JP3889641B2 - 天井埋込形空気調和装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、化粧パネルの吹出し口に風向変更用のルーバーを備えた天井埋込形空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、2方向カセットや4方向カセット等と呼称される天井埋込形の空気調和装置であって、天井に吊り下げられる外箱内に送風機及び熱交換器を備え、前記外箱の下面には、吸込み口及び吹出し口を有した所定厚さの化粧パネルを備え、この化粧パネルの前記吹出し口に長手側に延びる風向変更用のルーバーを備えた天井埋込形空気調和装置が知られている。
【0003】
この種の空気調和装置では、ルーバーを駆動するモータを備え、このモータが化粧パネルの裏面に突出して設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の構成では、モータが化粧パネルの裏面に突出して設けられているため、このモータの駆動機構をカバーで覆った場合、カバーを含んだ化粧パネルの厚さが厚くなり、薄型化に逆行するという問題がある。近年、化粧パネルの薄型化が要求され、この薄型化によれば、梱包材料費の削減が図れ、保管、物流費の削減が図れる等の利点が得られる。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、吹出し口にルーバーを備えたものにおいて、化粧パネルの薄型化を達成できる天井埋込形空気調和装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、天井に吊り下げられる外箱内に送風機及び熱交換器を備え、前記外箱の下面には、吸込み口及び吹出し口を有した所定厚さの化粧パネルを備え、この化粧パネルの前記吹出し口に長手側に延びる風向変更用のルーバーを備えた天井埋込形空気調和装置において、前記ルーバーを駆動するモータを備え、前記化粧パネルは、当該化粧パネルの長手側に延びて吹出し口を構成するフレームと、当該化粧パネルの短手側に延びて、前記ルーバーの駆動機構を保持するフレームと、このフレームの反対側に配置されるフレームをほぼ枠状に組むと共に、短手側に延びる各々のフレームの上に箱形のフレームを重ね合わせて構成され、前記短手側に延びるフレームの略中央に凹所を設け、この凹所に、前記箱形のフレームに形成した開口を貫通して上方に延出する保持板を固定し、この保持板に、前記モータを前記箱形のフレームの前記開口にその一部を埋め込ませて固定したことを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のものにおいて、一対の吹出し口を備え、各吹出し口に長手側に延びる風向変更用のルーバーを夫々備え、これらルーバーを単一のモータで駆動する構成としたことを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のものにおいて、前記化粧パネルの短手側に延び、前記ルーバーの駆動機構を覆うカバーを備え、このカバーには前記箱形のフレームから突出した前記モータ及び前記保持板の残りの部分を覆う突出部を備えたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に従って説明する。
【0010】
図1は、2つの空気吹出し口を備えた、一般的に、いわゆる2方向カセットと呼称される天井埋込型空気調和機を示している。1は箱形の室内機本体を示し、この室内機本体1には、送風機3、熱交換器5、発泡スチロール製のドレンパン7、図示を省略したドレンポンプ等の各種機器類が収納されている。
【0011】
この室内機本体1は、被調和室の天井に複数本の吊りボルト(図示せず)を介して吊り下げられ、この室内機本体1の下側を向いた開口面には、化粧パネル9が重ね合わせて取り付けられている。
【0012】
この化粧パネル9は所定厚さH(図3参照)を持ち、中央部には吸込み口11を備え、その両側には一対の吹出し口13を備え、一対の吹出し口13には、図2に示すように、当該吹出し口13の長手側に延びる風向変更用のルーバー15を夫々備えて構成されている。この化粧パネル9は、長手側に延びて、吹出し口13を構成するフレーム9Aと、短手側に延びて、ルーバー15の駆動機構を保持するフレーム9Bと、このフレーム9Bと反対側に配置されるフレーム9Cとをほぼ枠状に組んで構成されている。
【0013】
ルーバー15の両端部には、軸15A,15Bが形成されている。一方の軸15Aは、フレーム9Cの孔16を貫通して、当該フレーム9Cに回転自在に保持され、他方の軸15Bは、ルーバー15の駆動機構を保持するフレーム9Bの孔17を貫通して、当該フレーム9Bに回転自在に保持されている。短手側に延びる夫々のフレーム9B,9Cの上には、箱形のフレーム9D,9Eが重ね合わされて固定されている。
【0014】
フレーム9B側には、図3に示すように、ルーバー15を回転駆動する駆動機構20が保持されている。
【0015】
この駆動機構20は、単一のモータ21を備える。このモータ21は保持板22に保持され、この保持板22は、フレーム9Bの略中央に位置する凹所9F(図2)に固定され、箱形のフレーム9Dの開口9G(図2)を貫通して上方に延出し、従って、このモータ21の一部は、化粧パネル9の裏面で、所定厚さH内に埋め込んで設けられている。
