JP3893391B2 - Ndフィルタの製造方法 - Google Patents

Ndフィルタの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3893391B2
JP3893391B2 JP2004206681A JP2004206681A JP3893391B2 JP 3893391 B2 JP3893391 B2 JP 3893391B2 JP 2004206681 A JP2004206681 A JP 2004206681A JP 2004206681 A JP2004206681 A JP 2004206681A JP 3893391 B2 JP3893391 B2 JP 3893391B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
filter
liquid
colored
transparent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004206681A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005070752A (ja
Inventor
隆司 葛城
健 宮崎
修 鹿目
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2004206681A priority Critical patent/JP3893391B2/ja
Priority to US10/902,150 priority patent/US7189014B2/en
Publication of JP2005070752A publication Critical patent/JP2005070752A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3893391B2 publication Critical patent/JP3893391B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B9/00Exposure-making shutters; Diaphragms
    • G03B9/02Diaphragms

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Diaphragms For Cameras (AREA)
  • Studio Devices (AREA)

Description

本発明は、カメラ等の撮影装置や光学機器等に使用される光量調節装置における光量調節部材、例えば、減光フィルタに関するものであり、特に、可視光域(400nm〜700nm)において使用するNDフィルタの製造方法に関する。
従来より、デジタルカメラやビデオカメラ等の光学機器には、その光量調節のために絞り装置が組み込まれている。そして、この絞り装置においては、通常、絞り羽根を用いて光量を調節することが行われている。しかし、特に、高輝度被写体に対しては、その絞り径が小さくなり過ぎると、回折による解像力の劣化が生じるため、その絞り径に制限を加え、それと同時に、光量調節部材としてNeutral Densityフィルタ(以下、NDフィルタと略す)等を用いて通過光量を制限し、これにより画質低下を防止している。具体的には、絞り羽根の一部に、絞り羽根とは別部材であるNDフィルタを接着剤で装着するように構成することで、被写体が高輝度の時には、絞り径をあまり小さくなるまで絞り込まずに絞り開口を一定の大きさに維持し、その代わりにNDフィルタを光軸上に位置させるようにして、通過光量を制限している。更には、このNDフィルタとして、その光量調節機能に勾配を有したもの(以下、濃度勾配と呼ぶ)を用い、このフィルタを光軸上で移動させることにより、更なる光量調節を行うこともある。又、NDフィルタを絞り羽根に装着せずに、独立して光学的作用を持たせて構成した絞り装置も種々提案されている。
前記したような光量調節装置における光量調節部材としてのNDフィルタには、通常、金属膜又は誘電体膜を蒸着等により成膜したものや、或いは、これらを多層積層したものが一般に使用されている。これは、これらの材料が、光学特性が良好で、且つ、耐久性が優れていることに起因している。又、その他のNDフィルタの作製方法としては、ガラスや、透明フィルムの形成材料であるセルロースアセテート、PET等中に、光を吸収する染料や顔料を混ぜ、練り込んだタイプのものや、前記材料からなる透明基材に光を吸収する染料や顔料を塗布するタイプのものがある。更に、特許文献1に開示されているように、銀塩フィルムを利用したNDフィルタの製造方法も提案されている。更には、濃度勾配を有する光量調節部材は、分光透過特性が一定でなくとも、例えば、特許文献2に開示されているように、レーザービームプリンタ等の光量調節装置として利用されている。
特許文献3には、光学的機能フィルターの遮光部を黒色塗料等を印刷することにより形成すること、印刷方式としては転写方式、インクジェット方式、スタンプ方式、板面に感光塗料を塗布して感光させる方式等の種々の方式を用いることができることが記載されている。又、光学的機能フィルターは、近赤外吸収性フィルター、光学的ローパスフィルター、NDフィルター、色調フィルター等の機能を有するものであることが記載されている。
特開平5−173004号公報 特開平11−14923号公報 特開2002−268120公報
しかしながら、蒸着により膜を形成してなるNDフィルタは、その製造装置の規模が大きくなること、製造工程が複雑であること等の理由により、その製品コストが高くなるという問題があった。又、フィルム等の形成材料中に染料や顔料を練り込むタイプや、基材表面に塗布するタイプのものでは、均一濃度のNDフィルタを作成することはできても、濃度勾配を有したフィルタは、作成が非常に困難であった。又、銀塩フィルムを利用すれば、濃度勾配を有するフィルタを作成することも可能であるが、フィルム中に残存する銀粒子によって光の散乱が生じ、その光学特性が悪化するという間題点がある。インクジェット方式でNDフィルタを形成する場合には、インクジェット特性を保ちつつ400nm〜700nmの可視領域、特に600〜700nmの領域において分光特性がほぼ一定のNDフィルタを作成することは困難であった。
従って、本発明の目的は、安価で、且つ、光学特性の優れた光量調節部材、特に分光透過特性が400nm〜700nm、特に600〜700nmの領域においてほぼ一定であり、且つ、濃度勾配を有するNDフィルタを、簡便に製造できる光量調節部材の製造方法を提供することにある。更に、本発明の目的は、前記した簡便な製造方法によって製造された、安価でしかも優れた光学特性を有する光量調節部材を具備する光量調節装置及び撮影装置を提供することにある。
上記目的は、以下の本発明によって達成される。即ち、本発明は、[1]着色液を透明基材上に、インクジェット記録方式によって吐出し、該基材上に着色液を付与して特定の光学濃度領域からなる着色部を形成する工程を有するNDフィルタの製造方法において、着色液が、下記一般式(1)で表わされる色材であって、且つ、該色材を含有した測定用溶液を記透明基材と同じ透明基材上に付与して測定した吸収スペクトルの吸収極大波長が630nm〜750nmの範囲にある色材と、C.I.フード・ブラック2と、C.I.ダイレクト・イエロー132と、C.I.アシッド・レッド315と、C.I.ダイレクト・ブルー199とを含むものであることを特徴とするNDフィルタの製造方法である。
Figure 0003893391
(上記式中、Yは、O又はSを表す。R 1 、R 2 、R 3 、R 4 及びR 5 は、同種又は異種であって、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8の直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基、炭素数1〜8の直鎖、分岐鎖又は環状のアルコキシ基、炭素数1〜8の直鎖或いは分岐鎖のヒドロキシアルキル基、スルホン基、スルホアミド基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、ホスホノ基、トリフルオロメチル基、−NR 6 7 (ここでR 6 及びR 7 は、水素原子、1〜8個の炭素原子を有するアルキル基を表す)、−NHCOCH 3 、−NHCOCH 2 OH、−NHCOC 6 5 、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいナフチル基、置換基を有していてもよいフェノキシ基及び置換基を有していてもよいチオフェノキシ基から選ばれる何れかを表す。Mは、無金属、金属、金属酸化物及び金属ハロゲン化物から選ばれる何れかを表わす。Xは、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム及び有機アンモニウムから選ばれる何れかを表す。nは1〜20の整数を表す。)
上記した構成を有するNDフィルタの製造方法の好ましい形態としては、下記の[2]〜[]が挙げられる。
[2]前記透明基材の表面に着色液を吸収する受容層が形成されている上記[1]に記載のNDフィルタの製造方法。
[3]一般式(1)のMが、バナジルである上記[1]又は[2]に記載のNDフィルタの製造方法。
[4]前記着色液が水と水溶性有機溶剤を含む上記[1]に記載のNDフィルタの製造方法
]前記着色部を形成する工程の後に、更に着色部表面上に透明層を設ける工程を有する上記[1]〜[]の何れかに記載のNDフィルタの製造方法。
]更に、前記着色部表面上に透明層を設ける工程で設けた透明層表面上及び/又は透明基材表面上に、無機膜を蒸着する工程を有する上記[]に記載のNDフィルタの製造方法。
]前記特定の濃度の光学濃度領域が、色材の種類及び/又は付与量を部分的に変化させることで形成された、連続的に或いは段階的に変化する濃度分布を有する上記[1]〜[]の何れかに記載のNDフィルタの製造方法
以上述べたように、本発明によれば、分光透過率が可視光域(400nm〜700nm、特に600〜700nm)においてほぼフラットな、NDフィルタとして使用可能な光量調節部材を簡便に得ることができる光量調節部材の製造方法が提供される。更に、本発明によれば、上記の方法によって、分光透過率が可視光域(400nm〜700nm、特に600〜700nm)においてほぼフラットなNDフィルタとして使用可能な、光学特性に優れ安価な光量調節部材、更には、これを用いた光量調節装置及び撮影装置が安価に提供される。
