JP3885947B2 - 印刷装置の用紙搬送機構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷装置の用紙搬送機構、詳しくは、プリンタなどの印刷装置で用紙ジャムが生じた場合にその用紙を無理なく排除するための対策を講じた用紙搬送機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷装置の一例であるレーザプリンタでは、給紙カセットの用紙や手差しされた用紙を、複数のローラ対を並べて形成した用紙搬送経路を通して現像、定着などの手段を備えた印刷部に送り込むようになっている。
【0003】
従来、上記ローラ対は、モータの回転が伝えられるようになっている受側ローラとこの受側ローラに用紙端を押し付けて挟む押圧側ローラとを備えていて、受側ローラはモータの回転が伝えられるようになっているために自由回転が不能である上、押圧側ローラがばね力によって受側ローラに向けて弾発付勢されている。そのため、上記用紙搬送経路中で用紙ジャムが発生した場合、用紙端がローラ対の受側ローラと押圧側ローラとによって弾圧状態で挟まれたまま用紙を用紙搬送経路から引張り出して排除するというジャム処理を行うと、受側ローラが用紙を引き出すときの抵抗になり、用紙が破れて紙片がローラ対のところに残ってしまい、ジャム処理を容易に行い得なくなるという事態が発生する。
【0004】
そこで、この点を解決するための対策が、特開平10−236688号公報(先行例1)や特開平5−323825号公報(先行例2)などに開示されていて、これらはいずれも、筐体に取り付けられている開閉扉(カバー又は開閉部材と称されている)を開動作させたときに、モータの回転を受側ローラに伝達する回転伝達路が切断されるようにすることによって、ジャム処理時に受側ローラを自由回転可能にするというものである。
【0005】
さらに具体的に説明すると、先行例1のものでは、モータの回転が常時伝達される駆動側ギヤとその駆動側ギヤに噛合い及び噛合い解除が可能なカム機構を介して連動する従動側ギヤとを備え、カバーの開動作に連動して上記カム機構の噛合いを解除させるようになっている。そして、カム機構の噛合いを解除させるための機構として、カバーが開動作するときの揺動軸線と平行な軸線回りで揺動するアームと、このアームに一体に設けられて上記カム機構に分け入ることが可能な駆動力伝達解除部と、カバーに設けたストッパに向けて上記アームを常時弾発付勢するばね材とを備えている。
【0006】
先行例2では、モータの回転が常時伝達される駆動歯車と定着ローラに連結されている従動歯車とを連結歯車を介して連結してあると共に、開閉部材の開動作に連動して、駆動歯車及び従動歯車に対する連結歯車の噛合いが外れるようになっている。また、この先行例2では、連結歯車の噛合いを外す機構が、開閉部材の揺動軸線と平行な軸線回りに揺動するホルダーと、ホルダーを常時弾発付勢することによってこのホルダーに設けた当接部材を開閉部材側の当接部材に常時押し付けておくばね材と、ホルダーに設けた摺接突起とを有し、開閉部材の開動作に連動して連結歯車の径方向に沿って移動する摺接突起でその連結歯車のテーパ状に形成された凹部を押し付け、駆動歯車及び従動歯車に対する連結歯車の噛合いを外すようにしてある。また、この刊行物2では、連結歯車が駆動歯車や従動歯車に噛み合って回転しているときにも、その連結歯車の凹部に上記摺接突起が常時摺接するようになっている。
【0007】
そして、先行例1及び先行例2ものものはいずれも、定着部を通過した用紙が機外に排紙される手前でジャムを生じた場合のジャム処理を対象としている。
【0008】
