JP3885192B2 - 環境対応の防水シートとその施工法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明はアスファルト舗装を舗設するRCコンクリート橋梁のコンクリート床版面、屋上駐車場などの広いコンクリート面あるいは透水性(排水性)アスファルトコンクリート舗装に於いて、透水性舗装をコンクリート舗装の基層の上に舗設する場合などの舗装コンクリート面に防水層を形成する工法に関するものであり、これらの工事の最も重要なポイントである防水シートのコンクリート面への接着を容易にかつ確実に行うことが可能で、さらに工事での廃棄物の発生を最大限抑制した工法と材料を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
土木並びに建築の工事に於いては、コンクリート面の防水工事はその工事の生命線とも言える重要な部分となっている。防水の不完全な土木あるいは建築構造物はその構造物の耐久性が著しく短くなるばかりでなく、構造物内に設置する諸資産を損失することにもなりかねない重要なものである。
また、近年の環境保護の観点から見ると、従来の防水材料は施工中、施工後に、梱包材、容器その他の不要材料が産業廃棄物として出る物が多かった。また、材料によっては施工中に大量の熱量を必要とし、それ用いて施工を行った結果、二酸化炭素を多く排出することとなり、これも望ましいことではなく、従来の技術の問題点となっていた。
以下、主に土木工事に於ける防水の例をコンクリート橋梁(屋上駐車場などのコンクリート構造物を含む)とコンクリート舗装を例に取り詳細に説明する。
【0003】
コンクリート橋梁にはコンクリート床版の上にアスファルト舗装がなされる場合が多いが、このアスファルト舗装を透過した雨水がコンクリート床版面、もしくはコンクリートの亀裂などから、コンクリート内部の鉄筋部に到達すると鉄筋を腐食させ、コンクリート橋自体の寿命をも左右することとなるため、アスファルト舗装を舗設する前にコンクリート床版面に防水層を施工している(特許文献1参照)。
この防水層としては、従来から、塗布型防水材とシート系防水材などがあり、この塗布型防水材はゴムアスファルトを高温で溶融させたものを床版面にムラなく流し塗りし、放冷後、ゴムアスファルトの層を形成させるようにしたもの、および、クロロプレンゴムなどの合成ゴムを溶剤でカットバックして製造した塗布材を床版面に塗布し、溶剤が揮散後、均一なゴム皮膜が形成されるようにしたものなどがある。
【0004】
これらの塗布型防水材の場合、1回の塗布で形成できる層の厚みも薄く、塗りムラも予想されるため、防水層としての機能を充分に持たせるため、1回の塗布でなく、一定の乾燥時間を置いて、何層にも塗布するなどの煩雑な施工を余儀なくされている。また、シート系防水工法としては、ゴム化アスファルトなどを不織布などの繊維材と組み合わせてシート化した防水シートを加熱溶融したアスファルトなどの接着材を使って、床版コンクリート面に全面接着させて防水層を形成している。但し、この場合も高温で溶けたアスファルトを用いて床版面に貼り付けるため、危険な作業であり、臭気など施工現場周囲に及ぼす影響も好ましくなかった。また、施工は煩雑で時間を要し、熟練を要すものであった。
【0005】
次に、近年、めざましく展開されている排水性(透水性)アスファルト舗装は、通水できる微細間隙を有するように粒度調整された骨材と改質されたアスファルトとを混合して舗設することにより、舗装自体が透水性を有する舗装であり、舗装面での降雨時の溜まり水の減少と走行性の向上、降雨初期のハイドロプレ−ニング現象の防止に一役買っているものであるが、この透水性舗装を舗設する形態として、透水性舗装自体の耐久性がまだ乏しいために、耐久性の高いコンクリート舗装を基盤として舗装して、その上に透水性舗装をオーバーレイする構造が採用されるようになってきている。これは道路としての耐久性はコンクリート舗装からなる基盤で保証し、透水性のオーバーレイ層は、寿命が来たら、打ち替え施工するものである。
【0006】
