JP2010107946A - Ndフィルターおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
に光学濃度を変更することのできるNDフィルターおよびその製造方法を提供することにある。
本発明のNDフィルターは光の入射方向の厚みが相互に異なる少なくとも2つの部位を有することが好ましい。
85%以上の熱可塑性樹脂(A)と、一次粒子径50nm以下のカーボンブラック(B)とを含有する組成物を用いて作成した厚みの均一な成形体上に、前記組成物を用いて作成した厚みの均一な成形体を少なくとも1層部分的に積層することにより形成されていることが好ましい。
(i)厚さ1mmでの380〜780nmにおける光線透過率が85%以上の熱可塑性樹脂(A)と、一次粒子径50nm以下のカーボンブラック(B)とを含有する組成物を用いて作成した厚みの均一な成形体上に、前記組成物を用いて作成した厚みの均一な成形体を少なくとも1層部分的に積層する工程を有することを特徴とするNDフィルターの製造方法。
(ii)厚さでの1mmの380〜780nmにおける光線透過率が85%以上の熱可塑性樹脂(A)と、一次粒子径50nm以下のカーボンブラック(B)とを含有する組成物を射出成形することを特徴とするNDフィルターの製造方法。
(iii)厚さ1mmでの380〜780nmにおける光線透過率が85%以上の熱可塑性樹脂(A)と、一次粒子径50nm以下のカーボンブラック(B)とを含有する組成物を押出し法により成型して得られたシートまたはフィルムに彫刻を施したロールを押圧する工程を含むことを特徴とするNDフィルターの製造方法。
本発明のNDフィルターは、厚さ1mmでの380〜780nmにおける光線透過率が85%以上である熱可塑性樹脂(A)と一次粒子径50nm以下のカーボンブラック(B)を含有する。
熱可塑性樹脂(A)は、厚さ1mmでの380〜780nmにおける光線透過率が85%以上である。光線透過率が85%より小さいと、カーボンブラック(B)との複合化に
よる減光効果が光線透過率において85%以下に限定されてしまうため好ましくない。前記光線透過率としては、好ましくは90%以上であり、より好ましくは92%以上である。前記光線透過率は、ダブルビーム方式の分光光度計によって測定される空気の透過率を100%とした相対透過率である。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子が挙げられる。
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
トリシクロ[4.3.0.12,5]−8−デセン、
トリシクロ[4.4.0.12,5]−3−ウンデセン、
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン、
5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−エチリデンビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
5−フェニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−フェニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
5−フルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−フルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ペンタフルオロエチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5−ジフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリス(フルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6,6−テトラフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6,6−テトラキス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5−ジフルオロ−6,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジフルオロ−5,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリフルオロ−5−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−フルオロ−5−ペンタフルオロエチル−6,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジフルオロ−5−ヘプタフルオロ−iso−プロピル−6−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