JP3884886B2 - 四輪操舵装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、大型トラックなどに用いるのに最適な四輪操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図2は、大型トラックに関する従来の四輪操舵装置を示したもので、前輪操舵機構FRは、例えば、ポンプ等の前輪用油圧源FPからの圧油でパワーステアリング機構PSを動作させるとともに、このパワーステアリング機構PSからの戻り油をタンクTに戻すようにしている。なお、このパワーステアリング機構PSには、前輪用パワーシリンダ、それに接続したコントロール弁およびコントロール弁を制御するコントローラ等々が含まれるが、ここではそれらの詳細を省略する。
【0003】
後輪操舵機構RRは、後輪1を操舵する後輪用パワーシリンダ2と、例えばポンプ等の後輪用油圧源RPとの間に、後輪用コントロール弁3を介在させている。なお、図中符号Tはタンクで、後輪用パワーシリンダ2からの戻り油を受けるものである。
上記後輪用コントロール弁3を制御するのが後輪用コントローラ4である。この後輪用コントローラ4には、車速センサー5、前輪舵角センサー6および後輪舵角センサー7を接続している。
【0004】
このようにした4輪操舵装置では、前輪操舵機構FRを作動させると、そのときの前輪の舵角が前輪舵角センサー6から後輪用コントローラ4に入力する。
後輪用コントローラ4に前輪舵角信号が入力すると、そのときの前輪の舵角に応じて、後輪1を転舵させるために、後輪用コントロール弁3を制御する。
このとき、後輪用コントローラ4は車速も考慮し、例えば、車速に応じて全後輪の舵角比を変えたり、または、高速時に、前輪と後輪との転舵方向を同相にし、低速時にはそれらの転舵方向を逆相にしたりする。
なお、後輪用コントローラ4に後輪の舵角信号をフィードバックさせているのは、前輪舵角と後輪舵角との関連性を保つためである。
【0005】
いずれにしても、従来の四輪操舵装置においては、前輪操舵機構6を作動させると、必ずそれに同期して後輪操舵機構RRも作動する構成にしている。したがって、車両が停止中に、前輪を転舵するいわゆる据え切り時においても、この後輪操舵機構RRが作動する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の装置は、上記のように前輪操舵機構の作動に同期して、後輪操舵機構も必ず作動するので、車両が停止中に、前輪を転舵するいわゆる据え切り時においても、この後輪操舵機構RRが作動してしまう。ところが、据え切り時の負荷は非常に大きいので、それに対応しようとすると、後輪操舵機構RRをかなりパワーアップさせなければならない。
特に、大型トラックの場合には、車体重量が大きい上に、ダブルタイヤのときなどには操舵輪の軸重も大きくなるので、後輪用パワーシリンダ2の出力も、さらに大きくしなければならない。パワーシリンダの出力を大きくすれば、それにともなって、後輪用コントロール弁3を含めた他の機器も大出力仕様にしなければならず、後輪操舵機構それ自体も大型化することになる。
【0007】
ところが、後輪操舵機構RRを大型化すれば、当然のこととして広い取付スペースを必要とし、その分、後輪操舵機構RRの搭載性が悪くなるという問題が発生する。
一方、後輪操舵機構RRが大きくなれば、その重量も大きくなって、車体の全体重量を増やしてしまう。しかしながら、トラックの最大積載量は、車体重量と積み荷の重量との総計で決まるので、車体重量が大きくなるということは、その分、積み荷の量が実質的に減ってしまうという問題が発生する。
この発明の目的は、後輪操舵機構を大型化せずに大型トラックにも使える四輪操舵装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前輪操舵機構と、後輪を転舵する後輪用パワーシリンダと、この後輪用パワーシリンダを制御する後輪用コントロール弁と、この後輪用コントロール弁を車速、前輪舵角および後輪舵角等に応じて制御する後輪用コントローラとからなる後輪操舵機構とを備え、前輪操舵機構の作動に関連して後輪操舵機構を作動させる四輪操舵装置を前提にするものである。
【0009】
