JP3891565B2 - 抵抗層付銅箔、並びにその抵抗層付銅箔の製造方法、並びにその抵抗層付銅箔を用いた銅張積層板又は抵抗回路付プリント配線板、及びその抵抗層付銅箔を用いた抵抗回路付プリント配線板の製造方法 - Google Patents
抵抗層付銅箔、並びにその抵抗層付銅箔の製造方法、並びにその抵抗層付銅箔を用いた銅張積層板又は抵抗回路付プリント配線板、及びその抵抗層付銅箔を用いた抵抗回路付プリント配線板の製造方法 Download PDFInfo
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Description
【産業上の利用分野】
抵抗層付銅箔、並びにその抵抗層付銅箔の製造方法、並びにその抵抗層付銅箔を用いた銅張積層板又は抵抗回路付プリント配線板、及びその抵抗層付銅箔を用いた抵抗回路付プリント配線板の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
現在、プリント配線基板の小型化、高密度化を目的として、抵抗回路をプリント配線基板に内蔵した抵抗回路付プリント配線基板が実用化されてきている。このような抵抗回路付プリント配線基板は、絶縁基板/抵抗体層/導電層の順に積層した状態の銅張積層板(以上及び以下において、単に「銅張積層板」と称する。)が用いられる。このときの銅張積層板が備える抵抗体層の形成には、電気めっき法、無電解めっき法、スパッタリング法、蒸着法などが用いられる。そして、電気めっき法に関する代表的なものとして、Ni−P合金、Ni−Sn合金等がある。現在の市場では、電気めっきを利用したNi−P合金の抵抗体層を備えた銅張積層板が、最も一般的に市場に流通し実用化されている。
【0003】
【特許文献】
特表昭63−500133
【特許文献】
特公昭55−42510
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したNi−P合金、Ni−Sn合金ともに、一定の問題を抱えている。ここで、これらの問題点を指摘すると、次のようになる。
【0005】
銅箔の表面に形成する抵抗層にNi−P合金を用いる場合には、銅とNi−P合金とを分別して選択的に溶解除去させる選択エッチング性を確保することが困難で、抵抗回路付プリント配線板の仕上がり精度に問題が生ずるのである。さらに、電着させ形成したNi−P合金抵抗層は、その比抵抗の低さから、現実に供給可能な抵抗膜としての厚さには限界がある。そのため、Ni−P合金を抵抗層に用いる場合には、シート抵抗値が250Ω/□程度までが品質的に安定した抵抗層となるようである。これ以上の抵抗値を得ようとして膜厚を薄くすると、抵抗値の安定性が損なわれ、工業的な要求品質を満足しないものとなるのである。また、TCR(抵抗温度係数)の観点から見ると、シート抵抗値が大きくなる程、TCRの絶対値が上昇する傾向が見られ、250Ω/□でTCRは−100ppm/℃程度になることがある。従って、更に高いシート抵抗値にした場合には、TCRの値はさらに増大し、不安定になると言えるのである。
【0006】
一方、銅箔の表面に形成する抵抗層にNi−Sn合金を用いる場合には、銅とNi−Sn合金との選択エッチング性は良好であるため、抵抗回路付プリント配線板の仕上がり精度には優れている。ところが、前述のNi−P合金抵抗層の場合と同様に、電着させ形成したNi−Sn合金抵抗層も、その比抵抗の低さから、現実に供給可能な抵抗膜としての厚さには限界がある。そのため、Ni−Sn合金を抵抗層に用いる場合には、シート抵抗値が300〜400Ω/□程度までが品質的に安定した抵抗層となるようである。これ以上の抵抗値を得ようとして膜厚を薄くすると、抵抗値の安定性が損なわれ、工業的な要求品質を満足しないものとなるのである。また、TCR(抵抗温度係数)の観点から見ても、Ni−P合金の場合と同様に、シート抵抗値が大きくなる程、TCRの絶対値が上昇する傾向が見られ、400Ω/□でTCRは+150ppm/℃程度になることがある。従って、更に高いシート抵抗値にした場合には、TCRの値はさらに増大し、不安定になると言えるのである。
【0007】
以上に述べてきたような現状から、市場では、バラツキのない高いシート抵抗値を得ることが可能で、且つ、TCRの変化の小さな、膜厚均一性に優れた抵抗層を備えたトータルバランスに優れた抵抗層付銅箔の供給が望まれてきたのである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、本件発明者等が、鋭意研究した結果、ニッケルを含有した二元合金を用いて抵抗層を形成する限り、上述した問題を解決することは困難であると判断した。そこで、抵抗材料として広く普及したニッケルを含有させることを基本として、三元合金を用いて抵抗層を形成することに想到したのである。
【0009】
そして、本件発明者等は、この抵抗層を構成する三元合金にニッケル−スズ−リンの組成を採用することを見いだしたのである。ニッケル−スズ−リンの組成は、ニッケル−スズ合金及びニッケル−リン合金を用いる場合に比べ比抵抗が高いことから、電気メッキ法で製造する際に比較的厚く付けても高抵抗が得られる。しかも、シート抵抗値のバラツキが小さく、TCRの変動幅も小さいのである。
【0010】
これらのことから、請求項には、「銅箔の片面に抵抗層を備えた抵抗層付銅箔において、当該抵抗層はニッケル−スズ−リンの三元合金で構成したことを特徴としたプリント回路配線板用の抵抗層付銅箔。」としているのである。
【0011】
ここで、銅箔とは、以下に述べる(1)〜(3)の全てを含む概念のものとして記載している。(1)銅箔と基材との張り合わせ時にアンカー効果を得て密着安定性を増加させるための微細銅粒を付着させる等の粗化処理を施したもの。(2)前記粗化処理を施していない銅箔。(3)前記(1)又は(2)に防錆処理、クロメート処理、シランカップリング剤処理等の表面処理を施したもの。また、銅箔には、電解銅箔、圧延銅箔のいずれをも包含するものであり、厚さに関しても特段の制限はない。これらのいずれの種類の銅箔を用いるかは、特に限定はなく、使用目的に応じて選択すればよいものである。
