JP3894560B2 - 光ディスク再生装置及び光ディスク再生方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報が記録された光ディスクの再生に関し、特にマルチセッションディスクの第1セッションのリードイン領域へアクセスする技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、音楽データ以外にコンピュータで読み取り可能な映像データ等を記録したCD−EXTRAや、データの記録が可能なCD−R(Compact Disc Recordable:コンパクトディスクレコーダブル)など、所謂マルチセッションディスクが広く使用されている。
【0003】
マルチセッションディスクとは、リードイン、プログラム、リードアウトの三つの領域で構成される記録単位”セッション”が複数設けられたディスクである。各セッションのプログラム領域には、コンテンツデータ(例えば、音楽、映像、および/またはコンピュータで利用するデータ)を収納したプログラムトラックが記録される。コンピュータで利用するデータには、音楽信号を圧縮したMP3フォーマット等のCD−ROMデータも含まれる。リードイン領域には、プログラム領域に記録されたデータ(プログラムトラック)の開始位置を特定するための目次情報(TOC情報)が記録されている。
【0004】
データの開始位置は、ディスク最内周またはある基準点から通常再生を行った場合の再生時刻の情報(絶対時刻)により特定される。一方、光ディスクには、絶対時刻を特定可能なサブコード情報が規則的に記録されている。また、サブコード情報には絶対時刻のみならず、トラックの番号、インデックス、トラック内の相対時間、文字等の付加情報も含まれるが、ここでは特に、絶対時刻の特定が可能なサブコード情報を意味する。光ディスク再生装置は、サブコード情報を用いて、TOC情報に絶対時刻で示される再生開始時刻に対応する位置を特定でき、これにより所望の位置にアクセスできる。ここで「再生開始時刻」とは、トラック内の相対時間が00:00:00となる絶対時刻である。
【0005】
このようなマルチセッションディスクを再生する廉価メカニズムの再生装置や再生方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。図5は、従来の光ディスク再生装置の構成を示す図である。光ディスク再生装置200は、光ディスク300に記録された情報を読み出す光ピックアップ30、光ピックアップ30で読み出した情報を2値化して誤り訂正を行う信号処理部31、信号処理部31で取得したデータからサブコードを検出するサブコード検出部32、検出したサブコードからTOC情報を取得して記憶するTOC記憶部33、記憶したTOC情報が第1セッションの情報であるか否かを判定する第1セッション判定部34、光ピックアップの駆動制御等を行う制御部35、光ピックアップ30が光ディスクの最内周に移動したことを検出する最内周位置検出部36、取得したデジタルデータをアナログ変換するDA変換部37、DA変換部37から出力されるアナログオーディオ信号を増幅するオーディオ信号増幅部38、オーディオ信号を出力するスピーカ39を備える。
【0006】
図7は、マルチセッションディスクのデータレイアウト例を示す図である。マルチセッションディスクは、第1セッションのリードイン領域であるTOC領域1、第1セッションのプログラム領域1、第1セッションのリードアウト領域1、第2セッションのリードイン領域であるTOC領域2、第2セッションのプログラム領域2、第2セッションのリードアウト領域2、で構成されている。また、プログラム領域1におけるセッション開始時刻は00:02:00であり、プログラム領域1の開始トラック番号は1である。プログラム領域2のセッション開始時刻は02:54:00であり、プログラム領域2の開始トラック番号は2である。プログラム領域1に20秒の短いCD−DA曲が記録され、プログラム領域2にCD−ROMデータが記録されている。
【0007】
