JP3886313B2 - 光ピックアップ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、対応波長の異なる光ディスクから情報を記録再生する光学式記録再生装置における光ピックアップの光学系に関し、特に、異なる波長のレーザ光源を使うCD、CD−R、DVD及びHD−DVDへの互換性を可能にする光ピックアップに関する。
【0002】
【従来の技術】
光学式記録再生装置には、光記録媒体の例えばCD(compact disc)、CD−R(compact disc rewritable)、DVD(digital video disc)等の光ディスクから記録情報を読み取りできる光学式ディスクプレーヤがある。近年のCD、CD−Rの普及はめざましいものがあるが、さらに大容量4.7GBのDVDが市場に導入されている。市場では更に高密度記録が可能なパッケージメディアの要求が強い。
【0003】
記録密度の向上には、良く知られているように使用する光源の短波長化と対物レンズの開口数(NA)を高くすることが有効である。短波長化に関しては、GaN基板をベースにした短波長の半導体レーザ(例えば、波長405nm)の研究が進展をみせており実用化が近いレベルにある。短波長の半導体レーザを使った15GB程度の高密度DVD(HD−DVD)システムの研究も同様に進められている。
【0004】
そこで、HD−DVD光学式記録再生装置には,CD、CD−R及びDVDから記録情報を読み取りできる互換性すなわちコンパチビリティが求められることになる。
そのコンパチブル再生システムは、DVDを再生できることが当然のこととして義務づけられる。ここで問題になるのは、短波長のレーザではDVDディスクのうち2層ディスクを読めないことである。これは2層ディスクの中間層の短波長光ビームでの反射率が低いために生じる。従って、コンパチブルディスクプレーヤを実現するために、HD−DVDシステムは波長405nm付近の青色の光ビーム(以下、単に青ともいう)を発光するレーザに加えて波長650nm付近の赤色の光ビーム(以下、単に赤ともいう)を発光するレーザを搭載する必要がある。
【0005】
さらに、CD−RをDVDの650nm付近及びHD−DVDの405nm付近で再生することはできない。色素層でできたCD−R記録層は、780nm近辺での反射率こそ高いがそれ以外の波長では急激に低下するからである。CDは記録面がアルミニウム反射層なので他の波長で再生可能だが、CD−Rを再生するには780nm近傍の光源を必要とする。因みに、CD、CD−Rでは基板厚は1.2mmであり、対応波長は780nm、対物レンズの開口数は0.45程度である。また、DVDでは基板厚は0.6mmであり、対応波長は635nm〜655nm、対物レンズの開口数は0.6程度である。HD−DVDでは基板厚は0.6mmであり、対応波長は405nm、対物レンズの開口数は0.6程度である。
【0006】
CD−Rを再生する要件は、780nm付近の波長で収差が補正されること、ディスク基板厚の違いを補正すること、NAを変えること、がある。
従って、フルコンパチブルディスクプレーヤを実現するために、HD−DVDシステムは波長405nm付近の青色の光ビーム(以下、単に青ともいう)を発光するレーザに加えて波長650nm付近の赤色の光ビーム(以下、単に赤ともいう)を発光するレーザを搭載する必要がある。さらに、CD、CD−R用の波長780nm付近の赤外線の光ビーム(以下、単に赤外ともいう)を発光するレーザも搭載する必要がある。
【0007】
しかし、対物レンズの持つ色収差のために、従来の単レンズで波長の異なる種々の光をほぼ無収差で集光することは難しい。このため、CD、CD−R、DVD及びHD−DVDのコンパチビリティを確保するためには何らかの工夫が必要となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、CD、CD−R、DVD及びHD−DVDのコンパチブルプレーヤ用の光ピックアップの実現方法として、専用対物レンズを使う波長ごとに切替える方法が考えられるが、3種類の対物レンズを要すので複雑なレンズ切り替え機構が必要でコストが増大し、アクチュエータが大きくなるので小型化に不利である。また、他の方法として、対物レンズとコリメータレンズと組み合せる方法が考えられるが、対物レンズに対してコリメータが固定しているため、対物レンズの移動時の性能を維持することが難しい、などの問題が発生する。
【0009】
いずれにしても、CD、CD−R、DVD及びHD−DVDのコンパチビリティーを確保するため複数光源を用い、専用のプリズム、レンズなどの光学系を構成すると、光ピックアップ又は光ヘッド全体が複雑になり、大型になる傾向がある。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、対応波長の異なる光ディスク又は記録面に対し記録再生可能な小型化に適した光ピックアップを提供することにある。
【0010】
【発明を解決するための手段】
本発明の光ピックアップは、第1波長を有する第1光ビームを出射する半導体レーザの第1の光源と、第1波長より長い第2波長を有する第2光ビームを出射する半導体レーザの第2の光源と、第2波長より長い第3波長を有する第3光ビームを出射する半導体レーザの第3の光源と、前記第1、第2及び第3光ビームの光路を共通化させる光軸結合素子と、前記第1、第2及び第3光ビームを記録媒体の情報記録面に集光させる集光レンズと、を備えた光ピックアップであって、前記第1、第2及び第3の光源から前記集光レンズまでの光路中に配置されかつ前記光路の中心に配置された回転対称中心軸を有する回折格子を含む回折光学素子を備え、前記回折格子は、前記集光レンズを介して、前記第1及び第2光ビームについては絶対値が1次以上の回折光を情報読取光又は情報記録光として集光し、前記第3光ビームについてはゼロ次の回折光を情報読取光又は情報記録光として集光せしめる断面形状を有すること、
