JP2002126000A - 吸収性物品 - Google Patents

吸収性物品

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JP2002126000A JP2000329583A JP2000329583A JP2002126000A JP 2002126000 A JP2002126000 A JP 2002126000A JP 2000329583 A JP2000329583 A JP 2000329583A JP 2000329583 A JP2000329583 A JP 2000329583A JP 2002126000 A JP2002126000 A JP 2002126000A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 消臭性及び抗菌性を発現し、またスキンケア
効果が高い吸収性物品を提供すること。 【解決手段】 液保持性の吸収層4及び液不透過性の裏
面層3を有する吸収性物品1において、吸収性物品1の
所定部位に、キトサンが含有されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キトサンが含有さ
れた吸収性物品に関し、更に詳しくは消臭性及び抗菌性
を有し、スキンケア効果が高い吸収性物品に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】特表平
10−509895号公報及び特表平10−50989
6号公報には、着用者の皮膚のかぶれの防止を目的とし
た使い捨ておむつが記載されている。このおむつでは、
エモリエント剤を含むローション剤がトップシートに塗
られている。このローション剤は、前記エモリエント剤
をトップシートに不動化させる不動化剤を含んでいる。
そして、前記エモリエント剤をトップシートに不動化さ
せるために、該エモリエント剤を前記不動化剤と共に溶
融させた後にトップシートに塗工させている。
【0003】しかし、前記不動化剤は炭化水素系の化合
物であることから、これが着用者の肌に接触すると、逆
にかぶれを誘発する原因となる。更に前記不動化剤の性
質によって前記ローション剤が硬くなり、皮膚に小さな
傷が生じ易くなって、これがかぶれを誘発する原因とも
なる。また前記おむつは、着用者の皮膚のかぶれを防止
することのみを目的としており、消臭性や抗菌性につい
ては何ら考慮なされていない。
【0004】特許第3018304号明細書には、キト
サン混合セルロース繊維を主体とした開孔シートを有す
る吸収性物品が記載されている。また該吸収性物品の表
面を撥水化することも記載されている。しかし、この吸
収性物品には以下の欠点がある。 (1)撥水性物質であるキトサンの添加に起因する吸収性
能の悪化の防止に、シートを開孔処理するという加工上
煩雑な工程で対応している。 (2)撥水処理を施すことで撥水処理剤自身が新たなアレ
ルゲンとなる。より詳細には、前記明細書には、ポリエ
チレンやポリプロピレンなどの疎水性繊維材料は、アレ
ルギー体質者にとってアレルゲンになる可能性があるた
め、これらの材料に代えてアレルゲンになる危険性の少
ないセルロース繊維を使うことを推奨する旨の記載があ
る。それにもかかわらず、セルロース繊維の欠点である
親水性によるベタツキ感を抑えるために、これに撥水処
理を施すとよいと記載されており、内容に矛盾がある。 (3)難水分散性であるキトサンの水分散性の向上のため
の具体的な手段が示されておらず、キトサンによるセル
ロース繊維の処理が不均一になる。よって、キトサンの
脱落が起きやすい状態にあるが、脱落防止のための手段
についての記載がない。 (4)排泄液の大部分が存在する部位である吸収体の内部
の抗菌性等については何ら考慮されていない。 (5)消臭への対策が何らなされていない。
【0005】従って、本発明は、消臭性及び抗菌性を発
現し、またスキンケア効果が高い吸収性物品を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、液保持性の吸
収層及び液不透過性の裏面層を有する吸収性物品におい
て、該吸収性物品の所定部位に、キトサンが含有されて
いる吸収性物品を提供することにより前記目的を達成し
たものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の吸収性物品の好ま
しい実施形態を、該吸収性物品として使い捨ておむつを
例にとり図面を参照して説明する。図1には、第1の実
施形態の使い捨ておむつを表面材側からみた一部破断平
面図が示されている。
【0008】図1に示すように、本実施形態の使い捨て
おむつ1は、液透過性の表面層としての表面材2と、熱
可塑性樹脂のシート等からなる液不透過性の裏面層とし
ての裏面材3と、表面材2及び裏面材3間に介在された
液保持性の吸収層としての吸収体4とを有して構成され
ている。吸収体4は、おむつ1の股下領域に対応する領
域がくびれた砂時計形状に湾曲形成され、表面材2及び
裏面材3も、吸収体4の形状に即しておむつ1の股下領
域に対応する領域が湾曲形成されている。そして、吸収
体4は、表面材2及び裏面材3によって挟持固定されて
いる。
【0009】吸収体4の前後から外方に延出する表面材
2及び裏面材3によって形成される背側および腹側のウ
エスト部5,5’には、おむつ1を着用した際に、ウエ
スト部5,5’を着用者の身体にフィットさせるための
帯状の弾性伸縮部材5a,5a’が配されており、該弾
性伸縮部材5a,5a’は表面材2及び裏面材3によっ
て固定されている。また吸収体4の左右端縁部から外方
に延出する表面材2及び裏面材3によって形成される一
対のレッグ部6,6には、糸状の3本の弾性伸縮部材6
a,6aが配されており、該弾性伸縮部材6aは表面材