規格上、マルチセッションディスクは、第2セッション以降のTOC領域が1分間、第2セッション以降のリードアウト領域が30秒間、第1セッションのリードアウト領域が1分30秒間と定められている。従って、第1セッションのプログラム領域が最短の0秒間であるとしても、第1セッションの終了時刻は少なくとも1分30秒を過ぎた時刻となる。つまり、第2セッションのセッション開始時刻が1分30秒より前になることは有り得ない。そこで、従来の光ディスク再生装置では、TOC情報の中のセッション開始時刻が1分30秒(またはそれも前の時刻)以下の場合は第1セッションのTOC領域、大きい場合は第2セッション以降のTOC領域であると判定するように判定条件を設定している(例えば、特許文献1の実施の形態では判定条件を1分に設定)。
【0008】
図6は、従来の光ディスク再生装置の再生開始動作手順を示すフローチャートである。例えば、図7に示すデータレイアウトのマルチセッションディスク300が上記構成の光ディスク再生装置200に装着されると、制御部35は、トラバースモータ(不図示)で光ピックアップ30をディスクの最内周位置へ移動させる(ステップS301)。最内周位置検出部36で最内周位置への移動が検知されると、制御部35はトラバースモータの駆動を停止し、その後、トラバースモータを外周方向に240msだけ駆動して、サブコードの時刻情報が約3分の位置となるように光ピックアップ30を移動させる(ステップS302)。次に、TOC情報を読み込むためにTOC領域へのアクセスを試みる。
【0009】
光ディスクは、第1セッションに20秒の短いCD−DA曲が記録され、第2セッションにCD−ROMデータが記録されているので、サブコードの時刻情報が約3分の位置にはTOC領域2が存在する。従って、制御部35は、光ピックアップ30の現在の位置がTOC領域にあることを認識し(ステップS303)、内周方向に光ピックアップ30を移動させることなく、そのままの状態でTOC情報を読み込む(ステップS304)。
【0010】
ところが、ここで読み込まれるのはTOC領域2のTOC情報である。そこで、第1セッション判定部34は、読み込んだTOC情報が第1セッションのTOC情報であるか否かを、読み込んだTOC情報の中のセッション開始時刻で判定する(ステップS305)。セッション開始時刻が予め設定した所定の値(ここでは1分)以下である場合は第1セッションのTOC領域と判定し、所定の値より大きい場合は第2セッション以降のTOC領域と判定する。このディスクでは、TOC領域1のセッション開始時刻はトラック1の開始時刻00:02:00であり、TOC領域2に記録されているセッション開始時刻はトラック2の開始時刻02:54:00である。上述のステップで読み込んだTOC領域2のセッション開始時刻は02:54:00と1分より大きいため、このTOC情報は第2セッション以降のTOC情報であると判定され、ステップS301へ戻る。制御部35は、一旦光ピックアップ30を最内周へ移動させた後、再びトラバースモータを駆動させて光ピックアップ30を外周方向へ移動させる(ステップS302)。但し、以降の駆動時間は前回の240msよりも短い時間(例えば、180ms、150msなど)にして、光ピックアップ30が第1セッションのプログラム領域へ入るまでステップS301からステップS305の手順を繰り返す。
【0011】
光ピックアップ30が第1セッションのTOC領域へ移動したことが認識されると(ステップS303)、第1セッション判定部34は、光ピックアップ30が読み込んだTOC情報が第1セッションのTOC情報であるか否かを、上述と同様にセッション開始時刻で判定する(ステップS305)。今度はセッション開始時刻が00:02:00と1分より小さいため、このTOC領域は第1セッションのTOC領域であると判定される(ステップS306)。その後、TOC情報の読み込みを開始し(ステップS307)、読み込みが完了した時点で一連の再生開始動作を終了する(ステップS308)。
【0012】
【特許文献1】
特開2003−36651号公報(第5〜8頁、第1〜5図)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来の光ディスク再生装置では、読み取ったTOC情報に含まれるセッション開始時刻情報を所定の値と比較して、読み取ったTOC領域が第1セッションのTOC領域であるかどうかを判定している。
【0014】
