JP2003266445A - 割モールド内周面測定装置 - Google Patents
割モールド内周面測定装置Info
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Abstract
かつ、正確に割モールドの内周面の測定が可能な割モー
ルド内周面測定装置を提供することを目的とする。 【解決手段】タイヤ加硫用の割モールドMの内周面を測
定する測定装置である。割モールドMを上下方向から挟
持する上方押さえ板1と下方定盤2と、上方押さえ板1
と下方定盤2とを接近させ割モールドMを型閉めする挟
み込み手段3と、割モールドMの内周面までの距離を測
定する測定手段4と、測定手段4からの測定値を処理す
る演算手段5と、を有している。上記測定手段4は、保
持手段6を介在して、上記割モールドMのリング状下サ
イドモールド7の軸心に直交する測定平面B上を回転す
るよう構成したものである。
Description
用の割モールドの内周面測定装置に関する。
るために、タイヤ加硫用金型としては、一般的に割モー
ルドが採用されている。図4に示すように、この割モー
ルド40は、上サイドモールド41と下サイドモールド42、
複数の径方向分割面を形成するよう分割されたセグメン
トモールド43とを備えている。セグメントモールド43
は、タイヤのトレッドパターンを成形するトレッドセグ
メント44と、トレッドセグメント44の外面側を保持する
セクターシュー45とを有している。
t )と、割モールド40のクラウン内面46(トレッドセグ
メント44の内周面)の凹凸量・偏心量とは、高い相関関
係を有しており、割モールド40のRROに対する十分な
配慮が不可欠とされている。そのため、従来では図4に
示すように、割モールド40をタイヤプレス機(タイヤ加
硫機)47の作業位置に配設し、割モールド40の内部に、
鉛直軸心廻りに回転する距離検出用非接触センサ48を有
する測定装置49を固定し、センサ48を鉛直軸心廻りに回
転させて、クラウン内面46までの距離を360 °に渡って
測定する方法が知られている。
用する際、割モールド40をタイヤプレス機(加硫機)47
に設置しても、加硫作業に必要な割モールド40の内部に
設置されるバグシリンダー、バグウェル、水圧・油圧・
蒸気の配管を、タイヤプレス機47から外しておく必要が
あり、タイヤプレス機47により割モールド40を型締めし
ても、タイヤプレス機47の稼働状態をそのまま再現でき
ていない。また、バグシリンダーや付属の配管類の取り
外し・組み込み作業は容易ではなく、作業性が悪くなる
という問題点がある。従って、この測定装置49及び割モ
ールド40は、やはり測定専用(別途)のプレス機に設置
することが行われており、測定用設備が大型化し、か
つ、設備費が過大となっていた。
46(トレッドセグメント44の内周面)の測定のみである
ため、タイヤプレス機47により締め付け状態に近似した
加圧状態とすると、コンテナ(セクターシュー45等)全
体の歪み・倒れ・偏心等の成分が加算された状態での測
定となるため、その測定結果は、実際に成形されるタイ
ヤのRROとの相関関係において結果が異なるおそれが
ある。
状態に閉型でき、かつ、正確に割モールドの内周面の測
定が可能な割モールド内周面測定装置を提供することを
目的とする。
めに、本発明に係る割モールド内周面測定装置は、タイ
ヤ加硫用の割モールドの内周面を測定する測定装置であ
って、上記割モールドを上下方向から挟持する上方押さ
え板と下方定盤と、該上方押さえ板と該下方定盤とを接
近させ該割モールドを型閉めする挟み込み手段と、該割
モールドの内周面までの距離を測定する測定手段と、該
測定手段からの測定値を処理する演算手段と、を有し、
上記測定手段が、保持手段を介在して、上記割モールド
のリング状下サイドモールドの軸心に直交する測定平面
上を回転するよう構成したものである。また、上記測定
手段が、上記割モールドのトレッド面を測定する第一測
定手段と、該割モールドの上サイドモールドの上ビード
リング用凹部の内周面を測定する第二測定手段と、を有
するものである。また、上記保持手段が、上記下サイド
モールドの下ビードリング用凹部に嵌合する円板部材
と、該円板部材に立設した支軸の軸心廻りに回転する回
転円筒と、該回転円筒の回転を検出するエンコーダー
と、を備え、上記測定手段が該回転円筒に保持されてい
