JP3889912B2 - 眼科装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検眼に対して装置を所定の位置関係に位置合わせをして、検査または測定を行う眼科装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
非接触眼圧計等の眼科装置は、被検眼に対して測定部を所定の位置関係にアライメント調整する必要がある。アライメント調整は検者がジョイスティック等の操作により行っていたが、近年では検者によるジョイスティックの手動操作に加えて、アライメント状態の検出結果に基づいて測定部を移動するモータを駆動制御するオートアライメント機構を持つ装置も提案されている。
【0003】
ところで、被検眼に対する測定部の作動距離が比較的に短い装置では、被検眼に測定部が接触しないように特に注意する必要がある。このため、測定部が被検眼に近づきすぎた場合には、測定部の移動を停止したり、モータ駆動によるアライメント機構ではモータを逆回転して測定部を退避させる機構のものが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、被検者の顔の固定が浅く、被検眼が急に動いたり、検者によるジョイスティックの手動操作で急に測定部を移動した場合、モータ駆動による測定部の退避では時間が掛かり接触の回避が十分に間に合わない場合もある。
【0005】
本発明は、上記従来技術に鑑み、被検眼への装置の接触を速やかに回避し、眼への傷害を極力抑えることができる眼科装置を提供することを技術課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とする。
【0007】
(1) 被検眼に測定部のアライメント状態を光学的に検出するアライメント状態検出手段と、該アライメント状態検出手段の検出結果に基づいて測定部を前後方向(Z軸方向)を含む方向に駆動する測定部駆動手段と、を有し、自動アライメントモードと手動アライメントモードとを選択的に行うことができる被検眼を非接触で測定する眼科装置において、前記測定部を被検眼に対して遠ざかるように後方へ付勢する付勢手段と、前記測定部駆動手段のうち前後方向の駆動手段に設けられているものであって、モータの駆動力を前後方向への駆動力として伝達するか、伝達するのを切断するかを選択的に行う駆動力伝達手段と、前記アライメント状態検出手段又は被検眼への測定部への接近を検出する検出手段の検出結果に基づいて、前記測定部が被検眼に所定の距離以上に接近したことを検知する検知手段と、該検知手段により測定部が被検眼に所定の距離以上に接近したことを検知したときは、駆動力伝達手段により駆動力伝達を切断し、付勢手段の付勢力により測定部を後方へ移動させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
【0014】
[全体構成]
図1は実施例である非接触式眼圧計の外観概略図を示す。1は基台であり、基台1には被検者の顔を支持する顔支持部2が固設されている。顔支持部2は被検者の顎を載せる顎台2a、額を当てる額当て2bを備える。測定の際には、顎台2aと額当て2bに被検者の顔を当接させることにより、被検眼を固定する。
【0015】
3は本体部、4は測定機構や後述するアライメント光学系を収納した測定部であり、5は本体部3と測定部4を移動するためのジョイスティックである。ジョイスティック5の操作により本体部3は基台1の水平面上を前後方向(Z方向)及び左右方向(X方向)に摺動する。また、回転ノブ5aの操作により、測定部4が本体部3に対して上下方向(Y方向)に移動する。さらに、自動アライメントモ−ドを選択したときには、測定部4が本体部3に対してXYZ方向にそれぞれ移動する(各方向の移動機構は後述する)。
【0016】
6は圧縮気体を被検眼に向けて噴出するためのノズルが配置されたノズル部である。また、本体部3のジョイスティック5側(検者側)には、観察用のTVモニタが備えられている。
【0017】
[各部の構成]