ところが、マルチセッションディスクによっては、プログラム領域の開始位置から先頭トラックの実際のデータ記録開始位置までの間隔(所謂マイナス時間)が長い場合がある。図8は、マイナス時間が長いマルチセッションディスクのデータレイアウト例を示す図である。図に示すように、第1セッションのプログラム領域は00:02:00から開始するが、トラック1はマイナス時間が4分間あり、コンテンツデータは04:02:00から開始する。そのため、第1セッションのTOC領域1には、最初のトラックの開始時刻であるセッション開始時刻として04:02:00が記録されている。従って、従来の光ディスク再生装置にこのマルチセッションディスクを装着して上述のような再生開始動作を行うと、TOC領域1にアクセスしても、TOC情報に含まれるセッション開始時刻が1分より大きいため、第2セッション以降のセッションと誤判定される。即ち、図7のステップS301からステップS305の手順が永久に繰り返される無限ループに陥り、第1セッションの再生が行えなくなる。
【0015】
このように、TOC情報のセッション開始時刻を参照して所定の値と比較する従来の光ディスク再生装置では、第1セッションを第2セッション以降と誤判定し、第1セッションのコンテンツデータが読み出せない場合があるという問題があった。
【0016】
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、先頭トラックにおけるマイナス時間が長いマルチセッションディスクでも、第1セッションのTOC領域であるか否かの判定とコンテンツデータの再生が適切に行うことのできる光ディスク再生装置及び光ディスク再生方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の光ディスク再生装置は、ディスクに収納されている各プログラムトラックの開始位置に対応するようにディスク最内周位置から計測した再生開始時刻の情報を含む目次情報が記録されたリードイン領域、再生対象のコンテンツデータを収納したプログラムトラックが記録されたプログラム領域及びリードアウト領域を含むセッションを設けたディスクを再生する光ディスク再生装置であって、前記ディスクからデータ信号を読み出す光ピックアップと、前記データ信号を所定のデータに変換する信号処理手段と、前記データからサブコードを検出するサブコード検出手段と、前記サブコードを用いて、前記光ピックアップの位置がリードイン領域にあることを認識するリードイン領域認識手段と、認識したリードイン領域直後のプログラム領域まで前記光ピックアップを移動させる光ピックアップ移動制御手段と、移動後の光ピックアップの位置におけるサブコードから取得した時刻情報に基づいて認識したリードイン領域がディスクの第1セッションのリードイン領域であるか否かを判定するリードイン領域判定手段とを備える。
【0018】
本発明の光ディスク再生方法は、ディスクに収納されている各プログラムトラックの開始位置に対応するようにディスク最内周位置から計測した再生開始時刻の情報を含む目次情報が記録されたリードイン領域、再生対象のコンテンツデータを収納したプログラムトラックが記録されたプログラム領域及びリードアウト領域を含むセッションを設けたディスクを再生する光ディスク再生方法であって、前記ディスクからデータ信号を読み出すステップと、前記データ信号を所定のデータに変換するステップと、前記データからサブコードを検出するステップと、前記サブコードを用いて前記光ピックアップの位置がリードイン領域にあることを認識するステップと、認識した所定のリードイン領域直後のプログラム領域まで前記光ピックアップを移動させるステップと、移動後の光ピックアップの位置におけるサブコードから取得した時刻情報に基づいて、認識したリードイン領域がディスクの第1セッションのリードイン領域であるか否かを判定するステップとを含む。
【0019】
上記構成によれば、リードイン領域に記録された目次情報ではなく、その直後のプログラム領域の時刻情報に基づいて当該領域が第1セッションであるか否かを判定できる。
【0020】
また、本発明の光ディスク再生装置は、前記リードイン領域判定手段は、前記時刻情報が所定の値より小さい場合、認識したリードイン領域が第1セッションのリードイン領域であると判定する。
【0021】
また、本発明の光ディスク再生方法は、前記時刻情報が所定の値より小さい場合、認識したリードイン領域が第1セッションのリードイン領域であると判定する。
【0022】
上記構成によれば、第2セッションのプログラム領域の最短開始時刻等を判定条件として設定することにより、時刻情報が判定条件より小さい場合に当該リードイン領域を第1セッションのリードイン領域と判定できる。