−クロロ−5,6,6−トリフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジクロロ−5,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリフルオロ−6−トリフルオロメトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリフルオロ−6−ヘプタフルオロプロポキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−フルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−フルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−ジフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−ペンタフルオロエチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
、
8,8−ジフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3
−ドデセン、
8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3
−ドデセン、
8−メチル−8−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3
−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
、
8,8,9−トリス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10
]−3−ドデセン、
8,8,9,9−テトラフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ド
デセン、
8,8,9,9−テトラキス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5
.17,10]−3−ドデセン、
8,8−ジフルオロ−9,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジフルオロ−8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロ−9−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5
.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロ−9−トリフルオロメトキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロ−9−ペンタフルオロプロポキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−フルオロ−8−ペンタフルオロエチル−9,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジフルオロ−8−ヘプタフルオロiso−プロピル−9−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−クロロ−8,9,9−トリフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−
3−ドデセン、
8,9−ジクロロ−8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
などを挙げることができる。
の炭化水素基である。ここで、炭化水素基としては、アルキル基が好ましい。また、nは通常0〜5であり、nの値が小さい極性基を有する環状オレフィン化合物(II)ほど、ガラス転移温度が高い重合体が得られるため好ましく、nが0である環状オレフィン(−COOR)は合成も容易であるため特に好ましい。
R3がそれぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜10、より好ましくは1〜4、特に好
ましくは1もしくは2の炭化水素基であり;R2およびR4のうちの一方が水素原子であり、他方が極性基である化合物が挙げられる。この場合、R1またはR3で表される炭化水素基としては、アルキル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。さらに、R2およびR4のうちの一方が、上記式(III)で表される極性基であることが好ましい。
が水素原子である化合物がより好ましい。
体的には、
5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−シアノビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデ
セン、
8−イソプロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデ
セン、
8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセ
ン、
8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3
−ドデセン、
8−メチル−8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3
−ドデセン、
8−メチル−8−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10
]−3−ドデセン、
8−メチル−8−イソプロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10
]−3−ドデセン、
8−メチル−8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]
−3−ドデセン、
8−(2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−(2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル)テトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
などを挙げることができる。なお、これらの化合物に限定されるものではない。
〜5dl/gが好ましく、0.3〜3dl/gがさらに好ましく、0.4〜1.5dl/gが特に好ましい。また、テトラヒドロフランを溶媒として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、カラム:東ソー(株)製TSKgel G7000HXL×1、TSKgel GMHXL×2およびTSKgel G2000HXL×1の4本を直列に接続した。)で測定されるポリスチレン換算の分子量は、数平均分子量(Mn)が好ましくは8,000〜100,000、さらに好ましくは10,000〜80,000、特に好ましくは12,000〜50,000であり、重量平均分子量(Mw)が好ましくは20,000〜300,000、さらに好ましくは30,000〜250,000、特に好ましくは40,000〜200,000である。
にある環状オレフィン系重合体(A1)は、成形加工性に優れ、この樹脂によれば、耐熱性、耐水性、耐薬品性および機械的特性に優れたNDフィルターが得られる。
(1)環状オレフィン化合物(I)の開環重合体
(2)環状オレフィン化合物(I)と共重合性単量体との開環共重合体
(3)上記(1)または(2)の開環(共)重合体の水素添加(共)重合体
(4)上記(1)または(2)の開環(共)重合体をフリーデルクラフト反応により環化したのち、水素添加した(共)重合体
(5)環状オレフィン化合物(I)と不飽和二重結合含有化合物との飽和共重合体
(6)環状オレフィン化合物(I)と、ビニル系環状炭化水素系単量体およびシクロペンタジエン系単量体から選ばれる1種以上の単量体との付加型(共)重合体およびその水素添加(共)重合体
(7)環状オレフィン化合物(I)とアクリレートとの交互共重合体が挙げられる。これらの中でも、(3)開環(共)重合体の水素添加(共)重合体が特に好ましく用いられる
。以下に上記重合体の製造方法について詳述する。
開環重合体(1)および開環共重合体(2)は、メタセシス触媒の存在下で、環状オレフィン化合物(I)を開環重合させるか、または環状オレフィン化合物(I)と共重合性単量体とを開環共重合させて得られる。
共重合性単量体とは、環状オレフィン化合物(I)との共重合に用いられる環状オレフィン化合物(I)以外の単量体をいう。
開環(共)重合反応において用いられるメタセシス触媒は、公知のものを用いることができ、好ましくは、下記の化合物(a)と化合物(b)との組合せからなる触媒である。(a)W、MoおよびReの化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物。
(b)デミングの周期律表IA族元素(例えば、Li、Na、Kなど)、IIA族元素(例えば、Mg、Caなど)、IIB族元素(例えば、Zn、Cd、Hgなど)、IIIA族元素(例えば、B、Alなど)、IVA族元素(例えば、Si、Sn、Pbなど)およびIVB族元素(例えば、Ti、Zrなど)から選ばれる少なくとも1つの元素を含む化合物であって、上記元素と炭素との結合、または上記元素と水素との結合を少なくとも1つ有する化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物。
1−132626号公報の第8頁左下欄第6行〜第8頁右上欄第17行に記載の化合物を挙げることができる。
iHなど、特開平1−132626号公報の第8頁右上欄第18行〜第8頁右下欄第3行に記載の化合物を挙げることができる。