るものである。また、上記演算手段が、上記測定手段か
らの信号と上記保持手段の上記エンコーダーからの信号
とを記憶すると共に演算するよう構成したものである。
また、上記挟み込み手段が、型閉め力を検知及び調整で
きるよう構成したものである。
き、本発明を詳説する。
定装置の実施の一形態を示す正面断面図であり、図2に
演算手段5を説明する測定装置の断面図を示す。この測
定装置は、ゴム製タイヤを加硫成型する加硫用割モール
ドMの内周面を測定する測定装置であって、この装置に
より真円度等が測定される割モールドMは、径方向に複
数の分割面を有するよう分割されたセグメントモールド
18、リング状の下サイドモールド7と上サイドモールド
8、平盤リング状の上プレート19と下プレート20、短円
筒状のアクチュエーター21とを備えている。またセグメ
ントモールド18は、タイヤのトレッドパターンを成形す
るトレッドセグメント22と、トレッドセグメント22の外
周面側を保持するセクターシュー23とを有する。そし
て、下サイドモールド7及び上サイドモールド8には、
夫々、周溝状の下ビードリング用凹部13及び上ビードリ
ング用凹部10を形成している。
(割モールドの軸心C方向)から挟持する上方押さえ板
1と下方定盤2と、上方押さえ板1と下方定盤2とを接
近・離間させ割モールドMを型閉め・型開きする挟み込
み手段3と、を備えている。上方押さえ板1は、中央部
に開口窓部を有する多角形乃至円形の平板部材であり、
その周縁部に略同間隔で複数の貫通孔24…を形成してい
る。また、下方定盤2は、中央部に開口窓部を有する多
角形乃至円形の板部材であり、上方押さえ板1の複数の
貫通孔24…に組立状態で平面視対応するよう配設された
挟み込み手段3用固定部(雌ネジ部)25…を有してい
る。そして、挟み込み手段3は、少なくとも両端部(一
端部26a及び他端部26b)に雄ネジ部を形成したロッド
部材26と他端部26bの雄ネジ部に螺合するナット部材27
とを備えている。
押さえ板1とにより挟んだ状態とし、挟み込み手段3に
より、下方定盤2と上方押さえ板1との距離を縮めるこ
とにより、割モールドMの型閉めを行う(加圧状態とす
る)。即ち、挟み込み手段3について説明すると、ロッ
ド部材26の一端部(雄ネジ部)26aが下方定盤2の固定
部(雌ネジ部)25にロックナット28を使用して抜けない
よう固定され、他端部26b側が上方押さえ板1の貫通孔
24を挿通し、ナット部材27が他端部26bに螺合(締結方
向に螺進)して、上方押さえ板1の上面側を押圧し、割
モールドMを下方向へ押圧し、加圧状態とすることがで
きる。なお、ナット部材27と上方押さえ板1との間に
は、スラストベアリング29を介在させ、ナット部材27の
締め付け回転力を押圧力(軸力)へ容易に変換させてい
る。
挟み込み手段3による、割モールドMの型閉めについて
説明すると、割モールドMのアクチュエーター21は内周
面が下方拡大(拡径)状のテーパ面を有し、アクチュエ
ーター21が下降する(下方定盤2側へ移動する)ことに
より、そのテーパ面が分割状態(開状態)にあるセクタ
ーシュー23を中心(割モールドMの軸心C)側へ押圧す
る。これにより、分割状態のトレッドセグメント22が中
心方向へ押圧されて閉方向へ移動(センタリング)し、
トレッドセグメント22の下部が下サイドモールド7の外
周面に当接し、トレッドセグメント22の上部が上サイド
モールド8の外周面に当接する。即ち、上方押さえ板1
が、下方定盤2に載置された開状態の割モールドMのア
クチュエーター21の上面部21aを押圧して押し下げるこ
とにより、型閉めが行われる。
Mの型閉め力(挟み込み軸力)を検知及び調整できるよ
う構成している。具体的に説明すると、割モールドMを
ナット部材27により締めつける際、トルクレンチ(図示
省略)を使用してナット部材27を締め付け、さらに、上
方押さえ板1とアクチュエーター21との間にスペーサー
部材、ロードセルを介在させることにより、型閉め力を
検知、調整することができる。さらに、この挟み込み手
段3は、割モールドMの外周縁部に複数配設されるた
め、鉛直方向に均等に締め付けが可能となる。
さえ板1、下方定盤2、挟み込み手段3とによる型閉め
状態にある割モールドMの内部において、割モールドM
の内周面までの径方向の距離を測定する測定手段4と、
その測定手段4からの測定値を処理する演算手段5と、
を有している。そして、測定手段4が、保持手段6を介