【0023】
また、本発明の光ディスク再生装置は、前記リードイン領域の目次情報を読み取る目次情報読み取り手段と、前記目次情報読み取り手段で読み取った目次情報が前記ディスクの第1セッションの目次情報であるか否かを判定する目次情報判定手段と、を備え、前記光ピックアップ移動制御手段は、前記目次情報判定手段が、読み取った目次情報が第1セッションの目次情報でない可能性があると判定した場合にのみ、前記光ピックアップをプログラム領域まで移動させる。
【0024】
また、本発明の光ディスク再生方法は、前記リードイン領域の目次情報を読み取るステップと、読み取った目次情報が前記ディスクの第1セッションの目次情報であるか否かを判定するステップと、を含み、読み取った目次情報が第1セッションの目次情報でない可能性があると判定した場合にのみ、前記光ピックアップをプログラム領域まで移動させる。
【0025】
上記構成によれば、確実に第1セッションである特定される場合は判定動作を行わないことにより、起動時間の短縮化が図れる。
【0026】
また、本発明の光ディスク再生装置は、前記目次情報判定手段は、目次情報に含まれる開始トラック番号情報が“1”である場合、読み取ったリードイン領域がディスクの第1セッションであると判定する。
【0027】
また、本発明の光ディスク再生方法は、前記目次情報に含まれる開始トラック番号情報が“1”である場合、読み取ったリードイン領域がディスクの第1セッションであると判定する。
【0028】
上記構成によれば、トラック番号が1である目次情報を含むリードイン領域を第1セッションのリードイン領域であると特定できる。
【0029】
また、本発明の光ディスク再生装置は、前記目次情報判定手段は、目次情報にMODE5フォーマットで記録された情報が存在し、かつPOINT=0xC0となる情報が存在する場合、読み取ったリードイン領域がディスクの第1セッションであると判定する。
【0030】
また、本発明の光ディスク再生方法は、前記目次情報にMODE5フォーマットで記録された情報が存在し、かつPOINT=0xC0である場合、読み取ったリードイン領域がディスクの第1セッションであると判定する。
【0031】
上記構成によれば、POINT=0xC0となる情報が存在する目次情報を含むリードイン領域を第1セッションのリードイン領域であると特定できる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の光ディスク再生装置について、図面を用いて説明する。
本発明の第1の実施の形態の光ディスク再生装置を図1に示す。
図1において、光ディスク再生装置100は、マルチセッションディスク300に記録されたデータ信号を読み出す光ピックアップ10、光ピックアップ10で読み出したデータ信号を2値化して誤り訂正等の処理を行う信号処理部11、信号処理部11で取得したデータからサブコードを検出するサブコード検出部12、サブコードから光ディスクの目次情報が記録されたTOC領域を認識するTOC認識部13、光ピックアップの駆動制御等を行う制御部14、プログラム領域内のサブコードから時刻情報を読み込む時刻情報読込部15、時刻情報読込部15で読み込んだ時刻情報と所定の値とを比較してリードイン領域を判定するリードイン領域判定部16、光ピックアップ10が光ディスクの最内周に移動したことを検出する最内周位置検出部17、取得したデジタルデータをアナログ変換するDA変換部18、DA変換部18から出力されるアナログオーディオ信号を増幅するオーディオ信号増幅部19、オーディオ信号を出力するスピーカ20を備える。
【0033】
以上のように構成された光ディスク再生装置について、図2を用いてその動作を説明する。
マイナス時間が長いマルチセッションディスク(図8参照)が光ディスク再生装置100に装着されると、制御部14は、トラバースモータ(不図示)で光ピックアップ10をディスクの最内周位置へ移動させる(ステップS101)。最内周位置検出部17で最内周位置への移動が検知されると、制御部14はトラバースモータの駆動を停止する。その後、制御部14は、トラバースモータを外周方向に240msだけ駆動して、サブコードの時刻情報が約3分の位置となるように光ピックアップ10を移動させる(ステップS102)。次に、TOC情報を読み込むためにTOC領域へのアクセスを試みる。TOC領域はトラック番号が常に“0x00”であるため、TOC認識部13は、トラック番号“0x00”を検知するとTOC領域に入ったと認識できる(ステップS103)。
