JP3884221B2 - 電波ビーコン直下位置検出方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は電波ビーコン直下位置検出方法に係わり、特に、道路近傍に設けられた電波ビーコンより交通情報を受信して出力するナビゲーション装置等の移動端末における電波ビーコン直下位置検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
車載用ナビゲーション装置は、(1) 車両位置を検出してDVDなどの地図記憶媒体から車両位置周辺の地図データを読み出して地図をディスプレイ画面に描画し、かつ、該地図上の自車位置に車両位置マークを重ねて描画する機能、(2) 車両位置マークをディスプレイ画面の所定箇所に固定表示すると共に、車両が移動するに従い地図をスクロール表示する機能、(3) 出発地点から目的地点までコスト最小(例えば最短時間あるいは最短距離)の経路を探索し、画面に該経路を表示する機能、等を有している。
【0003】
以上の機能に加えて、車載用ナビゲーション装置は、道路交通情報通信システムVICS (VICS は登録商標であり、以下同様である )が提供する渋滞、事故、規制等の道路交通情報を受信してこれらをリアルタイムに地図上に表示する機能を有している。VICS( 登録商標)における道路交通情報の表示法としてレベル1〜レベル3が利用でき、状況や目的に応じて所望のレベルで道路交通情報を表示できるようになっている。レベル1は文字情報表示モードであり、ディスプレイ画面の上方エリアに文字で、区間旅行時間情報、障害情報、サービス情報、一般FM文字情報等を表示するものである。レベル2は簡易図形表示モードであり、渋滞監視道路の簡易図形を描画し、該簡易図形上に渋滞・障害情報などを表示するものである。レベル3は地図情報表示モードであり、渋滞・事故・規制などの情報を、地図上にリアルタイムに表示するものである。
【0004】
VICS情報を通信する手段としては、現在、光ビーコン、電波ビーコン及びFM多重放送電波が利用されている。各通信手段の通信エリアはFM多重放送が1局につき10〜50km、電波ビーコンが1基につき60〜70m、光ビーコンが1基につき3.5mである。このため、通信エリアの広いFM多重放送は広域の交通情報を流し、電波ビーコンと光ビーコンは限られた地域のより詳細な交通情報を流すようになっている。
【0005】
図4(a)は渋滞に関するVICS情報例であり、道路を構成するリンクの番号、渋滞先頭位置、渋滞長、渋滞度等を含んでいる。渋滞先頭位置は図4(b)に示すようにリンクLKの終端Bからの距離、渋滞長は渋滞している区間の距離、渋滞度は渋滞の度合を示し、不明/渋滞なし/混雑/渋滞の4段階で表現する。
図5は従来のレベル3における渋滞表示例であり、渋滞範囲にわたって道路にそって渋滞を示す赤線矢印A,Bを地図上に表示するもので、上り、下り別々に渋滞表示する。かかるVICS道路交通情報を利用することにより、運転者は渋滞道路、通行規制道路、事故発生道路を回避して目的地に短時間で到達できるようになる。
【0006】
上記3つの通信手段のうち、電波ビーコンからは図6に示すように交通情報がサイクリックに1サイクル/Nフレームで送られ、各フレーム間にT1(=2ms+α)のアイドル信号が挿入される。各フレームは図7に示すように128バイト/16ms(=64kbps)のサイズを備え、4バイトの同期部SYNC、19バイトのフレームヘッダ部、103バイトの実データ部、2バイトのCRC部で構成され、いくつかの実データで大区分データ(可変長)が構成される。同期部SYNCはフレーム先頭を検出するものである。フレームヘッダ部は、ヘッダ識別子、ビーコン番号、情報形態など種々のヘッダ情報を含んでいる。情報形態とは、情報提供対象方向を特定するもので、主方向/従方向/両方向いずれの交通情報であるかを特定するものである。実データ部は、VICSにおける前記レベル1〜3に基づいた表示をするための各種情報を含んでいる。
【0007】
電波ビーコンには図8(a)〜(c)に示すように片側車線用ビーコンと両側車線用ビーコンがあり、それぞれ車へサイクリックに情報を送信する。片側車線用ビーコンの場合((a),(b))、交通情報が提供される方向を主方向とし、両側車線用ビーコンの場合((c))、ビーコンが設置されている路肩側の交通方向を主方向とする。片側車線用ビーコンは道路の主方向用のみの情報を送信し、両側車線用ビーコンは、主方向と従方向の両方の情報を送信する。