従来はこのコンクリート舗装面に透水性アスファルト舗装を施工するときに、単に「シール層」と称するタックコートすなわち、アスファルトとの接着を高めるために用いられるアスファルト乳剤もしくはカットバックアスファルトを塗布しただけで、透水性舗装を舗設していた。しかしながら、基盤のコンクリート舗装は道路の耐久性を保証する構成部分であるのに、表面から見えないため、舗装表面に亀裂などの欠陥を生じても検知出来ず、透水性舗装であるため、雨水は常にコンクリート表面を流れるため、欠陥が生じるとそこから雨水が浸透し、内部の鉄筋を犯し、寿命を縮めることとなりかねないことから、そのコンクリート表面の防水が重要視されてきているものである。
【0007】
しかしながら、この種の道路は道路橋の様な限られた面積ではなく、長い距離、広い面積となるため、その防水層の形成を道路橋で用いられているような上記の工法で行うには、施工の工期面の延長、施工コストの増大、施工熟練者の不足などの大きな問題を抱えている。
そのような状況から、この排水性舗装下面の防水層形成の工法には、施工が煩雑でなく、短期に行え、熟練者を要しない新たな工法が待望されているのが実状である。
また、防水材料は施工に伴い多くの廃棄物を排出する。例えば、加熱タイプの塗布型防水材は紙袋やダンボールケースに入った形態で流通している。また常温タイプの塗布型防水剤は一斗缶などの金属缶で流通している。シートタイプの防水材の場合、シートを巻く時にシート相互が接着しないように離型フィルムや離型紙を介在させて巻き取っている。シートを溶かしたアスファルトで貼り付ける工法の場合は、アスファルトを入れた袋が施工後廃棄される。これらの廃棄物の量は橋梁や屋上駐車場、コンクリート道路などを含め、広い面積、長い距離にわたる工事では極めて大量となる。
【0008】
さらに、従来の工法のうち、加熱溶融した防水材を施工面に塗布する工法や、防水シートを加熱したアスファルトを用いて貼り付けてゆく工法では、現場で大量のアスファルト材料を加熱溶解する必要があり、これにはプロパンガスバーナーなどを用いて常に炎を焚いている状態である。また防水シートの一部にはシートの貼り付け面を貼り付ける直前にガスバーナーの炎で直接あぶって、表面の材料を溶かしながら貼り付けてゆくトーチ工法も知られているが、これもガスを大量に使用するため、施工中に二酸化炭素ガスを多く発散させる工法となっている。これらは言うまでもなく環境保護の観点から好ましくないものである。
【0009】
【特許文献1】
特許第3128721号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来の工法は、アスファルトを高温で溶解してこれを接着剤としてコンクリート面に流し塗りし、その上にアスファルトシートを貼り付けるといった安全面でも好ましくない方法であり、又、二酸化炭素が多く出たり、臭気等の影響もある工法であった。本発明はこれらの問題を安全面、作業環境面で解決ができるものある。また、従来の防水シート工法では、シートを巻くときにシート相互の接着を防止するために離型フィルムや紙を挟み込んで巻いているものがあり、これらは施工時に取り外して廃棄するので、施工後には大量の廃棄物が発生するという問題があったが、本発明ではこれらの問題も解決し得るものである。さらに工事に於いて重要な防水シートの接着の良否に関して、確実な接着を安定して保証でき、従来多く発生していた施工上でのミスや不具合の発生を皆無にできるものである。
そしてこれらの効果により、工期を短縮することが出来ると共に、工事の信頼性を確実にするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、橋梁の床版や屋上駐車場並びに排水性舗装下面に設けるコンクリート舗装の防水などのような広い面積、長い距離の防水工事を確実な信頼性を持って、早い速度で施工することを主眼にテストを繰り返し、本発明を完成するに至った。なお、本発明の開発に当たっては、近年問題視されている工事現場に於ける二酸化炭素の発生の問題にも焦点をあてた。その結果、現場でプロパンガスや重油などの燃料の使用を低減し、極めて冷工法に近い方法で、これまで最も防水性の信頼性が高かった熱アスファルト工法を上回る信頼性を確保できる工法に至った。
【0012】
本発明の第一の発明は、施工面に熱接着させることができる防水シートに関するもので、この防水シートは基材がゴムアスファルトや合成樹脂などからなる熱溶融性接着材料からなり、防水シートの貼付け側の面に一定以上の熱が加わると基材が表面に移行してくるような透過性被覆材を積層するかもしくは一定の熱が加わると溶融して接着性を示す熱接着性被覆材を積層してなり、必要に応じて他方の面に硅砂等の鉱物粒の被覆層を設けたことを特徴とするものである。