【0034】
このマルチセッションディスクでは時刻情報が約3分の位置がプログラム領域1であるためステップS104へ進み、時刻情報読込部15で取得した時刻から絶対時間の1秒付近までシークし、TOC領域を検索する(ステップS105)。このステップでもシーク中にTOC領域が存在しないためステップS106へ進み、シークを完了してそのまま内周方向へトラックジャンプしてTOC領域に入る(ステップS107)。この場合のTOC領域は、TOC領域1即ち第1セッションのTOC領域である。
【0035】
ステップS103に戻り、TOC領域に入ったことをTOC認識部13が認識すると、制御部14は、プログラム領域に入るまで、当該位置から100本ずつトラックジャンプを繰り返し、光ピックアップ10を外周方向へ移動させる(ステップS108)。プログラム領域へ入ったことが認識されると(ステップS109)、時刻情報読込部15は、当該位置におけるサブコードから時刻情報を読み込み、リードイン領域判定部16で所定の値と比較を行いリードイン領域を判定する(ステップS110)。
【0036】
第1セッションのリードアウト領域は規格上1分30秒間であるため、TOC領域直後のプログラム領域の絶対時刻が少なくとも1分30秒より小さければ、そのTOC領域は第1セッションのTOC領域であると特定できる。逆に、1分30秒より大きければ、そのTOC領域は第2セッション以降のTOC領域であると特定できる。
【0037】
このマルチセッションディスクの場合、第1セッションの先頭トラックはマイナス時間が4分間あり、第1セッションの開始時刻は04:02:00となっている。そのため、セッション開始時刻で判定すると第1セッションのTOC領域を第2セッション以降のTOC領域であると誤判定してしまう。しかし、第1の実施の形態の光ディスク再生装置では、TOC領域1直後のプログラム領域の絶対時刻の情報で比較を行うため、トラックジャンプ後の位置から取得する時刻情報は必ず1分30秒より小さくなり、第1セッションのTOC領域か否かを確実に判断できる。
【0038】
当該TOC領域が第1セッションのTOC領域であると判定されると(ステップS112)、制御部14は、光ピックアップ10を400本内周方向へトラックジャンプさせ(ステップS113)、第1セッションのTOC情報を読み込む(ステップS114)。TOC情報の読み込み完了後(ステップS115)、一連の再生開始動作を終了する。
【0039】
一方、ステップS103で、240ms駆動後の光ピックアップが丁度TOC領域上にある場合、直接ステップS108へ進み、プログラム領域に出るまでトラックジャンプを繰り返す。また、ステップS105で、シーク時にTOC領域が認識される場合も、ステップS108へ進み、プログラム領域に出るまでトラックジャンプを繰り返す。
【0040】
さらに、ステップS110で、プログラム領域の当該位置の時刻が1分30秒より大きい場合、制御部14は、当該TOC領域を第2セッション以降のTOC領域であると判定し(ステップS111)、00:01:00までのトラック本数を計算してその本数分トラックジャンプを行う。判定後はステップS113へ合流し、同様に内周方向へ400本トラックジャンプして第1セッションのTOC領域へ入り、TOC情報の読み込みを行う。
【0041】
このような本発明の第1の実施の形態の光ディスク再生装置によれば、マイナス時間が長く第1セッションのセッション開始時刻が1分30秒を超えるようなマルチセッションディスクでも、第1セッションの判定と再生が適切に行われる。
【0042】
次に、本発明の第2の実施の形態の光ディスク再生装置を図3に示す。
図3において、光ディスク再生装置101は、第1の実施の形態の光ディスク再生装置と比較して、TOC情報の読み込みを行うTOC読込部21と、読み込んだTOC情報に基づいて当該TOC領域が第1セッションのTOC領域であるか否かを判定するTOC情報判定部22とが付加された構成となっている。
【0043】
以上のように構成された光ディスク再生装置について、図4を用いてその動作を説明する。
マイナス時間が長いマルチセッションディスク(図8参照)が光ディスク再生装置101に装着されると、ステップS201からステップS207までの手順を経て、ステップS203で再びTOC領域の検知が行われる。ステップS201からステップS207までの手順は、第1の実施の形態の光ディスク再生装置の再生開始動作手順を示すフローチャート(図2)のステップS101からステップS107までと同様であるので説明を省略する。
