JP3891797B2 - 吸収性物品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、芳香によって排泄のあったことを知覚でき、また排泄に起因して発生する悪臭を防臭し得る吸収性物品に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
排泄があった場合に芳香が漂う吸収性物品が知られている。例えば特開平10−85255号公報には、袋状の水溶性被覆材に揮発性物を封じ込めてなる揮発性物封入体を、吸収体の内部に封入した使い捨ておむつが記載されている。しかし、このおむつでは、衝撃や着用者の動作によって揮発性物封入体が破裂して、揮発性物が発散するおそれがある。また、揮発性物封入体を簡便におむつに封入することは容易でない。
【0003】
特開昭59−106501号公報には、バックシートと吸収体との間に、芳香を発する物質が封入されたマイクロカプセルを介在させたおむつ型着用物品が記載されている。このマイクロカプセルの皮膜は湿潤して崩壊する物質から構成されている。しかし、この着用物品では、芳香を発する物質を簡便にマイクロカプセル化することが容易ではない。またマイクロカプセルをバックシートと吸収体との間に固定化することも困難である。その結果、着用中にマイクロカプセルが脱落し易く、排泄があった場合に、所期の目的を達成するのに十分な強さの芳香が発散されないおそれがある。
【0004】
特公平6−51843号公報には、水溶性樹脂に香料を包含させた粉末と吸水性樹脂との粉末からなる吸水性組成物を、2枚のパルプシート間に介在させて得られた吸収性物品が記載されている。しかし、この吸収性物品で用いられている、水溶性樹脂に香料を包含させた粉末は、水溶性樹脂の水溶液に香料を添加し、撹拌混合した後に乾燥粉砕させることで得られるものであるので、乾燥の際に高温によって香料が揮散し易い。また吸収性物品の保存中における香料の揮散防止の手段を講じていないので、香料が一層揮散し易い。これらの結果、排泄があった場合に、所期の目的を達成するのに十分な強さの芳香が発散されないおそれがある。
【0005】
従って、本発明は、保存中における揮発性物質の揮散が防止され、また着用中においても揮発性物質の揮散が防止されて、芳香によって排泄のあったことを容易に知覚でき、更に排泄に起因して発生する悪臭を防臭し得る吸収性物品を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、液透過性のトップシート、液不透過性のバックシート及び両シート間に介在された液保持性の吸収体を有する吸収性物品において、前記吸収体と前記バックシートとの間、前記吸収体と前記トップシートとの間、又は前記吸収体内に、芳香の発散性を有する揮発性物質を含有する水溶性樹脂の層と、該水溶性樹脂の層の少なくとも一面に設けられた前記揮発性物質を実質的に含有しない水溶性樹脂の層とを有する芳香発散層を備え、
前記揮発性物質を含有する前記水溶性樹脂の層を構成する水溶性樹脂が、水に溶解し且つ水以外の溶剤には実質的に溶解せず、前記揮発性物質を実質的に含有しない前記水溶性樹脂の層を構成する水溶性樹脂が、水及び水以外の溶剤に可溶である吸収性物品を提供することにより前記目的を達成したものである。
【0007】
また本発明は、液透過性のトップシート、液不透過性のバックシート及び両シート間に介在された液保持性の吸収体を有する吸収性物品において、前記吸収体と前記バックシートとの間、前記吸収体と前記トップシートとの間、又は前記吸収体内に、芳香の発散性を有する揮発性物質及び乳化剤を含有する水溶性樹脂の層からなる芳香発散層を備えた吸収性物品を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の吸収性物品について、その好ましい実施形態を使い捨ておむつを例にとり、図面を参照して説明する。ここで、図1は、第1発明の吸収性物品の一実施形態としての展開型使い捨ておむつを、バックシート側からみた一部破断平面図である。
【0009】