【0013】
防水シートの基材である熱溶融性接着材料は、加熱によって溶融し接着面で固化して接着力を示すものからなる。例えば、石油アスファルトとSBS(スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体)またはSIS(スチレン−イソプレン−スチレン共重合体)系の熱可塑性エラストマーあるいはこれらとAPP(アタクチックポリプロピレン)との混合物などが挙げられる。基材は、前記材料を加熱溶融してシート状に仕上げるか、または芯材を用いて前記材料の加熱溶融物を芯材に塗布してシート状に仕上げる。芯材は、紙、織布、不織布などのほか、ガラス繊維布など多孔質材料で溶融した材料が容易に含浸するものが好ましく、溶融した材料の塗布によって得られる該材料シートの中間位置に納まるようなものがよい。基材は厚さ1〜5mm程度、好ましくは1.5〜4mm程度のシートに成形する。基材の溶融温度は特に限定されないが、施工時に100℃〜400℃の温度で加熱したとき被覆材表面に浮き出てくる程度の熱溶融性とするとよい。
【0014】
透過性被覆材は、防水シートを加熱したとき溶融した基材が透過し得る材質のシート状のものが使用され、例えばポリエステル不織布など、繊維と繊維の間に隙間が多いものが使用される。目視で隙間が見えるものだけでなく、適度の透過性(通気性)のあるものであれば使用でき、紙、織布、不織布などで多孔質のものが挙げられる。
一定の熱が加わると溶融して接着性を示す熱接着性被覆材としては、SBSまたはSIS系の熱可塑性エラストマーあるいはPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、APPなどの混合物からなるフィルムで、全面が均一で透過性のないものでもよく、また適当な小孔や切れ目を多数設けたフィルムでもよい。フィルムの溶融温度は、基材の溶融温度よりやや高くすると、加熱時に基材と被覆材との両者の溶融物が防水シート面に形成されるので、接着力を調整できる。基材の他方の面に施される鉱物粒層は、通常、硅砂や細砂などの砂の層を設ける。粒の大きさは特に限定されないが、防水シートの上面に施されるアスファルト舗装材料に応じて選択するとよい。
【0015】
本発明の防水シートの第1の施工方法は、透過性被覆材を裏面に施した防水シートを施工面にその被覆材面が被さって行くように該シートを準備し、この被覆材面を加熱することにより、防水シートの基材である熱溶融性接着材料を加熱溶融して被覆材を透過して表面に浮き出た状態として施工面に貼りつけるものである。
本発明の防水シートは、被覆材表面に浮き出た熱溶融性接着材料が接合剤の役割をするので、溶融したアスファルトなどを接合材として使う必要が無い。透過性のある被覆材としては、より具体的には、例えば坪量(目付)10g/m2〜30g/m2のポリエステル不織布などが挙げられる。
【0016】
本発明の工法であれば機械化が容易であり、機械化することで防水シートの適切な接着をより迅速に完了することができる。防水シートを送り込む装置、施工面の直前でシートの被覆材面の全幅を熱風等で加熱溶融しながら施工面に貼りつけて行く装置、およびシートを施工面に押しつけて均す装置を組み合わせて機械化することができる。
防水シートの加熱に本発明は炎でなく温度が均一な高温の熱風を用いるので、炎のような温度の不均一が無く、温度が過剰に掛かる部分と掛からない部分が混在するようなことがない。加熱方法としては、熱風に代えて赤外線加熱、輻射熱加熱を用いることもできる。
【0017】
本発明の第2の施工方法は、シート裏面の透過性被覆材面から熱可塑性材料を浸み出させるために被覆材面を加熱する方法として、中空のドラムを用い、このドラムの内側から電熱、火炎、熱媒体油等で加熱し、ドラム表面に防水シートを当接させて被覆材面を加熱し、施工面に貼り付ける施工法である。防水シートの全面を均一に加熱することが可能なこの方法は、防水シートの被覆材面上に適切に熱溶融性接着材料をしみ出させる方法として優れている。
