JP3884610B2 - 基板表面処理方法および基板表面処理装置 - Google Patents

基板表面処理方法および基板表面処理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、塩酸、硝酸、硫酸、ふっ酸(HFおよび無水HFを含む)、酢酸などのような酸を含む蒸気を基板の表面に導き、いわゆる気相エッチング処理によって基板の表面の膜を除去するための基板表面処理方法および基板表面処理装置に関する。処理対象の基板には、半導体ウエハ、液晶表示装置およびプラズマディスプレイ用ガラス基板、ならびに光、磁気および光磁気ディスク用基板などの各種の基板が含まれる。また、基板の材質としては、シリコン、ガラス、樹脂およびセラミックなどの材質が含まれる。なお、基板表面の膜の除去は、所定の膜の一部または全部の選択的除去を目的としていてもよく、また、基板表面の洗浄を目的としていてもよい。
【0002】
【従来の技術】
半導体メモリの製造工程においては、半導体ウエハ(以下「ウエハ」という。)上にメモリキャパシタ膜を作製する際に、BSG(Boron-Silicate Glass)、PSG(Phospho-Silicate Glass)、BPSG(Boron-doped Phospho-Silicate Glass)などの不純物を多く含んだ酸化膜が犠牲酸化膜として用いられる。これらの犠牲酸化膜は、ふっ酸蒸気を用いたエッチングにおける熱酸化膜またはCVD(化学的気相成長)酸化膜に対する選択比を大きくとることができ、熱酸化膜またはCVD酸化膜をエッチングストッパ膜として用いて選択的に除去することができる。
【0003】
ふっ酸蒸気を用いたエッチング処理におけるエッチング選択比は温度に依存する。たとえば、熱酸化膜は、温度上昇に伴ってエッチングレートが急激に減少するのに対して、BPSG膜は温度変化によらずに比較的高いエッチングレートを維持する。そこで、ウエハの表面に形成された熱酸化膜上のBPSG膜を選択除去するときには、半導体ウエハの温度を50℃〜80℃に維持してふっ酸蒸気による気相エッチング処理が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ふっ酸蒸気による酸化膜のエッチングプロセスは、極めて微妙なプロセスである。このプロセスには、ウエハ上における水分の吸着が関与している。そのため、ウエハの表面状態の影響を受けやすく、ウエハの表面の汚染状態および水分の吸着状態により、反応の進行速度が変化する。したがって、安定したエッチングレートが得にくいという問題がある。
【0005】
また、ウエハの表面状態がウエハ面内で異なっていると、ウエハの面内で均一なエッチング処理を行うことができない。
さらに、複数枚のウエハの表面状態は必ずしも等しくないから、ウエハに対するエッチング処理に個体差がでてしまう。
そこで、この発明の目的は、上述の技術的課題を解決し、酸を含む蒸気によって基板上の膜を除去する処理を良好に行うことができる基板表面処理方法および基板表面処理装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記の目的を達成するための請求項記載の発明は、基板(W)を所定の温度で加熱しつつ、この基板の表面に酸を含む蒸気を供給することにより、基板表面の酸化膜を除去する酸化膜除去工程(40)と、この酸化膜除去工程に先だって、基板の表面の汚染物質を除去する汚染物質除去工程(401)と、上記汚染物質除去工程の後、上記酸化膜除去工程の前に、上記基板を水洗および乾燥する工程(501)とを含み、上記汚染物質除去工程は、基板の表面に酸を含む蒸気を導き、基板表面の汚染物質をエッチング除去するための気相エッチング程を含むことを特徴とする基板表面処理方法である
なお、括弧内の英数字は後述の実施形態における対応構成要素または当該工程を実行する構成要素の参照符号を表す。以下、この項において同じ。
【0013】
