JP3028658B2 - 路側ビーコンを利用した車載用の位置検出・方向識別装置 - Google Patents

路側ビーコンを利用した車載用の位置検出・方向識別装置

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JP3028658B2
JP3028658B2 JP26066091A JP26066091A JP3028658B2 JP 3028658 B2 JP3028658 B2 JP 3028658B2 JP 26066091 A JP26066091 A JP 26066091A JP 26066091 A JP26066091 A JP 26066091A JP 3028658 B2 JP3028658 B2 JP 3028658B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、路側ビーコンを利用
した車載用の位置検出・方向識別装置に関し、特に、路
側ビーコンからの信号を受信したとき、その信号の受信
レベル及び位相を考慮に入れて正確な位置の検出および
方向の識別を行えるように改良された車載用の位置検出
・方向識別装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】不案内な土地などにおける車両走行を支
援するためのナビゲーション装置が各種提案され、実用
化されている。従来のナビゲーション装置は、一般に、
距離センサおよび方位センサからの出力に基づいて車両
の現在位置を検出する位置検出部と、CD−ROM等で
構成された地図メモリと、表示装置と、位置検出部で検
出された車両の現在位置を含む道路地図を地図メモリか
ら読出して表示装置に表示させる制御部とを有してい
る。
【0003】ところで、このようなナビゲーション装置
においては、車速センサおよび方位センサが必然的に有
している誤差によって、走行距離の増加に伴い表示装置
における車両の現在位置が、実際の位置から大幅にずれ
てしまうおそれがある。また、鉄道線路等の近くを走行
すると、磁気作用により、方位センサに大きな誤差が生
じることがある。
【0004】このような問題点を解決する目的で、路側
ビーコンの設置が提案されている。路側ビーコンは、道
路交通網に所定距離ごとに配置されたビーコンアンテナ
を備え、このビーコンアンテナから位置データおよび道
路方向データを含む信号を比較的狭い範囲に放射するも
のである。道路を走行する車両は、この信号を受信して
ナビゲーション装置に取込み、車両の現在位置および方
位を正しいものに較正することができる。
【0005】ところで、ビーコンアンテナから放射する
信号に位置データおよび道路方向データだけでなく、以
下のようなデータも追加することが、路側ビーコンの有
効活用の上で望ましい。すなわち、 ビーコンアンテナが設置されている箇所の周辺におけ
る道路の混雑状況、工事、その他の道路使用状況等の交
通情報、 ビーコンアンテナが設置されている箇所の周辺におけ
る施設や住宅の配置、個人名をも含む詳細な地図情報、 ビーコンアンテナが設置されている箇所を含むある程
度広い範囲にわたる道路地図情報、 等の追加データを信号に乗せることが、路側ビーコンの
活用上好ましい。
【0006】しかしながら、このような追加データもビ
ーコンアンテナから放射する場合、追加データが確実に
受信されるように信号の伝播領域を拡大して、信号を受
信可能な領域を広める必要がある。ところが、信号の伝
播領域を拡大すると、ビーコンアンテナの設置位置直下
に来た時に信号を受信して、車両の現在位置をビーコン
アンテナの設置位置に較正するという本来の機能を正確
に行えなくなるという問題点に遭遇する。
【0007】このような問題点を解消するために、本願
出願人は、既に特願昭62−154922号および特願
昭62−255569号の路側ビーコン方式を提案して
いる。先願にかかる路側ビーコン方式は、ビーコンアン
テナを、主放射方向が異なる2個のアンテナエレメント
で構成し、種々のデータ成分がPSK、FSK、GMS
KまたはASK変調等の第1の変調方式で乗せられた信
号を二分し、二分した信号に互いに逆相の振幅変調を施
すことによって位置データを乗せ、各アンテナエレメン
トに第1変調成分が同相になるように給電するように
し、車両側においては、振幅変調成分の位相変化を抽出
して車両の位置検出と車両の走行方向(車両がビーコン
に近づいているか遠ざかっているか)の識別を行うとと
もに、第1変調成分を抽出して種々のデータの復元を行
うようにしたものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、路側ビーコ