2及び裏面材3によって固定されている。そして、これ
らの弾性伸縮部材5a,6aが収縮することで、おむつ
1における着用者の肌当接面側にウエストギャザー及び
レッグギャザーが形成される。
【0010】おむつ1の左右両側部それぞれには、表面
材2の側部を覆うように立体ギャザー形成用シート7,
7が配されている。各立体ギャザー形成用シート7は、
その外側部及び前後端部が表面材2に固着されていると
共にその内側部が自由状態となっている。そして、該内
側部の側縁に、その長手方向に沿って弾性伸縮部材7
a,7aが固定されている。そして弾性伸縮部材7aが
収縮することで、立体ギャザー形成用シート7の前記内
側部が立ち上がり、おむつ1における着用者の肌当接面
側に立体ギャザーが形成される。
【0011】背側のウエスト部5の幅方向両端にはそれ
ぞれテープファスナー等からなる一対の止着具8が取り
付けられており、また、腹側のウエスト部5’における
裏面材3上には矩形状のランディングテープ等からなる
被着具(図示せず)が貼付されている。そして、本実施
形態の使い捨ておむつ1が着用される際に、止着具8,
8が被着具上に止着するようになされている。おむつ1
を構成するこれらの部材としては、従来の使い捨ておむ
つに用いられているものと同様のものが用いられる。
【0012】吸収体4は、パルプ繊維及び高吸収性ポリ
マーの粒子の混合体からなる吸収コア4aと、該吸収コ
ア4全体を被覆する吸収紙4bとから構成されている。
【0013】本実施形態のおむつ1においては、表面材
2は2層構造となっており、最上層、即ち皮膚に対向す
る上層と、該上層に隣接する下層とから構成されてい
る。上層と下層とは一体的になっている。上層及び下層
は何れも液透過性となっている。更に、少なくとも下層
が親水性となっている。表面材2の液透過性を十分に高
める点からは、上層も親水性であることが好ましい。
【0014】少なくとも下層が親水性となっている2層
構造の表面材2の例としては、以下の図2(a)〜図2
(f)に示すものなどが挙げられる。 (1)図2(a)に示すように、親水化処理を施した繊
維からなるウエブ2a上に、親水化処理が施されている
か又は施されていない繊維であって、前記ウエブを構成
する繊維と同一又は異なる繊維からなるウエブ2bを積
層させて積層ウエブを形成した後、該積層ウエブを熱風
処理して得られるエアスルー不織布2c。 (2)図2(b)に示すように、紙や親水性不織布等の
予めシート化された親水性基材シート2d上に、例えば
ホットメルト粘着剤等の接着剤2eによって、スパンボ
ンド、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド
(SMS)、スパンボンド−メルトブローン−メルトブ
ローン−スパンボンド(SMMS)等の疎水性シート2
fを接合し一体化させてなるシート2g。 (3)図2(c)に示すように、前記疎水性シート2f
上に、例えばホットメルト粘着剤等の接着剤2eを塗工
し、更にその上にパルプ繊維やレーヨン繊維等の親水性
繊維を散布し、これらの繊維からなる親水性の層2hを
形成してなるシート2i。このシートにおいては、前記
疎水性シートの目から親水性繊維が露出して、液を引き
込む。実使用時においては、2f側を皮膚側にして使用
する。 (4)図2(d)に示すように、前記親水性基材シート
2d上に、前記疎水性シート2fを積層し、両者をエン
ボス処理して一体化させてなるシート2j。 (5)図2(e)に示すように、前記親水性基材シート
2d上に、前記疎水性シート2fを積層し、両者を開孔
処理して一体化させてなるシート2k。 (6)図2(f)に示すように、前記親水性基材シート
2d上に、ホットメルト粘着剤やポリエチレン等の疎水
性物質2mを、ストライプ状等の各種パターンで吹き付
けて該疎水性物質の層を形成してなるシート2n。
【0015】前述の親水化処理は、例えば非イオン界面
活性剤(ポリオキシアルキレンアルキルエーテル等)な
どの界面活性剤の付与により行われる。
【0016】本実施形態のおむつ1においては、表面材
2にキトサンが含有されている。具体的には、表面材2
における上層の表面及びその近傍にのみキトサンが含有
されているか、又は上層の厚さ方向全域にキトサンが含
有されており、下層にはキトサンが含有されていない。
キトサンは、これを含有する小粒径のポリマー粒子の状
態で保持されている。
【0017】キトサンは親水性が十分に高いとは言えな
いために、表面材2の全体にキトサンを含有させると、
液の透過性が低下する場合があるが、本実施形態のよう
にキトサンが部分的に含有されていることによって、親
水性の低下及びそれに起因する液の透過性の低下を引き
起こすことなく、キトサンの有する各種機能を発現させ
ることが可能となる。具体的には、表面材2にキトサン
が含有されていることによって、キトサンが悪臭の発生
源である体液に直接接触でき、キトサンの有する消臭機
能によって即時的な消臭効果が発揮される。また吸収体
4に吸収された体液から発生した悪臭を封じ込めること
ができ、該悪臭が着装内に充満することが防止され、着
用者が悪臭を知覚しにくくなる。しかも、キトサンは抗
菌機能も有しているので、悪臭の発生を一層低減させる
ことができ、消臭効果が一層高くなる。その上、キトサ
ンはスキンケア機能も有しているので、排泄物に対する
皮膚の保護性が十分に発現される。キトサンを表面材2
に含有させる方法は後述する。
【0018】キトサンは、表面材2における少なくとも
液の主吸収領域に保持されている。「液の主吸収領域」
とは、股下部からその前後方向へ延びる領域であり、表
面材2における周縁部を除く意味である。勿論、表面材
2の平面方向全域に亘ってキトサンが保持されていても
よい。
【0019】キトサンは、表面材2の前記主吸収領域に
