JP2007215622A - 使い捨ておむつ - Google Patents

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Abstract

【課題】横漏れ防止性能に優れた使い捨ておむつを提供すること。
【解決手段】吸収性コアと該吸収性コアを被覆するコア被覆シートとを有する実質的に縦長の吸収体を具備する使い捨ておむつであって、股下部における前記吸収体は、幅方向の中央部が、非肌当接面側に配された下側シートに固定され、幅方向の両端それぞれから所定幅の部分が、おむつ着用時に、前記下側シートから離間して起立するようになされており、前記コア被覆シートは、前記吸収体における、肌当接面側、両側部及び前記起立する部分の非肌当接面側において吸収性コアを被覆しており、前記吸収体の幅方向中央部における肌当接面側に、該吸収体より幅が狭い表面シートが積層されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、使い捨ておむつに関する。
特開平11−104170号公報(特許文献1)には、三日月型の大きな防漏カフを取付けることで、体液漏れを防止する使い捨ておむつが記載されている。また、特開平3−123553号公報(特許文献2)には、中央部に平坦に位置する第1の吸収体の両側に起立する第2の吸収体を配置した使い捨ておむつが記載されている。
特開平11−104170号公報。 特開平3−123553号公報。 特開平5−59601号公報。 特開平5−59602号公報。
特許文献1記載のおむつは、防漏カフを高くすることで、股下部の着用者とおむつとの隙間をなくすことが、ある程度可能であるが、防漏カフが高いために、装着時に防漏カフが体へ押し当てられ潰されたり、倒れたりすることがある。それにより、着用者に、装着時の違和感を与えてしまう。また、防漏カフは幅方向に倒して固定するので、防漏カフの長手方向の両端部では液吸収ゾーンを防漏カフが覆うことになる。この防漏カフの高くすることで、親水幅を確保することが困難となる。結局、お腹漏れ、横漏れ防止性能を充分に向上させることが難しい。特に、吸収体幅を狭くするおむつ製品では、性能向上が困難となる。
特許文献2記載のおむつは、防漏カフとして、第2吸収体を配置することで、排泄物が漏れ防止手段を超えて、外部へ漏れ出すのを防止しようとするものである。これは第1の吸収体で吸収中に流れ出そうとする排泄物が、第2吸収体でせき止めようとするが、多量の尿が短時間にまとまって高速で排泄されたり、吸収されにくい水状便や軟便等が排泄された場合には、それらが、第2の吸収体を越えて漏れ出す恐れがある。即ち、第2吸収体を超えた排泄物は、サイドフラップに流出し、このサイドフラップ部に流出した排泄物は、そこに溜まっていられず、漏れに至ってしまう。
特許文献3又は4には、湿潤保持シートを表面シート上に配したおむつが記載されているが、これらのおむつにおいては、着用者にぬれ感を認知させるという目的上から、湿潤保持シートは表面シートに非接着部分を有したり、親水性を主体とし、また肌側の繊維密度を高めるなど、シートに液を残す工夫をしている。
先行文献記載の実施製品はトレーニングパンツであり、複数回あるいは大量の排泄に対して、皮膚トラブルを発症しやすいといった課題は考慮されていない。
本発明の目的は、横漏れ防止性能に優れ、かつ複数回あるいは大量の排泄物に対して皮膚トラブルを抑えた使い捨ておむつを提供することにある。
本発明は、吸収性コアと該吸収性コアを被覆するコア被覆シートとを有する実質的に縦長の吸収体を具備する使い捨ておむつであって、股下部における前記吸収体は、幅方向中央部が、該吸収体の非肌当接面側に配された下側シートに固定され、幅方向の両端それぞれから所定幅の部分が、おむつ着用時に、前記下側シートから離間して起立するようになされており、前記コア被覆シートは、前記吸収体における、肌当接面側、両側部及び前記起立する部分の非肌当接面側において吸収性コアを被覆しており、前記吸収体の肌当接面側に、該吸収体より幅が狭い表面シートが固定されている、使い捨ておむつを提供することにより前記目的を達成したものである。
本発明の使い捨ておむつは、横漏れ防止性能に優れたものである。また、本発明の使い捨ておむつは、吸収体の両側部を起立させることでもれを抑制し、また、表面シート及びコア被覆シートの液吸収面を肌から離間させることで皮膚トラブルを抑えることができる。更に、下側シート(裏面シート)上に尿検出用のインジケーターを配した場合、インジケーターが感度良く反応し、排泄の有無を保護者や介護者等に適切に認知させることができる。尚、本発明において、インジケーターの使用は必須ではない。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
本発明の一実施形態としての使い捨ておむつ1(以下、おむつ1という)は、図1に示すように、いわゆる展開型のおむつである。おむつ1は、着用時に着用者の腹側に配される腹側部A、着用者の背側に配される背側部B、及び腹側部Aと背側部Bとの間に位置し、着用時に着用者の股間部に配される股下部Cを有し、背側部Bの左右両側それぞれにファスニングテープ5,5が設けられ、腹側部Aの外面に、ファスニングテープ5,5を止着するランディングテープ6が設けられている。
おむつ1は、液透過性の表面シート2、液不透過性又は撥水性の裏面シート(下側シート)3、液保持性の吸収体4及び一対の立体ガード形成用シート71,71を備えている。
図1に示す如く、おむつ1の股下部Cの両側縁部は略円弧状の凹状をなしており、おむつ1は、股下部Cにおける幅が、腹側部A及び背側部Bそれぞれにおける幅より狭くなっている。裏面シート3の輪郭は、おむつ1のファスニングテープを除く部分の輪郭と一致している。
立体ガード形成用シート71は、おむつ1の幅方向外方側が、裏面シート3に接着剤を介して固定されている。立体ガード形成用シート71のおむつ幅方向内方側は、該シート71の長手方向の両端部を除き裏面シート3に接合されておらず、着用時には、裏面シート3から離間する方向に起立して立体ガード7を形成する。立体ガード形成用シート71の長手方向の両端部は起立不可能に固定されている。
立体ガード7は、自由端72と固定端73を有し、自由端72の近傍には、立体ガード7を起立させるための弾性部材74が伸長状態で固定されている。固定端73は、おむつ1の長手方向と略平行に延びている。前記固定端73より外方の立体ガード形成用シート71と裏面シート3との間には、弾性部材8が伸長状態で固定されており、自然状態(おむつに外力を加えない状態)においては、該弾性部材8の収縮により、レッグギャザーが形成され、着用時における脚周りへのフィット性が向上している。
おむつ1における吸収体4は、図1及び図2に示すように、縦長矩形状をなし、その長手方向を、おむつ長手方向(着用時に着用者の前後方向に向けられる方向と同じ)に一致させて、ホットメルト型接着剤9により裏面シート3の幅方向中央部に接合されている。
おむつ1における吸収体4は、図3及び図4に示すように、上層42及び下層43からなる2層構造の吸収性コア41と、該吸収性コア41を被覆するコア被覆シート47とからなる。上層42は、吸収性コア41の肌当接面側を構成し、下層43は、吸収性コア41の非肌当接面側を構成する。コア被覆シート47はおむつ1の長手方向の略全長に亘る長さを有している。吸収性コア41は、吸収体4の長手方向の全長、即ちコア被覆シート47の同方向の全長よりも短い。後述のように、上層42は親水性を有する長繊維と高吸収性ポリマー103を含む。吸収性コア41を構成する高吸収性ポリマー103の散布長さと上層42(親水性を有する長繊維)、下層43は、長さが同一でも異なっていても良い。長さを違える場合は高吸収性ポリマー103の散布長さや下層43の長さは、上層42(親水性を有する長繊維)よりも短いほうが吸収コア41の端部から高吸収性ポリマー103が脱落するのを防止するために好ましい。
おむつ1における上層42及び下層43は、平面視したときの輪郭が略同形で、いずれも略矩形状である。