【0012】
この抵抗層付銅箔の抵抗層は、銅張積層板に加工されたときの、基材と銅箔層との中間に狭持された状態で使用されるものであるため、抵抗層付銅箔の基材の接着面に対して設けられることになる。例えば、粗化処理の施された銅箔の場合には、粗化面の上に抵抗層が設けられることになるのである。図1には、本件発明に係る抵抗層付銅箔のいくつかのバリエーションを、極めて模式的に示している。
【0013】
そして、抵抗層を構成するニッケル−スズ−リンの三元合金の組成は、請求項に記載したように、「ニッケルが19wt%〜80wt%、スズが19wt%〜80wt%、リンが1wt%〜12wt%」の範囲にある場合に、最も安定したバラツキのない高いシート抵抗値を得ることが可能で、且つ、TCRの変化の小さな抵抗層となるのである。
【0014】
ここで、ニッケル又はスズが19wt%未満の場合には、他の元素量の配合をどのように変化させたとしても、十分な抵抗値が得られず、抵抗値の安定性もバラツキ易くなるのである。これに対し、ニッケル又はスズが80wt%を超えると、三元合金として添加する他の元素の効果が少なくなり、抵抗値の安定性に欠け、TCRの変化が大きくなるのである。そして、リンは、他の元素との配合により、その含有量が定まるものであり、市場で要求される抵抗値の安定性を確保することを考え、1wt%〜12wt%の範囲としたのである。即ち、リンが1wt%未満、或いはリンが12wt%を超えると、十分な抵抗値の安定性が得られず、TCRの値も大きくなり出すのである。
【0015】
本件発明で言う抵抗層の厚さは、非常に薄いものであり、目的とする抵抗値によって、最終的な抵抗回路の幅との兼ね合いで決められるものである。従って、その厚さは、最終的製品である抵抗回路付プリント配線板の設計で定めるべきものであり、特に限定を要するものではないのである。しかしながら、実用的観点と、ニッケル−スズ−リンの三元合金を抵抗層に用いたことを考えると、0.005μm〜0.5μmの範囲の厚さとなると考えられるのである。
【0016】
以上に述べてきた抵抗層付銅箔は、その抵抗層の面をプリプレグ、ポリイミドフィルム等の絶縁基材に当接させ、重ね合わせた状態でプレス加工法、連続ラミネート法等により張り合わせられることで、抵抗層付プリント配線板の製造素材である銅張積層板に加工されるのである。
【0017】
次に、本件発明に係る抵抗層付銅箔の製造方法に関して説明する。本件発明に係る抵抗層付銅箔は、電解メッキ法を用いて製造することが好ましい。即ち、本件発明に係る抵抗層付銅箔の製造方法は、銅箔の片面に、下記の組成の浴温20℃〜90℃の三元合金メッキ液を用いて、電解法で抵抗層を形成することが最も望ましいのである。このように電解メッキ法を採用したのは、連続的製造手段に展開可能で、生産効率が非常に高いことと、以下に述べる溶液を用いることで、非常に均一なメッキ被膜を得ることが可能となるためである。
【0018】
(三元合金メッキ液組成)
NiSO4・6H2O 135g/l〜165g/l
スズ塩化合物 0.1g/l〜20.0g/l
NiCl2・6H2O 40g/l〜50g/l
NiCO3・2Ni(OH)2・4H2O 45g/l〜52g/l
H3PO3 38g/l〜45g/l
H3PO4 45g/l〜55g/l
【0019】
ここで、ニッケルの供給源としては、3種のニッケル化合物であるNiSO4・6H2O、NiCl2・6H2O、NiCO3・2Ni(OH)2・4H2Oを混合する形で、それぞれの上記濃度範囲で用いることにより、メッキ液のpH、電解時の電圧を適正なものとし、ニッケルの析出を安定化させることが可能となるのである。
【0020】
スズ供給源としてのスズ塩化合物は、上述したニッケル供給源となるニッケル化合物との組み合わせにおいて、非常に広範なものの使用が可能となるのである。メッキ液中でのスズイオンの存在は、抵抗層の膜厚均一性を向上させるよう作用している。例えば、塩化スズ、臭化スズ、フッ化スズ、ヨウ化スズ、硫酸スズ、水酸化スズ、ニリン酸スズ、シュウ酸スズ、酢酸スズ、ほうフッ化スズのいずれかを用いることが可能であり、且つ、望ましい。これらのスズ塩化合物を構成する元素が銅箔の表面上に残留した場合は、銅箔を変色させることになり直ぐに外観不良となる。しかし、ここに述べたスズ塩化合物は、メッキ処理の終了後の水洗処理で容易に除去することが可能であり、抵抗層付銅箔の表面に残留する可能性が極めて少ないからである。また、これらの化合物は、一種だけを用いても、又は2種以上を混合した状態で用いても全く問題は生じないのである。
【0021】
このスズ塩化合物は、当該メッキ液中に0.1g/l〜20.0g/lの範囲で含まれるようにするのである。スズ塩化合物の含有量が0.1g/l未満の場合には、抵抗層中のスズの含有量を19wt%以上とする事ができず、当該含有量が20.0g/lを超える場合には、形成する抵抗層中のスズ含有量が80wt%を超えるようになるのである。従って、2種以上のスズ塩化合物を用いる場合にも、用いるスズ塩化合物のトータル量を調整し、当該メッキ液中に0.1g/l〜20.0g/lの範囲で含まれるようにするのである。
【0022】
リン供給源としてのリン化合物は、2つのリン酸溶液であるH3PO3(亜リン酸)、H3PO4(リン酸)を混合して用いるのである。このような混合リン酸とすることにより、メッキ液の安定化が図れ、抵抗層の析出を安定化させているのである。なお、H3PO3(亜リン酸)及びH3PO4(リン酸)の濃度は試薬品レベルのものを用いるのである。
【0023】
電解を行う際の電流密度は、0.05A/dm2〜20A/dm2の範囲とすることが望ましい。0.05A/dm2未満及び20A/dm2を超える電流領域では、形成する抵抗層の膜厚の均一性に欠けるものとなるのである。但し、より好ましくは、0.2A/dm2〜5A/dm2を採用するのである。この範囲において、メッキ液組成、液温等の要因による影響に大きく左右されることなく、最も良好な膜厚制御が可能となるのである。