次に、本装置の主要な要素の構成を、ジョイスティック機構、測定部4のY(上下)方向移動機構、XZ(左右前後)方向移動機構、XZ方向基準位置・移動限界検出機構、左右眼・後方位置検出機構、アライメント光学系、及び制御系に分けて説明する。なお、非接触式眼圧計は被検眼角膜に圧縮した気体を吹き付けて所定の形状に変形させ、直接あるいは間接的に検出されたその時の気体圧に基づいて、被検眼の眼圧を測定するものであるが、この測定機構自体の説明は本発明とは関係が薄いので、これを省略する。測定機構の詳細については本出願人による特開平4−297226号(発明の名称 非接触式眼圧計)を参照されたい。
【0018】
(イ)ジョイスティック機構
図2はジョイスティック機構を含む、基台1及び本体部3の要部断面図である。基台1に対する本体部3の移動は、ジョイスティック5の軸500の下方に形成された球面部501および下端部502と、下端部502が揺動する摺動板503と、摺動板503と接し基台1に貼り付けされた摩擦板504と、本体部3と一体のハウジング3a内部の球軸受け505の構成により水平方向の微動が実現される。また、本体部3に対する測定部4の上下動は、ジョイスティック5の外周上部の回転ノブ5aと、回転ノブ5aと共に回転するスリット板506と、スリット板506を挟み軸500に設けられた光源507および受光素子508とにより、受光素子508の信号から回転ノブ5aの回転方向および回転量を検出し、その検出結果に基づいて測定部4を上下動させるY軸モータ106を駆動制御することによって行われる。このジョイスティック機構の詳細は、本出願人による特開平6−7292号に記載されているので、これを参照されたい。
【0019】
(ロ)Y(上下)方向移動機構
図2において、101は送りネジ、102は送りナットであり、送りナット102はナット押え103によりYテ−ブル100に固定されている。一方、送りネジ101はベアリング104を介して本体部3の筐体に回転自在に保持されている。送りネジ101の下端にはギヤ105が固定され、本体部3の筐体に保持されたY軸モ−タ106の回転軸に取り付けられたギヤ107にギヤ105が噛合している。また、Yテ−ブル100と本体部3の筐体との間には圧縮バネ108が取り付けられており、圧縮バネ108はYテ−ブル100に搭載される測定部4の荷重を支え、その上下動をスム−ズにする。110はYテ−ブル100に固定されたガイド軸であり、本体部3の筐体に固定されたガイド軸受111に沿って移動することによりYテ−ブル100の上下動をガイドする。このような構成により、Y軸モ−タ106を回転駆動させると、Yテ−ブル100に搭載される測定部4が上下動するようになっている。
【0020】
(ハ)XZ(左右前後)方向移動機構
図3は測定部4のXZ方向移動機構を説明する図ある。図3において、Xテ−ブル200は、前述したYテ−ブル100上に固着された2個のレ−ル201に沿ってX方向に摺動可能に設けられている。Yテ−ブル100にはX軸モ−タ202が固定され、X軸モ−タ202の回転軸とXテ−ブル200はリンク部203を介して連結されている。このリンク部203によりX軸モ−タ202の回転がXテ−ブル200のX方向への移動として伝達されて行われる。
【0021】
Xテ−ブル200には、Z方向に伸びる2個のレ−ル211が固着されており、レ−ル211に沿ってZテ−ブル210がZ方向に摺動可能に設けられている。Xテ−ブル200に固定されたモータ支基218aにはZ軸モ−タ212が取り付けられ、モータ支基218aに固定されたクラッチ支基218bには電磁クラッチ213が取り付けられている。Z軸モ−タ212の回転軸は電磁クラッチ213の入力軸にカップリングされており、電磁クラッチ213の出力軸213aにはピニオン214が取付けられている。そして、ピニオン214はZテ−ブル210にネジ止めされたラック215に噛合している。電磁クラッチ213に通電するとその入力軸と出力軸213aが直結され、Z軸モ−タ212の回転駆動力がピニオン214に伝達されて、Zテ−ブル210はZ方向に移動される。逆に、電磁クラッチ213への通電をカットすると、電磁クラッチ213の出力軸213aは入力軸と切り離され、ピニオン214及びラック215へのZ軸モ−タ212による駆動力の伝達が切断される。Zテ−ブル210上には測定部4が搭載される。
【0022】