この方法では、酸化膜除去工程の前に基板表面の汚染物質が除去されるから、基板表面における水分の吸着状態を安定化できる。これにより、酸化膜除去工程の進行速度を安定化でき、かつ、基板の面内において酸化膜除去工程を均等に進行させることができる。さらに、複数枚の基板に対する処理の個体差も低減できる
【0014】
汚染物質除去工程は、酸化膜除去工程の直前に行われることが好ましい。具体的には、汚染物質除去工程と酸化膜除去工程とは、1つの基板表面処理装置において順に実行されるか、1つの処理チャンバ内において順に実行されることが好ましい。
【0016】
汚染物質除去工程と酸化膜除去工程とは、同一処理チャンバ(40)内で行われてもよいし、別の処理チャンバ(40,401)内で行われてもよい
【0018】
請求項に記載のように、上記汚染物質除去工程は、上記酸化膜除去工程前の基板を化学フィルタを通した空気中に置く工程を含んでいてもよい。
これにより、酸化膜除去工程の前の基板を清浄な雰囲気中に置くことができるので、基板表面の汚染物質を排除することができ、基板表面を清浄な状態に改質できる
【0020】
請求項記載の発明は、基板を所定の温度で加熱する基板加熱手段と、この基板加熱手段によって加熱されている基板の表面の酸化膜を除去する酸化膜除去処理のために、この基板の表面に酸を含む蒸気を供給する酸化膜除去手段と、上記酸化膜除去処理に先だって、基板の表面に酸を含む蒸気を導き、基板の表面の汚染物質をエッチング除去するための気相エッチング手段を含む汚染物質除去手段と、上記気相エッチング手段によって処理され、上記酸化膜除去処理が施される前の基板を水洗および乾燥するための予備水洗・乾燥処理部と含むことを特徴とする基板表面処理装置である
なお、この基板表面処理装置の発明に関しても、基板表面処理方法の発明に関して上述したとおりの変形と同様の変形を行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、第1の参考例に係る基板表面処理装置の構成を説明するための図解的な平面図である。この装置は、半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)Wの表面に形成された酸化膜を除去するための装置である。より具体的には、たとえば、ウエハW上に形成された熱酸化膜上にメモリキャパシタ形成のために使用される犠牲酸化膜(BSPG膜など)が形成されている場合に、この犠牲酸化膜を選択的に除去するための装置である。この処理のために、この基板表面処理装置では、ふっ酸の蒸気をウエハWの表面に供給することにより、ふっ酸の気相エッチング処理によって酸化膜除去工程が行われる。
【0022】
装置の構成について説明すると、この装置は、処理前のウエハWを収容したカセットCLが置かれるローダ部10と、ウエハWの表面に対して紫外線(UV)を照射するとともに、ウエハWを加熱するためのUV・加熱処理部20と、このUV・加熱処理部20によって加熱された後のウエハWを室温に冷却するための冷却処理部30と、冷却処理部30によって室温に冷却された後のウエハWに対して、ふっ酸蒸気による気相エッチング処理を行う気相エッチング処理部40と、この気相エッチング処理後のウエハWを水洗し、その後、水切り乾燥を行う水洗・乾燥処理部50と、水洗・乾燥処理部50によって処理された後のウエハWを収容するためのカセットCUが載置されるアンローダ部60と備えている。
【0023】
ローダ部10およびアンローダ部60は、この基板表面処理装置の前面パネル77の背後に配置されている。UV・加熱処理部20、冷却処理部30、気相エッチング処理部40および水洗・乾燥処理部50は、ローダ部10からアンローダ部60に至る、平面視においてほぼU字形状の経路78に沿って、この順に配列されている。
