JP3884280B2 - ベーンポンプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用パワーステアリング装置等に作動流体を供給するベーンポンプに関し、特に、騒音や振動の発生を防止するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のベーンポンプにおいて、例えば、特開平10−47261号公報等には、サイドプレートのベーンが摺接する面に吐出ポートからロータの回転方向と逆向きに開口面積を徐々に縮小して延在されるノッチ(ひげ溝)を形成することにより、吐出圧の急激な圧力変動の緩和およびポンプ室内の圧力が急激に上昇するいわゆるサージ圧力の発生を緩和する技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来例のベーンポンプにおけるように、ノッチによってサージ圧力の発生等を緩和する方法のみでは、全ての回転数領域をカバーすることができない。即ち、例えば、500回転程度の低速回転領域において有効なノッチ形状に設定すると、3000回転程度の高速回転領域においては、サージ圧力が発生し、逆に、3000回転程度の高速回転領域において有効なノッチ形状に設定すると、500回転程度の低速回転領域においてはノッチからポンプ室方向への漏れが発生し、吐出圧を低下させることになるという問題がある。
そこで、吐出圧の低下防止を優先させて低速回転領域において有効なノッチ形状に設定すると、従来例においても問題点として開示されているように、高速回転領域ではポンプ室内において図4に示すようにサージ圧力が発生し、このサージ圧によってベーンがカムリングのカム面から離間する方向に押圧され、このベーンが再びカムリングのカム面に当接する際に衝突振動や騒音を発生させるという問題点があった。
【0004】
本発明は、上述のような従来の問題点に着目してなされたもので、サージ圧力の発生によってベーンがカムリングのカム面から離間する方向に押圧されるのを阻止することにより、ベーンが戻る時の衝突振動や騒音の発生を防止することが可能なベーンポンプを提供すること目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために本発明請求項1記載のベーンポンプでは、ハウジングに嵌装されたカムリングと、該カムリングに回転自在に収容されたロータと、該ロータに放射方向に設けられた複数の案内スリットおよび該各案内スリットに摺動自在に収容されたベーンと、前記カムリングの軸方向両端面に当接して両端開口部を閉塞する側壁部材と、前記カムリングとロータと両側壁部材との間において前記複数のベーンにより区画された複数のポンプ室と、前記ポンプ室のうち膨張行程区間に開口する吸入ポートと、前記ポンプ室のうち圧縮行程区間に開口する吐出ポートと、前記両側壁部材の少なくともいずれか一方に形成されていて前記各案内スリットの底部に前記吐出ポートの吐出圧を導くベーン背圧溝と、備えたベーンポンプにおいて、前記ベーン背圧溝が、前記各案内スリットの回転軸側端部に沿って開口した環状溝であって前記吐出圧が導かれる大断面領域と該大断面領域相互間に形成される小断面領域とを有し、前記ベーン背圧溝における小断面領域が、ベーンが吐出ポート側に移行する際にポンプ室内圧力が急激に増加するサージ圧力発生領域における前記ベーンの案内スリット底部位置に形成されている手段とした。
【0006】
更に、前記ベーン背圧溝における小断面領域が、ベーンが吐出ポート側に移行してポンプ室が吐出ポートと連通する領域における前記ベーンの案内スリット底部位置に形成されている手段とした。
【0007】
請求項記載のベーンポンプでは、請求項1に記載のベーンポンプにおいて、前記ベーン背圧溝における大断面領域のうち、前記吐出ポートに対応する領域と前記吸入ポートに対応する領域との間に断面積が前記大断面領域より小さく前記小断面領域より大きい中断面領域を有し、前記ベーン背圧溝に対し吐出ポートから吐出圧を導く導入口が前記中断面領域よりも吸入ポート側の大断面領域に設けられている手段とした。
【0008】
請求項記載のベーンポンプでは、請求項1または2に記載のベーンポンプにおいて、前記吐出ポートおよび吸入ポートが前記ロータの回転軸を中心として直径方向にそれぞれ対向して設けられている手段とした。
【0009】
【作用】