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。
先ず、本発明を特徴づける色材について説明する。本発明にかかる光量調節部材の製造方法は、着色液を透明基材上に、好ましくは着色液を吸収するための受容層が表面に形成されている透明基材上に吐出し、該基材上に着色液を付与して特定の光学濃度領域からなる着色部を形成する工程を有するが、上記で用いる着色液を構成する色材に、下記の特有のものを用いる。即ち、本発明では、上記透明基材上に(着色液を吸収するための受容層が表面に形成されている透明基材の場合は受容層側の透明基材上に)、下記一般式(1)で表わされる色材であって、且つ、該色材を含有した測定用溶液を前記透明基材と同じ透明基材上に付与し測定した吸収スペクトルの吸収極大波長が、630nm〜750nmの範囲にある色材と、C.I.フード・ブラック2と、C.I.ダイレクト・イエロー132と、C.I.アシッド・レッド315と、C.I.ダイレクト・ブルー199とを用いる。本発明者らの検討によれば、着色液の色材として、上記したような特性を有する色材を使用すれば、インクジェット記録方式によって、分光透過特性が400nm〜700nm、特に600nm〜700nmにおいてほぼ一定であるNDフィルタが容易に得られることを見いだして本発明に至った。
本発明においては、吸収極大波長が630nm〜750nmの範囲にある色材であることは、具体的には、下記の方法で確認した。先ず、測定対象の各色材を含む下記の組成からなる測定用の各着色溶液を作製する。
<色材の吸収極大波長測定用の着色溶液の組成>
・エチレングリコール 10部
・2−プロパノール 5部
・測定対象の色材 3部
・水 82部
次に、例えば、エネルギー発生素子として電気熱変換体を用いたタイプのインクジェットプリンタ(キヤノン(株)製BJS600)のインクタンクに測定用の着色溶液を充填し、該着色溶液を、光量調節部材の形成に使用する透明基材上に、好ましくは着色液を吸収するための受容層を有する透明基材上に、均一濃度になるように付与し、3cm×1cmのベタ画像をそれぞれ形成する。最後に、得られたベタ画像について、吸収スペクトルを紫外可視分光光度計((株)日立製作所:U−3300)を用いて測定し、吸収極大波長を求める。
以下、上記のような特性を有する色材について説明する。該色材としては、各種の染料や顔料、カーボンブラック等を用いることができる。本発明者らの検討によれば、中でも好ましいのは、C.I.ダイレクト・ブラック168、下記一般式(1)で表されるフタロシアニン骨格を有する化合物、及び下記一般式(2)で表されるシアニン骨格を有する化合物である。これらの色材は、光量調節部材の着色部に、近赤外領域の光を確実に減衰し、その結果として、400nm〜700nm(特に600〜700nm)の波長域にわたってほぼ一定の分光透過率を担持させる上で好ましいものである。即ち、400〜700nmの波長域にわたってほぼ一定の分光透過率を有する着色部の形成には、複数種の色材を組合わせて用いることが現実的である。具体的には、短〜中波長域の光を減衰する色材と、長波長領域の光を減衰する色材と、を組合わせて、平坦な分光透過率を得ることとなるが、長波長域の光を適度に減衰させることのできる色材として、C.I.ダイレクト・ブラック168、下記一般式(1)で表されるフタロシアニン骨格を有する化合物、及び下記一般式(2)で表されるシアニン骨格を有する化合物は好ましいものである。
Figure 0003893391
(上記式中、Yは、O又はSを表す。R1、R2、R3、R4及びR5は、同種又は異種であって、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8の直鎖分岐鎖又は環状のアルキル基、炭素数1〜8の直鎖分岐鎖又は環状のアルコキシ基、炭素数1〜8の直鎖或いは分岐鎖のヒドロキシアルキル基、スルホン基、スルホアミド基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、ホスホノ基、トリフルオロメチル基、−NR67(ここでR6及びR7は、水素原子、1〜8個の炭素原子を有するアルキル基を表す)、−NHCOCH3、−NHCOCH2OH、−NHCOC65、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいナフチル基、置換基を有していてもよいフェノキシ基及び置換基を有していてもよいチオフェノキシ基から選ばれる何れかを表す。Mは、無金属、金属、金属酸化物及び金属ハロゲン化物から選ばれる何れかを表わす。Xは、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム及び有機アンモニウムから選ばれる何れかを表す。nは、1〜20の整数を表す。)
Figure 0003893391
(上記式中、R1、R2、R3及びR4は、同種又は異種であって、それぞれ、水素原子、1〜8個の炭素原子を有するアルキル基、1〜8個の炭素原子を有するアルコキシ基、1〜8個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、スルホン基、カルボキシル基、アミノ基、−NR67(ここでR6及びR7は、水素原子、1〜8個の炭素原子を有するアルキル基を表す)、−NHCOCH3、−NHCOCH2OH、−NHCOC65及びハロゲン原子から選ばれる何れかを表す。Xは、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム及び有機アンモニウムから選ばれる何れかを表す。m及びpは、1〜10の整数を表す。)
以下、上記した一般式(1)で表される化合物、及び上記一般式(2)で表される化合物について詳述する。上記一般式(1)及び一般式(2)における炭素原子数1〜8個の直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基としては、具体的には下記のものが挙げられる。例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1,2−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、1,3−ジメチルブチル基、1−イソプロピルプロピル基、1,2−ジメチルブチル基、n−ヘプチル基、1,4−ジメチルペンチル基、2−メチル−1−イソプロピルプロピル基、1−エチル−3−メチルブチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基等である。
上記一般式(1)及び一般式(2)における炭素原子数1〜8個の直鎖、分岐鎖又は環状のアルコキシ基としては、具体的には下記のものが挙げられる。例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、1,2−ジメチル−プロポキシ基、n−ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、1,3−ジメチルブトキシ基、1−イソプロピルプロポキシ基等が挙げられる。
上記一般式(1)及び一般式(2)における−NR67基としては、炭素原子数1〜8個のアルキル部位を有するアルキルアミノ基である場合があるが、具体的には下記のものが挙げられる。例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、n−ペンチルアミノ基、n−ヘキシルアミノ基、n−ヘプチルアミノ基、n−オクチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基等である。
上記一般式(2)におけるフェニル基において、場合によっては存在することのある置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アシル基、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルキルカルボニルアミノ基、アリールアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、カルボニル基、アルコキシカルボニル基等が挙げられる。しかし、これらに限定されるものではない。
上記一般式(1)における置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいナフチル基、置換基を有していてもよいフェノキシ基又は置換基を有していてもよいチオフェノキシ基の各基に、場合によっては存在することのある置換基としては、具体的には下記のものが挙げられる。例えば、ハロゲン原子、炭素数1〜8の直鎖或いは分岐鎖のアルキル基、炭素数1〜8の直鎖或いは分岐鎖のアルコキシ基、炭素数1〜8の直鎖或いは分岐鎖のヒドロキシアルキル基、スルホン基、スルホアミド基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、ホスホノ基、トリフルオロメチル基、−NR67(ここでR6及びR7は、水素原子、1〜8個の炭素原子を有するアルキル基を表す。尚、炭素原子数1〜8個のアルキル部位を有するアルキルアミノ基については、前記したと同様である。)、−NHCOCH3、−NHCOCH2OH、及び−NHCOC65等が挙げられる。
上記一般式(1)における、Mは、無金属、金属、金属酸化物又は金属ハロゲン化物を表わすが、これらについて説明する。ここで、無金属とは、金属以外の原子、例えば、2個の水素原子であることを意味する。又、金属としては、例えば、鉄、マグネシウム、ニッケル、コバルト、銅、パラジウム、亜鉛、バナジウム、チタン、インジウム、錫等が挙げられる。金属酸化物としては、例えば、チタニル、バナジル等が挙げられる。金属ハロゲン化物としては、例えば、塩化アルミニウム、塩化インジウム、塩化ゲルマニウム、塩化錫、塩化珪素等が挙げられる。本発明で使用する色材としては、特に、Mが、金属、金属酸化物又は金属ハロゲン化物であるもの、具体的には、例えば、銅、亜鉛、コバルト、ニッケル、鉄、バナジル、チタニル、クロロインジウム、ジクロロ錫であるものが好ましい。これらの中でも特に、銅、亜鉛、コバルト、バナジル、ジクロロ錫であるものが好ましい。更に好ましくは、亜鉛、コバルト、バナジル、ジクロロ錫であるものを用いる。