ン方式においては、一般に、ビーコンアンテナから放射
される信号がフェージングを生じやすく、車載受信機に
おける信号の受信レベルが変動するとともに位相も変動
して、車両の位置や走行方向の誤検出を招くおそれがあ
るという問題点が発見された。
【0009】そこでこの発明の目的は、路側ビーコン信
号を受信して車両の位置検出や方向識別を行う車載用の
位置検出・方向識別装置において、フェージングの影響
による位置及び方向の誤検出を防止することができる車
載用の位置検出・方向識別装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のこの発明
は、路側ビーコンを利用した車載用の位置検出・方向識
別装置であって、第1の変調方式で変調された信号が二
分され、二分された信号は互いに逆相の第2の変調方式
で変調され、これらの信号が第1の変調成分が同相にな
るようにして路側ビーコンから放射されるとき、この
射される信号を受信するための受信手段、受信手段で受
信された受信信号から第1の変調方式で変調された信号
を検出し、この信号の位相に基づいて基準クロックを作
成する手段、受信手段で受信された受信信号から第2の
変調方式で変調された信号を検出し、この信号の位相を
前記基準クロックと比較し、基準クロックに対して第2
の変調方式で変調された信号の位相が正相か逆相かを判
定する位相判定手段、前記位相判定手段で判定される
相が同一である状態が予め定める時間以上続いた場合に
位相を確定する第1の位相確定手段、前記位相判定手段
で判定される位相が同一である状態が前記時間より長い
予め定める時間以上続いた場合に位相を確定する第2の
位相確定手段、第1の位相確定手段により確定された位
が逆の位相に反転した時点を検出することにより車両
の位置を算出する位置算出手段、および第2の位相確定
手段により確定された位相が逆の位相に反転した前後の
位相の状態に基づいて車両の走行方向を識別する方向識
別手段、を含むことを特徴とするものである。ここで、
車両の走行方向とは、車両が、前記信号の位相が正相の
側から逆相の側へとビーコンを通過するのか、逆相の側
から正相の側へとビーコンを通過するのか、に基づき識
別される車両の走行方向をいう。
【0011】請求項2記載のこの発明は、請求項1記載
の発明に加えて、受信手段で受信された受信信号のレベ
ルが、予め定める基準レベル以上か否かを判別するレベ
ル判別手段と、前記レベル判別手段が受信信号を予め定
められた基準レベル以上であると判別しているときに、
記位相判定手段の判定出力を有効化する手段、をさら
に含むものである。
【0012】
【作用】請求項1記載の発明によれば、路側ビーコンか
ら放射される信号の位相変化を抽出して車両の位置検出
と車両の方向識別を行う場合に、電波の伝搬状態によっ
ては位相が安定せず、位相が短時間反転することがあ
る。このような反転した位相情報を用いて位置検出を行
うと位置検出誤差が発生する。しかし位相が十分安定す
る時間を待っていたのでは、同一位相の続く時間が短か
った場合位相判定ができなくなることがある。そのた
め、その位相が同一である状態が予め定める時間以上続
いた場合にのみ位相を確定することとする。これによ
り、車両の位置を迅速にかつ高確率で検出することがで
きる。
【0013】ところが、前記の所定変調方式の信号を方
向識別に利用する場合には、方向識別情報は位置検出情
報のように車両の現在位置の較正に直接用いるものでは
ないので、位置検出情報ほど迅速に取得する必要性は少
ない。それよりも正確な方向識別が要求される。したが
って、位相を確定するための基準となる時間を前記時間
より長い時間とし、位相が同一である状態がこの時間以
上続いた場合のみ位相を確定し、車両の方向識別に利用
する。このように、位相を確定するための基準となる時
間をより長くすることによって、方向識別は、電波の受
信状態の十分安定した条件で行えることになり、方向の
識別率は多少低下しても、方向識別の正確性を確保する
ことができるようになる。
【0014】請求項2記載の発明によれば、データ変調
信号に重畳された位置検出用の所定変調方式(たとえば
AM方式)の信号を抽出する場合には、受信信号のレベ
ルが基準レベルたとえば−65dB未満の低レベルの信
号はカットして、受信レベルがそれ以上のレベルの信号
のみに基づいて前記請求項1の処理を行う。こうするこ
とにより、位相の不確定な微弱信号に基づく情報を予め
除外することができるので、位置検出処理および方向識
別処理の負担を減らし、位置検出や方向識別が正確に行
える。
【0015】なお、受信装置で受信された信号のうち、
第1変調方式で変調されているデータを復調する場合に