【0044】
TOC領域に入ったことをTOC認識部13が認識すると、TOC読込部21は直ちにTOC領域の情報の読み込みを行う(ステップS208)。TOC情報判定部22は、読み込んだTOC情報について、開始トラック番号=1と、MODE5フォーマットで記録されたPOINT=0xC0と、が存在するか否かを判定する(ステップS209)。開始トラック番号情報が“1”であるセッションは必ず第1セッションのTOC領域であると特定できる。また、マルチセッションディスクの第1セッションのTOC領域にはPOINT=0xC0が常に存在するため、その情報を含むTOC領域は第1セッションのTOC領域であると特定できる。これらの判定条件を両方とも満たさない場合のみステップS210へ進み、当該TOC領域が第1セッションのTOC領域であるか否かの判定動作を実行する。ステップS210からステップSステップS216までの手順は、第1の実施の形態の光ディスク再生装置の再生開始動作手順を示すフローチャート(図2)のステップS108からステップS111まで及びステップS113からステップS115までと同様であるため、説明を省略する。
【0045】
なお、上記判定条件を両方とも満たさない場合として、マルチセッションディスクの第2セッション以降のTOC領域である場合または開始トラック番号が“1”以外のシングルセッションディスクのTOC領域である場合などが考えられる。
【0046】
一方、ステップS209で上記両方の判定条件を満たす場合、TOC情報判定部22は、当該TOC領域を第1セッションのTOC領域と判定し、直接ステップS215へ進み、当該TOC情報の読み込みを行う。また、ステップS212で、プログラム領域の時刻情報が1分30秒より大きい場合は、00:01:00までトラックジャンプして(ステップS217)、ステップS204へ戻る。ステップS204のシークではTOC領域が認識されるので、ステップS205からステップS208へと進み、第1セッションのTOC情報が読み込まれる。
【0047】
このような本発明の第2の実施の形態の光ディスク再生装置によれば、TOC情報の判定において開始トラック番号=“1”またはMODE5フォーマットで記録されたPOINT=0xC0の存在が認められるTOC領域は即座に第1セッションのTOC領域であると判定される。そのため、遅延が少ない起動動作を実現できる。
【0048】
なお、以上の説明では、第1セッションのTOC領域であるか否かを判定する判定条件として1分30秒を設定したが、実際には第2セッションのリードイン領域が1分あるため、第2セッションのプログラム領域の開始時刻は2分30秒より前になることはない。従って、設定条件は2分30秒またはそれより前の時刻に適宜設定してもかまわない。
【0049】
【発明の効果】
以上のように本発明は、光ピックアップをTOC領域直後のプログラム領域まで移動させ、プログラム領域内の時刻情報と所定の値とを比較することにより、先頭トラックにおけるマイナス時間が長いマルチセッションディスクであっても、第1セッションのTOC領域であるか否かの判定とコンテンツデータの再生が適切に行うことができる光ディスク再生装置及び光ディスク再生方法を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における光ディスク再生装置のブロック図
【図2】本発明の第1の実施の形態における光ディスク再生装置の動作説明のためのフロー図
【図3】本発明の第2の実施の形態における光ディスク再生装置のブロック図
【図4】本発明の第2の実施の形態における光ディスク再生装置の動作説明のためのフロー図
【図5】従来の光ディスク再生装置のブロック図
【図6】マルチセッションディスクのデータレイアウト例を示す図
【図7】従来の光ディスク再生装置の再生開始動作手順を示すフローチャート
【図8】マイナス時間が長いマルチセッションディスクのデータレイアウト例を示す図。
【符号の説明】
10 光ピックアップ
13 TOC認識部
14 制御部
15 時刻情報読込部
16 リードイン領域判定部
21 TOC読込部
22 TOC情報判定部
100、101 光ディスク再生装置
300 光ディスク