【0024】
その他の条件として浴温は20℃から90℃の範囲とする事が望ましい。20℃未満の場合には、電着速度が遅くなると共に、膜厚の均一性に欠けるものとなるのである。また、液温が90℃を超えるとメッキ液の性状の変化が急速に起こるため、溶液品質の安定性に欠けるものとなるのである。また、本件発明における電解での抵抗層の形成は、陽極としてDSA、Ni、SnあるいはNi−Sn合金電極の電極を用いる場合を想定している。更に、電源には、直流電源を使用することが好ましい。処理時間に比例しての抵抗層の膜厚制御が容易であり、得ようとする抵抗層の厚さ制御が容易になるからである。
【0025】
以上のような溶液組成及び電解条件を採用することで、薄くとも欠陥のない均一なニッケル−スズ−リンの三元合金の薄い抵抗層を形成することが可能となるのである。抵抗層の膜厚均一性が向上することから、抵抗層のシート抵抗値のバラツキは小さくなることが言えるのである。
【0026】
そして、以上に述べた抵抗層付銅箔の製造方法としては、図2に断面図として示した一般的に知られる銅箔の表面処理機を用いて連続して製造することが望ましい。一般に銅箔は、ロール状として存在し、このロール状の銅箔を連続して切れ目無く処理することが、生産歩留まりの観点から好ましいのである。
【0027】
そこで、本件発明者等は、ロール状に巻き取られた銅箔を一方向から巻きだし、その銅箔が、(1)酸洗処理槽、(2)銅箔の表面に微細銅粒を形成する粗面化処理槽、(3)抵抗層形成槽、(4)防錆処理槽、(5)乾燥処理部及び各工程間に適宜配置された水洗手段のそれぞれを直列に配置した表面処理装置内を連続して通過することにより、銅箔の片面に抵抗層を形成する抵抗層付銅箔の製造方法であって、前記(3)抵抗層形成槽において、下記の組成の浴温20℃〜90℃の三元合金メッキ液を用いて、電解法で抵抗層を形成することを特徴とした抵抗層付銅箔の連続製造方法を採用することが可能である。
【0028】
ここで言う、三元合金メッキ液組成は、前述したと同様の内容であるため、ここでの当該メッキ液に関する詳細な説明は省略し、表面処理機を構成する各工程に関して説明することとする。
【0029】
具体的には、図2に示すように巻き出された銅箔5が、表面処理機Mの各槽内を蛇行走行しつつ、銅箔表面へ微細銅粒を付着形成し、抵抗層を形成し、必要な防錆処理、及び乾燥処理が連続して行われる装置を用いるのである。
【0030】
酸洗処理槽Aとは、いわゆる酸による銅箔の清浄化を行う工程であり、銅箔5に付いた油脂成分を完全に除去する脱脂処理及び余分な表面酸化被膜除去を目的に行うものである。この酸洗処理槽Aに銅箔5を通過させることで、銅箔の清浄化を図り、以下の工程での均一電着等を確保するのである。この酸洗処理には、塩酸系溶液、硫酸系溶液、硫酸−過酸化水素系溶液等種々の溶液を用いることが可能で、特に限定する必要性はない。そして、その溶液濃度や液温等に関しては、生産ラインの特質に応じて調整すれば足りるものである。
【0031】
そして、酸洗処理が終了すると、次には銅箔5の表面に微細銅粒14を形成する工程として、粗面化処理槽Bに銅箔5が入ることになる。粗面化処理槽B内で行う処理は、更に細分化すると、銅箔5の上に微細銅粒14を析出付着させる工程b1と、この微細銅粒14の脱落を防止するための被せメッキ工程b2とで構成される。なお、ここで明記しておくが、銅箔の表面へ微細銅粒の形成を行うか否かは、必須の工程ではなく、抵抗層付銅箔の用途に応じて省略することが可能である。
【0032】
銅箔の上に微細銅粒を析出付着させる工程b1では、硫酸銅系溶液、ピロ燐酸銅系溶液等の銅イオン供給源として使用可能な溶液を用い、特に限定されるものではない。但し、ここでの電解条件はヤケメッキの条件が採用される。従って、一般的に溶液濃度は、均一メッキを行う場合の溶液濃度に比べ、ヤケメッキ条件を作り出しやすいよう、低い濃度となっている。このヤケメッキ条件は、特に限定されるものではなく、生産ラインの特質を考慮して定められるものである。例えば、硫酸銅系溶液を用いるのであれば、濃度が銅5〜20g/l、硫酸50〜200g/l、その他必要に応じた添加剤(α−ナフトキノリン、デキストリン、ニカワ、チオ尿素等)、液温15〜40℃、電流密度10〜50A/dm2の条件とする等である。ここでは、当該溶液中に、銅箔が浸漬するようになり、銅箔の片面に対しアノード電極AEを平行配置し、銅箔自体をカソード分極することで、微細銅粒14を形成する銅成分を銅箔上に均一に電析させる工程である。以下、電解法を用いる槽内では、同様のアノード電極配置を採用するものとする。
【0033】
微細銅粒の脱落を防止するための被せメッキ工程b2では、析出付着させた微細銅粒14の脱落を防止するために、平滑メッキ条件で微細銅粒14を被覆するように銅を均一析出させるための工程である。従って、硫酸銅系溶液、ピロ燐酸銅系溶液等の銅イオン供給源として使用可能な溶液を用い、特に限定されるものではない。例えば、a)硫酸銅系溶液であれば、濃度が銅30〜100g/l、硫酸50〜200g/l、液温30〜80℃、電流密度1〜50A/dm2の条件、b)ピロ燐酸銅系溶液であれば、濃度が銅10〜30g/l、ピロ燐酸カリウム100〜700g/l、液温40〜60℃、pH8〜9、電流密度1〜5A/dm2の条件とする等である。
【0034】
そして、微細銅粒を付着形成した銅箔は、次には抵抗層形成層Cにおいて、微細銅粒の上に、抵抗層を形成するのである。この抵抗層の形成に用いる溶液及び条件に関しては、前述したと同様であるため、ここでの詳細な説明は重複したものとなるため、省略することとする。
【0035】
銅箔の表面に抵抗層の形成が終了すると、次に防錆処理を施すのが一般的である。なお、ここで明記しておくが、銅箔の表面へ微細銅粒の形成と同様に、防錆処理に関しても、必須の工程ではなく、抵抗層付銅箔の用途に応じて省略することも可能である。
【0036】