下層43は、図3及び図4に示すように、股下部Cに配される部分の左右両側に、吸収体4の立体形状への変形を容易とする欠落部44,44を有している。欠落部44,44の存在により、図2に示すように、吸収体4が各欠落部44付近で屈曲しやすくなっている。
おむつ1における欠落部44は、股下部Cにおける下層43の側縁部43aから離間した部位に、吸収性コア41の長手方向に沿って延びるように形成されている。
欠落部44の形成部位に関し、下層43の側縁部43aから離間しているとは、少なくとも、おむつ長手方向中央位置において離間していれば良い。おむつ長手方向中央位置とは、展開且つ伸長状態としたおむつの長手方向の全長を2等分する位置であり、概ね図1中のII−II線の位置である。
おむつ1の股下部Cにおける下層43は、欠落部44を有することによって、幅方向中央部に位置する中央片43Mと、その両側に位置する左右の側部片41S,41Sとに分割されている。おむつ1においては、中央片43Mと側部片41Sそれぞれとが離間しており、両者間に生じた隙間が欠落部であるが、これに代えて、下層43に、線状のスリットを入れることもできる。このようなスリットも欠落部に含まれる。
上層42及び下層43は、互いに積層されて吸収性コア41を構成しており、該吸収性コア41の、長手方向に直交する方向の断面(図3に示す断面)の周囲の全周が、コア被覆シート47によって被覆されている。より具体的には、コア被覆シート47は、吸収性コア41より広い幅を有し、図4に示すように、吸収性コア41の幅を超える部分47a,47aが、吸収性コア41の非肌当接面側に折り曲げられ、その両側縁部同士が重合した状態とされている。
コア被覆シート47は、透水性の材料からなり、吸収性コア41の構成材料を漏れ出さないように保持する。コア被覆シート47は、ティッシュペーパ又は透水性の不織布からなることが好ましく、特に、直接肌に接触する面、すなわち、吸収体の肌当接面側(少なくとも表面シート2によって覆われていない部分)や側部は、肌触りや強度の点から透水性の不織布からなることが好ましい。不織布は、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド、スパンボンド−メルトブローン−メルトブローン−スパンボンド、エアスルー不織布などが上げられる。不織布を形成する繊維は、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどの熱可塑性繊維からなることが好ましい。
繊維は単独でも2種類以上の樹脂を複合化した複合化繊維でもよく、特に風合いの点で鞘がポリエチレン、芯がポリプロピレンからなる複合繊維が好ましい。不織布は単層でも多層でも良く、界面活性剤処理やコロナ処理他の親水化処理を施しても良い。不織布を多層にする場合、コア側を目の詰まった(平均細孔径が小さい)不織布として高吸収性ポリマーのこぼれ落ちを防ぎ、外側は風合いを重視して密度を低く設計することが好ましい。内側の目の大きさは以下のとおりである。
コア被覆シート47は、高吸収性ポリマーが通り抜けないように目が詰まっている材料からなることが好ましい。具体的には、コア被覆シートは、下記測定法で測定した平均細孔径が50μm以下であることが好ましい。
〔平均細孔径の測定法〕
POROUSMATERIALSINC.社、capillary flow porometer CFP−1200−AEXL−ESAを用い、バブルポイント法(JIS K 3832)で測定。サンプルはGalwick液(フッ化水素系溶媒)に浸漬した。
図2に示すように、股下部Cにおける吸収体4は、その幅方向中央部Mが、該吸収体4の非肌当接面側に配された裏面シート(下側シート)3に、ホットメルト粘着剤9を介して固定されている。一方、股下部Cにおける吸収体4の、幅方向の両端4E,4Eそれぞれから所定幅の部分S,Sは、裏面シート(下側シート)3に接合されていない。
また、吸収体4の前記所定幅の部分S,Sには、おむつ長手方向に沿って弾性部材48,48が伸長状態で固定されている。弾性部材48は、吸収体4の両側縁部におけるコア被覆シート47の吸収性コア41側の面に、図示しない接着剤により伸長状態にて固定されている。弾性部材48は、おむつの腹側部A及び背側部Bにおいて、吸収体4と共に裏面シート3上に固定されている。
弾性部材48は、吸収体4の幅方向における前記中央部Mより外側の他の部位に固定しても良く、例えば、吸収性コア4の肌当接面側における上層42とコア被覆シート47との間、吸収性コア4の非肌当接面側における下層43とコア被覆シート47との間、上層42と下層43との間、吸収体4の両側縁部におけるコア被覆シート47の外面側(吸収性コア41側とは反対側の面等)に固定することもできる。吸収体4の両側縁部4E,4Eそれぞれから、吸収体4の中央部M(起立基端49,49)までの距離(おむつ1の幅が最も狭い部位で測定)は、例えば10〜100mmであり、乳幼児用おむつの場合、10〜50mm程度であることが好ましい。
おむつ1の着用時には、吸収体4の前記所定幅の部分S,Sが、該部分S,Sが裏面シート(下側シート)3に接合されていないこと、吸収体4が前記欠落部44の存在によって折れ曲がり易くなっていること及び前記弾性部材48が収縮することによって、図2に示すように、裏面シート(下側シート)3から離間して起立する。
おむつ1における表面シート2は、図2〜4に示すように、吸収体4の肌当接面側に積層されており、少なくとも股下部Cにおいて、その幅が、吸収体4の幅よりも狭くなされている。具体的には、表面シート2は、おむつ長手方向における吸収体4と重なっている部分の全域において、その幅Wが、吸収体4の前記所定幅の部分S,Sの起立基端49,49間の距離L(図2参照)と略同じである。
そのため、表面シート2により、肌当接面の肌触りや液の取り込み性や拡散性、液残りや液戻りの防止性、隠蔽性などを高めつつも、該表面シート2によって、吸収体4の起立性が阻害されることを防止することができる。
吸収体4の前記所定幅の部分S,Sの起立基端49,49間の距離Lは、おむつの長手方向全域において一定である必要はなく、例えば股下領域において狭く、製品端部において広くとっても良い。この場合、股間部においては吸収体の起立部Sの起立する高さが高くなるので、股下部からのモレを効果的に抑制することができる。距離Lは直線的に変化しても、円弧状や波状など、曲線を描きながら変化しても良い。これらのパターンは、下層43の中央部の形状や被覆シート状にエンボスなどで形成した屈曲線によって決定される。
本発明におけるコア被覆シートは、吸収体における、少なくとも肌当接面側、両側部及び起立する部分の非肌当接面側において吸収性コアを被覆していれば良く、例えば、本実施形態のおむつ1のコア被覆シート47における、吸収体4の起立基端49,49間の非肌当接面側において吸収性コア41を被覆している部分は省略することもできる。
おむつ1においては、股下部Cのほぼ全域において、起立基端49の位置P1と表面シートの側縁端の位置P2とが略同じ(製造誤差を考慮し、位置P1と位置P2との間の距離L1が1.0cm未満)であることが好ましい。本発明における、前記距離Lと表面シート2の幅Wとが略同じである形態には、股下部Cにおける、おむつ長手方向の1.0cm以上、より好ましくは3.0cm以上の範囲において、起立基端49の位置P1と表面シートの側縁端の位置P2との間の距離L1が1.0cm未満である場合も含まれる。
尚、おむつ1においては、股下部Cにおける表面シート2の幅Wが、起立基端49,49間の距離Lと略同じであったが、股下部Cにおける表面シート2の幅Wを、起立基端49,49間の距離Lより狭い幅としても良く、その場合にも、同様の効果が奏される。
但し、肌当接面の肌触りや液の取り込み性や拡散性、液残りや液戻りの防止性、隠蔽性などを高める観点からは、表面シートの前記幅Wは、前記距離Lの1/2以上が好ましく、2/3以上がより好ましく、前記距離Lと略同じ幅であることが更に好ましい。本明細書に記載の表面シート2の幅W2と起立基端49,49間の距離Lとの関係は、股下部Cにおける最小幅部分(おむつの幅が最小である部分)において満たされていることが好ましい。
表面シート2の形成材料としては、肌触りや液戻り性の向上の観点から、エアスルー不織布を用いることが好ましく、繊維はポリエチレンやポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどの熱可塑性繊維の2種類以上の樹脂を複合化した複合化繊維が好ましい。不織布は単層でも多層でも良いが、特に2層以上の多層とし、肌側から吸収体側に向かうにつれて親水性を高める構造が好ましい。親水性は処理する界面活性剤の種類(HLBや水に対する接触角、表面張力低可能など)や繊維の太さで制御できる。すなわち、吸収体側の層を形成する繊維に関して、より親水性の強い(HLBが高い、界面活性剤塗工面に水を滴下したときの接触角が小さい、界面活性剤が溶けた水の表面張力が小さいなど)界面活性剤で処理する、あるいはおよびより繊維径の細い繊維を使用するなどの方法があげられる。この場合の不織布の坪量は、厚みを付与するために15〜50g/m2 、より好ましくは20〜40g/m2 である。
あるいはまた、液残りを低減し、表面のドライ感を向上させる観点から不織布は、スパンボンド、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド、スパンボンド−メルトブローン−メルトブローン−スパンボンド、エアスルー不織布などを用いることが、特に吸収性を維持するためにはスパンボンド不織布を用いることが特に好ましい。不織布を形成する繊維は、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどの熱可塑性繊維からなることが好ましく、繊維は単独でも2種類以上の樹脂を複合化した複合化繊維でもよいが、特に風合いの点で鞘がポリエチレン、芯がポリプロピレンからなる複合繊維が好ましい。この場合の不織布の坪量は、厚みを低減するために8〜30g/m2 、より好ましくは13〜20g/m2 である。
尚、表面シート2の形成材料としては、コア被覆シート47の形成材料よりも平均細孔径が大きいのものを用いることが好ましい。平均細孔径の測定は前述のとおりであるが、平均細孔径が50μmを超え測定誤差が大きい場合は、充填する液を水に変えて測定する。エアスルー不織布の場合は水を用いる。
表面シート2は、該表面シート2を透過した液が、スムーズに吸収体4に移行させる観点から、吸収体4の肌当接面側の面に対して、液の移動を阻害しない態様で塗布された接着剤を介して接合されていることが好ましく、具体的には、表面シート2がドット状の多数の小さな接着点によってコア被覆シート47に接着されている態様、スパイラル状、格子状、多数本の平行線状等の接合線によってコア被覆シート47に接着されている態様等が挙げられる。散点状の接着には例えばホットメルト粘着剤をスプレー方式で塗工する方法が挙げられる。スプレー方式としては、スロットスプレー法、カーテンスプレー法、メルトブローン法、スパイラルスプレー法等が挙げられる。
表面シート2及び/又はコア被覆シート47が熱可塑性の樹脂を含む場合は、表面シート2と吸収体4の肌当接面側の面とは、加熱ロールや超音波方式によって接合されていても良い。この場合も表面シート2がドット状や線状の多数の小さな接着点によってコア被覆シート47に接合されている態様が好ましい。
表面シート及び吸収体のコア被覆シートには、スキンケア剤が塗布されていても良い。これらシートに塗布される剤としては、特開2004−255164号公報に記載の水溶性スキンケア剤や油性スキンケア剤が挙げられる。スキンケア剤は、かぶれや炎症の発生を抑制し、かぶれや炎症が生じた場合には、当該かぶれや炎症の進行を抑制するか、または当該かぶれや炎症を緩和させることができるものであることが好ましい。
スキンケア剤は、水溶性スキンケア剤でも油性スキンケア剤でも良い。水溶性スキンケア剤は、水分によって脱離可能な状態で固定されていることが好ましい。
(A)水溶性スキンケア剤
このような水溶性スキンケア剤の具体例としては、(1)各種植物エキス、(2)コラーゲン、(3)天然保湿成分(NMF)、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン等の保湿剤、(4)アルギニン、グアニジン誘導体(例えば、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルグアニジンの有機酸塩(例えばコハク酸塩、グリコール酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩等))等の角質柔軟化剤、(5)グアイアズレン、タンニン、没食子酸誘導体等の消炎剤等が挙げられ、水への溶解性、スキンケア効果、およびコストを勘案すると、水溶性スキンケア剤としては、植物エキスまたは天然保湿成分(NMF)を用いることが好ましい。上記植物エキスの具体例としては、オーツ麦エキス、海藻(ヒバマタ)エキス、柚エキス、ハマメリス(アメリカマンサク)エキス、ワレモコウエキス、アスナロエキス、アロエエキス、オウバクエキス、スギナエキス、カミツレエキス、ユーカリエキス、モモ葉エキス等が挙げられる。特に、柚エキス、ハマメリスエキス、アスナロエキス、アロエエキス、オウバクエキス、ユーカリエキスまたはモモ葉エキスを用いることにより、高いスキンケア効果を得ることができる。
吸収体の材料として高吸水性ポリマーを使用する場合には、水溶性スキンケア剤によって、吸水ポリマーの吸水性能が劣化するなどの変質が引き起こされないことが好ましい。そのためには、水溶性スキンケア剤として柚エキス、ハマメリスエキス、アスナロエキス、アロエエキス、オウバクエキス、ユーカリエキスまたはモモ葉エキス、特に、柚エキス、ハマメリスエキス、またはアスナロエキスを用いることが好ましい。
ここで、本明細書において水溶性スキンケア剤についていう「水分によって脱離可能な状態で固定されている」とは、当該水溶性スキンケア剤が高い水溶性または水分散性を有していることを意味する。例えば、水溶性スキンケア剤が塗布されているシートを、当該シートの重量の10倍量の水(液温25℃)に浸漬したときに、水溶性スキンケア剤が完全に溶解もしくは分散すれば、「水分によって脱離可能な状態で固定されている」といえる。
水溶性スキンケア剤は、水分を主たる手段として吸収性物品から着用者の肌に移行できればよく、水分以外の補助的手段で着用者の肌に移行してもよい。
水分によって脱離可能な状態で水溶性スキンケア剤を繊維表面に固定するうえからは、当該水溶性スキンケア剤を界面活性剤に加えて1,3−ブチレングリコールと共に繊維表面に付着させることが好ましい。1,3−ブチレングリコールは、前述したように水溶性スキンケア剤そのものとして用いることもできるが、水溶性スキンケア剤として植物エキスを用いる場合には、当該植物エキスを繊維表面に固定するための溶媒として用いることが特に好ましい。
(B)油性スキンケア剤
油性スキンケア剤としては、着用者の肌に対して保護、治癒等の効能を有するものを特に制限なく用いることができ、例えば、化粧品の分野においてエモリエント剤として用いられているもの等を用いることができる。
当該油性スキンケア剤の具体例としては、流動パラフィン、シリコーンオイル、動植物油(オリーブ油、ホオバ油、ペニバナ油、スクワランおよびスクワレン等)、モノグリセライド、ジグリセライド、トリグリセライド、脂肪族エーテル(ミリスチル−1,3−ジメチルブチルエーテル、パルミチル−1,3−ジメチルブチルエーテル、ステアリル−1,3−ジメチルブチルエーテル、パルミチル−1,3−メチルプロピルエーテル、ステアリル−1,3−メチルプロピルエーテル等)、および、ビサボロール、イソステアリル−コレステロールエステル等が挙げられる。また、パラフィンワックス、C12〜C22脂肪酸、C12〜C44脂肪酸エーテル、C12〜C22脂肪アルコール、ワセリン、金属石鹸(ステアリン酸マグネシウム等)、ショ糖脂肪酸エステル、シクロデキストリン脂肪酸エステル、シリコーン系レジン、およびアルキルシリコーンや、特許3222469号公報、特許3222470号公報、特許3217792号公報、特表2003−527147号公報、特表2003−533244号公報等に記載されている発明で使用されるエモリエント剤等を上記の油性スキンケア剤として用いることもできる。さらには、国際公開公報WO00/61097号に記載されているジアミド誘導体を油性スキンケア剤として用いることもできる。
特に吸収体の起立部Sは、股下部へのこすれが懸念される点からスキンケア剤が塗布されていることが好ましい。
本実施形態のおむつ1について更に説明する。
おむつ1における吸収性コア41は、親水性を有する長繊維を含む上層42と、フラップパルプを含む下層43とからなる。
親水性を有する長繊維を含む上層42としては、親水性を有する長繊維のウエブを含み、該長繊維は10〜60%の捲縮率を有し且つ該第2吸収体の平面方向に配向している長繊維コア(以下、単に長繊維コアともいう)を用いることが好ましい。この長繊維コアは、フラップパルプを主体とするものに比して伸縮性を有するため、下層43の欠落部による、吸収体の立体形状への変形容易性を損なうことなく、装着者の体勢の変化に追従しやすいため、吸収体4は安定して肌当接面側に向けて凹状のポケット構造を形成し、排泄物の漏れ出しを防止することができる。
長繊維コアとしては、高吸収性ポリマーを含まないものもを用いることもできるが、長繊維のウエブ中に高吸収性ポリマーが埋没担持されている長繊維コアを用いることがより好ましい。高吸収性ポリマーが担持されているものを用いると、吸収容量が増加し漏れ防止性能が向上するので好ましい。
他方、フラップパルプを含む下層43としては、フラッフパルプの積繊物、フラッフパルプと高吸収性ポリマーの粒子との混合積繊物、フラッフパルプと熱融着性合成繊維を混合し熱処理により一体化した混合積繊物、フラッフパルプ、高吸収性ポリマーの粒子と熱融着性合成繊維を混合し熱処理により一体化した混合積繊物、エンボス処理を施したフラッフパルプの積繊物、エンボス処理を施したフラッフパルプと高吸収性ポリマーの粒子との混合積繊物、水散布処理を施したフラッフパルプと高吸収性ポリマーの粒子との混合積繊物等を用いることができる。このうち、フラッフパルプと高吸収性ポリマーの粒子との混合積繊物を用いることが、安価で且つ比較的簡易な設備で製造できる点、十分な吸収容量を有し漏れ防止性能に寄与する点から好ましい。下層43中のフラップパルプの含有量は、例えば20〜100質量%とすることができる。
長繊維コアとして好ましく用いられる長繊維コアについて説明する。
図5は、長繊維コアの一例を示す模式断面図である。図5に示す長繊維コア101は、主として長繊維のウエブ(以下、ウエブという)102及び高吸収性ポリマーの散布層(以下、ポリマー層という)103を備えている。長繊維コア101はウエブ102を複数備えており、ウエブ102,102間にポリマー層103が位置している。ウエブの層数は3層以上とすることもできる。
親水性を有する長繊維には、本来的に親水性を有する長繊維、及び本来的には親水性を有さないが、親水化処理が施されることによって親水性が付与された長繊維の双方が包含される。好ましい長繊維は本来的に親水性を有する長繊維であり、特にナイロンやアクリル、アセテートやレーヨンなどの長繊維が好ましい。とりわけ水分率が10%未満の繊維、アセテートやナイロンやアクリルは湿潤しても嵩高性が保持されるので特に好ましい。アセテートとしては、セルローストリアセテート及び/又はセルロースジアセテートを用いることが好ましい。ここで、水分率は25℃、相対湿度65%の環境下で測定した値である。
長繊維としては捲縮しているものを用いる。長繊維はその捲縮率(JIS L0208)が10〜90%であり、好ましくは10〜60%であり、より好ましくは20〜50%である。捲縮した長繊維からウエブを形成することで、該ウエブ中に高吸収性ポリマーを安定的に且つ多量に埋没担持することが容易となる。捲縮を有さないか、又は捲縮の程度が小さい長繊維のみからウエブを構成し、これを吸収体として用いると、高吸収性ポリマーを多量に用いた場合にその極端な移動や脱落が起こりやすい。逆に捲縮率が高すぎる長繊維を用いると、長繊維間に高吸収性ポリマーを入り込ませるのが容易でなく、やはり高吸収性ポリマーを多量に用いた場合にその極端な移動や脱落が起こりやすい。長繊維を捲縮させる手段に特に制限はない。また、捲縮は二次元的でもよく或いは三次元的でもよい。捲縮率は、長繊維を引き伸ばしたときの長さAと、元の長繊維の長さBとの差の、伸ばしたときの長さAに対する百分率で定義され、以下の式から算出される。
捲縮率=(A−B)/A × 100 (%)
元の長繊維の長さとは、長繊維が自然状態において、長繊維の両端部を直線で結んだ長さをいう。自然状態とは、長繊維の一方の端部を水平な板に固定し、繊維の自重で下方に垂らした状態をいう。長繊維を引き伸ばした時の長さとは、長繊維の捲縮がなくなるまで伸ばした時の最小荷重時の長さをいう。長繊維の捲縮率は前述の通りであり、捲縮数は1cm当たり2〜25個、特に4〜20個、とりわけ10〜20個であることが好ましい。
埋没担持とは、高吸収性ポリマーが、捲縮した長繊維によって形成される空間内に入り込んで、着用者の激しい動作によっても該ポリマーの極端な移動や脱落が起こりにくくなっている状態を言う。このとき、長繊維は高吸収性ポリマーに絡みつき、あるいは引っ掛かりを生じ、あるいはまた、高吸収ポリマーは自身の粘着性により長繊維に付着している。長繊維が形成する空間は、外部から応力を受けても変形しやすく、また、長繊維全体で応力を吸収することができるので、空間が破壊されるのを防いでいる。高吸収性ポリマーは、その一部がウエブ102中に埋没担持されている。長繊維コア101の製造条件によっては高吸収性ポリマーのほぼ全部がウエブ102中に均一に埋没担持される場合もある。
長繊維の繊維径に特に制限はない。一般に1.0〜10dtex、特に1.7〜7.8dtexの長繊維を用いることが好ましい。また、吸収体に耐よれ性やクッション性を付与したい場合は、特に2.1〜7.2dtexの繊維を用いることが好ましい。吸収体における長繊維とは、繊維長をJIS L1015の平均繊維長測定方法(C法)で測定した場合、好ましくは70mm以上、更に好ましくは80mm以上、一層好ましくは100mm以上である繊維のことをいう。ただし、測定対象とするウエブの全長が100mm未満である場合には、当該ウエブ中の繊維の好ましくは50%以上、更に好ましくは70%以上、一層好ましくは80%以上がウエブ全長にわたって延びている場合に、当該ウエブの繊維は長繊維であるとする。長繊維コアにおける長繊維は一般に連続フィラメントと呼ばれるものである。また、連続フィラメントの束が一方向に配向したものは一般にトウと呼ばれている。従って、長繊維コアにおける長繊維とは、連続フィラメントを含む概念のものである。また長繊維が配向したウエブとは、連続フィラメントのトウ層を含む概念のものである。
また、該長繊維の一部が切断され繊維長が上記値を下回る繊維(切断された繊維)が、吸収体中に混合されても良い。多くの場合、該切断された繊維は製造工程において生じるものである。
ウエブ中に埋没担持される高吸収性ポリマーとしては、一般に粒子状のものが用いられるが、繊維状のものでも良い。粒子状の高吸収性ポリマーを用いる場合、その形状が不定形タイプ、塊状タイプ又は俵状タイプである場合には、ウエブに対して同量以上、10倍以下の坪量で埋没担持させることができる。また、球粒凝集タイプや球状タイプの場合には、ウエブに対して同量以上、5倍以下の坪量で埋没担持させることができる。これらの粒子形状は、特に高吸収量と薄型化を両立させたい場合は前者を、風合い(高吸収性ポリマーのしゃり感の低減)を重視する場合は後者を選択することが望ましい。高吸収性ポリマーは、ウエブ102,2間に層状に散布されている。高吸収性ポリマーは、その一部がウエブ102中に埋没担持されている。長繊維コア101の製造条件によっては高吸収性ポリマーのほぼ全部がウエブ102中に均一に埋没担持される場合もある。「均一」とは、長繊維コア101の厚み方向あるいは幅方向において、高吸収性ポリマーが完全に一様に配されている場合、及び長繊維コア1の一部を取り出した時に、高吸収性ポリマーの存在量のばらつきが、坪量で2倍以内の分布を持つ場合をいう。このようなばらつきは、使い捨ておむつを製造する上で、まれに高吸収性ポリマーが過剰に供給され、部分的に散布量が極端に高い部分が生じることに起因して生ずるものである。つまり前記の「均一」は、不可避的にばらつきが生ずる場合を包含するものであり、意図的にばらつきが生じるように高吸収性ポリマーを分布させた場合は含まれない。
先に述べた通り、長繊維は捲縮を有するものであるから、粒子を保持し得る多数の空間を有している。その空間内に高吸収性ポリマーが保持される。その結果、多量の高吸収性ポリマーを散布してもその極端な移動や脱落が起こりにくくなる。また着用者が激しい動作を行っても長繊維コア101の構造が破壊されにくくなる。使用する高吸収性ポリマーによって、捲縮率や使用する長繊維の量を適宜調節する。以上の構造を有する長繊維コア101は、薄型で低坪量のものとなる。
高吸収性ポリマーは、捲縮した長繊維によって形成される空間内に安定的に保持されるので、長繊維コア101は高吸収性ポリマーを多量に保持することができる。具体的には、長繊維コア101全体で見たとき、好ましくは高吸収性ポリマーの坪量が長繊維の坪量以上、更に好ましくは2倍以上、更に好ましくは3倍以上である。ウエブへの高吸収性ポリマーの埋没担持性が十分でない時は、ホットメルト粘着剤、各種バインダー(例えばアクリル系エマルジョン粘着剤など)、カルボキシメチルセルロースやエチルセルロースなどの糖誘導体、ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂等をウエブに適宜添加できる。さらに、凹凸加工や植毛を施したシートなどを併用しても良い。
図5に示す長繊維コア101においては、ウエブ102を構成する長繊維が、長繊維コア101の平面方向に一方向に配向している。長繊維が一方向に配向していることに起因して、長繊維コア101に液が吸収されると、該液は長繊維の配向方向へ優先的に拡散する。逆に、長繊維の配向方向と直交する方向への拡散は抑制される。
図1〜図4に示したおむつ1においては、長繊維が使い捨ておむつの長手方向に配向しており、それにより、おむつの側部からの漏れ(横漏れ)が一層効果的に防止される。
これに対して長繊維がおむつの幅方向に配向している場合には、おむつの前部からの液漏れ(前漏れ)が効果的に防止される。
長繊維の配向の程度は、配向度で表して1.2以上、特に1.4以上であることが好ましい。本実施形態において配向度はKANZAKI社のMicrowave molecular orientation analyzer MOA−2001Aを用いて測定する。サンプルサイズは長手方向100mm、幅50mmとし、3点の平均値を配向度とする。サンプルサイズがこの大きさに満たない場合は、複数のサンプルを互いに重ならないように配して測定する。
本実施形態のおむつ1における長繊維コアは、図1〜4に示すように、その幅方向の略全域に高吸収性ポリマー103が略一様に埋没担持されているが、吸収性コア41、特に長繊維コアに埋没担持させる高吸収性ポリマーは、図12に示すように、少なくとも股下部Cにおける高吸収性ポリマー103が、起立基端49,49間(幅方向中央部M)における坪量よりも、該起立基端49それぞれの外方(所定幅の部分S,S、以下、起立部ともいう)における坪量の方が小さいことが好ましい。吸収性コア41が長繊維コア単層からなる場合や、下層に長繊維コアを用いる場合も同様である。高吸収性ポリマー103が前記部分Sに散布されていない場合(坪量が0g/m2 )も、前述の「起立基端49それぞれの外方における坪量の方が小さい」場合に含まれる。
吸収性コア41に含ませる高吸収性ポリマーを、吸収性コア41の幅方向中央部に偏在させることで、吸収体4における前記所定幅の部分S,Sの起立性を向上させつつ、充分な吸収容量を確保することができる。起立部に大量の高吸収性ポリマーを配すると、吸収により起立部が膨潤し、弾性体の収縮が阻害されて起立性が阻害されたり、吸収体中央部−起立部によって形成される空間が減少し、その結果、おむつ内での液の一時ストック量が低下してしまう。起立部の高吸収性ポリマーの坪量は乳幼児用紙おむつの場合、0〜300g/m2 、好ましくは50〜200g/m2 である。図12に示すおむつは、高吸収性ポリマーの分布範囲が異なる以外は、上述したおむつ1と同様の構成を有し、同様の構成要素には同一の符号を付してある。
長繊維コア101においては、高吸収性ポリマーが捲縮した長繊維によって形成される空間内に保持されているので、該ポリマーの極端な移動や脱落が起こりにくく、また着用者の激しい動作によっても長繊維コア101の破壊が起こりにくくなっている。これらの効果を一層顕著なものとするために、及び高吸収性ポリマーどうしが擦れ合うときに生じる「シャリ感」を低減させるために、長繊維コア101においては重なり合うウエブ102,102どうしが接着されている。この場合、先に述べた長繊維の配向方向への液の優先的な拡散が阻害されないようにするために、重なり合うウエブ102,102どうしは散点状に接着されている。散点状に接着されているとは、接着点の形状が大きな異方性を有しておらず、且つそのような接着点がウエブ102の平面方向全域に亘って均一に分散していることをいう。典型的な接着態様としては、重なり合うウエブ102,102どうしがドット状の多数の小さな接着点によって接着されている態様が挙げられる。散点状の接着には例えばホットメルト粘着剤をスプレー方式で塗工する方法が挙げられる。スプレー方式としては、スロットスプレー法、カーテンスプレー法、メルトブローン法、スパイラルスプレー法等が挙げられる。なお、このような塗工方法を用いると、ウエブ102どうしが接着することはもちろんのこと、ウエブ102と高吸収性ポリマーの一部も接着する場合がある。
長繊維コア101は、該長繊維コア101がどのような形態である場合でもその厚みが好ましくは10mm以下、更に好ましくは5mm以下である。
長繊維コアの他の例を、図6に示した。図6に示す長繊維コアについて特に説明しない点については、図5に示す長繊維コアに関して詳述した説明が適宜適用される。また、図6においては、図5と同じ部材に同じ符号を付してある。図6においては、各図の上側が肌当接面側、下側が非肌当接面側である。
図6(a)に示す長繊維コア101は、単層のウエブ102から構成されている。そしてウエブ102中に高吸収性ポリマーが均一に埋没担持されている。図6(b)及び(c)に示す長繊維コア101も、単層のウエブ102から構成されているが、高吸収性ポリマーがウエブ102の厚さ方向に関して肌当接面側又は非肌当接面側に偏倚して埋没担持されている。図6(d)に示す長繊維コア101は、高吸収性ポリマーが埋没担持されているウエブ102の下側に、高吸収性ポリマーを含まない親水性を有する長繊維のウエブ106が配置された構造を有している。
尚、長繊維コアのウエブ内には高吸収性ポリマーのほかに、他の粒子、例えば、活性炭やシリカ、アルミナ、酸化チタン、各種粘土鉱物(ゼオライト、セピオライト、ベントナイト、カンクリナイト等)等の有機、無機粒子(消臭剤や抗菌剤)を共存させることができる。また、ウエブの形態保持性を向上させて、ウエブの圧縮回復性を高め、またウエブのよれを起こりにくくし、更にウエブの搬送性を良好にすることを目的として、ウエブを構成する長繊維どうしを接合することが好ましい。また、ウエブの形態保持性を向上させるための別法として、ウエブをその上下に位置する材料と接着剤によって接合するか又は熱融着する方法が挙げられる。
或いは、各種有機、無機緩衝剤、即ち、酢酸、リン酸、クエン酸、コハク酸、アジピン酸、リンゴ酸、乳酸又はこれらの塩を単独あるいは組み合わせて用いたり、各種アミノ酸を用いることができる。これら成分の働きは、吸収体に吸収された排泄物のにおいや素材由来のにおいを抑制することである。また、各種有機、無機緩衝剤は、排泄物、例えば尿の分解による発生するアンモニアを中和し、おむつを中性〜弱酸性に保つ効果があり、それによって、万一おむつから肌への排泄物の液戻りがあっても、肌への影響を少なくすることができる。更に、各種有機、無機緩衝剤は、アンモニア等のアルカリを中和する働きがあるので、ウエブ2を構成する長繊維としてアセテート繊維のような分子構造内にエステル結合を有する繊維を用いた場合には、アルカリによるエステル結合の分解に起因する繊維の損傷が防止される効果も期待できる。
また、液保持性と吸収速度の向上、ドライの向上を目的に、親水性の微粉又は短繊維をウエブ中に共存させることができる。親水性の微粉又は短繊維としては、フィブリル化されているか又はフィブリル化されていないセルロースパウダー、カルボキシメチルセルロース及びその金属塩、カルボキシエチルセルロース及びその金属塩、ヒドロキシエチルセルロース及びその誘導体、シルクパウダー、ナイロンパウダー、レーヨン、コットン、羊毛などの短繊維が挙げられる。これらのうち、セルロースパウダーを用いると、前記の効果を最大限向上させ得るので好ましい。親水性の微粉又は短繊維は、高吸収性ポリマーの散布前にウエブに散布してもよく、或いは高吸収ポリマーと混合しておき、両者を同時にウエブに散布してもよい。
図7は、本発明の他の実施形態である使い捨ておむつ(以下、おむつ1Aという)を示す断面図である。おむつ1Aについては、主として上述したおむつ1との相違点について説明し、同様の点については説明を省略する。特に説明しない点(好ましい構成も含む)については、おむつ1についての上述した説明が適宜適用される。
図7に示すおむつ1Aにおいても、おむつ1と同様に、吸収体4の幅方向中央部Mが、その非肌当接面側に配された裏面シート(下側シート)3に固定され、幅方向の両端それぞれから所定幅の部分S,Sが、欠落部44の存在及び弾性部材48の収縮によって、おむつ着用時に、裏面シート(下側シート)3から離間して起立する。
おむつ1Aにおける表面シート2Aは、図7に示すように、股下部Cにおけるその幅が、吸収体4の幅より狭く、吸収体4の前記所定幅の部分S,Sの起立基端49,49間の距離Lより広くなっている。吸収体4の両側縁部4Eから表面シート2Aの両側縁部までの距離L2(両側分、2×L2)は、吸収体4の全幅(2×L2+L)に対して、10〜70%、特に30〜60%であることが好ましい。
そして、表面シート2Aは、前記起立基端49,49それぞれに対応する位置に、コア被覆シート47に接合された接合部21,21を有しており、該表面シート2Aは、該接合部21,21それぞれにおいて屈曲性が高められている。即ち、表面シート2Aは、接合部21がない場合と比べて、該接合部21を有することによって、該接合部21とされた部分で屈曲し易くなっている。
表面シート2Aが、屈曲性が向上する態様で接合されていることによって、表面シート2Aにより、肌当接面の肌触りや液の取り込み性や拡散性、液残りや液戻りの防止性、隠蔽性を高めつつも、該表面シート2Aによって、吸収体4の起立性が阻害されることを防止することができる。これにより、上述したおむつ1と同様の効果が得られる。更に、本実施形態においては、表面シート2Aの幅を、上述したおむつ1よりも広くできるため、屈曲部や起立部での肌への刺激性を低減できる。さらに、腹部や背側部などのように、吸収体が起立しにくい部分においては、吸収体幅全体が身体に接触することになるため、肌触りの向上や液残りや液戻りの防止性の意味で表面シートを広げることが好ましい。
表面シート2Aをコア被覆シート47に接合する方法(接合部21,21の形成方法)としては、ホットメルト粘着剤で接着する方法や加熱ロールや超音波方式で表面シートあるいは被覆シートを溶融させる方法、あるいはこれらの併用が好ましく、加熱ロールや超音波方式で表面シートあるいは被覆シートを溶融させる方法がより好ましい。表面シート2Aの接合部21,21以外の部分は、おむつ1の場合と同様に、コア被覆シート47に該表面シート2を透過した液が、スムーズに吸収体4に移行させる観点から、吸収体4の肌当接面側の面に対して、液の移動を阻害しない態様で塗布された接着剤を介して接合されていることが好ましく、具体的には、表面シート2がドット状の多数の小さな接着点によってコア被覆シート47に接着されている態様、スパイラル状、格子状、多数本の平行線状等の接合線によってコア被覆シート47に接着されている態様等が挙げられる。散点状の接着には例えばホットメルト粘着剤をスプレー方式で塗工する方法が挙げられる。スプレー方式としては、スロットスプレー法、カーテンスプレー法、メルトブローン法、スパイラルスプレー法等が挙げられる。
おむつ1Aにおいては、股下部Cのほぼ全域において、起立基端49の位置P1と表面シートの接合部21の位置(幅方向の中心位置)P3とが略同じ(位置P1と位置P3との間の距離L1が1.0cm未満)であるが、本発明における、表面シートが起立基端それぞれに対応する位置に接合部21を有する形態には、股下部Cにおける、おむつ長手方向の1.0cm以上、より好ましくは3.0cm以上の範囲において、起立基端49の位置P1と表面シートの前記接合部21の位置P3との間の距離L3が、1.0cm未満である場合も含まれる。
次ぎに、本発明の更に他の実施形態である使い捨ておむつ(以下、おむつ1Bという)について図8及び図9を参照して説明する。おむつ1Bについては、主として上述したおむつ1との相違点について説明し、同様の点については説明を省略する。特に説明しない点(好ましい構成も含む)については、おむつ1についての上述した説明が適宜適用される。
図8及び図9に示すように、おむつ1Bにおける吸収体4Bも、おむつ1における吸収体4と同様に、親水性を有する長繊維を含む上層42及びフラップパルプを含む下層43からなる2層構造の吸収性コア41と、該吸収性コア41を被覆するコア被覆シート47とからなる。
本実施形態におけるフラップパルプを含む下層43は、欠落部44を有しておらず、その代わりに、股下部C及び背側部Bにおけるその幅が、上層42の幅よりも狭くなっている。換言すれば、吸収性コア4は、股下部C及び背側部Bに、親水性を有する長繊維を含む上層42が、フラップパルプを含む下層43の両側縁より幅方向外方に延出した部分42S,4Sを有している。
この実施形態における吸収体4Bにおいても、股下部Cにおける、該吸収体4Bの幅方向の両端4E,4Eそれぞれから所定幅の部分S,Sが、裏面シート(下側シート)3に接合されておらず、また、各部分Sにおむつ長手方向に沿って伸長状態で弾性部材48が配設されいてるため、前記所定幅の部分S,S部分が、おむつ着用時に、該裏面シート(下側シート)3から離間して起立する。また、股下部Cのほぼ全域において、所定幅の部分S,Sそれぞれの起立基端49の位置P1と表面シートの側縁端の位置P2とが略同じである。
この実施形態のおむつ1Bにおいても、おむつ1と同様の効果が奏される。
次ぎに、本発明の更に他の実施形態である使い捨ておむつ(以下、おむつ1Cという)について図13を参照して説明する。おむつ1Cについては、主として上述したおむつ1との相違点について説明し、同様の点については説明を省略する。特に説明しない点(好ましい構成も含む)については、おむつ1についての上述した説明が適宜適用される。おむつ1と同様の構成要素には同一の符号を付してある。
図13に示すように、おむつ1Cにおける表面シート2は、吸収体4の少なくとも肌当接面側の幅方向の両側部S,Sを覆い、好ましくは幅方向両側部および両側部及び起立する部分の非肌当接面側を覆い、幅方向中央部Mはコア被覆シート47が露出している。
肌当接面側の表面シート2の幅は起立部Sと略同一寸法である。よって、おむつ1Cは吸収体の起立性を阻害せず、おむつ1Aやおむつ1Bと類似の効果を有し、かつ、吸収体起立部が肌に当たって皮膚トラブルを起こすのを防ぐ効果がある。
前述の各実施形態で用いる高吸収性ポリマーは、通液性の高い高吸収性ポリマーであることが好ましい。
すなわち、以下の方法で測定される液通過時間が20秒以下、特に2〜15秒、とりわけ4〜10秒であることがゲルブロッキングの発生及びそれに起因する吸収性能の低下を防止し、また、吸収が間に合わないことに起因する液の素抜けによるもれの防止の点から好ましい。液通過時間の測定は以下の通りである。即ち、断面積4.91cm2(内径25mmφ)で底部に開閉自在のコック(内径4mmφ)が設けられた円筒管内に、該コックを閉鎖した状態で、該高吸収性ポリマー0.5gを生理食塩水とともに充填し、該生理食塩水により該高吸収性ポリマーを飽和状態に達するまで膨潤させる。膨潤した該高吸収性ポリマーが、沈降した後、該コックを開き、生理食塩水50mlを通過させる。該生理食塩水50mlが通過するのに要した時間を測定し、この時間を液通過時間とする。液通過時間は、高吸収性ポリマーのゲル強度を反映する指標のひとつである。液通過時間が短いものほどゲル強度は強くなる。
