JP2533739Y2 - ベーンポンプ - Google Patents

ベーンポンプ

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JP2533739Y2
JP2533739Y2 JP6608991U JP6608991U JP2533739Y2 JP 2533739 Y2 JP2533739 Y2 JP 2533739Y2 JP 6608991 U JP6608991 U JP 6608991U JP 6608991 U JP6608991 U JP 6608991U JP 2533739 Y2 JP2533739 Y2 JP 2533739Y2
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慶太 渡辺
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株式会社ユニシアジェックス
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、パワーステアリング装
置等に施用されるベーンポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】一般にベーンポンプは、カムリングの内
周カム面に摺接するベーン間の容積変化によってポンプ
作用を行うものであり、カムリングとベーンの接触を確
実にするため様々な工夫が施されている。
【0003】図10はこのようなベーンポンプを示すも
のである。このベーンポンプは、ポンプ吐出ポート50
とスロット51の底部52とを圧力導入孔53で連通
し、スロット51の底部52にポンプ吐出油を導入する
ようにしてあり、ポンプ駆動軸54の回転時に作用する
遠心力によりカムリング55の内周カム面56に押し付
けられるベーン57をスロット51の底部52の油圧力
でさらに付勢するようにしてある(実開昭63−202
792号公報参照)。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のベーンポンプは、ポンプ吐出圧が高い場合、
ポンプ吸入領域に位置するベーン57を必要以上の圧力
でカムリング55の内周カム面56に押し付けることと
なり、ベーン57とカムリング55の接触抵抗が大きく
なって、ポンプの機械損失が増すという弊害を生じた
り、ベーン57の先端部の異常摩耗を招来するという虞
れを有していた。
【0005】本考案はこのような従来技術の不具合を解
消することを目的として案出されたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち本考案は、ポンプ駆
動軸に取り付けるロータに複数の放射状のスロットを形
成し、このスロット内にカムリングの内周カム面に摺接
するベーンをスライドできるように収容してなるベーン
ポンプであって、前記複数のスロットのうちでポンプ吸
入領域に位置するスロットの底部に、前記ポンプ駆動軸
とともに回転するインペラによりポンプ吸入流体の一部
を吸入圧よりも僅かに高い圧力に加圧して送り込むこと
を特徴としている。
【0007】
【作用】ポンプ駆動軸が回転すると、ポンプ吸入領域に
位置するベーンが、インペラで加圧された油圧及び遠心
力を受けてカムリングの内周カム面に摺接する。
【0008】
【実施例】以下本考案の実施例を、パワーステアリング
装置に施用するベーンポンプを例に採り、図面に基づい
て説明する。
【0009】図1は本考案のベーンポンプの一実施例を
示す概略構成図であり、図2は一部を省略して示すベー
ンポンプの要部断面図であり、図3は同縦断面図であ
る。これらの図において1はポンプボディである。この
ポンプボディ1には駆動軸2をベアリング3,4で回転
可能に支持してあり、駆動軸2にはロータ5を一体回動
できるように連繋してある。ロータ5は、その外周側に
放射状に複数のスロット6を形成してあり、このスロッ
ト6内にベーン7を摺動自在に収容してある。
【0010】8はカムリングであり、このカムリング8
は図中上端部をピン9でポンプボディ1(フロントボデ
ィ1a)及びリアプレート1bに枢支してある。このカ
ムリング8には円形状の内周カム面(内周)10を形成
してあり、その内部空間内に前記ベーン7を備えたロー
タ5を収容してある。そして、このカムリング8の図中
下端部にはアーム11を半径方向外方へ向かって延設し
てあり、このアーム11を制御機構12に連繋してあ
る。
【0011】この制御機構12は、ポンプボディ1の図
