JP3883328B2 - 内燃機関用空気清浄器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の吸気系に設置し利用できる、エアフロメータを備えた内燃機関用空気清浄器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、内燃機関の吸気系には、吸気の流量及び温度などを測定し、その値をデータとして制御システム(内燃機関の性能を充分に発揮できるように吸気と燃料との混合比率を制御するシステム)に出力するエアフロメータを備えた内燃機関用空気清浄器が設置されている。例えば、
(1)図6及び図7に断面して示す従来の内燃機関用空気清浄器1Cの場合には、大気を導入するエア導入通路筒部(インレット)22をもつケース2と、内燃機関のインレットマニフォールドに連通し清浄エアを供給するエア導出通路筒部(アウトレット)32Cをもつキャップ3Cとで形成される空間を濾過前後のダスティ側空間S1とクリーン側空間S2とに区画する位置にエアクリナエレメント5を介置し組付けている。
【0003】
また、前記キャップ3Cのエア導出通路筒部32Cには、エアフロメータEが設置されている。さらに、エアフロメータEより上流位置でクリーン側空間S2に連通する内部開口端320側には、清浄エア流の消音効果を高めるベンチュリー部41を備えた挿入筒部材(ファンネルパイプ)4Cがエア導出通路筒部32Cの軸心線P1と斜めに交差する上下方向(図7の矢印X1及びX2参照)に移動し着脱自在に装着される。
【0004】
また、挿入筒部材4Cは、ベンチュリー部41を通過後の清浄エアを整流するための整流部材F1が予め組み込まれた後、その軸心線P2をエア導出通路筒部32Cの軸心線P1に一致する位置にまで矢印X1方向に移動させられ固定保持される。
ここで、エア導出通路筒部32Cへの挿入筒部材4Cの取り付け構造としては、クリーン側空間S2を形成するキャップ3Cの内壁に一体成形した取り付け案内溝部35(図8参照)に、挿入筒部材4Cの外面に一体成形した案内突起45を挿通し、かつ案内溝35に沿って押し込み、エア導出通路筒部32Cの軸心線P1と挿入筒部材4Cの軸心線P2とが一致した位置で、エア導出通路筒部32Cに設けた位置決め用凹部36(図7参照)に、挿入筒部材4Cに設けた係止突起46を係止することによって固定保持する方式が採用されている。
(2)また、実開平4ー62342号公開公報には、コストの低減を目的としてエアクリーナより吸入した空気を整流格子を介してエアフロメータに導くようにした内燃機関の吸気装置において、樹脂製エアクリーナボックスの出口に、整流格子を一体的に樹脂成形した構成が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
(1)前記従来の内燃機関用空気清浄器1Cは、挿入筒部材4Cを、キャップ3Cのエア導出通路筒部32Cの上流側に連通可能及び着脱可能に装着する場合、これに先立ち、予め、エア導出通路筒部32Cへの挿入筒部分42C(エア導出通路筒部32Cに対向する出口側装着部分)に整流部材F1を組み込む構成である。
【0006】
このため、キャップ3Cのエア導出通路筒部32Cへの取り付け部品として挿入筒部材4Cと整流部材F1の2点が必要であるため、取り付け部品を低減する余地がある。
さらに、挿入筒部材4Cと整流部材F1を組み付けすることにより、組み付け誤差などのバラツキが発生する。前記両者の組み付け後、キャップのエア導出通路筒部32Cに取り付けた場合、エアフロメータEと整流部材F1との間隔L1が前記バラツキにより微妙にズレ、このためエアフロメータEの測定条件が正確に設定できない。そうすると、エアフロメータEから安定した情報が得られない。
(2)また、実開平4ー62342号公開公報に開示された内燃機関の吸気装置は、樹脂製エアクリーナボックスの出口に、整流格子を一体的に樹脂成形した構成であるため、整流格子を1部品としての部品点数を低減できるが、その図1及び図3からも明らかなように、エアフロメータ6を備えたエアフロメータチャンバ7を、前記整流格子4に対向する位置におけるエアクリーナボックス1の外部から、ウェルドナット8にボルト9を螺合することで固定保持する構成であり、ウェルドナット8及びボルト9の2部品分、部品点数が増えるため、取り付け部品を低減する余地がある。