ローダ部10とUV・加熱処理部20との間には、ローダ部10に置かれたカセットCLから処理前のウエハWを1枚ずつ取り出して、UV・加熱処理部20に搬入するローダ搬送ロボット71が配置されている。また、UV・加熱処理部20と冷却処理部30との間には、UV・加熱処理部20からウエハWを取り出して冷却処理部30に搬入する第1中間搬送ロボット81が配置されている。同様に、冷却処理部30と気相エッチング処理部40との間には、冷却処理部30から気相エッチング処理部40へとウエハWを移載する第2中間搬送ロボット82が配置されており、気相エッチング処理部40と水洗・乾燥処理部50の間には、気相エッチング処理後のウエハWを気相エッチング処理部40から取り出して、水洗・乾燥処理部50に搬入する第3中間搬送ロボット83が配置されている。そして、水洗・乾燥処理部50とアンローダ部60の間には、水洗・乾燥処理後のウエハWを水洗・乾燥処理部50から取り出してアンローダ部60に置かれたカセットCUに収容するためのアンローダ搬送ロボット72が配置されている。
【0024】
ローダ搬送ロボット71、第1〜第3中間搬送ロボット81〜83およびアンローダ搬送ロボット72は、それぞれ、下アームLAと上アームUAとを有する屈伸式のロボットの形態を有している。下アームLAは、図示しない回転駆動機構によって水平面に沿って回動されるようになっている。この下アームLAの先端に、上アームUAが水平面に沿う回動が自在であるように設けられている。下アームLAが回動すると、上アームUAは、下アームLAの回動方向とは反対方向に、下アームLAの回動角度の2倍の角度だけ回動する。これによって、下アームLAと上アームUAとは、両アームが上下に重なり合った収縮状態と、両アームが経路78に沿って一方側または他方側に向かって展開された伸長状態とをとることができる。
【0025】
このようにして、ローダ搬送ロボット71、第1〜第3中間搬送ロボット81〜83およびアンローダ搬送ロボット72は、処理部間またはカセット−処理部間で、経路78に沿ってウエハWの受け渡し行うことができる。
UV・加熱処理部20は、たとえば、ウエハW全体を加熱するための基板全体加熱機構としてのホットプレートと、このホットプレートの上方に配置された紫外線ランプとを備えている。ローダ搬送ロボット71は、ローダ部10のカセットから処理前のウエハWを取り出して、UV・加熱処理部20のホットプレートに受け渡す。これにより、ウエハWは、ホットプレートによる加熱処理を受けるとともに、紫外線ランプによる紫外線照射をその表面(上面)に受けることになる。
【0026】
ホットプレートによるウエハWの加熱温度は、50℃〜300℃とされることが好ましく、さらに好ましくは、100℃〜250℃の範囲とされるとよい。最も好ましい加熱温度は、約200℃である。
UV・加熱処理部20による加熱処理および紫外線照射処理によって、ウエハWの表面の汚染物質が除去され、さらに水分が除去される。紫外線照射処理および加熱処理は、いずれも、ウエハWの表面の汚染物質の除去および水分の除去に寄与する。この場合に、汚染物質および水分の除去は、主に蒸発により達成されるものと考えられる。
【0027】
冷却処理部30は、UV・加熱処理部20による処理後のウエハWを室温に冷却するためのものであって、たとえばクーリングプレートで構成することができる。気相エッチング処理部40によって行われる酸化膜の除去処理の際には、ウエハWの温度を可能な限り所定の温度(たとえば、40℃〜80℃の範囲内の所定温度)に厳密に制御する必要がある。そこで、UV・加熱処理部20による処理後のウエハWを気相エッチング処理部40に直接受け渡すのではなく、冷却処理部30において、これを冷却することとしている。冷却処理部30は、必ずしも室温にまでウエハWを冷却する必要はないが、少なくとも気相エッチング処理部40における膜除去工程の際の温度以下にまでウエハWを冷却することが好ましい。
【0028】
気相エッチング処理後のウエハWを水洗および乾燥させる水洗・乾燥処理部50は、たとえば、ウエハWを水平に保持して回転させるスピンチャックと、このスピンチャックに保持されたウエハWに対して純水を供給する純水供給ノズルとを備えている。この構成によって、ウエハWの表面および/または裏面に純水を供給してウエハWの表面を水洗する。水洗終了後は、純水の供給を停止し、スピンチャックを高速回転させることによって、ウエハWの表面の水分を振り切って乾燥する。