本発明請求項1に記載のベーンポンプでは、上述のように、ベーンが吐出ポート側に移行する際にポンプ室内圧力が急激に増加するサージ圧力発生領域におけるベーンの案内スリット底部位置にベーン背圧溝における小断面領域が形成されているため、ベーンがカムリングのプロファイルに沿って小断面領域と連通する案内スリットの底部方向へ押し込まれることで、大断面領域に比べて流路抵抗の大きい小断面領域の絞り作用によって案内スリット底部の背圧が吐出圧より高くなる。従って、サージ圧力が発生しても底部側に作用する背圧によりベーンがカムリングのカム面から離間することが防止され、これにより、ベーンが戻る時の衝突振動や騒音の発生を防止することができるようになる。
【0010】
更に、前記ベーン背圧溝における小断面領域が、ベーンが吐出ポート側に移行してポンプ室が吐出ポートと連通する領域における前記ベーンの案内スリット底部位置に形成されることで、サージ圧力発生領域において案内スリット底部の背圧を吐出圧より高くすることができる。
【0011】
請求項記載のベーンポンプでは、請求項1に記載のベーンポンプにおいて、前記ベーン背圧溝における大断面領域のうち、前記吐出ポートに対応する領域と前記吸入ポートに対応する領域との間に断面積が前記大断面領域より小さく前記小断面領域より大きい中断面領域を有し、前記ベーン背圧溝に対し吐出ポートから吐出圧を導く導入口が前記中断面領域よりも吸入ポート側の大断面領域に設けられることで、中断面領域の絞り作用で吸入ポート側の大断面領域に比べて吐出ポート側の大断面領域における背圧を高めることができ、これにより、吐出ポート位置に対応するベーンのカムリングカム面方向への押し付け力を高めることができるようになる。
【0012】
請求項記載のベーンポンプでは、請求項1または2に記載のベーンポンプにおいて、前記吐出ポートおよび吸入ポートが前記ロータの回転軸を中心として直径方向にそれぞれ対向して設けられることで、ベーンの押し付け力が最大となる小断面領域が直径方向に対向する状態となり、これにより、カムリングにかかるベーンの押圧力が径方向においてバランスし、ポンプの振動や騒音の発生を抑制できるようになる。
【0013】
【発明の実施の形態】
(発明の実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1を図面により詳述する。
図1は本発明の実施の形態1のベーンポンプを示す縦断側面図、図2は図1のII−II線における縦断正面図、図3は図1の III−III 線における要部の縦断正面図であり、両図において、1はフロントハウジング、2はリヤハウジング、3はカムリング、4はロータ、5はベーン、6はロータ軸、7、8はサイドプレート(側壁部材)、9はメイン流量制御弁、10はサブ流量制御弁、11はプーリである。
【0014】
前記フロントハウジング1には、貫通された前記ロータ軸6をベアリング12、12により回転自在に軸支する軸支穴13が形成されている。
一方、前記リヤハウジング2におけるフロントハウジング1との組み付け対向面には中空室14が形成され、この中空室14内にその底部側から順に前記サイドプレート7、カムリング3(およびベーン5を備えたロータ4)、サイドプレート8が、2本の位置決め軸15、15により周方向に位置決めされた状態で収容されている。そして、前記サイドプレート7、カムリング3、サイドプレート8は、リヤハウジング2における中空室14の底部とフロントハウジング1の対向面との間に挟持された状態で組み付けられている。
【0015】
前記カムリング3の内周には、カム曲線の周期が180度のカム面31が形成されている。
前記ロータ4は、カムリング3内においてロータ軸6の外周にスプライン結合された状態で設けられていて、このロータ4の外周面に放射方向に設けられた複数(10個)の案内スリット41内に前記ベーン5が摺動自在に収容されている。このベーン5は、その先端面がカムリング3の内周カム面31に常時摺接する状態で設けられている。
【0016】
前記ロータ4および各ベーン5の一方の両側面は両サイドプレート7、8の端面とそれぞれ摺接する状態に設けられることにより、カムリング3の内周カム面31とロータ4の外周面との間に複数(10個)のベーン5により複数(10個)に区画されたポンプ室Pが形成され、各ポンプ室Pは、ロータ4の回転(図2で左回転)により容積変化するようになっている。
【0017】
前記サイドプレート7、8の端面には、膨張行程を行うポンプ室Pu、Puに対応して一対の吸入ポート81、81が形成され、また、圧縮行程を行うポンプ室Pd、Pdに対応して一対の吐出ポート82、82が形成されている。