開環(共)重合反応において、溶媒は、後述する分子量調節剤溶液を構成する溶媒や、環状オレフィンおよび/またはメタセシス触媒の溶媒として使用される。このような溶媒としては、たとえば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカンなどのアルカン類;シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナンなどのシクロアルカン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメンなどの芳香族炭化水素;クロロブタン、ブロモヘキサン、塩化メチレン、ジクロロエタン、ヘキサメチレンジブロミド、クロロホルム、テトラクロロエチレンなどのハロゲン化アルカン;クロロベンゼンなどのハロゲン化アリール;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸iso−ブチル、プロピオン酸メチル、ジメトキシエタンなどの飽和カルボン酸エステル類;ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンなどのエーテル類などを挙げることができる。これらの溶媒は単独であるいは混合して用いることができる。これらのうち、芳香族炭化水素が好ましい。
得られる開環(共)重合体の分子量は、重合温度、触媒の種類、溶媒の種類によって調節することも可能であるが、分子量調節剤を共存させることによっても調節できる。
上記開環(共)重合体は、そのままでも用いることができるが、さらにこれに水素添加して得られる水素添加(共)重合体(3)は、耐衝撃性に優れた樹脂として有用である。
で測定した値が、通常50%以上、好ましく70%以上、より好ましくは90%以上、特に好ましくは98%以上、最も好ましくは99%以上である。水素添加率が高いほど、熱や光に対する安定性が優れ、長期にわたって安定した特性を有する導光体などの成形体を得ることができる。
水素添加(共)重合体(4)は、上記(1)または(2)の開環(共)重合体をフリーデルクラフト反応により環化したのち、水素添加することにより得られる。
付加重合触媒としては、公知のものを用いることができ、チタン化合物、ジルコニウム化合物およびバナジウム化合物から選ばれる少なくとも一種の化合物と、助触媒として有機アルミニウム化合物との組合せが挙げられる。
付加型(共)重合体(6)は、上記環状オレフィン化合物(I)に、ビニル系環状炭化水素系単量体およびシクロペンタジエン系単量体から選ばれる1種以上の単量体を付加重合させることにより得られる。
交互共重合体(7)は、ルイス酸等の存在下で環状オレフィン化合物とアクリレートとをラジカル重合させることにより得られる。
カーボンブラック(B)は、一次粒子径が50nm以下である。一次粒子径が50nmより大きいと、環状オレフィン系重合体(A1)において十分に分散された状態であっても拡散光線透過率(Td)が大きくなり、本発明のNDフィルターを介して、対象物を目
視観察した際に、像がぼけてしまうという課題が発生する。前記一次粒子径としては、好ましくは30nm以下であり、より好ましくは20nm以下である。
宜用いることができる。
ARLS 2000、VULCAN XC72R(以上キャボット社製)、FW1、FW18、FW200、S170、S160、Printex XE2、Printex95、Printex90、Printex V、Printex 140V(以上デグザ社製)、東海1、東海2、#3845、#4500(以上東海カーボン社製)、MCH−18B、#5820、IJH500、IJH300、IJ2P、#3230B、#2650、#990、#950、#2600、MA600、#3050B、#3350B、MA100(三菱化学社製)、Conductex975、Conductex7055、Raven7000、Raven3500、Raven2500 ULTRA、Raven1060、Raven760、Raven780、Raven790(以上コロンビヤン社製)、デンカブラック(デンカ社製)、旭F−200、旭HS−500(以上旭カーボン社製)を好適に用いることができる。
〔熱可塑性樹脂(A)とカーボンブラック(B)との存在状態〕
本発明のNDフィルターにおいては、カーボンブラック(B)が熱可塑性樹脂(A)中に分散されていることが好ましい。「分散されている」とは、カーボンブラック(B)がストラクチャの状態まで凝集が解かれた状態で、熱可塑性樹脂(A)の中で略均一に存在していることをいう。カーボンブラック(B)が熱可塑性樹脂(A)中に分散されていると、カーボンブラック(B)が熱可塑性樹脂(A)の内部に取り込まれているため、環境変化に対して、カーボンブラック(B)のブリードアウトや、再凝集を防ぐことができ、長期信頼性が確保できるという点で好ましい。
本発明のNDフィルターは、カーボンブラック(B)に加えて、黒色着色剤として染料または顔料のいずれかを含有することができる。有機物からなる染料を用いる場合は、その化学構造に起因する特定波長の吸収を有するため、可視域において均一な減光特性を得るためには複数種の染料を適当な割合で混合することが好ましい。
テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等が挙げられる。
することにより、その製造を容易にすることができる。
〔NDフィルターの光線透過率〕
本発明のNDフィルターは、380〜780nmにおける光線透過率の平均値T(ave)、最小値T(min)および最大値T(max)が下記式(1)および式(2)を満たす。
〔NDフィルターの形状〕
本発明のNDフィルターは、相互に光学濃度の異なる複数の部位を非連続的または連続的に有する。これを実現する形状としては、光の入射方向の厚みが相互に異なる少なくとも2つの部位を有するような形状が挙げられる。
さを考えた場合、その長さが一様ではなく、少なくとも2つの長さが存在することを意味する。
<NDフィルターの製造方法>
本発明のNDフィルターは、熱可塑性樹脂(A)およびカーボンブラック(B)、必要に応じて前記その他の成分、さらに溶媒等を混合してNDフィルター形成用組成物を調製し、これを所定の形状に成形することにより製造することができる。
湿式分散の場合は、カーボンブラック(B)を溶剤に予備分散したものと熱可塑性樹脂(A)を同一の溶剤に溶解したものを混合し、加えて上記の予備分散時に、分散剤として、熱可塑性樹脂(A)、もしくは熱可塑性樹脂(A)と化学的性質の類似した樹脂を用いることにより、式(1)と式(2)を満たすことができるように、カーボンブラック(B)の熱可塑性樹脂(A)への分散状態を制御することが可能となる。
NDフィルター形成用組成物中の熱可塑性樹脂(A)とカーボンブラック(B)の含有割合は、NDフィルターにおけるカーボンブラック(B)の含有割合が前記範囲内となる限り、NDフィルターの製造方法に応じて任意に決めることができる。
(i)前記NDフィルター形成用組成物を用いて作成した厚みの均一な成形体上の任意の場所に、同組成物を用いて作成した厚みの均一な任意の面積を有する成形体を1つ以上部分的に積層することにより、相互に光学濃度の異なる複数の部位を有するNDフィルターを製造する方法。
(ii)前記NDフィルター形成用組成物を、厚みの異なる部位を任意の場所に任意の面積で有する形状を有する成形体を成形できる金型を用いて、射出成形により、相互に光学濃度の異なる複数の部位を非連続的または連続的に有するNDフィルターを製造する方法。
(iii)前記NDフィルター形成用組成物を用いて作成した均一な厚みのシート、またはフィルムに彫刻を施したロールを押圧するホットスタンプ等の方法にて、任意の光学濃度が得られるように厚みを制御した後、公知の打ち抜きの方法により相互に光学濃度の異なる複数の部位を非連続的または連続的に有するNDフィルターを製造する方法。
〔反射防止能の付与〕
迷光およびゴーストを防ぐため、NDフィルター表面に反射防止処理をすることも好ましい。反射防止処理方法としては、具体的には公知の誘電体多層膜による方法に加え、ホ
ットスタンプによるナノインプリントにて可視域の反射防止性能を付与する方法、フッ素ガス中でNDフィルターの表層から0.1マイクロメートルをフッ素化反応させる方法、蒸着にて形成する誘電体多層膜に代わり、ウェットコーティングによりフッ素化合物または中空シリカ等からなる単一の反射防止層、更には屈折率の異なる複数の層からなる反射防止層を積層して反射防止性能を付与する方法等が好ましく用いられる。
〔段差および非垂直面での反射光の処理〕
上記〔NDフィルターの形状〕で述べたように、非連続的にNDフィルターの厚みに変化をつけて面内での減光特性を変化させる場合、光の入射面は段差を有することになる。場合によってはこの段差の部分が受光素子へ影響を与える場合があるため、適宜、この段差部位に撮像機器への影響を少なくするための処理を施すことが好ましい。
両者を一体化させることで、屈折および反射は実質的に問題とならないようにすることができる。
<NDフィルターの使用方法>
上記のNDフィルターを用いて、相互に光の入射方向の厚みが異なる部位に光を入射させることにより光の透過率を調節することができる。具体的には、例えば撮像機器を屋外で使用する際に、外光の強度に応じて、前記の厚みの異なる部位の適当な位置を選択することで、露光量を調節し、像の明るさを最適化することができるようになる。
[実施例]
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
キャストフィルムの残留トルエン量
真空乾燥後のトルエン含量は予め検量線を作成しておいたパーソナルガスクロマトグラフィーC-8A(検出機;FID 島津製作所社製)にて測定した。
波長別透過特性
波長380〜780nmの範囲の波長別の光線透過率を日立分光光度計U−3310(日立製作所社製)を用いて測定した。
波長別反射特性
上記の日立分光光度計U−3310に反射率測定ユニットを組み込んで、波長380〜780nmの波長別の反射率を、アルミ蒸着ミラーを100%とした5度正反射における相対反射率として測定した。
