JP3985747B2 - 電波ビーコン受信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、道路沿いに設置され、各種道路交通情報を複数のデータフレームに分割して位相変調すると同時に、更にデータフレームの先頭に位相同期した周波数同一の正相信号と逆相信号により各別にAM変調した正相送信波と逆相送信波とを路上アンテナ直下を境に前後方向に別々に放射するVICS(Vehicle Information and Communication System:道路交通情報システム)、その他の電波ビーコンからの電波を受信し、受信した情報をナビゲーション装置、その他の車載装置に出力する電波ビーコン受信装置に関する。
近年、ドライバの利便性の向上、渋滞解消・緩和等を図るため、渋滞状況、所要時間、工事・交通規制等に関する道路交通情報を、リアルタイムで走行車両の運転者に提供するシステムの設置が進められている。その一つとして、既にVICS(Vehicle nformation and Communication System)と称される道路交通情報システムが運用を開始している。
VICSには情報伝達媒体として光を使用するものの外に、2.5GHzの電波を使用する電波ビーコンと呼ばれるものがある。これは、道路沿いに設置した路上アンテナと通信装置とからなる送信システムで、道路交通情報を含む電波を送信し、車両に搭載された受信機で受信して利用するものである。
VICSの電波ビーコンは、高速道路及び一部主要国道に沿って設けられており、その通信エリアの長さは路上アンテナ直下を境として前後、約35mである。その電波は、最初に各種道路交通情報を複数のデータフレームに分割した信号で、2.5GHzの搬送波をGMSK(Gaussian filtered Minimum Shift Keying)変調する。続いて、変調した搬送波を二分し、一方はデータフレームの立ち上がりに同期して位相が立ち上がる1kHzのクロックパルスでAM変調し(以下、この電波を正相送信波という)、他方はそれとは逆相にAM変調したものである(以下、この波を逆相送信波という)。2つの送信波は、路上アンテナより、その直下を境に道路に沿って互いに逆方向に放射される。
その様子を図6に示す。同図では、車両100が路上アンテナ101に近づくときに正相送信波を、遠ざかるときに逆相送信波を受けているが、車両100が反対側から路上アンテナ101に近づく場合はその逆となる。いずれにせよ、車両100が受信する電波のAM変調成分の位相は、路上アンテナ101の直下で反転するようになっている。
図7は、電波ビーコンの送信回路の例である。道路交通情報等の送信データは、128ビットの多数のデータフレームに分割され、送信速度64kbpsでデータ変調回路110に送られる。データ変調回路110には、2.5GHzの搬送波が入力されており、この搬送波が送信データによりGMSK変調される。GMSK変調された変調波は二分されて、第1、第2のAM変調回路111、112に送られる。
一方、送信データは、1kHzクロック発生回路113にも入力される。1kHzクロック発生回路113では、送信データのデータフレームの先頭に位相同期して立ち上がる正相信号である1kHzのクロックパルスCL1が生成される。このクロックパルスCL1は、第1のAM変調回路111と180°移相回路114に送られ、180°移相回路114からは位相が反転した逆相信号であるクロックパルスCL2が出力される。このクロックパルスCL2は、第2のAM変調回路112に供給される。
第1のAM変調回路111では、二分された一方のGMSK変調波が正相信号であるクロックパルスCL1によりAM変調されて正相送信波が生成される。また第2のAM変調回路112では、二分された他方のGMSK変調波が逆相信号であるクロックパルスCL2によりAM変調されて逆相送信波が生成される。生成された正相送信波及び逆相送信波は、異なる主放射方向を有する一対の路上アンテナ101に給電され、図6に示したように路上アンテナ101の直下を境に、道路に沿って互いに逆方向に放射される。従って、車両100は、電波ビーコンの電波を受信してそのAM変調波の位相が反転した瞬間を検出することで、路上アンテナ101の直下を通過した瞬間を認識することができる。
この路上アンテナ101の直下位置通過信号は、車両に搭載された受信機が、受信した道路交通情報等をナビゲーション装置等に出力して表示させるタイミング信号として使用される。また、ナビゲーション装置の推測航法における自車位置の修正用に用いられることもある。従って、この直下位置通過のタイミングは、確実に検出されることが要望される。