【0007】
本発明は、前記問題点に鑑みなされたもので、キャップのエア導出通路筒部に挿入筒部材を取り付ける場合、部品点数を低減でき、さらにエアフロメータから安定した情報が得られる内燃機関用空気清浄器を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の内燃機関用空気清浄器は、外部からエアを取り入れるエア導入通路筒部をもつケースと、
前記ケースに濾過前後のダスティ側空間とクリーン側空間とを区画するエアクリナエレメントを介して着脱可能に装着されるとともに、前記エアクリナエレメントにより清浄化された清浄エアを整流部、エアフロメータの順に流通させ外部に案内するエア導出通路筒部をもつキャップと、
前記エア導出通路筒部の上流側に連通可能及び着脱可能に装着され、前記クリーン側空間に突出する挿入筒部材と、よりなる内燃機関用空気清浄器であって、
前記整流部は、前記エアフロメータの上流側で前記エア導出通路筒部あるいは前記挿入筒部材に一体成形されており、
前記挿入筒部材を周方向に回動することにより前記エア導出通路筒部に着脱可能に装着できるように、前記挿入筒部材は、互いに相対移動可能に嵌合する凹状案内部及び凸状案内部の一方をもち、前記エア導出通路筒部は、該凹状案内部及び該凸状案内部の他方をもち、
前記キャップは、前記挿入筒部材の装着完了位置で前記挿入筒部材の周方向への移動を拘束する固定側回転止ストッパ及び前記挿入筒部材の軸線方向への移動を拘束する固定側ズレ止ストッパを備え、
前記挿入筒部材は、前記固定側回転止ストッパに係止する可動側回転止ストッパ及び前記固定側ズレ止ストッパに係止する可動側ズレ止ストッパを備え、
前記固定側回転止ストッパ及び前記可動側回転止ストッパと、前記固定側ズレ止ストッパ及び可動側ズレ止ストッパとは、それぞれが独立してストッパ機能を果たすように別個に設けられるとともに、前記凹状案内部及び前記凸状案内部とも別個に設けられていることを特徴とする。
【0009】
このように構成された内燃機関用空気清浄器によると、エアクリナエレメントにより清浄化されたエアが流通するクリーン側空間に配置される挿入筒部材を、キャップのエア導出通路筒部に着脱可能に取り付ける場合、エア導出通路筒部あるいは挿入筒部材には予め整流部が一体成形されているため、従来の場合のように挿入筒部材に整流部材を取り付けなくてすむ。
【0010】
また、キャップのエア導出通路筒部への挿入筒部材の取り付けは、エア導出通路筒部及び挿入筒部材のいずれか一方及び他方における凹状案内部と凸状案内部とを互いに相対移動可能に嵌合するのみであるため、従来のようにボルト、ナットによる螺合方式を用いずにすむ。
従って、キャップのエア導出通路筒部への取り付け部品としては、従来の場合、挿入筒部材と整流部材の2点あるいはボルト、ナットの2点が必要であったが、本発明の場合では、挿入筒部材のみの1点ですみ、かつ部品点数の低減ができ、挿入筒部材と、整流部材との組み付け工程を行わずにすみ、コスト面で有利となる。
【0011】
さらに、仮に、挿入筒部材と、整流部材とを組み付ければ、組み付け誤差などのバラツキが発生するので、前記両者を組み付けてからキャップのエア導出通路筒部に取り付けた場合、エアフロメータと整流部との間隔が前記バラツキにより微妙にズレ、このためエアフロメータによる必要とする測定条件が正確に設定できないという不都合がある。しかし、本発明ではこれを解消することができ、かつエアフロメータから安定した情報が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】
整流部は、予めキャップのエア導出通路筒部あるいは挿入筒部材のいずれか一方の成形時に一体的に形成することができる。整流部は、例えば、格子状、オリフィス状、などとすることができる。