は、受信レベルが高くても低くても、受信した信号すべ
てを使ってデータ復調を行う。これは、各種データには
通常、エラーチェックコードが入っており、受信レベル
の低い信号に基づいて復調したデータが誤りの場合は必
要に応じて捨てられるので、信号の受信レベルにかわら
ず広く受信して復調しても、誤データの問題は生じない
からである。
【0016】
【実施例】図2は、路側ビーコンを利用した位置検出お
よび方向識別の概要を説明するための図である。図2A
に示すように、道路1の路側にはビーコンアンテナ2が
設置されている。ビーコンアンテナ2からは、道路1に
向けて信号が放射される。
【0017】ビーコンアンテナ2から放射される信号
は、図2Cに示すように、種々のデータが第1変調方式
(GMSK,PSK,FSK,ASK変調等)で乗せら
れた信号が二分され、二分された信号に位置・方向識別
用データ(以下単に「位置データ」という)として互い
に逆相のたとえば1kHzの振幅変調が施されたAM信
号が乗せられている。なお、位置データは、1kHz以
外のAM信号によって重畳されていてもよい。あるいは
他の変調方式を用いて重畳されていてもよい。
【0018】よって、AM信号の放射ゾーンは、図2A
のように、たとえばビーコンアンテナ2から右方向には
同相の信号が放射され、左方向には逆相の信号が放射さ
れる。この道路1を走行中の車両に搭載された受信機に
よって、ビーコンアンテナ2から放射される信号が受信
される。信号の受信レベルは、たとえば図2Bに示すよ
うになる。つまり、受信信号のうち、データ信号成分に
ついては、ビーコンアンテナ2を中心として広がる所定
の電界強度分布の受信レベルが得られる。一方、AM信
号成分については、同相の信号と逆相の信号との主放射
方向境界線で急激にレベル低下を生じる電界分布の受信
レベルが得られる。よって、道路1を走行する車両にお
いては、受信されるAM信号成分の受信レベルが変化
し、そのレベルが急激に落ち込んだとき、ビーコンアン
テナ2の直下になったと判別することができる。すなわ
ち受信している位置データの地点になったと判別でき
る。
【0019】また、図2Aにおいて、車両の進行方向が
aの場合には、AM信号は、先ず、同相の信号が受信さ
れ、急激なレベル低下の後、逆相のAM信号が受信され
る。一方、車両の進行方向がbの場合には、まず、逆相
のAM信号が受信され、急激なレベル低下の後同相のA
M信号が受信される。よって、AM信号の受信におい
て、受信信号の位相が同相から逆相になったか、逆相か
ら同相になったかによって、車両の進行方向を識別する
ことができる。
【0020】AM信号が同相か逆相かは、図2Cに示す
ように、データ信号のデータフレームの先頭に対して、
AM信号が、立ち上がりで同期がとられているか、立ち
下がりで同期がとられているかによって判別される。図
3は、この実施例にかかる車載用の位置検出・方向識別
装置の構成例を示すブロック図である。車載アンテナ1
1によってビーコンアンテナ2から放射される信号が受
信され、受信機12において検波および増幅がされる。
この受信機12の出力は、位置検出装置20へ与えられ
る。
【0021】位置検出装置20には、データ復調器2
1、同期検出器22、1kHz基準クロック作成器2
3、1kHz検出器24、位相判定器25、CD(キャ
リアレベル)検出器26およびCPU27が備えられて
いる。データ復調器21においては、受信信号のデータ
が復調され、復調されたデータは同期検出器22で同期
タイミングが検出される。そしてこの同期タイミングに
基づいて、1kHz基準クロック作成器23において、
データフレームに同期した1kHzの基準クロックが作
成される。このクロックは、たとえばデータフレームの
先頭に同期して立ち上がるクロックである。
【0022】一方、受信機12の出力は1kHz検出器
24へ与えられ、受信信号から1kHzのAM信号が抽
出される。このAM信号は位相判定器25へ与えられ、
前記作成された基準クロックと位相が比較される。1k
Hz基準クロック作成器23で作成される基準クロック
は、上述のように立ち上がりがデータフレームの先頭に
同期した信号である。よって、位相判定器25におい
て、1kHz検出器24の出力が基準クロックと同位相
の場合は、受信信号が同相領域で受信された信号である
と判別される。また、1kHz検出器24の出力が基準
クロックと逆位相の場合には、受信信号が逆相域で検出
された信号であると判別される。この位相判定器25の
出力は同相のときはハイレベル、逆相のときはローレベ
ルであり、その出力はCPU27へ与えられる。
【0023】さらに、受信機22の出力はCD検出器2
6へ与えられる。CD検出器26は、受信信号の搬送波