前記回折光学素子は、一対の平行に対向した透光性の平板と、前記平板に挟まれた液晶層と、前記平板の対向する内面にそれぞれ設けられ前記液晶層に電圧を印加する一対の対向電極と、前記平板の一方の前記液晶層に面した前記対向電極上に設けられた前記回折格子と、からなり、
前記一対の対向電極の少なくとも一方は、前記回転対称中心軸に配置された中央透明電極と、前記中央透明電極の周り配置された環状透明電極と、からなり、
前記第1又は第2光ビーム照射時には前記中央透明電極及び前記環状透明電極に同一電圧を印加し、前記第3光ビーム照射時には前記中央透明電極及び前記環状透明電極に異なる電圧を印加する電圧制御手段を備え、
前記第3光ビーム照射時には前記中央透明電極165aと前記環状透明電極165bに与える印加電圧を、所定の回折次数に対して前記中央透明電極は最大効率、前記環状透明電極は最小の効率になるように前記電圧制御手段が設定されていることを特徴とする。
【0012】
本発明の光ピックアップにおいては、前記回折光学素子は前記光路中を共通とする平凹レンズを有していることを特徴とする。
本発明の光ピックアップにおいては、前記回折光学素子は前記平板と一体化された平凹レンズを有し、前記回折格子は前記平凹レンズの平面に形成されていることを特徴とする。
【0016】
発明の光ピックアップにおいては、前記回折光学素子は前記第1又は第2光ビームに対し凹レンズ作用をなすことを特徴とする。
【0017】
本発明の光ピックアップにおいては、前記集光レンズは、第1及び第2光ビームの波長範囲で収差が補正されたレンズであることを特徴とする。
本発明の光ピックアップにおいては、前記回折格子は、前記集光レンズを介して、前記第1光ビームについては第1回折次数の第1光ビーム回折光を情報読取光又は情報記録光として集光し、前記第2光ビームについては前記第1回折次数より低次の第2回折次数の第2光ビーム回折光を情報読取光又は情報記録光として集光することを特徴とする。
【0018】
本発明の光ピックアップにおいては、前記第1光ビーム回折光が2次回折光であるとき前記第2光ビーム回折光は1次回折光であることを特徴とする。
本発明の光ピックアップにおいては、前記回折格子の断面が鋸歯状又は階段形状の凹凸からなることを特徴とする。
【0019】
【作用】
本発明で使う液晶ホログラムは、アクティブな素子であり印加電圧の操作による切り替えが比較的簡単にできる。また、印加電圧の微調により、回折効率を常に最大に維持するサーボ動作も可能である。一方の偏光ホログラムはレーザの偏光方向を直交させることによって、切り替え動作を擬似的に代用させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
(光ピックアップ)
図1は一例の形態の光ピックアップの概略を示す。光ピックアップは、第1波長が400nm〜410nm好ましくは405nm付近の短波長の青を出射するHD−DVD用半導体レーザLD1と、第1波長より長い第2波長すなわち630nm〜660nm好ましくは650nm付近のDVD用の中波長の赤を出射するDVD用半導体レーザLD2と、第2波長より長い第3波長すなわち780nm付近のCD、CD−R用の長波長の赤外を出射するCD、CD−R用半導体レーザLD3と、を備えている。この実施の形態では、DVD用の赤のDVD用半導体レーザLD2と、CD、CD−R用の赤外のDVD用半導体レーザLD3とが一体型の半導体レーザを用いている。半導体レーザLD1、LD2及びLD3はそれぞれCD、CD−R用、HD−DVD用及びDVD用として切り替えて点灯される。
【0021】
さらに光ピックアップは、これら第1、第2及び第3の光ビームすなわち青、赤及び赤外の光路を共通化させる光軸結合素子の光軸結合プリズム(色合成プリズム)10を備えている。この光学系の光軸結合プリズム10は、図1に示すように、半導体レーザLD1、LD2及びLD3の発散光ビームを共通の光路となすように設計され、3つの波長のレーザビームの光軸を略一致させる機能を有する。光軸結合プリズム10中のダイクロイックミラー11は波長405nmの青を反射する一方で、波長650nmの赤及び波長780nmの赤外を透過する特性を有しておりかつ、入射角度依存性を持つように多層誘電体薄膜により形成されている。また、光軸を合成する光軸結合素子は、光軸結合プリズムに限定されることなく、ダイクロイックミラーに代えて、回折角の波長差を使った回折格子、液晶コレステリック層などを、光軸結合素子に用いることができる。
【0022】
また光ピックアップは、光軸結合プリズム10の光軸の下流に偏光ビームスプリッタ13、コリメータレンズ14及び対物レンズユニット16を備えている。対物レンズユニット16に1/4波長板15も含まれている。以上の光照射光学系によって、第1、第2及び第3の半導体レーザLD1、LD2及びLD3の少なくとも一つからのレーザビームは、光軸結合プリズム10及び偏光ビームスプリッタ13を経て、コリメータレンズ14で平行光ビームにされ、対物レンズユニット16によって、その焦点付近に置かれている光ディスク5に向けて集光され、光ディスク5の情報記録面のピット列上で光スポットを形成する。すなわち、図1に示すように、レーザ光源LD1、LD2及びLD3の3つの光源からの青、赤及び赤外の光ビームが光軸結合プリズム10によって1光路に合成されているので、対物レンズユニット16は、CD、CD−R、HD−DVD及びDVDのいずれかの光ディスクの記録面上に対応する青、赤又は赤外のいずれかを集光させる。