また、図3において、Zテ−ブル210にネジ止めされたバネ支基216には、引張バネ217が掛けられ、引張バネ217の他端はモーター支基218a側にとめられている。よって、Zテ−ブル210は引張バネ217により矢印A側(被検眼に対して後方側)へ常に付勢されている。電磁クラッチ213への通電がOFFされると、Z軸モ−タ212の駆動力の伝達が切断されるので、引張バネ217のバネ力によりZテ−ブル210(測定部)は検者側へ一瞬にして戻る。241は、Zテ−ブル210が引張バネ217のバネ力により一瞬にして戻った時の制限板であり、242はZテ−ブル210と制限板241がぶつかった時の衝撃を和らげるクッションである。
【0023】
なお、引張バネ217の付勢力は、Z軸モ−タ212内の減速ギヤの回転荷重で電磁クラッチ213の入力軸と出力軸が直結されて駆動力が伝達状態にあるときに、モータ212の回転を停止したままでもZテ−ブル210が移動しない程度とされている。あるいは、Z軸モ−タ212の駆動力が伝達状態にあるときには、引張バネ217の付勢力と同等の力でZテ−ブル210が移動しないようにモータ212への電流を供給するようにしても良い。
【0024】
(ニ)XZ方向基準位置・移動限界検出機構
図3において、230a,230bはXテ−ブル200上に設けられたフォトセンサであり、231はZテ−ブル210に固着された遮光板である。センサ230aは遮光板231による遮光状態により、Zテ−ブル210がZ方向の基準位置に対していずれの方向にあるかを検出し、図4のような状態の遮光状態の切換りのタイミングにより、Zテ−ブル210が基準位置に位置したことを検出する。また、遮光板231には切り欠き部231aが形成されており、センサ230bは遮光板231の移動に伴う切り欠き部231aによる遮光状態の切換りにより、前後それぞれの移動限界を検出するようになっている。なお、Z方向の基準位置は移動可能範囲の中央より前側にあり、Zテ−ブル210(すなわち測定部4)は、基準位置に対して前へ5mm、後ろへ20mm移動するように設定されている。
【0025】
図3において、220a,220bはYテ−ブル100上に設けられたフォトセンサであり、221はXテ−ブル200に固着された遮光板である。センサ220a,220bは、Z方向と同様に切り欠き部221aを持つ遮光板221による遮光状態とその切換りのタイミングにより、Xテ−ブル200のX方向における基準位置及び左右それぞれの移動限界を検出する。
【0026】
なお、Y方向の移動範囲は比較的大きいので、実施例の装置にはその基準位置を設けていないが、XZ方向と同様にして設けても良い。
【0027】
(ホ)左右眼・後方位置検出機構
図2において、300は本体部3に保持された後方端(検者側)検出用のマイクロスイッチ、301は基台1に固定されたガイド板である。本体部3がジョイスティック5の操作により前後移動の最後端にきたときマイクロスイッチ300の接触子が押し上げられて通電するようになっている。また、310は本体部3に保持された左右眼検出用のマイクロスイッチ、311は基台1に固定されたガイド板である。ガイド板311は検者側から向かって左右方向に伸び、基台1の左右中央を境にして右側方向(図2では、紙面の奥側方向)が高くなっている。マイクロスイッチ310はON/OFFの状態により、被検眼の左右を検出する。これらマイクロスイッチ300、310の検出信号は、測定部4を基準位置に復帰するための指令信号として使用される。
【0028】
(ヘ)光学系
図5は測定部4に収納されるアライメント光学系を上から見たときの概略構成図である。観察光学系10の光軸L1上には角膜変形用の気体を噴出するノズル9がガラス板8a,8bに保持されて配置され、その軸と光軸L1は一致している。光軸L1上には、ビームスプリッタ11、対物レンズ12、ビームスプリッタ14、フィルタ15、CCDカメラ16が配置されている。観察光学系10は上下左右方向のアライメント指標(後述する)を検出する指標検出光学系を兼ねる。フィルタ15は、光源31(波長950nm)を透過し、可視光及び光源51による指標光束(波長800nm)に対して不透過の特性を持っており、CCDカメラ16に不必要なノイズ光が混入することを防止する。CCDカメラ16に撮像される前眼部像及び指標像はTVモニタ17に映出される。
【0029】