ところが、実際の道路環境では、道路構造物、並走する車両、反対車線を走行する車両等による電波の反射の影響を受けて、路上アンテナ101と車両100の受信アンテナ101との間にマルチパスやフェージングが生じて電界で乱れる。また、高架や平行して走る他の道路に設置された電波ビーコンの漏出電波の反射波を受信することもある。
このような状況が発生すると、路上アンテナ101の直下を判定するAM変調波の位相が、路上アンテナ101の直下以外の場所で反転することが生じ、路上アンテナ101直下通過のタイミングの検出を誤ることが起こる。このようなタイミング検出の誤りが生ずると、ナビゲーション装置等に受信情報を送信するタイミングを誤るのみか、送信する時にまだ情報の受信が完了していないといった事態も生ずる。
このような路上アンテナ直下通過タイミングの検出ミスを防ぐ方法としては、直下位置判定を車両の走行距離と関連づけて判定する方法(例えば、特許文献1、2参照)、正相あるいは逆相送信波の受信時間を考慮して判定する方法(例えば、特許文献3参照)等が提案されている。
特許3000826号 特開平05−40898号公報 特開2002−40119号公報
本発明は、従来技術の上述した問題点を解決するためになされたもので、その目的は、マルチパスやフェージング等による電界の乱れの影響を排して、電波ビーコンから送られてくる道路交通情報等を確実に受信し、タイミング良くナビゲーション装置等に出力することができる電波ビーコン受信装置を提供することにある。
前記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、道路沿いに設置され各種道路交通情報を複数のデータフレームに分割して位相変調すると同時に、更にデータフレームの先頭に位相同期した周波数同一の正相信号と逆相信号により各別にAM変調した正相送信波と逆相送信波とを、路上アンテナ直下を境に互いに逆方向に放射する電波ビーコンからの電波を受信して受信情報を出力する電波ビーコン受信装置であって、
電波ビーコンの電波を受信して中間周波信号に変換する高周波受信部と、前記中間周波信号を復調して前記データフレームを再生するデータ復調部と、復調されたデータフレームの先頭に位相同期し前記正相信号と同一周波数且つ同一位相の基準AM信号を生成する基準信号生成部と、前記中間周波信号をAM復調してAM復調信号を生成するAM信号復調部と、前記基準AM信号の位相と比較して前記AM復調信号の位相の正相、逆相を判定する位相判定部と、前記中間周波信号の大きさから受信した電波ビーコンの電波の電界強度を判定するレベル判定部と、データ処理部とを備える。
該データ処理部は、受信した前記電波の電界強度が所定値以上であると前記レベル判定部で判定されている期間中に前記データ復調部で再生されたデータフレームをデコードして受信情報として一時記憶すると共に、前記期間中において所定の周期で、該周期中における単位時間あたりの正常受信データフレーム数を計測して記憶しておき、前記AM復調信号の位相が反転した瞬間において、該単位時間あたりの正常受信データフレーム数の直近の値が所定値以上であった場合に、前記一時記憶した受信情報を出力することを特徴とする電波ビーコン受信装置である。
このように、本発明の電波ビーコン受信装置は、AM変調成分の位相が反転したことのみによって受信情報の出力タイミングを判定するのではなく、位相反転時の直近における単位時間あたりの正常受信データフレーム数をも考慮に入れて判定を行なう。そして、その直近における単位時間あたりの正常受信データフレーム数が所定値以上であった場合に、受信して一時記憶していた道路交通情報等をナビゲーション装置等に出力して表示等させる。
路上アンテナ直下から外れた位置では、受信電波の強度が弱いため、単位時間あたりの正常受信データフレーム数は少なく、路上アンテナ直下に近い程、その数は多くなると考えられる。従って、上記のような判定基準を採用することで、路上アンテナに近い電波の強い領域にある時に受信された受信情報が、路上アンテナ直下またはその極近傍のタイミングでナビゲーション装置等に出力されるようになり、受信情報の確実性と出力タイミングの適正化が図られる効果を生ずる。
図1〜図6を参照して本発明の一実施形態を説明する。図1は本実施形態に係る電波ビーコン受信機のブロック図である。本電波ビーコン受信機1は、高周波受信部2、データ復調部3、基準信号生成部4、AM信号復調部5、位相判定部6、レベル判定部7、データ処理部8を備えて構成される。