防錆処理槽Dでは、銅張積層板及びプリント配線板の製造過程で支障をきたすことの無いよう、抵抗層付銅箔の表面が酸化腐食することを防止するための工程である。防錆処理に用いられる方法は、ベンゾトリアゾール、イミダゾール等を用いる有機防錆、亜鉛、クロメート、亜鉛合金等を用いる無機防錆、その他シランカップリング処理等のいずれを採用しても問題はない。抵抗層付銅箔の使用目的に合わせた防錆を選択し、場合によっては複数の防錆処理を組み合わせればよい。有機防錆の場合は、有機防錆剤を浸漬塗布、シャワーリング塗布、電着法等の手法を採用することが可能となる。無機防錆の場合は、電解で防錆元素を抵抗層付銅箔の表面上に析出させる方法、その他いわゆる置換析出法等を用いることが可能である。例えば、クロメート処理であれば、酸化クロム(VI)0.5〜10g/l、液温20〜30℃、電流密度0.5〜2.5A/dm2の条件とする等である。
【0037】
以上に述べた各処理が終了すると、乾燥処理部Eで、ウエットな状態にある抵抗層付銅箔を、乾燥させ巻き取ることでロール状の抵抗層付銅箔1が得られるのである。
【0038】
上述した抵抗層付銅箔は、通常の銅箔と同様のプレス加工法等を使用して銅張積層板に加工することが可能である。そして、更に、本件発明に係る抵抗層付銅箔を用いて得られた銅張積層板から、抵抗層付プリント配線板を得る方法に関して説明する。この基本的フロー自体に関しては、従来から採用されてきたフローと同様である。
【0039】
抵抗回路付プリント配線板の製造方法も、通常のプリント配線板と同様にエッチング液を用いた湿式エッチング法が採用される。但し、抵抗層付銅箔を用いて銅張積層板を製造しているため、当該銅張積層板の銅箔層と抵抗層とをエッチング加工する必要があるため、独特の製造方法が採用される。以下、図3及び図4を参照しつつ、(1)〜(7)の各工程を説明することとする。なお、図面には、説明を分かりやすくするため、極めて模式的に断面から観察した様子を示しているため、図面中の各層の厚さ、断面形状は現実の状態ではないことを、ここに明記しておく。
【0040】
工程(1)は、本件発明に係る抵抗層付銅箔2の抵抗層3を絶縁基材4の表面に当接させて張り合わせることで銅箔層5が表面に露出した銅張積層板6とするラミネート工程である。図3(a)には、絶縁基材4に抵抗層付銅箔2を張り合わせた状態として示している。
【0041】
工程(2)は、第1レジストパターニング工程である。ここでは図3(b)に示すように、まずラミネート工程で得られた当該銅張積層板6の外層に位置する銅箔層5の表面に第1エッチングレジスト層7を形成するのである。当該第1エッチングレジスト層7の形成に用いるレジストには特に限定はなく、ドライフィルム、液体レジスト等の種々の物を用いることが可能である。そして、図4(c)に示すように、当該第1エッチングレジスト層7、1次回路パターンP1を露光し、現像することで第1エッチングレジストパターン8を形成するのである。
【0042】
工程(3)は、第1銅エッチング工程である。ここでは、図5(d)に示したように、第1エッチングレジストパターン8を形成した銅張積層板6の銅箔層5を、塩化銅エッチング液を用いて、1次銅回路9を備える基板にエッチング加工するのである。
【0043】
工程(4)は、抵抗層エッチング工程である。ここでは、図5(e)に示すように、容積比として、硫酸:硝酸:塩酸:水=2:0.1:1:3〜25の組成の抵抗層エッチング液を用いて、ニッケル、スズ、リンの三元合金で構成される露出した抵抗層3をエッチング除去するのである。このようにして、1次銅回路9及び抵抗回路10を備える基板とするのである。
【0044】
ここで用いる抵抗層エッチング液は、容積比で硫酸:硝酸:塩酸:水=2:0.1:1:3〜25の混合溶液であり、銅箔層の浸食を最小限に止め、抵抗層を最も効率よくエッチング除去するための組成である。このように硫酸、塩酸及び硝酸を混合使用することで、銅の溶解を最小限に止めるのである。ここで用いる硫酸は濃度95wt%以上のもの、硝酸は濃度60wt%〜61wt%のもの、塩酸は濃度35wt%〜37wt%のものを基準にした場合の混合組成である。従って、最終的な当該抵抗層エッチング液中に含まれた硫酸、硝酸、塩酸の各濃度を同じに出来る限りにおいて、濃度の異なる基準溶液を用いることも可能である。また、水とは、抵抗層エッチングのエッチング挙動に影響を与えない限り、あらゆるものを使用することは可能であるが、一般には不純物含有の少ない蒸留水、イオン交換水等を用いることが好ましいのである。
【0045】
工程(5)は、第1エッチングレジスト剥離工程である。この段階で、図6(f)に示すように、抵抗層エッチング工程で得られた「1次銅回路9及び抵抗回路10を備える基板」に残留したエッチングレジストを、一旦除去するのである。
【0046】
工程(6)は、第2レジストパターニング工程である。この工程は、図6(g)に示すように、第1エッチングレジスト剥離工程でエッチングレジストを剥離した基板面に、再度第2エッチングレジスト層11を形成し、図7(h)に示すように、1次銅回路9の一部分を溶解除去するための2次回路パターンP2を露光し、現像することで第2エッチングレジストパターン12を形成するのである。
【0047】
工程(7)は、第2銅エッチング工程である。ここでは、図8(i)に示すように、第2エッチングレジストパターン12を形成した基板の1次銅回路9の一部分のみを、アルカリ銅エッチング液を用いて溶解させ、2次銅回路13の形状にエッチング加工し、図8(j)に示すように第2エッチングレジストパターン12を剥離することで、目的の銅回路ライン間の抵抗層を露出させ抵抗回路付プリント配線板1とするのである。
【0048】
以上に述べた工程間では、前工程の溶液の持ち込み防止のための水洗、銅張積層板及び基板の表面の汚染除去のための酸洗処理、エッチングレジスト層形成前の物理的整面処理、乾燥処理等は、必須のものではなく、当業者が工程に合わせて任意に行うことが出来るものであり、敢えて上述の製造フローの中では特に言及していないことを疑義を避けるため、敢えて明記しておく。
【0049】
