JP3881917B2 - 割モールド内周面測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴム製タイヤ加硫用の割モールドの内周面測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ユニフォーミティの良いタイヤを製造するために、タイヤ加硫用金型としては、一般的に割モールドが採用されている。図4に示すように、この割モールド40は、上サイドモールド41と下サイドモールド42、複数の径方向分割面を形成するよう分割されたセグメントモールド43とを備えている。セグメントモールド43は、タイヤのトレッドパターンを成形するトレッドセグメント44と、トレッドセグメント44の外面側を保持するセクターシュー45とを有している。
【0003】
成型されるタイヤのRRO(Radial Runout )と、割モールド40のクラウン内面46(トレッドセグメント44の内周面)の凹凸量・偏心量とは、高い相関関係を有しており、割モールド40のRROに対する十分な配慮が不可欠とされている。
そのため、従来では図4に示すように、割モールド40をタイヤプレス機(タイヤ加硫機)47の作業位置に配設し、割モールド40の内部に、鉛直軸心廻りに回転する距離検出用非接触センサ48を有する測定装置49を固定し、センサ48を鉛直軸心廻りに回転させて、クラウン内面46までの距離を360 °に渡って測定する方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の測定装置49を使用する際、割モールド40をタイヤプレス機(加硫機)47に設置しても、加硫作業に必要な割モールド40の内部に設置されるバグシリンダー、バグウェル、水圧・油圧・蒸気の配管を、タイヤプレス機47から外しておく必要があり、それらの取り外し・組み込み作業は容易ではなく、作業性が悪くなるという問題点がある。
従って、この測定装置49及び割モールド40は、やはり測定専用(別途)のプレス機に設置することが行われており、測定用設備が大型化し、かつ、設備費が過大となっていた。
【0005】
また、従来の測定装置49は、クラウン内面46(トレッドセグメント44の内周面)の測定のみであるため、タイヤプレス機47により締め付け状態に近似した加圧状態とすると、コンテナ(セクターシュー45等)全体の歪み・倒れ・偏心等の成分が加算された状態での測定となるため、その測定結果は、実際に成形されるタイヤのRROとの相関関係において結果が異なるおそれがある。
【0006】
そこで本発明は、簡単に割モールドを加圧状態に閉型でき、かつ、正確に割モールドの内周面の測定が可能な割モールド内周面測定装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係る割モールド内周面測定装置は、タイヤ加硫用の割モールドの内周面を測定する測定装置であって、平板部材である上方押さえ板と、該上方押さえ板と共に上記割モールドを上下方向から挟持する下方定盤と、該上方押さえ板と該下方定盤とを上下に連結すると共に相互に接近させて該割モールドを実際の加硫プレス機における割モールドの稼働状態に近似した加圧状態に型閉めする挟み込み手段と、該割モールドの内周面までの距離を測定する測定手段と、該測定手段からの測定値を処理する演算手段と、を有し、上記測定手段が、保持手段を介在して、上記割モールドのリング状下サイドモールドの軸心に直交する測定平面上を回転するよう構成され、さらに、上記挟み込み手段は、上記割モールドの外周縁部に複数配設されると共に、型閉め力を検知及び調整できるように構成されているものである。
【0008】
また、径方向に複数の分割面を有するよう分割されると共にトレッド面を有するセグメントモールドと、周溝状の下ビードリング用凹部が形成されたリング状下サイドモールドと、周溝状の上ビードリング用凹部が形成されたリング状上サイドモールドと、を備えたタイヤ加硫用の割モールドの内周面を、測定する測定装置であって、平板部材である上方押さえ板と、該上方押さえ板と共に上記割モールドを上下方向から挟持する下方定盤と、該上方押さえ板と該下方定盤とを上下に連結すると共に相互に接近させて該割モールドを実際の加硫プレス機における割モールドの稼働状態に近似した加圧状態に型閉めする挟み込み手段と、該割モールドの内周面までの距離を測定する測定手段と、該測定手段からの測定値を処理する演算手段と、を有し、上記測定手段が、保持手段を介在して、上記下サイドモールドの軸心に直交する測定平面上を回転するよう構成され、さらに、上記挟み込み手段は、上記割モールドの外周縁部に複数配設されると共に、型閉め力を検知及び調整できるように構成され、上記測定手段が、上記セグメントモールドの上記トレッド面を測定する第一測定手段と、上記上サイドモールドの上記上ビードリング用凹部の内周面を測定する第二測定手段と、を有するものである。