前記各吸入ポート81、81は、図示を省略した流路を介し、図示を省略したリザーバに連結されている。また、前記吐出ポート82、82は、図示を省略した流路を介し、図示を省略した作動流体吐出口に連通されている。
【0018】
前記両各吐出ポート82が開口するサイドプレート8の端面には、両各吐出ポート82の開口縁部から前記ロータ4の回転方向(図2で反時計方向)と逆向きに延びる溝により形成されるノッチ83が形成されている。
このノッチ83は、ロータ4の回転と共に同方向に移動するポンプ室Pと最初に連通を開始する吐出ポート82の先端部を構成するもので、ロータ4の回転方向と逆向きにその開口幅および溝の深さを徐々に縮小して延在されている。
【0019】
前記サイドプレート7、8の端面には、各案内スリット41の軸心側底部に形成されたベーン背圧室42に連通するベーン背圧溝Mが環状に形成されている。このベーン背圧溝Mは前記吐出ポート82から吐出圧が導かれるもので、大断面領域m1、m1、m2、m2と、該大断面領域m1、m2相互間に形成される小断面領域m3、m3と、中断面領域m4、m4とで構成されている。
【0020】
前記小断面領域m3、m3は、ベーン5が吐出ポート82側に移行する際にポンプ室P内圧力が急激に増加するサージ圧力発生領域(図4のポンプ室内圧力特性図参照)における前記ベーン5の案内スリット41底部位置に形成されている。即ち、ベーン5が吐出ポート82側に移行してポンプ室Pが吐出ポート82と連通する領域における前記ベーン5の案内スリット41底部位置に形成されている。
【0021】
前記中断面領域m4は、吐出ポート82に対応する領域と吸入ポート81に対応する領域との間に形成されている。そして、前記ベーン背圧溝Mは、中断面領域m4よりも吸入ポート81側の大断面領域m1において図示を省略した導入口を介して吐出ポート82に連通されている。
【0022】
次に、この発明の実施の形態1の作用・効果を説明する。
この発明の実施の形態1のベーンポンプは、上述のように構成されるため、プーリ11に入力される駆動力によりロータ軸6を介してロータ4が図2で反時計方向に回転駆動されると、図示を省略したリザーバ内の作動液が、両各吸入ポート81からポンプ室Puに吸入され、加圧された状態で吐出ポート82から排出される。
【0023】
その際、膨張行程から圧縮行程に移行する予備圧縮行程においては、2組のベーン5、5によって区画されたポンプ室Pが吸入ポート81側に開口した状態の膨張行程からベーン5、5により吸入ポート81を閉じ切った状態の予備圧縮行程に移行した後、両各ポンプ室Pが吐出ポート82側に開口する圧縮行程への移行段階においては、まず、ノッチ83がその先端部から両各ポンプ室Pに開口し、徐々にその開口面積が大きくなる方向に変化することで、吐出ポート82側の急激な圧力変動が抑制される。
【0024】
そして、この発明の実施の形態1では、上述のように、ベーン5が吐出ポート82側に移行する際にポンプ室P内圧力が急激に増加するサージ圧力発生領域、具体的には、ベーン5が吐出ポート側82に移行してポンプ室Pが吐出ポート82と連通する領域におけるベーン5の案内スリット41底部位置にベーン背圧溝Mにおける小断面領域m3が形成されているため、予備圧縮行程においてベーン5がカムリング3のプロファイルに沿って小断面領域m3と連通する案内スリット41の底部に形成されたベーン背圧室42方向へ押し込まれることで、大断面領域m1、m2に比べて流路抵抗の大きい小断面領域m3の絞り作用によってベーン背圧室42の背圧が吐出圧より高くなる。従って、サージ圧力が発生してもベーン5の底部側に作用する背圧によりベーン5がカムリング3のカム面31から離間することが防止される。
従って、カム面31から一旦離間したベーン5が戻ることで発生する衝突振動や騒音の発生を防止することができるようになるという効果が得られる。
【0025】
また、前記ベーン背圧溝Mにおける大断面領域のうち、吐出ポート82に対応する大断面領域m2と吸入ポート81に対応する大断面領域m1との間に断面積が前記大断面領域m2、m1より小さく小断面領域m3より大きい中断面領域m4を形成すると共に、前記ベーン背圧溝Mに対し吐出ポート82から吐出圧を導く導入口(図示省略)を中断面領域m4よりも吸入ポート81側の大断面領域m1に設けたことで、中断面領域m4の絞り作用で吸入ポート81側の大断面領域m1に比べて吐出ポート82側の大断面領域m2におけるベーン背圧室42の背圧を高めることができ、これにより、吐出ポート82位置に対応するベーン5におけるカムリング3のカム面31方向への押し付け力を高めることができるようになる。