【0023】
以上の光照射光学系に加えて、光ピックアップはさらに検出レンズ17など光検出光学系を有しており、対物レンズユニット16、1/4波長板15及び偏光ビームスプリッタ13は光検出光学系にも利用されている。CD、CD−R、HD−DVD及びDVDの何れか1つの光ディスク5からの反射光は、対物レンズユニット16で集められ、1/4波長板15を介して偏光ビームスプリッタ13によって検出用集光レンズ17に向けられる。検出レンズ17で集光された集束光は、例えば、シリンドリカルレンズ、マルチレンズなどの非点収差発生素子(図示せず)を通過して、例えば、直交する2線分によって4分割されてなる4つの受光面を有する4分割光検出器の受光面20中心付近に光スポットを形成する。
【0024】
また、光検出器の受光面20は復調回路を含むコントローラ30及びエラー検出回路31に接続されている。エラー検出回路31は対物レンズユニットのトラッキング制御及びフォーカス制御用のアクチュエータ26を含む機構を駆動する駆動回路33に接続されている。
4分割光検出器は、その受光面20中心付近に結像された光スポット像に応じた電気信号をコントローラ30及びエラー検出回路31に供給する。コントローラ30の復調回路は、その電気信号に基づいて記録信号を生成する。エラー検出回路31は、その電気信号に基づいてフォーカスエラー信号や、トラッキングエラー信号や、その他サーボ信号などを生成し、アクチュエータの駆動回路33を介して各駆動信号を各アクチュエータに供給し、これらが各駆動信号に応じて対物レンズユニット16などをサーボ制御駆動する。
(対物レンズユニット)
対物レンズユニット16は、図1に示すように、光ビームを光ディスク記録面へ集光する集光レンズ16aと、電気で制御できる液晶層を備えた回折光学素子16bと、を組み合せた複合対物レンズの組立体である。集光レンズ16a及び回折光学素子16bは、ホルダ16cによって光路中心に同軸に配置される。
【0025】
集光レンズ16aは、青の波長範囲400nm〜410nm又は赤の波長範囲630nm〜660nmで、又は少なくとも青の波長範囲で収差が補正された非球面レンズを用いる。集光レンズ16aは、青と赤の両波長範囲で収差が補正されたレンズを使うことがさらに望ましい。理由は赤と青の両波長での公差が緩くできるからである。一般的に、収差は波長で正規化され波長に反比例して公差が厳しくなるので、赤と青の波長で比べると、青の波長での望ましい特性を出す方が難しくなるので、特に、青の波長範囲で収差が補正された非球面レンズを使うことが望ましい。両波長で補正されている集光レンズとしては、通常の単一光学ガラスレンズが用いられ、更に、フォトポリマーいわゆる2Pを用いた2P法で作成された2P対物レンズなどが用いられる。
【0026】
光源側すなわち光軸結合プリズム10から集光レンズ16aまでの光路中に位置する回折光学素子16bは、図2に示すように、一対の平行に対向したガラスなどの透光性の平板161、162と、これら平板に挟まれた液晶層163と、平板の対向する内面にそれぞれ設けられ液晶層に電圧を印加する一対の対向透明電極164、165と、その一方の平板の液晶層に面した内面上に設けられた回折格子16e(DOE: diffractive optical element)と、からなる。回折光学素子16bの平板161、162の内側にある透明電極層164、165はITO等により形成される。電極165は内側と外側で分割されている。この液晶制御用の透明電極は電極分割線で内外に二分割され、CD再生時にNAを制限する目的で使われる。分割線の半径はCD再生に必要なNA(通常0.45程度)で決まり、DVD再生のNA0.6との比で、対物レンズ有効径の3/4程度で分割するのが好ましい。
【0027】
液晶に接触している回折格子16eは図2に示すように、光路の中心に配置された回転対称中心軸を有するパターンで形成され、光軸を中心に複数本の同心円に切削され又はホトリソグラフィにより積層された環状溝又は凸の輪帯すなわち、複数の凹凸からなるフレネルレンズ又はホログラムレンズを有する。回折格子16eは、図3に示すように、その断面がブレーズ形状すなわち鋸歯状、又は、図4に示すように、階段形状となるように形成される。例えば、鋸歯状断面の回折格子は回折効率が他より高いので有利である。
【0028】
回折格子16eは、HD−DVD又はDVDの再生に必要な集光スボット径を実現するために必要な集光レンズ16aの開口数に相当する半径領域に同心円のホログラムパターン状で形成されている。また、回折格子16eのホログラムパターンは、青又は赤の半導体レーザから出射し、コリメートレンズ14など光学部品を透過した後に回折光学素子16bに入射した光と、HD−DVD又はDVDの記録層で反射された後に集光レンズ16aを透過し、回折光学素子16bに入射した光を回折格子を形成する面上で干渉させたときの干渉パターンと同じである。すなわち、回折格子のホログラムパターンは、1次回折光が生じたときに、光が対物レンズ5とHD−DVD又はDVDのディスク基板を透過することにより発生する球面収差を打ち消すような収差を有するように、設定される。
【0029】
回折格子16eは、青又は赤に対し凹レンズ作用をなすように、設計されている。さらに、回折格子16eは、集光レンズ16aを介して、青及び赤については1次以上の回折光を情報読取光又は情報記録光として集光し、赤外についてはゼロ次の回折光を情報読取光又は情報記録光として集光せしめるように、設計されている。