おいて、0.002g/m2〜20g/m2、特に0.0
1g/m2〜10g/m2の量で含有されていることが、
おむつ1の吸収性能が阻害されずに、経済的に見合う範
囲で十分な効果が発現する点、及び触感の点から好まし
い。
【0020】本実施形態のおむつ1においては、キトサ
ンが含有されている部位に、肌を滑らかにあるいは乾燥
させる目的で、シッカロール、タルク、酸化チタン、シ
リコーンビーズ、ナイロンビーズ等の有機又は無機の微
粒子を含有させても良い。該微粒子の粒径は0.05〜
50μm、特に1〜20μmであることが前記目的が十
分に達成される点から好ましい。
【0021】本実施形態においては2層構造の表面材を
用いたが、これに代えて単層の表面材を用いることもで
き、その場合には、表面材の表面及びその近傍にのみキ
トサンを含有させることで同様の効果を発現させること
ができる。単層の表面材を用いる場合には、その平面方
向全域に亘りキトサンが含有されていてもよく、或いは
その平面方向に間欠的(不連続)にキトサンが含有され
ていてもよい。
【0022】次に、本発明の吸収性物品の第2〜第11
の実施形態を、引き続き使い捨ておむつを例にとり図3
〜図7を参照して説明する。これらの図において第1の
実施形態と同じ部材については同じ符号を付してある。
また第2〜第11の実施形態に関し、特に説明のない点
については第1の実施形態における説明が適宜適用され
る。
【0023】先ず、図3〜図6を参照して第2〜第5の
実施形態について説明する。これらの実施形態において
は、吸収体4における吸収紙4bにキトサンが含有され
ている。
【0024】図3(a)及び(b)に示す第2の実施形
態においては、吸収体4を構成する吸収紙4bの全域に
亘りにキトサンが含有されている。吸収紙4bにキトサ
ンを含有させることで、吸収体4に吸収された排泄物か
ら発生する悪臭が封じ込められ、消臭効果が発現する。
【0025】図3(a)においては、キトサンは、これ
を含有する小粒径のポリマー粒子10aの状態で、パル
プ繊維11と共に均一に混合されて、吸収紙4b中に含
有されている。キトサンを含有するポリマー粒子10a
は第1の実施形態で用いたものと同様であり、パルプ繊
維11の表面に付着している。これによって、ポリマー
粒子10aの担持性が向上する。
【0026】一方、図3(b)においては、キトサン
は、これを含有する繊維10bの状態で、パルプ繊維1
1と共に均一に混合されて、吸収紙4b中に含有されて
いる。
【0027】図3(a)及び(b)何れの場合において
も、キトサンは吸収紙4bの平面方向及び厚さ方向の何
れにも均一に分散している。この場合、吸収紙4bに、
パルプ繊維11に加えて、及び/又は、パルプ繊維11
に代えて、合成繊維を配合することで、吸収紙4bをヒ
ートシール可能とすることができ、吸収体4の加工性が
向上する。また、吸収紙4bにエンボス加工を施して、
吸収体4の保形性を向上させるようにしてもよい。
【0028】吸収紙4bにおけるキトサンの坪量は、
0.002〜20g/m2、特に0.01〜10g/m2
であることが、十分な消臭効果及び抗菌効果が発現し、
また吸収阻害が発生せず、更に製造経費が安価である点
から好ましい。吸収紙4bの坪量は、5〜50g/
2、特に10〜30g/m2であることが、おむつ製造
時に加わる応力又は着用時のヨレに対して破壊されない
だけの強度が付与され、また液の吸収速度が十分に高く
なり、更に製造経費が安価となる点から好ましい。
【0029】図3(a)に示す吸収紙4bは、例えば予
めパルプ繊維を主原料に湿式抄紙により吸収紙を作製
し、然る後にキトサンを含有するポリマー粒子10aを
塗工することで得られる。或いはパルプ繊維及びキトサ
ンを含有するポリマー粒子10aを空気流中で均一に混
合し、然る後、両者の混合物をバインダーによってシー
ト化することで得られる。一方、図3(b)に示す吸収
紙4bは、例えばパルプ繊維、キトサン含有繊維10
b、紙力増強剤等を含むパルプスラリーを調製し、この
パルプスラリーを抄紙原料として湿式抄紙することで得
られる。
【0030】図4に示す第3の実施形態においては、吸
収紙4bにキトサンが含有されており、且つ吸収紙4b
の平面方向に亘り、キトサンが間欠的に(不連続に)存
在している。即ち、吸収紙4bは、キトサンが存在する
領域(以下、キトサン存在領域という)13aと、キト
サンが存在しない領域(以下、キトサン非存在領域とい
う)13bとからなる。前述した通り、キトサンは親水
性が十分に高いとは言えないために、吸収紙4bの全体
にキトサンを含有させると、液の透過性が低下する場合
があるが、キトサンが間欠的に存在していることによっ
て、キトサン非存在領域13bを通じての液透過性が確
保される。これによって、前述した第2の実施形態にお
いて奏される効果に加えて、液の透過性が一層高くなる
という効果が奏される。キトサン非存在領域には、キト
サンが全く存在しないことを要せず、実質的にキトサン
が存在していない場合と同様の効果が奏される範囲の
量、例えばキトサン存在領域のキトサン量の30%以
下、望ましくは15%以下の量でキトサンが存在してい
てもよい。
【0031】本実施形態におけるキトサンの坪量は第2
の実施形態と同様とすることができる。また吸収紙4b
の坪量も第2の実施形態と同様とすることができる。
【0032】吸収紙4bにおけるキトサン存在領域13
aの総面積は、吸収紙4bの面積に対して、5〜80
%、特に10〜50%であることが、液の吸収阻害が発
生せずに、消臭効果及び抗菌効果が発現する点から好ま
しい。
【0033】吸収紙4bにおけるキトサン存在領域13
aの個々の面積は、例えばキトサン存在領域が円形の場
合には、0.1〜100mm2、特に0.5〜30mm2
であることが、液の吸収阻害が発生せずに、消臭効果及
び抗菌効果が発現する点から好ましい。