【0009】
また、上記保持手段が、上記下サイドモールドの下ビードリング用凹部に嵌合する円板部材と、該円板部材に立設した支軸の軸心廻りに回転する回転円筒と、該回転円筒の回転を検出するエンコーダーと、を備え、上記測定手段が該回転円筒に保持されているものである。
また、上記演算手段が、上記測定手段からの信号と上記保持手段の上記エンコーダーからの信号とを記憶すると共に演算するよう構成したものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図示の実施の形態に基づき、本発明を詳説する。
【0011】
図1は、本発明に係る割モールド内周面測定装置の実施の一形態を示す正面断面図であり、図2に演算手段5を説明する測定装置の断面図を示す。
この測定装置は、ゴム製タイヤを加硫成型する加硫用割モールドMの内周面を測定する測定装置であって、この装置により真円度等が測定される割モールドMは、径方向に複数の分割面を有するよう分割されたセグメントモールド18、リング状の下サイドモールド7と上サイドモールド8、平盤リング状の上プレート19と下プレート20、短円筒状のアクチュエーター21とを備えている。
またセグメントモールド18は、タイヤのトレッドパターンを成形するトレッドセグメント22と、トレッドセグメント22の外周面側を保持するセクターシュー23とを有する。そして、下サイドモールド7及び上サイドモールド8には、夫々、周溝状の下ビードリング用凹部13及び上ビードリング用凹部10を形成している。
【0012】
この測定装置は、割モールドMを上下方向(割モールドの軸心C方向)から挟持する上方押さえ板1と下方定盤2と、上方押さえ板1と下方定盤2とを接近・離間させ割モールドMを型閉め・型開きする挟み込み手段3と、を備えている。上方押さえ板1は、中央部に開口窓部を有する多角形乃至円形の平板部材であり、その周縁部に略同間隔で複数の貫通孔24…を形成している。また、下方定盤2は、中央部に開口窓部を有する多角形乃至円形の板部材であり、上方押さえ板1の複数の貫通孔24…に組立状態で平面視対応するよう配設された挟み込み手段3用固定部(雌ネジ部)25…を有している。そして、挟み込み手段3は、少なくとも両端部(一端部26a及び他端部26b)に雄ネジ部を形成したロッド部材26と他端部26bの雄ネジ部に螺合するナット部材27とを備えている。
【0013】
そして、割モールドMを下方定盤2と上方押さえ板1とにより挟んだ状態とし、挟み込み手段3により、下方定盤2と上方押さえ板1との距離を縮めることにより、割モールドMの型閉めを行う(加圧状態とする)。即ち、挟み込み手段3について説明すると、ロッド部材26の一端部(雄ネジ部)26aが下方定盤2の固定部(雌ネジ部)25にロックナット28を使用して抜けないよう固定され、他端部26b側が上方押さえ板1の貫通孔24を挿通し、ナット部材27が他端部26bに螺合(締結方向に螺進)して、上方押さえ板1の上面側を押圧し、割モールドMを下方向へ押圧し、加圧状態とすることができる。なお、ナット部材27と上方押さえ板1との間には、スラストベアリング29を介在させ、ナット部材27の締め付け回転力を押圧力(軸力)へ容易に変換させている。
【0014】
上下方向に型閉め力(軸力)を発生させる挟み込み手段3による、割モールドMの型閉めについて説明すると、割モールドMのアクチュエーター21は内周面が下方拡大(拡径)状のテーパ面を有し、アクチュエーター21が下降する(下方定盤2側へ移動する)ことにより、そのテーパ面が分割状態(開状態)にあるセクターシュー23を中心(割モールドMの軸心C)側へ押圧する。これにより、分割状態のトレッドセグメント22が中心方向へ押圧されて閉方向へ移動(センタリング)し、トレッドセグメント22の下部が下サイドモールド7の外周面に当接し、トレッドセグメント22の上部が上サイドモールド8の外周面に当接する。即ち、上方押さえ板1が、下方定盤2に載置された開状態の割モールドMのアクチュエーター21の上面部21aを押圧して押し下げることにより、型閉めが行われる。