本実施形態の使い捨ておむつ1は、図1に示すように、液透過性のトップシート2と、液不透過性のバックシート3と、これら両シート2,3間に介在された液保持性の吸収体4とを具備して構成されている。吸収体4は、その長手方向がおむつ1の長手方向と一致する長方形となっている。トップシート2及びバックシート3は同形で、長手方向の中央部が内方に湾曲してくびれた砂時計形状をしており、おむつ1の輪郭をなしている。そして、吸収体4は、トップシート2及びバックシート3によって挟持・固定されている。
【0010】
吸収体4はトップシート2及びバックシート3よりも小さな寸法となっている。トップシート2及びバックシート3は吸収体4の左右側縁から側方に延出しており、延出したトップシート2及びバックシート3が互いに接合されてサイドフラップ5,5を形成している。サイドフラップ5には、おむつ1の長手方向に延びる複数本の弾性糸6が伸張状態で配されている。弾性糸6はサイドフラップ5を構成するトップシート2とバックシート3との間に挟持固定されている。おむつ1の弛緩状態においては、弾性糸6が収縮してサイドフラップ5にレッグギャザー(図示せず)が形成される。またトップシート2及びバックシート3は吸収体4の前後端縁から前後方向に延出しており腹側ウエストフラップ7A及び背側ウエストフラップ7Bを形成している。ウエストフラップ7A,7Bには、おむつ1の幅方向に延びる弾性帯8,8が伸張状態で配されてる。弾性糸6と同様に、弾性帯8はトップシート2とバックシート3との間に挟持固定されている。おむつ1の弛緩状態においては、弾性帯8が収縮してウエストフラップ7A,7Bにウエストギャザー(図示せず)が形成される。
【0011】
おむつの背側におけるサイドフラップにはそれぞれテープファスナー等からなる一対の止着具9,9が取り付けられている。また、図示していないがおむつの腹側におけるバックシート3上には矩形状のランディングテープ等からなる被着具9が貼付されている。そして、本実施形態の使い捨ておむつ1が着用される際に、止着具9,9が被着具上に止着するようになっている。
【0012】
以上の構成を有するおむつ1の構成部材としては、通常のおむつに用いられるものと同様のものを用いることができる。例えばトップシート2としては、不織布や、開孔フィルムを用いることができる。バックシート3としては、合成樹脂製のフィルムを用いることができる。該フィルムは透湿性を有していてもよい。吸収体4としては、パルプと高吸収性ポリマーの粒子との混合物をティッシュペーパーで包んだものを用いることができる。弾性糸6及び弾性帯8としては各種エラストマー材料を用いることができる。
【0013】
バックシート3と吸収体4との間には、バックシート3及び吸収体4とは別個独立した芳香発散層としてのシート形態の芳香シート10が介在配置されている。芳香シート10は矩形状であり、その長手方向がおむつ1の長手方向と一致するようにおむつ1における股下部の中央部に配されている。芳香シート10は、そのバックシートとの対向面に接着剤が間欠塗布されて、バックシート3の内面に接合されている。芳香シート10は、大人用おむつの場合、その長さを50〜1000mm、特に300〜1000mmとすることができ、その幅を3〜400mm、特に10〜30mmとすることができる。また、ベビー用おむつの場合、その長さを5〜500mm、特に30〜500mmとすることができ、その幅を3〜200mm、特に10〜30mmとすることができる。
【0014】
図2には芳香シート10の断面の構造が示されている。尚、図2中、芳香シート10の上面は吸収体4に対向しており、下面はバックシート3に対向している。芳香シート10は3層構造をなしている。3層構造のうちの中間層11は、芳香の発散性を有する揮発性物質を含有する水溶性樹脂の層からなる。中間層11の吸収体対向面には、前記揮発性物質を実質的に含有しない第2の水溶性樹脂の層からなる上層12が設けられている。また中間層11のバックシート対向面には、やはり前記揮発性物質を実質的に含有しない第3の水溶性樹脂の層からなる下層13が設けられている。
【0015】