次に、上記一般式(1)又は(2)における、Xは、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、有機アンモニウムを表すが、これらについて説明する。ここで、アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウムが好ましい。有機アンモニウムとしては、例えば、トリエタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム、モノエタノールアンモニウム、ジイソプロパノールアンモニウム、トリイソプロパノールアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラ−n−プロピルアンモニウム等が挙げられる。
本発明において着色液の色材として使用する前記一般式(1)で表される化合物の、一層好ましい具体例を以下に挙げる。
Figure 0003893391
Figure 0003893391
Figure 0003893391
Figure 0003893391
Figure 0003893391
本発明において着色液の色材として使用する前記一般式(2)で表される化合物の一層好ましい具体例を以下に挙げる。
Figure 0003893391
Figure 0003893391
吸収極大波長が630nm〜750nmの範囲にある色材としては、これらの中でも例示化合物1、2、4、5の何れかとC.I.ダイレクト・ブラック168を組み合わせて用いることにより、400nm〜750nmにおける分光特性をより均一にしやすくなり、より好ましい。本発明において上記に挙げたような色材を適宜に使用してNDフィルタを製造する場合には、更に、複数の染料、顔料、カーボンブラック等の調色用の色材を併用して、透明基材上、又は透明基材表面に形成された着色液を吸収する受容層上に、着色部が形成された場合に、その着色部における分光透過率が、可視光領域(400nm〜700nm、特に600〜700nm)でほぼ一定となるように平坦化するように調合することが好ましい。
以下、上記において使用する調色用の色材について説明する。調色用の染料としては、例えば、直接染料、酸性染料、塩基性染料及び分散染料等、あらゆる染料を用いることができる。具体的には、例えば、下記の染料等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
C.I.ダイレクト・ブラック4、9、11、17、19、22、32、80、151、154、171、194、195;
C.I.ダイレクト・ブルー1、2、6、8、22、34、70、71、76、78、86、142、199、200、201、202、203、207、218、236、287;
C.I.ダイレクト・レッド1、2、4、8、9、11、13、15、20、28、31、33、37、39、51、59、62、63、73、75、80、81、83、87、90、94、95、99、101、110、189、225、227;
C.I.ダイレクト・イエロー1、2、4、8、11、12、26、27、28、33、34、41、44、48、86、87、88、132、135、142、144、173;
C.I.フード・ブラック1、2;
C.I.アシッド・ブラック1、2、7、16、24、26、28、31、48、52、63、107、112、118、119、121、172、194、208;
C.I.アシッド・ブルー1、7、9、15、22、23、27、29、40、43、55、59、62、78、80、81、90、102、104、111、185、254;
C.I.アシッド・レッド1、4、8、13、14、15、18、21、26、35、37、52、249、257、289、315;
C.I.アシッド・イエロー1、3、4、7、11、12、13、14、19、23、25、34、38、41、42、44、53、55、61、71、76、79、121;
C.I.リアクティブ・ブルー1、2、3、4、5、7、8、9、13、14、15、17、18、19、20、21、25、26、27、28、29、31、32、33、34、37、38、39、40、41、43、44、46;
C.I.リアクティブ・レッド1、2、3、4、5、6、7、8、11、12、13、15、16、17、19、20、21、22、23、24、28、29、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、45、46、49、50、58、59、63、64、180;
C.I.リアクティブ・イエロー1、2、3、4、6、7、11、12、13、14、15、16、17、18、22、23、24、25、26、27、37、42;
C.I.リアクティブ・ブラック1、3、4、5、6、8、9、10、12、13、14、18;
プロジェットファストシアン2(Zeneca社)、プロジェットファストマゼンタ2(Zeneca社)、プロジェットファストイエロー2(Zeneca社)、プロジェットファストブラック2(Zeneca社)等。
又、調色用の顔料としては、例えば、無機顔料や有機顔料等あらゆる顔料を用いることができる。具体的には、下記の顔料等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
カーボンブラック;
C.I.ピグメント・イエロー1、2、3、12、13、14、16、17、73、74、75、83、93、95、97、98、114、128、129、151、154、195;
C.I.ピグメント・レッド5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、57(Sr)、60、112、122、123、168、184、202;
C.I.ピグメント・ブルー1、2、3、15:3、15:34、16、22、60;
C.I.ヴァット・ブルー4、6等。
本発明で使用する着色液の調色用の色材に、上記に挙げたような顔料を使用する場合には、着色液中に顔料を安定に分散させるために、分散剤を併用することが好ましい。分散剤としては、高分子分散剤や界面活性剤系分散剤等を用いることができる。高分子分散剤の具体例としては、例えば、ポリアクリル酸塩、スチレン−アクリル酸共重合物塩、スチレン−メタクリル酸共重合物塩、スチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合物塩、スチレン−マレイン酸共重合物塩、アクリル酸エステル−マレイン酸共重合物塩、スチレン−メタクリルスルホン酸共重合物塩、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合物塩、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール等が挙げられる。中でも、その重量平均分子量が1,000〜30,000であって、酸価が100〜430の範囲のものを使用することが好ましい。
界面活性剤系分散剤としては、例えば、ラウリルベンゼンスルホン酸塩、ラウリルスルホン酸塩、ラウリルベンゼンカルボン酸塩、ラウリルナフタレンスルホン酸塩、脂肪族アミン塩、ポリエチレンオキサイド縮合物等が挙げられ、これらを何れも使用することができる。これらの分散剤の使用量としては、顔料の使用質量:分散剤の使用質量=10:5〜10:0.5の範囲とすることが好ましい。
本発明においては、例えば、特開平5−186704号公報や特開平8−3498号公報に記載されているような、カーボンブラックの表面に水溶性基を導入することにより自己分散が可能になった自己分散型のカーボンブラック顔料を、調色用の色材として使用することもできる。このような自己分散が可能なカーボンブラックを使用すれば、上記に挙げたような分散剤を必ずしも使用する必要がなくなる。
本発明においては、色材を含有した測定用溶液を上記透明基材上、又は透明基材表面に形成された着色液を吸収する受容層上に付与して測定した吸収スペクトルの吸収極大波長が630nm〜750nmの範囲にある色材を含有する着色液を用いることを特徴とするが、このような特性を有するものとして、C.I.ダイレクト・ブラック168、前記一般式(1)で表されるフタロシアニン骨格を有する化合物、及び前記一般式(2)で表されるシアニン骨格を有する化合物から、1種類又は2種類以上を選択して用いることが好ましい。更に、これに加えて、先に挙げた調色用の色材の中から1種類以上を組合わせて用いてもよい。又、調色用の色材の濃度は特に限定されないが、通常は、着色液全量に対して0.05〜20質量%の範囲内で使用される。
本発明で使用する着色液は、上記した色材を液媒体中に溶解或いは分散して調製されるが、この際に用いる液媒体について説明する。本発明においては、着色液の液媒体として、水と水溶性有機溶剤との混合溶媒を用いることが好ましい。この際に使用する水は、種々のイオンを含有する一般の水ではなく、脱イオン水を使用することが望ましい。又、水の含有量としては、着色液全量に対して、好ましくは35〜96質量%の範囲とすることが好ましい。
水と混合して用いる水溶性有機溶剤としては、下記に挙げるような水溶性有機溶剤の中から、目的に併せて適宜に選択して使用すればよい。水溶性有機溶剤は、着色液の粘度を使用上好ましい適宜な粘度に調整するため、或いは、着色液の乾燥速度を遅らせたり、色材の溶解性を高め、記録ヘッドのノズルの目詰まりを防止する等の、種々の目的で用いられる。
水溶性有機溶剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、グリセリン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ジメチルスルホキシド、ダイアセトンアルコール、グリセリンモノアリルエーテル、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール300、チオジグリコール、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルフォラン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ネオペンチルグリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、β−ジヒドロキシエチルウレア、ウレア、アセトニルアセトン、ペンタエリスリトール、1,4−シクロヘキサンジオール、ヘキシレングリコール、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、グリセリンモノアセテート、グリセリンジアセテート、グリセリントリアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノール、1,2−シクロヘキサンジオール、1−ブタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−ヘキセン−2,5−ジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール等が挙げられる。