【0015】
また、この挟み込み手段3は、割モールドMの型閉め力(挟み込み軸力)を検知及び調整できるよう構成している。具体的に説明すると、割モールドMをナット部材27により締めつける際、トルクレンチ(図示省略)を使用してナット部材27を締め付け、さらに、上方押さえ板1とアクチュエーター21との間にスペーサー部材、ロードセルを介在させることにより、型閉め力を検知、調整することができる。さらに、この挟み込み手段3は、割モールドMの外周縁部に複数配設されるため、鉛直方向に均等に締め付けが可能となる。
【0016】
また、本発明の測定装置は、上述の上方押さえ板1、下方定盤2、挟み込み手段3とによる型閉め状態にある割モールドMの内部において、割モールドMの内周面までの径方向の距離を測定する測定手段4と、その測定手段4からの測定値を処理する演算手段5と、を有している。そして、測定手段4が、保持手段6を介在して割モールドMに保持され、割モールドMのリング状の下サイドモールド7の軸心に直交する測定平面B上を回転するよう構成している。
なお、型閉め状態とは、実際の加硫プレス機における割モールドMの稼働状態に近似した加圧状態である。
【0017】
保持手段6は、下サイドモールド7の下ビードリング用凹部13に嵌合する円板部材(アダプターリング)14と、円板部材14の中心部に直角方向に立設した支軸17と、支軸17の軸心C′廻りに回転する回転円筒15と、回転円筒15の回転を検出するエンコーダー16と、を備えている。そして、測定手段4が支持アーム30を介して回転円筒15に保持されており、回転円筒15を回転させ、測定手段4が割モールドMの内周面360 °を測定できる。なお、下サイドモールド7の下ビードリング用凹部13に嵌合する円板部材14は、図1に示す仮想基準平面A上に配置されるもので、支軸17の軸心C′がこの仮想基準平面Aに直交し、測定平面Bが仮想基準平面Aに平行となる。
【0018】
さらに、測定手段4は、割モールドMのトレッドセグメント22のトレッド面9までの距離を測定する第一測定手段11と、割モールドMの上サイドモールド8の上ビードリング用凹部10の内周面10aまでの距離を測定する第二測定手段12と、を有している。具体的に説明すると、保持手段6の回転円筒15に一端部側が接続する支持アーム30の他端部に第一測定手段11を固定し、第一測定手段11にスタンド部材31を介して第二測定手段12が固定されている。従って、第一測定手段11及び第二測定手段12は共に、支軸17の軸心C′を確実に同一回転軸心として回転することができる。
【0019】
図1及び図2においては、第一測定手段11を非接触距離センサ(レーザーセンサ)としている。また、第二測定手段12は、測定面に接触する距離センサ(ダイヤルゲージ)としているが、第一測定手段11と同様の非接触距離センサとしてもよい。
【0020】
また、回転円筒15は支軸17の軸心C′方向に移動可能であり、第一測定手段11による、トレッド面9の測定位置(赤道部及びショルダー部側)の変更が可能である。そして、支軸17は上方押さえ板1の窓部から上方突出状となって、支軸17の上端部位置には、測定手段4の高さ位置を表示する指示計32を備えている。
従って、この保持手段6及び測定手段4は、割モールドM(下ビードリング用凹部13)から着脱自在であり、その取付作業は容易であり、上方押さえ板1及び下方定盤2を図外の作業盤に載置させるのみであり、割モールドMの測定が場所を選ばずに短時間で行える。
【0021】
次に、演算手段5について説明すると、演算手段5は、測定手段4(第一測定手段11及び第二測定手段12)からの測定電気信号と、保持手段6のエンコーダー16からの回転電気信号とを記憶すると共に演算・解析するよう構成している。
さらに説明すると、図2に示すように演算手段5は、測定手段4から出力されたアナログ電気信号をアンプ33により増幅し、測定手段4の信号をエンコーダー16の回転パルス毎にA/D変換して、波形アナライザー34により記憶し、演算・解析を行う。
【0022】