中下端部に配置してある。この制御機構12は、図2に
その詳細を示すように、略円筒状のケーシング13(図
3及び図5参照)に形成した左右一対のシリンダ14,
15と、これらシリンダ14,15内にスライド可能に
収容したピストン16と、このピストン16の両端を対
向して付勢する圧縮スプリング17,18とを備えてお
り、シリンダ14,15の外端部を閉止栓19,20で
閉塞してある。
【0012】尚、ピストン16の略中央部にはニードル
21を固定してあり、このニードル21をアーム11の
二又状の連繋部22にスライドできるように係合してあ
る。又、ピストン16は、そのストローク量が閉止栓1
9,20の端部23,24で規制されるようになってい
る。
【0013】25はフロントボディ1a及びリアプレー
ト1bのロータ5側の側面に複数形成した凹溝であり、
この凹溝25はスロット6の底部6aに連通するように
してある。そして、これら凹溝25のうち、ポンプ吐出
領域に位置する凹溝25には油圧通路26の一端が連通
するようにしてあり、ポンプの吸入領域に位置する凹溝
25にはインペラポンプ吐出路27の一端が連通するよ
うにしてある(図4及び図6参照)。
【0014】そして、油圧通路26は、その他端を吐出
ポート28と吐出室29とを連通するポンプ吐出通路3
0に接続すると共に分岐通路31を介して一方のシリン
ダ15に連通してあり、分岐通路31の油圧通路26の
接続点と油圧通路26のポンプ吐出通路30への接続点
との間にオリフィス32を設けてある(図4及び図6参
照)。
【0015】一方、前記インペラポンプ吐出路27は、
オイルシール33で開口端を閉塞したインペラポンプ室
34にその他端を開口させてある。インペラポンプ室3
4内には駆動軸2にセレーション嵌合させたインペラ3
5(図7〜図9参照)を収容してあり、これらでインペ
ラポンプ36を構成している。そして、インペラポンプ
室34を、吸入ポート37と連通する吸入室38にイン
ペラポンプ吸入路39を介して連通させてある。
【0016】尚、ポンプ吐出通路30には油圧通路40
を接続してあり、この油圧通路40を介して図1中左方
のシリンダ14にポンプ吐出圧を導入するようにしてあ
る。
【0017】図3及び図6において1cはセンターボデ
ィであり、このセンターボディ1cの内部にカムリング
8を収容してある。そして、このセンターボディ1c
は、リアプレート1b及びリアカバー1dとともにフロ
ントボディ1aにボルトで締付固定してあり、これらリ
アプレート1b,リアカバー1d及びフロントボディ1
aとともにポンプボディ1を構成している。
【0018】尚、本実施例において、インペラ35は、
合成樹脂又は焼結金属製のものを使用してある。又、イ
ンペラ35と駆動軸2とを、セレーション以外のキー止
め等の手段で連繋してもよい。
【0019】以上の実施例構造によれば、駆動軸2が回
転すると、作動油が吸入ポート37及び吸入室38を介
してポンプ室41内に導入されるとともに、その一部が
インペラポンプ吸入路39を介してインペラポンプ室3
4内に導入される。このインペラポンプ室34内に導入
された作動油(ポンプ吸入流体)は、駆動軸2とともに
回動するインペラ35により吸入圧よりも僅かに高い圧
力に加圧され、インペラポンプ吐出路27を介してポン
プ吸入領域に位置する凹溝25及びスロット6の底部6
aに送り込まれる。従って、ポンプ吸入領域に位置する
ベーン7は、遠心力及びスロット6の底部6aに導入さ
れた吸入圧よりも僅かに高い油圧力によりカムリング8
の内周カム面10に押し付けられる(図6参照)。
【0020】ロータ5の回転に伴ってポンプ吸入領域か
らポンプ吐出領域へ移動したベーン7は、カムリング8
の内周カム面10により押されてスロット6内を下降す
る。そして、ポンプ吸入領域においてスロット6の底部
6aに導入された作動油は、ベーン7により加圧され、
この加圧された高圧油がポンプ吐出領域に位置する凹溝
25,油圧通路26及び分岐通路31を介して制御機構
12の図1中右側のシリンダ15に導入されると共に、
オリフィス32を介してポンプ吐出通路30へ導かれる
ようになっている。
【0021】この結果、オリフィス32を通過する前の
油圧通路26内及び分岐通路31内の油圧P1は、オリ
フィス32を通過した後の油圧通路40内の油圧(ポン
プ吐出圧)P2よりもオリフィス32による圧力降下分
(ΔP=P1−P2)だけ高くなっている。この油圧通路
26のオリフィス32の前後差圧(ΔP)は、ポンプ回
転数が増加し、スロット6の底部6aからの吐出量が増