【0029】
図2は、気相エッチング処理部40の構成を説明するための図解的な断面図である。気相エッチング処理部40は、ハウジング41内に、酸を含む水溶液の一例であるふっ酸水溶液42を密閉状態で貯留するふっ酸蒸気発生容器43を備えている。このふっ酸蒸気発生容器43の下方には、ふっ酸蒸気を下方に向かって放出するための貫通孔が多数形成されたパンチングプレート44が設けられている。
【0030】
パンチングプレート44の下方に、処理対象のウエハWをパンチングプレート44に対向させた状態で水平に保持するホットプレート45が配置されている。このホットプレート45は、モータ等を含む回転駆動機構46によって鉛直軸線まわりに回転される回転軸47の上端に固定されている。
ホットプレート45の平面視における外方側には、ハウジング41の底面41aに対して上下に伸長/収縮するベローズ48が設けられている。このベローズ48は、上端縁をパンチングプレート44の周囲に当接させて、ホットプレート45の周縁の空間を密閉して処理チャンバを形成する密閉位置(図において実線で示す位置)と、その上端縁がホットプレート45の上面45aによりも下方に退避した退避位置(図2において破線で示す位置)との間で、図示しない駆動機構によって伸長/収縮駆動されるようになっている。
【0031】
ベローズ48の内部空間は、ハウジング41の底面41aに接続された排気配管49を介して、排気手段55により排気されるようになっている。この排気手段55は、排気ブロワまたはエジェクタなどの強制排気機構であってもよいし、当該基板表面処理装置が設置されるクリーンルームに備えられた排気設備であってもよい。
ホットプレート45の側方には、ウエハWを搬入するための搬入用開口21、およびウエハWを排出するための搬出用開口22が、ハウジング41の側壁に形成されている。これらの開口21,22には、それぞれシャッタ38,39が配置されている。ウエハWの搬入時には、ベローズ48が退避位置(図2の破線の位置)に下降させられるとともに、シャッタ38が開成され、第2中間搬送ロボット82(図1参照)によって、ホットプレート45にウエハWが受け渡される。また、ウエハWの搬出時には、ベローズ48が退避位置とされるとともに、シャッタ39が開成されて、ホットプレート45上のウエハWが第3中間搬送ロボット83に受け渡されて搬出される。なお、開口21およびシャッタ38と、開口22およびシャッタ39との配置関係は、実際には、平面視でこれらとウエハWの中心とを結ぶ2本の線分が直交するようになっているが、この図2および後述の図3においては、図示の簡略化のため、これらの配置関係が、平面視でこれらとウエハWの中心とを結ぶ2本の線分が一直線上に重なるように描かれている。
【0032】
ふっ酸蒸気発生容器43には、ふっ酸水溶液42の液面の上方の空間35に、キャリアガスとしての窒素ガスを供給する窒素ガス供給配管54が接続されている。また、この空間35は、バルブ37を介して、パンチングプレート44へとふっ酸蒸気を導くためのふっ酸蒸気供給路36に接続することができるようになっている。ふっ酸蒸気供給路36には、窒素ガス供給源31からの窒素ガスが、流量コントローラ(MFC)32、バルブ33および窒素ガス供給配管34を介して供給されるようになっている。
【0033】
また、窒素ガス供給源31からの窒素ガスは、流量コントローラ52およびバルブ53を介して、窒素ガス供給配管54に与えられるようになっている。
ふっ酸蒸気発生容器43内に貯留されるふっ酸水溶液42は、いわゆる擬似共弗組成となる濃度(たとえば、1気圧、室温(20℃)のもとで、約39.6%)に調製されている。この擬似共弗組成のふっ酸水溶液42は、水とフッ化水素との蒸発速度が等しく、そのため、バルブ37からふっ酸蒸気供給路36を介してパンチングプレート44にふっ酸蒸気が導かれることによってふっ酸蒸気発生容器43内のふっ酸水溶液42が減少したとしても、ふっ酸蒸気供給路36に導かれるふっ酸蒸気の濃度は不変に保持される。