測定手段4の一回転により測定されるデータは、第一測定手段11ではトレッドセグメント22のトレッド面9の支軸17の軸心C′に対する偏心量・真円度及びトレッド面9の凹凸量であり、波形アナライザー34による次数解析(フーリエ解析)により検出できる。また第二測定手段12をダイヤルゲージとした場合は、測定データは、上ビードリング用凹部10の内周面10aにおける支軸17の軸心C′に対する偏心量である。また、第二測定手段12を非接触距離センサとし、次数解析により内周面10aの凹凸量を詳細に検出してもよい。そして、波形アナライザー34には、図3に示すように、測定面の実波形(生波形)D、次数解析した1次波形E、2次波形F、3次波形Gや、図示省略するが、1次から20次までの合成波形や、各次振幅、ピーク位置、合成波形の振幅等が表示される。
【0023】
従って、トレッド面9のRROの測定を行うと同時に上ビードリング用凹部10の内周面10aの測定を行うことにより、コンテナNが持つ固有のRRO一次成分(偏心)が検出できる。ここで、コンテナNとは、割モールドMのうちトレッドセグメント22を除いた全ての要素(金型)を言う。
即ち、第一測定手段11の出力結果は、トレッドセグメント22のRRO成分とコンテナNのRRO成分とを含んでいるが、第二測定手段12の出力結果は、コンテナNのRRO成分が検出できるため、差し引いて演算することにより、コンテナNが持つ一次成分(軸倒れ)の影響を受けずに測定が可能となる。
【0024】
また、この演算についてさらに説明すると、コンテナNによりトレッドセグメント22を所定位置にセンタリングしても、割モールドM全体(割モールドMの軸心C)が鉛直線に対して多少傾いている。従って、実際成型されるタイヤの軸心と下サイドモールド7の軸心(支軸17の軸心C′)と(特に、上サイドモールド8側では)が異なることとなる。そして、水平面状に下プレート20に載置された下サイドモールド7を基準(仮想基準平面A)として第一測定手段11により測定しているため、トレッドセグメント22が持つ一次成分だけではなく、コンテナNが持つ一次成分(軸倒れによる影響量)が加算されている。しかし、第二測定手段12により、上ビードリング用凹部10の内周面10aを測定することにより、その軸倒れによる影響量が測定でき、コンテナN毎の偏心(倒れ)が検出できる。
【0025】
さらに具体的に説明すると、例えば、下サイドモールド7の軸心が鉛直軸上(即ち支軸17の軸心C′が鉛直軸上)に配置されるが、割モールドMは割金型であるためその他の要素(金型)が相互ずれて傾きその軸心が鉛直軸と倒れ角度を有している場合、第一測定手段11により測定される結果は、その傾きも加算され、実際成型されるタイヤのRROとは異なることとなる。しかし、第二測定手段12により割モールドMの傾き量・方向が検出できるため、割モールドMの実際の軸心が検出でき、第一測定手段11により測定される結果の補正が可能となる。
【0026】
【発明の効果】
本発明は上述の構成により次のような効果を奏する。
【0027】
(請求項1によれば)タイヤプレス機を使用することなく、割モールドMを閉じてタイヤプレス機での稼働状態に近い加圧状態に簡単に再現できるため、上方押さえ板1及び下方定盤2を図外の作業盤等に載置させるのみで、割モールドMの測定が場所を選ばずに短時間で行える。かつ、専用のプレス機を必要とせず、コンパクト化を図り得る。
従って、割モールドMのRRO測定結果と、タイヤのRRO測定結果の相関関係を照合させることで、タイヤのラジアルフォースバリエーション(RFV)への割モールドMのRROの寄与率をタイヤ毎に判定でき、RFV劣化要因を解析できる事を容易にさせる。
また、簡単な構成により、締め付け力の調整ができ、割モールドMをタイヤプレス機での稼働状態により一層近い加圧状態に再現できる。
【0028】
(請求項2によれば)タイヤプレス機を使用することなく、割モールドMを閉じてタイヤプレス機での稼働状態に近い加圧状態に簡単に再現できるため、上方押さえ板1及び下方定盤2を図外の作業盤等に載置させるのみで、割モールドMの測定が場所を選ばずに短時間で行える。かつ、専用のプレス機を必要とせず、コンパクト化を図り得る。
従って、割モールドMのRRO測定結果と、タイヤのRRO測定結果の相関関係を照合させることで、タイヤのラジアルフォースバリエーション(RFV)への割モールドMのRROの寄与率をタイヤ毎に判定でき、RFV劣化要因を解析できる事を容易にさせる。 また、簡単な構成により、締め付け力の調整ができ、割モールドMをタイヤプレス機での稼働状態により一層近い加圧状態に再現できる。