従来、トーチ工法という防水シートの貼り付け工法が周知となっているが、この工法は作業員の一人が防水シートを転がして行き、一人がプロパンガスや重油などのバーナーの炎を防水シートの裏面に直接当てて裏面のゴムアスファルトを溶融しながら施工面に敷設する方法である。この従来の方法ではバーナーの炎が過度に当たったり不足したりするために安定な接着が得られなかった。また、火炎を繁用することでCO2ガスが大量に発生するのは避けられないという問題点を有していた。
以下、本発明を実施例と共に詳細に説明する。
【0018】
【実施例】
実施例1
本発明の防水シートの基材(1)となる熱溶融性接着材料として石油アスファルトとSBSまたはSIS系の熱可塑性エラストマーあるいはAPP(アタクチックポリプロピレン)との混合物を用い、常温でも粘着性のある材料を製造し、これを溶融した状態で加熱したコーティングロール上に存在させながらシートの補強芯材(2)をコーティングロール間に通して基材シート(1)を製造する。コーティングロールから得られる基材シートは、巻き取り時にシートの下面側に被覆材(4)を合わせるとともに、基材シート(1)表面に硅砂の細粒(3)を付着させて巻き取った。この硅砂の細粒は防水シートを施工したあとでその上にアスコン合材を転圧するときに、アスコン合材との接着を高めるためのものであり、通常の防水シートに施されているものを使用することができる。
基材シート成形の直後にシートの裏面に積層する被覆材(4)にはポリエステル不織布(坪量30g/m2)を用い、そのポリエステル不織布で被覆された透過性被覆材面を有する防水シート(A)とした。
【0019】
実施例2
実施例1で製造した防水シートを用いて施工面への接着を行った。
予め、施工面にはプライマーを塗布しておく。プライマーは通常の防水シートの貼り付けにも用いられているもので、SBSまたはSIS系の熱可塑性エラストマーとアスファルトの混合物をキシレン等の溶剤でカットバックしたもので、施工面の全面を覆って施工面の微細な凹凸や埃などを封じ込める役割を持つ。
施工は図2に示すような構造を持つ装置を使用する。現場に搬送した巻物状の防水シート(5)を幾本かのガイドロール(10)を介して貼り付け施工面(6)に導き、貼り付けの直前で間接熱発生装置(7)から出る熱(輻射熱)を防水シート(5)の全幅に対して当て、被覆材(ポリエステル不織布)の内側の基材を加熱溶融してポリエステル不織布の面上に滲み出させ、加圧ローラー(8)で加圧して施工面(6)に貼り付けて行く。なお防水シート(5)は巻きの最後の端部を次の巻物状の防水シート(5)の最初の端部に、繋ぎ台の上で繋ぎ合わせて連続して施工して行く。図中、(71)は熱風等の熱放出具、(81)は加圧ローラー(8)の加圧手段(加圧シリンダー等)を示す。
防水シートの巻物(5)は、図2に示すようにそれぞれ独立した架台に懸架しておいてもよく、また図3に示すように回転し得るアーム(11)の両端の懸架部に掛けて一方の巻物(5)が終了したとき回転させて他方の巻物(5)が所定の位置に来るようにしてもよい。
【0020】
実施例3
もう一つの施工方法として図3に示すような構造の装置も使用できる。
同様に現場に搬送した本発明の防水シート(5)を幾本かのガイドロール(10)を介して加熱用の回転ドラム(9)に導く。この回転ドラム(9)は内部に電熱板を有し、ドラムの表面温度の制御が可能で、ドラム表面に防水シート(5)を当接させて回転させることにより、被覆材(4)の表面に基材(熱溶融性接着材料)を浮き出させながら、加圧ローラー(8)で加圧して貼り付けて行く。なお、この回転ドラムは加圧ローラーやガイドロールでもよく、加熱の方法はプロパンガスや各種燃料での火炎による加熱、あるいはドラムまたはローラー等の内部に媒体が循環する部分を設けて、そこに別のタンク等で加熱した熱媒体油を循環させる方式でも可能である。
【0021】
これらの施工方法の実証試験として図4に示すような試験方法で防水シートの接着せん断試験を行ったところ、表1に示すように良好な接着強度が得られた。試験は、施工面モデルとしてスレート板(21)を用い、スレート板面に実施例2に記載のプライマー(22)を塗布し、防水シート(A)を加熱して貼り合わせた。
試験条件は、試験温度23℃、引張り速度10mm/分、接着面積は30mm×50mmである。
【0022】
【表1】
なお、被覆材として表面を加熱したときに被覆材を透過して基材の熱可塑性材料が浮き出るような被覆材の代わりに、被覆材自体が加熱により溶融して施工面に接着させることも可能である。この場合も施工に用いる装置は同様の装置を使用可能である。