このように芳香シート10はすべて水溶性樹脂の層から構成されている。従って、おむつ1に尿などの排泄物が排泄されると、該排泄物は、トップシート2及び吸収体4を経て芳香シート10へと達して芳香シート10を溶解させる。その結果、芳香シート10における中間層11に含まれている芳香の発散性を有する揮発性物質が揮散し、おむつ1の外部へと放出されて、排泄があったことが知覚される。更に前記揮発性物質の芳香によって排泄物から発生する悪臭がマスキングされ防臭効果も発現する。前記揮発性物質は、水溶性樹脂からなる中間層11内に包含されているので、着用者の動作によっておむつ1が変形或いはよれても芳香シート10外に漏出するおそれがない。また前記揮発性物質がシート形態で包含されているので、粉末形態やマイクロカプセル形態で包含されている場合に比べて表面積を小さくすることができ、保存中に揮発散逸しにくい。その上、前記揮発性物質は、水溶性樹脂からなる中間層11内に包含されており、該中間層11の上下面は上層12及び下層13によって被覆されているので、おむつ1の保存中における前記揮発性物質の揮発散逸を一層防止することができる。特に、バックシート3が透湿性を有する場合であっても中間層11の下面を下層13が被覆しているので、バックシート3を通じて前記揮発性物質が揮発散逸することを防止できる。また、後述するように、芳香シート10はその製造方法が簡便なので、香料を袋に封入したり、粉体にしたり、マイクロカプセルに封入する場合に比べて経済的に製造できるという利点もある。
【0016】
芳香シート10における中間層11を構成する水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール(PVA)及びその誘導体(イタコン酸変性物、スルホン酸変性物、マレイン酸変性物など)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリ(メタ)アクリル酸アルカリ塩、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合体のアルカリ塩、アクリル酸/マレイン酸共重合物のアルカリ塩などの合成樹脂;メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシアルキルセルロース、澱粉誘導体などの半合成物;澱粉、ゼラチン、寒天、海草類、植物粘質物、蛋白質などの天然高分子などを用いることができる。これらの水溶性樹脂の中には、水に溶解し、更に他の溶剤に溶解するものもあるが、芳香シート10の製造のし易さの点から、水に溶解し且つ水以外の溶剤には実質的に溶解しない水溶性樹脂、例えばPVAを用いることが好ましい。また、水溶性樹脂として、ビニルピロリドンモノポリマー、ビニルピロリドン−酢酸ビニルコポリマー、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、エチレン−アクリル酸コポリマーなどの水溶性ホットメルト接着剤を用いることもできる。中間層11の坪量は0.5〜100g/m2であることが好ましい。特にフィルム成形法によって中間層11を得る場合には、10〜40g/m2であることが加工上十分な強度が得られ、溶解性も良好であることから好ましい。塗設法による場合には、1〜10g/m2であることが十分な芳香が得られ乾燥も容易であるため高温にする必要がない点から好ましい。
【0017】
芳香シート10における上層12及び下層13をそれぞれ構成する水溶性樹脂としては、中間層11を構成する水溶性樹脂と同様のものを例示できる。これらのうち、水に溶解し且つ水以外の溶剤にも溶解するものを用いることが、芳香シート10の製造のし易さの点から好ましい。例えば、水及びアルコールに溶解するPVPを用いることができる。上層12及び下層13の坪量は、それぞれ1〜15g/m2、特に2〜6g/m2であることが、おむつ1の保存中における前記揮発性物質の揮発防止と排泄物による芳香シート10の迅速な溶解とのバランスの点から好ましい。上層12及び下層13には、前記揮発性物質が実質的に含有されていない。実質的に含有されていないとは、上層12及び下層13に意図的に前記揮発性物質を含有させないことを意味し、例えば上層12及び下層13に前記揮発性物質が全く存在していない場合の他、本発明の効果が発現しない程度の微量の前記揮発性物質が上層12及び下層13に不可避的に存在している場合をいう。上層12及び下層13に、本発明の効果が発現しない程度の微量の前記揮発性物質が不可避的に存在する場合とは、例えば中間層11に含有されている前記揮発性物質が、おむつの保管中に上層12及び下層13に微量移行する場合や、芳香シート10の製造過程において微量の前記揮発性物質が上層12及び下層13に混入する場合をいう。