第1の発明は、後輪用パワーシリンダの出力を表す負荷圧を検出する後輪用負荷圧センサーを設け、この後輪用負荷圧センサーを上記後輪用コントローラに接続する一方、後輪用コントローラは、車速が0km/hで、負荷圧が設定圧以上にもかかわらず、後輪舵角が変化しないとき、後輪用コントロール弁を中立位置に設定して、後輪用パワーシリンダの出力をゼロにする点に特徴を有する。 第2の発明は、後輪用パワーシリンダの出力を表す負荷圧を検出する後輪用負荷圧センサーを設け、この後輪用負荷圧センサーを上記後輪用コントローラに接続する一方、後輪用コントローラは、車速が0km/hで、負荷圧が設定圧以上にもかかわらず、後輪舵角が変化しないときで、しかも、前輪舵角センサーからの舵角信号を後輪用コントローラに内蔵されたタイマーに入力してから、設定時間以上後輪舵角が変化しないとき、後輪用コントロール弁を中立位置に設定して、後輪用パワーシリンダの出力をゼロにする点に特徴を有する。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1に示した実施例は、従来例と同様に前輪操舵機構FRと後輪操舵機構RRとを備えるとともに、それら個々の構成要素のハード的な機能も従来と同様である。したがって、従来と同一の構成要素については、同一の符号を用いて説明する。 そして、この実施例の最大の特徴は、例えば据え切り時のように、後輪用パワーシリンダ2の出力が不足した場合には、それを検出して設定出力以上にならないようにした点である。
【0011】
つまり、後輪用コントローラ4には、従来と同様の車速センサー5、前輪舵角センサー6および後輪舵角センサー7を接続しているが、それ以外にパワーシリンダ2の出力、すなわち負荷圧を検出する負荷圧センサー8を接続している。しかも、この後輪用コントローラ4には、前輪舵角センサー6の舵角信号が入力した時点からの時間を計るタイマーを内蔵している。
【0012】
まず、上記の装置を用いて、第1の制御方法を説明する。
今、前輪操舵機構6を作動させて前輪を転舵すると、そのときの転舵角信号が、後輪用コントローラ4に入力する。このように転舵角信号が入力すると、後輪用コントローラ4は、どのような場合でも、後輪用コントロール弁3を作動させて、後輪用パワーシリンダ2に圧油を供給する。
この時に、車速センサー5からの車速0km/h信号が入力していれば、後輪用コントローラ4のタイマーが作動して、前輪の転舵角信号が入力されたときからの時間をカウントする。
【0013】
そして、車速0km/h信号が入力している停車中であって、かつ、後輪用パワーシリンダ2に圧油を供給している状況で、後輪用コントローラ4に後輪舵角の変位信号が入力されなければ、後輪用コントロール弁3を中立位置に戻して、後輪用パワーシリンダ2の出力をゼロにする。
上記のように後輪用パワーシリンダ2に圧油を供給しているにもかかわらず、後輪舵角の変位信号が後輪用コントローラ4に入力しないのは、後輪側の負荷が大きくて、後輪用パワーシリンダ2の出力が不足している場合である。
【0014】
そして、後輪用パワーシリンダ2の出力が不足している状況が設定時間継続したときには、停車中ということもあって、後輪用パワーシリンダ2に無理をさせずに、上記のようにその出力をゼロにしてしまう。このようにすれば、後輪操舵機構RRは、例えば、停車中に前輪を転舵する据え切り時のように、負荷の大きな後輪転舵に対応しなくてもよくなる。
つまり、この第1の制御方法では、負荷の大きな据え切り時の後輪転舵を、無理して実行せず、その時の後輪用パワーシリンダ2の出力不足を容認するようにしたもので、これによって、後輪操舵機構RRの小型・軽量化を達成するようにしたものである。
【0015】
つぎに、第2の制御方法を説明する。
今、前輪操舵機構6を作動させて前輪を転舵すると、そのときの転舵角信号が、後輪用コントローラ4に入力する。このように転舵角信号が入力すると、後輪用コントローラ4は、どのような場合でも、後輪用コントロール弁3を作動させて、後輪用パワーシリンダ2に圧油を供給すること、第1の制御方法と同様である。
このように後輪用パワーシリンダ2に圧油を供給したら、そのときの負荷圧を負荷圧センサー8で検出して、それを後輪用コントローラ4にフィードバックする。
【0016】
この時、車速センサー5からの車速0km/h信号が入力していて、しかも、後輪用パワーシリンダ2の負荷圧が設定圧以上にもかかわらず、後輪舵角が後輪用コントローラ4にフィードバックされなければ、後輪用パワーシリンダ2が出力不足の状況にあることを示している。