【0030】
鋸歯又は階段断面形状の回折格子16eの作成法として、フォトリソグラフィ技術を応用する方法、ダイヤモンドバイトなどで精密切削する方法がある。これらによって、擬似的にブレーズを形成した多段階ブレーズ又はブレーズ形状の回折格子が透明電極上に形成できる。多段階ブレーズ又はブレーズ形状を金型に雛形を形成しておき、射出成形又はいわゆる2P法で透明プラスチック材料から回折格子を複製することもできる。回折格子16eの断面形状は矩形でもよく、その断面が平坦板状で屈折率が周期的変化する構造でもよい。
【0031】
このように、同心円状のパターンの回折格子16eを有する回折光学素子のピッチPは設計値によって定められる。回折格子のピッチが細かくなるほど、収差の波長依存性は向上するが、ピッチが波長の5倍以下になると、原理的に回折効率が大きく低下する。また、ピッチが細かいほど形状ずれによる影響が大きくなる。そこで本実施の形態では、ピッチ1μmの形状ずれが5%に相当する値として、20μm以上を望ましい値とする。また、回折光学素子のピッチは、凹レンズの形状と組み合せた結果として、青と赤の波長に対して色収差が補正される条件と、CD再生時の赤外の波長に対して収差が補正される条件と、ディスク基板厚の0.6mmから1.2mへの違いを補正する条件とを満たすように設計されている。CD再生時のNAを変えるためには上記内側及び外側電極にて内外周での印加電圧の調整で行なう。
【0032】
回折格子のブレーズの深さは以下のように決める。液晶の屈折率をnlcとし、ブレーズを形成している母材の屈折率をnとする。使用する光源の波長をλとしたときM次回折光が(Mは整数)最大になる深さLは次式を満たすとき、最大の値となる。
【0033】
【数1】
L=M・λ/(nlc−n)
従って、各波長で上記式を満たすように、L、M、n、nlcを定める必要がある。ここで液晶の屈折率nlcは、与える印可電圧によって変化し、その最大値n‖(液晶分子の長軸方向と平行)と最小値n⊥(液晶長軸と垂直)の間の値をとれる。以上のことを踏まえて、実際の数値を入れて計算する。
【0034】
青と赤は1次回折光、赤外は0次回折光、ブレーズ母材として屈折率およそn=1.5のフォトポリマーいわゆる2Pを用い、液晶材料としてはメルク社のZLI−5049(nlc=1.5〜1.7)を使えば、HD−DVDの場合はλ=0.4μm、M=1、n=1.5、nlc=1.7なので、L=2μmとなり、DVDの場合はλ=0.65μm、M=1、n=1.5、nlc=1.7なので、L=3.25μmとなる。CDの場合はλ=0.78μm、M=0、n=1.5、nlc=1.5となる。
【0035】
このことから、ブレーズ深さLは最も厚いDVDのL=3.25μmに設定すれば良く、HD−DVDの波長0.4μmに対してはnlcの値を1.623にすれば上記式を満足する。
図2の回折光学素子16bの構成において、液晶層の膜厚は上記Lより厚いことが当然必要で、5〜20μm程度の膜厚に設定する。ガラス平板の基板の膜厚は通常0.7mm〜1.1mmが使われる。
【0036】
図2に示すように、回折格子16e下の分割されている対向電極165は、回折格子の回転対称中心軸に配置された中央透明電極165aと、その周り配置された環状透明電極165bと、からなる。透明電極164、165各々の膜厚は透明電極自身で光が回折しないような膜厚に設定されている。中央及び環状の透明電極165a、165bは、これらへ独立して電圧を印加する電圧制御回路168すなわち電圧制御手段に接続されている。回折光学素子の光路長差を、青と赤と赤外の波長の必要な回折次数に対してそれぞれ高い回折効率が得られるように、液晶に適切な電圧を与える。必要な回折次数は例えば、青と赤に対しては0次回折光以外、赤外に対しては0次回折光である。
【0037】
図2に示すように、回折光学素子16bは光路を共通にした平凹レンズ170を有している。図2では平凹レンズ170は回折光学素子16bの光学的下流に配置され集光レンズ16a側に凹部を向けているが、図19に示すように、素子の液晶を制御する電極165a及び165b並びに回折格子16eを光学的上流側の透光性平板161上に設けて、平凹レンズ170が回折光学素子16bの光学的上流において光源側に凹部を向けて配置されることも好ましい。凹レンズ170は通常、単レンズで、凹面は球面または非球面で形成される。もう片方の面は、球面であっても良いが製作上は平面の方が簡便である。凹レンズ170は通常、液晶回折光学素子と別に配置されるが、図2に示したように液晶の平板基板と接着することができる。また、部品数を減らすために、図5に示したように凹レンズ171が液晶のガラス基板を兼用するように構成することもできる。図5では一体化された凹レンズ171は回折光学素子16bの光学的下流側に位置し集光レンズ16a側にその凹部を向けているが、図19の構成と同様にして、図20に示すように、回折光学素子16bの光学的上流側に位置して光源側に凹部を向けて素子の透光性基板と一体化することもできる。回折光学素子16bの基板を凹レンズにすることは、最良像点を固定した集光レンズ16aの特性に対し、波長依存特性が凹レンズで改善し反対に凸レンズで劣化となる影響が生じるからである。
【0038】
さらに、図6に示すように液晶回折光学素子16bの透光性の平板161の光源側表面にコリメータレンズ14を配置することも可能である。そのような設計にすれば、集光レンズ16a側凹レンズを省くことができる。