【0018】
中間層11に含有される前記揮発性物質は、昇華又は蒸発して芳香を発散し得る物質であり、その例としては、各種香料(フルーティ調、シトラス調、ウッディムスキー調、グリーン調)、香辛料、植物抽出液などが挙げられる。前記揮発性物質は、芳香シート10の単位面積当たり、0.02〜3g/m2、特に0.2〜1g/m2含有されることが、排泄部位に対応するおむつ股下部に適量のシート面積で芳香を有効に発散させ得る点から好ましい。また、中間層における前記揮発性物質と水溶性樹脂との重量比(前者:後者)は、0.1:99.9〜25〜75、特に0.5:99.5〜5:95であることが、適度な強さの芳香が発生する点、及び水溶性樹脂と揮発性物質とが分離することに起因する芳香シートのベタツキの発生を防止し得る点から好ましい。更に、芳香シート10全体に対する前記揮発性物質の量は0.05〜30重量%、特に1〜10重量%であることが好ましい。
【0019】
中間層11並びに上層12及び下層には、芳香シート10及びおむつ1の各種性能を向上させる目的で、各種の添加剤を含有させてもよい。例えば、各層11,12,13に適度な柔軟性を付与するためにグリセリン等の可塑剤を含有させることができる。また水溶性樹脂の水溶性を高めたり、揮発性物質を吸着させて芳香の発生を持続させるために、各種顔料や水膨潤樹脂を含有させることもできる。
【0020】
芳香シート10における中間層11に乳化剤が含有されていると、中間層11内での前記揮発性物質の分散が極めて良好になって、該揮発性物質が中間層11の表面にブリードアウトしにくくなる。従って、中間層11内に乳化剤が含有されている場合には、該中間層11の上下面をそれぞれ上層12及び下層13で被覆しなくても、前記揮発性物質の揮発散逸を十分防止することができる。勿論、この場合であっても中間層11の上下面をそれぞれ上層12及び下層13で被覆することは何ら妨げられない。
【0021】
乳化剤としては、各種界面活性剤を好適に用いることができる。特に、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルなどの非イオン界面活性剤を用いると、前記揮発性物質の分散性が非常に良好になることから好ましい。
【0022】
中間層11における乳化剤と前記揮発性物質との重量比(前者:後者)は、3:7〜7:3、特に6:4〜5:5であることが、揮発性物質を水溶性樹脂に均一に乳化分散させ得る点から好ましい。
【0023】
芳香シート10は尿などの排泄物と接触することで速やかに溶解することが重要である。この目的のために、芳香シート10は、後述する実施例において詳述する測定方法に従って測定された溶解率の値が10%以上、特に50%以上であることが好ましい。
【0024】
芳香シート10は、次の方法で好ましく製造される。先ず水溶性樹脂の水溶液に前記揮発性物質、乳化剤及び可塑剤を添加し均一に混合させ、次いで脱泡して得られた液を、所定温度に加熱されたドラム上に流延しつつ、所定温度に加熱された熱風を吹き付けて乾燥させ、前記揮発性物質が包含された中間層を得る。流延に代えて、溶融Tダイ押し出し法、インフレーション法などのフィルム成形方法を用いることもできる。これとは別に調製された、水溶性樹脂及び可塑剤を含有する水溶液を、前記中間層の一面にグラビア塗工し、所定温度に加熱された熱風を吹き付けて乾燥させる。更に前記中間層の他面に、同様の操作で水溶性樹脂及び可塑剤を含有する水溶液を塗布し乾燥させる。これにより、上層及び下層が形成される。中間層を構成する水溶性樹脂として水に溶解し且つ水以外の溶剤には実質的に溶解しない水溶性樹脂を用い、且つ上下層を構成する水溶性樹脂として水及び水以外の溶剤に可溶な水溶性樹脂を用いる場合には、上下層の形成に用いられる液として、水及び水以外の溶剤に可溶な水溶性樹脂及び可塑剤を該溶剤に溶解させる。これによって、先に形成された中間層を溶解させることなく上下層を形成することができる。
【0025】
