JP3591279B2 - ベーンポンプ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用動力舵取装置に作動流体を供給するのに用いられるベーンポンプ装置に関するものであり、特に、前後のプレッシャプレートに設けられる各背圧溝の間を連結する連通溝の形状を、前後のプレッシャプレートにおいて異ならせるようにしたことを特徴とするベーンポンプ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ベーンポンプ装置においては、ベーン先端とカムリング内周面との間のシール性を向上させるために、ベーンが収納されるロータのスリット底部に、サイドプレートあるいはリヤプレート等に設けられた背圧溝から吐出油の一部を導き、この吐出油の圧力により、上記ベーンをカムリングの内周面に押付けるようにしている。また、上記ベーンポンプ装置が稼働を開始して、ロータが回転運動を開始した後は、上記ベーンは回転運動に伴なう遠心力の作用により、ロータの放射軸方向に力を受けることとなるので、ベーンの先端部は、上記カムリングの内周面に、更に押付けられることとなる。これによってシール性能が高められ、ポンプ吐出容量が高められることとなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記ロータの回転運動に伴なうベーンの遠心力による上記カムリング内周面への押付力は、作動油(吐出油)が常温状態にあるときは円滑に作用し、理想通りの状態となるが、上記吐出油が低温状態にあるときには上記理想通りには作用しない。吐出油が低温状態にあるときには、吐出油の粘度が高く、これに基づく粘性抵抗の増大化により、ベーンが、ロータのスリット内で摺動抵抗を受けることとなる。この摺動抵抗の影響により、ポンプの稼働開始時においては、上記ベーンがロータの放射軸方向に十分には突出せず、上記カムリング内周面とのシール性が十分には得られないという状況を呈する。また、従来のベーンポンプ装置においては、サイドプレート側、すなわち、フロント側プレッシャプレートに設けられる背圧溝のうち、吸入行程側に設けられるものは圧力室と連通するようになっている。また、吐出行程側に設けられるものも連通溝を介して上記吸入行程側の背圧溝に連結されるようになっている。従って、吐出行程等において、ベーンの先端部に押下げ力が作用する(例えば図5のC位置からD位置への行程において)と、当該ベーンを支えているスリット底部内の作動油は、連通溝等を介して、上記圧力室側へと逃げてしまう(流動する)こととなる。その結果、ベーンの押上げ力が低下し(例えば図5のC位置)、ベーンの先端部とカムリングの内周面との間のシール性が低下する。従って、ポンプ吐出容量が十分に得られないと言う問題点がある。このような低温時であってポンプ稼働開始時におけるベーン先端部とカムリング内周面との間のシール性低下の問題点を解決するために、背圧溝間を連結する連通溝の形状を、フロント側のプレッシャプレートとリヤ側のプレッシャプレートとで異ならせるようにしたベーンポンプ装置を提供しようとするのが、本発明の目的(課題)である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明においては次のような手段を講ずることとした。すなわち、ハウジング内に収納されて回転駆動されるロータ、当該ロータのスリット内にて摺動運動をするベーン、当該ベーンの外側にあって上記ロータ、ベーン等とポンプ室を形成するカムリング、上記ロータ、ベーン、カムリングの一方の側面にあってポンプ室形成に寄与する第1プレッシャプレート、上記ロータ、ベーン、カムリングのもう一方の側面に接して上記ポンプ室形成に寄与する第2プレッシャプレート等からなるとともに、上記ロータ回転時におけるベーンの作動により吐出される吐出油を受け入れる圧力室を有し、一方、上記各プレッシャプレートの互いに対向する内側面には複数の背圧溝が円周方向に分離された状態で配置されるようにするとともに、上記各背圧溝が連通溝を介して互いに連結され、更に、上記第1プレッシャプレートに配置された背圧溝の一部が上記圧力室に直接連結されるとともに当該圧力室内の吐出油の一部が上記背圧溝に導かれることにより、上記ベーンがカムリングの内周面に押付けられるように作動するベーンポンプ装置に関して、上記第1プレッシャプレートに設けられる各背圧溝の間を連結する連通溝と、上記第2プレッシャプレートに設けられる各背圧溝の間を連結する連通溝とについて、上記両連通溝の溝幅は同じ値を有するようにするとともに、その溝の深さは、上記第1プレッシャプレートに設けられるものの方が、上記第2プレッシャプレートに設けられるものよりも小さな値を有するようにした構成を採ることとした。