25は固視光学系であり、光源26の固視標板27を点灯により固視標板27を出射した光束は、投影レンズ28、ビームスプリッタ14、対物レンズ12、ビームスプリッタ11を介し、ノズル9を通り被検眼に入射する。
【0030】
30はアライメント指標投影光学系を示す。光源31を出射した波長950nmの赤外光束は投影レンズ32によって平行光束とされた後、ビームスプリッタ11によって反射され、光軸L1に沿ってノズル9内を通過して被検眼角膜Ecに向かう。角膜Ecで鏡面反射する光束は光源31の虚像である指標i1を形成する。指標i1の光束は観察光学系10を介してCCDカメラ16に入射し、CCDカメラ16の撮像素子上に像を形成する。
【0031】
50は距離指標投影光学系であり、60はその検出光学系である。距離指標投影光学系50の光軸L2と距離指標検出光学系60の光軸L3は、光軸L1に対して対称に傾斜して設けられ、ノズル9から所定の作動距離離れた位置で交差する。光源51を出射した波長800nmの光は投影レンズ52によって平行光束とされ、光軸L2に沿って角膜Ecに照射され、指標i6を形成する。指標i6の光束は、受光レンズ61、フィルタ62を介し一次元検出素子63に入射する。フィルタ62は、光源51の光束(波長800nm)を透過し、光源31の光束(波長950nm)に対して不透過の特性を持ち、一次元検出素子63へのノイズ光の入射を防止する。
【0032】
(ト)制御系
図6は装置の制御系の要部構成図である。70は制御回路、71は画像処理回路、72は距離指標の検出処理回路、80は測定系、81は文字情報やレチクルを生成する表示回路、82は合成回路である。83はスイッチ部であり、アライメントを指標検出に基づいて装置が行うオ−トアライメントにするか、検者によるジョイスティック5のみの操作で行うかを選択するアライメントモ−ド切換スイッチ84、測定デ−タをクリアにするクリアスイッチ85、プリンタ90から測定結果を印字出力するためのプリントスイッチ86が設けられている。
【0033】
画像処理回路71はCCDカメラ16からの撮影像に対して画像処理を施し、その処理結果を制御回路70に入力する。制御回路70はその入力信号により、指標像の位置情報を得る。また、制御回路70は検出処理回路72を介して入力される一次元検出素子63からの信号により、被検眼Eに対する前後方向の偏位情報を得る。制御回路70が得た偏位情報は表示回路81に送られ、表示回路81はその情報に基づき距離マ−クの図形信号とTVモニタ17上における位置信号を発生させる。表示回路81からの出力信号は合成回路82によりCCDカメラ16からの映像信号と合成され、TVモニタ17上に出力される。
【0034】
図7はXY方向が適正な状態にアライメントされたときのTVモニタ17上に表示される画面例を示した図である。XY方向が適正な状態にアライメントされた状態では、アライメント指標投影光学系により角膜中心付近に形成された指標像i10が映出される。41は図示なきレチクル光学系により形成されたレチクル像を示す(レチクル像41は電気的に形成することもできる)。42は距離マ−クを示し、距離マ−ク42は被検眼の角膜とノズル部6との距離に対応してレチクル像41の上下をリアルタイムに移動し、角膜が適正作動距離にあるとレチクル像41に重なる。
【0035】
以上のような構成を備える装置において、自動アライメントモードの動作を説明する。
【0036】
検者はTVモニタ17を観察しながらジョイスティック5等を操作し被検眼に対する測定部4を粗くアライメントする(なお、測定開始時には、測定部4はXZ方向の基準位置に置かれる)。粗いアライメントは、アライメント指標投影光学系により形成される指標像がTVモニタ17上に現れるようにXY方向を調整し、画面に現れた指標像(前眼部像)のピントが合うように被検眼に向けて本体部3を移動する。
【0037】
制御回路70は、画像処理回路71により検出処理された指標像の位置関係に基づいてXY方向のアライメント状態を判定し、その判定結果に基づいて指標像i10が所定の許容範囲内に入るように、X軸モータ202及びY軸モ−タ106を駆動して測定部4を移動させる。また、指標i6の光束が一次元検出素子63に入射する状態になると、制御回路70は一次元検出素子63からの信号に基づいてZ方向のずれ情報を得て、このずれ情報に基づきZ軸モータ212を駆動して測定部4を移動させ、自動アライメントが行われる。