以上の如き水溶性有機溶剤の着色液中における総量は、おおむね着色液全体に対して5〜40質量%の範囲で使用することが好ましい。上記の列挙した水溶性有機溶剤は、単独でも或いは混合物としても使用することができる。更に、本発明で使用する着色液には、上記で説明した成分の他に、必要に応じて、従来公知の一般的な各種添加剤である、例えば、粘度調整剤、防かび剤、防腐剤、酸化防止剤、消泡剤、界面活性剤、及び尿素等からなるノズル乾燥防止剤を適宜に併用することができる。
本発明の光量調節部材の製造方法においては、上記のようにして得られる着色液を、透明基材上に、吐出し、これらの基材上に着色液を付与して特定の光学濃度領域からなる着色部を形成する。又、非着色部には、必要に応じて透明液を吐出する。上記で使用する透明基材について説明する。本発明において用いることのできる透明基材としては、光量調節部材とした場合における、機械的強度及び光学的特性等の必要特性を有していれば、特に限られるものではない。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ジアセテート、トリアセテート、セロハン、セルロイド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリビニルクロライド、ポリビニリデンクロライド、ポリアクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン等からなる透明フィルム基材を用いることができる。又、前記した必要特性を満たすものであれば、ガラス製の基材も使用可能である。本発明では透明基材の表面に着色液を吸収する受容層が形成されていることが好ましい。
以下、前記に挙げたような透明基材の表面に形成する着色液の受容層について説明する。かかる受容層を形成する場合に使用する着色液を受容する材料としては、着色液を吸収し、着色液中の色材を層中に受容して定着し得るものであれば特に限られるものではない。例えば、下記に挙げるような水溶性樹脂及び水分散性樹脂を用いることができる。
着色液の受容層の形成に使用することのできる水溶性樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、及びアニオン変性ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、アセタール変性ポリビニルアルコール等の、ポリビニルアルコールの変性物;水系ポリウレタン;ポリビニルピロリドン;ビニルピロリドンと酢酸ビニル共重合体、ビニルピロリドンとジメチルアミノエチル・メタクリル酸の共重合体、4級化したビニルピロリドンとジメチルアミノエチル・メタクリル酸の共重合体、ビニルピロリドンとメタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウム共重合体等のポリビニルピロリドンの変性物;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース系水溶性樹脂;及びカチオン化ヒドロキシエチルセルロース等のセルロースの変性物;ポリエステル、ポリアクリル酸(エステル)、メラミン樹脂、或いはこれらの変性物、少なくともポリエステルとポリウレタンとを含むグラフト共重合体等の合成樹脂;又、アルブミン、ゼラチン、カゼイン、でんぷん、カチオン化でんぷん、アラビアゴム、アルギン酸ソーダ等の天然樹脂等を挙げることができる。
又、着色液の受容層の形成に使用することのできる水分散性樹脂としては、例えば、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(メタ)アクリル酸エステル系重合体、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸(エステル)共重合体、ポリ(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアミド系共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、ポリビニルエーテル、シリコーン−アクリル系共重合体等、多数列挙することができるが、勿論、本発明は、これらに限定されるものではない。
又、上記に列挙したような樹脂を用い、更に、該樹脂にアルミナ水和物や非晶質シリカ等を含有させた塗工液によって塗工膜を得れば、塗工膜に細孔(アルミナ水和物や非晶質シリカの微粒子間の隙間)を生じさせることができる。従って、このようにして形成された着色液の受容層は、該細孔に着色液を吸収させることができる隙間吸収タイプの受容層となる。
更に、透明基材上に形成する着色液の受容層の、コーティング性、着色液の吸収性能の制御、機械的特性の向上等のために、着色液の受容層を形成する際に用いる塗工液の材料中に、各種の、界面活性剤、架橋剤、染料固着剤(耐水化剤)、消泡剤、酸化防止剤、粘度調整剤、pH調整剤、防カビ剤及び可塑剤等を含有させてもよい。
着色液の受容層を透明基材上に形成する方法としては、例えば、下記のようにして行う。先ず、上述した着色液を受容し得る材料として、上記に列挙した水溶性樹脂及び水分散性樹脂等から適宜に選択した材料を、必要に応じて添加する各種の添加剤と共に、水、或いはアルコール、多価アルコール類、又は他の適当な有機溶媒等から選択される液媒体に溶解又は分散し、塗工液を調製する。次いで、得られた塗工液を、例えば、ロールコーター法、ブレードコーター法、エアナイフコーター法、ゲートロールコーター法、バーコーター法、サイズプレス法、スプレーコート法、グラビアコーター法、カーテンコーター法、スピンコート法等の塗工方法によって、先に挙げたような材料からなる透明基材表面に塗工する。その後、例えば、熱風乾燥炉、熱ドラム、ホットプレート等を用いて乾燥を行うことで、着色液の受容層を形成する。
本発明の光量調節部材の製造方法では、透明基材上に、インクジェットヘッドを、これらの透明基材に対して相対的に走査させながら、前記したような構成を有する着色液を吐出して、所望の光量調節領域を形成する。以下、かかる光量調節領域の形成工程について説明する。
本発明の光量調節部材の製造方法においては、前記のような成分からなる着色液を、透明基材上に、好ましくは受容層を形成した透明基材上に、インクジェット法を利用して付与し、所望の光量調節領域からなる着色部を形成する。この場合の着色液の付与方式としては、エネルギー発生素子として電気熱変換体を用いたサーマルタイプ、或いは圧電素子を用いたピエゾタイプのインクジェットヘッドが利用可能である。
以下に示すように、着色液の吐出量を変化させる必要がある場合には、吐出量の変調が比較的簡単にできるピエゾタイプのインクジェットヘッドを使用することが好ましい。この記録ヘッドを駆動して、着色液を付与する装置としては、市販のインクジェットプリンタを用いることも可能であるが、その際には、プリンタドライバによるガンマ補正や色変換の処理が行われるため、若干の留意が必要である。従って、できれば、本発明で所望する吐出条件等に対応した特別のプリント装置で行うことが好ましい。
本発明では、上記したようなインクジェットヘッドから吐出させる着色液の状態を適宜に制御することで、均一の光量調節機能(均一濃度)を付与した光量調節領域を形成したり、連続的に或いは段階的に光量調節機能が変化する勾配が付与された光量調節領域を形成することが可能である。特に、本発明による製造方法によれば、濃度勾配を有する光量調節部材も、均一濃度の光量調節部材と同じ工程で簡便に作成することが可能である。この点が、本発明による製造方法の、従来の蒸着等によって光量調節部材を製造する方法と大きく異なる点であり、製造上の有利な点でもある。
又、特に透明領域には、透明液を付与しないことでも形成できるが、透明液を付与して透明部を形成した方が、液体の付与の有無によって生じる受容層の微小な段差による光学特性の変化が生じない点で望ましい。透明液に用いられる液媒体としては前述した着色液に用いられる液媒体が使用できる。透明液に用いる液媒体は着色液に用いる液媒体と同じものを用いることが好ましい。
上記のようにして着色液が付与されて形成される光量調節領域の状態は、例えば、インクジェットヘッドから吐出される着色液の吐出量、吐出位置、及びその際に使用する着色液の種類や着色液ドットの数、等を制御することによって所望のものとできる。例えば、濃度勾配を有するNDフィルタを作成する場合には、インクジェットヘッドから吐出する着色液の種類やその数、又は、記録ピッチや吐出された着色液量を、適宜に制御すればよい。
上記のようにして透明基材上に着色液を付与した後は、必要に応じて、熱風乾燥炉、熱ドラム、ホットプレート等を用いて乾燥を行ってもよい。特に、受容層を形成するための材料中に架橋剤を混合させた場合には、加熱或いは光照射を行うことにより被膜を硬化させる処理を行うことが効果的である。
本発明の光量調節部材の製造方法では、前記のようにして受容層を設けた透明基材上に着色液を付与して光量調節領域を形成した後、更に、前記着色部に透明層を設け平坦化処理してもよい。この透明の平坦化処理層(以下、透明平坦化層という)は、着色液の受容層の表面や、内部における光散乱を防ぐ目的で設けられるものである。透明平坦化層の形成に用いられる材料としては、先に挙げた着色液を受容し得る材料と比較した場合に、両者の間で屈折率差の少ないものを使用することが好ましい。これらの材料間での屈折率の差が大きい場合には、着色液の受容層と透明平坦化層との界面での反射等の影響によって、得られる光量調節部材の散乱成分が増加するためである。
従って、かかる理由により、透明平坦化層に用いられる材料としては、先に着色液を受容し得る材料として列挙したものの中から選択される、着色液の受容層との密着性が良好で、透明平坦化層とした場合の機械的強度、光学的特性等が必要性能を満たし、且つ、着色液の受容層の上に積層可能な材料を好適に用いることができるが、本発明は、これに限定されない。このような材料を塗工液として行う透明平坦化層の成膜も、例えば、ロールコーター法、ブレードコーター法、エアナイフコーター法、ゲートロールコーター法、バーコーター法、サイズプレス法、スプレーコート法、グラビアコーター法、カーテンコーター法、スピンコート法等の方法によって行うことができる。又、前記のようにして成膜後、例えば、熱風乾燥炉、熱ドラム、ホットプレート等を用いて乾燥を行って、透明平坦化層を形成することも好ましい。