挿入筒部材は、ストレート形筒状に形成されたものや、ベンチュリーを備えたものなどを用いることができるとともに、エア導出通路筒部に対向する位置に着脱可能であり、かつエア導出通路筒部のクリーン側空間に対向する開口端部に対し、その軸心線に沿って直線的に往復移動可能で、さらに周方向に沿って往復回転移動可能な構成を備える。
【0013】
凹状案内部は、例えば、略L字状の溝あるいは略L字状の切り欠けであり、前記凸状案内部は、柱状とすることができる。
【0014】
凹状案内部としては、キャップのエア導出通路筒部の軸心線方向あるいはエア導出通路筒部に着脱可能に取り付けられる挿入筒部材の軸心線方向に沿う直線状部分と、直線状部分に連続し周方向に沿う円弧状部分とで形成することができる。
キャップは、挿入筒部材の装着完了位置で挿入筒部材の周方向への回転移動を拘束する固定側回転止ストッパ及び挿入筒部材の軸線方向へのズレ移動を拘束する固定側ズレ止ストッパを備えたものを用いることができる。
【0015】
挿入筒部材は、固定側回転止ストッパに係止する可動側回転止ストッパ及び固定側ズレ止ストッパに係止する可動側ズレ止ストッパを備えている。このため、装着完了位置にある挿入筒部材を固定位置に確実に拘束できる。
【0016】
【実施例】
(実施例1)
本発明の、内燃機関用空気清浄器の実施例を図1〜4に基づいて説明する。
図1に示す内燃機関用空気清浄器1Aは、互いに組付けられるケース2およびキャップ3Aと、キャップ3Aがケース2に組付けられるに先立ち、キャップ3Aに着脱可能に装着される挿入筒部材4Aと、ケース2とキャップ3Aとで挟持されて内部空間を濾過前後のダスティ側S1と、クリーン側S2とに区画する位置に組付けられるフィルタエレメント(エアクリナエレメント)5とよりなる。
【0017】
ケース2は、樹脂成形型を用い製造された熱可塑性樹脂製の有底筒状の容器であり、底部20より立ち上がる周壁部21の下方位置で外部に突出し、僅かに傾斜するエア導入通路筒部22と、周壁部21の上端の外周側に形成され、前記キャップ3Aおよびフィルタエレメント5を取り付けるためのフランジ部23をもつ。
【0018】
フランジ部23には、キャップ3Aのフランジ部33の係止凸部330を係止した状態に保持する係止凹部230が設けられている。
キャップ3Aは、樹脂成形型を用い製造されたポリプロピレン製の有天(天井)筒状の容器であり、その天井部30と天井部30から垂下する周壁部31との間に形成され内部及び外部に突出し、僅かに傾斜するエア導出通路筒部32Aと、周壁部31の下端の外周側(ケース2のフランジ部23に対向する位置)に形成され、フィルタエレメント5の鍔部51およびケース2のフランジ部23を取り付けるためのフランジ部33とをもつ。
【0019】
天井部30には、エア導出通路筒部32Aの内部開口端320に連通するように装着された挿入筒部材4Aに対して拘束し、周方向(矢印Y2方向)の回転移動及び軸心線方向(矢印Z2方向)のズレ移動を阻止する、固定側回転止ストッパ300及び固定側ズレ止ストッパ301が前記クリーン側S2に突出する位置に形成されている。
【0020】
エア導出通路筒部32Aには、内部開口端320に軸方向Pと直交する位置にオリフィス状の整流部F(図1、図2、図4参照)が一体的に形成されている。また、エア導出通路筒部32Aの通路孔32aには、内部開口端320と外部開口端321との中間で、軸心線P1と直交する位置で外部から内部に突出するエアフロメータE(図1、2参照)が設置されている。
【0021】
このエアフロメータEの測定部(計測部)eは、エア導出通路筒部32Aを流通し図略の内燃機関に供給される清浄エアの流れと接する位置に固定保持され、かつ、整流部Fからの間隔Lが清浄エアの流れを測定するのに適する値に精度よく設定されている。
さらに、エア導出通路筒部32Aには、内部開口端320側の外周面322に固定側案内凸部(凸状案内部)323(図3参照)が設けられている。固定側案内凸部323は、後記する挿入筒部材4Aに形成された略L字状の可動側案内凹部(凹状案内部)43をガイドする。
【0022】