高周波受信部2は、受信アンテナ21、高周波部22、中間周波部23を備える。電波ビーコンの路上アンテナ101から放射された2.5GHzの電波は受信アンテナ21と高周波部22にて受信され、中間周波数部23にて中間周波数信号に変換される。中間周波数信号はデータ復調部3、AM信号復調部5、レベル判定部7に共通に供給される。
データ復調部3では、GMSK変調波の復調が行なわれる。復調された送信データは、図2に示すような構成となっている。一揃い(1サイクル)の道路交通情報は、38〜76個(可変長)のデータフレームに分割されている。1フレームは128バイトで構成され、先頭より同期コード、ヘッダ部、実データ部、CRCの順になっている。同期コードは通信の同期をとるためのコードであり、ヘッダ部は電波ビーコンの番号などを含むデータヘッダである。実データ部は道路交通情報、現在位置情報等の実データを含む部分である。CRCはデータの誤り検出用のコードであって、このCRCの値により、受信したデータフレームが正常か否かの判定が行なわれる。フレームとフレームの間には、若干のアイドルがとられている。データの伝送速度は64kbpsであり、この1サイクル分のデータが、路上アンテナ101より繰り返し送られてくる。
データ復調部3で復調されたデータフレームは、データ処理部8に送られると共に、基準信号生成部4内の同期検出部41にも送られる。データ処理部8に送られたデータフレームは、内部でデコードされ受信情報として内部のメモリに一時記憶される。
同期検出部41では、各データフレームの先頭が検出され、先頭に同期した信号が基準信号生成部42に送られる。基準信号生成部42ではその同期信号を基に、図3(b)に示すようなデータフレームの先頭に位相同期した1kHzの基準AM信号が生成され、位相判定部6に供給される。1kHzの基準AM信号を生成するのは、路上アンテナ101から送られてくる送信波が、データフレームの先頭に位相同期した1kHzの信号でAM変調されており、基準AM信号はその位相を検出する基準となる信号だからである。
AM信号復調部5では、中間周波数信号をAM復調してAM復調信号を生成し位相判定部6に供給する。従来技術の図7の送信回路の説明の中で述べたように、路上アンテナ101から送られてくる送信波は、データフレームの先頭に位相同期した1kHzのクロックパルスによりAM変調されている。その1kHzのAM変調成分の位相は、例えば図6に示したように、路上アンテナ101の直下を境に車両100の進行方向に向かって手前領域では正相、反対側の領域では逆相となっている。
位相判定部6に供給されるこれらAM信号の位相の関係を図3に示す。基準信号生成部42から供給される基準AM信号は、図3(b)に示すようにデータフレーム(図3(a))の先頭に位相同期した正相信号である。これに対して、AM信号復調部5から供給されるAM復調信号は、受信位置によって異なる。すなわち図6のような場合には、車両100が路上アンテナ101の直下を境に進行方向に向かって手前側に位置するときには図3(c)に示す正相信号が、反対側の領域に位置するときには図3(d)に示す逆相信号が受信される。従って、AM復調信号の位相を基準AM信号の位相と比べることにより、車両100が路上アンテナ101直下の手前に位置するか、反対側に位置するかを検出することかできる。位相判定部6は、基準AM信号の位相を基準にAM復調信号の位相状態を判定し、その結果をデータ処理部8に知らせる。
レベル判定部7は、中間周波数信号の信号レベルを基に、受信アンテナ21で受信した電波の電界強度(以下、受信信号レベルという)が所定値La以上であるか否かを判定し、その結果をデータ処理部8に知らせる。
データ処理部8は、位相判定部6で判定されたAM復調信号の位相状態とレベル判定部7からの受信信号レベルの判定結果、およびデータ復調部3から送られたデータフレームの情報に基づいて、車両100が路上アンテナ101直下を通過した瞬間、または直下付近に位置する瞬間を検出する処理を行なう。その検出処理はマイコンを用いたソフトウェア処理で行なわれる。
次に、その検出処理ロジックを図5のフローを参照して説明する。なお、VICSの電波ビーコンでは、一つの路上アンテナ101より、上り車線用と下り車線用の道路交通情報等が同時に送信される場合がある。従って、電波ビーコン受信機側にて、検出した位相の変化の順序により、ナビゲーション装置等に出力する情報の内容を選択できるようになっている。以下の説明では、図6に示すように車両101が路上アンテナ101に接近する側に位置するときに正相送信波を受信しており、AM復調信号の位相が正相から逆相に反転したことを検出して、それに対応した受信情報のみをナビゲーション装置9に出力する場合について説明する。