また、ウェットラミネート法、ホットメルトラミネート法、ドライラミネート法、共押し出しラミネート法、又は熱エンボスラミネート法により上層及び下層と中間層とを貼り合わせて芳香シート10を得ることもできる。特に共押し出しラミネート法を用いることが、各層が低坪量であっても貼り合わせることができる点で好ましい。
【0026】
本発明は前記実施形態に制限されない。例えば、前記実施形態においては、中間層11の上下面にそれぞれ上層12及び下層13が形成されていたが、バックシート3が透湿性でない場合には下層は形成しなくてもよい。
【0027】
また、前記実施形態における芳香シート10中間層11はフィルム状であったが、これに代えて、前記揮発性物質を含有する水溶性樹脂の繊維からなる不織布などの繊維構造体を中間層として用いてもよい。
【0028】
また、前記実施形態においては、芳香シート10は、バックシート3と吸収体4との間に配置された独立のシートであったが、これに代えて図3(A)に示すように、バックシート3の吸収体対向面に下層13、前記揮発性物質を含有する中間層11及び上層12からなる3層構造の芳香発散層10を塗設してもよい。更に、バックシート3が透湿性でない場合には、図3(B)に示すように、バックシート3の吸収体対向面に前記揮発性物質を含有する中間層11及び上層12からなる2層構造の芳香発散層10を塗設してもよい。塗設方法としては、グラビア印刷、フレキソ印刷、ダイコータ印刷、スプレー塗布、ブレード塗布、コンマコータ塗布、リバースコータ塗布などを用いることができる。塗設により芳香発散層を形成する場合には、着色剤を添加することにより、各種模様や絵柄を構成する芳香発散層を容易に形成し得るという利点がある。
【0029】
また前記実施形態における芳香シート10に代えて、非水溶性フィルム、不織布又は紙の上に前記揮発性物質を含む層が塗工などの手段によって形成されてなる芳香シートを用いてもよい。
【0030】
また前記揮発性物質を含有する水溶性樹脂の層が、乳化剤を含有する場合には、バックシート3の吸収体対向面に、該層を単層構造の形態で塗設形成してもよい。
【0031】
また、芳香シート10をおむつ1に配することに加えて、吸収体4とバックシート3などの各種接合に、揮発性物質を含有する水溶性ホットメルト接着剤をスプレーガンなどにより塗設することができる。
【0032】
また芳香シート10は、吸収体4とバックシート3との間に配置されるのみならず、吸収体4とトップシート2との間や、吸収体4内に配置されてもよい。また芳香シート10は、図1に示される様に一箇所に配置されても良いし、複数の箇所に配置されても良い。
【0033】
また、本発明の吸収性物品は、前述した展開型の使い捨ておむつに限られず、パンツ型の使い捨ておむつ、失禁パッド、生理用ナプキン、パンティライナー、おりものシート、ペット用下敷シート等の他の吸収性物品にも同様に適用できる。
【0034】
【実施例】
以下の例中、特に断らない限り、「%」及び「部」はそれぞれ「重量%」及び「重量部」を表す。
【0035】
〔実施例1〕
(1)芳香シートの製造
ケン化度96モル%のマレイン酸変性ポリビニルアルコール〔日本合成化学工業(株)製のT−330(商品名)〕100部に対して、水を567部、可塑剤としてのグリセリン〔和光純薬工業(株)製〕を15部、表1に示す量の香料(シトラス・ウッディムスキー調)、及び表1に示す量の乳化剤としてのポリオキシエチレンラウリルエーテル〔花王(株)製のエマルゲン135(商品名)〕を添加混合し、混合液を得た。この混合液を脱泡した後、100℃に加熱されたドラム上に流延しつつ、100℃に加熱された熱風を吹き付けて乾燥させ(乾燥滞留時間2分)、坪量38g/m2、厚み30μmの芳香シートを得た。
【0036】
(2)使い捨ておむつの製造
得られた芳香シートを長さ200mm、幅25mmに裁断し、これをフラッフパルプ及び高吸収性ポリマーの混合からなる吸収体と、ポリエチレン製の透湿性を有する液不透過性フィルムとの間に配置した。更にポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンの芯鞘型複合繊維からなるエアスルー不織布で吸収体上を覆い、液不透過性フィルムとエアスルー不織布とを所定部位で接合して図1に示す使い捨ておむつを得た。芳香シートはおむつの股下部に配置した。
【0037】
〔実施例2〜6〕