【0005】
このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては次のような作用を呈することとなる。すなわち、上記第1プレッシャプレートに設けられた背圧溝間を連結する連通溝が、第2プレッシャプレートに設けられたものよりも絞り機能がより発揮されることとなるので、ベーン先端部側からの押下げ力が作用したときに、ベーン下端部の後退によってスリット底部の作動油が上記第1プレッシャプレートに設けられた背圧溝を介して圧力室へ逃げるのを抑止することができるようになる。特に、このことは、低温時において作動油の粘度が高いときに、より発揮されることとなる。すなわち、上記第1プレッシャプレートに設けられた連通溝が、上記第2プレッシャプレートに設けられたものに較べて、その溝の深さが小さな値を有するようになっていることより、絞り機能が、より発揮されることとなる。従って、ベーンの降下に対するスリット底部における作動油の圧力室側への流動作用(逃げ)が抑制され、ベーンの全体的な降下が抑止されることとなる。その結果、低温稼働開始時におけるベーン先端部とカムリング内周面との間のシール性の向上が図られることとなる。
【0007】
また、本発明においては、上記第1プレッシャプレートに設けられる各背圧溝の間を連結する連通溝と、第2プレッシャプレートに設けられる各背圧溝の間を連結する連通溝とに関して、両連通溝の溝幅は同じ値を有するようにしたので、ベーンの下端部周りにおける側面部の受圧面積及びロータの側面部の受圧面積が、上記第1プレッシャプレート側と第2プレッシャプレート側とで同等の値を有するようになり、これによって、作動油の温度が上昇してその粘度が低下した状態においても、ベーンが第1プレッシャプレート側あるいは第2プレッシャプレート側へ傾いたりすることが無くなる。従って、ロータの回転運動に伴なって、ベーンが両プレッシャプレートの間を回転運動及び摺動運動するに際して、両プレッシャプレートに対して、こじり運動等をすることが無くなり、円滑な運動をすることができるようになる。同様に、ロータも、第1プレッシャプレート側、あるいは第2プレッシャプレート側の、いずれか一方側に押付けられるようなことが無くなり、円滑な運動をすることができるようになる。その結果、高速回転時におけるベーン及びロータの回転運動及び摺動運動に伴なう消費トルクの増大化を抑止することができるようになり、省エネルギー化を図ることができるようになる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図1ないし図5を基に説明する。本実施の形態に関するものの、その構成は、図1に示す如く、ハウジング5内に収納され、回転軸3にて回転駆動されるロータ6、当該ロータ6のスリット内にてラジアル方向に摺動運動をするベーン9、これらロータ6、ベーン9の外側にあってポンプ室を形成するカムリング4、上記ロータ6、ベーン9、カムリング4の側面にあってポンプ室形成に寄与する第1プレッシャプレートとしてのフロントプレッシャプレート1、上記ロータ6、ベーン9、カムリング4のもう一方の側面に接して上記ポンプ室形成に寄与する第2プレッシャプレートとしてのリヤプレッシャプレート2、からなることを基本とするものである。
【0009】