挿入筒部材4Aは、清浄エアを導入する導入口部分40と、清浄エアの流速を早めるベンチュリー部41と、エア導出通路筒部32Aの内部開口端320側の外周面322に挿入可能な挿入筒部分42と、よりなる。
挿入筒部材4Aは、導入口部分40の外周面400から半径外方向に突出する可動側ズレ止ストッパ401(図1、図2参照)と、挿入筒部分42の外周面420に形成された可動側回転止ストッパ421(図1、図2参照)及びL字状の可動側案内凹部43(図2、図3参照)をもつ。
【0023】
可動側ズレ止ストッパ401は、挿入筒部材4Aの導入口部分40がエア導出通路筒部32Aの内部開口端320に連通するように装着された位置にあるとき、キャップ3Aの固定側ズレ止ストッパ301に係止し、拘束され、かつ固定側ズレ止ストッパ301とでエア導出通路筒部32Aの内部開口端320から矢印Z2方向のズレを阻止する。
【0024】
可動側回転止ストッパ421は、取り付け回転方向(図3、4の矢印Y1参照)の先端側が低い緩やかな傾斜案内部分422と、それより後端側が高い垂直係止部分423とよりなる略垂直三角形状のものである。傾斜案内部分422の傾斜角度は、約30°に設定されている。
また、可動側回転止ストッパ421は、挿入筒部材4Aの矢印Y1方向(図4参照)の回転操作時に、傾斜案内部分422を固定側回転止ストッパ300の先端302に摺接しつつ強制的に乗り越えた位置で、垂直係止部分423を固定側回転止ストッパ300に係止できる。この場合には、矢印Y2方向へ強制的に戻し操作を付与しない限り、同矢印Y2方向への逆回転を防止できる。なお、固定側回転止ストッパ300と垂直係止部分423との係止長さは約3mmに設定されている。前記係止長さの値は、強制的に戻し操作を付与した場合、矢印Y2方向への逆回転を可能とする範囲である。
【0025】
可動側案内凹部43は、挿入筒部材4の挿入筒部分42に形成されており、エア導出通路筒部32Aの固定側案内凸部323にガイドされ、軸心線P1方向(矢印Z1方向及び矢印Z2方向)に沿い往復移動可能な直線状溝部分430と、周方向(矢印Y1方向及び矢印Y2方向)に沿い往復移動可能な円弧状溝部分431とよりなる。
【0026】
前記のように構成された内燃機関用空気清浄器1によると、その組付け時には、キャップ3Aのエア導出通路筒部32Aに挿入筒部材4Aが組付けられた後、キャップ3Aとケース2とがエアクリナエレメント5を介して組付けられる。以下に、キャップ3Aのエア導出通路筒部32Aに挿入筒部材4Aを組付ける場合を説明する。
【0027】
まず、挿入筒部材4Aは、図3に示されるように、その軸心線P2がエア導出通路筒部32Aの軸心線P1と一致する位置で、可動側案内凹部43の直線状溝部分430及び円弧状溝部分431の順に、エア導出通路筒部32Aの固定側案内凸部323をガイドとして図3の矢印Z1及びY1方向に沿って移動させる。すると、挿入筒部材4Aは、矢印Z1方向の移動に伴い、挿入筒部分42がエア導出通路筒部32Aの内部開口端320側からその外周面322に所定長さL10分、嵌合する。このとき、挿入筒部分42の内周面424がエア導出通路筒部32Aの外周面322に当接する。
【0028】
この後、挿入筒部材4Aは、矢印Y1方向の移動に伴い、可動側回転止ストッパ421の傾斜案内部分422(図4参照)がキャップ3Aの固定側回転止ストッパ300の先端302を乗り越える。そして可動側回転止ストッパ421の垂直係止部分423が固定側回転止ストッパ300に係止する。
この時点で挿入筒部材4Aは、キャップ3Aのエア導出通路筒部32Aへの取り付けが終了し、挿入筒部材4Aの導入口部分40がエア導出通路筒部32Aの内部開口端320に連通する位置(軸心線P1とP2とが一致する位置)に装着される。
【0029】
なお、挿入筒部材4Aは、前記矢印Y1方向の移動を終了した時点で、可動側ズレ止ストッパ401がキャップ3Aの固定側ズレ止ストッパ301に係止するとともに拘束され、かつ固定側ズレ止ストッパ301とでエア導出通路筒部32Aの内部開口端320から矢印Z2方向にズレることを阻止される。
また、挿入筒部材4Aをエア導出通路筒部32Aから取り外す場合は、前記取り付ける場合と逆の手順を経ればよい。