【0034】
ウエハWの表面の酸化膜を除去する酸化膜除去工程を行う時には、ベローズ48はパンチングプレート44の周縁に密着した密着位置(図2の実線の位置)まで上昇させられるとともに、バルブ33,53,37が開かれる。これによって、ふっ酸蒸気発生容器43内の空間35において生成されたふっ酸蒸気は、窒素ガス供給配管54からの窒素ガスによって、バルブ37を介し、ふっ酸蒸気供給路36へと押し出される。このふっ酸蒸気は、さらに、窒素ガス供給配管34からの窒素ガスによって、パンチングプレート44へと運ばれる。そして、このパンチングプレート44に形成された貫通孔を介して、ウエハWの表面へと供給される。
【0035】
ウエハWの表面では、ウエハWの近傍の水分子の関与の下に、ふっ酸蒸気とウエハWの表面の酸化膜(酸化シリコン)とが反応し、これにより、酸化膜の除去が達成される。
上述のとおり、BPSG膜と熱酸化膜とでは、一定の温度(たとえば、40℃〜80℃の範囲内の所定温度)でのふっ酸蒸気によるエッチングレートが大きく異なるから、これを利用して、ウエハWの表面のBPSGを選択的に取り除くことができる。そこで、ホットプレート45は、ウエハWを上記一定の温度に保持するように、内部のヒータへの通電が行われる。
【0036】
ウエハWの面内での処理を均一に行うために、ホットプレート45は、回転軸47を介して、回転駆動機構46によって、一定速度で鉛直軸線まわりに回転される。
以上のように、この参考例の構成によれば、ふっ酸蒸気を用いた気相エッチング処理による酸化膜除去工程の前に、UV・加熱処理部20において、ウエハWの表面の汚染物質を除去する汚染物質除去処理およびウエハWの表面の水分を除去する水分除去処理を行うこととしている。これによって、気相エッチング処理に対して最適な表面状態に改質されたウエハWが、気相エッチング処理部40に搬入されて、ふっ酸蒸気による酸化膜除去処理(気相エッチング処理)を受けることになる。したがって、この酸化膜除去処理は、安定した速度で進行させることができるとともに、ウエハWの面内での処理速度に大きな差異が生じることもない。したがって、ウエハWの全面において良好な酸化膜除去処理を行うことができる。
【0037】
さらに、気相エッチング処理に対して最適な状態に表面改質されたウエハWが気相エッチング処理部40に搬入されて処理されるから、複数枚のウエハWに対する処理のばらつきを抑制することができる。
図3は、第2の参考例に係る基板表面処理装置の構成を説明するための図解的な平面図である。この参考例においても、上述の第1の参考例の場合と同じく、ふっ酸蒸気を用いた気相エッチングによって、ウエハW表面の酸化膜の選択的除去が行われる。この図3において、上述の図1に示された各部に対応する部分には、図1の場合と同一の参照符号を付してす。また、気相エッチング処理部40の構成を示す上述の図2を再び参照する。
【0038】
この参考例では、ローダ部10からアンローダ部60に至るU字状の経路78に、気相エッチング処理部40および水洗・乾燥処理部50が配置されている。そして、ローダ搬送ロボット71によって、ローダ部10のカセットCLから気相エッチング処理部40へのウエハWの搬入が行われ、中間搬送ロボット83によって、気相エッチング処理部40から水洗・乾燥処理部50へのウエハWの移載が行われ、水洗・乾燥処理後のウエハWは、アンローダ搬送ロボット72によって、アンローダ部60に配置されたカセットCUに収容されるようになっている。
【0039】
この参考例においては、気相エッチング処理部40には、処理対象のウエハWの表面部分のみを加熱するための基板表面加熱機構としての赤外線ランプが備えられている。