又、着色液を付与して光量調節領域を形成する透明基材が着色液の受容層を有し、更に、該受容層が、先に述べた受容層中にアルミナ等の粒子を含み、これら粒子間の隙間に着色液を吸収する隙間吸収タイプである場合には、着色液を付与した後、これらの隙間に、シリコーンオイルや脂肪酸エステル等の液状の材料を埋め込んでもよい。この場合には、特に、充填された着色液が受容層から流失することを防止するために、先に述べたと同様の方法で透明平坦化層を形成して、着色部表面を被覆することが好ましい。
本発明にかかる光量調節部材の製造方法では、光学特性を向上させる目的で、先に説明した透明平坦化層上や、透明基材上に、更に、無機膜を蒸着して反射防止膜等を形成してもよい。この場合に形成する反射防止膜には、可視光帯域において反射防止特性が優れる、及び水分や有害ガスの遮断特性に優れる、という特性が要求される。この要求を満たすためには、反射防止膜として、無機材料の蒸着多層膜を用いるのが好適である。例えば、本出願人による特開平6−273601号公報に記載された反射防止膜を形成することで、フィルタの表面反射による迷光の発生を防止するとともに、水分や有害ガスの色材への浸入を遮断し、色材の劣化を防止することができる。
更に、本発明の光量調節部材の製造方法では、前記したようにして形成した着色部である着色樹脂被膜表面に生じる部分的な凹凸の解消手段として、前記した透明平坦化層を形成することが有効であるが、着色部の表面を研磨処理して平坦化させる方法も好適に利用できる。その際に行う平坦化を目的とする研磨方法としては、テープ研磨、バフ研磨等の方法が考えられる。本発明においては、特に、バフ(buff)研磨を用いることが好適である。ここで、バフ研磨とは、研磨母材表面に研磨材を設置し、この研磨母材を回転させた状態で、基材の研磨すべき部分を上記研磨母材に当接させることで、表面を研磨材によって研磨する方法である。
光量調節部材の光学濃度を、段階的或いは連続的に変化させた場合の光学的優位性は、例えば、特開平6−95208号公報、特開平11−15042号公報等に記載されている。これに対して、本発明者らの検討によれば、本発明の製造方法によって製造された光学濃度が段階的或いは連続的に変化する光量調節部材は、絞り装置に適用した場合に、簡便な製造方法で得られたものであるにもかかわらず、上記した従来公知の技術によって得られている光量調節部材と同等の効果を得ることができることが確認できた。
以下、本発明の製造方法によって得られた光量調節部材を使用した光量調節装置について説明する。尚、本発明は、以下に記載する構成に限定されるものではない。図1(a)は、本発明の光量調節部材を具備した絞り羽根を示す図である。尚、ここでは光量調節装置として、ビデオカメラ等で使用される絞り装置を例にとって説明する。図1(b)は、図1(a)でのA−A’における断面図である。図中の101は絞り羽根全体を示し、先に説明したようにして形成した特定の光学濃度領域からなる着色部101P(図1のグラデーション部)と、光を透過させる透明部101R(グラデーション隣接部分)及び光を遮断する光遮断部材101Qで構成されている。尚、図1及び2中、光遮断部材101Qについては、着色部101Pとの境界等を明確にするために彩色を施していないが、本来は、光を遮断する部材であるので黒色等で形成されている。尚、上記した光を透過させる透明部101Rは、空間で形成してもよいが、前記で説明した着色液の作製において、色材を用いないこと以外は同様にして得られる透明液を調製し、該透明液を用いて、着色液の場合と同様にして透明基材に付与ることで形成してもよい。
図2は、図1の絞り羽根を用いた光量調節装置の図である。図2において、100は光量調節装置全体を示している。101は、図1で示した第1の絞り羽根であり、102は、第2の絞り羽根である。第2の絞り羽根102は、第1の絞り羽根と同様の方法で製造され、着色部102Pと光を透過させる透明部102R及び光遮断部材102Qとを有している。103は、不図示のモータの軸に孔103aにおいて嵌着されており、該孔103aを中心として回動される絞り羽根駆動レバーである。第1の絞り羽根101及び第2の絞り羽根102は、絞り羽根駆動レバー103の両端の突設ピン103b及び103cにそれぞれの溝穴101a及び102aにおいて係合している。105は、第1及び第2の絞り羽根101及び102のそれぞれの側縁部の溝101b及び102bに、相対摺動可能に係合している不図示の地板のガイドピン、106は、該地板に貫設されている光路孔、101c及び102cは第1及び第2の絞り羽根101及び102のそれぞれの絞り開口縁である。
図2は、絞りが全開の時の状態を示している。絞りが全開の状態から、絞りを次第に絞っていくと、絞りの開口部である光路孔106は、第1及び第2の絞り羽根の着色部101P及び102Pで覆われるため、光路孔106を通る光束の透過率が徐々に低くなる。
図3は、図2で示した光量調節装置を光学装置に配置した場合における概略配置図である。本実施例では、光学装置は、動画像若しくは静止画像を撮像手段で電気信号に光電変換し、これをデジタルデータとして記録するビデオカメラを例にとって説明する。400は、複数のレンズ群からなる撮影光学系で、第1レンズ群401、第2レンズ群402、第3レンズ群403、及び、図2で示した絞り装置100で構成される。401は固定の前玉レンズ群、402はバリエータレンズ群、403はフォーカシングレンズ群である。404は光学ローパスフィルタである。又、撮影光学系400の焦点位置(予定結像面)には、撮像手段411が配置される。これには、照射された光エネルギーを電荷に変換する複数の光電変換部、該電荷を蓄える電荷蓄積部、及び該電荷を転送し、外部に送出する電荷転送部からなる2次元CCD等の光電変換手段が用いられる。
421は、液晶ディスプレイ等の表示器で、CCD等の撮像手段411で取得した被写体像や、光学装置の動作状況を表示する。422は、操作スイッチ群でズームスイッチ、撮影準備スイッチ、撮影開始スイッチ、シャッター秒時等を設定する撮影条件スイッチで構成される。423はアクチュエータであり、これによりフォーカス駆動を行い、撮影光学系400の焦点状態を調節したり、その他の部材を駆動する。
CPU431では、取り込まれた平均濃度の大きさが、自身内にメモリーされている適正露出に相当する数値と一致しているかどうかを算出し、差のある場合は、その差分との絶対符号との絶対値に応じて絞り開口を変化させ、若しくは、撮像手段411への電荷蓄積時間を変化させることになる。絞りを動かす場合には、絞り駆動回路432により、絞り羽根駆動レバー103が103aを回転中心とし回動することで、絞り羽根101及び102が上下にスライドする。これにより、開口部である光路孔106の大きさが変化する。このようにして、絞り開口面積或いは電荷蓄積時間を変化させることで、最適の露出を得ることができる。
最適露出にて、撮像手段411上に結像した被写体の像は、その明るさの強弱に応じた画素毎の電荷量として、電気信号に変換され、アンプ回路441で増幅された後、カメラ信号処理回路442で所定のγ補正等の処理を施される。尚、この処理は、A/D変換後のデジタル信号処理で行われてもよい。そして、このようにして作られた映像信号は、レコーダ443にて記録される。
次に、参考例、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。尚、文中「部」及び「%」とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。本実施例においては、可視領域(400nm〜700nm、特に600〜700nm)で分光透過率がフラットな光量調節部材であるNDフィルタを作成した。
(吸収極大波長の測定)
先ず、透明基材として、厚み75μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、この上に下記の方法で着色液の受容層を形成した。先ず、該受容層用の塗工液として、ポリビニルアルコールを用い、このポリビニルアルコール樹脂が固形分換算で10部となる水溶液を調製した。次に、得られた塗工液をワイヤーバーを用いて、透明基材であるポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗工した後、熱風乾燥オーブンによって、乾燥温度100℃、乾燥時間5分の条件で乾燥を行った。このようにして作製した着色液の受容層の厚みは7μmであった。
次に、上記で得られた着色液の受容層を有する透明基材上における種々の色材の吸収極大波長を測定するために、表1中に示した種々の色材を用いて、下記の組成からなる測定用の各着色溶液を作製した。
<色材の吸収極大波長測定用の着色溶液の組成>
・エチレングリコール 10部
・2−プロパノール 5部
・測定対象の各色材 3部
・水 82部
次いで、上記で調製した各色材の吸収極大波長測定用の着色溶液を、それぞれエネルギー発生素子として電気熱変換体を用いたタイプのインクジェットプリンタ(キヤノン(株)製BJS600)のインクタンクに充填し、該着色溶液を、先に作成した着色液の受容層を有する透明基材上に、均一濃度になるように付与し、3cm×1cmのベタ画像をそれぞれ形成した。そして、得られた各ベタ画像について、吸収スペクトルを紫外可視分光光度計((株)日立製作所:U−3300)を用いて測定し、吸収極大波長を求めた。その結果を表1に示した。その結果、表1に示した通り、C.I.ダイレクト・ブラック168、及び先に構造を示した例示化合物1〜7の各色材の、上記透明基材上における吸収極大は、いずれも630nm〜750nmの範囲であった。
Figure 0003893391
参考例1)
キヤノン(株)製BJS600のインクタンクに、下記の組成を有する着色液と透明液の、2種の液体組成物を充填し、上記で作成した透明基材の受容層上に、これらの液体組成物を付与し、光量調節部材のパターンを作成した。この際、上記プリンタによって着色液と透明液とを付与する場合に、光学濃度が連続的に変化する濃度勾配を与える着色部となるように着色液を付与し、該着色部に隣接した部分に透明液を付与して透明部を形成し、所望する光学濃度領域を形成した。
参考例1で使用した着色液の組成>
・例示化合物1 1.6部
・C.I.ダイレクト・ブラック168 0.6部
・C.I.フード・ブラック2 0.6部
・C.I.ダイレクト・イエロー132 0.2部