【0034】吸収紙4bにおけるキトサン存在領域13
aの平面視での形状に特に制限はなく、例えば、円形若
しくは多角形の領域が規則的若しくは不規則に配置され
てなるパターン、ストライプ状のパターン又は格子状の
パターンなどが挙げられる。
【0035】吸収紙4bにおけるキトサン存在領域13
aの配置パターンは、おむつの吸収性能をどのように設
計するかによって任意に決定し得る。
【0036】本実施形態における吸収紙4bは、例えば
予め抄紙して得られた紙に、グラビアコーター、スプレ
ーコーター、スクリーンコーター等の塗工方法を用い
て、キトサンを含有するポリマー粒子10aのエマルジ
ョンを間欠的に塗工することで得られる。
【0037】本実施形態においては、図4に示すよう
に、キトサンは、これを含有する小粒径のポリマー粒子
10aの状態で、パルプ繊維11と共に混合されて、吸
収紙4b中に間欠的に含有されている。しかし、ポリマ
ー粒子10aに代えて、前述した図3(b)に示すキト
サンを含有する繊維10bを用いてもよい。
【0038】図5に示す第4の実施形態においては、吸
収紙4bが、第1の層12a、該第1の層12aよりも
密度の小さい第2の層12b、及び両層12a,12b
間に配されたキトサンの層12cから構成されている。
尚、図5においては、理解の助けとするため、各層が離
間して示されているが、実際はこれら3層は一体的にな
っており、一枚の吸収紙4bを構成している。
【0039】本実施形態においては、吸収紙4bは、そ
の第2の層12bが吸収コア4aと対向するように吸収
コア4aを被覆している。その結果、吸収紙4bにおけ
る第1の層12aが外方を向いている。従って、液の吸
収に当たっては、先ず第1の層12aが液と接すること
になる。この場合、前述の通り、第1の層12aは第2
の層12bよりも密度が大きいので、液は、毛管現象に
よって吸収紙4bの内部に引き込まれ易くなる。これに
よって、前述した第2の実施形態において奏される効果
に加えて、液の透過性が一層高くなるという効果が奏さ
れる。
【0040】特に、図5に示すように、キトサンの層1
2cが、吸収紙4bの平面方向に亘り、間欠的に(不連
続に)存在していることで、即ち、吸収紙4bが前述し
たキトサン存在領域13aとキトサン非存在領域13b
とから構成されることで、前述した第3の実施形態(図
4参照)と同様に、液の透過性が更に一層高くなるとい
う効果が奏される。しかし、勿論、キトサンの層12c
を、図3(a)に示すように、吸収紙4bの平面方向全
体に亘り存在させてもよい。キトサンの層12cの坪量
は、キトサンの層12cが間欠的に存在していると否と
を問わず、第2の実施形態と同様とすることができる。
【0041】本実施形態においては、図5に示すよう
に、キトサンの層12cは、これを含有する小粒径のポ
リマー粒子10aから構成されている。しかし、ポリマ
ー粒子10aに代えて、前述した図3(b)に示すキト
サンを含有する繊維10bを用いてもよい。
【0042】キトサンの層12cが間欠的に存在してい
る場合、キトサン存在領域13aの総面積、個々の面
積、形状及び配置パターンは、第3の実施形態と同様と
することができる。
【0043】吸収紙4bにおける第1の層12aの密度
は、0.05〜0.3g/cm3、特に0.1〜0.1
5g/cm3であることが、キトサンを含有する粒子1
0aや高吸収性ポリマーの粒子の肌側への脱落が防止さ
れ、また吸収体4の吸収性を維持或いは向上させ得る点
から好ましい。一方、第2の層12bの密度は、同様の
理由から、0.02〜0.15g/cm3、特に0.0
4〜0.1g/cm3であることが好ましい。
【0044】第1の層12aと第2の層12bとの間に
は、前述した密度の大小関係があることに加えて、坪量
の大小関係があることも、キトサンを含有する粒子10
aや高吸収性ポリマーの粒子の脱落防止の一層の向上の
点から好ましい。具体的には、第1の層12aの坪量の
方が、第2の層12bの坪量よりも大きいことが好まし
い。特に、第1の層12aの坪量は、第2の層12bの
坪量の1.1〜6倍、特に1.2〜3倍であることが好
ましい。
【0045】第1の層12a及び第2の層12b個々の
坪量に関しては、第1の層12aの坪量は、5〜30g
/m2、特に10〜25g/m2であり、一方、第2の層
12bの坪量は、5〜20g/m2、特に7〜15g/
2であることが、キトサンを含有する粒子10aや高
吸収性ポリマーの粒子の肌側への脱落が防止され、また
吸収体4の吸収性を維持或いは向上させ得る点から好ま
しい。
【0046】本実施形態における吸収紙4bは、予め抄
紙していおいた第1の層12a及び第2の層12bをそ
れぞれ構成する紙を用い、第1の層12aを構成する紙
の上にキトサンを含有するポリマー粒子のエマルジョン
を間欠的に散布し、その上に第2の層12bを構成する
紙を重ね、乾燥一体化させることで得られる。これによ
って、両層12a,12b間にキトサンの層12cが形
成される。別法として、湿式抄紙されて形成された湿潤
状態の第1の層12aを構成する紙上に、キトサンを含
有するポリマー粒子のエマルジョンを間欠的に散布し、
更にその上に、予め抄紙していおいた第2の層12bを
構成する紙を重ね合わせ、全体をヤンキードライヤーで
乾燥することで得られる。
【0047】図6に示す第5の実施形態においては、吸
収紙4bにキトサンが含有されており、且つ吸収紙4b
の平面方向に亘り、吸収紙4bに低密度領域14aと、
該低密度領域よりも高密度の高密度領域14bとが形成
されている。これによって、低密度領域14aから優先
的に液が透過し易くなる。従って、前述した第2の実施
形態において奏される効果に加えて、液の透過性が一層
高くなるという効果が奏される。
【0048】特に、キトサンが吸収紙4bの平面方向に