データ処理部8は、ステップS1からステップS5までのタスク(A)と、ステップS6からステップS9までのタスク(B)と、ステップS10からステップS18までのタスク(C)の3つの処理を並行して実行する。タスク(A)では、前記受信信号レベルが所定値La以上である場合において、AM復調信号の位相が正相、すなわち受信アンテナ21が正相送信波を受信している間に正常受信したデータフレームの数を計数する処理を行なう。正常受信か否かは、先に説明したようにCRCにより判断する。
スタート開始後のステップS1においてテンポラリーメモリ「カウンタN」を設け、その計数値をゼロにクリアする。フロー中の〔カウンタN〕はメモリ「カウンタN」の内容である計数値を意味している。ステップS2では、レベル判定部7の出力信号により受信信号レベルが所定値La以上であるか否かをチェックする。受信信号レベルが所定値La以下の場合、すなわち受信電波が弱すぎる場合は何もせずにステップS1に戻り、メモリ「カウンタN」をクリアする。受信信号レベルが所定値La以上の場合はステップS3に移り、1フレーム分のデータを受信する。
続くステップS4では、受信した1フレーム分のデータが正常受信されたものであるか否かを判定する。正常受信されたものでなければ、ステップS2に戻り、正常受信されものであればステップS5に移る。
ステップS5では、メモリ「カウンタN」の内容をプラス1してステップS2に戻る。このような処理によりメモリ「カウンタN」には、受信信号レベルが所定値Laである期間中に正常受信したデータフレームの数が累積保持されることになる。
次に、タスク(B)のフローについて説明する。タスク(B)は、所定の周期ΔTで、上記メモリ「カウンタN」の内容から直近のΔT時間中の単位時間あたりの正常受信データフレーム数を計算してメモリ「単位時間正常フレーム数」に記憶する処理を行なう。フロー中の〔単位時間正常フレーム数〕は、メモリ「単位時間正常フレーム数」の内容である数値を意味している。
まず、ステップS6でメモリ「タイマ」をクリアする。ステップS7では、内部クロックパルスを受けてメモリ「タイマ」により経過時間の計時を行なう。ステップS8では、ステップS6でクリアしてから所定の周期ΔTだけ経過したか否かを判定する。
経過していない場合はステップS7に戻り、計時を継続する。ΔT時間経過した場合にはステップS9に移る。ステップS9では、タスク(A)にて累積計数した正常受信データフレーム数である〔カウンタN〕の内容を、ΔT時間で割って単位時間あたりの正常受信データフレーム数を計算し、メモリ「単位時間正常フレーム数」に記憶する。そして、ステップS6に戻り、同じ処理を繰り返す。
次に、タスク(C)のフローについて説明する。タスク(C)は、AM復調信号の位相が反転した瞬間を検出し、反転した瞬間にメモリ「単位時間正常フレーム数」の内容である〔単位時間正常フレーム数〕の値が、所定値Na以上であるか否かを判定する。そして、所定値Na以上であった場合には、データ処理部8内部のメモリに一時記憶していた道路交通情報等の受信情報を、ナビゲーション装置9に出力する処理を行なう。
スタート開始後のステップS10において、テンポラリーメモリ「AM位相」を設け、その内容をクリアする。ステップS11ではステップS2と同じく受信信号レベルが所定値La以上であるか否かをチェックし、所定値La以下の場合にはステップS10に戻る。所定値La以上の場合にはステップS12に移り、位相判定部6で判定されたAM復調信号の位相が正相であるか否かをチェックする。正相であった場合にはステップS13に移る。
ステップS13では、メモリ「AM位相」の内容が「逆相」であるか否か判定する。逆相であった場合には、位相が反転したことになるのでステップS17に移る。逆相でなかった場合には、ステップS14でメモリ「AM位相」の内容を「正相」に書き換えてステップS11に戻る。
ステップS12で正相でなかった場合、すなわち逆相であった場合にはステップS15に移り、メモリ「AM位相」の内容が「正相」であるか否かを判定する。正相であった場合には、位相が反転したことになるのでステップS17に移る。正相でなかった場合には、ステップS16でメモリ「AM位相」の内容を「逆相」に書き換えてステップS11に戻る。
ステップS17では、タスク(B)で設けられたメモリ「単位時間正常フレーム数」の内容が所定値Na以上となっているか否かを判定する。この所定値Naの値は、理論値の1/5乃至1/10程度に設定しておくことが好ましい。ここで、理論値はVICSの場合、データ送信速度が64kbps、1フレームが128バイト、フレーム間のアイドルが2mSであるので、1秒あたり約55個となる。従って、所定値Nは、6〜11となる。