受信レベルが、予め定める基準レベル(たとえば−65
dB)以上か否かを検出するための回路である。搬送波
の受信レベルが基準レベル−65dB以上のときはCD
検出器26の出力はハイレベルに、逆に搬送波の受信レ
ベルが−65dB未満のときは出力はローレベルにな
る。この出力はCPU27へ与えられる。
【0024】CPU27では、後述する処理が実行さ
れ、位相判定器25の出力およびCD検出器26の出力
に基づいて、位置および車両の進行方向が検出される。
このCPU27の出力は、表示制御部28へ与えられ、
表示制御部28によって表示器29の表示制御がなされ
る。図4は、この実施例における受信信号レベル、CD
検出器26の出力および位相判定器25の出力等の関係
を表わす受信データの具体例を示すグラフであり、横軸
はビーコンアンテナの位置を基準とする車両の走行距離
を表わす。
【0025】図1は、CPU27における位置検出およ
び方向識別のための処理手順の概要を表わすフローチャ
ートである。次に、図3、図4および図1を参照して説
明すると、CPU27では、CD検出器26の出力が一
定時間“n0”以上連続的にハイのときに位相判定器2
5の出力が判定され(ステップS1)、予め定める初期
位相確定時間“n2”以上、正の位相または負の位相が
続いたとき、その位相が初期位相であると判定される
(ステップS2)。ある時点において反転した場合に、
反転した位相が予め定める逆位相確定時間“n3”続い
たとき、位相が反転したと判定される(ステップS
3)。そして、その反転時点がビーコンアンテナ2(図
2参照)の設置位置通過時であると検出される。前記時
間“n2”は請求項1の第1の位相確定手段において使
用される“予め定める時間”に相当する。
【0026】次に、位相判定器25の出力が判定される
と、予め定める“n2”より長い初期位相確定時間“n
4”以上、正の位相または負の位相が続いたとき、その
位相が初期位相であると判定される(ステップS4)。
ある時点において反転した場合に、反転した位相が“n
3”とほぼ同じかそれより長い予め定める逆位相確定時
間“n5”続いたとき、位相が反転したと判定される
(ステップS5)。そして、その反転前後の状態によっ
て車両の走行方向が識別される。前記時間“n4”は請
求項1の第2の位相確定手段において使用される“前記
時間より長い予め定める時間”に相当する。
【0027】また、前記ステップS2,3,4,5の位
相確定時間内において、CD検出器26の出力が所定の
オフ時間“n1 ”以上ローになった場合には、CDオフ
と判定され、ステップS1またはS4からの処理が新た
に行われ、それまでに判定されていた初期位相等はキャ
ンセルされる。このように、受信信号の搬送波の受信レ
ベルが予め定める基準レベル以上の範囲内においての
み、AM信号の位相の判定および位相反転の時点が検出
され、位相反転の方向が識別される。それゆえ、図4に
示すように、フェージングにより受信信号レベルが大き
く変動する領域においては、CD検出器26の出力はハ
イとローとに頻繁に変わり、CDオンは判定されない。
そしてCDオンが判定され、搬送波の受信レベルが基準
レベル以上の範囲内においてのみ位相の判定がされる。
よって、正確な位置判定結果と方向識別結果か得られ
る。
【0028】また、位相確定時間に注目すると、位相ま
たはその反転の確定をするために基準となる時間は、位
置検出の場合は,初期位相確定時間“n2”および逆位
相確定時間“n3”とし、車両の位置を迅速にかつ高確
率で検出するとともに、方向識別の場合は“n2”より
長い初期位相確定時間“n4”、および“n3”とほぼ
同じかそれより長い逆位相確定時間“n5”を設定し
て、電波の受信状態の十分安定した条件で正確な方向識
別を行うようにしている。
【0029】図5および図6は、CPU27(図3参
照)におけるより詳細な位置検出の処理制御を表わすフ
ローチャートである。図7は、図5,図6の制御を行う
上で必要な3つのカウンタを表わす図である。図7に示
すカウンタは、たとえばプログラム(ソフトウェア)に
よって作られてもよいし、ハードウェア構成のカウンタ
であってもよい。
【0030】図7を参照して、カウンタN0は、CDオ
ン判定用カウンタである。カウンタN0のカウント値が
“n0”になると、CDオンが判定される。具体的に
は、カウント値“n0”は、たとえば時間50msec
に対応する値にされている。カウンタN1は、CDオフ
判定用のカウンタである。カウンタN1のカウント値が
“n1 ”になると、CDオフが判定される。いったん確
定された位相がキャンセルされると位置検出を誤る可能
性が高くなるため、いったん確定された位相は容易にキ
