JP3892451B2 - 建築構造物の免振装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄骨・木造住宅等の建築構造物の出隅と入隅及び直線部分の中間部位における基礎と前記建築構造物の土台との間に装着される免振装置に関するものである。
一般に使用されている免振材料及び地震エネルギーの吸収機構としては積層ゴム工法、二重柱構造、ボールベアリング工法、ロッキングボール工法、ダイナミックダンパー機構等多くの工法・機構が知られているが、これら工法・機構は鉄筋コンクリート造の大型重量建築物向きであって、鉄骨・木造住宅や小規模の建築物には不適であった。
そこで、この改善策として本発明者等は、先に、基板と、相対向する一対の略台形状の側板及び方形状上部板を有し、かつ相対向する両側面が開口した略台形函形状の下部鋼枠体と、方形状の下部板と、相対向する一対の略台形状の側板及び矩形状の上部板を有し、かつ相対向する両側面が開口した略逆台形函形状の上部鋼枠体とを備え、前記下部鋼枠体と前記上部鋼枠体は、鎖状に組み付けられるとともに、前記下部鋼枠体の上部板中央部と前記上部鋼枠体の下部板中央部は、上部板の中央部シャフト挿通穴と下部板の中央部シャフト挿通穴を介して挿通され、かつX−X’軸方向とY−Y’軸方向に前記上部鋼枠体と共に可動する1本の吊りシャフトで連結され、前記下部鋼枠体が前記基礎上にアンカーボルト等で固着され、前記上部鋼枠体の上部板上には前記建築構造物の土台が載置固定されてセットされ用いられる建築構造物の免振装置を発明し、これを特許出願(特願2003−023360)した。
しかしながら、この特願2003−023360に係る免振装置は、上下部の鋼枠体を構成する上下部板は方形板であり、又それぞれの側板は略台形の平板であるため、地震が起こって地盤の揺れと共に基礎上に固定された下部鋼枠体がX−X’軸方向又はY−Y’軸方向に揺れて最大振幅を超えた場合においては、上部鋼枠体における平板状の起立部のフラットな内面下部鋼枠体の方形状の上部板の端面が当接し、又は上部鋼枠体の起立部のフラットな端面下部鋼枠体の側板起立部のフラットな内面当接する。
このように上下部板と上下部鋼枠体の側板との当接は、互いに金属製のフラットな面同士の全面接触であるため、当接時に互いに大きな衝撃力が加わって吊りシャフトの軸受け部を破損する恐れがあり、装置全体の機械的強度を損なって堅牢性に劣るという問題点があった。
本発明が解決しようとする問題点は、地震が起こって地盤の揺れと共に基礎上に固定された下部鋼枠体がX−X’軸方向、又はY−Y’軸方向の揺れが最大振幅を越えた場合に、下部板と上下部鋼枠体の側板とがフラットな面同士の全面接触となって互いに大きな衝撃力が加わり、上下部鋼枠体を連結している吊りシャフトの軸受け部を破損してしまうという点である。
従って、本発明の目的は、地震が起こって地盤の揺れと共に基礎上に固定された下部鋼枠体がX−X’軸方向に揺れて最大振幅を超えた場合においては、下部鋼枠体における上部円形振動板の周端面上部鋼枠体における一対の湾曲状側枠板の湾曲状起立部の内周曲面が円滑にして、かつ抱着されるように静かに当接し、又、地震が起こって地盤の揺れと共に基礎上に固定された下部鋼枠体がY−Y’軸方向に揺れて最大振幅を越えた場合には、上部鋼枠体における下部円形振動板の端面と下部鋼枠体における一対の湾曲状側枠板の湾曲状起立部の内周曲面円滑にして、かつ抱着されるように静かに当接して、当接時における互いの衝撃力が分散されて和らげられ、吊りシャフトの軸受け部の破損が防護される堅牢性に優れた建築構造物の免振装置を提供することにある。