香料及び乳化剤の量を表1に示す値とする以外は実施例1と同様にして芳香シート及びおむつを製造した。
【0038】
〔実施例7〕
実施例1と同様の操作にて単層の芳香シートを得た。但し、香料及び乳化剤の量は表1に示す通りである。これとは別に、ポリビニルピロリドン〔和光純薬工業(株)製のK−90(商品名)〕100部に対して、エタノール567部及び可塑剤としてのグリセリン〔和光純薬工業(株)製〕15部を添加混合し、混合液を得た。この混合液を脱泡した後、前述のようにして得られた芳香シートの一方の面にグラビア塗工し、80℃に加熱された熱風を吹き付けて乾燥させ、坪量4g/m2、厚み3μmの上層を形成した。同様の操作で、芳香シートの他方の面に、同坪量、同厚みの下層を形成した。このようにして図2に示す3層構造の芳香シートを得た。この後は実施例1と同様にして使い捨ておむつを得た。
【0039】
〔実施例8〜10〕
香料及び乳化剤の量を表1に示す値とする以外は実施例7と同様にして芳香シート及び使い捨ておむつを製造した。
【0040】
〔実施例11〕
実施例1における水の配合量を900部に変え、また香料及び乳化剤の添加量を表1に示す値とする以外は実施例1と同様の方法で混合液を得た。この混合液を、グラビア塗工によりポリエチレン製の透湿性を有する液不透過性フィルム上に塗布し、80℃に加熱された熱風を吹き付けて乾燥させ、坪量10g/m2、厚み8μmの中間層を得た。塗工幅は10mmとした。この後は実施例1と同様にして使い捨ておむつを得た。
【0041】
〔実施例12〕
実施例11と同様の方法にて中間層を得た後、実施例7と同様の方法にて上層を形成した。中間層及び上層の塗工幅は10mmとした。この後は実施例1と同様にして使い捨ておむつを得た。
【0042】
〔実施例13〕
ポリビニルピロリドン〔和光純薬工業(株)製のK−90(商品名)〕100部に対して、エタノール567部及び可塑剤としてのグリセリン〔和光純薬工業(株)製〕15部を添加混合し、混合液を得た。この混合液を脱泡した後、ポリエチレン製の透湿性を有する液不透過性フィルム上にグラビア塗工し、80℃に加熱された熱風を吹き付けて乾燥させ、坪量4g/m2、厚み3μmの下層を形成した。この下層上に実施例11と同様の方法で中間層を形成した。但し、香料及び乳化剤の量は表1に示す値とした。下層及び中間層の塗工幅は10mmとした。この後は実施例1と同様にして使い捨ておむつを得た。
【0043】
〔比較例1及び2〕
香料及び乳化剤の量を表1に示す値とする以外は実施例1と同様にして芳香シート及びおむつを製造した。
【0044】
〔性能評価〕
実施例及び比較例で得られたおむつについて、以下の方法で使用前のおむつの匂い、排尿時の匂いの感知、排尿直後の匂いの強さ、排尿後の感知までの時間、おむつ廃棄後の匂いの強さ、及び芳香シートの溶解率を測定、評価した。その結果を表1に示す。
【0045】
〔使用前のおむつの匂い〕
使用前のおむつ各5枚をチャック付きのビニール袋に入れ2週間放置した後、開封時の匂いを10人のパネラーに嗅がせた。ビニール袋の口から10cm離れた位置で匂いを嗅がせ、感知した人の数により評価した。
【0046】
〔排尿時の匂いの感知〕
人形モデルにおむつを装着し、30℃の人工尿を10秒間で100g注入した。人形モデルから20cm離れた位置で、10人のパネラーに匂いを嗅がせ、感知した人の数により評価した。テストを各2回行い、2回分を総合して評価した。
【0047】
〔排尿直後の匂いの強さ〕
前記〔排尿時の匂いの感知〕の評価において、匂いの強さを3段階(強すぎ、丁度良い、弱い)で官能評価した。匂いが感知できない場合は、その匂いが弱いとみなした。
【0048】
〔排尿後の感知までの時間〕
前記〔排尿時の匂いの感知〕の評価において、排尿終了後から匂いを感知し始めた時までの時間を、感知できたパネラーの人数で平均した。時間は0.5分刻みとした。
【0049】
〔おむつ廃棄後の匂いの強さ〕
人工尿100gをおむつに注入し、チャック付きビニール袋に各1枚ずつ入れて袋の口を閉じた。一日放置後、開封時の悪臭のマスキングの程度を10段階で官能評価した。マスキング効果のあるものを10、ないものを1とした。評価は3人のパネラーにより各2枚ずつ行い、評価数値を平均をした。
【0050】
〔芳香シートの溶解率〕