ャンセルされないよう、カウント値“n1 ”は、ある程
度長い時間に対応する値とされている(条件1)。一
方、並走する高架上の道路に配置された他のビーコンア
ンテナから漏れてきた信号を検出することにより、誤っ
てCDオン状態が判定されないよう、前記カウント値
“n1 ”は、上述の「条件1」を満足する範囲内におい
てできるだけ短い時間に対応する値に設定されている。
【0031】具体的には、カウント値“n1 ”は、時間
200msec〜2.5secの範囲に対応する値にさ
れている。カウンタN2は、位相確定用カウンタであ
る。カウンタN2のカウント値が“n2”になると、初
期位相が確定される。このカウント値“n2”は、たと
えば、時間20〜80msecに対応する値にされてい
る。
【0032】また、初期位相確定後に、カウンタN2の
カウント値が“n3”になると、位相反転が確定され
る。カウント値“n3”は、前記カウント値“n2”に
比べてほぼ同じ値に設定されている。具体的には、この
実施例では、カウント値“n3”は、20〜80mse
cに対応する値にされている。次に、図5および図6の
流れに従って説明をする。予め定める一定時間(たとえ
ば10ms)ごと、または車両が一定距離(たとえば
0.5m)走行するごとに、CPU27によって図5お
よび図6に示す処理が実行される。
【0033】まず、CD検出器26から与えられる出力
がハイレベルかローレベルかの判別がされる(ステップ
S11)。ハイレベルのときは、カウンタN0が+1さ
れ、かつ、カウンタN1がリセットされる(ステップS
12)。一方、ローレベルのときは、カウンタN1が+
1され、かつ、カウンタN0がリセットされる(ステッ
プS13)。
【0034】次いで、CDオンがセットされているか否
かの判別がされる(ステップS14)。制御開始時に
は、CDオンはセットされていないから、ステップS1
5に進み、カウンタN0のカウント値が“n0”以上か
否かの判別がされる。そして、カウンタN0のカウント
値が“n0”以上の場合には、CDオンがセットされ
(ステップS16)、処理はリターンされる。カウンタ
N0のカウント値が“n0”未満の場合には、CDオン
はセットされずにこの処理はリターンされる。
【0035】ステップS14において、CDオンがセッ
トされていると判別されたときには、カウンタN1のカ
ウント値が“n1 ”以上か否かの判別がされる(ステッ
プS17)。もしステップS17でYESの場合には、
予め定めるCDオフ時間以上受信信号のレベルが予め定
めるレベル以下になったのであるから、その場合には最
初から位相確定処理が繰返される。つまり、240ms
ec〜2.5sec以上の間受信信号のレベルがたとえ
ば−65dB以下になったのであるから、この場合に
は、初期位相がいったん確定されていても、その確定は
キャンセル(リセット)され(ステップS18)、か
つ、CDオフがセットされる(ステップS19)。そし
てこの処理はリターンされる。
【0036】次に、ステップS17でNOの場合、つま
り受信信号のレベルが基準レベル未満になったとして
も、その時間がCDオフ時間(たとえば240msec
〜2.5sec)よりも短い短時間の場合には、受信信
号のレベル低下を無視して位相確定処理を続ける方が全
体として誤検出が避けられる。よって、この場合には、
位相判定器25(図3参照)から与えられる位相が前回
と同じ位相か否かの判別がされる(ステップS20)。
位相判定信号が前回と同じ場合には、カウンタN2が+
1される(ステップS21)。一方、位相判定信号が前
回と反転している場合には、カウンタN2はリセットさ
れる(ステップS22)。
【0037】次いで図6に移り、初期位相が確定済か否
かの判別がされる。そして初期位相が確定済でない場合
には、カウンタN2のカウント値が時間“n2”以上で
あるか否かの判別がされ(ステップS24)、カウンタ
N2のカウント値が“n2”以上であれば、ステップS
20で判別された位相が初期位相であると確定され(ス
テップS25)、この処理はリターンされる。このよう
に、カウンタN2のカウント値“n2”に基づいて、同
相または逆相の位相信号が予め定める時間、たとえば2
0〜80msec以上連続して出力された場合に、初期
位相が確定される。よって、位相がばたついている場合
には、初期位相は確定されず、位相が安定したときに初
めて位相が確定される。
【0038】ステップS24においてNOの場合には、
初期位相は確定されずに、この処理はリターンされる。
ステップS23において、初期位相が確定済である場合
には、次いで、位相が反転しており、かつ、カウンタN
2のカウント値が時間“n3”以上か否かの判別がされ
