JP3889367B2 - 風呂温度推定装置および風呂給湯器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴槽内の水温を推定する風呂温度推定装置およびこれを備えた風呂給湯器に関する。
【0002】
【従来の技術】
風呂給湯器は、浴槽から本体内の熱交換器を経由して浴槽に戻る追焚循環経路を備え、この追焚循環経路を通じて浴槽水を循環ポンプで強制循環させながらバーナを燃焼させることで、追焚動作を行うように構成されている。また風呂の自動運転中は、浴槽内の水温を間欠的に測定し、水温が保温すべき温度範囲の下限を下回ったとき追焚動作を実行して浴槽水を風呂設定温度に保温するようになっている。
【0003】
このような風呂給湯器では、浴槽内の水温を検出するとき、循環ポンプを作動させて浴槽内の水を追焚循環経路を通じて風呂給湯器の本体内へ充分引き込んでから、本体内に設けた温度センサで水温を測定するようになっている(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−082561号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来から使用されている風呂給湯器では、保温中に浴槽内の水温を測定する際に、それまで停止させていた循環ポンプを作動させるので、追焚循環経路内に停留していた温度の低下した水が浴槽内へ流出してしまう。特に、測定の結果、水温低下が少なく、追焚動作の実行が不要と判断された場合には、浴槽内の水温を下げるだけで加熱が行われないので、水温の低下を助長する結果になっていた。また、循環ポンプを作動させるので、浴槽内の水温を測定するための消費電力が大きかった。
【0006】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、浴槽内の水温低下を助長することなく、しかも少ない消費電力で浴槽内の水温を求めることのできる風呂温度推定装置およびこれを用いた風呂給湯器を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]浴槽内の水温を推定する風呂温度推定装置において、
風呂給湯器(10)の加熱部(22)を経由して浴槽水を循環させるための追焚循環経路(41、40、42)のうち、前記風呂給湯器(10)の本体(20)内部に存する部分に取り付けた温度センサ(44)と、
浴槽内の水温を推定する水温推定手段(54)とを備え、
前記水温推定手段(54)は、前記追焚循環経路(41、40、42)を通じて浴槽水を循環させる循環ポンプ(43)を停止させた後における浴槽内の水温の降下特性と前記温度センサ(44)の検出する水温の降下特性との相関を予め求めて登録した参照テーブル(57)を有し、該参照テーブル(57)に基づいて、前記循環ポンプ(43)を停止させたままの状態で前記温度センサ(44)の検出する水温から前記循環ポンプ(43)を停止させた後における浴槽内の水温を推定する
ことを特徴とする風呂温度推定装置。
【0009】
]浴槽内の水温を推定する風呂温度推定装置において、
風呂給湯器(10)の加熱部(22)を経由して浴槽水を循環させるための追焚循環経路(41、40、42)のうち、前記風呂給湯器(10)の本体(20)内部に存する部分に取り付けた温度センサ(44)と、
外気温度を検出する外気温センサ(47)と、
浴槽内の水温を推定する水温推定手段(54)とを備え、
前記水温推定手段(54)は、前記追焚循環経路(41、40、42)を通じて浴槽水を循環させる循環ポンプ(43)を停止させた後における浴槽内の水温の降下特性と前記温度センサ(44)の検出する水温の降下特性との相関を予め求めて登録した参照テーブル(57)を有し、該参照テーブル(57)に基づいて、前記循環ポンプ(43)を停止させたままの状態で前記温度センサ(44)の検出する水温と前記外気温センサ(47)の検出する外気温度とから前記循環ポンプ(43)を停止させた後における浴槽内の水温を推定する
ことを特徴とする風呂温度推定装置。
【0011】
]浴槽内の水温を推定する風呂温度推定装置において、
風呂給湯器(10)の加熱部(22)を経由して浴槽水を循環させるための追焚循環経路(41、40、42)のうち、前記風呂給湯器(10)の本体(20)内部に存する部分に取り付けた温度センサ(44)と、
外気温度を検出する外気温センサ(47)と、
前記追焚循環経路(41、40、42)を通じて浴槽水を循環させる循環ポンプ(43)を停止させた後の経過時間を計測する計時手段(53)と
浴槽内の水温を推定する水温推定手段(54)とを備え、
前記水温推定手段(54)は、前記追焚循環経路(41、40、42)を通じて浴槽水を循環させる循環ポンプ(43)を停止させた後における浴槽内の水温の降下特性と前記温度センサ(44)の検出する水温の降下特性との相関を外気温別に予め求めて登録した参照テーブル(57)を有し、該参照テーブル(57)に基づいて、前記循環ポンプ(43)を停止させたままの状態で前記温度センサ(44)の検出する水温と前記外気温センサ(47)の検出する外気温度と前記計時手段(53)の計時する経過時間とから前記循環ポンプ(43)を停止させた後における浴槽内の水温を推定する
ことを特徴とする風呂温度推定装置。
【0012】
]前記水温推定手段(54)は、前記参照テーブル(57)に登録された関を、前記外気温センサ(47)の検出する温度と前記循環ポンプ(43)を停止させた後の経過時間とから前記相関を参照して求まる前記温度センサ(44)による検出水温の予定値と前記温度センサ(44)の実測温度との差で補正し、当該補正後の相関に基づき、前記循環ポンプ(43)を停止させたままの状態で前記温度センサ(44)の検出する水温と前記外気温センサ(47)の検出する外気温度とから前記循環ポンプ(43)を停止させた後における浴槽内の水温を推定する
ことを特徴とする[]に記載の風呂温度推定装置。
【0013】
]前記水温推定手段(54)は、循環ポンプ(43)の停止時における浴槽内の水温を初期温度とし、これを判断要素の1つに加えて浴槽内の水温を推定する
ことを特徴とする[1]〜[]の何れかに記載の風呂温度推定装置。
【0014】