上記のレンズ系と回折光学素子の設計は3波長のそれぞれの条件において、集光レンズを含めて性能を満足するように定める。その理由は、集光レンズと回折光学素子の合成のパワーを、どちらかの波長でほぼ0とすることができ、位置精度などの公差を緩くすることができるからである。さらに、使う回折光学素子の回折次数はそれに合わせて設定する。例えば、通常の光学ガラスの集光レンズの時は、赤と青が1次回折光、赤外が0次回折光の組み合わせ、或いは青2次回折光、赤1次回折光、赤外0次回折光などの組み合わせが可能である。また、上記の2P対物レンズを使う場合は、赤青が0次回折光、赤外0次回折光の組み合せが可能である。更に、プラス回折次数の回折光の他にマイナス回折次数の回折光を使うこともできる。
【0039】
回折光学素子16bは中央透明電極165a及びその外側に形成された環状透明電極165bと透明電極164との間に液晶層163を挟んだ構造であるので、電極165aと透明電極164と間若しくは電極165bと透明電極164と間に独立に電圧を印加すると、電圧印加形態により、回折光学素子16bは次の2つの機能を果たす。
【0040】
図7に示すように、回折光学素子16bは、両電極165a、165bに同一電圧を印加することによって、液晶層163が中央透明電極165aの外側と内側を透過する光の偏光方向を等しくする機能を有する。さらに、図8に示すように、両電極165a、165bに異なる電圧を印加することによって、液晶層163が中央透明電極165aの外側を透過する光の偏光方向を中央透明電極165aを透過する光の偏光方向に対して90°回転する機能を、回折光学素子16bは有している。したがって、2つの電極165a、165bへ電圧印加することにより、集光レンズ16aの実効的な開口数を変化させることができる。電圧制御回路168は青又は赤の照射時には中央透明電極165a及び環状透明電極165bに同一電圧を印加し、赤外の照射時には両電極165a、165bに異なる電圧を印加する制御をなす。それにより、回折光学素子16bは内周では赤外の0次回折光の効率が高く、外周では低くして、NAを制限する効果を発揮する。
【0041】
次に、回折光学素子16bの動作について説明する。図1に示すように、光ディスクが装置に装填された時には、光ディスクの種類を識別する手段(図示せず)によって、光ディスクの種類を識別し、その結果、識別信号がコントローラ30へ供給される。装填光ディスクに応じてコントローラ30が電圧制御回路168を駆動し、あらかじめ設定された液晶動作電圧を中央透明電極165aと環状透明電極165bを介して液晶層163に印加する。
【0042】
この他に、液晶印加電圧の設定誤差や周囲温度により、最適印加電圧からずれている場合は、検出器の受光面20の受光光量が常に最大になるようにサーボ動作をすれば良い。CD或いはCD−R再生時には内外周の中央透明電極165aと環状透明電極165bに与える印加電圧を、所定の回折次数に対して内周は最大効率、外周は最小の効率になるように設定する。これも、検出器の受光面20からのRF信号やジッタを常に最適にするようなサーボ動作させることで実現できる。
【0043】
このような機能を有する光ピックアップとして、例えば、回折格子が青(405nm)に対しては1次回折光、赤(650nm)に対しては1次回折光、赤外(780nm)に対しては0次回折光を使った回折光学素子を、回転対称体として設計した対物レンズユニットを含む光ピックアップを作製した。光ディスクの条件は青の405nmではNA=0.61でディスク基板厚0.6mmであり、赤の650nmではNA=0.60でディスク基板厚0.6mmであり、赤外の780nmではNA=0.45でディスク基板厚1.2mmである。
【0044】
非球面の集光レンズの光源側に平凹のレンズの回折光学素子が配置され、その凹面上に回折格子を形成し、凹面及び回折格子はいずれも非球面形状とした。よって、第1面及び第2面は回折光学素子の入射面及び出射面であり、第3面及び第4面は集光レンズの入射面及び出射面である。
各非球面Zは次式数2で表される。
【0045】
【数2】
Figure 0003886313
【0046】
(但し、Z:SAG量、R:曲率半径、K:円錐係数、r:光軸からの半径、ASi:非球面係数)
位相関数Φ(r)は、は次式数3で表される。
【0047】
【数3】
Figure 0003886313
【0048】
(但し、dor:回折次数、λ0:波長、r:光軸からの半径、DF1〜DF5:係数)
自動設計された各非球面レンズのデータは表1〜3のとおりである。
【0049】
【表1】
Figure 0003886313
【0050】
【表2】
Figure 0003886313
【0051】
【表3】
Figure 0003886313
【0052】
図9に、得られた対物レンズユニットのHD−DVD(光ディスク厚み0.6mm、光源波長λ=405±5nm)に対する波面収差の変化A、DVD(光ディスク厚み0.6mm、光源波長λ=650±10nm)に対する波面収差の変化B、CD(光ディスク厚み1.2mm、光源波長λ=780±10nm)に対する波面収差の変化Cを示す。図9において横軸に波長、縦軸に光軸上での波面収差量(rms(λ))をとった波長依存性を示す。図示するように対物レンズユニットの波面収差はいずれの波長においてもマレシャル限界0.07λ以下に抑えられている。
【0053】
このように、本発明の回折格子は、集光レンズを介して、青及び赤については絶対値が1次以上の回折光を情報読取光又は情報記録光として集光し、赤外についてはゼロ次の回折光を情報読取光又は情報記録光として集光せしめるように、設計されるが、更に、回折格子は、青については高い回折次数の第1光ビーム回折光を情報読取光又は情報記録光として集光し、赤についてはその高い回折次数より低次の回折次数の第2光ビーム回折光を情報読取光又は情報記録光として集光するように、設計され得る。
【0054】
例えば、回折光学素子16bの回折格子16eは、図10に示すように、波長405nmの青色の第1光ビームが透過するとき、その2次の回折光B2を、情報読取光又は情報記録光として集光レンズ16aを介してHD−DVDディスク記録面上に集光するように、形成されるとともに、同時に回折格子16eは、図11に示すように、波長650nmの赤色の第2光ビームが透過するとき、第1光ビーム回折光の2次回折光より低次の1次回折光R1を、情報読取光又は情報記録光として対物レンズを介してDVDディスク記録面上に集光するように、形成される。これら場合、赤の0次回折光R0及び高次回折光並びに青の0次及び1次回折光B0及びB1はディスク記録面上に合焦状態にないので、これら回折光は読取又は記録にはほとんど影響しない。上記例では光源の第1及び第2光ビームすなわち赤と青の半導体レーザの波長範囲はそれぞれ赤(630〜660nm)、青(400〜410nm)としているが、この範囲であれば回折効率が大きく変化することがないからである。さらに、第1光ビーム回折光の第1回折次数は、第2光ビーム回折光の第2回折次数より1だけ大きく、かつ第2光ビーム回折光の第2回折次数は1以上であることが好ましい。よって、第1光ビーム回折光が2次回折光であるとき第2光ビーム回折光は1次回折光である上記の例の他に、HD−DVD用に波長405nmの3次回折光を第1光ビーム回折光に用いたときDVD用に波長650nmの第2光ビーム回折光として2次回折光が集光されるように、回折光学素子16bの回折格子16eは作製され得る。
【0055】
この実施形態では赤外に対し0次の回折光すなわちパワーを持たない回折格子を用い、赤と青の0次の回折光を用いずに、青の2次の回折光を用い、赤では2次より1つ低次の1次回折光を用いるように、回折格子は形成されている。すなわち、本発明の回折格子は、その光路長差を、赤と青の波長の必要な回折次数に対してそれぞれ高い回折光率が得られるように形成されている。
【0056】
例えば、ブレーズ断面形状の回折格子を、ピッチPを160〜260μmとして、回折格子の深さdを0〜3μmに変化させて、基材として例えばOZ−1000(日立化成)のプラスチック材料からなる回折光学素子を作製した場合の、回折格子の回折効率の変化を算出してみる。
実施の形態における回折格子は、そのピッチが波長より十分長いのでスカラー理論が適用でき、また、その深さが波長程度なのでいわゆる薄膜グレーティングとして扱える。その場合、回折効率ηmは次式数1で表される(mは回折次数)。
【0057】
【数4】
Figure 0003886313
【0058】
式中、A(x)は透過振幅分布、ψ(x)は位相分布、Tはグレーティングのピッチを示している。計算においてはA(x)=1として規格化している。
また、回折格子のピッチについて一般にピッチが細かくなるほど、収差の波長依存性は向上するが、ピッチが波長の5倍以下になると、原理的に回折効率が大きく低下する。また、ピッチが細かいほど形状ずれによる影響が大きくなる。そこで本実施の形態では、ピッチ1μmの形状ずれが5%に相当する値として、20μm以上を望ましい値とする。
【0059】
図12は、横軸に回折格子の深さd、縦軸に回折格子の回折効率の変化を算出した結果である。図中の“B0”、“B1”、“B2”、“B3”はそれぞれ青の0次回折光、1次回折光、2次回折光、3次回折光の回折効率を、“R0”、“R1”、“R2”はそれぞれ赤の0次回折光、1次回折光、2次回折光の回折効率を示す。
【0060】
図12から明らかなように、ブレーズ化した回折格子は位相深さが光の1波長λ毎の周期で回折効率が最大値をとる。回折格子の位相深さは、dを実際の回折格子の深さ、nを回折光学素子基材の屈折率とすると、これらの積d(n−1)で表される。波長λ=405nmに対し基材材料の屈折率nB=1.531で、波長λ=650nmに対し同屈折率nR=1.498であるので、これから計算すると405nmで位相差が1波長λになる回折格子の深さは0.763μmで、この深さで青の1次回折光の回折効率が最大になる。青の2次回折光はその倍の1.526μm、同様に赤の1次回折光は1.305μmで最大となる。
【0061】
これらのことから、赤と青のいずれの波長でも高い回折光率が得られる回折格子の深さは、R1とB2の交点、R2とB3の交点であることが分かる。つまり第1波長の青の2次回折光B2及び第2波長の赤の1次回折光R1で使う1.42μm付近と、青の3次回折光B3及び赤の2次回折光R2で使う2.4μm付近が、高回折光率が得られる回折格子の深さである。回折格子の深さは0.2μmずれると十数%位の効率減少になるので、これ以上を確保するためには、高回折光率が得られる回折格子の深さが、1.42±0.2μm又は2.40±0.2μmの範囲内とすることが好ましい。
【0062】
また、図12から明らかなように、第1光の青の1次回折光B1及び第2波長の赤の1次回折光R1の交点(回折格子の深さは、0.965μm)においても、回折光率が80%程度と決して低くはないが、少しでも回折格子の深さにずれが生じると、回折効率が大きく低下する。青の2次及び3次回折光の回折効率のピークは深さ1.526μm及び2.289μmで、同様に赤の1次及び2次回折光では1.305μm及び2.610μmであるので、回折格子の深さにずれが生じても青及び赤の回折効率のピーク近傍の交点であれば、回折効率の変動が少ないが、それぞれのピークから離れる交点では大きく変動する。
