラインに沿って下方に折り曲げられている。該押圧部20bの上記折り曲げ量Aは、上記燃料噴射弁15のフランジ部15dの高さとシリンダヘッド側のレール取付ボス部3mの高さの差寸法Hが(基準寸法+公差)側に振れた場合、つまり上記差寸法Hが基準寸法より大きくなった場合には、該板ばね20に弾性変形が生じ、また上記差寸法Hが(基準寸法−公差)側に振れた場合、つまり上記差寸法Hが基準寸法より小さくなった場合には、該板ばね20に弾性変形が生じさらに塑性変形が生じるように設定されている。もって燃料噴射弁15を確実にエンジン側に固定でき、また本実施形態の板ばね20は0.5〜3.0mm程度の薄板製であり、上記塑性変形が生じる程度に板ばね20を締め込んでも燃料噴射弁15自体に損傷を与えるほどの過剰な押圧力が作用することはない。
【0041】
本実施形態の場合、上記折り曲げ量Aは具体的には、例えば以下の要領で設定されている。即ち上記燃料噴射弁15を保持孔3i内に挿入して弁側位置決部15eをヘッド側位置決部3jに当接させた際にフランジ部15dの高さとレール取付ボス部3mの高さの差寸法Hは、基準寸法0.3mm±0.3mm内に収まるようになっている。また上記折り曲げ量Aは0.95±0.25mmに設定されている。従って上記差寸法Hは公差が−側最大値に振れた場合は0mmとなり、この場合には板ばね20は0.95mm程度変形することとなり、約0.4mm程度塑性変形することとなる。なお、図8の寸法L1,L2,L3はそれぞれ16,20,9mm程度に設定されている。
【0042】
本実施形態に係る筒内噴射式ガソリンエンジンによれば、フューエルレール16の支持ステー部16bのフランジ部16dとシリンダヘッド3のレール取付ボス部3mとで燃料噴射弁固定用のばね板20を挟持固定するようにしたので、燃料噴射弁固定のための専用のボス部を不要にでき、それだけ必要な配置スペースを減少でき、また弁取付ボス部用ボルト孔が不要な分だけ水冷ジャケットを大きくできるとともに冷却水の流れを良くできる。
【0043】
またフューエルレール16を板ばね20を介在させてシリンダヘッド3に固定すればそれと同時に燃料噴射弁15の取付もできるので、組み付け工数を削減でき、組付作業性を向上できる。
【0044】
また噴射弁軸線B方向に見たとき、上記フューエルレール16を燃料噴射弁15を挟んで吸気ポート3dの反対側にオフセット配置し、シリンダヘッド3側のレール取付ボス部3mを吸気ポート3dとフューエルレール16との間から外方に臨む部分に形成したので、燃料噴射弁15の位置及びフューエルレール用支持ステー部16bのシリンダヘッド側取付位置がフューエルレール16の軸直角方向に略同じ位置にくることとなり、それだけ燃料圧力の反力による曲げモーメントが小さくなり、支持ステー部16b部分の剛性を高めるために重量が増加するといった問題を回避できる。
【0045】
また支持ステー部16b及び燃料噴射弁15のフューエルレール16からの軸直角方向位置が略同じ位置となることから、支持ステー部16b及び燃料噴射弁15の上記軸直角方向における配置スペースが小さくて済み、シリンダヘッド3の燃料噴射弁15回りをコンパクト化しながら、燃料噴射弁15を吸気ポート3dと略平行にかつ該吸気ポート3dに近接させて配置する等レイアウト上の自由度を拡大できる。
【0046】
また燃料噴射弁15を吸気ポート3dに略平行に配置できることから、燃料と空気とを同じ方向に気筒内に流入させて燃料と空気の成層化を促進でき、希薄空燃比での燃焼を安定化できる。
【0047】
また噴射弁軸線B方向に見たとき、燃料噴射弁15の右側にフューエルレール16をシリンダヘッド3にボルト締め固定するためのレール取付ボス部3mを配設し、かつ該レール取付ボス部3mが吸気ポート3dとフューエルレール16との間から外方に臨むようにしたので、フューエルレール16の取付作業時にフューエルレール16自体が邪魔になることはなく、該取付作業性が良好となる。
【0048】
また左右一対の吸気ポート3d,3dの境界部に、該吸気ポート3d内側に食い込むように配置スペースaを設け、該配置スペースaに上記燃料噴射弁15を挿入配置したので、シリンダヘッド3の燃料噴射弁15回りをコンパクト化しながら燃料噴射弁15を吸気ポート3dに略平行に配置することができ、空気と燃料を気筒内に同じ方向に供給して空気と燃料との成層化を促進でき、希薄空燃比燃焼を安定化でき、燃費の向上,排気ガスの清浄化を促進できる。
【0049】
またフューエルレール取付ボルト22を上記噴射弁軸線Bと平行な方向に螺挿したので、該ボルト22のねじ込み時に工具がフューエルレール16に当たる等の問題を回避でき、組み付け作業性をより一層向上できる。
【0050】
図11〜図13は請求項の発明に係る第2実施形態を説明するための図である。本実施形態は左,右一対の支持ステー部を設けた例であり、図中,図1〜図10と同一符号は同一又は相当部分を示す。
【0051】
フューエルレール16には左,右一対の支持ステー部16b,16bが燃料噴射弁15のカム軸方向両側に隣接するように一体形成されており、該両支持ステー部16bのフランジ部16dにより1枚の板ばね(弁押圧部材)25を押圧固定している。この板ばね25は、板厚0.5〜3.0mm好ましくは1.5mm程度のばね鋼板製であり、平面視で上記左,右一対のフランジ部16d,16dにより押圧される固定部25aと該フランジ部16d,16d間に位置する押圧部25bを備えている。この押圧部25bは上記フランジ部16dの先端縁16d′のラインに沿って下方に折り曲げられている。該押圧部25bの上記折り曲げ量Aは、上記燃料噴射弁15のフランジ部15dの高さとシリンダヘッド側のレール取付ボス部3mの高さの差寸法Hが(基準寸法+公差)側に振れた場合には噴射弁固定状態で板ばね25に弾性変形が生じ、(基準寸法−公差)側に振れた場合には噴射弁固定状態で板ばね25に弾性変形が生じさらに塑性変形が生じるように設定されており、これは第1実施形態の場合と同様である。
【0052】
本第2実施形態では、左,右一対のフランジ部16dにより板ばね25の両端を押圧するようにしたので、該板ばね25により燃料噴射弁15のフランジ部15dにより確実に均等な押圧力を作用させることができ、燃料噴射弁15を確実にシリンダヘッド3に固定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明に係る第1実施形態による筒内噴射式ガソリンエンジンの断面側面図である。
【図2】図1の矢印II方向から見た正面図である。
【図3】図1のシリンダヘッド単体を矢印II方向から見た正面図である。
【図4】図1の矢印IV方向から見たフューエルレール回りの正面図である。
【図5】図2のV-V 線断面図である。
【図6】図2のVI-VI 線断面図である。
【図7】上記エンジンの燃料噴射弁,フューエルレールの取付状態を示す模式図である。
【図8】上記エンジンの燃料噴射弁取付状態を示す平面図である。
【図9】上記エンジンの燃料噴射弁取付状態を示す断面側面図である。
【図10】請求項2の発明に係る第2実施形態による筒内噴射エンジンの正面図である。
【図11】上記第2実施形態のフューエルレール,燃料噴射弁の取付状態を示す断面側面模式図である。
【図12】上記第2実施形態エンジンの燃料噴射弁取付用板ばねの平面図である。
【図13】上記板ばねの側面図である。
【符号の説明】
1 筒内噴射エンジン
3 シリンダヘッド
3d 吸気ポート
3m,レール取付ボス部
15 燃料噴射弁
15c 燃料導入部
16 フューエルレール
16a 燃料供給部
16b 支持ステー
16c 嵌合穴
20,25板ばね(弁押圧部材)
B 噴射弁軸線
D 噴射弁軸線と交差しカム軸と平行な直線