【0008】
電波ビーコンBCNから提供される情報を用いて主方向を識別するには、AM変調信号の位相に基づいて判定する。電波ビーコンBCNは図9(a)に示すように、交通情報についてはビーコン通過前側及び後側において同一の交通情報信号を放射するが、AM信号についてはビーコン通過前側と後側において互いに位相が異なるAM信号を放射する。この場合、ビーコンBCNからのAM信号の位相は主方向の交通流に対して、「同位相」から「逆位相」に変化するように設置する。この結果、移動端末(図示せず)は、ビーコンBCNより受信したAM信号の位相(同位相、逆位相)を検出し、該位相に基づいて主方向/従方向の別を判定する。例えば、図9(b)に示すように、ビーコンBCNからのAM信号の位相が「同位相」から「逆位相」に変化すれば主方向に進行していると判定し、逆に、「逆位相」から「同位相」に変化すれば従方向に進行していると判定する。
【0009】
図10は電波ビーコン通過前後と1KHzのAM信号の位相関係図である。電波ビーコンBCNは、ビーコン通過前側と後側の両方向において64kbpsの速度で交通情報をフレーム毎に放射すると共に、ビーコン通過前側と後側において互いに位相が異なる1KHzのAM信号を放射する。すなわち、電波ビーコンは、ビーコン通過前側ではフレーム先頭(同期部SYNC)で立上ってフレームと同位相となるAM信号SAMを発生し、ビーコン通過後側ではフレーム先頭(同期部SYNC)で立下がってフレームと逆位相となるAM信号SAMを発生する。
【0010】
図11は従来の方向判定回路の構成図であり、同期検出部1はフレームデータより同期部SYNCを検出し、1KHz信号発生部2は同期部SYNCが検出されるとフレームと同位相の1KHz信号SINTを内部的に発生する。比較部として動作する排他的論理和回路(EXOR回路)3はビーコン電波より復調した1KHzのAM信号SAMと内部1KHz信号SINTとの排他的論理和演算を実行して出力する。EXOR回路3は1KHzのAM信号SAMの位相が内部1KHz信号SINTの位相と一致していれば、”0”を出力し、異なれば”1”を出力する。方向判定部4はフレーム毎に”0”,”1”を監視し、4フレーム連続して”0”であれば同位相、4フレーム連続して”1”であれば逆位相、それ以外は不定と判定する。方向判定部4は、上記の位相検出を継続し、移動端末がビーコン直下を通過して検出位相が「同位相」から「逆位相」に変化すれば、主方向に進行していると判定し、逆に、移動端末がビーコン直下を通過して検出位相が「逆位相」から「同位相」に変化すれば、従方向に進行していると判定する。主方向と判定した場合には、ビーコンより送信される主方向または両方向の交通情報を表示し、従方向と判定した場合にはビーコンより送信される両方向の交通情報のみを表示し、主方向の交通情報は表示しない。
図11の従来の方向判定回路は、マルチパスやフェージングによりAM信号の位相が反転したり、位相の遅れ、進みが発生すると、位相判定を誤ってしまい、移動端末は表示してはいけない反対方向の交通情報を表示したり、表示すべき交通情報を表示しなかったりする問題がある。
【0011】
図12は本願出願人が既に提案済みの別の方向判定回路の構成図である。同期検出部1はフレームデータより同期部SYNCを検出し、1KHz信号発生部2は同期部SYNCが検出されるとフレームと同位相の1KHz信号SINTを内部的に発生する。比較部として動作する排他的論理和回路(EXOR回路)3はビーコン電波より復調した1KHzのAM信号SAMと内部1KHz信号SINTとの排他的論理和演算を実行して出力する。EXOR回路3は1KHzのAM信号SAMの位相が内部1KHz信号SINTの位相と一致していれば、”0”を出力し、異なれば”1”を出力する。サンプリング部5はEXOR回路3の出力信号を10KHzでサンプリングし、カウンタ6はサンプリング信号が”1”であればカウントアップし、方向判定部7は計数値に基づいてフレーム毎に同位相/逆位相/不定を判定する。
【0012】