【0038】
また、制御回路70は一次元検出素子63からの信号に基づいて被検眼とノズル部6が所定の接近距離以上(例えば、被検眼とノズル部6との距離が5mm以内)に近付き過ぎないか監視している。ここで、顔支持部2に対する被検者の顔の固定が浅く、被検眼が急に測定部4側へ接近した場合、あるいは、検者がジョイスティック操作によって測定部4を被検眼側に移動しすぎて被検眼とノズル部6が接近しすぎた場合に、ノズル部6が所定の接近距離以上に近づいたことが検出されると、制御回路70は電磁クラッチ213の電源供給を遮断する。電磁クラッチ213への通電がOFFされると、Z軸モ−タ212の駆動力がピニオン214に伝達されなくなり、ピニオン214の回転がフリーになるので、Zテ−ブル210は引張バネ217のバネ力により、バネの縮まる方向へ一瞬に移動する。つまり、Zテ−ブル210がクッション242に当接する位置まで測定部4が後方(検者側)に一瞬に移動する。これにより、被検眼へのノズル部6との接触の可能性がZ軸モ−タ212を逆回転するよりも速やかに回避される。また、Z軸モ−タ212の駆動力の伝達が切断されて測定部4の後方への移動がフリーな状態となるので、仮に被検眼がノズル6へ接触したとしても、被検眼に与える傷害を極めて少なくできる。
【0039】
また、測定部4の後方へ退避移動はZ軸モ−タ212を使用せずに行うので、アライメント駆動用のモータ212が故障した場合であっても、より確実に被検眼への接触を回避できる。
【0040】
なお、被検眼に対して測定部4のノズル部6が所定の接近距離以上に近づいたことを検出する手段は、前後方向(作動距離)のアライメントを検出する距離指標投影光学系50及び距離指標検出光学系60を共用したが、独立した検出系を設けても良い。この場合、距離指標投影光学系50及び距離指標検出光学系60と同様な光学系を設ける他、超音波センサ等によって構成することもできる。
【0041】
測定部4が後方へ移動したことは、警告音と共にTVモニタ17上にメッセージで表示されるので、検者はジョイスティック5の操作により基台1上の本体部3を後方へ移動し、測定部4が被検眼から十分に離れる位置にする。本体部3を後方端まで移動すると、これがマイクロスイッチ300によって検出される。制御回路70はマイクロスイッチ300からの検出信号によって復帰指令信号を発して測定部4を基準位置へ移動する。すなわち、制御回路70は電磁クラッチ213への通電を行ってZ軸モ−タ212の駆動力がピニオン214に伝達される状態とした後、Z軸モ−タ212を駆動して測定部4を前方へ移動し、フォトセンサ230aによって検出されるZ方向の基準位置に測定部4を位置させる。
【0042】
なお、電磁クラッチ213への通電を行い、測定部4を基準位置へ移動するための復帰指令信号はクリアスイッチ85や左右の切換信号等も利用される。
【0043】
測定部4が基準位置に復帰したことはTVモニタ17上にメッセージで表示される。検者は再びジョイスティック5の操作からアライメント調整をやり直す。制御回路70はアライメント指標像の検出結果に基づいて自動アライメントを作動させ、XYZ方向のアライメントがともに適正な状態になったら、測定部4の移動を停止し、測定開始信号を自動的に発して測定系80による測定を実行する。測定結果はTVモニタ17上に表示される。
【0044】
以上、自動アライメントモードを例にとって説明したが、もちろん手動モードの場合にも、被検眼とノズル部6が所定の接近距離以上に近づいたことが検出されると、制御回路70は電磁クラッチ213の電源供給を遮断し、測定部4を後方へ移動する。アライメントモード切換スイッチ84によって手動モードが選択されると、制御回路70はXZ方向の基準位置へ測定部4を移動させておく。これにより、測定部4の後方への退避移動が可能になる。
【0045】
以上、モータ212による駆動力の伝達を切断する手段として電磁クラッチを用いたが、図8に示すように、ソレノイドを用いて構成することもできる。なお、先の例と同一の構成要素には同一の符号を付している。
【0046】