加するのに伴って増大する。
【0022】一方、図1中左側のシリンダ14には油圧
通路40を介してオリフィス32通過後の油圧(ポンプ
吐出圧)P2が導入されるようになっているため、上記
したオリフィス32の前後差圧(ΔP)の増大に伴っ
て、ピストン16の両端に作用する圧力差も増大する。
【0023】そして、ピストン16に作用する圧力差
(ΔP)が所定値以上になると、ピストン16を図1中
左方向へ押圧する力がピストン16を図1中右方向へ押
圧する力よりも大きくなる。従って、カムリング8は、
図1及び図2に示す最大偏心位置から偏心量eを減ずる
方向(図中時計回り方向)へ制御機構12により回動さ
せられる。そして、このカムリング8の回動量(θ)に
応じてポンプ吐出量が増減する。
【0024】尚、ポンプ吐出量が所定値以下の場合に
は、カムリング8は制御機構12により図1及び図2に
示す最大偏心位置に保持されている。
【0025】このような可変容量型のベーンポンプを自
動車のパワーステアリング装置に施用すれば、車両の走
行状態、即ちエンジン回転数に応じてパワーステアリン
グ装置に供給する油量を調整することが可能となる。
【0026】以上のように本実施例は、ポンプ吸入領域
に位置する凹溝25及びスロット6の底部6aには駆動
軸2とともに回転するインペラ35により吸入圧よりも
僅かに高い圧力に加圧した作動油を供給するようになっ
ているため、ポンプ吸入領域に位置するベーン7が過大
な力でカムリング8の内周カム面10に押し付けられる
ことがない。これにより、ベーン7とカムリング8の摺
動抵抗を低減し、ポンプの機械損失を減少させて、ポン
プ効率を向上することができる。又、ベーン7とカムリ
ング8の摺動抵抗が低減するため、ベーン先端部7aの
摩耗が減少し、ベーン7の耐久性ひいてはベーンポンプ
の耐久性が向上する。
【0027】尚、ポンプ吐出領域において、ベーン7に
は遠心力の他にスロット6の底部6aの高圧の油圧力が
作用するが、ポンプ吐出領域に位置するポンプ室41内
の圧力も高圧となっているため、ベーン7が過大な力で
内面カム面10に押し付けられることはない。
【0028】以上の実施例は可変容量型のベーンポンプ
について述べたが、本考案はこれに限ることなく、各種
ベーンポンプに適用できる。
【0029】
【考案の効果】以上の説明から明らかなように本考案
は、ポンプ駆動軸に取り付けるロータに複数の放射状の
スロットを形成し、このスロット内にカムリングの内周
カム面に摺接するベーンをスライドできるように収容し
てなるベーンポンプであって、前記複数のスロットのう
ちでポンプ吸入領域に位置するスロットの底部に、前記
ポンプ駆動軸とともに回転するインペラによりポンプ吸
入流体の一部を吸入圧よりも僅かに高い圧力に加圧して
送り込むようにしてあるため、ポンプ吸入領域に位置す
るベーンが過大な力で内周カム面に押し付けられるのを
防止することができ、ベーンと内周カム面との摺動抵抗
を低減して、ポンプの機械損失を減少させることができ
ると共に、ベーン先端部の摩耗量を低減化することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るベーンポンプの一実施例を示す概
略構成図。
【図2】同実施例を示す要部断面図(図3のA−A線に
沿う断面図)。
【図3】同実施例を示す縦断面図。
【図4】図3のB−B線に沿う断面図。
【図5】図3のC方向矢視図。
【図6】図5のD−D線に沿う断面図。
【図7】インペラの縦断面図(図8のE−E線に沿う断
面図)。
【図8】インペラの側面図。
【図9】インペラの斜視図。
【図10】従来のベーンポンプの要部断面図。
【符号の説明】
2…駆動軸、5…ロータ、6…スロット、6a…底部、
7…ベーン、8…カムリング、35…インペラ。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプ駆動軸に取り付けるロータに複数
    の放射状のスロットを形成し、このスロット内にカムリ
    ングの内周カム面に摺接するベーンをスライドできるよ
    うに収容してなるベーンポンプにおいて、前記複数のス
    ロットのうちでポンプ吸入領域に位置するスロットの底
    部に、前記ポンプ駆動軸とともに回転するインペラによ
    りポンプ吸入流体の一部を吸入圧よりも僅かに高い圧力
    に加圧して送り込むことを特徴とするベーンポンプ。
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