すなわち、図2において破線で示すように、パンチングプレート44の付近に、ウエハWの上面に対向して、赤外線ランプ90が設けられている。この赤外線ランプ90は、バルブ37を開いてふっ酸蒸気をウエハWの表面に供給する前に、ウエハWの主に表面部分を加熱するために用いられる。この場合の加熱温度は、たとえば、50℃〜300℃程度とされることが好ましく、100℃〜250℃の範囲とされることがさらに好ましく、約200℃程度とされることが最も好ましい。なお、この赤外線ランプ90によってウエハWが加熱されている間にも、ウエハWおよびホットプレート45が回転駆動機構46によって回転されている。これにより、ウエハW面内の温度を均一に保つことができる。
【0040】
このような加熱によって、ウエハWの表面の汚染物質および水分が蒸発し、これらは排気配管49を介する排気によって、ウエハWの近傍の空間から排除される。その後に、バルブ37などを開いてふっ酸蒸気をウエハWの表面に供給することにより、酸化膜の除去を安定した速度で進行させることができる。しかも、この酸化膜除去処理前の加熱により、汚染物質および水分がウエハWの表面の至るところで除去されているので、ウエハWの表面に対するエッチング処理は、面内で均一に行うことができる。また、複数枚のウエハWに対する処理のばらつきが生じることもない。
【0041】
赤外線ランプ90によるウエハWの表面部分の加熱は、ウエハW全体の温度に大きな影響を与えることがない。したがって、ホットプレート45によるウエハWの温度の調整により、表面加熱処理後のウエハWの温度をすみやかに気相エッチング処理に適した温度(たとえば、40℃〜80℃)に導くことができる。したがって、生産性が著しく悪化することもない。
図4は、この発明の実施形態に係る基板表面処理装置の構成を説明するための図解的な平面図である。この図4において、上述の図1に示された各部と同様の構成および機能を有する部分には、図1の場合と同一の参照符号を付して示す。
【0042】
この実施形態では、ローダ部10からアンローダ部60に至る、平面視においてほぼU字状の経路78上に、予備気相エッチング処理部401、予備水洗・乾燥処理部501、気相エッチング処理部40、および水洗・乾燥処理部50が、この順に配列されている。予備気相エッチング処理部401は、気相エッチング処理部40と同様の構成を有しており、また、予備水洗・乾燥処理部501は、水洗・乾燥処理部50と同様な構成を有している。
【0043】
予備気相エッチング処理部401では、ウエハWの表面の汚染物質を除去するためエッチング処理が行われる。この処理のために、ふっ酸蒸気を用いた気相エッチングが行われる。この気相エッチング処理の後のウエハWは、予備水洗・乾燥処理部501によって、水洗および乾燥処理を受ける。このようにして、表面の汚染が除去され、また、表面の水分の吸着状態が安定したウエハWが、気相エッチング処理部40に搬入されて、酸化膜除去処理のための気相エッチング処理を受ける。
【0044】
このような構成によって、上述の第1および第2の参考例に関連して説明した効果と同様の効果を達成できる。
なお、上述の第1の参考例では、UV・加熱処理部20と気相エッチング処理部40との間に冷却処理部30を配置しているが、UV・加熱処理部20によるウエハWの加熱温度があまり高くない場合(酸化膜除去工程時のウエハWの温度に近い場合または該温度よりも低い場合)には、冷却処理部30を省いてもよい。
【0045】
さらに、上述の実施形態では、ウエハWの表面の汚染物質を除去するためのエッチング工程の後のウエハWを洗浄するために予備水洗・乾燥処理部501を設けているけれども、この予備水洗・乾燥処理部501は省かれてもよい。
さらに、上述の実施形態では、U字状の経路78に沿って複数の処理部が直列に配置され、これらの処理部に順次ウエハWが受け渡されることによって、このウエハWに複数の処理が順に施される構成について説明したが、複数の処理部は、必ずしも処理の順序に従って配列される必要はない。たとえば、多関節アーム型ロボットを中心として放射状に複数の処理部を配置し、この複数の処理部に対して多関節アーム型ロボットがランダムにアクセスすることによって、個々のウエハWに対して、予め定められた順序で複数の処理が施される構成としてもよい。この場合に、多関節アーム型ロボットに昇降機構を備えて、熱処理部(ホットプレートおよびクールプレートなど)と、液または蒸気処理部(気相エッチング処理部および水洗・乾燥処理部など)とを、上下に積層して配置するようにしてもよい。