]前記循環ポンプ(43)の停止時における浴槽内の水温を初期温度とし、前記相関を初期温度毎に予め求めておき、循環ポンプ(43)を最近停止させた際の初期温度に対応する相関を用いて浴槽内の水温を推定する
ことを特徴とする[]、[]または[]に記載の風呂温度推定装置。
【0015】
]浴槽内の水温を風呂設定温度に維持するための追焚動作のオンオフを制御する追焚制御手段(52)を備えた風呂給湯器(10)において、
[1]から[]のいずれかに記載の風呂温度推定装置を有し、
前記追焚制御手段(52)は、循環ポンプ(43)を作動させずに前記風呂温度推定装置によって推定した浴槽内の水温に基づいて追焚動作をオンにするか否かを判定する
ことを特徴とする風呂給湯器(10)。
【0016】
]風呂の自動運転の可能な風呂給湯器(10)において、
操作の受付部(111〜126)と動作状態の表示部(131〜149)とを有するリモートコントローラ(100)と、
前記リモートコントローラ(100)の動作モードを、通常モードと前記表示部(131〜149)における表示を非表示もしくは節電状態にした省電力モードとに切り換える省電力モード管理手段(55)と、
[1]から[]のいずれかに記載の風呂温度推定装置とを有し、
前記省電力モード管理手段(55)は、風呂の自動運転がオフになった後における浴槽内の水温を前記風呂温度推定装置によって推定し、その温度が所定の下限温度を下回ったとき、前記リモートコントローラ(100)の動作モードを前記省電力モードに切り換える
ことを特徴とする風呂給湯器(10)。
【0017】
次に、前記各項に記載された発明の作用について説明する。
水温推定手段(54)は、追焚循環経路(41、40、42)を通じて浴槽水を循環させる循環ポンプ(43)を停止させた後における浴槽内の水温(以後、浴槽水温度ともいう)を、循環ポンプ(43)を停止させたままの状態で本体(20)内に設けた温度センサ(44)の検出する水温(以後、検出水温ともいう)に基づいて推定する。
【0018】
この温度センサ(44)は、浴槽から離れた箇所に取り付けられているので、浴槽内の水温を直接的に示すものではない。しかしながら、循環ポンプ(43)を停止させた後における浴槽内の水温の降下特性と温度センサ(44)の取付箇所における水温の降下特性との間には一定の相関がある。そこで、浴槽内の水温の降下特性と温度センサ(44)の検出する水温の降下特性とを予め測定してこれらの相関を求めて登録した参照テーブル(57)を水温推定手段(54)が有するようにしておき、循環ポンプ(43)を停止させたままの状態で温度センサ(44)によって実測した水温で先の相関を参照することにより、水温推定手段(54)が現時点での浴槽内の水温を推定している。この際、循環ポンプ(43)の停止時における浴槽水の初期温度や外気温度をそれらの代表的な温度(たとえば、初期温度42℃、外気温度15℃)に仮定することで、温度センサ(44)の検出する水温のみに基づいて浴槽水温度を推定することができる。
【0019】
このように風呂給湯器(10)の本体(20)から離れている浴槽内の水温を、循環ポンプ(43)を作動させることなく求めることができるので、浴槽内の水温低下を助長することなく、しかも少ない消費電力で浴槽水温度を測定することができる。
【0020】
外気温度を検出する外気温センサ(47)をさらに有するものでは、水温推定手段(54)は、循環ポンプ(43)を停止させた後における浴槽内の水温を、温度センサ(44)の検出する水温と外気温センサ(47)の検出する外気温度の双方に基づいて推定する。たとえば、水温推定手段(54)は、循環ポンプ(43)を停止させた後における浴槽水温度の降下特性と温度センサ(44)の検出水温の降下特性との相関を外気温度別に予め求めて登録した参照テーブル(57)を有している。そして外気温センサ(47)の実測する現在の外気温度に対応する相関を選択し、循環ポンプ(43)を停止させたままの状態で温度センサ(44)により実測した水温で先の相関を参照することにより、現時点での浴槽内の水温を推定する。このように、外気温度をパラーメータに加えて浴槽内の水温を推定するので、水温の推定精度を高めることができる。
【0021】
また、温度センサ(44)の検出する水温と、外気温センサ(47)の検出する外気温度と、計時手段(53)の計時する循環ポンプ(43)停止後の経過時間とに基づいて浴槽水温度を推定するものでは、風など外乱の影響を排除してより高い精度で水温を推定することができる。たとえば、循環ポンプ(43)を停止させた後における浴槽水温度の降下特性と温度センサ(44)の検出水温の降下特性との相関を外気温度別に予め求めて登録した参照テーブル(57)を水温推定手段(54)が有するようにしておき、実測した現在の外気温度に対応する相関を循環ポンプ(43)停止後の経過時間で参照することにより、温度センサ(44)の検出すべき水温の予定値を求める。そして、この予定値の温度と温度センサ(44)による実測温度との差から先の相関を補正し、当該補正後の相関に基づいて、温度センサ(44)の検出する水温と外気温センサ(47)の検出する温度とから浴槽水温度を推定する。
【0022】
たとえば、風の有無によって、温度センサ(44)の取付箇所付近における追焚循環経路(41、40、42)内の水温の降下特性が変化するので、計時時間に基づいて求めた水温の予定値と実際の水温との間に差が生じる。そこで、この差に基づいて相関を補正することにより、風などの外乱の影響を相殺し、より正確に浴槽水温度を推定することができる。
【0023】
循環ポンプ(43)を停止させた時点での浴槽内の水温を初期温度とし、これを判断要素の1つに加えて浴槽水温度を推定するものでは、風呂設定温度の高低にかかわらず、精度良く浴槽水温度を推定することができる。たとえば、浴槽水温度と検出水温との相関を初期温度別に予め求めておき、これらの中から、循環ポンプ(43)を停止させた際に温度センサ(44)の検出する水温や風呂設定温度を初期温度とする相関を選択し、これに基づいて浴槽内の水温を推定する。
【0024】