・C.I.アシッド・レッド315 0.8部
・エチレングリコール 10部
・エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル
10部
・イオン交換水 76.2部
参考例1で使用した透明液の組成>
・エチレングリコール 10部
・エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル
10部
・イオン交換水 80部
更に、本参考例では、上記のようにして形成した着色部である着色樹脂層と透明部である透明樹脂層の表面に、更に、以下の手順で、透明平坦化層を設けた。先ず、透明平坦化層形成用の塗工液として、スチレン−ブタジエン共重合体(JSR(株)製 TR2000C)を含む塗工液を、固形分換算で上記共重合体が10部となるようにトルエン/メチルエチルケトン溶液を用いて調製した。次に、この塗工液を、ワイヤーバーを用いて、着色樹脂層及び透明樹脂層上に塗工し、熱風乾燥オーブンにより100℃、5分の条件で乾燥を行って、透明平坦化層を設けた。このようにして作成された透明平坦化層の厚みは10μmであった。更に、このようにして得られた光量調節部材を用いて、図1に示した構成を有するNDフィルタを作成した。
参考例2)
着色液として、下記の組成を有する着色液を用いた以外は参考例1と同様にして、NDフィルタを作成した。
参考例2で使用した着色液の組成>
・C.I.ダイレクト・ブラック168 1.5部
・C.I.ダイレクト・イエロー86 0.45部
・C.I.ダイレクト・イエロー132 0.15部
・C.I.ダイレクト・ブルー199 0.3部
・C.I.アシッド・レッド315 0.9部
・エチレングリコール 10部
・エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル
10部
・イオン交換水 76.7部
(実施例
着色液として、下記の組成を有する着色液を用いた以外は参考例1と同様にして、NDフィルタを作成した。
<実施例で使用した着色液の組成>
・例示化合物1 1.66部
・C.I.フード・ブラック2 0.66部
・C.I.ダイレクト・イエロー132 0.16部
・C.I.ダイレクト・ブルー199 0.16部
・C.I.アシッド・レッド315 0.83部
・エチレングリコール 10部
・エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル
10部
・イオン交換水 76.53部
(実施例
着色液として、下記の組成を有する着色液を用いた以外は参考例1と同様にして、NDフィルタを作成した。
<実施例で使用した着色液の組成>
・例示化合物2 2.1部
・C.I.ダイレクト・ブルー199 0.21部
・C.I.フード・ブラック2 0.63部
・C.I.ダイレクト・イエロー132 0.21部
・C.I.アシッド・レッド315 0.84部
・エチレングリコール 10部
・エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル
10部
・イオン交換水 76.01部
参考
着色液として、下記の組成を有する着色液を用いた以外は参考例1と同様にして、NDフィルタを作成した。
参考で使用した着色液の組成>
・例示化合物1 1.6部
・例示化合物3 0.32部
・C.I.フード・ブラック2 0.8部
・C.I.ダイレクト・イエロー132 0.16部
・C.I.アシッド・レッド315 0.8部
・エチレングリコール 10部
・エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル
10部
・イオン交換水 76.32部
参考
着色液として、下記の組成を有する着色液を用いた以外は参考例1と同様にして、NDフィルタを作成した。
参考で使用した着色液の組成>
・例示化合物4 0.46部
・例示化合物5 1.16部
・C.I.フード・ブラック2 0.81部
・C.I.ダイレクト・イエロー132 0.11部
・C.I.アシッド・レッド315 0.93部
・エチレングリコール 10部
・エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル
10部
・イオン交換水 76.53部
参考
着色液として、下記の組成を有する着色液を用いた以外は参考例1と同様にして、NDフィルタを作成した。
参考で使用した着色液の組成>
・例示化合物6 0.01部
・例示化合物7 0.6部
・C.I.フード・ブラック2 0.6部
・C.I.ダイレクト・イエロー132 0.49部
・C.I.アシッド・レッド315 1.22部
・C.I.ダイレクト・ブルー199 0.36部
・エチレングリコール 10部
・エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル
10部
・イオン交換水 76.72部
参考
着色液として、下記の組成を有する着色液を用いた以外は参考例1と同様にして、NDフィルタを作成した。
参考で使用した着色液の組成>
・例示化合物7 0.59部
・C.I.ダイレクト・ブラック168 0.12部
・C.I.フード・ブラック2 0.59部
・C.I.ダイレクト・イエロー132 0.47部
・C.I.アシッド・レッド315 1.18部
・C.I.ダイレクト・ブルー199 0.35部
・エチレングリコール 10部
・エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル
10部
・イオン交換水 76.7部
参考
着色液として、下記の組成を有する着色液を用いた以外は参考例1と同様にして、NDフィルタを作成した。
参考で使用した着色液の組成>
・C.I.ダイレクト・ブラック168 0.44部
・例示化合物1 1.79部
・C.I.フード・ブラック2 0.67部
・カーボンブラック(CABOJET200:キャボ
ット社製) 0.22部
・C.I.アシッド・レッド315 0.67部
・エチレングリコール 10部
・エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル
10部
・イオン交換水 76.21部
(比較例1)
着色液として、下記の組成を有する着色液を用いた以外は参考例1と同様にして、NDフィルタを作成した。
<比較例1で使用した着色液の組成>
・C.I.フード・ブラック2 1部
・C.I.ダイレクト・イエロー132 0.6部
・C.I.ダイレクト・ブルー199 0.4部
・C.I.アシッド・レッド315 1.4部
・エチレングリコール 10部
・エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル
10部
・イオン交換水 76.6部
(分光透過率の評価)
上記のようにして作製した本参考例1〜7、実施例1〜及び比較例1のNDフィルタの光学濃度約0.8(光透過率=約0.158)の部位における分光透過率を、紫外可視分光光度計を用いて測定した。その結果をそれぞれ図4〜13に示した。又、表2に、上記分光透過率の中心値(光透過率=0.158)からのずれを示した。分光透過率の中心値からのずれは、400nm〜700nmの範囲における分光透過率が、中心値(光透過率=0.158)を中心に、ずれている割合(%)を範囲で示した。
Figure 0003893391
図4〜12及び表2に示したように、参考例1〜7、実施例1〜におけるNDフィルタの分光透過率は、可視領域(400nm〜700nm)において、ほぼフラットであり、良好な結果が得られた。尚、中心値(光透過率=0.158)から±20%のずれを許容範囲とした。一方、図13に示したように、比較例1におけるNDフィルタの分光透過率は、可視領域(400nm〜700nm)において、約620nm以上の領域で透過率が上昇しており、分光透過率の許容範囲を大幅に超えていた。
以上述べたように、本発明によれば、分光透過率が可視光域(400nm〜700nm、特に600〜700nm)においてほぼフラットな、NDフィルタとして使用可能な光量調節部材を簡便に得ることができる光量調節部材の製造方法が提供される。更に、本発明によれば、上記の方法によって、分光透過率が可視光域(400nm〜700nm、特に600〜700nm)においてほぼフラットなNDフィルタとして使用可能な、光学特性に優れ安価な光量調節部材、更には、これを用いた光量調節装置及び撮影装置が安価に提供される。
本発明にかかる光量調節部材を具備した絞り羽根の概略図である。 図1の絞り羽根を用いた光量調節装置の概略図である。 図2の光量調節装置を組み込んだ撮影装置の模式的な構成図である。 実施例1で得たNDフィルタの光学濃度約0.8の部位における分光透過率を示すグラフである。 実施例2で得たNDフィルタの光学濃度約0.8の部位における分光透過率を示すグラフである。 実施例3で得たNDフィルタの光学濃度約0.8の部位における分光透過率を示すグラフである。 実施例4で得たNDフィルタの光学濃度約0.8の部位における分光透過率を示すグラフである。 実施例5で得たNDフィルタの光学濃度約0.8の部位における分光透過率を示すグラフである。 実施例6で得たNDフィルタの光学濃度約0.8の部位における分光透過率を示すグラフである。 実施例7で得たNDフィルタの光学濃度約0.8の部位における分光透過率を示すグラフである。 実施例8で得たNDフィルタの光学濃度約0.8の部位における分光透過率を示すグラフである。 実施例9で得たNDフィルタの光学濃度約0.8の部位における分光透過率を示すグラフである。 比較例1で得たNDフィルタの光学濃度約0.8の部位における分光透過率を示すグラフである。
符号の説明
100:光量調節装置
101、102:絞り羽根
101a、102a:溝穴
101b、102b:溝
101c、102c:絞り開口縁
103:絞り羽根駆動レバー
103a:孔
103b、103c:突設ピン
101P、102P:本発明による光量調節部材の着色部
101Q、102Q:光遮断部材
101R、102R:本発明による光量調節部材の透明部
105:ガイドピン
106:地板の光路孔
111:透明基材
112:着色液の受容層
113:透明平坦化層
114:反射防止膜
400:撮影光学系
401:第1レンズ群
402:第2レンズ群
403:第3レンズ群
404:光学ローパスフィルタ
411:撮像手段
421:表示器
422:操作スイッチ群
423:アクチュエータ
431:CPU
432:絞り駆動回路
433:CCD駆動回路
441:アンプ回路
442:カメラ信号処理回路
443:レコーダ