〔単位時間正常フレーム数〕が所定値Na以上であった場合には、ステップS18に移り、データ処理部8内部のメモリに一時記憶していた受信情報を、ナビゲーション装置9に出力する処理を行なう。所定値Na以下の場合には何もしないでステップS11に戻る。
次に、このようなタスク(A)、タスク(B)、タスク(C)の3つの処理によって、受信情報をナビゲーション装置9に出力するタイミングを決定する効果について、図4を参照して説明する。図4(a)は、横軸に路上アンテナ101直下からの距離を進行方向を右側に取って表わし、縦軸にそれらの位置における受信信号レベル(受信電波の電界強度)を表わしたものである。
GMSK変調されたキャリア成分は、図に示すように路上アンテナ101直下にピークを持つ山形の曲線となる。また、受信信号の中の1kHzでAM変調された成分は、図に示すように例えば路上アンテナ101直下の手前側では正相、その反対側では逆相となっており、その振幅は路上アンテナ101直下では正相波と逆相波とが互いに打ち消しあうために低いレベルとなっている。
路上アンテナ101に接近してきた車両100は、a点で受信信号レベルが所定値Laを超える。従って、このa点以降、図5のフローにおけるステップS2、S11の判定がYESとなり、データフレームの受信およびAM変調成分の位相状態のチェックが開始される。
最初に、マルチパスなどによる受信電波の電界の乱れが無かった場合を考える。位相判定部6によるAM変調成分の位相の判定結果は、図4(b)に示すように最初は正相で、路上アンテナ101直下で逆相に反転する。位相が反転すると図5のステップS17において直近の〔単位時間正常フレーム数〕が所定値Na以上であるか否かが判定される。この場合、受信電波の乱れが無いのであるから、直近の〔単位時間正常フレーム数〕は所定値Na以上となっている。従って、ステップS18で受信情報がナビゲーション装置9に出力される。すなわち、電波の乱れが無い場合には、路上アンテナ101直下通過の瞬間に受信されていた道路交通情報等がナビゲーション装置9に送られて表示される。
次に、マルチパスなどにより受信電波の電界に乱れが生じた場合を考える。例えば、電波の電界の乱れにより図4(c)に示すように、路上アンテナ101の直下から外れた位置であるc1〜c2間、d1〜d2間においてAM変調成分の位相が本来の位相とは反対の位相であると位相判定部6により判定された場合を想定する。AM変調成分の位相が正相から逆相に反転したことのみでもって路上アンテナ101直下通過と判定して受信情報をナビゲーション装置9に出力する従来方法では、c1点およびd2点においても受信情報の出力が行なわれてしまう。
マルチパスなどによる受信電波の電界の乱れにより、AM変調成分の位相が本来の位相とは反対の位相に反転する現象は、一般に受信電波が弱い領域、すなわち、車両100が路上アンテナ11直下から離れた領域にいる時に発生する。そのような領域に車両100がある場合には、本来の道路交通情報等の受信も正常には行なわない。従って、CRCに基づく判定により異常フレームと判定されるデータフレームが多くなる。
従って、c1、d2点では、異常フレームのため一揃いの正常な道路交通情報等の受信が完了していないことが生じうる。表示に必要なデータの受信が完了していない不完全な情報をナビゲーション装置9に出力したのでは、結果としてナビゲーション装置9には何も表示されないという不具合が生ずる。また、例え表示されたとしても、道路交通情報等の中には路上アンテナ101の位置情報も含まれているが、その位置情報が路上アンテナ101直下から大きく外れた位置で表示されるという不具合も生ずる。
本実施形態の場合は、ステップS17において、直近の〔単位時間正常フレーム数〕の値をチェックする。c1、d2点においては、上に説明したように異常フレームが多いために〔単位時間正常フレーム数〕の値が所定値Na以上になることは少ない。従って、c1、d2点において受信情報が出力してしまうことから生ずる上述のような不具合は発生しないことになる。
本実施形態の場合は、位相が本来の位相でない状態から本来の位相に反転する場合、すなわち図4(c)のc2、d1点でも〔単位時間正常フレーム数〕の値がチェックされる。しかし、この場合も、c2、d1点がアンテナ101から遠い領域、すなわち電波の弱い領域にあるため、〔単位時間正常フレーム数〕が所定値Na以上となることは少ない。従って、c2、d1点において受信情報が出力されるという不具合も生じない。