EXOR回路3は図13(a),(b)に示すように、1KHzのAM信号SAMの位相が内部1KHz信号SINTの位相と一致していれば(同位相)、ローレベル”0”を出力し、異なれば(逆位相)、ハイレベル”1”を出力する。1フレームは16msであるから、 10KHzでサンプリングすると1フレーム当り160個のサンプリング信号が得られる。(a)の同位相時にEXOR回路出力は"0"であるからカウンタ6の計数値は「0」、(b)の逆位相時にEXOR回路出力は"1"であるからカウンタ6の計数値は「160」となる。実際には、マルチパスやフェージングにより(c)に示すように1KHzのAM信号 SAMの位相が反転したり、位相の遅れ、進みが発生するから、方向判定回路7は計数値が0〜10であれば同位相と判定し、計数値が150〜160であれば逆位相と判定し、計数値が11〜149であれば位相不定と判定する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
図12の方向判定回路によれば、図11の方向判定回路に比べて精度良く主方向、従方向の別を判定することができる。しかし、図12の方向判定回路は、電波ビーコンからの受信状態(受信電界強度)を考慮しないで位相判定している。このため、電波ビーコンから離れた、受信電界強度が弱い地点で位相判定すると誤る場合がある。また、図12の方向判定回路は、16msの短いフレーム単位で位相判定し(同位相、逆位相、位相不定)、1フレーム単位で判定した位相の変化により直下位置判定を行なう。このように1フレーム単位で位相判定すると、マルチパスやフェージング、トラックとの併走による位相乱れの影響を受けやすく、位相判定を誤る場合が多い。位相判定を誤るとビーコンの直下位置検出を誤ることになり、表示すべき交通情報を表示しなかったり、表示してはいけない反対方向の交通情報を表示したりする問題が生じる。すなわち、受信電界強度を考慮せず、しかも、1フレーム単位で位相判定するだけでは不十分である。
以上より、本発明の目的は、受信状態(受信電界強度)を考慮し、かつ、多数のフレームにおける位相判定を考慮して正確に直下位置検出ができるようにすることである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、道路近傍に設けられた電波ビーコンより交通情報を受信して出力する移動端末の電波ビーコン直下位置検出方法である。本発明では、(1) 電波ビーコンよりビーコン通過前側と後側の両方向に同一の交通情報信号を放射すると共に、ビーコン通過前側と後側に互いに位相が異なるAM信号を放射し、(2) 移動端末において、ビーコンからの受信電界強度を検出すると共に、ビーコンから受信したAM信号の位相をフレーム毎に検出し、(3) 受信電界強度が第1の設定強度より大きいとき、AM信号の位相が第1の位相(同位相)であるか第2の位相(逆位相)であるかに応じて位相カウント値をカウントアップあるいはカウントダウンし、かつ、位相カウント値のピーク値を監視し、(4) ピーク値が設定値より大きく、かつ、該ピーク値と位相カウント値の差が設定値を越えたとき、移動端末はビーコン直下位置に存在すると判定する。なお、上記直下位置判定条件に加えて、更に、受信電界強度が第2の設定強度(>第1の設定強度)より大きく、かつ、受信電界強度のピーク値が設定ピーク値以上のとき、移動端末はビーコン直下位置に存在すると判定する。
以上のようにすれば、受信状態(受信電界強度)を考慮し、かつ、多数のフレームにおける位相判定を考慮して、正確にアンテナ直下を検出することができ、正しく交通情報を表示することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
(A)直下位置検出条件
・第1の直下位置検出条件
フレーム毎の位相判定を図12と同様に行い、同位相のとき位相カウント値θをカウントアップし、逆位相のときカウントダウンする。このようにすると、該位相カウント値θは図1(a)の実線で示すようにビーコン直下位置まで増加し、ビーコン直下位置を通過すると減少する。そこで、位相カウント値がピーク値から減少を開始したときをビーコン直下位置と推定できる。しかし、マルチパスやフェージング、トラックとの併走による位相乱れの影響を受けると点線で示すように、ビーコン直下位置を通過しなくても、位相カウント値が受信状態悪化地点で減少して増加することがある。かかる場合、位相カウント値はピーク値θp′をとり、ピーク値θp′から減少する。従って、直下位置通過によるピーク値からの位相カウント値の減少と、受信環境悪化によるピーク値からの位相カウント値の減少を区別しなければならない。
【0016】
そこで、本発明では、
(1) ビーコン直下位置に接近すると受信状態が良くなり、ピーク値は設定ピーク値θpsより大きくなること、
(2) 受信状態が悪化した場合、位相カウント値θは設定値θTH以上減少しないこと(θTH減少するには16・θTH(ms)悪化状態が継続する必要がある)、