在して割モールドMに保持され、割モールドMのリング
状の下サイドモールド7の軸心に直交する測定平面B上
を回転するよう構成している。なお、型閉め状態とは、
実際の加硫プレス機における割モールドMの稼働状態に
近似した加圧状態である。
ードリング用凹部13に嵌合する円板部材(アダプターリ
ング)14と、円板部材14の中心部に直角方向に立設した
支軸17と、支軸17の軸心C′廻りに回転する回転円筒15
と、回転円筒15の回転を検出するエンコーダー16と、を
備えている。そして、測定手段4が支持アーム30を介し
て回転円筒15に保持されており、回転円筒15を回転さ
せ、測定手段4が割モールドMの内周面360 °を測定で
きる。なお、下サイドモールド7の下ビードリング用凹
部13に嵌合する円板部材14は、図1に示す仮想基準平面
A上に配置されるもので、支軸17の軸心C′がこの仮想
基準平面Aに直交し、測定平面Bが仮想基準平面Aに平
行となる。
レッドセグメント22のトレッド面9までの距離を測定す
る第一測定手段11と、割モールドMの上サイドモールド
8の上ビードリング用凹部10の内周面10aまでの距離を
測定する第二測定手段12と、を有している。具体的に説
明すると、保持手段6の回転円筒15に一端部側が接続す
る支持アーム30の他端部に第一測定手段11を固定し、第
一測定手段11にスタンド部材31を介して第二測定手段12
が固定されている。従って、第一測定手段11及び第二測
定手段12は共に、支軸17の軸心C′を確実に同一回転軸
心として回転することができる。
を非接触距離センサ(レーザーセンサ)としている。ま
た、第二測定手段12は、測定面に接触する距離センサ
(ダイヤルゲージ)としているが、第一測定手段11と同
様の非接触距離センサとしてもよい。
に移動可能であり、第一測定手段11による、トレッド面
9の測定位置(赤道部及びショルダー部側)の変更が可
能である。そして、支軸17は上方押さえ板1の窓部から
上方突出状となって、支軸17の上端部位置には、測定手
段4の高さ位置を表示する指示計32を備えている。従っ
て、この保持手段6及び測定手段4は、割モールドM
(下ビードリング用凹部13)から着脱自在であり、その
取付作業は容易であり、上方押さえ板1及び下方定盤2
を図外の作業盤に載置させるのみであり、割モールドM
の測定が場所を選ばずに短時間で行える。
算手段5は、測定手段4(第一測定手段11及び第二測定
手段12)からの測定電気信号と、保持手段6のエンコー
ダー16からの回転電気信号とを記憶すると共に演算・解
析するよう構成している。さらに説明すると、図2に示
すように演算手段5は、測定手段4から出力されたアナ
ログ電気信号をアンプ33により増幅し、測定手段4の信
号をエンコーダー16の回転パルス毎にA/D変換して、
波形アナライザー34により記憶し、演算・解析を行う。
タは、第一測定手段11ではトレッドセグメント22のトレ
ッド面9の支軸17の軸心C′に対する偏心量・真円度及
びトレッド面9の凹凸量であり、波形アナライザー34に
よる次数解析(フーリエ解析)により検出できる。また
第二測定手段12をダイヤルゲージとした場合は、測定デ
ータは、上ビードリング用凹部10の内周面10aにおける
支軸17の軸心C′に対する偏心量である。また、第二測
定手段12を非接触距離センサとし、次数解析により内周
面10aの凹凸量を詳細に検出してもよい。そして、波形
アナライザー34には、図3に示すように、測定面の実波
形(生波形)D、次数解析した1次波形E、2次波形
F、3次波形Gや、図示省略するが、1次から20次まで
の合成波形や、各次振幅、ピーク位置、合成波形の振幅
等が表示される。
うと同時に上ビードリング用凹部10の内周面10aの測定
を行うことにより、コンテナNが持つ固有のRRO一次
成分(偏心)が検出できる。ここで、コンテナNとは、
割モールドMのうちトレッドセグメント22を除いた全て
の要素(金型)を言う。即ち、第一測定手段11の出力結
果は、トレッドセグメント22のRRO成分とコンテナN
のRRO成分とを含んでいるが、第二測定手段12の出力
結果は、コンテナNのRRO成分が検出できるため、差
し引いて演算することにより、コンテナNが持つ一次成
分(軸倒れ)の影響を受けずに測定が可能となる。
と、コンテナNによりトレッドセグメント22を所定位置
にセンタリングしても、割モールドM全体(割モールド