このように本発明は新規でかつ有効な特徴を多く重ね持つ施工法である。
【0023】
【発明の効果】
以上により、本発明は次のような多数の効果を奏するものである。
1.本発明の防水層の施工法では、従来のように加熱溶解したゴムアスファルトをコンクリート面に流し塗りしたり、溶融したアスファルトを用いてシートを貼り付けるという様な従来の工法と違い、従来の様な多くの機械や燃料を多用することがない。また、アスファルトやシートをガスバーナーで加熱することも無いので、CO2ガスの発生も無く、地球に優しい工法である。
2.防水層の良否は施工面に強力に接着しているかどうかで決まり、従来はこの管理のためや接着不足の部分の手直しに多くの時間と労力を要していたが、本発明ではこれらの管理や手直しをする必要が無いほど安定した接着が出来るので施工管理が容易である。
【0024】
3.防水シートを巻き取るときに相互の接着を防ぐために離型フィルムや離型紙が多用されていたので、不要になったこれらの資材は大量の廃棄物となっていたが、本発明ではこれら資材を用いないため、廃棄物が出ず、産業廃棄物の削減に寄与できる。
4.従来は施工面への防水シートの接着を確実にするため、別に熔解したアスファルトを施工面とシートとの間に流したり、余分な時間を設けて加熱したりしていたが、本工法では容易にかつ連続的に貼り付けることが出来るので工期、熟練作業員数などを大幅に削減でき経済的である。
5.防水シートの全幅を均一に加熱溶融でき、全幅を均一な接着強度で貼り付けてゆけるのでムラが無く、シートのふくれを生じにくい。
6.本発明の施工法では安定した施工を迅速に実施可能であり、総合的な効果により、建設コストを削減することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防水シートの一実施例の断面図である。
【図2】防水シートの施工方法を示す模式図である。
【図3】防水シートの他の施工方法を示す模式図である。
【図4】防水シートの接着力試験方法を示す図である。
【符号の説明】
1:熱可塑性材料
2:芯材
3:鉱物粒
4:透過性被覆材
5:本発明の防水シート
6:貼り付け施工面
7:熱風発生装置
8:加圧ローラー
9:加熱用回転ドラム
Claims (4)
- 橋梁床版やコンクリート構造物に防水層を施すための防水シートで、その基材が石油アスファルトとSBS(スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体)またはSIS(スチレン−イソプレン−スチレン共重合体)系の熱可塑性エラストマーあるいはこれらとAPP(アタクチックポリプロピレン)との混合物であって、常温で粘着性があり、100℃〜400℃の温度で溶融して接着性を示す熱溶融性接着材料からなり、防水シートの貼付け側の面に100℃〜400℃の熱が加わると基材が表面に移行してくるような透過性被覆材を積層したことを特徴とする防水シート。
- 防水シートの基材の表面に硅砂等の鉱物粒の被覆層を設け、その反対側の面に透過性被覆材を積層したことを特徴とする請求項1記載の防水シート。
- 橋梁床版やコンクリート構造物に防水層を施すための防水シートの施工方法であって、石油アスファルトとSBS(スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体)またはSIS(スチレン−イソプレン−スチレン共重合体)系の熱可塑性エラストマーあるいはこれらとAPP(アタクチックポリプロピレン)との混合物であって、常温で粘着性があり、100℃〜400℃の温度で溶融して接着性を示す熱溶融性接着材料からなる基材の貼付け側の面に100℃〜400℃の熱が加わると基材が表面に移行してくるような透過性被覆材を積層してなる防水シートを用い、この防水シートを施工面に貼り付ける直前に該被覆材面を加熱し、基材を被覆材表面に移行させて施工面に貼り付けることを特徴とする防水シートの施工法。
- 防水シートを施工面に貼り付ける直前に被覆材面を加熱する方法として、加熱用の回転ドラムの表面に防水シートの被覆材面を接触させ、加熱後に施工面に貼り付けることを特徴とする請求項3に記載の防水シートの施工法。
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