を考慮し、以下のようにしてビーコン直下位置であると判定する。すなわち、位相カウント値θのピーク値θpを監視し、該ピーク値θpが設定ピーク値θpsより大きく、かつ、位相カウント値θがピーク値より減少して該ピーク値θpとの差|θp-θ|が設定値θTHを越えたとき、移動端末はアンテナ直下位置に存在していると判定する。
【0017】
以上では、受信電界強度を考慮しなかったが、受信電界強度Eも位相カウント値θと同様には図1(b)の実線で示すようにビーコン直下位置まで増加し、ビーコン直下位置を通過すると減少する。また、マルチパスやフェージング、トラックとの併走による位相乱れの影響を受けると点線で示すように、受信電界強度が減少する。そこで、受信状態が悪い地点における位相判定結果を排除するために、受信電界強度Eが第1の設定値Es1(例えば0.9V)以下ではフレーム毎の位相判定結果により位相カウント値θをカウントせず、受信電界強度Eが第1の設定値Es1(=0.9v)以上の受信状態が良好なときのみ位相判定結果をカウントする。
【0018】
・第2の直下位置検出条件
ビーコン直下位置に接近すると受信状態が良くなり、受信電界強度Eが大きく、また、受信電界強度のピーク値Epも大きくなっている。そこで、本発明では、上記第1の直下位置検出条件が満たされた時、更に、(1) 受信電界強度Eが第2の設定強度Es2(例えば1.1V)より大きく、かつ、(2) 受信電界強度Eのピーク値Epが設定ピーク値E ps(例えば1.5V)以上のとき、移動端末はアンテナ直下位置に存在していると判定する。以上のようにすれば、正確に直下位置判定を行うことができる。
以上では、主方向に進行して直下位置を検出した場合であるが、従方向に進行して直下位置を検出する場合も同様に行える。ただし、従方向に進行している場合、位相カウント値θは負方向に増加し、ビーコン直下通過後、零に向かって減少する。
【0019】
(B)直下位置検出構成
図2は本発明の直下位置検出構成図である。無線受信部11はアンテナATNにより受信したビーコンからの無線信号を中間周波信号に周波数変換してAM復調部12、FM復調部13に入力する。AM復調部12はビーコンから送出された1KHzのAM信号SAM(図10参照)を復調し、FM復調部13はビーコンから送出されたFM変調信号を復調し、AD変換器14はFM復調信号を64kbpsのディジタルデータDATAに変換して出力する。位相検出部15は図12に示す構成を備えており、1フレーム毎に検出AM信号SAMの位相(同位相/逆位相/不定)を判定して出力する。電界強度検出部16は無線受信部のSメータ端子より受信電界強度Eを検出し、電界強度ピーク監視部17はフレーム毎に受信電界強度Eのピーク値を監視する。処理部18は位相検出部15から入力する(1) 位相(同位相/逆位相/不定)、(2) 受信電界強度E、(3) 受信電界強度のピーク値Epを用いて直下位置検出処理を行い、直下位置検出後、データDATAに基づいて交通情報の表示処理を行う。
【0020】
図3は処理部18による本発明の直下位置判定処理フローである。
データDATAのフレームヘッダ(図7参照)に含まれるビーコン番号に基づいてビーコンNo.が変化したことを検出したとき、あるいは、受信電界強度が設定レベル以上になってエリアインを検出したとき(ステップ101)、処理部18は内部的に保持する位相カウント値θ、位相ピーク値θp、電界強度ピーク値Epをクリアする(ステップ102)。
【0021】
位相検出部15はフレーム毎にAM信号SAMの位相を検出して処理部18に入力する(ステップ103)。処理部18は位相が検出されると受信電界強度Eが第1の設定強度Es1(=0.9v)以上であるかチェックし(ステップ104)、E<Es1(=0.9v)であれば、入力された検出位相を無視し、次のフレームの検出位相の入力を待つ。
E≧Es1(=0.9v)であれば、検出位相が同位相であるか、逆位相であるか、不定であるかチェックし(ステップ105)、不定であれば、次のフレームの検出位相の入力を待つ。検出位相が同位相であれば、位相カウント値θ(初期値は0)をカウントアップ(θ+1→θ)し、(ステップ106)、逆位相であれば、位相カウント値θをカウントダウン(θ-1→θ)する(ステップ107)。
【0022】