Claims (7)

  1. 着色液を透明基材上に、インクジェット記録方式によって吐出し、該基材上に着色液を付与して特定の光学濃度領域からなる着色部を形成する工程を有するNDフィルタの製造方法において、着色液が、下記一般式(1)で表わされる色材であって、且つ、該色材を含有した測定用溶液を記透明基材と同じ透明基材上に付与して測定した吸収スペクトルの吸収極大波長が630nm〜750nmの範囲にある色材と、C.I.フード・ブラック2と、C.I.ダイレクト・イエロー132と、C.I.アシッド・レッド315と、C.I.ダイレクト・ブルー199とを含むものであることを特徴とするNDフィルタの製造方法。
    Figure 0003893391
    (上記式中、Yは、O又はSを表す。R 1 、R 2 、R 3 、R 4 及びR 5 は、同種又は異種であって、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8の直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基、炭素数1〜8の直鎖、分岐鎖又は環状のアルコキシ基、炭素数1〜8の直鎖或いは分岐鎖のヒドロキシアルキル基、スルホン基、スルホアミド基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、ホスホノ基、トリフルオロメチル基、−NR 6 7 (ここでR 6 及びR 7 は、水素原子、1〜8個の炭素原子を有するアルキル基を表す)、−NHCOCH 3 、−NHCOCH 2 OH、−NHCOC 6 5 、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいナフチル基、置換基を有していてもよいフェノキシ基及び置換基を有していてもよいチオフェノキシ基から選ばれる何れかを表す。Mは、無金属、金属、金属酸化物及び金属ハロゲン化物から選ばれる何れかを表わす。Xは、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム及び有機アンモニウムから選ばれる何れかを表す。nは1〜20の整数を表す。)
  2. 前記透明基材の表面に着色液を吸収する受容層が形成されている請求項1に記載のNDフィルタの製造方法。
  3. 一般式(1)のMが、バナジルである請求項1又は2に記載のNDフィルタの製造方法。
  4. 前記着色液が水と水溶性有機溶剤を含む請求項1に記載のNDフィルタの製造方法。
  5. 前記着色部を形成する工程の後に、更に着色部表面上に透明層を設ける工程を有する請求項1〜の何れか1項に記載のNDフィルタの製造方法。
  6. 更に、前記着色部表面上に透明層を設ける工程で設けた透明層表面上及び/又は透明基材表面上に、無機膜を蒸着する工程を有する請求項に記載のNDフィルタの製造方法。
  7. 前記特定の濃度の光学濃度領域が、色材の種類及び/又は付与量を部分的に変化させることで形成された、連続的に或いは段階的に変化する濃度分布を有する請求項1〜の何れか1項に記載のNDフィルタの製造方法。
JP2004206681A 2003-08-05 2004-07-14 Ndフィルタの製造方法 Expired - Fee Related JP3893391B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004206681A JP3893391B2 (ja) 2003-08-05 2004-07-14 Ndフィルタの製造方法
US10/902,150 US7189014B2 (en) 2003-08-05 2004-07-30 Production process of light amount-adjusting member, light amount-adjusting member, light amount-adjusting device and photographing apparatus