【0063】
本発明によれば、青のレーザー光源を使うHD−DVDと赤のレーザー光源を使うDVDと、更に、赤外線レーザ光源を使うCD及びCD−Rのそれぞれの情報再生が可能で、計3波長に対応して1個の対物レンズでコンパチビリティを可能にする光ピックアップを実現でき、対物レンズとして青又は赤の波長範囲で補正されたレンズを使う場合、はるかに緩和された設計が可能となる。
(第2の実施の形態)
図13に示すように、上記実施形態の液晶装置を用いた回折光学素子16b及び電圧制御回路168に代えて、偏光素子を用いた偏光回折光学素子169を設けた以外、上記実施形態と同一の光ピックアップが構成され得る。また、この回折光学素子16は集光レンズ側に凹部を向けた平凹レンズを有している構成としてもよい。さらに、回折光学素子は集光レンズ側の相補的透光性平行平板と一体化され集光レンズ側に凹部を向けた平凹レンズを有することもできる。
【0064】
図14に示すように、かかる偏光回折光学素子169は、ニオブ酸リチウムなどの一軸結晶の異方性光学材料からなる平板の主面に上記の手法により設計した回折格子16eの凹部を形成した異方性光学材料基板169aと、光学ガラスなどの等方性材料からなるその凹部に充填した充填部169bとからなり、両主面を平行平面としたものである。異方性光学材料基板169aが光源側には位置される。すなわち、回折光学素子は、異方性光学材料からなる透光性平行平板169a上に形成された回折格子16eと、回折格子に充填された等方性光学材料からなる相補的透光性平行平板169bと、からなる。回折格子16eは凹レンズとして作用しその断面は好ましくはブレーズ形状となるように、形成される。回折光学素子の光路長差を、青と赤の2波長の必要な次数に対してそれぞれ高い回折効率が得られるようにする。すなわち、回折格子の段差深さは赤と青の波長に対して効率の高い値に設定される。
【0065】
図14に示すように、異方性光学材料基板169aの光学軸を例えばその平面に沿った方向に配置すると、垂直に入射した光は図15及び図16に示すように、異常光と常光とが生じる。そこで、異方性光学材料基板169aの常光における屈折率と等しい屈折率を有する等方性光学材料にて、相補的透光性平行平板169bを形成する。この場合、偏光回折光学素子に入射する赤と青の光の偏光方向が異方性光学材料基板169aが作用する偏光方向と同一になし、かつ赤外光の偏光方向に対してはそれと直交する偏光方向を使う。すなわち、青、赤及び赤外の光ビームのうち赤外の主要な偏光面を他の光の主要な偏光面に対して例えば90度傾斜させれば、図15に示すように、青と赤の第1方位(紙面平行)に対しては回折光学素子として作用し、図16に示すように、それと直交する赤外の第2方位(紙面垂直)は等方的となり単なるガラス平行平板と等価になる。なお、光ビームの入射方向と異方性光学材料基板169aの光学軸とを平行にしなければ、異常光と常光とが生じるので、異方性光学材料の一軸結晶の光学軸が光ビームの入射方向に対し傾斜していればよい。
【0066】
このように、赤と青のレーザは第1の方位で入射し、赤外については第2の方位で入射させることにより、例えば、赤は1次回折光、青は2次回折光、赤外は0次回折光の回折光を使う条件が満たされるようになる。
図17に示すように、直交xyz座標にてz軸を入射方向として、x軸を異常光の偏光面、y軸を常光の偏光面と設定した場合、青と赤の光ビームの偏光面を赤外の光ビームの偏光面に対して傾斜させる手段としては、青と赤のHD−DVD用半導体レーザLD1とDVD用半導体レーザLD2を、それらのレーザ構造における接合面がx軸に平行になるように配置しかつ、図18に示すように、赤外のCD、CD−R用半導体レーザLD3をその接合面がx軸に垂直即ちy軸に平行になるように配置すればよい。また、赤外のCD、CD−R用半導体レーザLD3だけの光路に波長板を挿入しても、レーザ光の偏光面を傾斜できる。
【0067】
また、上記の液晶回折光学素子のような電圧制御は不要であるが、開口制限はできないので、青又は赤の光ビーム照射時には有効開口を提供しかつ、赤外の光ビーム照射時には有効開口より小なる有効開口を提供する開口制御手段を備える。開口制御手段として例えば図18に示すように、CD−R用半導体レーザLD3だけの光路に第2のダイクロイックミラー200を配置すれば比較的容易に実現できる。
【0068】
これにより、DVD及びHD−DVD用のコンパチブルプレーヤの構造を極めて簡略化でき、ピックアップの小型化低コスト化が達成される。
【0069】
【発明の効果】
本発明によれば、光ピックアップにおける回折光学素子は、赤、青及び赤外の光源を備えかかつ回折格子を含む回折光学素子を備えた光ピックアップにおいて、集光レンズを介して、第1及び第2光ビームについては1次以上の回折光を情報読取光又は情報記録光として集光し、第3光ビームについてはゼロ次の回折光を情報読取光又は情報記録光として集光せしめる断面が鋸歯状又は階段形状の凹凸からなる回折格子を用いるので、対応波長の異なる光ディスク又は記録面に対し記録再生可能な小型化光ピックアップを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による実施形態の光ピックアップ内部の概略構成図である。
【図2】 本発明による光ピックアップにおける回折光学素子の部分切欠斜視図である。
【図3】 本発明による光ピックアップにおける回折格子の部分断面図である。
【図4】 本発明による光ピックアップにおける回折格子の部分断面図である。
【図5】 本発明による他の実施形態の光ピックアップにおける回折光学素子の部分切欠斜視図である。