先行例1及び先行例2について説明したところから判るように、これらの先行例によって開示されているものは、用紙端を挟むローラ対を形成する受側及び押圧側の一対のローラのうちの受側ローラに回転伝達路を介してモータの回転が伝達されるようになっていて、筐体に水平軸線回りに開閉揺動可能に取り付けられた開閉扉の開動作に連動して接続モードから切断モードに切り換わることにより上記受側ローラの自由回転を可能にするようになっている。そして、受側ローラの自由回転を可能にすることによって、受側ローラがジャム処理時の抵抗にならないようにしてある。また、開閉扉の閉動作に連動して切断モードから接続モードに切り換わることにより上記受側ローラの自由回転を不能にする伝達路断続機構が備わっている。しかも、回転伝達路が、モータ側の駆動歯車とこの駆動歯車と同軸に配備された従動歯車とを含んでいる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、先行例1及び先行例2のものでは、開閉扉の揺動軸線とその開閉扉の開動作に連動するアーム(先行例1)又はホルダー(先行例2)の揺動軸線とを平行に配備してあるため、それらのアームやホルダーの動作安定性を確保するために、それらを開閉扉側に常時弾発付勢するばね材を用いることが不可欠であり、仮にそのばね材を省略してしまうと、開閉扉の開閉揺動にアーム又はホルダーが確実に連動しなくなってそれらの動作安定性を確保できなくなる。
【0010】
また、先行例2のものでは、摺接突起が連結歯車の回転中にもその連結歯車の凹部に摺接しているので、摺接突起の摩耗や折損などが起こりやすくなってジャム処理だけでなく、正常時の稼働にも支障をきたすおそれがある。
【0011】
本発明は以上の状況の下でなされたものであり、開閉扉の開動作に連動してローラ対の受側ローラを自由回転可能にすることにより、ジャム処理を容易に行い得るようにすることができるものでありながら、先行例1や先行例2に見られるばね材を用いずに動作安定性を確保することが可能な印刷装置の用紙搬送機構を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る印刷装置の用紙搬送機構は、用紙端を挟むローラ対を形成する受側及び押圧側の一対のローラのうちの受側ローラにモータの回転を伝達する回転伝達路を有する。そして、その回転伝達路に、筐体に水平軸線回りに開閉揺動可能に取り付けられた開閉扉の開動作に連動して接続モードから切断モードに切り換わることにより上記受側ローラの自由回転を可能にし、かつ、上記開閉扉の閉動作に連動して切断モードから接続モードに切り換わることにより上記受側ローラの自由回転を不能にする伝達路断続機構が備わり、上記回転伝達路が、モータ側の駆動歯車とこの駆動歯車と同軸に配備された従動歯車とを含んでいる。
【0013】
この構成において、開閉扉の開動作に連動して伝達路断続機構が接続モードから切断モードに切り換わると、ローラ対の受側ローラの自由回転が可能になり、ジャム処理時に用紙を引っ張ると、その用紙が受側ローラを回転させながら受側ローラと押圧側ローラとの間から引き抜かれるようになる。そのため、受側ローラが抵抗になって用紙が破れるという事態が起こりにくくなる。
【0014】
本発明では、上記伝達路断続機構が、上記筐体に対する定位置で上記駆動歯車及び上記従動歯車の軸方向に揺動自在に懸吊されているレバー体と、上記開閉扉に設けられてこの開閉扉の開動作に連動して上記レバー体を初期位置から動作位置に押付け揺動させるカムと、上記駆動歯車と上記従動歯車との間に介在されて初期位置から往動位置に移動することによって当該伝達路断続機構を接続モードから切断モードに切り換え、かつ、往動位置から初期位置に復帰することによって当該伝達路断続機構を切断モードから接続モードに切り換えると共に、初期位置に向けて常時弾発付勢された連結軸とを備えている。加えて、上記レバー体の懸吊箇所を通る揺動軸線が上記水平軸線に対し交差する方向に延びている。
【0015】