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003205975 2003-08-05
JP2004206681A JP3893391B2 (ja) 2003-08-05 2004-07-14 Ndフィルタの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005070752A JP2005070752A (ja) 2005-03-17
JP3893391B2 true JP3893391B2 (ja) 2007-03-14

Family

ID=34425075

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004206681A Expired - Fee Related JP3893391B2 (ja) 2003-08-05 2004-07-14 Ndフィルタの製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7189014B2 (ja)
JP (1) JP3893391B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2006117956A1 (ja) * 2005-04-28 2008-12-18 シャープ株式会社 液晶表示装置
JP2008203282A (ja) * 2005-06-03 2008-09-04 Sharp Corp 画像表示装置
JP2010107946A (ja) * 2008-07-04 2010-05-13 Jsr Corp Ndフィルターおよびその製造方法
JP5310478B2 (ja) * 2008-10-24 2013-10-09 Jsr株式会社 Ndフィルターの製造方法
JP2011248029A (ja) * 2010-05-26 2011-12-08 Canon Inc 光量調節装置および光学機器
JP2013195702A (ja) * 2012-03-19 2013-09-30 Hoya Lense Manufacturing Philippine Inc カラーレンズおよびカラーレンズの製造方法
US8734033B2 (en) * 2012-03-27 2014-05-27 Ppg Industries Ohio, Inc. Optical mechanism with indexing stage with at least one fixed diameter apodized aperture and method of making same
JP6398650B2 (ja) * 2013-12-03 2018-10-03 Jsr株式会社 着色組成物、着色硬化膜及び表示素子
KR101453469B1 (ko) * 2014-02-12 2014-10-22 나우주 광학 필터 및 이를 포함하는 촬상 장치
KR102151947B1 (ko) * 2019-07-26 2020-09-04 송영진 광학필터 및 이를 포함하는 센서시스템, 그리고 광학필터용 할로겐화 비정질 실리콘 박막 제조방법

Family Cites Families (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4416961A (en) * 1980-09-11 1983-11-22 Eastman Kodak Company Color imaging devices and color filter arrays using photo-bleachable dyes
US5096781A (en) * 1988-12-19 1992-03-17 Ciba-Geigy Corporation Water-soluble compounds as light stabilizers
JPH0455838A (ja) * 1990-06-25 1992-02-24 Sony Corp ビデオカメラ
US5479298A (en) * 1991-12-20 1995-12-26 Canon Denshi Kabushiki Kaisha ND filter and aperture device using the same
JPH05173004A (ja) 1991-12-20 1993-07-13 Canon Electron Inc Ndフィルタの製造方法と絞り装置
JP2771078B2 (ja) 1992-09-17 1998-07-02 キヤノン電子株式会社 光量絞り装置用ndフィルター
JPH05186704A (ja) 1992-01-13 1993-07-27 Tokai Carbon Co Ltd 表面改質カーボンブラックとその製造方法
US5725959A (en) 1993-03-18 1998-03-10 Canon Kabushiki Kaisha Antireflection film for plastic optical element
JP3221764B2 (ja) 1993-03-18 2001-10-22 キヤノン株式会社 合成樹脂製光学部品の反射防止膜
JP3405817B2 (ja) 1994-06-20 2003-05-12 オリヱント化学工業株式会社 水性顔料インキ及びその製造方法
US5609671A (en) 1994-06-20 1997-03-11 Orient Chemical Industries, Ltd. Water-based pigment ink and process for producing the same
GB9706580D0 (en) * 1997-04-01 1997-05-21 Zeneca Ltd Ink additives
JP3736047B2 (ja) 1997-06-23 2006-01-18 ソニー株式会社 撮影レンズの絞り装置
JP3627453B2 (ja) 1997-06-25 2005-03-09 富士ゼロックス株式会社 光学走査装置
JPH1196971A (ja) 1997-09-25 1999-04-09 Hitachi Ltd 光触媒付光源およびその製造方法
JP2000137172A (ja) * 1998-10-29 2000-05-16 Olympus Optical Co Ltd 撮像装置
US6217796B1 (en) * 1998-11-17 2001-04-17 Nisshinbo Industries, Inc. Near infrared absorption composition
JP3428492B2 (ja) 1999-04-26 2003-07-22 富士電機株式会社 青色カラーフィルターおよび有機エレクトロルミネッセンス板
JP2001166122A (ja) 1999-12-06 2001-06-22 Canon Inc カラーフィルタとその製造方法、該カラーフィルタを用いた液晶素子
FR2807568A1 (fr) * 2000-04-10 2001-10-12 St Microelectronics Sa Procede de formation de couches enterrees
JP2001330709A (ja) 2000-05-24 2001-11-30 Dainippon Ink & Chem Inc 遮光部一体型マイクロレンズアレイ及び遮光膜の形成方法
JP4684386B2 (ja) * 2000-05-24 2011-05-18 キヤノン株式会社 光量調節装置および光学機器
JP2002014222A (ja) * 2000-06-30 2002-01-18 Sumitomo Chem Co Ltd 青色フィルタ層を有する色フィルタアレイおよびその製造方法
JP4287030B2 (ja) * 2000-06-30 2009-07-01 住友化学株式会社 赤色フィルタ層を有する色フィルタアレイおよびその製造方法
JP2002014221A (ja) 2000-06-30 2002-01-18 Sumitomo Chem Co Ltd 緑色フィルタ層を有する色フィルタアレイおよびその製造方法
JP2002212471A (ja) 2001-01-17 2002-07-31 Canon Inc インク、カラーフィルターとその製造方法、液晶パネル、コンピュータ及び画像表示デバイス
JP2002268120A (ja) 2001-03-14 2002-09-18 Kureha Chem Ind Co Ltd 光学的機能フィルター部材及び撮像装置
US6866431B2 (en) * 2002-02-19 2005-03-15 Canon Kabushiki Kaisha Light amount adjustment apparatus, manufacturing method, and photographing apparatus
DE602004024846D1 (de) * 2003-04-07 2010-02-11 Toray Industries Zusammensetzung von photoempfindlichem Harz des Positivtyps
JP4438056B2 (ja) * 2003-06-26 2010-03-24 キヤノン株式会社 光量調節部材の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US7189014B2 (en) 2007-03-13
US20050084774A1 (en) 2005-04-21
JP2005070752A (ja) 2005-03-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2015232694A (ja) カラーフィルタ、表示素子、赤色画素及び緑色画素
JP3893391B2 (ja) Ndフィルタの製造方法
EP0965874A2 (en) Color filter, liquid crystal display panel, computer and method for manufacturing color filter
JP6303936B2 (ja) 着色組成物、着色硬化膜及び表示素子
JP2008074922A (ja) 新規なスクアリリウム金属錯体化合物、色素及びこれを含有する組成物、カラートナー、インク、光記録媒体、カラーフィルター及びディスプレイ用前面フィルター
KR20170104540A (ko) 프탈로시아닌 안료, 착색 조성물 및 칼라필터
EP1336871B1 (en) Production process of a graded neutral density filter, diaphragm with graded neutral density filter and photographing apparatus comprising the diaphragm
JP4438056B2 (ja) 光量調節部材の製造方法
KR102558721B1 (ko) 고체 촬상 소자용 조성물, 적외선 차폐막 및 고체 촬상 소자
JP4227459B2 (ja) 光学フィルタ、光学フィルタの製造方法、光量調節装置および光学機器
JP5900203B2 (ja) 着色組成物、カラーフィルタ及び表示素子
JPWO2008035554A1 (ja) 新規なスクアリリウム金属錯体化合物、色素及びこれを含有する組成物、カラートナー、インク、光記録媒体、カラーフィルター及びディスプレイ用前面フィルター
JP4227434B2 (ja) 光量調節部材の製造方法
US7901732B2 (en) Production process of light amount adjustment member, light amount adjustment member, light amount adjustment device and photographing apparatus
JP4323893B2 (ja) 光量調節部材の製造方法、光量調節部材、光量調節装置及び撮影装置
JP2004101956A (ja) 光学フィルタ、光学フィルタの製造方法、光量調節装置及び撮影装置
JP2005055494A (ja) 光量調節部材、光量調節部材の製造方法、光量調節装置及び撮影装置
JP2005055682A (ja) 光量調節部材の製造方法、光量調節部材、光量調節装置及び撮影装置
JP4208598B2 (ja) 光量調節部材の製造方法、光量調節部材、光量調節装置及び撮影装置
JP2005055493A (ja) 光量調節部材の製造方法、光量調節装置及び撮影装置
KR20210071971A (ko) 광학 센서용 조성물
JP2005052752A (ja) 光量調節部材の製造方法、光量調節部材、光量調節装置及び撮影装置
JP2005055684A (ja) 光量調節部材の製造方法、光量調節部材、光量調節装置及び撮影装置
JP2005055685A (ja) 光量調節部材、光量調節部材の製造方法、光量調節装置及び撮影装置
JP2004354784A (ja) 光学フィルタ、光学フィルタの製造方法、光量調節装置及び撮影装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060905

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061211

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091215

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101215

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111215

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121215

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131215

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees