JP3887885B2 - ピストン構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関に使用されるピストンの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
ピストンの頂面には、吸排気弁等との干渉を避けるための逃げが形成される場合がある。特に、ディーゼルエンジンに使用されるピストンの頂面には、燃焼室の一部を形成する燃焼室凹みが形成されている。これらは、ピストン中心に関して偏心して形成されることが多く、この場合には、ピストン重心がピストン中心線上から移動する。このようなピストンがシリンダ内で上下運動する場合には、ピストン中心線上にあるピストンピン中心に関して、ピストン上下死点位置近傍におけるピストン重心位置に作用する慣性によってモーメントが発生し、ピストンがシリンダ壁面に衝突してスラップ音を発生する問題点があった。
【0003】
このスラップ音を低減するために、ピストンピン中心をピストン中心線上からスラスト側へオフセットしたピストンピンオフセットと呼ばれる技術が知られている。また、ピストンに一体に鋳込まれるとともに、リング溝を形成する鋳鉄製リングの断面積を変化させることにより、同鋳鉄製リングの重心位置を変化させて、ピストンの重心をピストン中心線上に修正する技術も知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のピストンピンオフセット技術や、ピストン重心をピストン中心線上に修正する技術では、スラップ音の十分な低減が困難であり、スラップ音による騒音が大きいという問題点がある。特に、燃焼圧力の影響が大きいアイドル状態(低回転時)と、慣性力の影響が大きい高回転・高負荷状態とでは、ピストンの上下死点近傍でのピストン重心に作用するモーメントが異なり、各状態において最適な重心位置が必要となる。したがって、アイドル状態と高回転・高負荷状態とにおける各スラップ音の低減の両立が困難であり、エンジンの全運転域に亘ってスラップ音の低減が望まれている。
【0005】
よって、本発明の目的は、スラップ音を低減できるピストン構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、内燃機関用のピストン構造において、ピストンの基材よりも比重が大きいバランス部材をピストンスカート部のピストンピン中心よりも下方の位置に、前記ピストンの重心位置をスラスト側に移動させるように設けた構成であり、この構成によって、ピストンの重心が下がり、ピストンの重心がピストンピン中心に近づくと共に、ピストン重心がスラスト側に移動する
【0007】
また、バランス部材をピストン周方向に延在するリングにより構成するとともに、バランス部材のピストン中心線を含む縦断面において、スラスト側におけるバランス部材の断面積が反スラスト側の断面積よりも大きくなるように形成したことを特徴とした構成であり、この構成によって、ピストンの重心がピストンのスラスト側に移動する。
【0009】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。図1において、符号1は、内燃機関としてのディーゼルエンジンに使用されるピストンを、符号2は、ピストン1を収容するシリンダをそれぞれ示す。ピストン1は、アルミニウム合金により鋳造され、ヘッド部3、スカート部4、ピストンリング5及びピストンピン6を支持するピンボス部7から主に構成されている。
【0010】
ヘッド部3の頂面3aには、燃焼室の一部を形成する燃焼室凹み8が形成されている。燃焼室凹み8は、図示しない燃料噴射ノズルが吸排気弁との干渉を避けて配置されるため、ピストン中心線Aに対して図中、右側に偏心して設けられている。ヘッド部3の内部には、ピストン1、特にヘッド部3を冷却するための空間9が燃焼室凹み8の外周を覆うように円環状に形成されている。ピストンピン6の中心6aは、ピストン中心線A上に位置している。
【0011】
スカート部4の下部外周には、バランス部材としての金属製のリング10が設けられている。リング10は、ピストン1の基材(アルミニウム合金)よりも比重が重い材質から形成されており、ピストン1の鋳造時に一体に鋳込まれる。本実施例では、リング10がニッケル含有鋳鉄であるニレジストから形成されている。ニレジストの比重は、略9であり、アルミニウム合金の比重(略3)よりも大きい。
【0012】
リング10は、図中、右側の断面積よりも左側の断面積が大きくなるように、その断面積が漸次変化されて形成されている。すなわち、ピストン1のスラスト側に鋳込まれたリング10の断面積が反スラスト側に鋳込まれたリング10の断面積よりも大きくなっている。ここで、ピストン1のスラスト側とは、膨張行程にピストン1がシリンダ2の壁面2aに接する側をいい、図中、ピストン1の左側である。
【0013】
上述したように、空間9及びリング10がピストン1にそれぞれ設けられているので、ピストン1の重心を下げること、すなわち、ピストン1の重心をピストンピン中心6aに近づけることができ、また、リング10の図中、左側の断面積が右側の断面積よりも大きいので、ピストン1の重心をピストン1の図中、左側(スラスト側)に移動することができる。
【0014】
図1において、空間9及びリング10がピストン1に設けられる前のピストン1の重心は、燃焼室凹み8が図中、右側に偏心しているために、ピストン中心線Aに対して図中、左側に偏心している(符号G1で示す)。これに対して、空間9及びリング10がピストン1にそれぞれ設けられた後のピストン1の重心は、図中、符号G2で示す位置に移動する。すなわち、ピストン1の上下方向をX方向、ピストン1のスラスト−反スラスト方向をY方向とすると、ピストン1の重心G1は、空間9及びリング10がピストン1にそれぞれ設けられることによって、X方向に移動量X1で、Y方向に移動量Y1でそれぞれ移動して重心G2に移動する。なお、ピストン1の上下方向とは、ピストンピン中心6aに直交し、かつ、ピストン中心線Aに平行な方向であり、ピストン1のスラスト−反スラスト方向とは、ピストンピン中心6aに直交し、かつ、ピストン1のスラスト側と反スラスト側を貫く方向である。
【0015】
したがって、ピストン1の重心がピストンピン中心6aに近づくことによって、ピストンピン中心6aからピストン1の重心までの距離がL1からL2へと短くなるので、膨張行程時に、ピストン重心位置に作用するモーメント力が低減され、ピストン1がシリンダ壁面に衝突する衝突力も低減され、スラップ音を低減できる。特に、リング10がピストン1の比重よりも大きい比重を有するニレジストからなるので、ピストン1の大型化を防止するとともに、ピストン1の重心を下げることができる。
【0016】
上述の実施例では、ピストン1の重心を下げるため、すなわち、ピストン1の重心をピストンピン中心6aに近づけるために、空間9をピストン1の上部に設けるとともに、リング10をピストン1の下部に設けていた。しかし、ピストン1の重心を下げるために、空間9をピストン1の上部に設ける方法と、リング10をピストン1の下部に設ける方法とのうち何れか一方の方法のみを用いても良い。どちらの方法によってもピストン1の重心を下がることができるが、空間9をピストン1の上部に設ける方法では、ヘッド部2の強度を維持する関係上、空間9の大きさ(容量)には限界があり、リング10をピストン1の下部に設ける方法では、ピストン1の重量が増加する。そこで、上述した実施例のように、空間9及びリング10を共にピストン1に設けることによって、ピストン1の重心を下げることができるとともに、ピストン1の重量増加を最小限に抑えることができる。
【0017】
さらに、ピストン1の重心がスラスト側に移動することによって、ピストン1がシリンダ2の壁面2aに衝突する直前のピストン速度が遅くなり、衝撃が緩和されて衝突力が低減されるので、スラップ音を低減できる。この衝突力の低減について図2を参照して説明する。同図において、図中、左側をピストン1のスラスト側とする。
【0018】
図2(a)に示すように、圧縮行程では、ピストン1は、反スラスト側のシリンダ2の壁面2aに接触しつつシリンダ2内を上昇する。
次に、図2(b)に示すように、ピストン1が上死点に達した直後では、ピストン1の反スラスト側及びスラスト側の何れの側もシリンダ2の壁面2aに押圧されない状態を保ちつつ下降し、図2(c)に示すように、ピストン1がピストンピン中心6aを中心として図中、矢印Bの向きに傾き、ピストン1のスラスト側のスカート部4の下端部が、シリンダ2の壁面2aに衝突する。このとき、ピストン1とシリンダ2の壁面2aとのなす角度θが小さいため、、ピストン1がシリンダ2の壁面2aに衝突する直前のピストン速度が遅くなる。
【0019】
さらに、図2(d)に示すように、膨張行程時では、ヘッド部3の頂面3aに加わる燃焼圧と、ピストン1のスラスト側の下端部がシリンダ2の壁面2aに衝突した反動力とによって、ピストン1がピストンピン中心6aを中心として図中、矢印Cの向きに傾き、ピストン1のスラスト側のスカート部4の上端部がシリンダ2の壁面2aに衝突する。このとき、ピストン1がシリンダ2の壁面2aに衝突する直前のピストン速度が遅くなり、ピストン1のシリンダ2の壁面2aへの衝撃が緩和されて衝突力が低減されるので、スラップ音を有効に低減できる。なお、図中、符号11はコネクティングロッドを示す。
【0020】
図2では、膨張行程時(上死点)におけるピストン1のシリンダ2への衝突を説明したが、ピストン1が下死点(排気行程や圧縮行程の開始時)にあるときには、ピストン1のシリンダ2への衝突は、図2で説明した状態とは逆の状態となり、このときのスラップ音は、従来のスラップ音よりも大きくなる。しかしながら、ピストン1の膨張行程時におけるスラップ音と、下死点におけるスラップ音を比較すると、膨張行程時ではピストン1に燃焼圧が加わることによりピストン1のシリンダ2への衝突力は、下死点におけるその衝突力よりも大きく、膨張行程時におけるスラップ音は、下死点におけるスラップ音よりもはるかに大きい。よって、スラップ音を低減するためには、膨張行程時におけるスラップ音を低減することが最も有効である。
【0021】
例えば、従来では膨張行程時におけるスラップ音が100であり、下死点におけるスラップ音が60であったとすると、本実施例の構成により、膨張行程時におけるスラップ音が80に低減され、下死点におけるスラップ音が70になったとしても、総合的には、従来のスラップ音を100から80に低減していることになるので、実質的にはスラップ音を低減できる。
【0022】
次に、上述のピストン1の重心のX,Y方向への各移動量X1,Y1について説明する。ピストン1の重心の各方向へのそれぞれの移動量は、図3に示すシミュレーション解析により求められる。このシミュレーションは、エンジン運転状態がアイドル状態(低回転時)である場合と、エンジン運転状態が高回転・高負荷状態である場合とにおいて、ピストン1の重心を各方向へそれぞれの移動したときの、膨張行程時におけるピストン1のシリンダ2の壁面2aへの衝突力を解析したものであり、この結果を図3(a),(b)にそれぞれ示す。図3(a),(b)において、X軸にピストン1の上下方向における重心移動量(mm)を、Y軸にピストン1のスラスト−反スラスト方向における重心移動量(mm)を、Z軸にピストン1がシリンダ2の壁面2aに衝突したときの衝突力(kg)をそれぞれ示す。また、図3(a),(b)のX,Y軸において、空間9及びリング10がピストン1に設けられる前のピストン1の重心位置をG1でそれぞれ示す。
【0023】
図3(a),(b)から明らかなように、ピストン1の重心位置を下げること、すなわち、ピストン1の重心位置をピストンピン中心6aに近づけることによって、衝突力が小さくなる。また、図3(b)から明らかなように、ピストン1の重心位置をスラスト側へ移動し、かつ、ピストン1の重心位置を下げることによって、衝突力が小さくなる。
【0024】
以上のシミュレーション結果から、アイドル状態と高回転・高負荷状態とにおける各スラップ音を低減するためには、ピストン1の重心位置を下げること、すなわち、ピストン1の重心位置をピストンピン中心6aに近づけることが有効であり、さらに、ピストン1の重心位置をスラスト側へ移動することも有効であることが明らかである。よって、シミュレーション結果に基づいて、空間9の大きさ(容量)、リング10の重量及びリング10の断面積がそれぞれ決定される。すなわち、ピストン1の重心がシミュレーション結果により求められる所定の重心位置に移動するように、空間9の大きさ(容量)、リング10の重量及びリング10の断面積がそれぞれ決定される。
【0025】
図4(a),(b)に、ピストン1の重心が、基準位置(図1における重心G1)にある場合と、この基準位置よりも上方にある場合と、基準位置よりも下方にある場合とにおいて、アイドル状態及び高回転・高負荷状態におけるスラップ音をそれぞれ測定した結果を示す。なお、スラップ音の測定は、エンジンから略1m離れた位置で行った。図4(a),(b)において、横軸にスラップ音の周波数(Hz)が、縦軸にスラップ音の騒音レベル(dB(A))がそれぞれ設定されている。図中、一点鎖線D1がピストン1の重心が基準位置である場合の測定結果を、破線D2がピストン1の重心が基準位置よりも上方にある場合の測定結果を、実線D3がピストン1の重心が基準位置よりも下方にある場合の測定結果をそれぞれ示している。図4(a),(b)から明らかなように、ピストン1の重心が基準位置よりも下方にある場合(D3)には、周波数略全域に亘ってスラップ音の騒音レベルが基準位置の騒音レベルよりも低減している。
【0026】
図5に、ピストン1の重心を基準位置(図1における重心G1)から上下移動したときのスラップ音の変化を測定した結果を示す。なお、スラップ音の測定は、エンジンから略1m離れた位置で行った。図5から明らかなように、ピストン1の重心が基準位置よりも下方にある場合には、スラップ音の騒音レベルが基準位置の騒音レベルよりも低減している。
【0027】