追焚動作をオンオフすることで浴槽水を風呂設定温度に保温する機能を備えた風呂給湯器(10)では、上述した風呂温度推定装置によって推定した浴槽水温度に基づいて追焚動作をオンに制御する。風呂温度推定装置を用いることにより循環ポンプ(43)を駆動することなく浴槽水温度が求まるので、追焚循環経路(41、40、42)内に停留している温度の低下した水が浴槽水温度の測定時に浴槽へ流出することはない。循環ポンプを作動させて浴槽水温度を測定する従来のものでは、浴槽水温度を測定した結果、追焚動作をオンにする必要がなかった場合には、浴槽内の水温を却って低下させてしまうが、風呂温度推定装置を用いて浴槽水温度を推定するものでは、水温の低下を助長することなく
浴槽水温度を取得することができる。また循環ポンプ(43)を作動させないので、浴槽水温度の測定に伴う消費電力を少なくすることができる。
【0025】
また、風呂の自動運転がオフになった後における浴槽内の水温を上述した風呂温度推定装置によって推定し、その温度が所定の下限温度を下回ったとき、リモートコントローラの動作モードを省電力モードに切り換える。風呂の自動運転をオンにすると、設定された水位まで設定された温度の湯を自動で浴槽に湯張りし、その後、保温継続時間(たとえば4時間)が経過するまで、その水位および湯温が維持される。しかし、保温継続時間の経過によって風呂の自動運転が終了した後、あるいは手動で風呂の自動運転をオフした後であっても、浴槽内の水温は急に低下しないので、しばらくは入浴可能である。また節約等のために、入浴を終える前に風呂の自動運転を意図的にオフにする利用者もある。
【0026】
一方、待機中には、リモートコントローラの表示をオフしたり暗くしたりする省電力モードに入るようにした風呂給湯器(10)がある。このような風呂給湯器(10)において、風呂の自動運転がオフになった時点ですぐに省電力モードに入ると、まだ入浴可能な水温であるにもかかわらず、リモートコントローラの表示が非表示等になってしまう。そこで、自動運転がオフになった後、人が入浴できない程度まで水温が低下したか否かを検出し、もはや入浴しないと想定される温度まで低下したときリモートコントローラを省電力モードに切り換えることが望ましい。このとき、浴槽水温度を検出するために循環ポンプ(43)を作動させてしまうと、浴槽内の水温低下を助長してしまう。また循環ポンプ(43)を作動させることは、省エネルギ化に逆行し、節約のために風呂の自動運転を早めにオフする利用者の意図に反することにもなる。そこで、リモートコントローラを省電力モードに切り換えるための浴槽水温度の検出を風呂温度推定装置で行うことで、上記問題の発生を防止している。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
本発明の実施の形態にかかる風呂給湯器10は、水栓やシャワーヘッドに給湯したり浴槽内へ注湯したりする給湯機能と、浴槽内の水を昇温する追焚機能を備えている。また注湯機能と追焚機能とを組み合わせることにより風呂の自動運転を行うようになっている。風呂の自動運転では、浴槽に設定水位まで湯張りするとともに風呂設定温度まで沸き上げる沸上機能と、その後、所定の保温継続時間(たとえば4時間)が経過するまで浴槽水の温度と水位を設定値に維持する保温機能が実行される。また保温継続時間が経過したとき、風呂の自動運転は自動的にオフするようになっている。
【0028】
風呂給湯器10は、本体20と、これに接続される浴室リモートコントローラ100と台所リモートコントローラ200とから構成される。浴室リモートコントローラ100および台所リモートコントローラ200は本体20と2芯ケーブルでそれぞれ接続されており、各種の情報を本体20との間で送受信するようになっている。
【0029】
風呂給湯器10の本体20は、図示省略の燃焼室の下方に配置されたバーナ21と、このバーナ21の排気下流(図では上方)に配置された熱交換器22を備えている。熱交換器22は、給湯受熱管30と追焚受熱管40の双方が共通の缶体を通る、いわゆる一缶二水路型の熱交換器である。熱交換器22の有する給湯受熱管30の一端には給水源に通じる給水管31が接続され、他端には出湯用の水栓等に通じる給湯管32が接続されている。給水管31の途中には、通水量を検出するための水量センサ33が配置してある。水栓が開かれる等によって給湯受熱管30内の通水を水量センサ33が検出すると、バーナ21を点火し、設定温度の湯が出るようにバーナ21の燃焼量が制御されるようになっている。
【0030】
熱交換器22の有する追焚受熱管40の一端には、浴槽5の中の水を熱交換器22へ戻すためのふろ戻管41が接続されている。また追焚受熱管40の他端には熱交換器22で加熱された後の湯水を浴槽5へ送り込むためのふろ往管42が接続されている。ふろ戻管41および追焚受熱管40、ふろ往管42により、浴槽内の湯水を風呂給湯器の加熱部(熱交換器22)を経由して循環させるための追焚循環経路が構成される。
【0031】
本体20の内部であってふろ戻管41の途中には、浴槽5の中の水を追焚循環経路を通じて強制的に循環するための循環ポンプ43が設けてある。また循環ポンプ43の近傍には、追焚循環経路内の水温を検出する温度センサ44のほか、図示省略の水位センサ、ふろ水流スイッチ、ふろサーミスタが取り付けてある。循環ポンプ43を駆動することで浴槽5の中の水は、ふろ戻管41、追焚受熱管40、ふろ往管42をこの順に経由して浴槽5へ戻る。循環ポンプ43の駆動と同時にバーナ21を燃焼させることで、風呂の追焚動作は実行される。
【0032】
給湯管32とふろ戻管41は、注湯連絡管45によって接続されている。注湯連絡管45の途中には、電磁弁46が設けてある。通常、電磁弁46は閉止されている。電磁弁46を開くと、給水源からの水が、給水管31、給湯受熱管30、給湯管32、注湯連絡管45を経由してふろ戻管41およびふろ往管42へ流れ込み、やがて浴槽5へ流出する。浴槽5への注湯動作は、電磁弁46を開き、バーナ21を燃焼させることで行われる。
【0033】
本体20のケース内側には、外気温度を検出するための外気温センサ47が取り付けてある。外気温センサ47は、バーナ21の燃焼による温度変化の影響を受けない箇所に取り付けてある。このほか風呂給湯器10の本体20は、出湯温度を検出するための出湯サーミスタ、バーナ21への給排気を行うための燃焼ファン、バーナ21へ燃焼ガスを供給するためのガス供給管、バーナ21への燃焼ガスの供給をオンオフするガス電磁弁、供給するガス量を調整するためのガス比例弁などを備えている。
【0034】