Mの軸心C)が鉛直線に対して多少傾いている。従っ
て、実際成型されるタイヤの軸心と下サイドモールド7
の軸心(支軸17の軸心C′)と(特に、上サイドモール
ド8側では)が異なることとなる。そして、水平面状に
下プレート20に載置された下サイドモールド7を基準
(仮想基準平面A)として第一測定手段11により測定し
ているため、トレッドセグメント22が持つ一次成分だけ
ではなく、コンテナNが持つ一次成分(軸倒れによる影
響量)が加算されている。しかし、第二測定手段12によ
り、上ビードリング用凹部10の内周面10aを測定するこ
とにより、その軸倒れによる影響量が測定でき、コンテ
ナN毎の偏心(倒れ)が検出できる。
イドモールド7の軸心が鉛直軸上(即ち支軸17の軸心
C′が鉛直軸上)に配置されるが、割モールドMは割金
型であるためその他の要素(金型)が相互ずれて傾きそ
の軸心が鉛直軸と倒れ角度を有している場合、第一測定
手段11により測定される結果は、その傾きも加算され、
実際成型されるタイヤのRROとは異なることとなる。
しかし、第二測定手段12により割モールドMの傾き量・
方向が検出できるため、割モールドMの実際の軸心が検
出でき、第一測定手段11により測定される結果の補正が
可能となる。
果を奏する。
用することなく、割モールドMを閉じてタイヤプレス機
での稼働状態に近い加圧状態に簡単に再現できるため、
上方押さえ板1及び下方定盤2を図外の作業盤等に載置
させるのみで、割モールドMの測定が場所を選ばずに短
時間で行える。かつ、専用のプレス機を必要とせず、コ
ンパクト化を図り得る。従って、割モールドMのRRO
測定結果と、タイヤのRRO測定結果の相関関係を照合
させることで、タイヤのラジアルフォースバリエーショ
ン(RFV)への割モールドMのRROの寄与率をタイ
ヤ毎に判定でき、RFV劣化要因を解析できる事を容易
にさせる。
部10の内周面10aの偏心を測定することにより、コンテ
ナNの偏心を知ることが可能で、トレッド面9のRRO
を正確に検出することが可能となる。
ドリング用凹部13への嵌合により取付が可能で、割モー
ルドMと測定手段4との着脱が容易である。また、測定
手段4を支軸17の軸心廻りに回転させ、エンコーダー16
により測定手段4の回転情報(信号)が簡単に出力でき
る。
Oの解析を確実に行える。
締め付け力の調整ができ、割モールドMをタイヤプレス
機での稼働状態により一層近い加圧状態に再現できる。
形態を示す断面図である。
す断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 タイヤ加硫用の割モールドMの内周面を
測定する測定装置であって、上記割モールドMを上下方
向から挟持する上方押さえ板1と下方定盤2と、該上方
押さえ板1と該下方定盤2とを接近させ該割モールドM
を型閉めする挟み込み手段3と、該割モールドMの内周
面までの距離を測定する測定手段4と、該測定手段4か
らの測定値を処理する演算手段5と、を有し、上記測定
手段4が、保持手段6を介在して、上記割モールドMの
リング状下サイドモールド7の軸心に直交する測定平面
B上を回転するよう構成したことを特徴とする割モール
ド内周面測定装置。 - 【請求項2】 上記測定手段4が、上記割モールドMの
トレッド面9を測定する第一測定手段11と、該割モール
ドMの上サイドモールド8の上ビードリング用凹部10の
内周面10aを測定する第二測定手段12と、を有する請求
項1記載の割モールド内周面測定装置。 - 【請求項3】 上記保持手段6が、上記下サイドモール
ド7の下ビードリング用凹部13に嵌合する円板部材14
と、該円板部材14に立設した支軸17の軸心廻りに回転す
る回転円筒15と、該回転円筒15の回転を検出するエンコ
ーダー16と、を備え、上記測定手段4が該回転円筒15に
保持されている請求項1又は2記載の割モールド内周面
測定装置。 - 【請求項4】 上記演算手段5が、上記測定手段4から
の信号と上記保持手段6の上記エンコーダー16からの信
号とを記憶すると共に演算するよう構成した請求項3記
載の割モールド内周面測定装置。 - 【請求項5】 上記挟み込み手段3が、型閉め力を検知
及び調整できるよう構成した請求項1,2,3又は4記
載の割モールド内周面測定装置。
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