亘り間欠的に(不連続に)存在していることで、前述し
た第3の実施形態(図4参照)と同様に、液の透過性が
更に一層高くなるという効果が奏される。とりわけ、キ
トサンが高密度領域14bにのみ存在していることによ
って、低密度領域14aにおける液の透過性が阻害され
なくなるという利点がある。しかし、勿論、キトサン
を、図3(a)に示すように、吸収紙4bの平面方向全
体に亘り存在させてもよい。キトサンの坪量は、キトサ
ンが間欠的に存在していると否とを問わず、第2の実施
形態と同様とすることができる。
【0049】本実施形態においては、キトサンは、これ
を含有する小粒径のポリマー粒子10aの状態で存在し
ている。しかし、ポリマー粒子10aに代えて、前述し
た図3(b)に示すキトサンを含有する繊維10bを用
いてもよい。
【0050】キトサンが吸収紙4bの平面方向に亘り間
欠的に存在している場合、キトサンが存在している領域
の総面積、個々の面積、形状及び配置パターンは、第3
の実施形態と同様とすることができる。
【0051】吸収紙4bにおける低密度領域14aの密
度は、0.02〜0.15g/cm 3、特に0.04〜
0.10g/cm3であることが、液の素早い吸収の点
から好ましい。一方、高密度領域14bの密度は0.0
5〜0.3g/cm3、特に0.1〜0.15g/cm3
であることが、キトサンを良好に固定し得る点、吸収紙
4bの強度が十分に発現する点、吸収紙4bに残存した
液を、毛管力によって高密度領域に引き込んで拡散させ
て、より多くのキトサンと接触させることで、消臭及び
抗菌効果が高まる点から好ましい。
【0052】吸収紙4bの平面方向における低密度領域
14aの総面積は、吸収紙4bの面積に対して、50〜
95%、特に70〜85%であることが、吸収紙4bの
強度が確保され、十分な吸収性能が発現し、柔らかな風
合いとなる点から好ましい。
【0053】低密度領域14aの平面視での形状に特に
制限はなく、例えば、円形若しくは多角形の領域が規則
的若しくは不規則に配置されてなるパターン、ストライ
プ状のパターン又は格子状のパターンなどが挙げられ
る。
【0054】吸収紙4bにおける低密度領域14aの配
置パターンは、おむつの吸収性能をどのように設計する
かによって任意に決定し得る。例えば、吸収紙4b中を
液が効果的に拡散するようにする目的で、おむつの排泄
部付近に高密度領域を多数配置し、おむつの前後端部に
は漏れを防ぐために低密度領域を多数配置することがで
きる。
【0055】キトサンが高密度領域14bに存在する場
合、該高密度領域は、図6に示すように、第1の層15
a、第2の層15b及び両層15a,15b間に配され
たキトサンの層15cから構成されることが、液の透過
性の点から好ましい。この場合、第1の層15aと第2
の層15bとの密度や坪量は同じでもよく、或いは異な
っていてもよい。
【0056】本実施形態における吸収紙4bは、例えば
予め抄紙していおいた第1の層15a及び第2の層15
bをそれぞれ構成する紙を用い、第1の層15aを構成
する紙の上に、グラビアコーター、スプレーコーター、
スクリーンコーター等の塗工方法を用いてキトサンを含
有するポリマー粒子のエマルジョンを間欠的に塗工し、
その上に第2の層15bを構成する紙を重ね、乾燥一体
化させることで得られる。高密度及び低密度領域の形成
には、例えばキトサンの前記エマルジョン中にアクリル
系のバインダーを含有させておき、前記乾燥一体化の際
に、該バインダーを圧縮固定する方法が用いられる。ま
た、第1の層15a及び/又は第2の層15bを構成す
る紙の中に合成繊維やバインダーを含ませておき、前記
乾燥一体化の際に部分的に熱固定する方法が用いられ
る。
【0057】図7に示す第6の実施形態においては、第
2〜第5の実施形態と異なり、吸収体4における吸収コ
ア4aにキトサンが含有されている。更に詳しくは、吸
収コア4aが、パルプ繊維11、高吸収性ポリマーの粒
子16及びキトサンを含有する小粒径のポリマー粒子1
0aの均一混合体から構成されている。本実施形態にお
いても、第2〜第5の実施形態と同様に、吸収体4に吸
収された排泄物から発生する悪臭が封じ込められ、消臭
効果が発現する。また、本実施形態においては、第2〜
第5の実施形態と異なり、親水性の確保ないし液の透過
性を特に考慮しなくても良いという利点がある。
【0058】吸収コア4aにおけるキトサンの配合量
は、吸収体4全体の重量に対して0.5〜30重量%、
特に1〜10重量%であることが、液の吸収阻害が発生
せずに、消臭効果及び抗菌効果が発現する点から好まし
い。
【0059】本実施形態においては、キトサンを、前記
ポリマー粒子10aの状態で含有させることに代えて、
前述した図3(b)に示すキトサンを含有する繊維10
bの状態で吸収コア4aに含有させても良い。
【0060】次に、第7〜第9の実施形態について説明
する。これらの実施形態においては、おむつ1における
裏面材3にキトサンが含有されている。
【0061】先ず第7の実施形態について説明すると、
本実施形態においては裏面材が無数のマイクロポアを有
する蒸気透過性の微多孔性シートから構成されており、
該微多孔性シート中に、キトサンを含有する繊維が練り
込まれている。また、該微多孔性シートの表面には、前
記繊維の一部が露出しており、該表面が布様の感触を呈
している。
【0062】本実施形態によれば、吸収体4に吸収され
た排泄物から発生した悪臭が裏面材のマイクロポアを通
じて着装外に放出されることが防止される。しかも、裏
面材は水蒸気を透過させることから、着装内の湿度の上
昇が防止され快適な装着感が得られる。その上、前記微
多孔性シートの表面に露出した前記繊維が布様の感触を
呈し、裏面材の風合いが向上する。
【0063】裏面材におけるキトサンの配合量は、裏面
材の重量に対して0.2〜50重量%、特に1〜20重