【発明の実施の形態】
本件発明の実施の形態に関して説明する。以下の第1実施形態では、形成した抵抗層の抵抗値のバラツキに着目して、比較例と比べてバラツキが小さな事を示すことにする。そして、第2実施形態では、表面処理機Mを用いた抵抗層付銅箔の製造が可能なことを示すことにする。更に、第3実施形態ではTCRの変化に着目して、比較例と対比してTCRが小さくなることを示すこととする。
【0050】
第1実施形態: 本実施形態では、抵抗層付銅箔を製造し、その抵抗層付銅箔をプリプレグに張り合わせ、銅箔層のみを完全にエッチング除去して、抵抗層を完全に露出させ、同一の面内における複数点で抵抗測定を行った。このとき、抵抗層の厚さを変化させ、平均抵抗値が、1000Ω/□、400Ω/□、100Ω/□、50Ω/□の4種類の抵抗層を形成し、抵抗値のバラツキを表1にまとめて示している。
【0051】
まず、抵抗層付銅箔の製造に関して説明する。ここでは、片面に微細銅粒14を付着させた粗化面を備えた電解銅箔(厚さ=18μm、面積=12cm×10cm)を用いた。電解銅箔を酸洗液中で、室温において30秒間酸洗を行い清浄化した。その後、室温において30秒間純水洗浄を行った。
【0052】
そして、当該電解銅箔を下記の浴組成を有する抵抗層メッキ液に浸漬させ、電流密度1A/dm2、溶温50℃の条件で電解を行った。陽極にはDSA、電源は直流電源を使用した。また、極間は9cmとした。電解時間は20〜150秒の範囲で変化させることで、形成する膜厚を制御して平均抵抗値が1000Ω/□、400Ω/□、100Ω/□、50Ω/□となる4種類の抵抗層付銅箔を得ることとした。
【0053】
(抵抗層メッキ液組成)
NiSO4・6H2O 150g/L
SnCl2・2H2O 2g/L
NiCl2・6H2O 45g/L
NiCO3・2Ni(OH)2・4H2O 48g/L
H3PO3 41g/L
H3PO4 49g/L
【0054】
以上の条件で抵抗層をメッキして形成した後、30秒間の水洗を行い乾燥させ、図1(d)に示す状態の抵抗層付銅箔とした。このようにして作製された抵抗層を構成するNi−Sn−Pの三元合金の組成は,Niが35〜75wt%、Snが25〜65wt%、Pが3〜8wt%の範囲に入っていた。
【0055】
次に、この抵抗層付銅箔を、プリプレグ上に抵抗層とプリプレグとが当接するように積層して、これをステンレス製の鏡板で挟み込み、常法に基づいて熱間プレス加工機を用いて、加熱加圧を行うことで、絶縁基板、抵抗体層(Ni−Sn−P三元合金)、導電層(銅箔層)の順の積層構造を備えた銅張積層板としたのである。なお、この実施形態で得られる銅張積層板は、第2実施形態の抵抗回路付きプリント配線板製造でも用いるものである。
【0056】
そして、本実施形態では、形成した抵抗層の抵抗値のバラツキの度合いを確認するため、前記銅張積層板の銅箔層を、アルカリエッチング液を用いて、完全にエッチング除去したのである。銅箔層のエッチングが完成すると、水洗乾燥して、四探針法で、シート抵抗の測定を行った。測定は、12cm×10cmの面内において18ヵ所、各試料毎に行った。
【0057】
その結果は、以下に示す比較例1及び比較例2の結果と同時に表1に示すとおりである。この表1から分かるように、比較例1及び比較例2に比べて、高抵抗でも平均抵抗値のバラツキが低く抑えられていることが明らかに分かる。また、本件発明で用いた抵抗層及び抵抗層の製造方法を用いることで、少なくとも1000Ω/□程度までは、膜厚均一性に優れ安定したシート抵抗を備えた抵抗体層を作製することが可能と言えるのである。
【0058】
第2実施形態: この実施形態では、表面処理機Mを用いて抵抗層付銅箔の製造を行い、第1実施形態と同様にして銅張積層板を製造した。従って、まず銅箔の表面処理機Mを用いた抵抗層付銅箔の製造に関して説明する。
【0059】
ここで用いた表面処理機Mは、図2として示したものであり、巻き出された銅箔が、表面処理機Mに配置された各槽を蛇行走行するタイプのものである。ここでは、18μm厚のグレード3に分類される未処理の電解銅箔(厚さ=18μm、幅=615mm)のロールを用い、図1(d)に示す抵抗層付銅箔を製造したのである。
【0060】
表面処理機Mの一端側から巻き出された銅箔は、最初に酸洗処理槽Aに入るものとした。酸洗処理槽Aの内部には濃度100g/l、液温25℃の希硫酸溶液が満たされており、浸漬した銅箔に付着した油脂成分を除去し、表面酸化被膜の除去を連続的に行った。
【0061】
酸洗処理槽Aを出た銅箔は、当該銅箔の表面に微細銅粒14を形成し安定化させる粗面化処理槽Bに入ることになる。粗面化処理槽B内で行うのは、銅箔の上に微細銅粒14を析出付着させる工程b1と、この付着した微細銅粒14の脱落を防止するための被せメッキ工程b2とである。
【0062】
銅箔の上に微細銅粒14を析出付着させる工程b1では、硫酸銅溶液であって、硫酸濃度が100g/l、銅濃度が12g/l、液温25℃、電流密度15A/dm2のヤケメッキ条件で、電解時間は銅箔の走行速度とアノードの長さにより調節し、10秒間電解した。このとき、平板のアノード電極AEは、槽内の銅箔の片面に対し、図2中に示すように平行配置した。このとき、銅箔自体をカソード分極するため、蛇行走行する銅箔と接触するテンションロールTRの少なくとも1つは、電流供給ロールとして用いている。
【0063】
微細銅粒14の脱落を防止するための被せメッキ工程b2では、硫酸銅溶液であって、硫酸濃度が150g/l、銅濃度が65g/l、液温45℃、電流密度15A/dm2の平滑メッキ条件で、電解時間は銅箔の走行速度とアノードの長さにより調節し、20秒間電解した。このとき、平板のアノード電極AEの配置も、前述と同様である。
【0064】