通液性の高い高吸収性ポリマーを用いることで、親水性を有する長繊維を含む層の厚み方向および平面方向での、特に繰り返し吸収時の液の取り込み速度を高め、吸収性コアの吸収容量を効率的に利用することができる。あるいはまた、吸収体の起立部分での液の拡散性を高め、股下部に液が滞留するのを防ぐために好ましい。
上記高吸収性ポリマーとしては、加重下での通液性の高い高吸収性ポリマーを用いることが好ましい。高吸収性ポリマーのゲルブロッキングを効果的に防止する観点から、高吸収性ポリマーは、その通液速度の値が好ましくは30〜300ml/min、より好ましくは32〜200ml/min、更に好ましくは35〜100ml/minである。通液速度の値が30ml/min未満である場合、吸液によって飽和膨潤した高吸収性ポリマーどうしが荷重下に付着し合って、液の通過を妨げてしまいゲルブロッキング発生が起こりやすくなる。通液速度の値は大きければ大きいほどゲルブロッキングの発生を防止する観点から好ましい。尤も、通液速度の値が40ml/min程度に高ければ、ゲルブロッキングの発生はほぼ確実に防止される。通液速度が300ml/minを超える場合は、吸収体中の液の流れ性が高すぎて、特に一度にたくさんの排泄物が排泄されたときや、月齢の高い乳幼児、あるいは大人の例に見られるように排泄速度が速い場合、さらに吸収体の薄型化を図った場合に液の固定が十分でなく、もれを生じる可能性がある。また、一般に、通液速度を高めることは高吸収性ポリマーの架橋度を高くすることになり、高吸収性ポリマーの単位重量あたりの吸収容量が低くなり、多量の高吸収性ポリマーを使用しなければならない。これらの観点から通液速度の上限値は決定される。
前記の範囲の通液速度を有する高吸収性ポリマー21を得るためには、例えば高吸収性ポリマーの粒子内部及び表面の架橋密度を調整したり、架橋密度に勾配を設けたり、高吸収性ポリマーの粒子形状を調整したりすればよい。
高吸収性ポリマー21の通液速度の測定は、2.0kPa荷重下で行われる。この荷重は、吸収性物品を着用している間に吸収体に加わる体圧にほぼ相当する。通液速度の具体的な測定方法は、例えば特開2003−235889号公報の段落0005に記載されている。本発明においては、この公報に記載されている測定方法で用いられる試料の重量である0.200gを0.32gに変更して測定を行う。具体的には以下の手順で通液速度を測定する。
〔通液速度の測定方法〕
ゲル通液速度は、垂直に立てた円筒(内径25.4mm)の開口部の下端に金網(目開き150μm)とコック(内径2mm)付き細管(内径4mm、長さ8cm)とを有する濾過円筒管内に、該コックを閉鎖した状態で、850〜150μmの粒度に調整した測定試料0.32gを投入し、生理食塩水50mlを注ぎ、注ぎ始めてから30分間静置した後、金網(目開き150μm、直径25mm)付き荷重(21.2g)を金網と測定試料が接するようにして濾過円筒内に挿入し、1分後におもり(77.0g)を金網付き荷重の上にのせ、さらに1分間静置した後該コックを開き、0.9%生理食塩水の液面が40mlの目盛り線から20mlの目盛り線に達するまでの時間(T1)(秒)を計測して、次式から求める{(T0)は測定試料なしのときの時間である}。
通液速度(ml/min)=20×60/(T1−T0)
通液速度の更に詳細な測定方法は前記の公報の段落0008及び0009に記載されている。測定装置は同公報の図1及び図2に記載されている。
前述の各実施形態で用い得る高吸収性ポリマーとしては、前記の各特性を満足するものが好ましく、具体的には例えば、ポリアクリル酸ソーダ、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、ポリアクリル酸ソーダ架橋体、(デンプン−アクリル酸)グラフト重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物、ポリアクリル酸カリウム、並びにポリアクリル酸セシウム等が挙げられる。尚、前記の各特性を満たすようにするためには、例えば、高吸収性ポリマーの粒子表面に架橋密度勾配を設ければよい。或いは高吸収性ポリマーの粒子を非球形状の不定形粒子とすればよい。具体的には特開平7−184956号公報の第7欄28行〜第9欄第6行に記載の方法を用いることができる。
上述した各実施形態のおむつの各部の構成材料としては、当該技術分野において通常用いられているものを用いることができる。例えば、裏面シート3としては、樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布等とのラミネート材等を用いることができる。立体ガード形成用シート71としては、スパンボンド・メルトブローン・スパンボンド等からなる多層構成の複合不織布、スパンボンド不織布、ヒートボンド不織布、エアスルー不織布等を用いることができ、柔軟性、耐水性などの点からスパンボンド、メルトブローンとからなる多層構造の不織布、坪量が12g/m2程度の不織布が好ましい。
弾性部材48,74,8の形態としては、糸状のもの(糸ゴム等)、所定幅の帯状のもの(平ゴム等)等が好ましく、特に糸状のものが好ましい。弾性部材の素材としては、天然ゴム、スチレン−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、EVA、伸縮性ポリオレフィン、ウレタン等を挙げることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
例えば、上述したおむつ1,1A,1Cにおける吸収体4の欠落部44は、その長手方向の略全域において、吸収性コア41の側縁部から等距離離間しており、長手方向の何れの端部も吸収体の側縁部に開口していないものであったが、それに代えて、図10に示すように、長手方向両端44a,44bまたは一端44aが吸収性コア41の側縁部に開口している欠落部44を設けても良い。
また、上述したおむつ1Bに、該おむつ1Bにおける表面シート2に代えて、おむつ1Aにおける表面シート2Aをおむつ1Aと同様の態様で設けることもできる。
また、上述したおむつ1Bにおける吸収体4は、上層42が下層43よりも幅方向外方に延出した部分を、股下部C及び背側部Bに有していたが、それに代えて、そのような延出部分を、股下部Cのみに有するもの、股下部C及び腹側部Aのみに有するもの、又は長手方向の全域に亘って有するもの等を用いることもできる。
また、上述した各おむつにおける吸収性コアとして、各おむつにおける吸収性コアの上層と下層とを上下を逆にして積層した構成の吸収性コアを用いることもできる。
また、1枚の吸収性物品の中で、上述した一の実施形態における構成と他の実施形態における構成とを併用することもできる。例えば、おむつの腹側部A及び/又背側部Bにおいては、おむつ1Aのように表面シート2を起立基端49,49間の距離Lより広くなるように配し、股下部Cにおいては、おむつ1又は1Bのように起立基端49,49間の距離Lより狭く設計することもできる。
また、吸収体における、幅方向の両端から所定幅の部分S,Sを起立させる方法として、弾性部材48を配するのに代え、又は該弾性部材48を配すると共に、図11に示すように、吸収体4の両側縁部を、接着剤77等の公知の接合手段により、立体ガード7の固定端73と自由端72との間に接合しても良い。この場合の接合は、吸収体4の両側縁部を、腹側部A及び背側部Bのみにおいて立体ガード7に接合する方法や、おむつ長手方向に間隔を開けて、股下部Cを含むおむつ長手方向の全域に亘って間欠的に複数の接合部で立体ガード7接合する方法等が挙げられる。吸収体4の両側縁部を、立体ガード7に固定する手段としては、ホットメルト粘着剤等の接着剤を用いる他、熱融着させる方法等、各種公知の接合手段を用いることができる。また、吸収体の幅方向中央部Mは、図11に示すように、離間した複数個所9A,9Aで裏面シート(下側シート)に固定しても良い。また、吸収体の幅方向中央部Mは、ホットメルト粘着剤に代えて、ヒートシール等の他の接合手段で裏面シート(下側シート)に接合することもできる。