る(ステップS26)。カウント値が“n3”以上であ
れば、位相反転が確定される(ステップS27)。そし
てステップS25で確定された初期位相およびステップ
S27で確定された位相の反転に基づいて、その時点で
の車両の位置をビーコンアンテナの位置とする(ステッ
プS28)。カウント値“n3”は、前述したように、
カウント値“n2”に比べてほぼ同じ時間に対応した値
とされている。
【0039】ステップS26でNOの場合には、ステッ
プS27,S28の処理はされずにリターンされる。以
上の図5および図6のフローチャートは、方向識別の処
理にもほぼそのまま適用される。ただし、この場合はカ
ウンタN2のカウント値が時間“n2”以上か否である
かどうかを判定するステップS24に代えて、カウント
値が時間“n2”より長い“n4” 以上であれば初期
位相を確定するステップS24aを採用する。また、カ
ウンタN2のカウント値が時間“n3”以上か否である
かを判別するステップS26に代えて、カウンタN2の
カウント値が時間“n3”とほぼ同じかまたはそれより
長い“n5”以上か否であるかを判別するステップS2
6aを採用する。
【0040】この方向識別のフローチャートを図8およ
び図9に示す。位置検出のフローチャート(図5,図
6)と異なるところは前記ステップS24a,S26
a,S28aのみである。また、図10は、方向識別の
制御を行う上で必要な3つのカウンタを表わす図であ
り、図7に対比されるものである。
【0041】カウンタN0およびカウンタN1は、図7
で説明したのと同じものであるので説明は省略する。図
10のカウンタN2は、方向識別のための位相確定用カ
ウンタである。カウンタN2のカウント値が“n4”に
なると、初期位相が確定される。このカウント値“n
4”は、初期位相の確定に対する安定度を高めるために
比較的長い時間に設定されている。たとえば、時間80
〜200msecに対応する値にされている。
【0042】また、初期位相確定後に、カウンタN2の
カウント値が“n5”になると、位相反転が確定され
る。カウント値“n5”は、前記カウント値“n4”と
ほぼ同じ値すなわち80〜200msecに対応する値
に設定されている。しかし、反転後の位相の確定に要す
る時間があまり長いと、反転時からの遅れ時間が大きく
なり、方向識別が遅れることを考慮すれば、前記カウン
ト値“n4”とほぼ同じ値にするよりも、位置検出の場
合の位相反転確定時間“n3”とほぼ同じ値、具体的に
は、時間20〜80msecに対応する値に設定するこ
とも有力である。
【0043】図11は、表示制御部28(図3参照)に
よる表示器29の表示制御を表わすフローチャートであ
る。図11を参照して、表示制御部28では、CPU2
7からの信号に基づいて、車両の現在位置(ビーコンア
ンテナの設置位置)が検出されたか否かの判別がされる
(ステップS31)。
【0044】そして、位置検出がされた場合にのみ、復
調された受信データによって得られる種々のデータを表
示器29に表示させる(ステップS32)。このよう
に、位置検出がされたときにのみデータを表示するよう
にすれば、正しい位置検出に基づき、その位置において
意味のある情報のみが表示されることになる。よって、
運転者に正しい必要なデータのみを提供することができ
る。
【0045】もちろん、位置検出がされたか否かにかか
わらず、復調された種々のデータを常時表示器29に表
示させる構成にすることもできる。図12は、請求項2
の発明により得られる他の効果を説明するための図であ
る。図12に示すように、道路31と並走するように、
高架道路32が設けられているとする。そして、高架道
路32には、ビーコンアンテナ33が設置されていると
する。かかる場合、ビーコンアンテナ33から放射され
る信号は、本来目的とする高架道路32上だけでなく、
その下に位置する道路31へも伝播される可能性があ
る。
【0046】かかる場合、道路31を進行する車両34
は、ビーコンアンテナ33からの信号を誤って受信し、
位置の誤検出を起こす可能性があった。ところが請求項
2の発明を適用した場合、ビーコンアンテナ33から放
射される電波が道路31を進行する車両34で受信され
たとき、その受信レベルは、基準レベル以下である。よ
って、たとえビーコンアンテナ33からの信号が漏れて
道路31を進行する車両34で受信されても、位置の誤
検出がされることはない。
【0047】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、受信信号
に含まれる所定の信号の位相が同一である状態が予め定
める時間以上続いた場合においてのみ、その位相に基づ
いて位置検出用の信号を抽出するようにされている。こ