以上のようにして、銅箔の片面の粗面化処理が終了すると、抵抗層形成槽Cで、銅箔の表面に付着形成した微細銅粒の上に抵抗層を形成したのである。この抵抗層形成槽Cの中には、下記の浴組成を有する抵抗層メッキ液があり、そこに銅箔を浸漬させ、電流密度1A/dm2、溶温50℃の条件で電解を行った。陽極には板状のDSA、電源は直流電源を使用した。また、極間は4.5cmとした。電解時間は銅箔の走行速度とアノードの長さにより調節し、20〜150秒の範囲で変化させることで、形成する膜厚を制御して平均抵抗値が1000Ω/□、400Ω/□、100Ω/□、50Ω/□となる4種類の抵抗層付銅箔を得ることとした。
【0065】
(抵抗層メッキ液組成)
NiSO4・6H2O 150g/L
SnCl2・2H2O 2g/L
NiCl2・6H2O 45g/L
NiCO3・2Ni(OH)2・4H2O 48g/L
H3PO3 41g/L
H3PO4 49g/L
【0066】
以上のようにして抵抗層の形成が終了すると、防錆処理槽Dでは、両面に対してクロメート処理を行った。アノード電極として不溶解性アノードSAを用い、液温25℃、酸化クロム(VI)濃度が0.5g/lの溶液を用い、電流密度1.5A/dm2の条件で処理した。さらに、防錆処理槽D2では、濃度5g/lのシランカップリング剤を両面にシャワーリング塗布した。
【0067】
防錆処理が終了すると、最終的に、乾燥処理部Eで電熱器Hにより雰囲気温度110℃に加熱された炉内を通過し、完成した抵抗層付銅箔1としてロール状に巻き取った。表面処理機M内での銅箔の走行速度は、1.0〜7.5m/minとし、各槽毎の工程間には、水洗槽Wを設けて洗浄し、前処理工程の溶液の持ち込みを防止している。
【0068】
このようにして作製された抵抗層を構成するNi−Sn−Pの三元合金の組成は,Niが35〜75wt%、Snが25〜65wt%、Pが3〜8wt%の範囲に入っていた。
【0069】
次に、この抵抗層付銅箔を12cm×10cmに切り取り、第1実施形態と同様の方法で、熱間プレス加工することで、絶縁基板、抵抗体層(Ni−Sn−P三元合金)、導電層(銅箔層)の順の積層構造を備えた銅張積層板としたのである。そして、形成した抵抗層の抵抗値のバラツキの度合いを確認するため、前記銅張積層板の銅箔層を、アルカリエッチング液を用いて、完全にエッチング除去したのである。銅箔層のエッチングが完成すると、水洗乾燥して、四探針法で、第1実施形態と同様に12cm×10cmの面内において18ヵ所のシート抵抗の測定を行った。測定は、各設計抵抗値の異なる試料毎に行った。
【0070】
その結果は、以下に示す比較例1及び比較例2の結果と同時に表1に示すとおりである。この表1から分かるように、第1実施形態と同様の性能が得られており、比較例1及び比較例2に比べて、高抵抗でも平均抵抗値のバラツキが低く抑えられていることが明らかに分かる。また、本件発明で用いた抵抗層及び抵抗層の製造方法を用いることで、少なくとも1000Ω/□程度までは、膜厚均一性に優れ安定したシート抵抗を備えた抵抗体層を作製することが可能と言えるのである。
【0071】
比較例1: この比較例では、第1実施形態の抵抗層の形成を、以下に示す溶液組成を用いてNi−P合金の抵抗層として置き換えたものである。従って、重複した説明は省略し異なる抵抗層の形成方法に関してのみ説明する。
【0072】
第1実施形態と同様に酸洗処理の終了した電解銅箔(厚さ=18μm、面積=12cm×10cm)を、下記の浴組成を有する抵抗層メッキ液に浸漬させ,電流密度1A/dm2、浴温50℃の条件で電解を行いNi−P合金組成の抵抗層を形成した。陽極はDSA、電源は直流電源を使用した。また、極間は9cmとした。電解時間は40〜150秒の範囲で変化させることで、第1実施形態と同様に形成する膜厚を制御して平均抵抗値が400Ω/□、100Ω/□、50Ω/□となる3種類の抵抗層付銅箔を得ることとした。
【0073】
(抵抗層メッキ液組成)
NiSO4・6H2O 150g/L
NiCl2・6H2O 45g/L
NiCO3・2Ni(OH)2・4H2O 48g/L
H3PO3 41g/L
H3PO4 49g/L
【0074】
以上の条件でメッキ後,30秒間水洗を行い乾燥させ、図1(d)に示す状態の抵抗層付銅箔とした。このようにして作製された抵抗層を構成するNi−Pの二元合金の組成は、Pが14wt%程度であり、残部Niであった。
【0075】
以下、第1実施形態と同様の手法で、銅張積層板を製造し、銅箔層のみをエッチング除去して、シート抵抗値のバラツキを調べた。その結果、表1から明らかなように、第1実施形態と比べ、各平均抵抗値においてバラツキが大きくなっていることが分かるのである。このことは、抵抗層を形成するNi−P合金の膜厚の均一性若しくはNi−P合金そのものの抵抗安定性の問題に帰するものと考えられるのである。なお、この比較例で得られる銅張積層板は、比較例3の抵抗回路付きプリント配線板製造でも用いるものである。
【0076】
比較例2: この比較例では、第1実施形態の抵抗層の形成を、特公昭55−42510を参考にして、以下に示す溶液組成を用いてNi−Sn合金の抵抗層として置き換えたものである。従って、重複した説明は省略し異なる抵抗層の形成方法に関してのみ説明する。
【0077】
第1実施形態と同様に酸洗処理の終了した電解銅箔(厚さ=18μm、面積=12cm×10cm)を、下記の浴組成を有する抵抗層メッキ液に浸漬させ,電流密度0.1A/dm2、浴温50℃の条件で電解を行いNi−Sn合金組成の抵抗層を形成した。陽極はDSA、電源は直流電源を使用した。また、極間は9cmとした。電解時間は50〜300秒の範囲で変化させることで、第1実施形態と同様に形成する膜厚を制御して平均抵抗値が400Ω/□、100Ω/□、50Ω/□となる3種類の抵抗層付銅箔を得ることとした。
【0078】
(抵抗層メッキ液組成)
NiCl2・6H2O 30g/L
SnCl2・2H2O 19g/L
K4P2O7 200g/L
ニトロエタン 20g/l
クエン酸アンモニウム 10g/l
28%アンモニア水 少量(pH調整用)
【0079】
以上の条件でメッキ後、30秒間水洗を行い乾燥させ、図1(d)に示す状態の抵抗層付銅箔とした。このようにして作製された抵抗層を構成するNi−Snの二元合金の組成は、Snが65wt%程度であり、残部Niであった。