【図6】 本発明による他の実施形態の光ピックアップにおける回折光学素子の部分切欠斜視図である。
【図7】 本発明による光ピックアップにおける対物レンズユニットの部分断面図である。
【図8】 本発明による光ピックアップにおける対物レンズユニットの部分断面図である。
【図9】 対物レンズユニットの青及び赤の1次回折光並びに赤外の0次回折光に対する波面収差の変化を示すグラフである。
【図10】 本発明による光ピックアップにおける対物レンズユニットの部分断面図である。
【図11】 本発明による光ピックアップにおける対物レンズユニットの部分断面図である。
【図12】 本発明による光ピックアップにおける対物レンズユニットの回折格子の深さと回折効率との関係を示すグラフである。
【図13】 本発明による他の実施形態の光ピックアップ内部の概略構成図である。
【図14】 本発明による他の実施形態の光ピックアップにおける回折光学素子の部分切欠斜視図である。
【図15】 本発明による他の実施形態の光ピックアップにおける回折光学素子の部分断面図である。
【図16】 本発明による他の実施形態の光ピックアップにおける回折光学素子の部分断面図である。
【図17】 本発明による他の実施形態の光ピックアップにおける要部の概略部分斜視図である。
【図18】 本発明による他の実施形態の光ピックアップにおける要部の概略部分斜視図である。
【図19】 本発明による他の実施形態の光ピックアップにおける回折光学素子の概略部分切欠斜視図である。
【図20】 本発明による他の実施形態の光ピックアップにおける回折光学素子の概略部分切欠斜視図である。
【符号の説明】
1 光ピックアップ
5 光ディスク
10 光軸結合プリズム
11 ダイクロイックミラー合成面
13 偏光ビームスプリッタ
14 コリメータレンズ
15 1/4波長板
16 対物レンズユニット
16a 集光レンズ
16b 回折光学素子
16c ホルダ
16e 回折格子
20 光検出部受光面
26 アクチュエータ
30 コントローラ
31 エラー検出回路
33 駆動回路
LD1 第1半導体レーザ
LD2 第2半導体レーザ
LD3 第3半導体レーザ

Claims (8)

  1. 第1波長を有する第1光ビームを出射する半導体レーザの第1の光源と、第1波長より長い第2波長を有する第2光ビームを出射する半導体レーザの第2の光源と、第2波長より長い第3波長を有する第3光ビームを出射する半導体レーザの第3の光源と、前記第1、第2及び第3光ビームの光路を共通化させる光軸結合素子と、前記第1、第2及び第3光ビームを記録媒体の情報記録面に集光させる集光レンズと、を備えた光ピックアップであって、
    前記第1、第2及び第3の光源から前記集光レンズまでの光路中に配置されかつ前記光路の中心に配置された回転対称中心軸を有する回折格子を含む回折光学素子を備え、前記回折格子は、前記集光レンズを介して、前記第1及び第2光ビームについては絶対値が1次以上の回折光を情報読取光又は情報記録光として集光し、前記第3光ビームについてはゼロ次の回折光を情報読取光又は情報記録光として集光せしめる断面形状を有すること
    前記回折光学素子は、一対の平行に対向した透光性の平板と、前記平板に挟まれた液晶層と、前記平板の対向する内面にそれぞれ設けられ前記液晶層に電圧を印加する一対の対向電極と、前記平板の一方の前記液晶層に面した前記対向電極上に設けられた前記回折格子と、からなり、
    前記一対の対向電極の少なくとも一方は、前記回転対称中心軸に配置された中央透明電極と、前記中央透明電極の周り配置された環状透明電極と、からなり、
    前記第1又は第2光ビーム照射時には前記中央透明電極及び前記環状透明電極に同一電圧を印加し、前記第3光ビーム照射時には前記中央透明電極及び前記環状透明電極に異なる電圧を印加する電圧制御手段を備え、
    前記第3光ビーム照射時には前記中央透明電極と前記環状透明電極に与える印加電圧を、所定の回折次数に対して前記中央透明電極は最大効率、前記環状透明電極は最小の効率になるように前記電圧制御手段が設定されていることを特徴とする光ピックアップ。
  2. 前記回折光学素子は前記光路を共通とする平凹レンズを有していることを特徴とする請求項記載の光ピックアップ。
  3. 前記回折光学素子は前記平板と一体化された平凹レンズを有し、前記回折格子は前記平凹レンズの平面に形成されていることを特徴とする請求項記載の光ピックアップ。
  4. 前記回折光学素子は前記第1又は第2光ビームに対し凹レンズ作用をなすことを特徴とする請求項1〜のいずれか1記載の光ピックアップ。
  5. 前記集光レンズは、第1及び第2光ビームの波長範囲で収差が補正されたレンズであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1記載の光ピックアップ。
  6. 前記回折格子は、前記集光レンズを介して、前記第1光ビームについては第1回折次数の第1光ビーム回折光を情報読取光又は情報記録光として集光し、前記第2光ビームについては前記第1回折次数より低次の第2回折次数の第2光ビーム回折光を情報読取光又は情報記録光として集光することを特徴とする請求項1〜のいずれか1記載の光ピックアップ。
  7. 前記第1光ビーム回折光が2次回折光であるとき前記第2光ビーム回折光は1次回折光であることを特徴とする請求項記載の光ピックアップ。
  8. 前記回折格子の断面が鋸歯状又は階段形状の凹凸からなることを特徴とする請求項1〜のいずれか1記載の光ピックアップ。
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