このような基本構成に加えて、上記フロントプレッシャプレート1及びリヤプレッシャプレート2のロータ6側の側面には、図2及び図3に示すような背圧溝11、11’、21、21’が設けられるようになっている。そして、これら背圧溝11、11’、21、21’は、四つに分割され、吸入ポート7、吐出ポート8によって形成される各吸入行程及び吐出行程に合わせて円周方向に分離されて配置されるようになっているものである。なお、これら背圧溝11、11’、21、21’のうち、フロントプレッシャプレート1に設けられるものであって吸入ポート7に対応するように設けられるもの(背圧溝11’)は、図2に示す如く、圧力室55に直接つながるようフロントプレッシャプレート1を貫通した状態で形成されるようになっているものである。そして、これらフロントプレッシャプレート1側に設けられる背圧溝11、11’は、ロータ6に放射状に設けられるものであってベーン9収納用のスリットの、その底面部に設けられたスリット底部61(図5参照)を介して、リヤプレッシャプレート2に設けられた背圧溝21、21’につながるようになっているものである。そして更に、上記各背圧溝間には、フロントプレッシャプレート1側においては、図2に示す如く、各背圧溝11、11’間を連結するように連通溝12が設けられるようになっており、リヤプレッシャプレート2側においては、図3に示す如く、各背圧溝21、21’間を連結するように連通溝22が設けられるようになっているものである。そして、これら連通溝12、22の存在により、圧力室55側から背圧溝11’に流入した吐出油は、その他の背圧溝11、21、21’の全てに導かれるようになっている。また、上記各連通溝12、22は、図4から明らかなように、各背圧溝11、11’、21、21’よりもはるかに小さな断面積を有するオリフィスとして形成されるようになっているものである。これらのことから、図5のA位置からB位置への行程にて示される吸入行程においても、背圧溝11’及びこれと対向する背圧溝21’内にて吐出油は昇圧されるようになり、吸入行程でのベーン9の押上げに大いに寄与することとなる。
【0010】
これらに加えて、更に、上記各連通溝12、22は、図4に示す如く、フロントプレッシャプレート1側に設けられる連通溝12の方が、リヤプレッシャプレート2側に設けられる連通溝22よりも、その断面積が小さな値を有するように設定されており、これら連通溝12、22を流動する作動油に対する絞り機能は、フロントプレッシャプレート1側に設けられるものの方が、より高く発揮されるようになっている。但し、その幅方向の値(A)は、同等の値を有するようになっているものである。従って、両連通溝12、22の、その深さは、フロントプレッシャプレート1側に設けられるもの(12)に関するB1 の方が、リヤプレッシャプレート2側に設けられるもの(22)に関するB2 よりも小さな値を有するようになっている。すなわち、フロントプレッシャプレート1側に設けられる連通溝12の方がリヤプレッシャプレート2側に設けられるものよりも浅い形状を有するようになっているものである。
【0011】
次に、このような構成からなる本実施の形態のものにかかる、その作動態様等について説明する。まず、ベーンポンプ装置が稼働を開始すると、図2及び図3に示すフロントプレッシャプレート1及びリヤプレッシャプレート2に設けられた背圧溝11’、21’には、圧力室55(図1参照)から作動油が導入される。この背圧溝11’、21’に導かれた作動油は、その途中、ロータ6に設けられたスリット底部61にも導入され、この作動油の油圧力によってベーン9は上方に押上げられる。また、ベーンポンプ装置の稼働によりロータ6が回転を始めると、上記ベーン9は遠心力の作用により、ロータ6の放射軸方向に引出される。これら油圧の力と遠心力とによって、上記ベーン9は、その先端部がカムリング4の内周面に押付けられることとなる。
【0012】
ところで、上記遠心力によるベーン9の飛び出し力は、作動油の温度が低温状態にあるときには、作動油の粘性抵抗の影響により減殺されることとなる。その結果、従来のものにおいては、上記ベーン9は、十分に上方に飛び出さない状態で、図5の吸入行程から吐出行程へと移動することとなる。そして、この吐出行程においては、例えば図5のC位置からD位置への行程で、上記ベーン9の先端部には下向きの押下げ力(押戻力)が作用することとなる。その際、従来のものにおいては、ベーンが下方に押下げられ、これによって、スリット底部に貯えられていた作動油がフロントプレッシャプレート1に設けられた背圧溝11及び連通溝12等を介して圧力室55側へと押戻されるおそれがあった。しかしながら、本実施の形態のものにおいては、図5に示す如く、上記吐出行程区間に位置する背圧溝11は、その両端を断面積の小さな連通溝12にて絞られた状態となっているので、上記背圧溝11からは、すでに充填された作動油が流出して行かず、この背圧溝11内に留まることとなる。その結果、上記ベーン9は、例えば図5のC位置にて十分に押上げられ、ベーン9の先端部99とカムリング4の内周面との間のシール性が確保されることとなる。特に、上記連通溝12における絞り作用は、作動油の粘度の高い低温稼働時に、より良く発揮されることとなる。その結果、低温稼働開始時におけるベーン先端部99とカムリング4の内周面との間におけるシール性の向上が図られることとなる。