さらに本体20は、風呂給湯器10の動作を統括制御する制御部50を備えている。制御部50は、各種制御の中枢的役割を果たすCPU(中央処理装置)と、プログラムや各種の固定的データを記憶するROM(リード・オンリ・メモリ)と、プログラムを実行する上で一時的に必要となるデータを記憶するためのRAMを主要部として構成されている。制御部50には、前述した循環ポンプ43、温度センサ44、外気温センサ47、水量センサ33、電磁弁46のほか、各種のセンサや電磁弁等が電気的に接続されている。また制御部50には、浴室に設置された浴室リモートコントローラ100と台所に設置された台所リモートコントローラ200がそれぞれ2芯ケーブルを介して接続されている。
【0035】
制御部50は、バーナ21の燃焼を制御する燃焼制御手段51と、風呂の自動運転を管理する風呂自動運転管理部52と、保温継続時間や追焚動作停止後の経過時間などを計測する計時手段53としての機能を備えている。また制御部50は、循環ポンプ43を作動させずに浴槽水温度を推定する水温推定手段54と、浴室リモートコントローラ100および台所リモートコントローラ200の表示を非表示に切り換えることによって節電を図る省電力モード管理手段55と、浴室リモートコントローラ100や台所リモートコントローラ200と各種情報の送受信を行う通信手段56としての機能を備えている。
【0036】
水温推定手段54は、温度センサ44の検出する水温と浴槽内の水温との関係を登録した参照テーブル57を備えている。参照テーブル57は、浴槽内の水温(浴槽水温度)と温度センサ44の検知する水温(検出水温)とが一致している状態を初期状態とし、その後の時間経過に伴う浴槽水温度の降下特性と検出水温の降下特性との相関関係を予め調べて登録したものである。
たとえば、器具が設置されて使用が開始されてから一定期間(たとえば半年間)は、外気温度が特定の温度になったとき、浴槽水温度の降下特性と検出水温の降下特性との相関を調べるようにする。より詳細には、外気温度が15℃で、温度センサ44の検出温度が40℃となった場合に循環ポンプ43をオンにして浴槽5内の水温を実測する。かかる動作を、外気温度が同一という条件の下で、温度センサ44の検出温度が38℃の時、36℃の時のように次々と異なる温度で行うことで上記した相関を求める。さらに、上記した一連の測定を数回行った平均値を取得し、これを実際に使用する相関関係として登録する。浴槽が設置された場所がマンションなのか一戸建てなのか、さらにはユニットバスか在来工法の浴室なのかに依存して放熱状態が異なるので、器具設置後に相関を測定することで、設置環境の違いによる誤差が低減される。なお、上記した相関関係の実測は、外気温度を変えて複数種類行われる。
【0037】
図2は、浴槽水温度および温度センサ44による検出水温の時間経過に伴う降下特性の一例を示している。循環ポンプ43を作動させて浴槽5内の水を追焚循環経路に循環させている状態から循環ポンプ43を停止させた時点を初期状態とし、その後の経過時間に対する浴槽水温度の降下特性301、302と検出水温の降下特性303、304を示している。なお、実線の降下特性301、303は外気温度が15℃の場合を、点線の降下特性302、304は外気温度が5℃の場合を表している。この例では、外気温度が15℃の場合には、浴槽水温度が38℃に下がるまでにT2時間(たとえば30分)かかり、そのときの検出水温は30℃になっている。また外気温度が5℃の場合には、浴槽水温度が38℃に下がるまでにT1時間(たとえば20分)を要し、そのときの検出水温は26℃になっている。
【0038】
図2に示すようなグラフを、初期温度と外気温度を色々と変えて測定し、これらの測定結果に基づいて浴槽水温度と検出水温との対応関係を表した参照テーブル57を初期温度別、外気温度別に作成して、水温推定手段54に登録してある。図3は、初期温度42℃、外気温度15℃の場合における参照テーブル57の一例を示している。本実施の形態では、初期温度を37℃〜48℃の範囲で0.5℃毎に、外気温度を5℃から35℃の範囲で5℃毎にそれぞれ変化させた場合に対応する各種の参照テーブルを作成して登録してある。
【0039】
水温推定手段54は、循環ポンプ43を停止させたときに温度センサ44の検出する水温を初期温度とし、かつそのとき外気温センサ47の検出する温度を外気温度として、これらに対応する参照テーブル57を選択し、その後は、温度センサ44の検出する検出水温でこの参照テーブル57を参照することにより浴槽水温度の推定値を求めるようになっている。なお、風呂の自動運転中においては、風呂設定温度を参照テーブルを選択するための初期温度としてもよい。
【0040】
浴室リモートコントローラ100は、人の操作を受け付けるための複数のスイッチ111〜126と、情報を表示するための複数の表示部131〜149と、スイッチに内蔵されたランプ151〜154と、運転ランプ155と、マイクの機能を兼ねたスピーカ101と、浴室リモートコントローラ100の動作を統轄制御する制御部160とを有している。制御部160は、CPU、ROM、RAMを主要部とする回路で構成されている。制御部160は、浴室リモートコントローラ100の動作を統括制御するものであり、各スイッチ111〜126の操作を受け付ける操作管理部161と、表示部131〜149の表示内容およびランプ151〜155の点灯を制御する表示制御部162と、本体20との間で通信を行う通信手段163を備えている。
【0041】
図4は、浴室リモートコントローラ100の外観をその正面から表したものである。リモートコントローラは、呼び出しスイッチ111と、優先スイッチ112と、おいだきスイッチ113と、自動スイッチ114を有している。また詳細設定用に、給湯アップスイッチ115と、給湯ダウンスイッチ116と、湯量アップスイッチ117と、湯量ダウンスイッチ118と、ふろ温度アップスイッチ119と、ふろ温度ダウンスイッチ120を備えている。このほか、ゆらぎシャワースイッチ121と、たし湯スイッチ122と、ぬる湯スイッチ123と、保温時間スイッチ124と、運転スイッチ125と、音量スイッチ126を有している。これらは図示省略の開閉可能な蓋で通常は覆われている。
【0042】