この目的のため、本発明の請求項1に記載の建築構造物の免振装置は、鉄骨・木造住宅等の建築構造物の出隅と入隅及び直線部分の中間部位における基礎100と前記建築構造物の土台103との間に装着される免振装置であって、鋼板製の下部鋼枠体1と鋼板製の上部鋼枠体9を備え、前記下部鋼枠体1は、基板2と、該基板2の相対する2辺の上面に起立状に固着された相対向する一対の曲面を有する湾曲状側枠板3と、該一対の湾曲状側枠板3の上端に水平に固着された円形の上部円形振動板6を有し、かつ前記一対の湾曲状側枠板3は、前記基板2上に固着された曲面を有する湾曲状起立部4と、該湾曲状起立部4と連なり上端には前記上部円形振動板6が固着されたやや内側に向け傾斜した一部略台形状の曲面を有する湾曲状側枠部5から形成され、前記上部鋼枠体9は、前記上部円形振動板6と略同じ円形の下部円形振動板10と、該下部円形振動板10の相対する周縁上に固着された相対向する一対の曲面を有する湾曲状側枠板11と、該一対の湾曲状側枠板11の上端に水平に固着された上部板12を有し、かつ前記一対の湾曲状側枠板11は、前記上部板12の下面に固着された曲面を有する湾曲状起立部13と、該湾曲状起立部13と連なり下端には前記下部円形振動板10が固着されたやや内側に向け傾斜した一部略台形状の曲面を有する湾曲状側枠部14から形成され、前記下部鋼枠体1と前記上部鋼枠体9は鎖状に組み付けられるとともに、前記下部鋼枠体1の上部円形振動板6の中央部と前記上部鋼枠体9の下部円形振動板10の中央部は、上部円形振動板6のシャフト挿通穴7と下部円形振動板10のシャフト挿通穴15を介して挿通された1本の吊りシャフト17により前記上部鋼枠体9と共にX−X’軸方向とY−Y’軸方向に移動可能として連結され、前記下部鋼枠体1が前記基礎100上にアンカーボルト等で固着され、前記上部鋼枠体9の上部板12上には前記建築構造物の土台103が載置固定されてセットされ、地震が起こって地盤の揺れと共に前記基礎100上に固定された前記下部鋼枠体1が前記X−X’軸方向に揺れて最大振幅を越えた場合には、前記下部鋼枠体1における上部円形振動板6の周端面と、前記上部鋼枠体9における一対の湾曲状側枠板11の湾曲状起立部13の内周面が当接し、又、地震が起こって地盤の揺れと共に前記基礎100上に固定された前記下部鋼枠体1が前記Y−Y’軸方向に揺れて最大振幅を越えた場合には、前記上部鋼枠体9における下部円形振動板10の周端面と、前記下部鋼枠体1における一対の湾曲状側枠板3の湾曲状起立部4の内周面当接して、前記建築構造物に加わる振動が一定に保たれる構成を特徴とするものである。
本発明の請求項2に記載の建築構造物の免振装置は、 前記下部鋼枠体1の上部円形振動板6の上面中央部位と前記上部鋼枠体9の下部円形振動板10の下面中央部位に、球面台座部19とシャフト挿通穴20を有する固定台座18が固着され、前記下部鋼枠体1の上部円形振動板6の下面中央部位と前記上部鋼枠体9の下部円形振動板10の上面中央部位には、球面台座部22とシャフト挿通穴23を有する摺動台座21が配置され、前記上下部鋼枠体9、1の前記シャフト挿通穴と固定台座18及び摺動台座21のシャフト挿通20、23穴を介して前記吊りシャフト17が挿通され、該吊りシャフト17の上下端部には、前記各固定台座18の球面台座部19と球面接触する各球面滑り軸受24が設けられ、前記吊りシャフト17における前記各球面滑り軸受24と対向する部位には、前記各摺動台座21の球面台座部22と球面接触する各球面滑り軸受28及び皿バネ等の弾性部材30が設けられ、以って、前記上部鋼枠体9と共に前記吊りシャフト17がX−X’軸方向とY−Y’軸方向に移動可能とされた構成を特徴とするものである。
