JP3891366B2 - 複製防止ホログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複製防止ホログラムに関し、特に、身分証明書等に貼着してそのセキュリティー性を高めるために使用される複製防止ホログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、CDカード、プリペイドカード、定期券、通帳、パスポート、身分証明書、商品等が真実なもので偽造されたものでないことを保証するために、立体像、模様等を記録したレリーフホログラム又はリップマンホログラムからなるラベル、シール等を対象物に貼着することが広く行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
これらのホログラムは、単純な再生照明光あるいは白色光により再生可能であり、これを複製等の手法により偽造することは必ずしも困難なことではない。そのため、このようなホログラムからなるラベル、シール等のセキュリティー性は必ずしも高いものではなかった。
【0004】
本発明はこのような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、複製が不可能なホログラムを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の複製防止ホログラムは、ランダム位相板によりランダムに位相変調された波面ともう一つのランダム位相板によりランダムに位相変調された波面の干渉によりパターン領域中に記録された体積位相型ホログラムからなることを特徴とするものである。
【0006】
そして、本発明の複製防止ホログラムは、リップマンホログラムとして記録することができる。
【0007】
また、体積位相型ホログラム記録領域以外の領域を失効パターンとすることもできる。
さらに、ホログラム記録材料をフォトポリマーとするのが実際的である。
【0008】
上記の本発明においては、ランダム位相板によりランダムに位相変調された波面ともう一つのランダム位相板によりランダムに位相変調された波面の干渉により記録された体積位相型ホログラムからなるので、別のホログラム記録材料を重ねてそのホログラム記録材料側から複製のための可干渉光を入射させても、感光材料を透過した光は干渉縞が記録された体積位相型ホログラム記録領域からは回折光が生じないため、その輪郭で表現されたパターンが記録されたホログラムは複製することができない。したがって、本発明の複製防止ホログラムは、身分証明書等の偽造防止用のホログラムに適したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の複製防止ホログラムの実施例について説明する。
図1に本発明による複製防止ホログラムの1例を撮影するための配置を示す。図中、1はフォトポリマー等の厚さの厚いホログラム感光材料を示し、その一方の側から光2を、反対側から光2と可干渉な光3を入射させる。その際、光2の光路中には、スリガラス等のランダム位相板4と、ホログラムに表現したい任意のパターンの開口を有する開口板6とを挿入する。ランダム位相板4と開口板6の配置順は、光2の進行方向に順に、ランダム位相板4と開口板6を配置する方がその逆より表現したいパターンのエッジがよりシャープになる点で好ましいが、開口板6、ランダム位相板4の順に配置してもよい。また、光3の光路中には、同様のランダム位相板5を挿入する。
【0010】
このような配置によりホログラム感光材料1を露光するので、感光材料1の開口板6の開口パターンに相当するパターン領域7中で、位相が位置によりランダムに変調された光2と3の波面が相互に干渉して体積位相型のホログラムが記録される。ただし、パターン領域7中の干渉縞は、2つのランダムに変調された波面の干渉によるため、極めて複雑なものとなっている。
【0011】
図1のような配置で撮影された体積位相型ホログラム10を、図2に示すように、自然光11の環境下に置くと、パターン領域7中の干渉縞の回折条件(ブラッグ条件)を満足する光が自然光11中に通常存在するので、目視によりパターン領域7からの回折光12が見え、パターン領域7の輪郭、すなわち、ホログラム10中に表現されたパターンが認識できる。ただし、パターン領域7で表現できるパターンは2次元パターンであり、立体パターンは表現できない。
【0012】
さて、このようなパターンを記録したホログラム10を複製することを考える。図3に示しように、ホログラム10の上にフォトポリマー等の厚さの厚い別のホログラム感光材料13を接触あるいは近接させて重ね合わせ、複製のための可干渉光14を感光材料13側から入射させると、感光材料13を透過した光はホログラム10に達するが、パターン領域7中の干渉縞はランダムな波面同士の干渉により記録されているために、その光はパターン領域7中の干渉縞の回折条件(ブラッグ条件)を満足しない。したがって、干渉縞が記録されたパターン領域7からは回折光が生じない。そのため、パターン領域7の輪郭で表現されたパターンが記録されたホログラム10は複製することができない。
【0013】
以上のように、本発明の複製防止ホログラムは、ランダム位相板によって位置に応じてランダムに位相変調された2つの波面の干渉によるホログラムの記録領域の輪郭によってパターンが表現されたものであるが、その記録領域を限定するのに、図1の場合のように、干渉する2つの光束の一方あるいは双方の断面形状を表現したい任意のパターンに成形するようにしてもよいが、次の図4のようにすることもできる。
【0014】
まず、図4(a)に示すように、パターン領域7中に上記のようなホログラムを記録しようとするホログラム感光材料1の上にパターン領域7のみを覆うような遮光パターン板16を重ね、その遮光パターン板16を介して感光材料1を失効(感光)させる紫外線のような光15を感光材料1に照射し、表現したいパターン領域7のみを感光可能にしておく。このように、パターン領域7以外の部分を失効させたホログラム感光材料1を用い、図4(b)に示すように、その一方の側から光2を、反対側から光2と可干渉な光3を、それぞれランダム位相板4、6を介して入射させることにより、図1の場合と同様に、パターン領域7のみに自然光によって回折光が生じる体積位相型の干渉縞が記録できる。
【0016】
以上、本発明の複製防止ホログラムをいくつかの実施例に基づいて説明してきたが、本発明はこれら実施例に限定されず種々の変形が可能である。
【0017】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の複製防止ホログラムによると、ランダム位相板によりランダムに位相変調された波面ともう一つのランダム位相板によりランダムに位相変調された波面の干渉により記録された体積位相型ホログラムからなるので、別のホログラム記録材料を重ねてそのホログラム記録材料側から複製のための可干渉光を入射させても、感光材料を透過した光は干渉縞が記録された体積位相型ホログラム記録領域からは回折光が生じないため、その輪郭で表現されたパターンが記録されたホログラムは複製することができない。したがって、本発明の複製防止ホログラムは、身分証明書等の偽造防止用のホログラムに適したものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による複製防止ホログラムの1例を撮影するための配置を示す光路図である。
【図2】図1の配置で撮影されたホログラムから自然光の下で記録パターンが目視できる様子を示す図である。
【図3】図1の配置で撮影されたホログラムを複製しようとしても複製できないことを説明するための図である。
【図4】本発明による複製防止ホログラムを撮影するための変形例を説明するための図である。
【符号の説明】
1…ホログラム感光材料
2…一方の光
3…他方の光
4、5…ランダム位相板
6…開口板
7…パターン領域
10…体積位相型ホログラム(本発明)
11…自然光
12…回折光
13…別のホログラム感光材料
14…複製のための可干渉光
15…失効のための光
16…遮光パターン板
Claims (4)
- ランダム位相板によりランダムに位相変調された波面ともう一つのランダム位相板によりランダムに位相変調された波面の干渉によりパターン領域中に記録された体積位相型ホログラムからなることを特徴とする複製防止ホログラム。
- 前記体積位相型ホログラムがリップマンホログラムとして記録されていることを特徴とする請求項1記載の複製防止ホログラム。
- 前記体積位相型ホログラム記録領域以外の領域が失効パターンからなることを特徴とする請求項1又は2記載の複製防止ホログラム。
- ホログラム記録材料がフォトポリマーからなることを特徴とする請求項1から3の何れか1項記載の複製防止ホログラム。
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