図1において、リング10の代わりに、符号15で示すバランス部材をスカート部4のスラスト側のみに設けても良い。バランス部材15には、上述の実施例と同様にピストン1の基材よりも比重が大きい材質を用いる。また、リング10の代わりに、ピストンの基材よりも比重が大きいバランス部材を、スカート部のピストンピン中心線に関して対称位置にそれぞれ設けても良い。このとき、ピストンのスラスト側のバランス部材を大きくすることにより、ピストンの重心をスラスト側に移動することができる。
【0028】
上述の実施例では、ピストン1の重心はピストンピン中心6aと一致していないが、理論的には、ピストン1の重心がピストンピン中心6aに一致することによって、ピストン1に作用するモーメントは最小になるので、ピストン1の重心は、ピストンピン中心6aに一致することが望ましい。しかし、実際には、ピストン1の重量増加に限度があり、ピストン1の重心をスラスト側へ移動することによってもスラップ音の低減に効果があることからピストン1の重心はピストンピン中心6aに必ずしも一致していない。
【0029】
また、上述の実施例では、ピストン1の重心をピストンピン中心6aよりもスラスト側に移動していたが、これとは逆に、ピストン1の重心をピストンピン中心6aよりも反スラスト側に移動することによって、従来のスラスト側へのピストンピンオフセットに相当する状態も作り出せ、この場合には、従来のピストンピンオフセットと同様にスラップ音を低減することもできる。
【0030】
さらに、本発明をディーゼルエンジンに用いられるピストンに適用した場合について説明したが、本発明をガソリンエンジンに用いられるピストンに適用した場合でも同様の効果を得ることができる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1の発明によれば、ピストンの重心が下がり、ピストンの重心がピストンピン中心に近づくので、ピストンピン中心からピストンの重心までの距離が短くなり、膨張行程時に、ピストン重心位置に作用するモーメント力が低減されて、ピストンがシリンダ壁面に衝突する衝突力が低減され、スラップ音を低減できる。また、アイドル状態(低回転時)と高回転・高負荷状態とにおける各スラップ音も低減でき、エンジンの全運転域に亘ってスラップ音を低減できる。
【0032】
請求項2の発明によれば、ピストンの重心がスラスト側に移動することによって、ピストンがシリンダ壁面に衝突する直前のピストン速度が遅くなり、ピストンのシリンダ壁面への衝突力が低減されるので、スラップ音を低減できる。
【0033】
請求項3の発明によれば、ピストンの重心が下がるとともに、ピストンの重心がピストンのスラスト側に移動するので、膨張行程時に、ピストンがシリンダ壁面に衝突する直前のピストン速度が遅くなり、ピストンのシリンダ壁面への衝突力が低減されるので、効果的にスラップ音を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のピストン構造を示すピストンの縦断面図である。
【図2】ピストンのシリンダ壁面への衝突を説明するための概略図であり、(a)は圧縮行程時を、(b)はピストンが上死点に達した直後を、(c)はピストンがシリンダ壁面に衝突した状態を、(d)は膨張行程時をそれぞれ示す。
【図3】最適なピストン重心を求めるためのシミュレーション解析による特性図であり、(a)はエンジン運転状態がアイドルである場合を、(b)はエンジン運転状態が高回転・高負荷である場合をそれぞれ示す。
【図4】ピストン重心を基準位置から上下移動した場合における各スラップ音をそれぞれ測定した特性図であり、(a)はエンジン運転状態がアイドルである場合を、(b)はエンジン運転状態が高回転・高負荷である場合をそれぞれ示す。
【図5】ピストン重心を基準位置から上下移動したときのスラップ音変化量の測定結果の説明図である。
【符号の説明】
1 ピストン
2 シリンダ
4 スカート部
6 ピストンピン
6a ピストンピン中心
9 空間
10 リング(バランス部材)
A ピストン中心線
G1,G2 重心

Claims (1)

  1. 内燃機関用のピストン構造において、ピストンの基材よりも比重が大きいバランス部材をピストンスカート部のピストンピン中心よりも下方の位置に、前記ピストンの重心位置をスラスト側に移動させるように設け
    前記バランス部材をピストン周方向に延在するリングにより構成するとともに、前記バランス部材のピストン中心線を含む縦断面において、スラスト側におけるバランス部材の断面積が反スラスト側の断面積よりも大きくなるように形成したことを特徴とするピストン構造。
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