本発明に係る建築構造物の免振装置によれば、全体が円形函型枠の一本吊り振り子式構造であって、建築構造物は上部鋼枠体の上部板上に載置固定されているから、建築構造物に与える振動は常時一定に保たれて地震の揺れと同調しない。
よって、建築構造物の地震エネルギーを大幅に低減し得て、建築構造物の地震時の安全性が向上し、その派生的効果として、家具や什器等内容物の転倒や損傷が防止されて、二次被害が防止される。又、建築物の耐震と安全性が高まる結果、外装や防水等の損傷が防止され、地震時の恐怖や怪我の防止に役立ち、人に安全感を与える。
本発明に係る建築構造物の免振装置によれば、それぞれ一対の湾曲状側枠板の上端と下端に水平に固着された円形の上部円形振動板と下部円形振動板を有し、かつ一対の湾曲状側枠板は、それぞれ曲面を有する湾曲状起立部と、該湾曲状起立部と連なり、かつやや内側に向け傾斜した一部略台形状の曲面を有する湾曲状側枠部から形成されているから、地震が起こって地盤の揺れと共に基礎上に固定された下部鋼枠体がX−X’軸方向に揺れて最大振幅を越えた場合には、上部円形振動板の周端面と、一対の湾曲状側枠板の湾曲状起立部の内周曲面が円滑にして、かつ抱着されるように静かに当接し、又、地震が起こって地盤の揺れと共に基礎上に固定された下部鋼枠体がY−Y’軸方向に揺れて最大振幅を越えた場合には、下部円形振動板の周端面一対の湾曲状側枠板の湾曲状起立部の内周曲面円滑にして、かつ抱着されるように静かに当接して、それぞれ当接時における互いの衝撃力が分散され減衰して、吊りシャフトの軸受け部の破損が防護され、従来に比して機械的強度が格段に向上し、堅牢性に優れる
又、本発明に係る建築構造物の免振装置によれば、装置全体が鋼構造で特殊防錆処理が施されているから、劣化の心配がなく、その構成部品点数も非常に少なく、かつ構造が簡単であるため、維持管理が容易で、経済的である。
又、本発明に係る建築構造物の免振装置によれば、人の保護のみならず、財産の保全と建築機能の確保が可能となり、地震の体感の低減による心理的不安及び不快感の除去と、安全感・居住感の向上が得られる。
更に又、建築物に作用する地震力が軽減されるので、建築部材が小さくなり、又、耐震要素の数量も少なくなって、大きな空間を作ることが可能となる。
なお、本免振装置は、建築構造物以外にも応用することが可能である。
以下に図面を参照して、本願に係る発明を実施するための最良の形態についてその作用と共に説明する。
図1は本発明に係る建築構造物の免振装置の一例での一部省略の斜視図、図2は一部を断面して示す図1の2方向からの端面図、図3は一部を断面して示す図1の3方向からの端面図で、これら図において、本装置は全体鋼板製の下部鋼枠体1と全体鋼板製の上部鋼枠体9を備えている。
下部鋼枠体1は、複数のアンカーボルト挿通孔を有するベースプレートである方形状の基板2と、該基板2の相対する2辺上に溶着等の手段により起立状に固着された相対向する一対の曲面を有する湾曲状側枠板3と、該一対の湾曲状側枠板3の上端に水平に固着された円形の上部円形振動板6を有し、全体的に見て相対向する両側面が開口した一部を略台形とした函型状に構成されている。
一対の湾曲状側枠板3は、基板2上にそれぞれ一対の補強リブ8と共に固着された曲面を有する湾曲状起立部4と、該湾曲状起立部4と連なり上端には前記上部円形振動板6が固着されたやや内側に向け傾斜した一部略台形状の曲面を有する側枠部5から形成され、上部円形振動板6の中央部位には略ハ字形の皿穴7が明けられている。
上部鋼枠体9は、上部円形振動板6と略同形である下部円形振動板10と、該下部円形振動板10の相対する2辺上に溶着等の手段により起立状に固着された相対向する一対の曲面を有する湾曲状側枠板11と、該一対の湾曲状側枠板11の上端に水平に固着された上部板12を有し、全体的に見て相対向する両側面が開口した一部を略台形とした函型状に構成されている。