このような時には、後輪用パワーシリンダ2に無理をさせずに、後輪用コントロール弁3を中立位置に戻して、その出力をゼロにしてしまう。
このようにすれば、後輪操舵機構RRは、例えば、停車中に前輪を転舵する据え切り時のように、負荷の大きな後輪転舵に対応しなくてもよくなる。
つまり、この第2の制御方法でも、負荷の大きな据え切り時の後輪転舵を、無理して実行せず、その時の後輪用パワーシリンダ2の出力不足を容認するようにしたもので、これによって、後輪操舵機構RRの小型・軽量化を達成できる。
【0017】
第3の制御方法は、上記第1,2の制御方法を合成したものである。
すなわち、後輪用パワーシリンダ2の負荷圧が設定圧以上になり、しかも、それが設定時間以上経過したとき、後輪用パワーシリンダ2に無理をさせずに、後輪用コントロール弁3を中立位置に戻して、その出力をゼロにしてしまう。
この第3の制御方法においても、負荷の大きな据え切り時の後輪転舵を、無理して実行せず、その時の後輪用パワーシリンダ2の出力不足を容認し、これによって、後輪操舵機構RRの小型・軽量化を達成できる。
【0018】
そして、この第3の制御方法の場合には、車速0km/h信号、時間および負荷圧を基にして、後輪用パワーシリンダ2の出力をゼロにするようにしているので、出力不足を容認する条件を厳格に定めることができる。言い換えれば、据え切り時の特定が正確になる。
【0019】
【発明の効果】
第1の発明によれば、据え切り時のように高負荷時に後輪用パワーシリンダの出力をゼロにするようにしたので、後輪操舵機構を高負荷に対応させなくてもよくなる。したがって、この後輪操舵機構を軽量・小型化でき、従来の問題を解消することができる。 第2の発明によれば、車速センサーからの0 km/h 信号、後輪用負荷圧センサーからの負荷圧が設定圧以上であるという信号、前輪舵角センサーからの舵角信号を後輪用コントローラに内蔵されたタイマーに入力してから、設定時間内に後輪舵角が変化するかどうか、を検出しているので、後輪用パワーシリンダが出力不足にあることを、正確に判断することができる。したがって、車両の据え切り時の特定が正確になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の四輪操舵制御装置を示すブロック図である。
【図2】従来の四輪操舵制御装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
FR 前輪操舵機構
RR 後輪操舵機構
1 後輪
2 後輪用パワーシリンダ
3 後輪用コントロール弁
4 後輪用コントローラ
5 車速センサー
6 前輪舵角センサー
7 後輪舵角センサー
8 負荷圧センサー
【発明の属する技術分野】
この発明は、大型トラックなどに用いるのに最適な四輪操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図2は、大型トラックに関する従来の四輪操舵装置を示したもので、前輪操舵機構FRは、例えば、ポンプ等の前輪用油圧源FPからの圧油でパワーステアリング機構PSを動作させるとともに、このパワーステアリング機構PSからの戻り油をタンクTに戻すようにしている。なお、このパワーステアリング機構PSには、前輪用パワーシリンダ、それに接続したコントロール弁およびコントロール弁を制御するコントローラ等々が含まれるが、ここではそれらの詳細を省略する。
【0003】
後輪操舵機構RRは、後輪1を操舵する後輪用パワーシリンダ2と、例えばポンプ等の後輪用油圧源RPとの間に、後輪用コントロール弁3を介在させている。なお、図中符号Tはタンクで、後輪用パワーシリンダ2からの戻り油を受けるものである。
上記後輪用コントロール弁3を制御するのが後輪用コントローラ4である。この後輪用コントローラ4には、車速センサー5、前輪舵角センサー6および後輪舵角センサー7を接続している。
【0004】
このようにした4輪操舵装置では、前輪操舵機構FRを作動させると、そのときの前輪の舵角が前輪舵角センサー6から後輪用コントローラ4に入力する。
後輪用コントローラ4に前輪舵角信号が入力すると、そのときの前輪の舵角に応じて、後輪1を転舵させるために、後輪用コントロール弁3を制御する。