【0030】
このようにして、キャップ3Aのエア導出通路筒部32Aには、挿入筒部材4Aが装着された後、ケース2のフランジ部23と、キャップ3Aのフランジ部33でエアクリナエレメント5の鍔部51を挟持するようにして組付けられ、内燃機関用空気清浄器1A(図1参照)として使用に供される。
この内燃機関用空気清浄器1Aによれば、キャップ3Aのエア導出通路筒部32AにはエアフロメータEが所定の位置に設置されており、エアフロメータEの上流側(挿入筒部材4Aを対向して装着する内部開口端320側)に整流部Fが一体成形されている。
【0031】
このため、エア導出通路筒部32Aの内部開口端320側に挿入筒部材4Aを着脱可能に装着する構成であっても、エアフロメータEと整流部Fとの間隔Lは、挿入筒部材4Aの装着状態に影響されず、かつ初期に設定された値に精度よく、一定に保持される。従って、エアフロメータEからの情報が安定し、内燃機関の性能を充分に発揮し得る。
【0032】
また、キャップ3Aのエア導出通路筒部32Aに挿入筒部材4Aを取り付ける場合、挿入筒部材4Aは、図3に示されるように、その軸心線P2がエア導出通路筒部32Aの軸心線P1と一致する位置で、可動側案内凹部43の直線状溝部分430及び円弧状溝部分431の順に、エア導出通路筒部32Aの固定側案内凸部323をガイドとして図3の矢印Z1及び矢印Y1方向に沿い移動させるのみで正確に規定位置に装着を完了できる。
【0033】
このため、内燃機関用空気清浄器1Aは、前記従来例(1)のような整流部材F1を部品として用いる必要がないこと、及び前記従来例(2)のボルト、ナットを必要としないため、部品点数の低減ができるとともにこれらの部品の組付けを行わずにすみ、コスト面で有利となる。
(実施例2)
図5に示す実施例2の内燃機関用空気清浄器1Bは、挿入筒部材4Bに凸状案内部44を可動側ガイドとして形成し、キャップ3Bのエア導出通路筒部32Bに凹状案内部34を固定側ガイドとして形成したこと以外は、前記実施例1と同じ構成である。従って、実施例1と同じ構成部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0034】
エア導出通路筒部32Bの凹状案内部34は、L字状のもので、挿入筒部材4Bの凸状案内部44を、軸心線P2方向(矢印Z1方向及び矢印Z2方向)に沿い直線的に往復移動可能にガイドする直線状溝340と、挿入筒部材4Bの凸状案内部44を周方向(矢印Y1方向及び矢印Y2方向)に沿い往復移動可能にガイドする円弧状溝341とよりなる。
【0035】
すなわち、実施例2の内燃機関用空気清浄器1Bは、実施例1の内燃機関用空気清浄器1Aとは逆に、挿入筒部材4Bの凸状案内部44を可動側ガイドとし、エア導出通路筒部32Bの凹状案内部34を固定側ガイドとする構成である。
このため、内燃機関用空気清浄器1Bの場合にも、前記実施例1の内燃機関用空気清浄器1Aと同じ効果を得ることができる。
【0036】
【発明の効果】
本発明の内燃機関用空気清浄器によると、エアクリナエレメントにより清浄化されたエアが流通するクリーン側空間に配置される挿入筒部材を、キャップのエア導出通路筒部に着脱可能に取り付ける場合、エア導出通路筒部あるいは挿入筒部材には予め整流部が一体成形されているため、従来の場合のように挿入筒部材に整流部材を取り付けなくてすむ。
【0037】
また、キャップのエア導出通路筒部への挿入筒部材の取り付けは、エア導出通路筒部及び挿入筒部材のいずれか一方に設けられた凹状案内部と、両者のいずれか他方に設けられた凸状案内部とを互いに相対移動可能に嵌合するのみであるため、従来のようにボルト、ナットによる螺合方式を用いずにすむ。
従って、キャップのエア導出通路筒部への取り付け部品としては、従来の場合、挿入筒部材と整流部材の2点あるいはボルト、ナットの2点が必要であったが、本発明の場合では、挿入筒部材のみの1点ですみ、かつ部品点数の低減ができ、挿入筒部材と、整流部材との組み付け工程を行わずにすみ、コスト面で有利となる。
【0038】