呼び出しスイッチ111は、浴室内から台所リモートコントローラ200など他の箇所に設置されたもう1つのリモートコントローラとの間でインターフォン機能を有効にし、かつ相手を呼び出すためのスイッチである。優先スイッチ112は、台所リモートコントローラ200など他の箇所に設置されたリモートコントローラよりも当該浴室リモートコントローラ100で設定した給湯設定温度を優先するためのスイッチである。おいだきスイッチ113は、風呂の追焚動作の開始や停止を指示するためのスイッチである。
【0043】
自動スイッチ114は、風呂の自動運転の開始や停止を行うためのスイッチである。風呂の自動運転をオンにすると、設定された水位まで設定された温度の湯を自動で浴槽5に湯張りし、かつその温度および水位を設定された保温継続時間(たとえば4時間)が経過するまで維持するように風呂給湯器10が動作する。
【0044】
給湯アップスイッチ115は、給湯設定温度を上げるためのスイッチであり、給湯ダウンスイッチ116は、給湯設定温度を下げるためのスイッチである。湯量アップスイッチ117は、浴槽設定水位を上げるためのスイッチであり、湯量ダウンスイッチ118は、浴槽設定水位を下げるためのスイッチである。ふろ温度アップスイッチ119は、ふろを保温する際の設定温度を上げるためのスイッチであり、ふろ温度ダウンスイッチ120は、同温度を下げるためのスイッチである。
【0045】
ゆらぎシャワースイッチ121は、シャワーの勢いを、人に心地よいとされるF分の1の揺らぎで変化させるためのスイッチである。たし湯スイッチ122は、浴槽にたし湯するためのスイッチである。ぬる湯スイッチ123は、浴槽に水を入れて湯温を下げるためのスイッチである。保温時間スイッチ124は、自動運転中の保温継続時間を変更するためのスイッチである。運転スイッチ125は、本体20の運転をオンオフするためのメインスイッチである。音量スイッチ126は、先に説明したインターフォン機能を作動させた際に、相手方からの声の大きさを変更するためのスイッチである。音量スイッチ126の左横には、マイクとしても機能するスピーカが内蔵されている。
【0046】
浴室リモートコントローラ100が備える多数の表示部のうち、給湯に関する項目の表示部としては、給湯設定温度の設定において台所リモートコントローラ200など他のリモートコントローラより優先される状態にあることを「優先」の文字で表示する優先表示部131と、シャワーの勢いが揺らぎに設定されていることを「ゆらぎ」の文字で表示するゆらぎ表示部132と、炎の絵柄を変動させて給湯側の燃焼を通知する給湯燃焼表示部133と、給湯設定温度を数字で表示する給湯設定温度表示部134がある。
【0047】
風呂に関する項目を表示する表示部としては、自動運転が予約中であることを「予約」の文字で表示する予約表示部141と、現在時刻もしくは予約時刻を表示する時刻表示部142と、炎の絵柄を変動させて風呂側の燃焼を通知する風呂燃焼表示部143と、風呂の設定温度を表示する風呂設定温度表示部144とがある。さらに、浴槽の設定水位を表示する水位表示部145と、風呂の保温中であることを「保温」の文字で表示する保温表示部146と、浴槽に水または湯を注水中もしくは追焚中であることを矢印の点滅で表示する矢印表示部147と、水の注水中であることを「水」の文字で表示する水表示部148と、湯の注水中であることを「湯」の文字で表示する湯表示部149を備えている。
【0048】
これらの表示部は、それぞれ独立した蛍光表示管で構成されており、独立に点灯・消灯可能になっている。さらに、呼び出しスイッチ111、優先スイッチ112、おいだきスイッチ113、自動スイッチ114にはそれぞれ個別のランプ151〜154が内蔵されている。運転ランプ155は、風呂給湯器10が運転オンの状態であることを示すものである。
【0049】
台所リモートコントローラ200は、浴室リモートコントローラ100と同様に、スイッチ、ランプ、スピーカ、表示部および制御部を備えており、それらの説明は省略する。なお、台所リモートコントローラ200においては、風呂の自動運転スイッチを除き、風呂に関連するスイッチや表示部は省略されている。
【0050】
本体20の制御部50が有する省電力モード管理手段55は、浴室リモートコントローラ100および台所リモートコントローラ200の動作モードを、表示が通常通り行われる通常モードと非表示になる省電力モードとに切り換える機能を有している。省電力モードにおいて、浴室リモートコントローラ100および台所リモートコントローラ200は、運転ランプ155を除いて非表示になる。通常モードでは、給湯設定温度表示部134、風呂設定温度表示部144、水位表示部145は常時オンになり、その他の表示項目は必要に応じてオンになる。たとえば優先スイッチ112の操作によって優先状態になると優先表示部131がオンになり、かつ優先スイッチ112に内蔵したランプがオンになる等である。
【0051】
省電力モード管理手段55は、器具の運転がオンになっており、かつ出湯などに基づく燃焼動作の行われていない待機中は、浴室リモートコントローラ100および台所リモートコントローラ200の双方を省電力モードにする。なお省電力モード中に何らかのスイッチ操作があると一時的に(たとえば3分間)通常モードに復帰し、その後、再び省電力モードに戻るように動作モードが制御される。また待機中に出湯が始まると通常モードに復帰する。また、出湯が停止し、待機中に戻ってから所定時間(たとえば10分)が経過すると、再び省電力モードへ移行するようになっている。
【0052】
省電力モード管理手段55は、風呂の自動運転中においては、人の入浴可能な状態に沸き上げるまで浴室リモートコントローラ100を省電力モードに設定する。そして、人が入浴可能な状態になったとき、すなわち、沸上完了時または沸上完了の少し前(たとえば5分前)になったとき、浴室リモートコントローラ100の動作モードを通常モードに切り換える。さらに保温継続時間が経過して風呂の自動運転がオフになったとき、もしくは手動のスイッチ操作によって風呂の自動運転がオフになったときには、その後、人が入浴しないと想定される温度まで浴槽水温度が低下したとき初めて浴室リモートコントローラ100の動作モードを通常モードから省電力モードに切り換えるようになっている。このような切換は、自動運転がオフになっても浴槽水温度は急に低下しないので、まだ人の入浴する可能性があり、そのような利用者の便宜を図るためである。