れにより、受信レベルが低く、位相の変動がある場合で
も、一定の位置検出率を確保することができる。方向識
別にあっては、信号の位相が同一である状態が前記時間
より長い予め定める時間以上続いた場合に位相を確定し
ているので、電波の受信状態の十分安定した条件で行え
ることになり、位相の確定がより確実に行え、これに基
づいて、正確な方向識別をすることができる。
【0048】また、請求項2記載の発明によれば、位相
の不確定な微弱信号に基づく情報を予め除外することが
できるので、位置検出処理および方向識別処理の負担を
減らし、受信レベルの低い信号に基づく誤検出を防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この実施例における位置検出および方向識別の
ための処理手順の概要を表わすフローチャートである。
【図2】路側ビーコンを利用した位置検出および方向識
別の概要を説明するための図である。
【図3】車載用の位置検出・方向識別装置の構成を示す
ブロック図である。
【図4】この実施例における受信データ等の具体例を表
わす波形図である。
【図5】図1のフローチャートを具体的かつ詳細にした
位置検出処理制御を表わすフローチャートである。
【図6】図1のフローチャートを具体的かつ詳細にした
位置検出処理制御を表わすフローチャート(図5の続
き)である。
【図7】図5,図6の制御を行う上で必要な3つのカウ
ンタを表わす図解図である。
【図8】図1のフローチャートを具体的かつ詳細にした
方向識別処理制御を表わすフローチャートである。
【図9】図1のフローチャートを具体的かつ詳細にした
方向識別処理制御を表わすフローチャート(図8の続
き)である。
【図10】図8,図9の制御を行う上で必要な3つのカ
ウンタを表わす図解図である。
【図11】この発明の一実施例における表示器の制御動
作を表わすフローチャートである。
【図12】この発明の他の効果を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
20 位置検出装置 24 1kHz検出器 25 位相判定器 26 CD検出器 27 CPU
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 1/68 G01C 21/00 G08G 1/0969

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】路側ビーコンを利用した車載用の位置検出
    ・方向識別装置であって、第1の変調方式で変調された信号が二分され、二分され
    た信号は互いに逆相の第2の変調方式で変調され、これ
    らの信号が第1の変調成分が同相になるようにして路側
    ビーコンから放射されるとき、この 放射される信号を受
    信するための受信手段、受信手段で受信された受信信号から第1の変調方式で変
    調された信号を検出し、この信号の位相に基づいて基準
    クロックを作成する手段、 受信手段で受信された受信信号から第2の変調方式で変
    調された信号を検出し、この信号の位相を前記基準クロ
    ックと比較し、基準クロックに対して第2の変調方式で
    変調された信号の位相が正相か逆相かを判定する位相判
    定手段、 前記位相判定手段で判定される 位相が同一である状態が
    予め定める時間以上続いた場合に位相を確定する第1の
    位相確定手段、前記位相判定手段で判定される 位相が同一である状態が
    前記時間より長い予め定める時間以上続いた場合に位相
    を確定する第2の位相確定手段、 第1の位相確定手段により確定された位相が逆の位相に
    反転した時点を検出することにより車両の位置を算出す
    る位置算出手段、および第2の位相確定手段により確定
    された位相が逆の位相に反転した前後の位相の状態に基
    づいて車両の走行方向を識別する方向識別手段、 を含むことを特徴とする車載用の位置検出・方向識別装
    置。
  2. 【請求項2】受信手段で受信された受信信号のレベル
    が、予め定める基準レベル以上か否かを判別するレベル
    判別手段、ならびに前記レベル判別手段が受信信号を予
    め定められた基準レベル以上であると判別しているとき
    に、記位相判定手段の判定出力を有効化する手段、 をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の車載用の
    位置検出・方向識別装置。
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