Claims (10)
- ディスクに収納されている各プログラムトラックの開始位置に対応するようにディスク最内周位置から計測した再生開始時刻の情報を含む目次情報が記録されたリードイン領域、再生対象のコンテンツデータを収納したプログラムトラックが記録されたプログラム領域及びリードアウト領域を含むセッションを設けたディスクを再生する光ディスク再生装置であって、
前記ディスクからデータ信号を読み出す光ピックアップと、
前記データ信号を所定のデータに変換する信号処理手段と、
前記データからサブコードを検出するサブコード検出手段と、
前記サブコードを用いて、前記光ピックアップの位置がリードイン領域にあることを認識するリードイン領域認識手段と、
認識したリードイン領域直後のプログラム領域まで前記光ピックアップを移動させる光ピックアップ移動制御手段と、
移動後の光ピックアップの位置におけるサブコードから取得した時刻情報に基づいて、認識したリードイン領域が前記ディスクの第1セッションのリードイン領域であるか否かを判定するリードイン領域判定手段と、
を備える光ディスク再生装置。 - 前記リードイン領域判定手段は、前記時刻情報が所定の値より小さい場合、認識したリードイン領域が第1セッションのリードイン領域であると判定する請求項1に記載の光ディスク再生装置。
- 前記リードイン領域の目次情報を読み取る目次情報読み取り手段と、前記目次情報読み取り手段で読み取った目次情報が前記ディスクの第1セッションの目次情報であるか否かを判定する目次情報判定手段と、を備え、
前記光ピックアップ移動制御手段は、前記目次情報判定手段が、読み取った目次情報が第1セッションの目次情報でないと判定した場合にのみ、前記光ピックアップをプログラム領域まで移動させる請求項1または2に記載の光ディスク再生装置。 - 前記目次情報判定手段は、目次情報に含まれる開始トラック番号情報が“1”である場合、読み取ったリードイン領域がディスクの第1セッションであると判定する請求項3に記載の光ディスク再生装置。
- 前記目次情報判定手段は、目次情報にMODE5フォーマットで記録された情報が存在し、かつPOINT=0xC0となる情報が存在する場合、読み取ったリードイン領域がディスクの第1セッションであると判定する請求項3に記載の光ディスク再生装置。
- ディスクに収納されている各プログラムトラックの開始位置に対応するようにディスク最内周位置から計測した再生開始時刻の情報を含む目次情報が記録されたリードイン領域、再生対象のコンテンツデータを収納したプログラムトラックが記録されたプログラム領域及びリードアウト領域を含むセッションを設けたディスクを再生する光ディスク再生方法であって、
前記ディスクからデータ信号を読み出すステップと、
前記データ信号を所定のデータに変換するステップと、
前記データからサブコードを検出するステップと、
前記サブコードを用いて前記光ピックアップの位置がリードイン領域にあることを認識するステップと、
認識した所定のリードイン領域直後のプログラム領域まで前記光ピックアップを移動させるステップと、
移動後の光ピックアップの位置におけるサブコードから取得した時刻情報に基づいて、認識したリードイン領域がディスクの第1セッションのリードイン領域であるか否かを判定するステップと、
を含む光ディスク再生方法。 - 前記時刻情報が前記所定の値より小さい場合、読み取ったリードイン領域が第1セッションのリードイン領域であると判定する請求項6に記載の光ディスク再生方法。
- 前記リードイン領域の目次情報を読み取るステップと、読み取った目次情報が前記ディスクの第1セッションの目次情報であるか否かを判定するステップと、を含み、
読み取った目次情報が第1セッションの目次情報でないと判定した場合にのみ、前記光ピックアップをプログラム領域まで移動させる請求項6または7に記載の光ディスク再生方法。 - 前記目次情報に含まれる開始トラック番号情報が“1”である場合、読み取ったリードイン領域がディスクの第1セッションであると判定する請求項8に記載の光ディスク再生方法。
- 前記目次情報にMODE5フォーマットで記録された情報が存在し、かつPOINT=0xC0である場合、読み取ったリードイン領域がディスクの第1セッションであると判定する請求項8に記載の光ディスク再生方法。
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