全光線透過率
ヘイズメーターHM−150(村上色彩技術研究所社製)を用いてJIS K7361に準拠した測定をおこなった。
光線透過率の平均値T(ave):厚みの同じ任意の箇所を3点測定し、平均値Tとした。
最小値T(min):厚みの同じ任意の箇所を3点測定し、最も透過率の低い箇所の値をT(min)とした。
最大値T(max):厚みの同じ任意の箇所を3点測定し、最も透過率の高い箇所の値をT(min)とした。
ヘイズ値
ヘイズメーターHM−150(村上色彩技術研究所社製)を用いてJIS K7136に準拠した測定を行った。
レタデーション
レタデーション(透過光の位相差)は王子計測機器(株)製の「KOBRA−21ADH」を用い、波長550nmにて測定した。
<合成例1(環状オレフィン系重合体の合成)>
窒素置換した反応容器に、8−メチル−8−カルボキシメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン225部と、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2
−エン25部と、分子量調節剤として1−ヘキセン18部と、溶媒としてトルエン750部とを仕込み、この溶液を60℃に加熱した。次いで、反応容器内の溶液に、重合触媒としてトリエチルアルミニウム1.5モル/lを含有するトルエン溶液0.62部と、t−ブタノールおよびメタノールで変性した六塩化タングステン(t−ブタノール:メタノール:タングステン=0.35モル:0.3モル:1モル)を含有する濃度0.05モル/lのトルエン溶液3.7部とを添加し、この系を80℃で3時間加熱攪拌することにより開環共重合反応させて開環共重合体溶液を得た。
カーボンブラック分散液(御国色素社製、固形分濃度20%、カーボンブラック一次粒子径15nm)100重量部に対して、合成例1で得られた環状オレフィン系重合体(a)(1mm厚での380〜780nmにおける光線透過率:93%)の20%トルエン溶液2000重量部を添加した後、溶液が目視で均一になるまで攪拌し、NDフィルター形成用組成物としてキャスト用ドープ液(1)を作成した。
ヘイズ=拡散透過率/全光線透過率(%)
の関係がある。よって、ヘイズ値が小さいことは拡散透過率が小さいことを意味し、拡散透過光が少ないことを意味する。
環状オレフィン系重合体(a)はあらかじめ100℃×4時間の条件で真空乾燥を行った。その後タンブラーブレンダーで所定量のカーボンブラック(PRINTEX95;デグサ社製)と予備混合を行った。なお環状オレフィン重合体(a)とカーボンブラックの混合比は重量比で100:1とした。
押出機の昇温を始めた。
[実施例1]積層法によるNDフィルター(ND1)の製造
実施例1で得られたNDフィルター(1)を20mm×10mm、15mm×10mm
、および10mm×10mmで打ち抜きをおこなったところ、端面のきれいな3種類のサイズからなるNDフィルターが得られた。この20mm×10mmのNDフィルター上にマイクロディスペンサーを用いて、基準とする10mm辺から距離7.5mmとなる中央部位にメチルアミルケトンを1マイクロリットル滴下し、2秒後に先に打ち抜いた15mm×10mmのNDフィルターを基準とする10mm辺がちょうど重なるように、重ね合わせた。
辺がちょうど重なるように、重ね合わせた。
NDフィルター(2)を20mm×10mmに打ち抜いたサンプルに10mm×10mmに打ち抜いた耐熱保護フィルムであるE−MASK TP300(日東電工社製)を10mmの辺がちょうど重なるように貼り合わせた。このNDフィルター(2)に耐熱保護フィルム貼り合わせたものを基体として、以下の構成となるように、金属クロムとフッ化マグネシウムからなる積層体の蒸着をおこなって蒸着型NDフィルター(ND3)を得た。蒸着終了後に、該蒸着基体を取り出し、該保護フィルムを貼り合わせていない部分の波長別光線透過率を図10に、全光線透過率、ヘイズ値、レタデーションを測定した結果を表1に示した。なお該保護フィルムを剥離した部分の光学特性はNDフィルター(2)と同等であった。
積層構成と条件
基体側から順に金属クロム33ナノメートル、フッ化マグネシウム110ナノメートル、さらにもっとも空気に近い層として、金属クロムが2ナノメートルとなるよう、抵抗加熱法にて蒸着源を気化させ蒸着を行った。
[実施例3]射出成形法によるNDフィルター(ND4)の製造
段差を有する成形品からなるNDフィルターを得るための金型を作成し、作製例2で作製したカーボンブラック分散環状オレフィン重合体組成物(1)を用いて成形機SG75M−S(シリンダー径28mm、型締め75ton、住友重機社製)を用いて射出成形にて射出成形型NDフィルター(ND4)を得た。射出成形型NDフィルター(ND4)の概略図を図11に示した。射出成形型NDフィルター(ND4)についても実施例1と同様の評価をおこない、図11に示した(g)〜(i)部分の波長別光線透過率の結果を図12〜14に、全光線透過率、ヘイズ値、レタデーションを測定した結果を表1に示した。