さらに、仮に、挿入筒部材と、整流部材とを組み付ければ、組み付け誤差などのバラツキが発生するので、前記両者を組み付けてからキャップのエア導出通路筒部に取り付けた場合、エアフロメータと整流部との間隔が前記バラツキにより微妙にズレ、このためエアフロメータによる必要とする測定条件が正確に設定できないという不都合がある。しかし、本発明ではこれを解消することができ、かつエアフロメータから安定した情報が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の内燃機関用空気清浄器を示す断面図。
【図2】図1における内燃機関用空気清浄器のキャップのエア導出通路筒部に、挿入筒部材を装着する直前状態を示し、かつ前記エア導出通路筒部に挿入筒部材を対向させた状態を示す断面図。
【図3】図2におけるB方向から視認したキャップのエア導出通路筒部及び挿入筒部材を示す部分断面外貌図。
【図4】図1におけるA方向から視認したキャップに形成された固定側回転止ストッパ及び固定側ズレ止ストッパに、挿入筒部材に形成された可動側回転止ストッパ及び可動側ズレ止ストッパが係止した状態を示す外貌図。
【図5】実施例2の内燃機関用空気清浄器を分解して示す部分断面外貌分解図。
【図6】従来例の内燃機関用空気清浄器を示す断面図。
【図7】図6における内燃機関用空気清浄器のキャップに、挿入筒部材を装着する直前状態を示し、かつ挿入筒部材と整流部材とを分解して示す分解断面図。
【図8】図7における内燃機関用空気清浄器のキャップに形成された固定側案内部と、挿入筒部材に形成された可動側案内部とを示す分解斜視図。
【符号の説明】
1A、1B…内燃機関用空気清浄器
2…ケース 22…エア導入通路筒部 23…フランジ
3A、3B…キャップ 32A、32B…エア導出通路筒部 33…フランジ
323…固定側案内凸部(凸状案内部)
300…固定側回転止ストッパ 301…固定側ズレ止ストッパ
4A、4B…挿入筒部材 43…固定側案内凸部(凹状案内部)
430…直線状溝部分 431…円弧状溝部分
421…可動側回転止ストッパ 401…可動側ズレ止ストッパ
5…フィルタエレメント(エアクリナエレメント)
50…濾過部 51…鍔部
E…エアフロメータ F…整流部
Claims (2)
- 外部からエアを取り入れるエア導入通路筒部をもつケースと、
前記ケースに濾過前後のダスティ側空間とクリーン側空間とを区画するエアクリナエレメントを介して着脱可能に装着されるとともに、前記エアクリナエレメントにより清浄化された清浄エアを整流部、エアフロメータの順に流通させ外部に案内するエア導出通路筒部をもつキャップと、
前記エア導出通路筒部の上流側に連通可能及び着脱可能に装着され、前記クリーン側空間に突出する挿入筒部材と、よりなる内燃機関用空気清浄器であって、
前記整流部は、前記エアフロメータの上流側で前記エア導出通路筒部あるいは前記挿入筒部材に一体成形されており、
前記挿入筒部材を周方向に回動することにより前記エア導出通路筒部に着脱可能に装着できるように、前記挿入筒部材は、互いに相対移動可能に嵌合する凹状案内部及び凸状案内部の一方をもち、前記エア導出通路筒部は、該凹状案内部及び該凸状案内部の他方をもち、
前記キャップは、前記挿入筒部材の装着完了位置で前記挿入筒部材の周方向への移動を拘束する固定側回転止ストッパ及び前記挿入筒部材の軸線方向への移動を拘束する固定側ズレ止ストッパを備え、
前記挿入筒部材は、前記固定側回転止ストッパに係止する可動側回転止ストッパ及び前記固定側ズレ止ストッパに係止する可動側ズレ止ストッパを備え、
前記固定側回転止ストッパ及び前記可動側回転止ストッパと、前記固定側ズレ止ストッパ及び可動側ズレ止ストッパとは、それぞれが独立してストッパ機能を果たすように別個に設けられるとともに、前記凹状案内部及び前記凸状案内部とも別個に設けられていることを特徴とする内燃機関用空気清浄器。 - 前記凹状案内部は、略L字状の溝あるいは略L字状の切り欠けであり、前記凸状案内部は、柱状である請求項1記載の内燃機関用空気清浄器。
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