【0016】
フレーム9Dの開口9Gは、フレーム9Dの図3中上面側ばかりでなく、側面側にも切りかかれており、この側面側に切りかかれた開口9Jを通じてモータ21の駆動軸21Aが突出している。
【0017】
このモータ21の駆動軸21Aには、図4に示すように、回転子23が連結されている。この回転子23にはピン部24を介して固定子25が形成され、この固定子25には係止軸26が形成されている。この係止軸26には、一方のリンク31の一端31Aが引っかけられ、上記ピン24には、他方のリンク33の一端33Aが引っかけられている。また、一方のリンク31の他端31Bには、クランク32が引っかけられ、他方のリンク33の他端33Bには、クランク34が引っかけられている。
【0018】
クランク32は、連結棒32Aの両端にアーム32B,32Cを備えて構成されている。一方のアーム32Bのピン32Dには、上述したように、リンク31の他端31Bが引っかけられ、このアーム32Bの別のピン32Eは、図3に示すように、スリーブ35を介して、箱形のフレーム9Dに回転自在に保持されている。また、連結棒32Aのアーム32Cには連結子32Fが設けられ、この連結子32Fは、箱形のフレーム9Dの開口9Hを貫通し、箱形のフレーム9D内で、上記ルーバー15の一方の軸15Aに連結されている。図4において、クランク34は、連結棒34Aの両端にアーム34B,34Cを備えて構成されている。一方のアーム34Bのピン34Dには、上述したように、リンク33の他端33Bが引っかけられ、このアーム34Bの別のピン34Eは、図3に示すように、スリーブ36を介して、箱形のフレーム9Dに回転自在に保持されている。また、連結棒34Aのアーム34Cには連結子34Fが設けられ、この連結子34Fは、箱形のフレーム9Dの開口9Iを貫通し、ルーバー15の他方の軸15Aに連結されている。
【0019】
フレーム9B側には、図3に示すように、ルーバー15の駆動機構20を覆うカバー41が設けられ、このカバー41には、化粧パネル9の所定厚さH以上に突出した、モータ21及び保持板22の残りの部分を覆う、箱形の突出部41Aが一体的に形成されている。
【0020】
本実施形態では、ルーバー15を駆動するモータ21の一部を、化粧パネル9の所定厚さH内に埋め込んで設けているため、全体的な化粧パネル9の厚さが薄くなり、この薄型化によって、化粧パネル9の梱包材料費の削減が図れ、保管、物流費の削減等が図れる。
【0021】
以上、一実施の形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は、これに限定されるものでないことは明らかである。
【0022】
【発明の効果】
本発明では、ルーバーモータの一部を化粧パネルの所定厚さ内に埋め込んで設けているため、化粧パネルの厚さが薄くなり、化粧パネルの梱包材料費の削減、保管、物流費の削減が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による天井埋込形空気調和装置の一実施形態を示す断面図である。
【図2】化粧パネルの分解斜視図である。
【図3】化粧パネルと駆動機構の分解斜視図である。
【図4】駆動機構の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 室内機本体
3 送風機
5 熱交換器
9 化粧パネル
15 ルーバー
20 駆動機構
21 モータ

Claims (3)

  1. 天井に吊り下げられる外箱内に送風機及び熱交換器を備え、前記外箱の下面には、吸込み口及び吹出し口を有した所定厚さの化粧パネルを備え、この化粧パネルの前記吹出し口に長手側に延びる風向変更用のルーバーを備えた天井埋込形空気調和装置において、
    前記ルーバーを駆動するモータを備え、
    前記化粧パネルは、当該化粧パネルの長手側に延びて吹出し口を構成するフレームと、当該化粧パネルの短手側に延びて、前記ルーバーの駆動機構を保持するフレームと、このフレームの反対側に配置されるフレームをほぼ枠状に組むと共に、短手側に延びる各々のフレームの上に箱形のフレームを重ね合わせて構成され、
    前記短手側に延びるフレームの略中央に凹所を設け、この凹所に、前記箱形のフレームに形成した開口を貫通して上方に延出する保持板を固定し、この保持板に、前記モータを前記箱形のフレームの前記開口にその一部を埋め込ませて固定したことを特徴とする天井埋込形空気調和装置。
  2. 一対の吹出し口を備え、各吹出し口に長手側に延びる風向変更用のルーバーを夫々備え、これらルーバーを単一のモータで駆動する構成としたことを特徴とする請求項1記載の天井埋込形空気調和装置。
  3. 前記化粧パネルの短手側に延び、前記ルーバーの駆動機構を覆うカバーを備え、このカバーには前記箱形のフレームから突出した前記モータ及び前記保持板の残りの部分を覆う突出部を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の天井埋込形空気調和装置。
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