このとき、後輪用コントローラ4は車速も考慮し、例えば、車速に応じて全後輪の舵角比を変えたり、または、高速時に、前輪と後輪との転舵方向を同相にし、低速時にはそれらの転舵方向を逆相にしたりする。
なお、後輪用コントローラ4に後輪の舵角信号をフィードバックさせているのは、前輪舵角と後輪舵角との関連性を保つためである。
【0005】
いずれにしても、従来の四輪操舵装置においては、前輪操舵機構6を作動させると、必ずそれに同期して後輪操舵機構RRも作動する構成にしている。したがって、車両が停止中に、前輪を転舵するいわゆる据え切り時においても、この後輪操舵機構RRが作動する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の装置は、上記のように前輪操舵機構の作動に同期して、後輪操舵機構も必ず作動するので、車両が停止中に、前輪を転舵するいわゆる据え切り時においても、この後輪操舵機構RRが作動してしまう。ところが、据え切り時の負荷は非常に大きいので、それに対応しようとすると、後輪操舵機構RRをかなりパワーアップさせなければならない。
特に、大型トラックの場合には、車体重量が大きい上に、ダブルタイヤのときなどには操舵輪の軸重も大きくなるので、後輪用パワーシリンダ2の出力も、さらに大きくしなければならない。パワーシリンダの出力を大きくすれば、それにともなって、後輪用コントロール弁3を含めた他の機器も大出力仕様にしなければならず、後輪操舵機構それ自体も大型化することになる。
【0007】
ところが、後輪操舵機構RRを大型化すれば、当然のこととして広い取付スペースを必要とし、その分、後輪操舵機構RRの搭載性が悪くなるという問題が発生する。
一方、後輪操舵機構RRが大きくなれば、その重量も大きくなって、車体の全体重量を増やしてしまう。しかしながら、トラックの最大積載量は、車体重量と積み荷の重量との総計で決まるので、車体重量が大きくなるということは、その分、積み荷の量が実質的に減ってしまうという問題が発生する。
この発明の目的は、後輪操舵機構を大型化せずに大型トラックにも使える四輪操舵装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前輪操舵機構と、後輪を転舵する後輪用パワーシリンダと、この後輪用パワーシリンダを制御する後輪用コントロール弁と、この後輪用コントロール弁を車速、前輪舵角および後輪舵角等に応じて制御する後輪用コントローラとからなる後輪操舵機構とを備え、前輪操舵機構の作動に関連して後輪操舵機構を作動させる四輪操舵装置を前提にするものである。
【0009】
第1の発明は、後輪用パワーシリンダの出力を表す負荷圧を検出する後輪用負荷圧センサーを設け、この後輪用負荷圧センサーを上記後輪用コントローラに接続する一方、後輪用コントローラは、車速が0km/hで、負荷圧が設定圧以上にもかかわらず、後輪舵角が変化しないとき、後輪用コントロール弁を中立位置に設定して、後輪用パワーシリンダの出力をゼロにする点に特徴を有する。 第2の発明は、後輪用パワーシリンダの出力を表す負荷圧を検出する後輪用負荷圧センサーを設け、この後輪用負荷圧センサーを上記後輪用コントローラに接続する一方、後輪用コントローラは、車速が0km/hで、負荷圧が設定圧以上にもかかわらず、後輪舵角が変化しないときで、しかも、前輪舵角センサーからの舵角信号を後輪用コントローラに内蔵されたタイマーに入力してから、設定時間以上後輪舵角が変化しないとき、後輪用コントロール弁を中立位置に設定して、後輪用パワーシリンダの出力をゼロにする点に特徴を有する。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1に示した実施例は、従来例と同様に前輪操舵機構FRと後輪操舵機構RRとを備えるとともに、それら個々の構成要素のハード的な機能も従来と同様である。したがって、従来と同一の構成要素については、同一の符号を用いて説明する。 そして、この実施例の最大の特徴は、例えば据え切り時のように、後輪用パワーシリンダ2の出力が不足した場合には、それを検出して設定出力以上にならないようにした点である。
【0011】
つまり、後輪用コントローラ4には、従来と同様の車速センサー5、前輪舵角センサー6および後輪舵角センサー7を接続しているが、それ以外にパワーシリンダ2の出力、すなわち負荷圧を検出する負荷圧センサー8を接続している。しかも、この後輪用コントローラ4には、前輪舵角センサー6の舵角信号が入力した時点からの時間を計るタイマーを内蔵している。