【0013】
なお、上記の如く、各連通溝12、22は、フロントプレッシャプレート1側に設けられるもの(12)の方が、リヤプレッシャプレート2側に設けられるもの(22)よりも、その断面積の値が小さくなっており、より絞り機能が発揮されるようになっているものではあるが、その溝幅は、共に同等の値(A)を有するように設定されている。従って、ベーン下端部91における、その板厚方向の受圧面積は、フロントプレッシャプレート1側とリヤプレッシャプレート2側とで同等の値を有することとなり、ベーン9は、その下端部91において、前後でほぼ同等の圧力を受けることとなる。その結果、ベーン9が、図1において、フロントプレッシャプレート1側、あるいはリヤプレッシャプレート2側へ傾いたりするようなことが無くなり、ベーン9の両プレッシャプレート1、2に対する摺動抵抗の増大化を回避することができるようになる。また、ロータ6も、その側面部(両プレッシャプレート1、2との摺動面)において、前後で、ほぼ同等の圧力を受けることとなり、ロータ6がいずれか一方のプレッシャプレート側に押付けられるようなことが無くなり、摺動抵抗の増大化を回避することができるようになる。これによって、高速回転時における消費トルクの増加を抑止することができるようになる。
【0014】
【発明の効果】
本発明によれば、ハウジング内に収納されて回転駆動されるロータ、当該ロータのスリット内にて摺動運動をするベーン、当該ベーンの外側にあって上記ロータ、ベーン等とポンプ室を形成するカムリング、上記ロータ、ベーン、カムリングの一方の側面にあってポンプ室形成に寄与する第1プレッシャプレート、上記ロータ、ベーン、カムリングのもう一方の側面に接して上記ポンプ室形成に寄与する第2プレッシャプレート等からなるとともに、上記ロータ回転時におけるベーンの作動により吐出される吐出油を受け入れる圧力室を有し、一方、上記各プレッシャプレートの互いに対向する内側面には複数の背圧溝が円周方向に分離された状態で配置されるようにするとともに、上記各背圧溝が連通溝を介して互いに連結され、更に、上記第1プレッシャプレートに配置された背圧溝の一部が上記圧力室に直接連結されるとともに当該圧力室内の吐出油の一部が上記背圧溝に導かれることにより、上記ベーンがカムリングの内周面に押付けられるように作動するベーンポンプ装置に関して、上記第1プレッシャプレートに設けられた各背圧溝の間を連結する連通溝の断面積を、第2プレッシャプレートに設けられた各背圧溝の間を連結する連通溝の断面積よりも小さな値を有するようにした構成を採ることとしたので、上記第1プレッシャプレートに設けられた背圧溝間を連結する連通溝の方が、第2プレッシャプレートに設けられたものよりも絞り機能がより発揮されるようになり、ベーン先端部側からの押下げ力が作用したときに、ベーン下端部の後退によってスリット底部の作動油が上記第1プレッシャプレートに設けられた背圧溝を介して圧力室側へ逃げるのを抑止することができるようになった。特に、このことは、低温時において、作動油の粘度が高いときに、より発揮されることとなり、低温稼働開始時におけるベーン先端部とカムリング内周面との間におけるシール性の向上を図ることができるようになった。その結果、低温始動時におけるポンプ吐出容量の迅速確保を図ることができるようになった。
【0015】