ける光線透過率の平均値T(ave)、最小値T(min)および最大値T(max)は、それぞれ30%、29%および32%であった。また、厚み87ミクロン部位における光線透過率の平均値T(ave)、最小値T(min)および最大値T(max)は、それぞれ11.0%、10.2%および11.7%であった。また、厚み131ミクロン部位における光線透過率の平均値T(ave)、最小値T(min)および最大値T(max)は、それぞれ3.2%、3.1%、および3.3%であった。NDフィルター(ND4)は、段階的に光学濃度を変更することのできるNDフィルターとして使用できることを確認した。
射出成形条件
成形速度;100mm/sec
シリンダー温度;樹脂Tgの+140〜160℃
金型温度;樹脂Tgの−10〜−20℃
[実施例4]ロール押圧法によるNDフィルター(ND5)の製造
環状オレフィン系重合体(a)はあらかじめ100℃×4時間の条件で真空乾燥を行った。その後タンブラーブレンダーで所定量のカーボンブラック(PRINTEX95;デグサ社製)と予備混合を行った。なお環状オレフィン重合体とカーボンブラックの混合比は重量比で100:1とした。
押出機の昇温を始めた。
8mm、厚み87ミクロンの部分が5mm×8mm、厚み131ミクロンからなる部分が10mm×8mmであるNDフィルター(ND5)を得た。
[実施例5]射出成形型NDフィルター(ND4)の反射防止処理
実施例3で得た射出成形型NDフィルター(ND4)について、ナノインプリント金型で温度230℃でφ150ナノメートル、深さ0.1マイクロメートルの細孔を1ミクロン角の面積中に23個、ハニカム構造をとるように空けた。処理後のSEM写真を図19に示した。可視光サイズより十分に小さなナノサイズの細孔を空けることで実質的に反射防止処理がなされ、片面あたりの反射率は処理前の片面4%から、1%以下まで低下した。結果を図20に示した。
[実施例6]射出成形型NDフィルター(ND4)の表面フッ素化処理
実施例3で得た射出成形型NDフィルター(ND4)について、フッ素ガスおよび窒素ガスをそれぞれ任意の割合で混合したガスをボックスに導入し、40℃にて5分間反応させたところ、表面からおよそ0.1ミクロンの深さにおいてマトリックスである環状オレフィン重合体(a)のフッ素化がなされた。フッ素化の深さについてはSIMSにより確認したところ、約0.1マイクロメートルであった。フッ素化処理後の反射率は処理前の片面4%から約2%まで低下していた。結果を図21に示した。
カーボンブラック(PRINTEX95;デグサ社製)と環状オレフィン系重合体(a)に加えて染料であるSDA9811(トスコ社製)を更に添加した以外は実施例2と同様にしてカーボンブラック分散環状オレフィン重合体組成物(2)を得た。なお、混合比は重量比で環状オレフィン系重合体(a)の量:カーボンブラックの量:染料の量=100:0.1:0.05とした。楔形の形状を有するNDフィルターを得るための金型を作成し、前記カーボンブラック分散環状オレフィン重合体組成物(2)を用いて成形機SG75M−S(シリンダー径28mm、型締め75ton、住友重機社製)を用いて射出成形にてNDフィルター(3)を得た。NDフィルター(3)の概略図を図23に示した。
。
実施例7で作成したNDフィルター(3)と同様の楔形の形状を有する透明成形体を実施例7と同様の成形条件にて作成した。この透明成形体とNDフィルター(3)を実施例1と同様にメチルアミルケトンで貼り合わせ射出成形型NDフィルター(ND6)を得た。貼り合わせ後の射出成形型NDフィルター(ND6)の概略図を図24に示した。
射出成形型NDフィルター(ND6)の両面の反射防止処理を真空蒸着にておこない、片面反射率がおよそ1%程度の反射防止能を付与したNDフィルター(ND7)を得た。真空蒸着の条件を下記に示した。NDフィルター(ND7)の反射率測定結果を図25に示した。なお、図25は透明成形体側からの測定結果であり、その反対面からの測定結果も同等であった。
(蒸着条件)
NDフィルターに接する側より順次TiO2、SiO2、TiO2、SiO2を下記の膜厚で積層した。なお、蒸着材料およびその蒸着条件は両面ともに同等とした。
TiO2;11nm
SiO2;50nm
TiO2;16nm
SiO2;107nm
[比較例1]黒色染料を用いた場合
黒色の染料であるFBK80S(日本ピグメント社製)をつかった以外は作製例2と同様にしてNDフィルター(A)を作製した。得られたNDフィルター(A)の波長別透過特性を図22に、全光線透過率、ヘイズ値、レタデーションを表1に示した。可視域における透過光強度の波長依存性が大きくなってしまった。NDフィルター(A)における380〜780nmにおける光線透過率の平均値T(ave)、最小値T(min)および最大値T(max)は、それぞれ66%、50%および81%であった。
[比較例2]粒子径が大きいタイプ