量%であることが、消臭効果及び抗菌効果が十分に発現
する点、裏面剤中におけるキトサンの分散性を良好にす
る点、及び裏面材の機械強度を確保する点から好まし
い。
【0064】第8の実施形態においては、裏面材が、熱
可塑性樹脂と、キトサンを含有する小粒径のポリマー粒
子とを溶融混練し、シート状に押出成形して得られたシ
ートを一軸又は二軸延伸して得られる、無数のマイクロ
ポアが形成された蒸気透過性の微多孔性シートから構成
されている。該ポリマー粒子は、前記溶融混練の温度に
おいて溶融しないものが用いられる。第9の実施形態に
おいては、裏面材が、無数のマイクロポアを有する蒸気
透過性の微多孔性シートと、該微多孔性シートの一面に
貼着された不織布とからなり、該不織布の構成繊維の一
部又は全部として、キトサンを含有する繊維が用いられ
ている。この場合、前記不織布がおむつの外面となるよ
うに裏面材は配される。そして、第8及び第9の実施形
態においても第7の実施形態と同様の効果が奏される。
第8及び第9の実施形態におけるキトサンの量は、第7
の実施形態と同様とすることができる。
【0065】第10の実施形態のおむつにおいては、図
1に示すおむつ1において、表面材2と吸収体4との間
に液拡散性補助シートが更に配されており、該補助シー
トにキトサンが含有されている。これによって、前述し
た第1の実施形態と同様に、補助シートの親水性の低下
及びそれに起因する液の透過性の低下を引き起こすこと
なく、消臭効果及び抗菌効果が発現する。
【0066】補助シートとしては、第1の実施形態にお
ける表面材と同様のものを用いることができる。また補
助シートにキトサンを含有させる態様も第1の実施形態
と同様とすることができる。その他、特に説明しない点
も第1の実施形態と同様とすることができる。
【0067】第11の実施形態においては、おむつ1の
肌当接面側に形成されたギャザー、例えば立体ギャザ
ー、レッグギャザー及びウエストギャザーのうちの少な
くとも一つのギャザーを構成する部材にキトサンが含有
されている。例えば、立体ギャザーを構成する立体ギャ
ザー形成用シート7(図1参照)にキトサンを含有させ
ることができる。ギャザーを有するおむつにおいては、
おむつ着用中にギャザーによって皮膚が擦れて発赤する
場合があるが、ギャザーを構成する部材にキトサンが含
有されていることによって、キトサンの有するスキンケ
ア機能や抗菌機能で発赤等が抑えられる。
【0068】ギャザーを構成する部材にキトサンを含有
させるには、例えば立体ギャザーを構成する立体ギャザ
ー形成用シートにキトサンを含有させる場合には、該シ
ートを構成する不織布の構成繊維の一部又は全部とし
て、キトサンを含有する繊維を用いれば良い。
【0069】次に、前記の各実施形態で用いられるキト
サンについて説明する。前述の通り、キトサンは、好ま
しくは、これを含有する小粒径のポリマー粒子の状態又
はこれを含有する繊維の状態で用いられる。
【0070】前記ポリマー粒子は、例えば本出願人の先
の出願に係る特開平11−286574号公報の第3欄
15行〜第9欄29行に記載の方法によって得ることが
できる。斯かる方法で得られたポリマー粒子は、コア部
とシェル部とを有し、シェル部がキトサン及び反応性ビ
ニル基を有する有機酸又はその塩の重合体を構成成分と
し、コア部が疎水性モノマーの重合体を構成成分とする
ものである。前記ポリマー粒子は、その粒径が好ましく
は0.01〜30μm、更に好ましくは0.05〜10
μmである。前記ポリマー粒子をおむつ1の各部に含有
させるには、例えば、該ポリマー粒子を含むエマルジョ
ンに、繊維材料や該繊維材料から構成される不織布等を
浸漬させ、引き上げた後に乾燥させる方法や、前記エマ
ルジョンを前記不織布等に噴霧した後、乾燥させる方法
が用いられる。
【0071】一方、前記繊維は、例えば本出願人の先の
出願に係る特開2000−80569号公報の第3欄1
6行〜第5欄11行に記載の方法によって得ることがで
きる。斯かる方法で得られた繊維は、キトサンと、ポリ
アクリル酸やポリメタクリル酸などの酸基及び/又はそ
の酸基が塩になった基を有する高分子物質とからなる基
剤が連続的又は不連続的に繊維表面に存在してなるもの
である。前記基剤は粒子の状態でもよく、或いは被膜の
状態でもよい。粒子の状態である場合、その粒径は0.
01〜100μm、特に0.01〜50μmであること
が好ましい。前記繊維における前記基剤の量は0.01
〜1重量%であることが好ましい。前記繊維におけるキ
トサンと前記高分子物質との重量比は、前者/後者=
0.5/99.5〜99.5/0.5、特に20/80
〜75/25であることが好ましい。
【0072】本発明は前記実施形態に制限されない。例
えば本発明の吸収性物品は、前述した使い捨ておむつに
限られず、生理用ナプキン、失禁パッド、パンティライ
ナー、おりものシート等の他の吸収性物品にも同様に適
用できる。
【0073】また、前記の各実施形態の内容は相互に組
み合わせ及び/又は置換可能である。
【0074】
【実施例】以下の例中、特に断らない限り「部」及び
「%」はそれぞれ「重量部」及び「重量%」を意味す
る。
【0075】〔実施例1〕針葉樹晒クラフトパルプ(以
下NBKPという)100部を水中で叩解させ、これに
紙力増強剤2部を加えてパルプスラリーを調製した。こ
のスラリーを抄紙マット上で抄紙して乾燥坪量が16g
/m2となるように湿式ウエブを製造した。該ウエブを
ヤンキードライヤーで予備乾燥させた。予備乾燥された
ウエブ上に、後述するキトサンを含有するポリマー粒子
のエマルジョンを、グラビアコーターを用いて塗工し、
乾燥させて、キトサンを含有する吸収紙を得た。この吸
収紙は、図3(a)に示す構造を有するものであった。
この吸収紙におけるキトサンの坪量は、2.0g/m2
であった。
【0076】キトサンを含有するポリマー粒子は、コア
部とシェル部とを有し、シェル部がキトサン及びアクリ
ル酸の重合体からなり、コア部がポリメタクリル酸ステ
アリルからなっていた。このポリマー粒子のエマルジョ
ンは、本出願人の先の出願に係る特開平11−2865
74号公報の第3欄15行〜第9欄29行に記載の方法
に準じて調製した。
【0077】前記吸収紙とは別に、NBKP100部及
びポリアクリル酸からなる高吸収性ポリマー100部
を、気流中で均一混合して250g/m2の吸収コアを
得た。この吸収コアを前記吸収紙で包み込み吸収体を得
た。得られた吸収体に、通常の液透過性の表面材及び液
不透過性の裏面材等を組み合わせて、図1に示す使い捨
ておむつを得た。
【0078】〔実施例2〕NBKP100部を水中で叩
解させ、これに後述するキトサン含有繊維10部、紙力
増強剤2部を加えてパルプスラリーを調製した。このス
ラリーを抄紙マット上で抄紙して乾燥坪量が16g/m
2となるように湿式ウェブを製造した。該ウエブをヤン
キードライヤーで乾燥させて、キトサンを含有する吸収
紙を得た。この吸収紙は、図3(b)に示す構造を有す
るものであった。この吸収紙におけるキトサンの坪量
は、2.0g/m2であった。
【0079】キトサン含有繊維は、本出願人の先の出願
に係る特開2000−80569号公報の第3欄16行
〜第5欄11行に記載の方法に準じ、1.7dtex、
3mmのレーヨン繊維を、実施例1で調製したキトサン
を含有するポリマー粒子のエマルジョンで処理して得
た。この後は実施例1と同様にして図1に示す使い捨て
おむつを得た。
【0080】〔実施例3〕NBKP100部を水中で叩
解させ、これに紙力増強剤2部を加えてパルプスラリー
を調製した。このスラリーを抄紙マット上で抄紙して乾
燥坪量が16g/m2となるように湿式ウエブを製造し
た。該ウエブをヤンキードライヤーで乾燥させた。乾燥
後のウエブ上に、実施例1で調製したキトサンを含有す
るポリマー粒子のエマルジョンをパターン状にスプレー
塗工してキトサンを含有する吸収紙を得た。塗工パター
ンは、幅100mm、50mm間隔の帯状とした。この
吸収紙は、図4に示す構造を有するものであった。この
吸収紙におけるキトサンの坪量は、3.0g/m2であ
った。この後は実施例1と同様にして図1に示す使い捨
ておむつを得た。
【0081】〔実施例4〕NBKP100部を水中で叩
解させ、これに紙力増強剤2部を加えてパルプスラリー
を調製した。このスラリーを抄紙マット上で抄紙して乾
燥坪量が16g/m2となるように湿式ウエブAを製造
した。
【0082】これとは別に、NBKP100部及び広葉
樹晒クラフトパルプ50部を水中で叩解させ、これに紙
力増強剤2部を加えてパルプスラリーを調製した。この
スラリーを抄紙マット上で抄紙して乾燥坪量が13g/
2となるように湿式ウエブBを製造した。
【0083】湿式ウェブA上に、実施例2で調製したキ
トサン含有繊維を、湿式抄紙法にて幅100mm、50
mm間隔で堆積させ、その上に湿式ウェブBを重ね、こ
れらをヤンキードライヤーで乾燥一体化させて、キトサ
ンを含有する吸収紙を得た。この吸収紙は、図5に示す
構造を有するものであった。この吸収紙におけるキトサ
ンの坪量は、0.2g/m2であった。湿式ウエブAを
乾燥させて形成された層の密度は0.08g/cm3
あり、湿式ウエブBを乾燥させて形成された層の密度は
0.12g/cm3であった。吸収体の製造において
は、湿式ウエブAを乾燥させて形成された層が、吸収コ
アに対向するように、吸収コアを吸収紙で包み込んだ。
この後は実施例1と同様にして図1に示す使い捨ておむ
つを得た。
【0084】〔実施例5〕実施例4で得られた吸収紙に
おけるキトサン含有繊維が存在する領域をエンボス処理
して、低密度領域及び高密度領域を有する吸収紙を得
た。この吸収紙は、図6に示す構造を有するものであっ
た。高密度領域の密度は0.12g/cm3であり、こ
の値は低密度領域の密度の約2倍(厚みでは約1/2)
であった。この後は実施例4と同様にして図1に示す使
い捨ておむつを得た。
【0085】〔実施例6〕直鎖状低密度ポリエチレン
(密度0.925g/cm3、メルトインデックス2)
100部、炭酸カルシウム150部、ステアリン酸カル
シウム50部、及び実施例2で調製したキトサン含有繊
維10部を溶融混練し、樹脂組成物を得た。得られた樹
脂組成物をインフレーション成形機でフィルム状に成形
し、更に縦方向に2倍に延伸処理して、無数のマイクロ
ポアが形成された蒸気透過性の微多孔性シートを得た。
この微多孔性シートを裏面材として用いた。吸収体とし
て、実施例1で作製された吸収コアを、通常のティッシ
ュペーパーで包み込んだものを用いた。これ以外は実施
例1と同様にして図1に示す使い捨ておむつを得た。
【0086】〔実施例7〕芯がポリプロピレンで鞘がポ
リエチレンからなる芯鞘型複合繊維(3.3dtex、
51mm)を、後述する方法で調製されたキトサンを含
有する繊維処理剤で処理し、キトサン含有繊維を得た。
該繊維処理剤の付着量は0.5%(繊維重量基準)であ
り、キトサンの付着量は0.05%(繊維重量基準)で
あった。得られたキトサン含有繊維を用いて、坪量10
g/m2のカードウェブAを作製した。
【0087】これとは別に、芯がポリプロピレンで鞘が
ポリエチレンからなる芯鞘型複合繊維(5.6dte
x、51mm)を、前記繊維処理剤(但し、キトサンを
含まない)で処理した。繊維処理剤付着量はカードウエ
ブAと同様とした。得られた繊維を用いて、坪量20g
/m2のカードウェブBを作製した。
【0088】カードウエブA上に、カードウエブBを重
ね合わせ、140℃の熱風で繊維間を熱融着させて、図
2(a)に示す構造を有するキトサン含有エアスルー不
織布を得た。このエアスルー不織布を表面材として用い