このように、伝達路断続機構が、筐体に対する定位置で駆動歯車及び上記従動歯車の軸方向に揺動自在に懸吊された上記レバー体と開閉扉に設けられた上記カムとを備えていると、開閉扉の水平軸線回りの開動作がカムを介してレバー体に伝わり、レバー体が初期位置から動作位置に揺動する。その場合、この発明では、レバー体の懸吊箇所を通る揺動軸線が開閉扉が開動作するときの水平軸線に対し交差する方向に延びているので、レバー体をばね材を使ってカムに常時押し付けておかなくても、開閉扉の水平軸線回りの開動作がカムを介してレバー体に確実に伝わってレバー体が初期位置から動作位置に揺動する。そのため、ばね材を用いなくても、伝達路断続機構が優れた動作安定性を発揮する。
【0016】
本発明では、上記連結軸が、鍔部を挟む両側に、上記駆動歯車に設けられたボス部に軸方向摺動自在に嵌合された第1軸部と、上記従動歯車に設けられたボス部に軸方向摺動自在に嵌合された第2軸部とを各別に有し、上記鍔部と従動歯車の上記ボス部の端面との間に、鍔部に対して係合可能に上記レバー体の下端が配備されている。
【0017】
本発明に係る印刷装置の用紙搬送機構は、次の構成を採用することによっていっそう具体化される。すなわち、用紙端を挟むローラ対を形成する受側及び押圧側の一対のローラのうちの受側ローラにモータの回転を伝達する回転伝達路に、筐体に水平軸線回りに開閉揺動可能に取り付けられた開閉扉の開動作に連動して接続モードから切断モードに切り換わることにより上記受側ローラの自由回転を可能にし、かつ、上記開閉扉の閉動作に連動して切断モードから接続モードに切り換わることにより上記受側ローラの自由回転を不能にする伝達路断続機構が備わり、上記回転伝達路が、モータ側の駆動歯車とこの駆動歯車と同軸に配備された従動歯車とを含んでいる印刷装置の用紙搬送機構において、上記伝達路断続機構が、上記筐体に対する定位置で上記駆動歯車及び上記従動歯車の軸方向に揺動自在に懸吊されているレバー体と、上記開閉扉に設けられてこの開閉扉の開動作に連動して上記レバー体を初期位置から動作位置に押付け揺動させるカムと、上記駆動歯車と上記従動歯車との間に介在されて初期位置から往動位置に移動することによって当該伝達路断続機構を接続モードから切断モードに切り換え、かつ、往動位置から初期位置に復帰することによって当該伝達路断続機構を切断モードから接続モードに切り換えると共に、初期位置に向けて常時弾発付勢された連結軸とを備え、上記レバー体の懸吊箇所を通る揺動軸線が上記水平軸線に対し直交する方向に延びていると共に、上記揺動軸線よりも上位に、上記カムに対する摺動部を備え、上記連結軸が、鍔部を挟む両側に、上記駆動歯車に設けられたボス部に軸方向摺動自在に嵌合された第1軸部と、上記従動歯車に設けられたボス部に軸方向摺動自在に嵌合された第2軸部とを各別に有し、この連結軸が初期位置に位置することにより上記第2軸部に設けられた係合部が上記従動歯車のボス部に設けられた凸条に周方向で係合して上記伝達路断続機構が接続モードになり、この連結軸が往動位置に位置することにより上記係合部が上記凸条から離れて上記伝達路断続機構が切断モードになるように構成され、上記連結軸の鍔部と従動歯車の上記ボス部の端面との間に、鍔部に対して係合可能に上記レバー体の下端が配備されることによって連結軸が上記レバー体に連結されている、という構成を採用することによっていっそう具体化される。この発明の作用は次の実施形態についての説明によって明らかにする。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1(A)は開閉扉2を閉じた状態での印刷装置Aの概略外観図、図1(B)は開閉扉2を開いた状態での印刷装置Aの概略外観図である。印刷装置Aは、筐体1とその筐体1に取り付けられた開閉扉2とを有し、開閉扉2は筐体1に水平軸線H−Hの回りでの揺動を通じて開閉動作が行われる。
【0019】
図2は用紙搬送経路を形成するためのローラユニット3の概略斜視図、図3はそのローラユニット3を図2とは反対側から見た状態での概略斜視図である。
【0020】
ローラユニット3は、垂直なフレーム31に、複数(図例では4つ)のローラ対4を並べて配備してなり、それぞれのローラ対4は、フレーム31の定位置に回転自在に取り付けられた受側ローラ41とその上側に配備された押圧側ローラ42とを備え、押圧側ローラ42は、フレーム31に取り付けられたアーム43の先端に回転自在に支持されていて、図示していないばね体によって、アーム43を介し、受側ローラ42側へ常時弾発付勢されている。そして、それぞれのローラ対4…の受側ローラ41と押圧側ローラ42とにより用紙端が弾圧挟持された状態で、押圧側ローラ42の送り回転を通じ、用紙(不図示)が矢印aで示した用紙搬送経路を搬送される。このローラユニット3は、図1に示した筐体1内の左右いずれかに配備されて、図示していない給紙カセットの用紙や手差しされた用紙を、現像、定着などの手段を備えた印刷部に送り込む作用を行う。
【0021】
図2のように、それぞれのローラ対4を形成している受側ローラ41には同軸に歯車44が備わっており、受側ローラ41にはそれらの歯車44を介して回転が伝達される。そして、図3に示したモータの回転軸Mが、各ローラ対4の受側ローラ41に備わっている歯車44に、次に説明する回転伝達路5を介して連結されている。
【0022】
図4は駆動歯車52に連結軸61を組み付けた状態の斜視図、図5は駆動歯車52、従動歯車53、連結軸61などを示した分解斜視図、図6(A)はレバー体62とカム63との関係を示した正面図、図6(B)は同側面図、図6(C)は同(B)の矢視C方向から見たカム形状の説明図、図7は駆動歯車51のボス部55に連結軸61の第1軸部68が嵌合されている状態でのボス部55の縦断側面図、図8(A)は従動歯車56のボス部56の縦断側面図、図8(B)は連結軸61の第2軸部69の側面図、図9は接続モードの伝達路断続機構6を示した縦断正面図、図10は切断モードの伝達路断続機構6を示した縦断正面図である。
【0023】
回転伝達路5は、図3に示した始端歯車51と、この始端歯車51に噛み合った歯車(以下「駆動歯車」という)52と、図2に示した径小な歯車(以下「従動歯車」という)53と、従動歯車53とそれぞれの受側ローラ41と同軸の歯車44との間に介在された中間歯車54と、駆動歯車52と従動歯車53とを同軸上で連結している連結軸61(図5参照)とを備えていて、駆動歯車52と従動歯車53及び連結軸61は同軸に配備されている。また、これらの各歯車51,52,53,54や連結軸61によって形成されている回転伝達路5には、次に説明する伝達路断続機構6が介在されている。
【0024】
伝達路断続機構6は、開閉扉2の開動作に連動して接続モードから切断モードに切り換わることにより上記受側ローラ41の自由回転を可能にし、かつ、開閉扉2の閉動作に連動して切断モードから接続モードに切り換わることにより受側ローラ41の自由回転を不能にするという機能を備えている。
【0025】
この伝達路断続機構6は、図1、図6、図9又は図10に示したレバー体62と、図1又は図6に示した開閉扉2に設けられているカム63と、上記連結軸61とを備えている。
【0026】
図6のように、レバー体62は、長手方向中間部に設けられた軸孔64が、筐体1に設けられた突片12から突設された支軸13に嵌合されてその支軸13によって揺動自在に懸吊されている。また、軸孔64よりも上位、すなわち上端にカム63に対する摺動部65として形成されている。そして、図6で判るように、レバー体62の懸吊箇所(すなわち軸孔64)を通る揺動軸線(支軸13の軸線に一致する)が、開閉扉2の開閉動の中心となる支軸21の水平軸線H−H(図1)に対し交差する方向、具体的には直交する方向に延びている。このため、開閉扉2に設けられているカム63が、傾斜したカム面66がレバー体62の摺動部65に対向していて、開閉扉2が開動作されたときには、カム63のカム面66がレバー体62の摺動部65を押してそのレバー体62を図9に示した初期位置から図10に示した動作位置まで揺動させる。また、開閉扉2が閉動作されたときには、レバー体62の自重によりレバー体62が図10の動作位置から図9の初期位置まで復帰揺動する。このときのレバー体62の揺動方向は、駆動歯車52又は従動歯車53の軸方向に一致する。また、レバー体62の揺動ストロークは、揺動軸線と摺動部65との間隔を拡げることによって小さくなり、その間隔を狭めることによって大きくなる。
【0027】
図9又は図10のように、連結軸61は、鍔部67を挟む両側に第1軸部68と第2軸部69とを一体に備えてなり、第1軸部68が駆動歯車52に設けられたボス部55に軸方向摺動自在に嵌合され、第2軸部69が従動歯車53に設けられたボス部56に軸方向摺動自在に嵌合されている。そして、図7、図9又は図10のように、駆動歯車52のボス部55の内側には、周方向等角度おきの4箇所に凸条57が形成されていて、この凸条57に、上記第1軸部68の周方向4箇所に形成された凸条でなる係合部71が周方向で常時係合している。一方、図8、図9又は図10のように、従動歯車53のボス部56の内側には、周方向等角度おきの3箇所にやゝ短い凸条58が形成されているのに対し、上記第2軸部69の周方向3箇所に凸条でなる係合部72が形成されている。第2軸部69は、その係合部72がボス部56の凸条58に周方向で係合する位置と係合しない位置との間で軸方向摺動自在であり、係合部72が凸条58に周方向で係合しているときの連結軸61の位置が連結軸61の初期位置であり、係合部72が凸条58に周方向で係合していないときの連結軸61の位置が連結軸61の往動位置である。そのため、連結軸61が初期位置に位置しているときには、駆動歯車52の回転が連結軸61を介して従動歯車53に伝達され、連結軸61が往動位置に位置しているときには、駆動歯車52の回転が連結軸61を介して従動歯車53に伝達されなくなる。したがって、連結軸61が初期位置に位置することにより伝達路断続機構6が接続モードになり、連結軸61が往動位置に位置することにより伝達路断続機構6が切断モードになる。
【0028】
図6のように、レバー体62の下端に二股部73が備わっており、図9又は図10のように、この二股部73が、連結軸61の鍔部67と従動歯車56のボス部56の端面との間に配備されることによって、連結軸61がレバー体62に連結されている。また、駆動歯車52のボス部55にコイルばねでなるばね体74が収容され、このばね体74によって、連結軸61が初期位置に向けて常時弾発付勢されている。そのため、図9のようにレバー体62がその支軸13に懸吊されてその初期位置に位置しているときには、連結軸61がばね体74の付勢によってその初期位置に位置し、図10のようにレバー体62が動作位置に揺動しているときには、連結軸61がレバー体62によりばね体74の付勢に抗して押されてその往動位置に位置する。
【0029】
以上の構成であれば、開閉扉2が図1(B)や図6(B)仮想線に示したように開動作されると、カム63のカム面66がレバー体62の摺動部65を押すので、レバー体62が初期位置から動作位置まで揺動し、それによって連結軸61がばね体74の付勢に抗して初期位置から往動位置まで移動する。したがって、図10のように伝達路断続機構6が切断モードになる。また、開閉扉2が図1(A)や図6(B)実線に示したように開動作されると、レバー体62が動作位置から初期位置まで復帰揺動し、それによって連結軸61がばね体74の付勢によって往動位置から初期位置まで復帰移動する。したがって、図9のように伝達路断続機構6が接続モードになる。
【0030】
ここで、図2に示したローラ対4の受側ローラ41に備わっている歯車44は、伝達路断続機構6が接続モードになっているときには自由回転することが困難であるけれども、伝達路断続機構6が切断モードになっているときには自由回転することが比較的容易である。そのため、用紙搬送経路aを搬送中に用紙ジャムが生じたときに、ジャム処理のために開閉扉2を開動作させて伝達路断続機構6を切断モードにすると、従動歯車53、中間歯車54、モータの回転がローラ対4の受側ローラ41に備わっている歯車44の回転が停止し、しかも、受側ローラが自由回転するようになるので、受側ローラ41と押圧側ローラ42との間に挟まれている用紙を受側ローラ41を追従回転させながら引張って取り出すことが可能になり、その際に用紙が破れるという事態が起こりにくくなる。
この実施形態において、駆動歯車52のボス部55に収容されているばね体74は、連結軸61を介してレバー体62を初期位置に向けて弾発付勢する機能をも発揮するようになっているけれども、このばね体74の付勢力がレバー体62に加わらなくても、レバー体62は支軸13に懸吊されていることにより自重で動作位置から初期位置まで復帰揺動する。したがって、このばね体74は、冒頭で説明した先行例1や先行例2に見られるばね材に相応するものではない。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、開閉扉の開動作に連動してローラ対の受け側ローラの自由回転を可能にするものでありながら、開閉扉の開動作に連動して伝達路断続機構を接続モードから切断モードに切り換えるレバー体を懸吊状態で揺動自在に支持し、しかも、レバー体の懸吊箇所を通る揺動軸線が開閉扉の揺動中心となる水平軸線に対し交差する方向に延びているので、冒頭で説明した先行例1や先行例2に見られるばね材を用いてレバー体を開閉扉側に付勢しておかなくても、伝達路断続機構のモード切り換えの動作安定性が向上する。そのため、ジャム処理のために開閉扉を開動作させたときには、必ず受側ローラが自由回転可能になり、ジャム処理を容易に円滑に行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は開閉扉を閉じた状態での印刷装置の概略外観図、(B)は開閉扉を開いた状態での印刷装置の概略外観図である。
【図2】 用紙搬送経路を形成するためのローラユニットの概略斜視図である。
【図3】 ローラユニットを図2とは反対側から見た状態での概略斜視図である。
【図4】 駆動歯車に連結軸を組み付けた状態の斜視図である。
【図5】 駆動歯車、従動歯車、連結軸などを示した分解斜視図である。
【図6】 (A)はレバー体とカムとの関係を示した正面図、(B)は同側面図、(C)は(B)の矢視C方向から見たカム形状の説明図である。
【図7】 駆動歯車のボス部に連結軸の第1軸部が嵌合されている状態でのボス部の縦断側面図である。
【図8】 (A)は従動歯車のボス部の縦断側面図、(B)は連結軸の第2軸部の側面図である。
【図9】 接続モードの伝達路断続機構を示した縦断正面図である。
【図10】 切断モードの伝達路断続機構を示した縦断正面図である。
【符号の説明】
1 筐体
2 開閉扉
4 ローラ対
5 回転伝達路
6 伝達路断続機構
41 受側ローラ
42 押圧側ローラ
52 駆動歯車
53 従動歯車
55 ボス部
56 ボス部
58 凸条
61 連結軸
62 レバー体
63 カム
65 摺動部
67 鍔部
68 第1軸部
69 第2軸部
72 係合部
H−H 水平軸線

Claims (2)