しかる後、位相カウント値のそれまでのピーク値θpと現位相カウント値θの差の絶対値が設定値θTH(例えば10)以上になったチェックする(ステップ108)。|θp-θ|<θTHであれば、位相カウント値のピーク値θpの更新処理を行い(ステップ109)、以後、ステップ103以降の処理を行う。ピーク値θpの更新処理は、現ピーク値θpと現位相カウント値θの大小比較をおこない、θp≧θであればピーク値θpを変更せず、θp<θであれば現位相カウント値θを新たにピーク値θpとする(θ→θp)。
【0023】
ステップ108において、|θp-θ|≧θTHであれば、現受信電界強度Eが第2の設定値Es2(=1.1v)以上であるかチェックし(ステップ110)、E<Es2(=1.1v)であれば、ステップ103以降の処理を繰り返す。E≧Es2(=1.1v)であれば、ピーク値Epが設定ピーク値E ps(=1.5v)以上であるかチェックする(ステップ111)。
Ep<E ps(=1.5v)であれば、ステップ103以降の処理を繰り返し、Ep≧E ps(=1.5v)であれば、ビーコン直下位置であると判定し(ステップ112)、処理を終了する。
【0024】
以上では、(A)で説明した第2の直下位置検出条件を満足する場合に直下位置判定をしたが、ステップ108において|θp-θ|≧θTHとなった時、直ちにビーコン直下位置であると判定することもできる。すなわち、第1の直下位置検出条件を満足する場合に直下であると判定することもできる。
以上、本発明を実施例により説明したが、本発明は請求の範囲に記載した本発明の主旨に従い種々の変形が可能であり、本発明はこれらを排除するものではない。
【0025】
【発明の効果】
以上本発明では、受信電界強度が第1の設定強度より大きいとき、AM信号の位相が第1の位相(同位相)であるか第2の位相(逆位相)であるかに応じて位相カウント値をカウントアップあるいはカウントダウンし、かつ、位相カウント値のピーク値を監視し、該ピーク値が設定値より大きく、かつ、該ピーク値と位相カウント値の差が設定値を越えたとき、移動端末はビーコン直下位置に存在すると判定する。また、本発明では、上記直下位置検出条件が満たされた時、更に、(1) 受信電界強度が第2の設定強度より大きく、かつ、(2) 受信電界強度のピーク値が設定ピーク値以上のとき、移動端末はビーコン直下位置に存在していると判定する。この結果、本発明によれば、受信状態(受信電界強度)を考慮し、かつ、多数のフレームにおける位相判定を考慮して、正確にビーコン直下位置を検出することができ、正しく交通情報を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】直下位置検出条件説明図である。
【図2】直下位置検出構成図である。
【図3】直下位置判定処理フローである。
【図4】 VICS情報例である。
【図5】レベル3の道路渋滞表示例である。
【図6】交通情報の送信説明図である。
【図7】フレーム構成図である。
【図8】主方向、従方向の説明図である。
【図9】主方向、従方向判定説明図である。
【図10】ビーコン通過前後と1KHzのAM信号の位相関係図である。
【図11】従来の方向判定回路である。
【図12】既提案の方向判定回路である。
【図13】タイムチャートである。
【符号の説明】
11・・無線受信部
12・・AM復調部
13・・FM復調部
15・・位相検出部
16・・電界強度検出部
17・・電界強度ピーク監視部
18・・処理部
Claims (1)
- 道路近傍に設けられた電波ビーコンよりフレーム単位で送られてくる交通情報を受信して出力する移動端末の電波ビーコン直下位置検出方法において、
電波ビーコンよりビーコン通過前側とビーコン通過後側の両方に同一の交通情報信号を放射すると共に、ビーコン通過前側とビーコン通過後側に互いに位相が異なるAM信号を放射し、
移動端末において、フレーム毎に受信電界強度を検出すると共に電波ビーコンから受信した前記AM信号の位相を検出し、受信電界強度が第1の設定強度より大きいとき、AM信号の位相が第1の位相であるか第2の位相であるかに応じて位相カウント値をカウントアップあるいはカウントダウンし、かつ、位相カウント値のピーク値を監視し、
該ピーク値が設定値より大きく、かつ、該ピーク値と位相カウント値の差が設定値を越え、更に、受信電界強度が前記第1の設定強度より大きい第2の設定強度より大きく、かつ、受信電界強度のピーク値が設定ピーク値以上であれば、移動端末は電波ビーコン直下位置に存在すると判定する、
ことを特徴とする電波ビーコン直下位置検出方法。
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