モータ支基218aに取付けられたモータ212の駆動力は、モータ軸212aに取り付けられたギヤ252からピニオン253、ラック215へと伝わり、Zテーブル210を動かす。251はピニオン軸253aを回転可能に保持するピニオン軸支基で、モータ軸212aに図示なき軸受けを介して回転可能に取付けられている。254はソレノイドで、モータ支基218aにソレノイド支基255を介して固定されている。ソレノイドシャフト254aの先端部254bはコの字状になっており、このコの字状部分の両端にピン254bが固定されている。ピン254bはピニオン支基251に形成された長穴251aに係合しており、これによりソレノイドシャフト254aとピニオン支基251が連結されている。また、先端部254bとソレノイド254の間には圧縮バネ256が嵌められており、先端部254b、ピニオン支基251を介してピニオン253をラック215側に常に押し付けるように付勢力が与えられている。
【0047】
このような構成の場合、制御回路70の制御によりソレノイド254への通電がONされると、ソレノイドシャフト254aが圧縮バネ256のバネ力に押し勝ってソレノイド254に吸引され、ピニオン253がラック215から外れることにより、モータ212の駆動力の伝達が切断される。これにより、Zテーブル210の後方への移動はフリーになり、引張バネ217のバネ力によりZテ−ブル210(測定部4)は後方へ一瞬にして移動する。
【0048】
測定部4を再び基準位置へ戻す場合、制御回路70はマイクロスイッチ300やクリアスイッチ85等からの復帰指令信号によってソレノイド254への通電をOFFにし、再びラック215に対してピニオン253が噛み合うように接続し、モータ212の駆動力がラック215に伝達されるようにする。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、被検眼への装置が近付き過ぎた場合、被検眼と装置の接触を速やかに回避することができる。また、仮に装置が接触したとしても眼への傷害を極力抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例である非接触式眼圧計の外観概略図である。
【図2】ジョイスティック機構を含む、基台及び本体部の要部断面図である。
【図3】測定部の内部に配置されるXZ方向移動機構及び退避機構を説明する図である。
【図4】Z方向の基準位置を検出するときのフォトセンサと遮光板の状態を示す図である。
【図5】測定部に収納されるアライメント光学系を上から見たときの概略構成図である。
【図6】装置の制御系の要部構成図である。
【図7】XY方向が適正な状態にアライメントされたときのTVモニタ17に表示される画面例を示した図である。
【図8】測定部の内部に配置されるXZ方向移動機構及び退避機構を説明する図である。
【符号の説明】
4 測定部
5 ジョイスティック
50 距離指標投影光学系
60 距離指標検出光学系
70 制御回路
210 Zテーブル
211 レール
212 Z軸モータ
213 電磁クラッチ
214 ピニオン
215 ラック
217 引張バネ
251 ピニオン軸支基
252 ギヤ
253 ピニオン
254 ソレノイド
256 圧縮バネ

Claims (1)

  1. 被検眼に測定部のアライメント状態を光学的に検出するアライメント状態検出手段と、該アライメント状態検出手段の検出結果に基づいて測定部を前後方向(Z軸方向)を含む方向に駆動する測定部駆動手段と、を有し、自動アライメントモードと手動アライメントモードとを選択的に行うことができる被検眼を非接触で測定する眼科装置において、前記測定部を被検眼に対して遠ざかるように後方へ付勢する付勢手段と、前記測定部駆動手段のうち前後方向の駆動手段に設けられているものであって、モータの駆動力を前後方向への駆動力として伝達するか、伝達するのを切断するかを選択的に行う駆動力伝達手段と、前記アライメント状態検出手段又は被検眼への測定部への接近を検出する検出手段の検出結果に基づいて、前記測定部が被検眼に所定の距離以上に接近したことを検知する検知手段と、該検知手段により測定部が被検眼に所定の距離以上に接近したことを検知したときは、駆動力伝達手段により駆動力伝達を切断し、付勢手段の付勢力により測定部を後方へ移動させる制御手段と、を備えることを特徴とする眼科装置。
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