【0080】
以下、第1実施形態と同様の手法で、銅張積層板を製造し、銅箔層のみをエッチング除去して、シート抵抗値のバラツキを調べた。その結果、表1から明らかなように、第1実施形態と比べ、各平均抵抗値においてバラツキが大きくなっていることが分かるのである。このことは、比較例1の場合と同様に抵抗層を形成するNi−Sn合金の膜厚の均一性若しくはNi−Sn合金そのものの抵抗安定性の問題に帰するものと考えられるのである。なお、この比較例で得られる銅張積層板は、比較例4の抵抗回路付きプリント配線板製造でも用いるものである。
【0081】
【表1】
【0082】
第3実施形態: 本実施形態では、第1実施形態で得られた抵抗の異なる4種類の抵抗層付銅箔を用いて、4種類の銅張積層板を製造し、この各銅張積層板を用いて、抵抗回路付きプリント配線板を製造し、TCR測定を行ったのである。製造手順を工程(1)〜工程(7)に従って、順を追って説明する。
【0083】
工程(1)のラミネート工程では、本件発明に係る図1(d)に示した抵抗層付銅箔2の抵抗層3を絶縁基材4の表面に当接させて、常法を用いて張り合わせることで銅箔層5が表面に露出した銅張積層板6としたのである。ここでは、120μm厚のFR−4プリプレグを絶縁基材4として用いた。そして、図3(a)に示すように絶縁基材4に抵抗層付銅箔2を張り合わせた状態とした。
【0084】
工程(2)の第1レジストパターニング工程である。ここでは図3(b)に示すように、まずラミネート工程で得られた当該銅張積層板6の外層に位置する銅箔層5の表面に25μm厚のドライフィルムを熱間ロールを用いて圧着させ張り合わせることで、第1エッチングレジスト層7を形成したのである。そして、図4(c)に示したように、当該第1エッチングレジスト層7に1次回路パターンを露光し、現像することで第1エッチングレジストパターン8を形成したのである。現像が終了すると、十分に水洗し、一旦乾燥させた。
【0085】
工程(3)の第1銅エッチング工程では、塩化銅エッチング液を用いて、図5(d)に示したように、第1エッチングレジストパターン8を形成した銅張積層板6の銅箔層5を、エッチング加工し、1次銅回路9を備える基板にしたのである。銅エッチングが終了すると十分に水洗した。
【0086】
工程(4)の抵抗層エッチング工程では、容積比として、硫酸:硝酸:塩酸:水=2:0.1:1:12の組成、液温40℃の抵抗層エッチング液を用いて、図5(e)に示すように、ニッケル、スズ、リンの三元合金で構成される露出した抵抗層3をエッチング除去したのである。このようにして、1次銅回路9及び抵抗回路10を備える基板としたのである。抵抗層エッチングが終了すると水洗し、乾燥させた。
【0087】
工程(5)の第1エッチングレジスト剥離工程では、図6(f)に示すように、抵抗層エッチング工程で得られた「1次銅回路9及び抵抗回路10を備える基板」の表面に残留したエッチングレジストを、水酸化ナトリウム溶液を用いて膨潤除去したのである。そして、水洗、乾燥させた。
【0088】
工程(6)の第2レジストパターニング工程では、図6(g)に示すように、第1エッチングレジスト剥離工程でエッチングレジストを剥離した基板面に、前記ドライフィルムを用いて再度第2エッチングレジスト層11を形成した。そして、図7(h)に示すように、1次銅回路9の一部分を溶解除去するための2次回路パターンを露光し、現像することで第2エッチングレジストパターン12を形成したのである。その後、水洗し、乾燥させた。
【0089】
工程(7)の第2銅エッチング工程では、図8(i)に示すように、抵抗層を溶解させることなく、第2エッチングレジストパターン12を形成した基板の1次銅回路9の一部分のみを、アルカリ銅エッチング液を用いてエッチング除去し、2次銅回路13の形状にエッチング加工した。そして、図8(j)に示すように、第2エッチングレジストパターン12を剥離し、水洗、乾燥することで、目的の銅回路ライン間の抵抗層を露出させ抵抗回路付プリント配線板1としたのである。
【0090】
この抵抗回路付プリント配線板を用いて、MIL規格(MIL−STD−202−304)に準拠し、TCR(抵抗温度係数)を測定した。結果は、以下に示す比較例3及び比較例4の結果と共に、表2に示している。この表2から分かるように、比較例3及び比較例4に比べて、TCRの絶対値が低く抑えられていることが明らかに分かる。従って、温度変化による抵抗値の変化が少なく、発熱を伴うプリント配線板用途としたときの抵抗回路としては極めて良好な性能を発揮するものであることが分かるのである。
【0091】
比較例3: この比較例では、比較例1で得られたNi−P合金からなる抵抗層を備えた銅張積層板を用いて、第3実施形態と同様の製造フローで、抵抗回路付プリント配線板を製造した。従って、各工程の説明は、重複したものとなるため、ここでの説明は省略する。
【0092】
そして、得られた抵抗回路付プリント配線板を用いて、第3実施形態と同様の方法で、TCR(抵抗温度係数)を測定した。この表2から分かるように、比較例3のTCRの絶対値は、第3実施形態と比較して大きくなっている。従って、温度変化による抵抗値の変化が第3実施形態と比べて大きく、発熱を伴うプリント配線板用途としたときの抵抗回路としての抵抗値の安定性に欠けるものであることが分かるのである。
【0093】
比較例4: この比較例では、比較例2で得られたNi−Sn合金からなる抵抗層を備えた銅張積層板を用いて、第3実施形態と同様の製造フローで、抵抗回路付プリント配線板を製造した。従って、各工程の説明は、重複したものとなるため、ここでの説明は省略する。
【0094】
そして、得られた抵抗回路付プリント配線板を用いて、第3実施形態と同様の方法で、TCR(抵抗温度係数)を測定した。この表2から分かるように、比較例4のTCRの絶対値は、第3実施形態と比較して大きくなっている。従って、温度変化による抵抗値の変化が第3実施形態と比べて大きく、発熱を伴うプリント配線板用途としたときの抵抗回路としての抵抗値の安定性に欠けるものであることが分かるのである。