また、上記第1プレッシャプレートに設けられる各背圧溝の間を連結する連通溝と、第2プレッシャプレートに設けられる各背圧溝の間を連結する連通溝とに関して、上記第1プレッシャプレートに設けられる連通溝の絞り機能をより発揮させるよう、その断面積を小さくしたうえで、その溝幅は、第1プレッシャプレート側と第2プレッシャプレート側とで同じ値を有するように設定することとしたので、ベーンの下端部周りにおける側面部の受圧面積及びロータの側面部の受圧面積を、第1プレッシャプレート側と第2プレッシャプレート側とで同等の値を有するようにすることができるようになり、ベーンが第1プレッシャプレート側あるいは第2プレッシャプレート側へ傾いたりするおそれが無くなった。従って、ロータの回転運動に伴なって、ベーンが両プレッシャプレートの間を回転運動及び摺動運動するに際して、両プレッシャプレートに対して、こじり運動等をすることが無くなり、円滑な運動をすることができるようになった。同様に、ロータも、第1プレッシャプレート側あるいは第2プレッシャプレート側のいずれか一方に押付けられるようなことが無くなり、円滑な運動をすることができるようになった。その結果、高速回転時におけるベーン及びロータの回転運動及び摺動運動に伴なう消費トルクの増大化を抑止することができるようになり、延いては省エネルギー化を図ることができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるベーンポンプ装置の全体構成を示す縦断面図である。
【図2】本発明にかかる第1プレッシャプレート(フロントプレッシャプレート)に設けられた背圧溝及び連通溝の構成を示す図である。
【図3】本発明にかかる第2プレッシャプレート(リヤプレッシャプレート)に設けられた背圧溝及び連通溝の構成を示す図である。
【図4】本発明にかかる背圧溝及び連通溝の構成を示す横断面図である。
【図5】本発明の作動態様を示す作動説明図である。
【符号の説明】
1 第1プレッシャプレート(フロントプレッシャプレート)
11 背圧溝(吐出行程側)
11’ 背圧溝(吸入行程側)
12 連通溝
2 第2プレッシャプレート(リヤプレッシャプレート)
21 背圧溝(吐出行程側)
21’ 背圧溝(吸入行程側)
22 連通溝
3 回転軸
4 カムリング
5 ハウジング
55 圧力室
6 ロータ
61 スリット底部
7 吸入ポート
8 吐出ポート
9 ベーン
91 ベーン下端部
99 ベーン先端部
Claims (1)
- ハウジング内に収納されて回転駆動されるロータ、当該ロータのスリット内にて摺動運動をするベーン、当該ベーンの外側にあって上記ロータ、ベーン等とポンプ室を形成するカムリング、上記ロータ、ベーン、カムリングの一方の側面にあってポンプ室形成に寄与する第1プレッシャプレート、上記ロータ、ベーン、カムリングのもう一方の側面に接して上記ポンプ室形成に寄与する第2プレッシャプレート等からなるとともに、上記ロータ回転時におけるベーンの作動により吐出される吐出油を受け入れる圧力室を有し、一方、上記各プレッシャプレートの互いに対向する内側面には複数の背圧溝が円周方向に分離された状態で配置されるようにするとともに、上記各背圧溝が連通溝を介して互いに連結され、更に、上記第1プレッシャプレートに配置された背圧溝の一部が上記圧力室に直接連結されるとともに当該圧力室内の吐出油の一部が上記背圧溝に導かれることにより、上記ベーンがカムリングの内周面に押付けられるように作動するベーンポンプ装置において、上記第1プレッシャプレートに設けられる各背圧溝の間を連結する連通溝と、上記第2プレッシャプレートに設けられる各背圧溝の間を連結する連通溝とについて、上記両連通溝の溝幅は同じ値を有するようにするとともに、その溝の深さは、上記第1プレッシャプレートに設けられるものの方が、上記第2プレッシャプレートに設けられるものよりも小さな値を有するようにしたことを特徴とするベーンポンプ装置。
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP04862398A JP3591279B2 (ja) | 1998-02-13 | 1998-02-13 | ベーンポンプ装置 |
Publications (2)
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JP04862398A Expired - Fee Related JP3591279B2 (ja) | 1998-02-13 | 1998-02-13 | ベーンポンプ装置 |
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