一対の湾曲状側枠板11は、上部板12の下面にそれぞれ一対の補強リブ16と共に固着された曲面を有する湾曲状起立部13と、該湾曲状起立部13と連なり下端には前記下部円形振動板10が固着されたやや内側に向け傾斜した一部略台形状の曲面を有する湾曲状側枠部14から形成され、下部円形振動板10の中央部位には、略逆ハ字形の皿穴15が明けられている。
図3に示されているように、上部鋼枠体9における下部円形振動板10は、下部鋼枠体1における相対向する湾曲状起立部4の2面の幅よりも小さく設定されている。
そして、一対の湾曲状側枠板11の湾曲状側板部14は、直径320mmの下部円形振動板10に、直径312mmの円形状の80度の幅で下部円形振動板10の相対向する左右の2面に溶着されるとともに、一対の湾曲状側板部14と連設の湾曲状起立部13は、直径712.2mmの円形上の80度の幅で上部板12の相対向する左右2面に溶着されている。
下部鋼枠体1と上部鋼枠体9は、鋼板製であって、防錆対策として溶融亜鉛鍍金が施されている。
図1に示されているように、下部鋼枠体1と上部鋼枠体9は、鎖状に組み付けられ、高周波焼き入れの施された1本のテンションバーである吊りシャフト17を介して連結されている。
更に説明すると、下部鋼枠体1における上部円形振動6の皿穴7の上面と上部鋼枠体9における下部円形振動板10の皿穴15の下面には、同じ固定台座18がそれぞれ押え座金18aの溶着等の手段により固着されている。
固定台座18は、図8に示されているように、後述の球面滑り軸受が球面接触する球面台座部19と、該球面台座部19と連通し、かつ最大振幅時に吊りシャフト17の外周が内接する略ハ字形の皿穴20を一体に有し、全体に高周波焼き入れが施されている。
又、下部鋼枠体1における上部円形振動板6の皿穴7の下面と上部鋼枠体9における下部円形振動板10の皿穴15の上面には、同じ摺動台座21がそれぞれ摺動可能に設けられている。
摺動台座21は、図9に示されているように球面滑り軸受が球面接触する球面台座部22と、該球面台座部22と連通し、かつ最大振幅時に吊りシャフト17の外周が内接する略ハ字形の皿穴23を一体に有し、固定台座18と同様に全体に高周波焼き入れが施されている。
下部鋼枠体1における上部円形振動板6上の固定台座18の皿穴20と皿穴7、摺動台座21の皿穴23、上部鋼枠体9における下部円形振動板10上の摺動台座21の皿穴23と皿穴15、固定台座18の皿穴20を通して1本の吊りシャフト17が挿通され、該吊りシャフト17の上下端部には、上下の固定台座18の各球面台座部19とそれぞれ球面接触する球面滑り軸受24、ワッシャー25がそれぞれ螺着されて緩み止めナット26、27により二重に締着されている。
又、吊りシャフト17における下部鋼枠体1の上部円形振動板6の下面側と、上部鋼枠体9の下部円形振動板10の上面側には、摺動台座21の球面台座部22と球面接触する球面滑り軸受28が挿通取り付けされるとともに、該球面滑り軸受28のつば部29と球面滑り軸受28に一部が嵌め込まれて吊りシャフト17に挿着の皿バネガイド30との間に皿バネ等の弾性部材31が弾持され、これら皿バネガイド30、弾性部材31、球面滑り軸受28、摺動台座21は吊りシャフト17に締着されたナット32によって一連に取り付けられ、かつナット32の締付け力により皿バネガイド30を介して弾性部材31の弾力が任意に調整できるようになっている。
なお、固定台座18と球面滑り軸受24及び摺動台座21と球面滑り軸受28のそれぞれの接触面には高周波焼き入れが施されて密着しているので、塵や埃が入ることや錆びることがない。