1リットル容のビーカーに20℃の水を1リットル入れ、マグネチックスターラを250rpmで回転させた状態下に、0.5gの芳香シートを投入し、1分間溶解させた。ビーカー内の水を目開き850μmの金属メッシュに通過させ、金属メッシュ上の残留物の乾燥重量を測定した。溶解率(%)は、(0.5−残留物の乾燥重量)/0.5×100から算出した。但し、実施例11〜13においては、中間層、上層及び下層の総重量が0.5gになる様に、液不透過性フィルムにおける塗工部をカットし、同様の方法にて溶解させた。
【0051】
【表1】
【0052】
表1に示す結果から明らかなように、実施例のおむつ(本発明品)は、使用前には香料の揮発が抑えられており、排尿によって初めて香料が揮発することが判る。また香料が揮発することで、排尿に起因する悪臭がマスキングされることも判る。これに対して比較例1は香料が多量に含まれており且つ上層と下層が設けられていないことに起因してブロッキングが起こってしまい、加工上不具合が生じることが判る。比較例2では乳化剤が添加されていないことに起因して、匂いの保持性が十分でないことが判る。
【0053】
【発明の効果】
本発明の吸収性物品によれば、保存中における揮発性物質の揮散が防止され、また着用中においても揮発性物質の揮散が防止されて、芳香によって排泄のあったことを容易に知覚できる。更に排泄に起因して発生する悪臭を防臭することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸収性物品の一例としての使い捨ておむつを引き伸ばした状態でバックシート側からみた平面図である。
【図2】芳香シートの断面の構造を示す図である。
【図3】他の形態の芳香シートの断面の構造を示す図である。
【符号の説明】
1 使い捨ておむつ(吸収性物品)
2 トップシート
3 バックシート
4 吸収体
10 芳香シート(芳香発散層)
11 中間層
12 上層
13 下層
Claims (6)
- 液透過性のトップシート、液不透過性のバックシート及び両シート間に介在された液保持性の吸収体を有する吸収性物品において、前記吸収体と前記バックシートとの間、前記吸収体と前記トップシートとの間、又は前記吸収体内に、芳香の発散性を有する揮発性物質を含有する水溶性樹脂の層と、該水溶性樹脂の層の少なくとも一面に設けられた前記揮発性物質を実質的に含有しない水溶性樹脂の層とを有する芳香発散層を備え、
前記揮発性物質を含有する前記水溶性樹脂の層を構成する水溶性樹脂が、水に溶解し且つ水以外の溶剤には実質的に溶解せず、前記揮発性物質を実質的に含有しない前記水溶性樹脂の層を構成する水溶性樹脂が、水及び水以外の溶剤に可溶である吸収性物品。 - 液透過性のトップシート、液不透過性のバックシート及び両シート間に介在された液保持性の吸収体を有する吸収性物品において、前記吸収体と前記バックシートとの間、前記吸収体と前記トップシートとの間、又は前記吸収体内に、芳香の発散性を有する揮発性物質及び乳化剤を含有する水溶性樹脂の層からなる芳香発散層を備えた吸収性物品。
- 前記芳香発散層が、前記吸収体と前記バックシートとの間に設けられており、前記揮発性物質を含有する前記水溶性樹脂の層の吸収体対向面に、前記揮発性物質を実質的に含有しない水溶性樹脂の層が設けられている請求項1記載の吸収性物品。
- 前記芳香発散層が、前記吸収体と前記バックシートとの間に設けられており、前記バックシートが透湿性を有し、前記揮発性物質を含有する前記水溶性樹脂の層のバックシート対向面に、前記揮発性物質を実質的に含有しない水溶性樹脂の層が設けられている請求項2記載の吸収性物品。
- 前記揮発性物質を含有する前記水溶性樹脂の層を構成する水溶性樹脂が、水に溶解し且つ水以外の溶剤には実質的に溶解せず、前記揮発性物質を実質的に含有しない前記水溶性樹脂の層を構成する水溶性樹脂が、水及び水以外の溶剤に可溶である請求項4記載の吸収性物品。
- 前記芳香発散層が、前記バックシートの吸収体対向面に塗設されているか、又は前記吸収体と前記バックシートとの間に独立したシートの形態で介在配置されている請求項1〜5の何れかに記載の吸収性物品。
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