【0095】
【表2】
【0096】
【発明の効果】
以上の各実施形態及び各比較例の対比から、本件発明に係る抵抗層付銅箔及び銅張積層板を用いて得られる抵抗回路付プリント配線板の抵抗層は、抵抗値のバラツキが少なく、しかも同時にTCRの絶対値を非常に小さな物とすることが可能となるのである。従って、抵抗回路付きプリント配線板の設計品質と製造品質とを一段と近づけた高品質の製品供給が可能となるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 抵抗層付銅箔の模式断面図。
【図2】 抵抗層付銅箔の連続製造を行うための表面処理機の模式断面図。
【図3】 抵抗回路付プリント配線板の製造フローを表す模式図。
【図4】 抵抗回路付プリント配線板の製造フローを表す模式図。
【図5】 抵抗回路付プリント配線板の製造フローを表す模式図。
【図6】 抵抗回路付プリント配線板の製造フローを表す模式図。
【図7】 抵抗回路付プリント配線板の製造フローを表す模式図。
【図8】 抵抗回路付プリント配線板の製造フローを表す模式図。
【符号の説明】
1 抵抗回路付プリント配線板
2 抵抗層付銅箔
3 抵抗層
4 絶縁基材
5 銅箔(層)
6 銅張積層板
7 第1エッチングレジスト層
8 第1エッチングレジストパターン
9 1次銅回路
10 抵抗回路
11 第2エッチングレジスト層
12 第2エッチングレジストパターン
13 2次銅回路
14 微細銅粒
A 酸洗処理槽
B 粗面化処理槽
C 抵抗層形成槽
D 防錆処理槽
E 乾燥処理部
H 電熱器
AE アノード電極
SA 不溶解性アノード
W 水洗槽
M 表面処理機
Claims (7)
- 銅箔の片面に抵抗層を備えた抵抗層付銅箔において、
当該抵抗層は、ニッケルが19wt%〜80wt%、スズが19wt%〜80wt%、リンが1wt%〜12wt%であるニッケル−スズ−リンの三元合金で構成したことを特徴としたプリント回路配線板用の抵抗層付銅箔。 - 請求項1に記載の銅箔の片面に抵抗層を備えた抵抗層付銅箔の製造方法であって、
銅箔の片面に、下記の組成の浴温20℃〜90℃の三元合金メッキ液を用いて、電解法で抵抗層を形成することを特徴とした抵抗層付銅箔の製造方法。
(三元合金メッキ液組成)
NiSO4・6H2O 135g/l〜165g/l
スズ塩化合物 0.1g/l〜20.0g/l
NiCl2・6H2O 40g/l〜50g/l
NiCO3・2Ni(OH)2・4H2O 45g/l〜52g/l
H3PO3 38g/l〜45g/l
H3PO4 45g/l〜55g/l - 請求項1に記載の銅箔の片面に抵抗層を備えた抵抗層付銅箔の連続製造方法であって、
ロール状に巻き取られた銅箔を一方向から巻きだし、その銅箔が、(1)酸洗処理槽、(2)銅箔の表面に微細銅粒を形成する粗面化処理槽、(3)抵抗層形成槽、(4)防錆処理槽、(5)乾燥処理部及び各工程間に適宜配置された水洗手段のそれぞれを直列に配置した表面処理装置内を連続して通過することにより、銅箔の片面に抵抗層を形成する抵抗層付銅箔の製造方法であって、
前記(3)抵抗層形成槽において、下記の組成の浴温20℃〜90℃の三元合金メッキ液を用いて、電解法で抵抗層を形成することを特徴とした抵抗層付銅箔の連続製造方法。
(三元合金メッキ液組成)
NiSO4・6H2O 135g/l〜165g/l
スズ塩化合物 0.1g/l〜20.0g/l
NiCl2・6H2O 40g/l〜50g/l
NiCO3・2Ni(OH)2・4H2O 45g/l〜52g/l
H3PO3 38g/l〜45g/l
H3PO4 45g/l〜55g/l - スズ塩化合物は、塩化スズ、臭化スズ、フッ化スズ、ヨウ化スズ、硫酸スズ、水酸化スズ、ニリン酸スズ、シュウ酸スズ、酢酸スズ、ほうフッ化スズのいずれか一種又は2種以上である請求項2又は請求項3に記載の抵抗層付銅箔の製造方法。
- 請求項1の抵抗層付銅箔を用いて得られる銅張積層板。
- 請求項1の抵抗層付銅箔を用いて得られる抵抗回路付プリント配線板。
- 請求項1に記載の抵抗層付銅箔を用いて銅張積層板を製造し、当該銅張積層板の銅箔層と抵抗層とをエッチング加工することによる請求項5に記載の抵抗回路付プリント配線板を製造する方法であって、
以下の(1)〜(7)の工程を備えることを特徴とした抵抗回路付プリント配線板の製造方法。
(1) 請求項1の抵抗層付銅箔の抵抗層を絶縁基材の表面に当接させて張り合わせることで銅張積層板とするラミネート工程。
(2) ラミネート工程で得られた当該銅張積層板の外層に位置する銅箔層の表面に第1エッチングレジスト層を形成し、1次回路パターンを露光し、現像することで第1エッチングレジストパターンを形成する第1レジストパターニング工程。
(3) 第1エッチングレジストパターンを形成した銅張積層板の銅箔層を、塩化銅エッチング液を用いて、1次銅回路を備える基板にエッチング加工する第1銅エッチング工程。
(4) その後、容積比として、硫酸:硝酸:塩酸:水=2:0.1:1:3〜25の組成の抵抗層エッチング液を用いて、ニッケル、スズ、リンの三元合金で構成される露出した抵抗層をエッチング除去することで、1次銅回路及び抵抗回路を備える基板にエッチング加工する抵抗層エッチング工程。
(5) 前記基板に残留したエッチングレジストを除去する第1エッチングレジスト剥離工程。
(6) 第1エッチングレジスト剥離工程でエッチングレジストを剥離した基板面に、再度第2エッチングレジスト層を形成し、1次銅回路の一部分を溶解除去するための2次回路パターンを露光し、現像することで第2エッチングパターンを形成する第2レジストパターニング工程。
(7) 第2エッチングレジストパターンを形成した基板の1次銅回路の一部分のみを、アルカリ銅エッチング液を用いて溶解させ、2次銅回路の形状にエッチング加工することで、目的の銅回路ライン間の抵抗層を露出させ抵抗回路付プリント配線板とする第2銅エッチング工程。
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