また、上ビードリング用凹部10の内周面10aの偏心を測定することにより、コンテナNの偏心を知ることが可能で、トレッド面9のRROを正確に検出することが可能となる。
【0029】
(請求項3によれば)円板部材14を下ビードリング用凹部13への嵌合により取付が可能で、割モールドMと測定手段4との着脱が容易である。また、測定手段4を支軸17の軸心廻りに回転させ、エンコーダー16により測定手段4の回転情報(信号)が簡単に出力できる。
【0030】
(請求項4によれば)トレッド面9のRROの解析を確実に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の割モールド内周面測定装置の実施の一形態を示す断面図である。
【図2】 割モールド内周面測定装置の実施の一形態を示す断面図である。
【図3】 測定結果の一例を示す波形図である。
【図4】 従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 上方押さえ板
2 下方定盤
3 挟み込み手段
4 測定手段
5 演算手段
6 保持手段
7 下サイドモールド
8 上サイドモールド
9 トレッド面
10 上ビードリング用凹部
10a 内周面
11 第一測定手段
12 第二測定手段
13 下ビードリング用凹部
14 円板部材
15 回転円筒
16 エンコーダー
17 支軸
B 測定平面
M 割モールド

Claims (4)

  1. タイヤ加硫用の割モールドMの内周面を測定する測定装置であって、平板部材である上方押さえ板1と、該上方押さえ板1と共に上記割モールドMを上下方向から挟持する下方定盤2と、該上方押さえ板1と該下方定盤2とを上下に連結すると共に相互に接近させて該割モールドMを実際の加硫プレス機における割モールドの稼働状態に近似した加圧状態に型閉めする挟み込み手段3と、該割モールドMの内周面までの距離を測定する測定手段4と、該測定手段4からの測定値を処理する演算手段5と、を有し、上記測定手段4が、保持手段6を介在して、上記割モールドMのリング状下サイドモールド7の軸心に直交する測定平面B上を回転するよう構成され、
    さらに、上記挟み込み手段3は、上記割モールドMの外周縁部に複数配設されると共に、型閉め力を検知及び調整できるように構成されていることを特徴とする割モールド内周面測定装置。
  2. 径方向に複数の分割面を有するよう分割されると共にトレッド面9を有するセグメントモールド 18 と、周溝状の下ビードリング用凹部 13 が形成されたリング状下サイドモールド7と、周溝状の上ビードリング用凹部 10 が形成されたリング状上サイドモールド8と、を備えたタイヤ加硫用の割モールドMの内周面を、測定する測定装置であって、平板部材である上方押さえ板1と、該上方押さえ板1と共に上記割モールドMを上下方向から挟持する下方定盤2と、該上方押さえ板1と該下方定盤2とを上下に連結すると共に相互に接近させて該割モールドMを実際の加硫プレス機における割モールドの稼働状態に近似した加圧状態に型閉めする挟み込み手段3と、該割モールドMの内周面までの距離を測定する測定手段4と、該測定手段4からの測定値を処理する演算手段5と、を有し、上記測定手段4が、保持手段6を介在して、上記下サイドモールド7の軸心に直交する測定平面B上を回転するよう構成され、
    さらに、上記挟み込み手段3は、上記割モールドMの外周縁部に複数配設されると共に、型閉め力を検知及び調整できるように構成され、
    上記測定手段4が、上記セグメントモールド 18 の上記トレッド面9を測定する第一測定手段11と、上記上サイドモールド8の上記上ビードリング用凹部10の内周面10aを測定する第二測定手段12と、を有することを特徴とする割モールド内周面測定装置。
  3. 上記保持手段6が、上記下サイドモールド7の下ビードリング用凹部13に嵌合する円板部材14と、該円板部材14に立設した支軸17の軸心廻りに回転する回転円筒15と、該回転円筒15の回転を検出するエンコーダー16と、を備え、上記測定手段4が該回転円筒15に保持されている請求項1又は2記載の割モールド内周面測定装置。
  4. 上記演算手段5が、上記測定手段4からの信号と上記保持手段6の上記エンコーダー16からの信号とを記憶すると共に演算するよう構成した請求項3記載の割モールド内周面測定装置。
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