図2、図6及び図7に示されているように、下部鋼枠体1の上部円形振動板6に固着の固定台座18、吊りシャフト17の上端に取り付の球面滑り軸受24、ワッシャー25、緩み止めナット26、27と上部鋼枠体9の下部円形振動板10に固着の固定台座18他の同様部材は上下対称の位置関係をもって設けられている。
又、同様に、摺動台座21、球面滑り軸受28、バネガイド30、弾性部材31、ナット32も上下対称の位置関係をもって設けられている。
次に、本免振装置の動作について説明する。
本免振装置は、図2に例示されているように、鉄骨・木造住宅等の建築構造物の出隅と入隅及び直線部分の中間部位に、一定の間隔で設けられた基礎100上に載置されて、下部鋼枠体1の基板2と基礎100に対する複数のアンカーボルト101の打ち込みにより固定され、上部鋼枠体9の上部板12上にはH形鋼102が載置固定され、該H形鋼102上には建築構造物の土台103が載置固定される。
なお、本免振装置のセット時においては、強風により上部鋼枠体9が容易に横揺れしないように、又、地震動が最大振幅に達し、円形振動板が鋼枠体に接触した場合の衝撃を和らげるため、吊りシャフト17の上下部に設けられた各一対の皿バネ等弾性部材31の弾発力がナット32の締め付けにより適度に調整される。
地震のない通常時においては、図2、図3、図6、図7に示されているように、上部円形振動板6と下部円形振動板10は同一垂直軸線上にあって、1本の吊りシャフト17と上部鋼枠体9は直立の状態となっている。
地震発生時においては、図13、図14に示されているように、地盤の揺れと共に基礎上に固定された下部鋼枠体1がX−X’軸方向又はY−Y’軸方向に揺れて吊りシャフト17の上下部は、その上下の球面滑り軸受24が上下の固定台座18の球面台座部19に球面接触し、同時に上下の球面滑り軸受28が上下の摺動台座21の球面台座部22に球面接触しながら摺動台座21が摺動し、吊りシャフト17は上下の固定台座18の皿穴20、上下部円形振動板6、10の皿穴7、15及び上下の摺動台座21の皿穴23に内接して斜め平行状態となり、これと連動して下部鋼枠体1は地震の揺れと共に左右に移動し、よって建築構造物は振動しない。
この場合において、地盤の揺れと共に下部鋼枠体1がX−X’軸方向に最大振幅の例えば36度(175mm)を超えて揺れた場合には、図13、図15、図17、図18に示されているように、下部鋼枠体1における上部円形振動板6の周端面上部鋼枠体9における一対の湾曲状側枠板11の湾曲状起立部13の内周面が当接する。
又、地盤の揺れと共に下部鋼枠体1がY−Y’軸方向に揺れて最大振幅の例えば36度(175mm)を越えて揺れた場合には、図14、図17、図18に示されているように、上部鋼枠体9における下部円形振動板10の周端面下部鋼枠体1における一対の湾曲状側枠板3の湾曲状起立部4の内周面当接する。
又、地震が起こって地盤の揺れと共に基礎上に固定された下部鋼枠体1がX−X’軸方向及びY−Y’軸方向以外の中間斜め方向に振動した場合には、図16に示されているように、下部鋼枠体1における上部円形振動板6の周端面、上部鋼枠体9における一対の湾曲状側枠板11の一方の湾曲状側枠板11の湾曲状起立部13の内周面部a(13)当接するとともに、上部鋼枠体9における下部円形振動板10の周端面、下部鋼枠体1における一対の湾曲状側枠板3の一方の湾曲状側枠板3の湾曲状起立部4の内周面部b(4)当接する。
このようにして、地震動による地盤の揺れと共に下部鋼枠体1が360度何れの方向に振動しても、建築構造物に働く強い水平加速度は、上下円形振動板6、10の周端面と湾曲状側枠板11、3の湾曲状起立部13、4の内周曲面が円滑にして、かつ抱着されるように静かに当接するため、互いの衝撃力が分散されて和らげられ、吊りシャフト17の上下の固定台座18、球面滑り軸受24、弾性部材31等を含む軸受け部の破損が防護される。