【0026】
また、前記吐出ポート82および吸入ポート81がロータ4の回転軸を中心として直径方向にそれぞれ対向して設けられることで、ベーン5の押し付け力が最大となる小断面領域m3が直径方向に対向する状態となり、これにより、カムリング3のカム面31にかかるベーン5の押圧力が径方向においてバランスした状態となる。
従って、ポンプの振動や騒音の発生を抑制できるようになる。
【0027】
次に、他の発明の実施の形態について説明する。なおこの他の発明の実施の形態の説明に当たっては、前記発明の実施の形態1と同様の構成部分には同様の符号を付けてその説明を省略し、相違点についてのみ説明する。
【0028】
(発明の実施の形態2)
この発明の実施の形態2のベーンポンプは、図5にベーン背圧溝Mにおける小断面領域m3部分の要部拡大図を示すように、小断面領域m3部分の溝幅を中細り状に形成した点で、同一溝幅に形成した前記発明の実施の形態1とは相違したものである。
即ち、図4のポンプ室内圧力特性図に示すように、サージ圧力の高さに反比例して小断面領域m3部分の溝幅を細く絞り込んだ形状とすることによりサージ圧力の高さに比例してベーン背圧室42の背圧を高めることができるようになる。
従って、サージ圧力を効果的に低減することができると共に、サージ圧力低減後のポンプ室内圧力を滑らかに安定させることができるようになるという追加の効果が得られる。
【0029】
(発明の実施の形態3)
この発明の実施の形態3のベーンポンプは、図6にベーン背圧溝Mにおける小断面領域m3部分の要部拡大図、図7に図6の VII−VII 線における断面図を示すように、小断面領域m3部分の溝の深さが中央に向かうにつれて浅くなるように山形の底形状とした点で、同一深さに形成した前記発明の実施の形態1とは相違したものである。
従って、前記発明の実施の形態2と同様の追加の効果が得られる。
【0030】
以上、本発明の実施の形態1を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこれらの発明の実施の形態1に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても本発明に含まれる。
【0031】
例えば、発明の実施の形態では、2枚のサイドプレート7、8をハウジングとは独立に設けたが、リヤハウジング2側のサイドプレート7はリヤハウジング2やリヤカバー等と一体に形成するようにしてもよい。
また、発明の実施の形態では、ベーン背圧溝Mを両サイドプレート7、8に形成したが、いずれか一方に形成するようにしてもよい。
【0032】
また、発明の実施の形態では、前記吐出ポート82および吸入ポート81をロータ4の回転軸を中心として直径方向にそれぞれ対向して設けた圧力平衡型を例にとったが、吐出ポート82および吸入ポート81が1個づつのものにも本発明を適用することができる。
また、発明の実施の形態では、ノッチ83を備えた例を示したが、ノッチ83を備えないものにも、本発明を適用することができる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明請求項1に記載のベーンポンプにあっては、前記ベーン背圧溝が、前記各案内スリットの回転軸側端部に沿って開口した環状溝であって前記吐出圧が導かれる大断面領域と該大断面領域相互間に形成される小断面領域とを有し、前記ベーン背圧溝における小断面領域が、ベーンが吐出ポート側に移行する際にポンプ室内圧力が急激に増加するサージ圧力発生領域における前記ベーンの案内スリット底部位置に形成されている手段としたことで、サージ圧力が発生しても底部側に作用する背圧によりベーンがカムリングのカム面から離間することが防止され、これにより、ベーンが戻る時の衝突振動や騒音の発生を防止することができるようになるという効果が得られる。
【0034】
更に、前記ベーン背圧溝における小断面領域が、ベーンが吐出ポート側に移行してポンプ室が吐出ポートと連通する領域における前記ベーンの案内スリット底部位置に形成されている手段としたことで、サージ圧力発生領域において案内スリット底部の背圧を吐出圧より高くすることができるようになる。
【0035】