本発明の使い捨ておむつは、乳児用、幼児用、更には成人用であっても良い。
また、表面シート及びコア被覆シートとして、表面シートの両側縁部それぞれに一対のコア被覆シートが接合一体化されてなる複合シートを用いることもできる。
また、コア被覆シートは、吸収体の肌当接面側における表面シートの両側に位置する部分を撥水性とし、吸収体の両側部及び前記起立する部分の非肌当接面側に位置する部分を親水性とし、起立した吸収体の撥水性の部分を防漏壁のように機能させることもできる。
また、吸収体4と重なる部分の裏面シート(下側シート)上に尿検出用のインジケーターを配置することもできる。例えば、上述したおむつ1,1A、1Bの股下部Cにおける裏面シート3の、吸収体4の起立基端49,49間に位置する部分と、起立基端49それぞれより外方に位置する部分との両者(又は前者のみ)に、尿検出用のインジケーターを塗工配置することができる。インジケーターを配置することで、インジケーターは感度良く反応し、排泄の有無を保護者や介護者等に適切に認知させることができる。尚、インジケーターは、股下部Cのみならず、腹側部A及び/又は背側部Bに亘って延びるように配置することもできる。
尿検知用のインジケーターは、液体との接触により発色、変色又は消色する色剤を含むものを好ましく用いることができる。
このような色剤としては、(1)液体に溶解又は分散して、拡散したり他の場所に移動したりする結果として、発色、変色又は消色を発現するものや、(2)液体との接触により、それ自体が化学反応等を生じて発色、変色又は消色するもの、更には、(3)尿中の成分と接触により、それ自体が化学反応等を生じて発色、変色又は消色するもの等を用いることもできる。
上記(1)のタイプの色剤としては、水溶性インクに配合された顔料の他、水溶性接着剤に配合された顔料等を挙げることができる。これらは、例えば、インクとして、印刷により下側シート(裏面シート等)として用いるシートに保持させたり、水溶性接着剤として、スプレーによる噴霧やコーターによる塗工により、下側シート(裏面シート等)として用いるシートに保持させたりすることができる。印刷による場合の印刷方法としては、例えば、フレキソ印刷方式、グラビア印刷方式、オフセット印刷、インクジェット方式、スクリーン印刷方式、バブルジェット(登録商標)方式等の印刷方法が挙げられる。
上記(2)のタイプの色剤としては、pH指示薬と酸化化合物の混合物、塩化コバルト等が挙げられ、これらは、例えばホットメルト接着剤等に配合し、バックシート等に塗工して下側シート(裏面シート等)として用いるシートに保持させることができる。
上記(3)のタイプの色剤としては、尿から発生するアンモニアに反応するフェノールフタレイン等のアルカリ指示薬、尿中に含まれるアスコルビン酸(ビタミンC)と反応する酸化還元指示薬等が挙げられ、これらは、例えばホットメルト接着剤等に配合し、バックシート等に塗工して下側シート(裏面シート等)として用いるシートに保持させることができる。
吸収体4の起立基端49,49より外方に位置する部分の裏面シート上に配置するインジケータ(以下、インジケータAともいう)と、起立基端49、49間に位置する裏面シート上(又はコア被覆シート)に配置するインジケーター(以下、インジケータBともいう)は液体との接触による反応が同じものでも異なっていても良い。反応を異なったものとすることにより、保護者に対して尿量や装着時間、もれの目安を伝えることが可能となる。インジケーターの反応が異なるとは、例えばインジケーターAとインジケーターBで絵柄や色調を変える、排泄量に対する変色時間を変えるなどの方法が上げられる。
吸収体中の高吸収性ポリマー量や分布、用いる高吸収性ポリマーの種類、繊維量、あるいは起立部Sの高さなどによって、インジケーターAとインジケーターBに排泄液が到達する時間をコントロールすることができる。一般的には、インジケーターBのほうが吸収体を固定するホットメルト等により覆われているため、変色の遅延が起こりやすい。そのため、初期の排泄では吸収体起立部に配したインジケーターAが反応し、排尿が進むと吸収体中央部のインジケーターBが反応するとの設計も可能である。
本発明の一実施形態としての展開型の使い捨ておむつを示す斜視図である。 図1のおむつを自然に収縮させた状態における図1のII−II線断面を示す模式断面図である。 図1のおむつに用いた吸収体及び表面シートを示す模式断面図である。 図1のおむつに用いた吸収体及び表面シートの分解斜視図である。 親水性長繊維を含む層に好ましく用いられる長繊維コアの一例を示す模式断面図である。 親水性長繊維を含む層に好ましく用いられる長繊維コアの他の例を示す模式断面図である。 本発明の他の実施形態としての展開型の使い捨ておむつを示す模式断面図(図2相当図)である。 本発明の更に他の実施形態に用いた吸収体及び表面シートを示す模式断面図である。 図8に示す吸収体及び表面シートの分解斜視図である。 図10は、本発明の他の実施形態における欠落部を有する層を示す平面図である。 本発明の更に他の実施形態としての展開型の使い捨ておむつを示す模式断面図(図2相当図)である。 本発明の更に他の実施形態としての展開型の使い捨ておむつを示す模式断面図(図2相当図)である。 本発明の更に他の実施形態としての展開型の使い捨ておむつを示す模式断面図(図2相当図)である。
1,1A 使い捨ておむつ
2 表面シート
3 裏面シート(下側シート)
4,4A 吸収体
41 吸収性コア
42 上層
43 下層
44 欠落部
48 弾性部材
7 立体ガード
A 腹側部
B 背側部
C 股下部

Claims (8)

  1. 吸収性コアと該吸収性コアを被覆するコア被覆シートとを有する実質的に縦長の吸収体を具備する使い捨ておむつであって、
    股下部における前記吸収体は、幅方向中央部が、該吸収体の非肌当接面側に配された下側シートに固定され、幅方向の両端それぞれから所定幅の部分が、おむつ着用時に、前記下側シートから離間して起立するようになされており、
    前記コア被覆シートは、前記吸収体における、肌当接面側、両側部及び前記起立する部分の非肌当接面側において吸収性コアを被覆しており、
    前記吸収体の肌当接面側に、該吸収体より幅が狭い表面シートが固定されている、使い捨ておむつ。
  2. 前記表面シートは、前記吸収体の前記所定幅の部分の起立基端間の距離と略同じ幅を有しているか、又は前記起立基端間の距離より狭い幅を有している請求項1記載の使い捨ておむつ。
  3. 前記表面シートは、前記吸収体の前記所定幅の部分の起立基端それぞれに対応する位置に、前記コア被覆シートに接合された接合部を有しており、該表面シートは、該接合部それぞれにおいて屈曲性が高められている請求項1又は2記載の使い捨ておむつ。
  4. 前記吸収性コアは、親水性を有する長繊維のウエブを含み、該長繊維は捲縮を有し且つ該吸収性コアの平面方向に配向しており、該ウエブ中に高吸収性ポリマーが埋没担持されている請求項1〜3の何れかに記載の使い捨ておむつ。
  5. 前記吸収性コアは、親水性を有する長繊維を含む層と、フラップパルプを含む層とからなり、前記フラッフパルプを含む層に、吸収体の幅方向の屈曲を容易とする欠落部が設けられている請求項1〜4の何れかに記載の使い捨ておむつ。
  6. 前記吸収性コアは、親水性を有する長繊維を含む層と、フラップパルプを含む層とからなり、股下部の少なくとも一部に、前記親水性を有する長繊維を含む層が、前記フラップパルプを含む層の両側縁より幅方向外方に延出した部分を有している請求項1〜4の何れかに記載の使い捨ておむつ。
  7. 前記親水性を有する長繊維を含む層は、高吸収性ポリマーを含み、股下部における該高吸収性ポリマーは、前記起立基端間における坪量よりも該起立基端それぞれの外方における坪量の方が小さい請求項5又は6記載の使い捨ておむつ。
  8. 2.0kPa荷重下での通液速度が35〜300ml/minである高吸収性ポリマーを含む、請求項4〜7の何れかに記載の使い捨ておむつ。

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