  1. 用紙端を挟むローラ対を形成する受側及び押圧側の一対のローラのうちの受側ローラにモータの回転を伝達する回転伝達路に、筐体に水平軸線回りに開閉揺動可能に取り付けられた開閉扉の開動作に連動して接続モードから切断モードに切り換わることにより上記受側ローラの自由回転を可能にし、かつ、上記開閉扉の閉動作に連動して切断モードから接続モードに切り換わることにより上記受側ローラの自由回転を不能にする伝達路断続機構が備わり、上記回転伝達路が、モータ側の駆動歯車とこの駆動歯車と同軸に配備された従動歯車とを含んでいる印刷装置の用紙搬送機構において、
    上記伝達路断続機構が、上記筐体に対する定位置で上記駆動歯車及び上記従動歯車の軸方向に揺動自在に懸吊されているレバー体と、上記開閉扉に設けられてこの開閉扉の開動作に連動して上記レバー体を初期位置から動作位置に押付け揺動させるカムと、上記駆動歯車と上記従動歯車との間に介在されて初期位置から往動位置に移動することによって当該伝達路断続機構を接続モードから切断モードに切り換え、かつ、往動位置から初期位置に復帰することによって当該伝達路断続機構を切断モードから接続モードに切り換えると共に、初期位置に向けて常時弾発付勢された連結軸とを備え、
    上記レバー体の懸吊箇所を通る揺動軸線が上記水平軸線に対し直交する方向に延びていると共に、上記揺動軸線よりも上位に、上記カムに対する摺動部を備え、
    上記連結軸が、鍔部を挟む両側に、上記駆動歯車に設けられたボス部に軸方向摺動自在に嵌合された第1軸部と、上記従動歯車に設けられたボス部に軸方向摺動自在に嵌合された第2軸部とを各別に有し、この連結軸が初期位置に位置することにより上記第2軸部に設けられた係合部が上記従動歯車のボス部に設けられた凸条に周方向で係合して上記伝達路断続機構が接続モードになり、この連結軸が往動位置に位置することにより上記係合部が上記凸条から離れて上記伝達路断続機構が切断モードになるように構成され、
    上記連結軸の鍔部と従動歯車の上記ボス部の端面との間に、鍔部に対して係合可能に上記レバー体の下端が配備されることによって連結軸が上記レバー体に連結されていることを特徴とする印刷装置の用紙搬送機構。
  2. 用紙端を挟むローラ対を形成する受側及び押圧側の一対のローラのうちの受側ローラにモータの回転を伝達する回転伝達路に、筐体に水平軸線回りに開閉揺動可能に取り付けられた開閉扉の開動作に連動して接続モードから切断モードに切り換わることにより上記受側ローラの自由回転を可能にし、かつ、上記開閉扉の閉動作に連動して切断モードから接続モードに切り換わることにより上記受側ローラの自由回転を不能にする伝達路断続機構が備わり、上記回転伝達路が、モータ側の駆動歯車とこの駆動歯車と同軸に配備された従動歯車とを含んでいる作像装置の用紙搬送機構において、
    上記伝達路断続機構が、上記筐体に対する定位置で上記駆動歯車及び上記従動歯車の軸方向に揺動自在に懸吊されているレバー体と、上記開閉扉に設けられてこの開閉扉の開動作に連動して上記レバー体を初期位置から動作位置に押付け揺動させるカムと、上記駆動歯車と上記従動歯車との間に介在されて初期位置から往動位置に移動することによって当該伝達路断続機構を接続モードから切断モードに切り換え、かつ、往動位置から初期位置に復帰することによって当該伝達路断続機構を切断モードから接続モードに切り換えると共に、初期位置に向けて常時弾発付勢された連結軸とを備え、
    上記レバー体の懸吊箇所を通る揺動軸線が上記水平軸線に対し交差する方向に延びていると共に、上記揺動軸線よりも上位に、上記カムに対する摺動部を備え、
    上記連結軸が、鍔部を挟む両側に、上記駆動歯車に設けられたボス部に軸方向摺動自在に嵌合された第1軸部と、上記従動歯車に設けられたボス部に軸方向摺動自在に嵌合された第2軸部とを各別に有し、上記鍔部と従動歯車の上記ボス部の端面との間に、鍔部に対して係合可能に上記レバー体の下端が配備されていることを特徴とする印刷装置の用紙搬送機構。
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