【0053】
図5は、風呂の自動運転がオンにされた場合における風呂給湯器10の動作の流れを示している。風呂給湯器10は、風呂の自動運転のオンされると、沸上動作を開始する(ステップS401)。すなわち、浴槽5内の水位が風呂設定水位となり、浴槽水温度が風呂設定温度となるように注湯動作および追焚動作を行う。さらに沸上動作が完了すると(ステップS402;Y)、それまで省電力モードに設定した浴室リモートコントローラ100の動作モードを通常モードに切り換える(ステップS403)。沸上動作の完了後は、自動運転がオフになるまで浴槽水の保温が行われる。保温中は、追焚動作の実行中を除いて循環ポンプ43はオフされる(ステップS404)。
【0054】
水温推定手段54は、保温開始時に温度センサ44の検出する水温を初期温度として取得するとともに外気温センサ47の検出する外気温度を取得し、この初期温度と外気温度に対応する参照テーブル57を選択する。そして、選択した参照テーブル57を温度センサ44の検出水温で参照して、浴槽水温度の推定値を取得する(ステップS406)。この推定動作は、連続的に、あるいは数十秒から数分の周期で繰り返し行われる。
【0055】
上述のようにして推定した浴槽水温度が保温すべき温度範囲の下限以下になると(ステップS407;Y)、バーナ21と循環ポンプ43をオンにして追焚動作を実行する(ステップS408)。温度センサ44の検出する水温が風呂設定温度まで昇温したとき、バーナ21と循環ポンプ43をオフにして追焚動作を停止する(ステップS410)。その後、ステップS405に戻り、初期温度と外気温度の現在値を取得し(ステップS405)、これらに対応する参照テーブル57を改めて選択して浴槽水温度の推定動作を行う(ステップS406)。なお、保温すべき温度範囲の下限は、風呂設定温度マイナス2℃のように、風呂設定温度を基準として相対的に定めたものである。
【0056】
推定した浴槽水温度が保温すべき温度範囲の下限より高い場合には(ステップS407;N)、風呂の自動運転が保温継続時間の経過もしくは手動操作によってオフされたか否かを調べ、オフでないときは(ステップS411;N)、ステップS406に戻って浴槽水温度の推定動作を継続する。風呂の自動運転がオフになったときは(ステップS411;Y)、浴槽水温度の推定動作を、その推定値が入浴下限温度以下になるまで継続する(ステップS412、413;N)。推定値が入浴下限温度以下になると(ステップS413;Y)、浴室リモートコントローラ100の表示を省電力モードに変更して(ステップS414)、風呂の自動運転にかかわる一連の動作を終了する(エンド)。なお入浴下限温度は、風呂設定温度を基準にして、そのマイナス3℃のように相対的に設定しても良いし、風呂設定温度と無関係な一定の温度(たとえば36℃)としてもよい。
【0057】
このように循環ポンプ43を停止させた状態のままで浴槽水温度を推定するので、追焚循環経路内で温度の低下した水が浴槽内へ流出することなく浴槽水温度を調べることができ、浴槽水温度の取得に起因して浴槽内の水温を低下させることがない。その結果、たとえば、短い周期で何度も浴槽水温度を調べることができ、保温中における浴槽水温度の変動範囲を小さく抑えることが可能になる。また循環ポンプ43を作動させないので浴槽水温度を調べるための消費電力が少なく、省エネルギに貢献する。
【0058】
特に、自動運転がオフした後に循環ポンプ43を作動させて浴槽水温度を実測すると、浴槽水温度の低下を助長するとともに、省エネルギに逆行し、折角、節約のために早めに手動で風呂の自動運転をオフにした利用者の意図に反する結果になってしまうが、本実施の形態ではこのような不具合が生じない。
【0059】
上記の例では、初期温度と外気温度に基づいて参照テーブルを選択し、これを実測した検出温度で参照することによって浴槽水温度の推定値を取得したが、このほかにも浴槽水温度の推定方法は多々あり、それらについて以下に説明する。
(1)温度センサ44の検出水温のみに基づいて浴槽水温度を推定する。
この方法では、初期温度と外気温度を標準的な代表値に固定的に定める。たとえば初期温度42℃、外気温度15℃を代表値として定め、これらに対応する参照テーブルだけを用意しておく。この参照テーブルを温度センサ44の検出水温で参照することにより、浴槽水温度の推定値を取得する。
(2)温度センサ44の検出水温と初期温度に基づいて浴槽水温度を推定する。
この方法では、外気温度を標準的な代表値(たとえば15℃)に固定的に定めておき、参照テーブルは、初期温度別に用意する。循環ポンプを停止した時点の初期温度に基づいて参照テーブルを選択し、当該参照テーブルを温度センサ44の検出水温で参照することにより、浴槽水温度の推定値を取得する。
(3)温度センサ44の検出水温と外気温度に基づいて浴槽水温度を推定する。
この方法では、初期温度を標準的な代表値(たとえば42℃)に固定的に定めておき、参照テーブルは外気温度別に用意する。循環ポンプを停止した時点での外気温度を実測し、これに基づいて参照テーブルを選択し、当該参照テーブルを温度センサ44の検出水温で参照することにより、浴槽水温度の推定値を取得する。
(4)温度センサ44の検出水温と外気温度と循環ポンプ停止後の経過時間に基づいて浴槽水温度を推定する。
初期温度別、外気温度別に、浴槽水温度と検出水温と経過時間との対応関係を表した参照テーブルを用意する。そして、外気温センサ47によって実測した外気温度と循環ポンプ停止時における初期温度とに対応する参照テーブルを選択し、これを現在の経過時間で参照して温度センサ44の検出すべき温度の予定値を求める。そして、この予定値と温度センサ44により実測した検出水温との差を求め、参照テーブルから導出される浴槽水温度をこの差に基づいて補正する。
【0060】
本体20の付近での風の有無などの外乱の影響により温度センサ44の取付箇所付近における追焚循環経路内の水温の降下特性は変化するので、参照テーブルを経過時間で参照して求めた水温の予定値と実測の水温との間に差が生じる。たとえば、予定値より大幅に実測水温が低い場合には、強い地風が器具に吹きつけている等の事態が推定される。そこで、この差に基づく補正を施すことで、風の有無など外乱の影響が相殺されたより正確な浴槽水温度を推定することが可能になる。