【0046】
さらに、図1において二点鎖線で示すように、ローダ部10およびアンローダ部60を含む領域を取り囲むように化学フィルタ100を配置し、ローダ部10で待機中のウエハWに対して、化学フィルタ100によって清浄化された空気を供給することとしてもよい。これにより、ウエハWの表面の汚染物質を排除することができる。化学フィルタ100は、たとえば、有機物フィルタ、アニオンフィルタおよびカチオンフィルタを積層した積層フィルタであってもよい
【0047】
なお、上述の実施形態では、基板表面をエッチングするための蒸気として、ふっ酸の蒸気を用いているが、塩酸、硝酸、硫酸、ふっ酸(HFおよび無水HFを含む)、酢酸などのような酸を含む蒸気であれば何でもよい。たとえば、上記酸を含む水溶液の蒸気であってもよく、上記酸を含むガス(気相状態のもの)を水蒸気中に混合したものであってもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の参考例に係る基板表面処理装置の構成を説明するための図解的な平面図である。
【図2】気相エッチング処理部の構成を説明するための図解的な断面図である。
【図3】 第2の参考例に係る基板表面処理装置の構成を説明するための図解的な平面図である。
【図4】 この発明の実施形態に係る基板表面処理装置の構成を説明するための図解的な平面図である。
【符号の説明】
10 ローダ部
20 UV・加熱処理部
30 冷却処理部
40 気相エッチング処理部
50 水洗・乾燥処理部
60 アンローダ部
71 ローダ搬送ロボット
72 アンローダ搬送ロボット
81 第1中間搬送ロボット
82 第2中間搬送ロボット
83 第3中間搬送ロボット
31 窒素ガス供給源
34 窒素ガス供給配管
36 ふっ酸蒸気供給路
42 ふっ酸水溶液
43 ふっ酸蒸気発生容器
44 パンチングプレート
45 ホットプレート
46 回転駆動機構
48 ベローズ
49 排気配管
54 窒素ガス供給管
54 窒素ガス供給配管
55 排気手段
90 赤外線ランプ
100 化学フィルタ
401 予備気相エッチング処理部
501 予備水洗・乾燥処理部
W ウエハ

Claims (3)

  1. 基板を所定の温度で加熱しつつ、この基板の表面に酸を含む蒸気を供給することにより、基板表面の酸化膜を除去する酸化膜除去工程と、
    この酸化膜除去工程に先だって、基板の表面の汚染物質を除去する汚染物質除去工程と
    上記汚染物質除去工程の後、上記酸化膜除去工程の前に、上記基板を水洗および乾燥する工程とを含み、
    上記汚染物質除去工程は、基板の表面に酸を含む蒸気を導き、基板表面の汚染物質をエッチング除去するための気相エッチング工程を含むことを特徴とする基板表面処理方法。
  2. 上記汚染物質除去工程は、上記酸化膜除去工程前の基板を化学フィルタを通した空気中に置く工程を含むことを特徴とする請求項記載の基板表面処理方法。
  3. 基板を所定の温度で加熱する基板加熱手段と、
    この基板加熱手段によって加熱されている基板の表面の酸化膜を除去する酸化膜除去処理のために、この基板の表面に酸を含む蒸気を供給する酸化膜除去手段と、
    上記酸化膜除去処理に先だって、基板の表面に酸を含む蒸気を導き、基板の表面の汚染物質をエッチング除去するための気相エッチング手段を含む汚染物質除去手段と
    上記気相エッチング手段によって処理され、上記酸化膜除去処理が施される前の基板を水洗および乾燥するための予備水洗・乾燥処理部と含むことを特徴とする基板表面処理装置。
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