カーボンブラックとして一次粒子径が大きく、かつストラクチャーも大きなカーボンブラックであるシーストSVH(一次粒子径62nm)を用いた以外は作製例2と同様にしてNDフィルター(B)を作製した。得られたNDフィルター(B)の全光線透過率、ヘイズ値、レタデーションを表1に示した。拡散透過光の割合が多くなってしまった。NDフィルター(B)における380〜780nmにおける光線透過率の平均値T(ave)、最小値T(min)および最大値T(max)は、それぞれ30%、29%および31%であった。
[比較例3] 熱硬化性樹脂を用いた場合
シリコーンレジンLPS−L500(信越化学工業社製)と所定量のカーボンブラック(PRINTEX95;デグサ社製)とをホモジナイザーを用いて均一分散させ、光吸収性のカーボンブラック分散熱硬化性樹脂を得た。なおシリコーンレジンとカーボンブラッ
クの混合比は重量比で100:1とした。この光吸収性のカーボンブラック分散熱硬化性樹脂を用いて、ワイヤーバー(ウェット膜厚 40ミクロン)にて、ガラス基板上にフィルム製膜し、150℃×5時間の熱硬化をおこないNDフィルター(C)を得た。得られたNDフィルター(C)は、ごくわずかな面の屈曲に対して割れてしまう、可撓性に乏しいものであり、実用上のハンドリングが大変困難なものとなってしまった。
[比較例4] 光線透過率が低い樹脂を用いた場合
熱可塑性樹脂としてポリプロピレン(光線透過率47% 1mm厚)を用いて実施例2と同様にして タンブラーブレンダーで所定量のカーボンブラック(PRINTEX95;デグサ社製)と予備混合を行った。なおポリプロピレンとカーボンブラックの混合比は重量比で100:1とした。
[比較例5]減光特性に波長依存性が大きいケース
カーボンブラック(PRINTEX95;デグサ社製)21.6重量部、分散剤BYK−167(ビックケミー・ジャパン社製)2.4重量部、トルエン96重量部、ジルコニアビーズ(直径0.1mm)48重量部をポリ瓶に入れて、ペイントシェイカーで6時間震盪した後、SUS製の200メッシュを用いて、ジルコニアビーズを除き、カーボンブラック分散液(1)を得た。このカーボンブラック分散液(1)100重量部に対して、合成例(1)で得られた環状オレフィン系重合体(a)(1mm厚での380〜780nmにおける光線透過率:93%)の20%トルエン溶液2000重量部を添加した後、溶液が目視で均一になるまで攪拌し、NDフィルター形成用組成物としてキャスト用ドープ液(2)を作成した。
あった。
Claims (11)
- 前記カーボンブラック(B)が前記熱可塑性樹脂(A)中に分散されていることを特徴とする請求項1に記載のNDフィルター。
- 光の入射方向の厚みが相互に異なる少なくとも2つの部位を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のNDフィルター。
- 厚さ1mmでの380〜780nmにおける光線透過率が85%以上の熱可塑性樹脂(A)と、一次粒子径50nm以下のカーボンブラック(B)とを含有する組成物を用いて作成した厚みの均一な成形体上に、前記組成物を用いて作成した厚みの均一な成形体を少なくとも1層部分的に積層することにより形成されていることを特徴とする請求項4に記載のNDフィルター。
- 厚さ1mmでの380〜780nmにおける光線透過率が85%以上の熱可塑性樹脂(A)と、一次粒子径50nm以下のカーボンブラック(B)とを含有する組成物を射出成形することにより形成されていることを特徴とする請求項4に記載のNDフィルター。
- 厚さ1mmでの380〜780nmにおける光線透過率が85%以上の熱可塑性樹脂(A)と、一次粒子径50nm以下のカーボンブラック(B)とを含有する組成物を押出し法により成型して得られたシートまたはフィルムに、彫刻を施したロールを押圧する工程を含む方法により形成されていることを特徴とする請求項4に記載のNDフィルター。
- 厚さ1mmでの380〜780nmにおける光線透過率が85%以上の熱可塑性樹脂(A)と、一次粒子径50nm以下のカーボンブラック(B)とを含有する組成物を用いて作成した厚みの均一な成形体上に、前記組成物を用いて作成した厚みの均一な成形体を少なくとも1層部分的に積層する工程を有することを特徴とする請求項4に記載のNDフィルターの製造方法。
- 厚さ1mmでの380〜780nmにおける光線透過率が85%以上の熱可塑性樹脂(A)と、一次粒子径50nm以下のカーボンブラック(B)とを含有する組成物を射出成形することを特徴とする請求項4に記載のNDフィルターの製造方法。
- 厚さ1mmでの380〜780nmにおける光線透過率が85%以上の熱可塑性樹脂(A)と、一次粒子径50nm以下のカーボンブラック(B)とを含有する組成物を押出し法により成型して得られたシートまたはフィルムに彫刻を施したロールを押圧する工程を含むことを特徴とする請求項4に記載のNDフィルターの製造方法。
- 請求項4〜7のいずれかに記載のNDフィルターを用いて、相互に光の入射方向の厚みが異なる部位に光を入射させることにより光の透過率を調節する方法。
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