【0061】
補正の方法としては、たとえば、経過時間に基づいて求めた検出水温の予定値と温度センサ44による実測の水温とが一致する参照テーブルを、外気温度の異なるものの中から選択し、この参照テーブルを温度センサ44による実測の検出水温で参照することによって浴槽水温度の推定値を求める等がある。
【0062】
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもかまわない。実施の形態では、循環ポンプを停止させた後における浴槽内の水温の降下特性と温度センサの検出する水温の降下特性との相関関係を参照テーブルに記憶し、これを参照して浴槽水温度を推定したが、推定方法はこれに限定されるものではない。たとえば、浴槽水温度と検知水温等との関係を回帰近似などの近似式で近似しておき、当該近似式に実測した検知水温を代入する等によって浴槽水温度の推定値を求めてもよい。
【0063】
また外気温度の測定に代えて、夏、冬などの季節に応じて参照テーブルを切り換えるように構成してもよい。季節にかかわる情報は、たとえば日付機能を有する時計ICから取得するとよい。このほか、外気温度を直接測定しない場合には、本体20が屋内設置か屋外設置か、さらには寒冷地仕様か否かによって参照テーブルを切り換えるように構成してもよい。また循環ポンプを停止させた時点での浴槽内の水温を初期温度とすることに代えて、リモートコントローラ等において設定された風呂設定温度を用いてもかまわない。
また浴槽水温度の推定値をリモートコントローラの省電力モード切換に利用する場合には、節電効果として、一日中、リモートコントローラの表示がオンになっていなければ充分であるという利用法もある。かかる場合には、浴槽水温度の推定値に対して、ある程度の誤差(たとえば数℃)が許容される。したがって、浴槽内の水温の降下特性と温度センサの検出する水温の降下特性とを予め測定してこれらの相関を求める作業は、器具の工場出荷時に行って初期設定するだけでも充分である。
【0064】
浴槽水温度を推定する機能の用途は実施の形態で示したものに限定されない。たとえば、風呂の自動運転終了後に浴槽水温度をガイド表示するために利用してもよい。これにより、利用者は、風呂にまだ入浴可能か否かを判断したり、入浴終了予定時刻の何分前から風呂の自動運転を手動オフすべきかの目安をつけることができる。
【0065】
さらに、予め用意した参照テーブルの値を実測値に基づいて自動的に補正するように構成するとよい。すなわち、浴槽水温度の推定後に追焚動作を実行する場合には、実際に循環ポンプを動かして浴槽水を取り込むので、浴槽内の水が温度センサ44の箇所まで到達したであろうタイミングで水温を温度センサ44によって実測し、この実測温度と推定した温度との差に基づいて参照テーブルを補正する。補正は、差の分だけ参照テーブルから得た推定値にオフセットをかける等によって行う。また浴槽内の水が温度センサ44の箇所に到達するタイミングは、たとえば、循環ポンプを作動させた後の水温を連続的に実測し、水温が上昇し始めた時点として捉えることができる。また追焚循環経路の長さと循環ポンプの能力とから上記タイミングを把握するようにしてもよい。
【0066】
このほか、省電力モードにおける表示項目は、通常モードに比べて節電できるものであればよく、実施の形態で例示したものに限定されない。また省電力モードでの動作は、蛍光管表示等を消灯するだけでなく、減光したり、液晶表示の場合ではバックライトのみを減光・消灯したり、照光スイッチやその他のLEDやランプ等も減光・消灯したり、音声案内の音声をなくしたりするなど、リモートコントローラでの節電に貢献するものであれば、いかなるものであってもよい。
【0067】
【発明の効果】
本発明にかかる風呂温度推定装置およびこれを用いた風呂給湯器によれば、循環ポンプを作動させることなく、風呂給湯器の本体から離れた浴槽内の水温を本体内部に設けた温度センサの検出する水温に基づいて推定するので、浴槽水温度の測定に起因して浴槽内の水温低下を助長することがないとともに、水温測定に伴う消費電力を低減することができる。
【0068】
また循環ポンプ停止時の初期温度、外気温度、循環ポンプ停止後の経過時間などをパラーメータに加えて浴槽内の水温を推定するものでは、より高い精度で浴槽水温度が推定される。
【0069】
推定した浴槽水温度に基づいて風呂の自動運転中における追焚動作のオン制御を行うものでは、浴槽水の温度低下を助長することなく、追焚動作オンのタイミングを把握することができる。また保温中の水温監視に伴う消費電力が低減する。
【0070】
さらに風呂の自動運転がオフになった後における浴槽内の水温を風呂温度推定装置によって推定し、その温度が所定の下限温度を下回ったとき、浴室リモートコントローラを省電力モードに切り換えるものでは、浴槽水温度の低下を助長することなく浴槽水温度を把握して、浴室リモートコントローラの表示を適切なタイミングで省電力モードに切り換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る風呂温度推定装置を含む風呂給湯器の構成を示すブロック図である。
【図2】循環ポンプ停止後における浴槽水温度の降下特性と検知水温の降下特性の一例を示す説明図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る風呂給湯器で用いる参照テーブルの一例を示す説明図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る風呂給湯器の有する浴室リモートコントローラを示す正面図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る風呂給湯器の自動運転中における動作を示す流れ図である。
【符号の説明】
5…浴槽
10…風呂給湯器
20…本体
21…バーナ
22…熱交換器
30…給湯受熱管
31…給水管
32…給湯管
33…水量センサ
40…追焚受熱管
41…ふろ戻管
42…ふろ往管
43…循環ポンプ
44…温度センサ
45…注湯連絡管
46…電磁弁
47…外気温センサ
50…制御部
51…燃焼制御手段
52…風呂自動運転管理部
53…計時手段
54…水温推定手段
55…省電力モード管理手段