【0012】
まず、上記の装置を用いて、第1の制御方法を説明する。
今、前輪操舵機構6を作動させて前輪を転舵すると、そのときの転舵角信号が、後輪用コントローラ4に入力する。このように転舵角信号が入力すると、後輪用コントローラ4は、どのような場合でも、後輪用コントロール弁3を作動させて、後輪用パワーシリンダ2に圧油を供給する。
この時に、車速センサー5からの車速0km/h信号が入力していれば、後輪用コントローラ4のタイマーが作動して、前輪の転舵角信号が入力されたときからの時間をカウントする。
【0013】
そして、車速0km/h信号が入力している停車中であって、かつ、後輪用パワーシリンダ2に圧油を供給している状況で、後輪用コントローラ4に後輪舵角の変位信号が入力されなければ、後輪用コントロール弁3を中立位置に戻して、後輪用パワーシリンダ2の出力をゼロにする。
上記のように後輪用パワーシリンダ2に圧油を供給しているにもかかわらず、後輪舵角の変位信号が後輪用コントローラ4に入力しないのは、後輪側の負荷が大きくて、後輪用パワーシリンダ2の出力が不足している場合である。
【0014】
そして、後輪用パワーシリンダ2の出力が不足している状況が設定時間継続したときには、停車中ということもあって、後輪用パワーシリンダ2に無理をさせずに、上記のようにその出力をゼロにしてしまう。このようにすれば、後輪操舵機構RRは、例えば、停車中に前輪を転舵する据え切り時のように、負荷の大きな後輪転舵に対応しなくてもよくなる。
つまり、この第1の制御方法では、負荷の大きな据え切り時の後輪転舵を、無理して実行せず、その時の後輪用パワーシリンダ2の出力不足を容認するようにしたもので、これによって、後輪操舵機構RRの小型・軽量化を達成するようにしたものである。
【0015】
つぎに、第2の制御方法を説明する。
今、前輪操舵機構6を作動させて前輪を転舵すると、そのときの転舵角信号が、後輪用コントローラ4に入力する。このように転舵角信号が入力すると、後輪用コントローラ4は、どのような場合でも、後輪用コントロール弁3を作動させて、後輪用パワーシリンダ2に圧油を供給すること、第1の制御方法と同様である。
このように後輪用パワーシリンダ2に圧油を供給したら、そのときの負荷圧を負荷圧センサー8で検出して、それを後輪用コントローラ4にフィードバックする。
【0016】
この時、車速センサー5からの車速0km/h信号が入力していて、しかも、後輪用パワーシリンダ2の負荷圧が設定圧以上にもかかわらず、後輪舵角が後輪用コントローラ4にフィードバックされなければ、後輪用パワーシリンダ2が出力不足の状況にあることを示している。
このような時には、後輪用パワーシリンダ2に無理をさせずに、後輪用コントロール弁3を中立位置に戻して、その出力をゼロにしてしまう。
このようにすれば、後輪操舵機構RRは、例えば、停車中に前輪を転舵する据え切り時のように、負荷の大きな後輪転舵に対応しなくてもよくなる。
つまり、この第2の制御方法でも、負荷の大きな据え切り時の後輪転舵を、無理して実行せず、その時の後輪用パワーシリンダ2の出力不足を容認するようにしたもので、これによって、後輪操舵機構RRの小型・軽量化を達成できる。
【0017】
第3の制御方法は、上記第1,2の制御方法を合成したものである。
すなわち、後輪用パワーシリンダ2の負荷圧が設定圧以上になり、しかも、それが設定時間以上経過したとき、後輪用パワーシリンダ2に無理をさせずに、後輪用コントロール弁3を中立位置に戻して、その出力をゼロにしてしまう。
この第3の制御方法においても、負荷の大きな据え切り時の後輪転舵を、無理して実行せず、その時の後輪用パワーシリンダ2の出力不足を容認し、これによって、後輪操舵機構RRの小型・軽量化を達成できる。
【0018】
そして、この第3の制御方法の場合には、車速0km/h信号、時間および負荷圧を基にして、後輪用パワーシリンダ2の出力をゼロにするようにしているので、出力不足を容認する条件を厳格に定めることができる。言い換えれば、据え切り時の特定が正確になる。
【0019】
【発明の効果】