Claims (2)

  1. 筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁をシリンダヘッドに取付け、該燃料噴射弁に燃料を供給するフューエルレールを該燃料噴射弁に接続した筒内噴射エンジンにおいて、上記フューエルレールを、上記燃料噴射弁の噴射弁軸線方向に見たとき該燃料噴射弁を挟んで吸気ポートの反対側にオフセットするように配置し、上記フューエルレールをシリンダヘッドにボルト締め固定するためのレール取付ボス部を、上記噴射弁軸線方向に見たとき上記シリンダヘッドの吸気ポートとフューエルレールとの間に位置して外方に臨む部分に形成し、該レール取付ボス部は、上記噴射弁軸線と交差しカム軸と平行な直線上又は該直線の近傍で、かつ上記燃料噴射弁のカム軸方向一側,他側の少なくとも一方に位置しており、上記フューエルレールに燃料供給部を該フューエルレールからシリンダヘッド側壁に向かうよう延長形成し、延長端部の嵌合穴を上記燃料噴射弁の燃料導入部に嵌合させ、上記フューエルレールに支持ステーを該フューエルレールからシリンダヘッド側壁に向かうよう延びるとともに、上記燃料噴射弁のカム軸方向一側,他側の少なくとも一方に隣接するよう延長形成し、延長端部を上記レール取付ボス部にボルト締め固定し、板ばね製の弁押圧部材を上記支持ステーとレール取付ボス部とで挟持し、該弁押圧部材により上記燃料噴射弁をシリンダヘッドに押圧固定したことを特徴とする筒内噴射エンジン。
  2. 請求項1において、上記レール取付ボス部が上記燃料噴射弁を挟んでカム軸方向両側に位置するように左,右一対設けられるとともに、上記支持ステーが上記燃料噴射弁を挟んでカム軸方向両側に隣接するように左,右一対設けられており、上記弁押圧部材の両端部が左,右の支持ステーとシリンダヘッドのレール取付ボス部とに挟持されていることを特徴とする筒内噴射エンジン。
JP09048198A 1998-03-23 1998-04-02 筒内噴射エンジン Expired - Fee Related JP3894653B2 (ja)

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