56…通信手段
57…参照テーブル
100…浴室リモートコントローラ
101…スピーカ
111…呼び出しスイッチ
112…優先スイッチ
113…おいだきスイッチ
114…自動スイッチ
115…給湯アップスイッチ
116…給湯ダウンスイッチ
117…湯量アップスイッチ
118…湯量ダウンスイッチ
119…ふろ温度アップスイッチ
120…ふろ温度ダウンスイッチ
121…ゆらぎシャワースイッチ
122…たし湯スイッチ
123…ぬる湯スイッチ
124…保温時間スイッチ
125…運転スイッチ
126…音量スイッチ
131…優先表示部
132…ゆらぎ表示部
133…給湯燃焼表示部
134…給湯設定温度表示部
141…予約表示部
142…時刻表示部
143…風呂燃焼表示部
144…風呂設定温度表示部
145…水位表示部
146…保温表示部
147…矢印表示部
148…水表示部
149…湯表示部
151〜154…ランプ
155…運転ランプ
160…制御部
161…操作管理部
162…表示制御部
163…通信手段
200…台所リモートコントローラ
301、302…浴槽水温度の降下特性
303、304…検出水温の降下特性

Claims (8)

  1. 浴槽内の水温を推定する風呂温度推定装置において、
    風呂給湯器の加熱部を経由して浴槽水を循環させるための追焚循環経路のうち、前記風呂給湯器の本体内部に存する部分に取り付けた温度センサと、
    浴槽内の水温を推定する水温推定手段とを備え、
    前記水温推定手段は、前記追焚循環経路を通じて浴槽水を循環させる循環ポンプを停止させた後における浴槽内の水温の降下特性と前記温度センサの検出する水温の降下特性との相関を予め求めて登録した参照テーブルを有し、該参照テーブルに基づいて、前記循環ポンプを停止させたままの状態で前記温度センサの検出する水温から前記循環ポンプを停止させた後における浴槽内の水温を推定する
    ことを特徴とする風呂温度推定装置。
  2. 浴槽内の水温を推定する風呂温度推定装置において、
    風呂給湯器の加熱部を経由して浴槽水を循環させるための追焚循環経路のうち、前記風呂給湯器の本体内部に存する部分に取り付けた温度センサと、
    外気温度を検出する外気温センサと、
    浴槽内の水温を推定する水温推定手段とを備え、
    前記水温推定手段は、前記追焚循環経路を通じて浴槽水を循環させる循環ポンプを停止させた後における浴槽内の水温の降下特性と前記温度センサの検出する水温の降下特性との相関を予め求めて登録した参照テーブルを有し、該参照テーブルに基づいて、前記循環ポンプを停止させたままの状態で前記温度センサの検出する水温と前記外気温センサの検出する外気温度とから前記循環ポンプを停止させた後における浴槽内の水温を推定する
    ことを特徴とする風呂温度推定装置。
  3. 浴槽内の水温を推定する風呂温度推定装置において、
    風呂給湯器の加熱部を経由して浴槽水を循環させるための追焚循環経路のうち、前記風呂給湯器の本体内部に存する部分に取り付けた温度センサと、
    外気温度を検出する外気温センサと、
    前記追焚循環経路を通じて浴槽水を循環させる循環ポンプを停止させた後の経過時間を計測する計時手段と
    浴槽内の水温を推定する水温推定手段とを備え、
    前記水温推定手段は、前記追焚循環経路を通じて浴槽水を循環させる循環ポンプを停止させた後における浴槽内の水温の降下特性と前記温度センサの検出する水温の降下特性との相関を外気温別に予め求めて登録した参照テーブルを有し、該参照テーブルに基づいて、前記循環ポンプを停止させたままの状態で前記温度センサの検出する水温と前記外気温センサの検出する外気温度と前記計時手段の計時する経過時間とから前記循環ポンプを停止させた後における浴槽内の水温を推定する
    ことを特徴とする風呂温度推定装置。
  4. 前記水温推定手段は、前記参照テーブルに登録された相関を、前記外気温センサの検出する温度と前記循環ポンプを停止させた後の経過時間とから前記相関を参照して求まる前記温度センサによる検出水温の予定値と前記温度センサの実測温度との差で補正し、当該補正後の相関に基づき、前記循環ポンプを停止させたままの状態で前記温度センサの検出する水温と前記外気温センサの検出する温度とから前記循環ポンプを停止させた後における浴槽内の水温を推定する
    ことを特徴とする請求項に記載の風呂温度推定装置。
  5. 前記水温推定手段は、循環ポンプの停止時における浴槽内の水温を初期温度とし、これを判断要素の1つに加えて浴槽内の水温を推定する
    ことを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の風呂温度推定装置。
  6. 前記循環ポンプの停止時における浴槽内の水温を初期温度とし、前記相関を初期温度毎に予め求めておき、循環ポンプを最近停止させた際の初期温度に対応する相関を用いて浴槽内の水温を推定する
    ことを特徴とする請求項またはに記載の風呂温度推定装置。
  7. 浴槽内の水温を風呂設定温度に維持するための追焚動作のオンオフを制御する追焚制御手段を備えた風呂給湯器において、
    請求項1からのいずれかに記載の風呂温度推定装置を有し、
    前記追焚制御手段は、循環ポンプを作動させずに前記風呂温度推定装置によって推定した浴槽内の水温に基づいて追焚動作をオンにするか否かを判定する
    ことを特徴とする風呂給湯器。
  8. 風呂の自動運転の可能な風呂給湯器において、
    操作の受付部と動作状態の表示部とを有するリモートコントローラと、
    前記リモートコントローラの動作モードを、通常モードと前記表示部における表示を非表示もしくは節電状態にした省電力モードとに切り換える省電力モード管理手段と、
    請求項1からのいずれかに記載の風呂温度推定装置とを有し、
    前記省電力モード管理手段は、風呂の自動運転がオフになった後における浴槽内の水温を前記風呂温度推定装置によって推定し、その温度が所定の下限温度を下回ったとき、前記リモートコントローラの動作モードを前記省電力モードに切り換える
    ことを特徴とする風呂給湯器。
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