又、建築構造物の上下の振動は、吊りシャフト17の上下部に設けられている皿バネ等の弾性部材31によって吸収される
又、吊りシャフト17と上部鋼枠体9が直立の状態になっている無振動の場合、図6及び図7に示されているA点とB点間の寸法と、図17及び図18に示されている最大振幅を受けた場合のA点とB点間の寸法が変値する。
因みに、最大振幅を受けるとA点とB点間の寸法が86.5mmから91.0mmに変値する。この変差値4.5mmは、弾性部材31の皿バネガイド30が球面滑り軸受28内にスライド入り込むことにより弾性部材31が圧縮される結果として生じる。
又、最大振幅が解除されると弾性部材31がその復帰力により伸長し、皿バネガイド30が球面滑り軸受28内よりスライドして元の86.5mmに戻って吊りシャフト17は垂直となる。よって、上下2個所の弾性部材31は揺れを元に戻す機能をも有する。
なお、建築構造物の大きさや構造及び床荷重等によって吊りシャフト17や球面滑り軸受24、28の大きさと内部皿穴の広角等構成部材の大きさや長さを算定し、装置の大きさによっては振幅の寸法を変えることができる。
本発明に係る建築構造物の免振装置の一例での一部省略の斜視図である。 一部を省略し、かつ断面して示す図1の2方向からの端面図である。 一部を省略し、かつ断面して示す図1の3方向からの端面図である。 一部を断面して示す図1の2方向からの見た下部鋼枠体の端面図である。 一部を断面して示す図1の3方向からの見た上部鋼枠体の端面図である。 図1、図2及び図3における下部鋼枠体の上部円形振動板と吊りシャフトとの取り付け構造を示す部分拡大断面図である。 図1、図2及び図3における上部鋼枠体の下部円形振動板と吊りシャフトとの取り付け構造を示す部分拡大断面図である。 固定台座の拡大断面図である。 摺動台座の拡大断面図である。 球面滑り軸受の拡大断面図である。 別の球面滑り軸受の拡大斜視図である。 図11の縦断面図である。 一部を断面して示す動作状態の図1の3方向からの端面図である。 一部を断面して示す動作状態の図1の2方向からの端面図である。 図13及び図14における一部省略の平面図である。 X−X’軸方向に45度に移動した動作状態を示す一部省略の平面図である。 図13及び図14における下部鋼枠体の上部円形振動板と吊りシャフトとの関係を示す部分拡大断面図である。 図13及び図14における上部鋼枠体の下部円形振動板と吊りシャフトとの関係を示す部分拡大断面図である。
符号の説明
1 下部鋼枠体
2 基板
3、11 一対の湾曲状側枠板
4、13 湾曲状起立部
5、14 湾曲状側板部
6 上部円形振動板
7、14 皿穴
9 上部鋼枠体
10 下部円形振動板
12 上部板
17 吊りシャフト
18 固定台座
19、22 球面台座部
20、23 皿穴
21 摺動台座
24、28 球面滑り軸受
26、27、32 ナット
30 皿バネガイド
31 弾性部材
100 基礎
101 アンカーボルト
102 H形鋼
103 土台

Claims (2)

  1. 鉄骨・木造住宅等の建築構造物の出隅と入隅及び直線部分の中間部位における基礎(100)と前記建築構造物の土台(103)との間に装着される免振装置であって、
    鋼板製の下部鋼枠体(1)と鋼板製の上部鋼枠体(9)を備え、
    前記下部鋼枠体(1)は、基板(2)と、
    該基板(2)の相対する2辺の上面に起立状に固着された相対向する一対の曲面を有する湾曲状側枠板(3)と、