請求項記載のベーンポンプでは、請求項1に記載のベーンポンプにおいて、前記ベーン背圧溝における大断面領域のうち、前記吐出ポートに対応する領域と前記吸入ポートに対応する領域との間に断面積が前記大断面領域より小さく前記小断面領域より大きい中断面領域を有し、前記ベーン背圧溝に対し吐出ポートから吐出圧を導く導入口が前記中断面領域よりも吸入ポート側の大断面領域に設けられている手段としたことで、中断面領域の絞り作用で吸入ポート側の大断面領域に比べて吐出ポート側の大断面領域における背圧を高めることができ、これにより、吐出ポート位置に対応するベーンのカムリングカム面方向への押し付け力を高めることができるようになる。
【0036】
請求項記載のベーンポンプでは、請求項1または2に記載のベーンポンプにおいて、前記吐出ポートおよび吸入ポートが前記ロータの回転軸を中心として直径方向にそれぞれ対向して設けられている手段としたことで、ベーンの押し付け力が最大となる小断面領域が直径方向に対向する状態となり、これにより、カムリングにかかるベーンの押圧力が径方向においてバランスし、ポンプの振動や騒音の発生を抑制できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のベーンポンプを示す縦断側面図である。
【図2】図1のII−II線における縦断正面図である。
【図3】図1の III−III 線における要部の縦断正面図である。
【図4】本発明の実施の形態1のベーンポンプにおけるポンプ室圧力特性図である。
【図5】本発明の実施の形態2のベーンポンプにおける小断面領域部分を示す要部拡大図である。
【図6】本発明の実施の形態3のベーンポンプにおける小断面領域部分を示す要部拡大図である。
【図7】図6の VII−VII 線における断面図である。
【符号の説明】
M ベーン背圧溝
m1 大断面領域
m2 大断面領域
m3 小断面領域
m4 中断面領域
P ポンプ室
Pu 膨張行程を行うポンプ室
Pd 圧縮行程を行うポンプ室
1 フロントハウジング
2 リヤハウジング
3 カムリング
31 カム面
4 ロータ
41 案内スリット
42 ベーン背圧室
5 ベーン
6 ロータ軸
7 サイドプレート(側壁部材)
8 サイドプレート(側壁部材)
81 吸入ポート
82 吐出ポート
83 ノッチ
9 メイン流量制御弁
10 サブ流量制御弁
11 プーリ
12 ベアリング
13 軸支穴
14 中空室
15 位置決め軸

Claims (3)

  1. ハウジングに嵌装されたカムリングと、
    該カムリングに回転自在に収容されたロータと、
    該ロータに放射方向に設けられた複数の案内スリットおよび該各案内スリットに摺動自在に収容されたベーンと、
    前記カムリングの軸方向両端面に当接して両端開口部を閉塞する側壁部材と、
    前記カムリングとロータと両側壁部材との間において前記複数のベーンにより区画された複数のポンプ室と、
    前記ポンプ室のうち膨張行程区間に開口する吸入ポートと、
    前記ポンプ室のうち圧縮行程区間に開口する吐出ポートと、
    前記両側壁部材の少なくともいずれか一方に形成されていて前記各案内スリットの底部に前記吐出ポートの吐出圧を導くベーン背圧溝と、
    を備えたベーンポンプにおいて、
    前記ベーン背圧溝が、前記各案内スリットの回転軸側端部に沿って開口した環状溝であって前記吐出圧が導かれる大断面領域と該大断面領域相互間に形成される小断面領域とを有し、
    前記ベーン背圧溝における小断面領域が、ベーンが吐出ポート側に移行する際にポンプ室内圧力が急激に増加するサージ圧力発生領域における前記ベーンの案内スリット底部位置に形成され
    前記ベーン背圧溝における小断面領域が、ベーンが吐出ポート側に移行してポンプ室が吐出ポートと連通する領域における前記ベーンの案内スリット底部位置に形成されていることを特徴とするベーンポンプ。
  2. 前記ベーン背圧溝における大断面領域のうち、前記吐出ポートに対応する領域と前記吸入ポートに対応する領域との間に断面積が前記大断面領域より小さく前記小断面領域より大きい中断面領域を有し、前記ベーン背圧溝に対し吐出ポートから吐出圧を導く導入口が前記中断面領域よりも吸入ポート側の大断面領域に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のベーンポンプ。
  3. 前記吐出ポートおよび吸入ポートが前記ロータの回転軸を中心として直径方向にそれぞれ対向して設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のベーンポンプ。
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