本実施形態の場合、〔単位時間正常フレーム数〕の値が所定値Na以上となるのは、受信電波の電界強度が強い領域にいる場合である。そのような領域にいる時にAM変調成分の位相が反転した場合に、受信情報がナビゲーション装置9に出力される。
受信電波の強度が強くて位相反転が生じる可能性の最も高い地点は、路上アンテナ101直下である。それ以外としては、可能性は低いが路上アンテナ101の近傍で位相が異常反転する場合が考えられる。路上アンテナ101直下で出力されるのが最も好ましいが、その極近傍で位相がたまたま反転して受信情報が出力されたとしても実用上、問題は生じない。
なお、このd1、d2点の場合は、路上アンテナ101直下通過の瞬間に、既に正常に受信情報がナビゲーション装置9に出力されている。従って、一度受信情報を出力し終えた場合には、それから所定時間経過する間、あるいはそれから所定距離走行するまでの間は、受信情報を再出力しないようにしてもよい。そのような条件を追加すれば、d1、d2点で受信情報が再度出力される可能性を無くすことができる。
また、上述した実施形態では、電波ビーコン受信装置1を、ナビゲーション装置9とは別の装置として設けたが、両者を一体に構成してもよい。
以上説明したように、本実施形態の電波ビーコン受信装置は、AM変調成分の位相が本来の位相から反転したことのみによって受信情報をナビゲーション装置9に出力するタイミングとするのではなく、位相が反転した瞬間にその直近の〔単位時間正常フレーム数〕の値をも考慮に入れて出力タイミングを判定する。従って、路上アンテナ101直下から外れた位置にて位相の異常反転が検出された場合に、その時点を受信情報をナビゲーション装置9に出力するタイミングと誤判定する確率が大幅に減少する。そして、車両100が受信信号レベルの強い領域にいる時に受信された受信情報のみが、位相反転の瞬間にタイミング良くナビゲーション装置9に出力されるという効果を生ずる。
本発明の電波ビーコン受信装置の構成例を示すブロック図である。 電波ビーコンから送信されるデータフレームの構成図である。 位相判定部に入力されるAM信号の位相関係の説明図である。 電波ビーコンからの送信波の信号レベル、位相と車両位置との関係を説明する図である。 データ処理部が実行する処理フローである。 電波ビーコンからの送信波のAM変調成分の位相と車両位置との関係を説明する図である。 電波ビーコンの送信装置の構成例である。
符号の説明
図面中、1は電波ビーコン受信装置、2は高周波受信部、3はデータ復調部、4は基準信号生成部、5はAM信号復調部、6は位相判定部、7はレベル判定部、8はデータ処理部、9はナビゲーション装置、21は受信アンテナ、22は高周波部、23は中間周波数部、41は同期検出部、42は基準信号生成部、100は車両、101は路上アンテナを示す。

Claims (1)

  1. 道路沿いに設置され各種道路交通情報を複数のデータフレームに分割して位相変調すると同時に、更にデータフレームの先頭に位相同期した周波数同一の正相信号と逆相信号により各別にAM変調した正相送信波と逆相送信波とを、路上アンテナ直下を境に互いに逆方向に放射する電波ビーコンからの電波を受信して受信情報を出力する電波ビーコン受信装置であって、
    電波ビーコンの電波を受信して中間周波信号に変換する高周波受信部と、前記中間周波信号を復調して前記データフレームを再生するデータ復調部と、復調されたデータフレームの先頭に位相同期し前記正相信号と同一周波数且つ同一位相の基準AM信号を生成する基準信号生成部と、前記中間周波信号をAM復調してAM復調信号を生成するAM信号復調部と、前記基準AM信号の位相と比較して前記AM復調信号の位相の正相、逆相を判定する位相判定部と、前記中間周波信号の大きさから受信した電波ビーコンの電波の電界強度を判定するレベル判定部と、データ処理部とを備え、
    該データ処理部は、受信した前記電波の電界強度が所定値以上であると前記レベル判定部で判定されている期間中に前記データ復調部で再生されたデータフレームをデコードして受信情報として一時記憶すると共に、前記期間中において所定の周期で、該周期中における単位時間あたりの正常受信データフレーム数を計測して記憶しておき、前記AM復調信号の位相が反転した瞬間において、該単位時間あたりの正常受信データフレーム数の直近の値が所定値以上であった場合に、前記一時記憶した受信情報を出力することを特徴とする電波ビーコン受信装置。

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