    該一対の湾曲状側枠板(3)の上端に水平に固着された円形の上部円形振動板(6)を有し、かつ前記一対の湾曲状側枠板(3)は、前記基板(2)上に固着された曲面を有する湾曲状起立部(4)と、該湾曲状起立部(4)と連なり上端には前記上部円形振動板(6)が固着されたやや内側に向け傾斜した一部略台形状の曲面を有する湾曲状側枠部(5)から形成され、
    前記上部鋼枠体(9)は、前記上部円形振動板(6)と略同じ円形の下部円形振動板(10)と、
    該下部円形振動板(10)の相対する周縁上に固着された相対向する一対の曲面を有する湾曲状側枠板(11)と、
    該一対の湾曲状側枠板(11)の上端に水平に固着された上部板(12)を有し、かつ前記一対の湾曲状側枠板(11)は、前記上部板(12)の下面に固着された曲面を有する湾曲状起立部(13)と、該湾曲状起立部(13)と連なり下端には前記下部円形振動板(10)が固着されたやや内側に向け傾斜した一部略台形状の曲面を有する湾曲状側枠部(14)から形成され、
    前記下部鋼枠体(1)と前記上部鋼枠体(9)は鎖状に組み付けられるとともに、前記下部鋼枠体(1)の上部円形振動板(6)の中央部と前記上部鋼枠体(9)の下部円形振動板(10)の中央部は、上部円形振動板(6)のシャフト挿通穴(7)と下部円形振動板(10)のシャフト挿通穴(15)を介して挿通された1本の吊りシャフト(17)により前記上部鋼枠体(9)と共にX−X’軸方向とY−Y’軸方向に移動可能として連結され、
    前記下部鋼枠体(1)が前記基礎(100)上にアンカーボルト等で固着され、前記上部鋼枠体(9)の上部板(12)上には前記建築構造物の土台(103)が載置固定されてセットされ、
    地震が起こって地盤の揺れと共に前記基礎(100)上に固定された前記下部鋼枠体(1)が前記X−X’軸方向に揺れて最大振幅を越えた場合には、前記下部鋼枠体(1)における上部円形振動板(6)の周端面と、前記上部鋼枠体(9)における一対の湾曲状側枠板(11)の湾曲状起立部(13)の内周面が当接し、
    、地震が起こって地盤の揺れと共に前記基礎(100)上に固定された前記下部鋼枠体(1)が前記Y−Y’軸方向に揺れて最大振幅を越えた場合には、前記上部鋼枠体(9)における下部円形振動板(10)の周端面と、前記下部鋼枠体(1)における一対の湾曲状側枠板(3)の湾曲状起立部(4)の内周面当接して、前記建築構造物に加わる振動が一定に保たれる構成を特徴とする建築構造物の免振装置。
  2. 前記下部鋼枠体(1)の上部円形振動板(6)の上面中央部位と前記上部鋼枠体(9)の下部円形振動板(10)の下面中央部位に、球面台座部(19)とシャフト挿通穴(20)を有する固定台座(18)が固着され、
    前記下部鋼枠体(1)の上部円形振動板(6)の下面中央部位と前記上部鋼枠体(9)の下部円形振動板(10)の上面中央部位には、球面台座部(22)とシャフト挿通穴(23)を有する摺動台座(21)が配置され、
    前記上下部鋼枠体(9)、(1)の前記シャフト挿通穴と固定台座(18)及び摺動台座(21)のシャフト挿通穴(20)、(23)を介して前記吊りシャフト(17)が挿通され、
    該吊りシャフト(17)の上下端部には、前記各固定台座(18)の球面台座部(19)と球面接触する各球面滑り軸受(24)が設けられ、
    前記吊りシャフト(17)における前記各球面滑り軸受(24)と対向する部位には、前記各摺動台座(21)の球面台座部(22)と球面接触する各球面滑り軸受(28)及び皿バネ等の弾性部材(30)が設けられ、
    以って、前記上部鋼枠体(9)と共に前記吊りシャフト(17)がX−X’軸方向とY−Y’軸方向に移動可能とされた構成を特徴とする請求項1の建築構造物の免振装置。
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