第1の発明によれば、据え切り時のように高負荷時に後輪用パワーシリンダの出力をゼロにするようにしたので、後輪操舵機構を高負荷に対応させなくてもよくなる。したがって、この後輪操舵機構を軽量・小型化でき、従来の問題を解消することができる。 第2の発明によれば、車速センサーからの0 km/h 信号、後輪用負荷圧センサーからの負荷圧が設定圧以上であるという信号、前輪舵角センサーからの舵角信号を後輪用コントローラに内蔵されたタイマーに入力してから、設定時間内に後輪舵角が変化するかどうか、を検出しているので、後輪用パワーシリンダが出力不足にあることを、正確に判断することができる。したがって、車両の据え切り時の特定が正確になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の四輪操舵制御装置を示すブロック図である。
【図2】従来の四輪操舵制御装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
FR 前輪操舵機構
RR 後輪操舵機構
1 後輪
2 後輪用パワーシリンダ
3 後輪用コントロール弁
4 後輪用コントローラ
5 車速センサー
6 前輪舵角センサー
7 後輪舵角センサー
8 負荷圧センサー
Claims (2)
- 前輪操舵機構と、後輪を転舵する後輪用パワーシリンダと、この後輪用パワーシリンダを制御する後輪用コントロール弁と、この後輪用コントロール弁を車速、前輪舵角および後輪舵角等に応じて制御する後輪用コントローラとからなる後輪操舵機構とを備え、前輪操舵機構の作動に関連して後輪操舵機構を作動させる四輪操舵装置において、後輪用パワーシリンダの出力を表す負荷圧を検出する後輪用負荷圧センサーを設け、この後輪用負荷圧センサーを上記後輪用コントローラに接続する一方、後輪用コントローラは、車速が0 km/h で、負荷圧が設定圧以上にもかかわらず、後輪舵角が変化しないとき、後輪用コントロール弁を中立位置に設定して、後輪用パワーシリンダの出力をゼロにする四輪操舵装置。
- 後輪用パワーシリンダの出力を表す負荷圧を検出する後輪用負荷圧センサーを設け、この後輪用負荷圧センサーを上記後輪用コントローラに接続する一方、後輪用コントローラは、車速が0 km/h で、負荷圧が設定圧以上にもかかわらず、後輪舵角が変化しないときで、しかも、前輪舵角センサーからの舵角信号を後輪用コントローラに内蔵されたタイマーに入力してから、設定時間以上後輪舵角が変化しないとき、後輪用コントロール弁を中立位置に設定して、後輪用パワーシリンダの出力をゼロにする請求項1記載の四輪操舵装置。
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---|---|---|---|
JP24096299A JP3884886B2 (ja) | 1999-08-27 | 1999-08-27 | 四輪操舵装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP24096299A JP3884886B2 (ja) | 1999-08-27 | 1999-08-27 | 四輪操舵装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2001063601A JP2001063601A (ja) | 2001-03-13 |
JP3884886B2 true JP3884886B2 (ja) | 2007-02-21 |
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ID=17067253
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24096299A Expired - Fee Related JP3884886B2 (ja) | 1999-08-27 | 1999-08-27 | 四輪操舵装置 |
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JP2001063601A (ja) | 2001-03-13 |
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JPH0537649U (ja) | 車両のステアリング装置 |
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