た。このとき、カードウエブAが肌当接面となるよう
に、前記エアスルー不織布を配した。吸収体として、実
施例1で作製された吸収コアを、通常のティッシュペー
パーで包み込んだものを用いた。これ以外は実施例1と
同様にして図1に示す使い捨ておむつを得た。
【0089】〔繊維処理剤の調製〕ポリオキシエチレン
(EO=3)ラウリルリン酸ナトリウム、アルキルリン
酸カリウム、及びステアリン酸ジエタノールアミドを主
成分とする繊維処理剤100部に対し、実施例1で調製
したキトサン含有ポリマー粒子のエマルジョン30部を
加え、キトサンを含有する繊維処理剤を得た。
【0090】〔比較例1〕実施例1において、吸収紙と
して通常のティッシュペーパーを用いる以外は実施例1
と同様にして、図1に示す使い捨ておむつを得た。
【0091】〔比較例2〕実施例1において、吸収紙と
して通常のティッシュペーパーを用い、且つ表面材をワ
ックス処理する以外は実施例1と同様にして、図1に示
す使い捨ておむつを得た。
【0092】〔性能評価〕実施例及び比較例で得られた
おむつについて、以下の方法で、表面材の表面液流れ防
止性、おむつかぶれ防止性、及び消臭能を評価した。そ
の結果を以下の表1に示す。
【0093】〔表面液流れ防止性〕45°に傾斜した平
板上に、表面材を上にしておむつを載置させ、上側に位
置するおむつの端部から200mm内側の位置に生理食
塩水50gを注ぎ、生理食塩水が表面材上を伝って流れ
落ちる距離を測定した。距離が短い程素早く液が吸収さ
れ、液の吸収性能が高いことを示す。
【0094】〔おむつかぶれ防止性〕モニター10名に
2週間おむつを使用させ、その間のおむつかぶれの発生
程度を以下の基準で評価した。かぶれの発生はモニター
の申告による。 ○:2人以下のモニターがかぶれを経験 △:3人以上5人以下のモニターがかぶれを経験 ×:半数以上のモニターがかぶれを経験
【0095】〔消臭能〕パネラー10名に対し、人尿8
0gを吸収させたおむつを、廃棄形態である丸めた状態
で臭いを嗅がせ、比較例1のおむつを基準として臭いの
強さを評価させた。 ×:同程度のにおいを感じる ○:弱い ◎:かすかににおう
【0096】
【表1】
【0097】表1に示す結果から明らかなように、実施
例(本発明品)のおむつは、液の吸収性能が維持されつ
つ、おむつかぶれが防止され且つ消臭能が高いことが判
る。
【0098】
【発明の効果】本発明の吸収性物品は、消臭性及び抗菌
性を発現するものであり、またスキンケア効果が高いも
のである。また本発明の吸収性物品によれば、複雑な加
工を要さずに、吸収性能を維持しつつキトサンを安定に
固定することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸収性物品の第1の実施形態としての
使い捨ておむつを表面材側から見た一部破断平面図であ
る。
【図2】図2(a)〜図2(f)はそれぞれ、少なくと
も下層が親水性となっている2層構造の表面材2を示す
模式図である。
【図3】本発明の吸収性物品の第2の実施形態に用いら
れる吸収紙の縦断面を示す模式図である。
【図4】本発明の吸収性物品の第3の実施形態に用いら
れる吸収紙の縦断面を示す模式図である。
【図5】本発明の吸収性物品の第4の実施形態に用いら
れる吸収紙の縦断面を示す模式図である。
【図6】本発明の吸収性物品の第5の実施形態に用いら
れる吸収紙の縦断面を示す模式図である。
【図7】本発明の吸収性物品の第6の実施形態に用いら
れる吸収コアの縦断面を示す模式図である。
【符号の説明】
1 使い捨ておむつ(吸収性物品) 2 表面材 3 裏面材 4 吸収体 4a 吸収コア 4b 吸収紙 10a キトサン含有ポリマー粒子 10b キトサン含有繊維 11 パルプ繊維
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61F 13/472 A61F 13/18 380B 381

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液保持性の吸収層及び液不透過性の裏面
    層を有する吸収性物品において、該吸収性物品の所定部
    位に、キトサンが含有されている吸収性物品。
  2. 【請求項2】 前記裏面層と共に前記吸収層を挟持する
    液透過性の表面層を更に有し、キトサンが前記表面層の
    表面及びその近傍にのみ含有されている請求項1記載の
    吸収性物品。
  3. 【請求項3】 前記表面層が少なくとも2層構造となっ
    ており、最上層の表面及びその近傍にのみ又は該最上層
    の厚さ方向全域にキトサンが含有されており、且つ前記
    最上層に隣接する下層が親水性であると共に該下層にキ
    トサンが含有されていない請求項2記載の吸収性物品。
  4. 【請求項4】 前記吸収層が、吸収コア及び該吸収コア
    を被覆する吸収紙とを具備し、キトサンが前記吸収コア
    に含有されているか又は前記吸収紙に含有されている請
    求項1記載の吸収性物品。
  5. 【請求項5】 前記裏面層が蒸気透過性を有しており、
    蒸気透過性を有する該裏面層にキトサンが含有されてい
    る請求項1記載の吸収性物品。
  6. 【請求項6】 前記裏面層と共に前記吸収層を挟持する
    液透過性の表面層を更に有すると共に該吸収層と該表面
    層との間に配された液拡散性補助シートを更に有し、キ
    トサンが該液拡散性補助シートに含有されている請求項
    1記載の吸収性物品。
  7. 【請求項7】 着用者の肌当接面側にギャザーが形成さ
    れており、該ギャザーを構成する部材にキトサンが含有
    されている請求項1記載の吸収性物品。
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